JP2007313651A - マーキングフィルム - Google Patents

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敬久 湯浅
Koji Tabata
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Abstract

【課題】 耐候性、隠蔽性に優れた、簡便に製造することができ、種々の物品の装飾・表示素材などとして使用できる高彩度色マーキングフィルムを提供する。
【解決手段】 隠蔽率が30〜90%である着色透明性基材フィルムの片面に白色粘着剤層が形成されている構造を有し、前記白色粘着剤層の厚みが30μmであるときの隠蔽率が90%以上であり、JIS D0205に準拠した耐候性試験2000時間促進暴露後の収縮率が0.05〜0.5%であるマーキングフィルムとする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、屋外看板や自動車など種々の物品の装飾・表示素材などとして使用されるマーキングフィルムに関する。
マーキングフィルムは、塗料の塗装に比べてデザインの統一性、量産性、施工の簡便性などに優れ、「貼る塗料」として屋外看板や自動車などの物品の装飾・表示素材として、使用される。マーキングフィルムが貼られた屋外看板や自動車などの物品は屋外で使用されることが多く、優れた耐候性と被着体の隠蔽性を要求され、さらには鮮やかな色彩を要求されることが多い。
従来より、マーキングフィルムの鮮やかな色彩を発現する為には、代表的には2種類の方法がある。第1の方法は、着色透明性基材フィルムに白色粘着剤層を積層し、その着色透明性基材フィルムを透過した光が白色粘着剤層で反射することを利用して、色の彩度を向上させる方法である。第2の方法は、着色透明性基材フィルムに白色隠蔽性基材フィルムを積層して、色の彩度を向上させる方法である。
上記第2の方法は、得られるマーキングフィルムが高彩度色、耐候性、隠蔽性において要求性能を満たすが、白色隠蔽性基材フィルムの製膜工程が増えるので繁雑であり、また、製造に長時間を要するという問題点がある。
それに対し、上記第1の方法は、基材フィルムは着色透明性基材フィルムのみであり、簡便にマーキングフィルムを製造することができ、従来より多く採用されている。この第1の方法の具体例としては、例えば、白色粘着剤として粘着樹脂成分と金属キレート系架橋剤を含む白色粘着剤を用いた装飾用粘着シート(特許文献1参照及び特許文献2参照)などが開示されている。
特開2003−183602号公報 特開2004−51753号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2では、マーキングフィルムを白色粘着剤層でステンレス板に貼付し屋外で使用した場合、白色粘着剤中に金属キレート系架橋剤を用いているため、粘着剤の著しい劣化が生じ、耐候性などが極めて悪いという問題点があった。
さらに、マーキングフィルムを白色粘着剤層でステンレス板に貼付し屋外で使用した場合、光が透明性基材フィルム及び粘着剤層を透過し、ステンレス板において金属イオンを遊離させ、その遊離した金属イオンが相乗効果により粘着剤の分解劣化を促進するという問題点があり、特に青色透明性基材フィルムと白色粘着剤を組み合わせた場合、青色透明性基材フィルムが他の色の透明性基材フィルムに比べて紫外線や熱を吸収し易いため、劣化(例えば、粘着剤の軟化)が著しく促進されるという問題点があった。
このような状況下、耐候性と隠蔽性の両方を満足する高彩度色マーキングフィルムの簡便な製造方法は得られていないのが現状である。
本発明は、上記課題を解決し、耐候性、隠蔽性に優れ、また、簡便に製造することができる高彩度色マーキングフィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、着色透明性基材フィルムの隠蔽率を30〜90%にし、その着色透明性基材フィルムの片面に、白色粘着剤層の厚みが30μmであるときの隠蔽率が90%以上であり、JIS D0205に準拠した耐候性試験2000時間促進暴露後のマーキングフィルムの収縮率が0.05〜0.5%になるように調整した白色粘着剤層を形成することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、隠蔽率が30〜90%である着色透明性基材フィルムの片面に白色粘着剤層が形成されている構造を有し、前記白色粘着剤層の厚みが30μmであるときの隠蔽率が90%以上であり、JIS D0205に準拠した耐候性試験2000時間促進暴露後の収縮率が0.05〜0.5%であることを特徴とするマーキングフィルムを提供するものである。
