JP4307165B2 - 熱転写記録型磁気券紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗車券、定期券、通行券等の券紙やプリペードカード等における磁気カード類及びPOSラベル等のラベル類への応用が可能な熱転写記録型磁気券紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気回数券、道路通行券、定期券、プリペードカード等における磁気カード類の普及には目覚ましいものがある。この磁気カード類は、顧客がカードを使用する毎に変動する残金表示やカードの有効期間、発行日等を可視情報として記録できることが要求されている。そのような記録手段の一つとして熱転写方式がある。この方式に用いられる磁気カード類としては、通常、プラスチックシート又は上質紙等の支持体の片面に磁気記録層を設けたものが知られているが、記録画像の高感度化、高濃度化、画像均一化等の要求を満足させるため、熱転写記録側にインク受容層を設けるなどの改良が図られている。
【0003】
例えば、特開昭57−182487号公報(特許文献1)には、感熱転写シートからの転写像を受ける受像シートに吸油量30ml/100g以上の吸油性顔料を含有させる技術が記載されている。これによれば、画像品質の向上は図れるものの、支持体の両面にコーティング層が設けられることから夏期等の高温、高湿下において、原反あるいはスリット状態で保管すると、層のハガレ、転写等のブロッキング現象が発生するという欠点があり、そのため熱転写記録だけでなく磁気記録にも異常を来すという問題を起こす。
【0004】
また、特に熱転写記録型磁気券紙をチケット用に用いる場合には、例えば、劇場での入場の際であるとか、鉄道用乗車券での駅改札の際にはシートにスタンプを捺印することがあるが、このスタンプは捺印直後にこすってもにじまないようにする必要がある。しかし従来は必ずしも印字画像品質とスタンプ捺印性の両方を満足はできていなかった。
【0005】
また、本出願人は、特開平8−183262号公報(特許文献2)あるいは特開平9−216474号公報(特許文献3)等において、支持体の一方の面に強磁性体とバインダーを主成分とする磁気記録層を設け、もう一方の面にフィラーと水溶性樹脂を主成分とするインク受容層を設けた熱転写記録型磁気券紙において、フィラーの吸油量を特定範囲に規定するとともに、インク受容層の平滑度、あるいはフィラー対水溶性樹脂の含有比(固形分)を規定した熱転写記録型磁気券紙を提案した。
このような構成によれば、感度、濃度、画像均一性、細線ニジミなどの印字画像品質に優れるとともに、ブロッキング性を向上させることができる熱転写記録型磁気券紙を得ることが可能となった。
【0006】
ところで、最近は、印字画像の耐薬品性、耐汚れ性等の問題から、熱転写記録に使用されるリボンとして、Wax Typeのリボンの他、Resin Typeのリボンが使用されるようになってきている。しかしながら、これまで提案されてきた熱転写記録型磁気券紙では、特にResin Typeのリボンを使用した場合、インクの転写性が十分ではなく、満足のいく画像が得られず、さらに改善の余地があった。
【0007】
したがって、印字画像品質、ブロッキング性、スタンプ捺印性のすべてを満足する熱転写型磁気記録券紙の実現が望まれていた。
【0008】
【特許文献1】
特開昭57−182487号公報
【特許文献2】
特開平8−183262号公報
【特許文献3】
特開平9−216474号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、熱転写画像の高感度化、高濃度化、画像均一化などの印字画像品質の向上を図るとともに、ブロッキング性を改善し、かつスタンプの捺印性を向上した熱転写記録型磁気券紙を提供することをその課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、前記課題は下記の技術的手段により解決される。
(1)支持体の一方の面に強磁性体とバインダーを主成分とする磁気記録層を設け、もう一方の面にフィラーと水溶性樹脂を主成分とするインク受容層を設けてなり、
前記フィラーが下記の2つのタイプのフィラー(A)、(B)の混合物からなり、フィラー(A)とフィラー(B)との混合比が、重量基準で1:0.2〜1:5であることを特徴とする熱転写記録型磁気券紙。
(A)吸油量が100〜200ml/100gでかつBET比表面積が10m /g以上100m/g以下である、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、及び、カオリンから選択された1種または2種以上のフィラー
(B)吸油量が250ml/100g以上400ml/100g以下でかつBET比表面積が110m/g以上900m /g以下である、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、及び、カオリンから選択された1種または2種以上のフィラー
)タイプ(A)のフィラーとタイプ(B)のフィラーが異なる種類の材料からなることを特徴とする前記(1)に記載の熱転写記録型磁気券紙。
)タイプ(A)のフィラーとタイプ(B)のフィラーが吸油量及びBET比表面積が調整された同じ種類の材料からなることを特徴とする前記(1)に記載の熱転写記録型磁気券紙。