また、本発明は、上記マーキングフィルムにおいて、白色粘着剤が、ブチルアクリレートに基づく構成単位とアクリル酸に基づく構成単位を質量比が85:15〜95:5の割合で含有するアクリル系共重合体とイソシアネート系架橋剤とを含有するアクリル系粘着剤と、白色着色剤を、該アクリル系粘着剤の樹脂固形分100質量部に対して、白色着色剤が固形分として30〜55質量部の割合で含有している請求項1に記載のマーキングフィルムを提供するものである。
本発明のマーキングフィルムは、簡便に効率的に製造することができ、屋外で使用しても耐候性及び隠蔽性に優れており、高彩度色を発現することができる。特に、粘着剤の劣化を促進し易い青色系着色透明性基材フィルムを用いたマーキングフィルムをステンレス板に貼付した場合にも、粘着剤が劣化せず、耐候性及び隠蔽性に優れており、高彩度色を発現することができる。
本発明において用いられる着色透明性基材フィルムは、その材質としては、塩化ビニル樹脂、オレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂などの種々の樹脂が挙げられる。
着色透明性基材フィルムは、任意の色に着色することができる。本発明においては、青色系着色透明フィルムであっても、耐候性に優れている特徴がある。
着色透明性基材フィルムの製造は、原料の樹脂に着色剤を配合し、溶融混練してフィルムに成形することにより行うことができるし、工程フィルムに流延し、乾燥して成形するキャスト製膜法によって行ってもよい。
着色透明性基材フィルムには、紫外線吸収剤、可塑剤、熱安定剤、分散溶媒、希釈分散溶媒などの種々の添加剤を含有させることができる。紫外線吸収剤としては、例えば、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアゾール系紫外線吸収剤などが挙げられる。可塑剤としては、例えば、リン酸系可塑剤、フタル酸系可塑剤、アジピン酸系可塑剤、ポリエステル系可塑剤などが挙げられる。熱安定剤としては、例えば、鉛塩系熱安定剤、金属セッケン系熱安定剤、有機スズ化合物系熱安定剤などが挙げられる。分散溶媒としては、例えば、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸ブチルなどのエステル類、ブチルセロソルブなどのグリコールエーテル類などが挙げられる。また、希釈分散溶媒としては、例えば、パラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素、芳香族系炭化水素、テルペンなどが挙げられる。
着色透明性基材フィルムは、隠蔽率が30〜90%であり、好ましくは35〜85%である。隠蔽率が30%未満である場合は、白色粘着剤層があっても十分な隠蔽性が得られない。逆に、隠蔽率が90%を超える場合は、光が基材フィルムを透過し難く、白色粘着剤層からの反射光が少ないため、高彩度色が得られない。
着色透明性基材フィルムの厚みは、30〜100μmが好ましく、40〜80μmが好ましく、50〜60μmが特に好ましい。その厚みが30μm未満ではフィルムの腰が不足することがあり、そのために作業性が低下したり、また、フィルム強度が不十分であることがあり、そのために使用時に裂けが発生し易くなる。逆に、厚みが100μmを超えると、フィルム強度が強くなり過ぎることがあり、そのためにカッティングマシンによるカッティング適性が悪くなり、柔軟性が乏しくなることがある。
着色透明性基材フィルムの片面には白色粘着剤層が形成されるが、白色粘着剤層との密着性を向上させるために、着色透明性基材フィルムの片面は表面処理を施してもよい。表面処理としては、コロナ放電処理や、プラズマ処理、プライマー処理などが挙げられる。
白色粘着剤層は、粘着剤と白色着色剤から成る。
粘着剤としては、耐候性や透明性の観点から、アクリル系粘着剤が好適である。アクリル系粘着剤は、樹脂成分としてアクリル系重合体を含有するが、アクリル系重合体の具体例としては、特に、ステンレス板貼付時の耐候性の観点から、ブチルアクリレートとアクリル酸を共重合させて得られるブチルアクリレート−アクリル酸共重合体が好ましい。
ブチルアクリレート−アクリル酸共重合体は、ブチルアクリレートに基づく構成単位とアクリル酸に基づく構成単位を質量比が85:15〜95:5の割合で含有するものが好ましく、87:13〜92:8の割合で含有するものがより好ましい。ブチルアクリレートに基づく構成単位とアクリル酸に基づく構成単位の割合が上記範囲以外であると、特にステンレス板貼付時において、基材フィルムの収縮を粘着剤が抑えることができず、額縁状(基材フィルムの収縮に粘着剤が追従せず、貼付したマーキングフィルムの周辺に粘着剤が残る状態)になり易く、実用が難しくなる。