)タイプ(A)及びタイプ(B)のフィラーがシリカであることを特徴とする前記()に記載の熱転写記録型磁気券紙。
)タイプ(A)のフィラー及び/又はタイプ(B)のフィラーの吸油量及び/又はBET比表面積が、物理的処理及び/又は化学的処理を施すことにより調整されていることを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載の熱転写記録型磁気券紙。
)前記インク受容層に含有されているフィラー全体の割合が、重量基準で水溶性樹脂1に対し1〜3であることを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載の熱転写記録型磁気券紙。
)前記インク受容層中の水溶性樹脂が、ガラス転移点が5〜20℃の範囲の水溶性樹脂であることを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載の熱転写記録型磁気券紙。
)前記水溶性樹脂がスチレン−ブタジエン共重合体であることを特徴とする前記(1)〜(7)に記載の熱転写記録型磁気券紙。
)前記インク受容層の厚みが5μm以上であることを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載の熱転写記録型磁気券紙。
10)前記インク受容層の表面が、王研式平滑度が500秒以上であることを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載の熱転写記録型磁気券紙。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による熱転写記録型磁気券紙について詳細に説明する。
本発明の熱転写型磁気記録券紙は、支持体の一方の面に強磁性体とバインダーを主成分とする磁気記録層を設け、もう一方の面にフィラーと水溶性樹脂を主成分とするインク受容層を設けてなり、前記フィラーが下記の2つのタイプのフィラーの混合物からなることを特徴とするものである。
(A)吸油量が100〜200ml/100gでかつBET比表面積が100m/g以下のフィラー
(B)吸油量が250ml/100g以上でかつBET比表面積が110m/g以上のフィラー
なお、本明細書中、吸油量はJIS K5101に基づくものである。
また、BET比表面積は、窒素吸着法で測定したものである。
【0012】
インク受容層におけるタイプ(A)のフィラーは、吸油量が100〜200ml/100gである。また、BET比表面積は100m/g以下であり、その下限値は10m/g程度であり、好ましい範囲は30〜100m/gである。タイプ(A)のフィラーは上記条件を満足するものであれば1種類でもよく、2種類以上のものを併用してもよい。
また、インク受容層におけるタイプ(B)のフィラーは、吸油量が250ml/100g以上であり、その上限値は400ml/100g程度であり、好ましい範囲は250〜350ml/100gである。また、BET比表面積は110m/g以上であり、その上限値は900m/g程度であり、好ましい範囲は100〜350m/gである。タイプ(B)のフィラーは上記条件を満足するものであれば1種類でもよく、2種類以上のものを併用してもよい。
【0013】
上記のように、本発明の熱転写記録型磁気券紙のインク受容層は、2つのタイプのフィラーの混合物を含有してなる。インク受容層のフィラーがタイプ(A)のもの、すなわち吸油量が100〜200ml/100gでかつBET比表面積が100m/g以下のもののみからなる場合、ブロッキング性という点では有利であるが、特にResin Typeのリボンを用いた印字では、十分満足のいく画像が得られないという問題がある。また、インク受容層のフィラーがタイプ(B)のもののみの場合、すなわち吸油量が250ml/100g以上でかつBET比表面積が110m/g以上のもののみからなる場合、印字画像品質という点では有利であるが、ブロッキング性が悪いという問題がある。また、両方の場合、スタンプの捺印性がやや劣る。ところが、本発明のように、吸油量及びBET比表面積をそれぞれ特定の範囲に規定したタイプ(A)のフィラーとタイプ(B)のフィラーを混合すると、熱転写画像の高感度化、高濃度化、画像均一化等の印字画像品質の向上が図れるとともにブロッキング性が改善され、しかもスタンプの捺印性も向上し、これまでの要求をすべて満足する熱転写記録型磁気券紙が実現できるようになる。
【0014】
本発明の熱転写記録型磁気券紙のインク受容層において、タイプ(A)のフィラーとタイプ(B)のフィラーの混合比は、重量基準で1:0.2〜1:5、より好ましくは1:0.3〜1:3である。このような範囲の混合比のものは、本発明の所期の目的をより十分に発揮することができる。
【0015】
本発明において、タイプ(A)のフィラーとタイプ(B)のフィラーはその材料の種類が異なっていてもよく、同じであってもよい。フィラーは粒径や表面形状、種類等によりその吸油量及びBET比表面積が異なる。これらのフィラーとしては、それぞれ上記条件を満足する市販のものを利用してもよいし、市販のフィラーに物理的処理(機械的処理を含む)あるいは化学的処理あるいはその両方の処理を施して上記条件を満足させて利用するようにしてもよい。