ブチルアクリレート−アクリル酸共重合体は、他の構成単位を含有してもよい。他の構成単位としては、ブチルアクリレート以外のアルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、スチレン、アクリロニトリルなどの種々の共重合可能な単量体の構成単位が挙げられる。他の構成単位の含有割合は、20質量%以下が好ましく、10質量%以下が特に好ましい。
ブチルアクリレート−アクリル酸共重合体の重量平均分子量は、100,000〜1,000,000が好ましく、250,000〜750,000がより好ましい。
粘着剤には、架橋剤を含有させることが好ましい。好適な架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤が挙げられる。架橋剤としてイソシアネート系架橋剤を使用した場合、基材フィルムを透過した光とステンレス板の遊離金属イオンとの相乗作用による粘着剤の劣化を著しく防ぐことができる。
イソシアネート系架橋剤としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、メチレンビス(フェニルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。好ましくはトリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
架橋剤の含有割合は、樹脂固形分100質量部に対して、1.0〜5.0質量部が好ましく、2.0〜4.0質量部が特に好ましい。
白色粘着剤に含まれる白色着色剤としては、白色顔料、顔料に有機処理、シリコーン処理、又はアルミナ処理などの表面処理が施された粉末状着色剤、及び白色顔料とバインダー成分、溶剤等が混合されたペースト状着色剤などが挙げられるが、白色度と隠蔽性が高く、粘着剤への分散性が良好で、粘着性能に悪影響を与えないものであれば特に限定されない。
白色顔料、粉末状着色剤の具体例としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム等が挙げられる。これらの平均粒径は、20μm以下が好ましく、10〜17μmがより好ましい。平均粒径が20μmを超える場合、粘着剤と混合し白色粘着剤を調製したときに外観不良を生じ、粘着性能を低下させ、良好なマーキングフィルムが得られないことがある。バインダー成分としては、アクリル酸エステル共重合体などが挙げられ、溶剤としては、トルエンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、メチルエチルケトンなどのケトン類、イソプロピルアルコールなどのアルコール類などが挙げられる。
白色粘着剤中の白色着色剤の含有割合は、粘着剤が架橋剤を含有しない場合は樹脂成分から成る樹脂固形分100質量部に対して、又は粘着剤が架橋剤を含有する場合は樹脂成分及び架橋剤から成る樹脂固形分100質量部に対して、30〜55質量部が好ましく、35〜50質量部が特に好ましい。白色着色剤の含有量が30質量部未満である場合は、隠蔽性が低く、被着体の影響により表面色が変化することがある。逆に、白色着色剤の含有量が55質量部を超える場合は、粘着性能が十分でなく、基材の収縮を粘着剤層が抑えることができないことがある。
白色粘着剤層の白色度は、90%以上が好ましい。90%以上とすることにより、着色透過性基材フィルムを透過した光が、白色粘着剤層で反射し、彩度を向上させ、高彩度色を発現することができる。
白色粘着剤層には、紫外線吸収剤、帯電防止剤、粘着付与剤、酸化防止剤などの他の添加剤を含ませてもよい。紫外線吸収剤としては、例えば、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアゾール系紫外線吸収剤などが挙げられる。帯電防止剤としては、例えば、金属フィラー系帯電防止剤、カチオン系帯電防止剤、アニオン系帯電防止剤などが挙げられる。粘着付与剤としては、例えば、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、ロジン系樹脂などが挙げられる。また、酸化防止剤としては、例えば、フォスファイト系酸化防止剤、有機イオウ系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤などが挙げられる。
白色粘着剤層の厚みは、15〜45μmが好ましく、25〜35μmが特に好ましい。その厚みが15μm未満では粘着性能や隠蔽性が十分でないことがあり、厚みが45μmを超えると、生産性が悪くなるので好ましくない。
白色粘着剤層の粘着力は、8〜20N/25mmが好ましく、10〜15N/25mmがより好ましい。8N/25mm未満である場合は、粘着性能が十分でなく、基材の収縮を粘着剤層が抑えることができないことがある。逆に、20N/25mmを超える場合は、マーキングフィルム施工時に貼り直しができないことがある。
白色粘着剤層は、着色透明性基材フィルムの表面に白色粘着剤を直接塗布、乾燥して形成してもよいし、剥離材の表面に白色粘着剤を塗布、乾燥して白色粘着剤層付剥離材を製造した後、着色透明性基材フィルムに貼り合わせて形成してもよい。
本発明のマーキングフィルムは、白色粘着剤層の厚みが30μmであるときの隠蔽率が90%以上であり、好ましくは91%以上であり、特に好ましくは94%以上である。白色粘着剤層の厚みが変われば隠蔽率は変化するので、一般的に使用されている粘着剤層の厚みである30μmに合わせて規定している。
隠蔽率の上限は特に制限ないが、高い程好ましい。白色粘着剤層の厚みが30μmであるときの隠蔽率が90%未満である場合は、隠蔽性が悪く、表面色が変化する。
白色粘着剤層を使用するまで保護するために、白色粘着剤層の表面に剥離材が積層されていることが好ましい。剥離材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどポリオレフィンなどの各種樹脂よりなるフィルムや、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、グラシン紙、上質紙などの各種紙材を基材とし、この基材の白色粘着剤層との接合面に、必要により剥離処理が施されたものを用いることができる。この場合、剥離処理としては、例えば、シリコーン樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素樹脂などを塗布したものが挙げられる。
また、本発明のマーキングフィルムは、JIS D0205に準拠した耐候性試験2000時間促進暴露後のマーキングフィルムの収縮率が0.05〜0.5%であり、好ましくは0.05〜0.45%であり、特に好ましくは0.05〜0.35%である。収縮率が0.5%を超えると、マーキングフィルムのめくれなどが発生し易くなる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの例によって、何ら限定されるものではない。
(実施例1)
(1)着色透明性基材フィルムの製造
塩化ビニル樹脂微粒子(B.F.グッドリッチ社製、商品名「Geon178」)100質量部、アジピン酸ポリエステル系可塑剤(大日精化工業社製、商品名「ファインサイザーNS−4070」)23質量部、金属セッケン系熱安定剤(勝田加工社製、商品名「SB−9301」)4質量部、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(サイテック社製、商品名「サイアソープ UV−531」)4質量部、基材用白色着色剤(大日精化工業社製、商品名「VTSK−9310ホワイト」6質量部、基材用青色着色剤(大日精化工業社製、商品名「VTSK−9315ブルー)2質量部、分散溶媒(ゴードー溶剤社製、商品名「ブチルセロソルブ」)21質量部、及び希釈分散溶媒(ゴードー溶剤社製、商品名「SS−100」、芳香族炭化水素系溶剤)21質量部を混合して、塗液を調製した。
この塗液を工程フィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製、商品名「PET38T−100E」)に塗布し、予備乾燥(140℃、1分間)し、さらにゲル化溶融乾燥(190℃、2分間)することにより、キャスト製膜法により青色透明性基材フィルムを作製した。得られた青色透明性基材フィルムは、色が青色であり、厚みが55μmであり、隠蔽率が74.6%であった。
(2)白色粘着剤の製造
温度計、撹拌機、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応装置を用い、トルエン75質量部、酢酸エチル75質量部、ブチルアクリレート(BA)90質量部、アクリル酸(AA)10質量部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリル0.3質量部を加え、窒素ガス雰囲気下で80℃で8時間重合反応を行い、BA−AA共重合体溶液を得た。BA−AA共重合体は、重量平均分子量が50万であり、BAに基づく構成単位とAAに基づく構成単位の質量比(BA:AA)が90:10であった。得られたBA−AA共重合体溶液にトルエンを加え、固形分34質量%に調整し、粘着剤を得た。
得られた粘着剤100質量部に対して、イソシアネート系架橋剤としてTDI(東洋インキ社製、商品名「BHS−8515」、固形分37.5質量%)3.0質量部、白色着色剤(平均粒径15μmの酸化チタンと、バインダーとしてのアクリル酸エステル共重合体と、溶剤としての主としてトルエンとの混合物であるペースト状着色剤、レジノカラー社製、商品名「OT−906」、固形分75質量%)20質量部、希釈溶剤としてトルエン50質量部を配合し、十分に撹拌分散させ、粘着剤及び架橋剤から成る樹脂固形分100質量部に対して白色着色剤を固形分として43質量部を含有する白色粘着剤溶液を製造した。
(3)マーキングフィルムの作製
剥離材(リンテック社製、ポリエチレンラミネート紙、商品名「SP−10NL RB−5」)のシリコーン樹脂剥離処理面に、上記の白色粘着剤溶液をロールナイフコーターにて塗布し、乾燥(90℃、1分間)させ、白色粘着剤層(厚み30μm)を形成した。その剥離材付き白色粘着剤層と上記得られた青色透明性基材フィルムを貼り合わせて、高彩度色マーキングフィルムを作製した。
(実施例2)
基材用白色着色剤を3質量部に変更し、青色透明性基材フィルムの隠蔽率を35.0%にした以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(実施例3)
基材用白色着色剤を7質量部に変更し、青色透明性基材フィルムの隠蔽率を83.1%にした以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(実施例4)
基材用着色剤を赤色着色剤(大日精化工業社製、商品名「VTSK−9317レッド」)2質量部と、赤色着色剤(大日精化工業社製、商品名「VTSK−9331レッド」)8質量部に変更し、赤色透明性基材フィルムの隠蔽率を57.8%にした以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(実施例5)
粘着剤を、BAに基づく構成単位とAAに基づく構成単位の質量比(BA:AA)が92:8である粘着剤した以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(実施例6)
粘着剤を、BAに基づく構成単位とAAに基づく構成単位の質量比(BA:AA)が87:13である粘着剤した以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(実施例7)
粘着剤及び架橋剤から成る樹脂固形分100質量部に対して、固形分として粘着剤中の白色着色剤を36質量部含有させた以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(実施例8)
粘着剤及び架橋剤から成る樹脂固形分100質量部に対して、固形分として粘着剤中の白色着色剤を49質量部を含有させた以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(比較例1)
基材用白色着色剤を2質量部に変更し、青色透明性基材フィルムの隠蔽率を24.1%にした以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(比較例2)
粘着剤を、BAに基づく構成単位とAAに基づく構成単位の質量比(BA:AA)が99:1である粘着剤した以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(比較例3)
粘着剤を、BAに基づく構成単位とAAに基づく構成単位の質量比(BA:AA)が80:20である粘着剤した以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(比較例4)
架橋剤として、TDIの代わりに金属キレート系架橋剤(綜研化学社製、商品名「M−5A」)を5.0質量部配合した以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(比較例5)
架橋剤として、TDIの代わりにエポキシ系架橋剤(綜研化学社製、商品名「E−AX」)を0.4質量部配合した以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(比較例6)
粘着剤及び架橋剤から成る樹脂固形分100質量部に対して、固形分として粘着剤中の白色着色剤を20質量部含有させた以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
(比較例7)