【0016】
本発明において、インク受容層に含有させるフィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、水酸化アルミニウム、クレー、焼成クレー、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウムやシリカ、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン等の微粉末等が挙げられる。
これらは、必要に応じて、上記のように物理的処理及び/又は化学的処理を施して、上記のような条件のものとして使用することができる。
【0017】
本発明において、タイプ(A)のフィラーの好ましい例を挙げると次のようなものがある。
タイプ(A):シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、カオリン(いずれも吸油量及びBET比表面積が上記条件を満足するもの)
【0018】
本発明において、タイプ(B)のフィラーの好ましい例を挙げると次のようなものがある。
タイプ(B):シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、カオリン(いずれも吸油量及びBET比表面積が上記条件を満足するもの)
【0019】
また、本発明において、タイプ(A)のフィラーとタイプ(B)のフィラーの好ましい組合せを例示すると以下のようなものがある。
シリカとシリカ、炭酸カルシウムとシリカ、水酸化アルミニウムとシリカ、酸化チタンとシリカ、シリカと酸化チタン(いずれも吸油量及びBET比表面積が上記条件を満足するもの)
【0020】
また、インク受容層に用いる水溶性樹脂としては、慣用の種々の水溶性樹脂を適宜用いることができ、具体例として以下のものが挙げられる。ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソード、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子。その中でも、ガラス転移点が5〜20℃である水溶性高分子が好ましく、特にガラス転移点が5〜20℃であるスチレン−ブタジエン共重合体が好ましい。このものはTTR印字性及びブロッキング性の点で非常に有利である。
【0021】
インク受容層における前記フィラーと水溶性樹脂の割合はTTR印字性及びブロッキング性に関わり、水溶性樹脂対フィラーの含有比(固形分)を重量基準で1:1〜3とすることが好ましい。このようなものは上記効果に加えてTTR印字性及びブロッキング性をより一層向上させる。
【0022】
また、インク受容層の厚みは、5μm以上、より好ましくは6〜12μmである。インク受容層の厚みがこのような範囲のものは上記フィラーによる効果に加えてTTR印字性をさらに向上させるという利点がある。
【0023】
また、インク受容層には耐水化剤を用いるが、その具体例としては、例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、クロムミョウバン、メラミン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂等が挙げられる。この耐水化剤と水溶性樹脂の割合もブロッキング性に関わり、その含有比(固形分)は、重量基準で水溶性樹脂1に対して耐水化剤0.3〜0.5が好ましい。このように本発明のインク受容層はフィラー及び水溶性樹脂を、また、さらに、水溶性樹脂と耐水化剤を特定の比率で含有させて形成させるが、さらに、インク受容層の表面をキャレンダーなどにより平滑度500秒以上(王研式平滑度)、より好ましくは700〜2500秒に処理することにより、前記フィラーによる効果に加えて印字品質をさらに一層向上させることができる。
【0024】
本発明の磁気記録層に用いる磁性体としては、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、Co−γ−Fe、γ−Fe等の強磁性体粉が使用される。また、磁性記録層に用いるバインダーとしては、慣用の種々のものを使用でき、その具体例としては、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリヘプチルアクリレート、ポリエチルヘキシルアクリレート、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、天然ゴム、ポリイソブチレンゴム、ポリブタジエン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリジクロロスチレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエチルヘキシルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルステアレート等の水性エマルジョン樹脂が挙げられる。
【0025】
また、本発明の磁気記録層に用いるバインダーとしては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ニトリルゴム、天然ゴム、ポリイソブチレンゴム等が使用できる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