粘着剤及び架橋剤から成る樹脂固形分100質量部に対して、固形分として粘着剤中の白色着色剤を65質量部含有させた以外は、実施例1と同様にしてマーキングフィルムを作製した。
上記の実施例及び比較例において得られたマーキングフィルムの物性を下記の試験方法に従って、測定した。
それらの結果を、表1及び表2に示す。
(試験方法)
隠蔽率:
(i)着色透明性基材フィルム
JIS K5400(1990年度版)に規定される測定方法に準拠し、隠蔽率試験紙の黒地と白地にまたがるように着色透明性基材フィルムを載置し、分光光度計(データカラーインターナショナル社製、商品名「SF600PLUS」)にて、黒地と白地の視感反射率を測定した。
隠蔽率(%)=(黒地の視感反射率/白地の視感反射率)×100
(ii)マーキングフィルム
JIS K5400(1990年度版)に規定される測定方法に準拠し、隠蔽率試験紙の黒地と白地にまたがるようにマーキングフィルムを貼付し、分光光度計(データカラーインターナショナル社製、商品名「SF600PLUS」)にて、白色粘着剤層の厚みを30μmとしたときの黒地と白地の視感反射率を測定した。
隠蔽率(%)=(黒地の視感反射率/白地の視感反射率)×100
(2)耐候性:100×100mmのマーキングフィルムをステンレス板に貼付し、サンシャインウェザオメーター(スガ試験機社製、商品名「WEL−SUN−D」)にてJIS D0205(1987年度版)に準拠した耐候性試験で2000時間促進暴露した後、暴露前後のマーキングフィルムの外観状態を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:外観変化があまりない。
×:変褪色、クラック、収縮めくれ、表面グロス低下などの著しい外観変化があり、使用不可能である。また、額縁状になった。
(3)収縮率:100×100mmのマーキングフィルムをステンレス板に貼付し、サンシャインウェザオメーター(スガ試験機社製、商品名「WEL−SUN−D」)にてJIS D0205(1987年度版)に準拠した耐候性試験で2000時間促進暴露した後、暴露前後のマーキングフィルムの寸法をデジタル式読取顕微鏡(日本光器製作所製、商品名「NRM−D−2XY型」)にて測定した。
収縮率(%)={(暴露前の寸法−暴露後の寸法)/暴露前の寸法}×100
MD:マーキングフィルムの流れ方向
CD:マーキングフィルムの幅方向
(4)白色度:分光光度計(データカラーインターナショナル社製、商品名「SF600PLUS」)にてJIS Z8715(1999年度版)に準拠して測定した。
(5)粘着力:万能引張り試験機(オリエンテック社製、型式「TENSILON UTM−4−100」)にてJIS Z0237(2000年度版)に準拠して測定した。
Figure 2007313651
Figure 2007313651
本発明のマーキングフィルムは、屋外看板や自動車など種々の物品の装飾・表示素材などとして使用できる。

Claims (2)

  1. 隠蔽率が30〜90%である着色透明性基材フィルムの片面に白色粘着剤層が形成されている構造を有し、前記白色粘着剤層の厚みが30μmであるときの隠蔽率が90%以上であり、JIS D0205に準拠した耐候性試験2000時間促進暴露後の収縮率が0.05〜0.5%であることを特徴とするマーキングフィルム。
  2. 白色粘着剤が、ブチルアクリレートに基づく構成単位とアクリル酸に基づく構成単位を質量比が85:15〜95:5の割合で含有するアクリル系共重合体とイソシアネート系架橋剤とを含有するアクリル系粘着剤と、白色着色剤を、該アクリル系粘着剤の樹脂固形分100質量部に対して、白色着色剤が固形分として30〜55質量部の割合で含有している請求項1に記載のマーキングフィルム。
JP2006142358A 2006-05-23 2006-05-23 マーキングフィルム Pending JP2007313651A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008157611A2 (en) 2007-06-18 2008-12-24 3M Innovative Properties Company Colored acrylic adhesive and marking film
JP2009203370A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Three M Innovative Properties Co マーキングフィルム

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