後述の実施例、比較例に使用した磁気記録層には下記の材料を用いて熱転写記録型磁気券紙を作製した。なお以下に示す部及び%はいずれも重量基準である。
【0027】
磁気記録層:
分散液A
水 60部
BaO−6Fe(戸田工業社製:MC−127) 100部
ポリカルボン酸ソーダ 5部
(東亜合成社製:ポリアクリル酸ソーダ ST−40 40%溶解液)
ポリビニルアルコール 40部
(クラレ社製:PVA117 10%溶解液)
カーボンブラック 20部
(住化カラー社製:ボルックスブラック 38%分散液)
上記組成からなる混合物を堀場製作所製の粒度分布測定器LA−700によるところのメジアン径が6μmになるようにサンドグラインダーを用いて分散液Aを作成した。
得られた分散液を次に示す組成により、磁気記録層塗布液Bを作成した。
B液
分散液A 230部
ポリビニルアルコール 30部
(クラレ社製:PVA117 10%溶解液)
アクリルエマルジョン(固形分50%) 80部
水 20部
坪量157g/mの上質紙上に、磁気記録層塗布液BがWet90g/mになるように塗布し、中心磁界が5000Gの対面配向機で配向後、ドライヤーにて乾燥し、磁気記録材料を得た。
【0028】
実施例1
前述の磁気記録層に、下記の塗布水溶液を作製しインク受容層を設けた。次いで平滑度300秒となるようキャレンダー処理を行い、熱転写記録型磁気券紙を作製した。
インク受容層:
<受容層液C(水溶性樹脂/フィラー比率=1:1)>
フィラー1分散液(シリカ)
(吸油量=100ml/100g、
BET比表面積=95m/g、固形分=20%) 25部
フィラー2分散液(シリカ)
(吸油量=250ml/100g、
BET比表面積=140m/g、固形分=20%) 25部
アクリルエマルジョン
(Tg=−8℃、固形分=50%) 20部
水 30部
塗布量−乾燥後厚み=4μm
【0029】
実施例2
実施例1の受容層液中のアクリルエマルジョンをスチレン−ブタジエン共重合体(Tg=10℃、固形分=50%)に変えた以外は、実施例1と同様に熱転写記録型磁気券紙を作製した。
【0030】
実施例3
実施例1の塗布量を乾燥後厚み=5μmに変えた以外は、実施例1と同様に熱転写記録型磁気券紙を作製した。
【0031】
実施例4
実施例1の平滑度を500秒となるようキャレンダー処理を行った以外は、実施例1と同様に熱転写記録型磁気券紙を作製した。
【0032】
実施例5
前述の磁気記録層に、下記の塗布水溶液を作製しインク受容層を設けた。次いで平滑度500秒となるようキャレンダー処理を行い、熱転写記録型磁気券紙を作製した。
インク受容層:
<受容層液D(水溶性樹脂/フィラー比率=1:2)>
フィラー1分散液(シリカ)
(吸油量=160ml/100g、
BET比表面積=55m/g、固形分=20%) 32.5部
フィラー2分散液(シリカ)
(吸油量=300ml/100g、
BET比表面積=250m/g、固形分=20%) 32.5部
スチレン−ブタジエン共重合体
(Tg=5℃、固形分=50%) 13部
水 22部
塗布量−乾燥後厚み=5μm
【0033】
実施例6
実施例5の受容層液中のスチレン−ブタジエン共重合体をスチレン−ブタジエン共重合体(Tg=18℃、固形分=50%)に変えた以外は、実施例5と同様に熱転写記録型磁気券紙を作製した。
【0034】
実施例7
実施例5の平滑度を1000秒となるようキャレンダー処理を行った以外は、実施例5と同様に熱転写記録型磁気券紙を作製した。
【0035】
実施例8
実施例5のインク受容層中のフィラー2分散液を焼成シリカ(吸油量350ml/100g、BET比表面積=300m/g、固形分=20%)に変えた以外は、実施例5と同様に熱転写記録型磁気券紙を作製した。
【0036】
実施例9
前述の磁気記録層に、下記の塗布水溶液を作製しインク受容層を設けた。次いで平滑度800秒となるようキャレンダー処理を行い、熱転写記録型磁気券紙を作製した。
インク受容層:
<受容層液E(水溶性樹脂/フィラー比率=1:3)>
フィラー1分散液(シリカ)
(吸油量=160ml/100g、
BET比表面積=55m/g、固形分=20%) 37.5部
フィラー2分散液(シリカ)
(吸油量=300ml/100g、
BET比表面積=250m/g、固形分=20%) 37.5部
スチレン−ブタジエン共重合体
(Tg=20℃、固形分=50%) 10部
水 15部
塗布量−乾燥後厚み=6μm
【0037】
実施例10
実施例9の水溶性樹脂/フィラー比率が1:4となる様に調整した以外は、実施例9と同様に熱転写記録型磁気券紙を作製した。
【0038】
実施例11
実施例1のインク受容層中のフィラー1分散液を炭酸カルシウム(吸油量140ml/100g、BET比表面積=40m/g、固形分=20%)に変えた以外は、実施例1と同様に熱転写記録型磁気券紙を作製した。
【0039】
比較例1
実施例1のインク受容層中のフィラー1分散液を焼成カオリン(吸油量=80ml/100g、BET比表面積=15m/g、固形分=20%)に変えた以外は、実施例1と同様に熱転写記録型磁気券紙を作製した。
【0040】
比較例2
実施例1のインク受容層中のフィラー1分散液をシリカ(吸油量=250ml/100g、BET比表面積=140m/g、固形分=20%)に変えた以外は、実施例1と同様に熱転写記録型磁気券紙を作製した。
【0041】
比較例3
実施例1のインク受容層中のフィラー2分散液を水酸化アルミニウム(吸油量=50ml/100g、BET比表面積=10m/g、固形分=20%)に変えた以外は、実施例1と同様に熱転写記録型磁気券紙を作製した。
【0042】
<熱転写印字試験>
プリンタ:TEC製B−30
リボン:(WAXタイプ)リコー製B110A、(RESINタイプ)リコー製B110C
サーマルヘッド:TEC製(510Ω)
印字速度:2inch/sec
<ブロッキング試験>
試料の磁気記録層表面とインク受容層表面を重ね合わせ、0.5kg/cmの圧力をかけた状態で、40℃、90%RH環境下に10時間放置した後、重ね合わせ面を指で剥がしブロッキング状態を観察した。
<捺印性>
赤顔料インキをスタンパーで受容層に捺印し、5秒後に指で拭き取り捺印部の滲みを目視判定した。
【0043】
表中の各評価基準は以下の通りである。
−評価基準―
<画像転写性>
◎:ボイド・カスレが無く、画像のエッジがシャープである
○:ボイド・カスレがほとんど無い
△:ややボイド・カスレがある濃度のバラツキが若干ある
×:ボイド・カスレが多く、画像が判読できない
<ブロッキング性>
◎:剥がすときハクリ音がなくブロッキングなし
○:剥がすときやや剥離音はあるがブロッキングなし
△:剥がすとき層がわずかにブロッキングする
×:剥がすとき全面に層がブロッキングする
<捺印性>
◎:滲みが極めて少ない
○:滲みが殆どない
△:滲みが少しある
×:滲みが大きい
【0044】
以上の実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0004307165
【0046】
【発明の効果】
本発明における熱転写記録型磁気券紙は、前記のような構成としたので、熱転写画像の高感度化、高濃度化、画像均一化などの印字画像品質の向上を図るとともに、ブロッキング性を改善し、かつスタンプの捺印性を向上させることができる。

Claims (10)

  1. 支持体の一方の面に強磁性体とバインダーを主成分とする磁気記録層を設け、もう一方の面にフィラーと水溶性樹脂を主成分とするインク受容層を設けてなり、
    前記フィラーが下記の2つのタイプのフィラー(A)、(B)の混合物からなり、フィラー(A)とフィラー(B)との混合比が、重量基準で1:0.2〜1:5であることを特徴とする熱転写記録型磁気券紙。
    (A)吸油量が100〜200ml/100gでかつBET比表面積が10m /g以上100m/g以下である、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、及び、カオリンから選択された1種または2種以上のフィラー
    (B)吸油量が250ml/100g以上400ml/100g以下でかつBET比表面積が110m/g以上900m /g以下である、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、及び、カオリンから選択された1種または2種以上のフィラー
  2. タイプ(A)のフィラーとタイプ(B)のフィラーが異なる種類の材料からなることを特徴とする請求項に記載の熱転写記録型磁気券紙。
  3. タイプ(A)のフィラーとタイプ(B)のフィラーが吸油量及びBET比表面積が調整された同じ種類の材料からなることを特徴とする請求項に記載の熱転写記録型磁気券紙。
  4. タイプ(A)及びタイプ(B)のフィラーがシリカであることを特徴とする請求項に記載の熱転写記録型磁気券紙。
  5. タイプ(A)のフィラー及び/又はタイプ(B)のフィラーの吸油量及び/又はBET比表面積が、物理的処理及び/又は化学的処理を施すことにより調整されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の熱転写記録型磁気券紙。
  6. 前記インク受容層に含有されているフィラー全体の割合が、重量基準で水溶性樹脂1に対し1〜3であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の熱転写記録型磁気券紙。
  7. 前記インク受容層中の水溶性樹脂が、ガラス転移点が5〜20℃の範囲の水溶性樹脂であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の熱転写記録型磁気券紙。
  8. 前記水溶性樹脂がスチレン−ブタジエン共重合体であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載の熱転写記録型磁気券紙。
  9. 前記インク受容層の厚みが5μm以上であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載の熱転写記録型磁気券紙。
  10. 前記インク受容層の表面が、王研式平滑度が500秒以上であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載の熱転写記録型磁気券紙。
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