JP4307131B2 - 光ダクト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自然光を建築物内部に導き、建築内部を照明する光ダクト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年省エネルギーな二酸化炭素の排出削減による環境保護により環境保護の必要性が注目されており、この要望に応えるための手段の一つとして、太陽光を内面を反射率の高い部材で構成したダクトを介して室内に取り込み、照明用光源として、利用する光ダクト装置が、各種提案されている(例えば特許文献1,特許文献2,特許文献3等参照)。
この装置は、太陽エネルギーを電気等の他のエネルギーに変換せずにそのまま利用するため、エネルギー利用効率が高く、省エネルギーや二酸化炭素排出削減に貢献できる。
【0003】
【特許文献1】
実開昭62−139004号公報
【特許文献2】
特開2000−149628公報
【特許文献3】
特開2001−33620号公報
【0004】
図12は光ダクト装置の概念図であり、ビルの南側壁面から光を取り込んでオフィスなどの照明に利用する水平型光ダクト装置を示している。また、図12(b)は水平型ダクト本体の斜視図である。
図12において1は自然光(太陽光)、2は採光口、3は反射板、4は光ダクトである。光ダクト4は例えば図12(b)に示すように、内面が反射面で構成され、採光口から取り入れた自然光は、光ダクト4内を反射しながら光ダクト奥に搬送される。また、光ダクト4には、光を取り出すための光取り出し口8が設けられ、光ダクト4内を搬送された光は光取り出し口8から室内に放出される。光取り出し口8は必要に応じて、光ダクトの下側、両サイド、四方の面(縦ダクトの場合)に設けることもできる。
5は建物壁面、6は室内、7はガラスなどで形成された保護カバー、8は光取り出し口であり、例えば図12(b)に示したように矩形状の開口、あるいは、所定の幅の連続した開口で構成される。
図12において、太陽光1は、採光口2から直接、あるいは反射板3に反射した後、光ダクト4内部に取り込まれ、内面での反射を繰り返しながら照射位置まで運ばれ、光取り出し口8から放出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の光ダクト装置は、光ダクト4の奥の方に行くに従って光ダクトから放出される光は弱くなり、光ダクト4の長さが長くなると、奥の方では室内に十分な光を放出することができないといった問題が生ずる。
これは、光ダクト4に取り込まれた光がダクト内を反射を繰り返して進む際、反射毎に光が減衰するとともに、採光口2から取込んだ光を光取り出し口8から放出していくので、奥にゆくに従って光量が減少するためである。
なお、採光口を2か所に設けることも考えられるが、採光口を2か所にすると、一方の採光口から入った光が、他方の採光口から外部にでてしまい、光ダクト内に取り込んだ光を有効に利用することできない。
【0006】
一方、上記採光口2は、通常、建物の南面に設けられるが、建物の構造上の制約等から、必ずしも採光口を南面に設けることができない場合がある。この場合には、太陽光からの直達光が光ダクト内に入るのは短時間であり、それ以外の時間帯は、直達光を光ダクト内に取り込めないため、光取り出し口から取り出される明るさが不足するといった問題が生ずる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、採光口を複数箇所に設けても各採光口から取り込んだ光を効果的に利用して室内に放出することができ、また、光ダクトの採光口を南面に設けることができない場合であっても、十分な光を室内に放出することができる光ダクト装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明においては、反射材で構成され、光ダクト内を伝搬してくる光が他の領域に漏れないように構成した光分離面で、光ダクトを複数の領域に分割し、各領域毎に採光口を設ける。そして、上記光分離面で、複数の採光口で採光され、光ダクト内を伝搬してきた光を反射し、光取り出し口から放出させる。
上記のように、光分離面で光ダクトを複数の領域に分割し、複数の採光口で採光した光を、光取り出し口から放出させるようにしたので、従来の光ダクト装置に比べ、採光量を増やすことができる。
また、光分離面で光ダクトを複数の領域に分割しているので、採光口を複数設けても、一方の採光口から採光された光が、光ダクト内を伝搬して他の採光口から外部に放出されることがなく、効果的に採光光を利用することができる。また、採光口から光分離面までの距離が、光ダクトの全長より短くなるので、反射による光の減衰を少なくすることができる。
さらに、採光口を複数設けることができるので、建物の構造上の制約から光ダクトの採光口を南面に設けることができない場合でも、建物の向きのよる性能の劣化を軽減することができる。
本発明は、以下のように構成される。
(1)上記光分離面を、光取り出し口に跨がって配置する。すなわち、分離面を、光ダクトの長手方向に対して直交して配置される2つに分割された第1、第2の分離板と、光ダクトの長手方向にほぼ平行な第3の分離板から構成し、第3の分離板を複数の光取り出し口に跨がって配置し、第3の分離板により光取り出し口を分割する。そして、光ダクト内を伝搬してくる光が他の領域に漏れないように、第1、第2の分離板を第3の分離板の両端に配置し、かつ、第1の分離板を第3の分離板の一方の面側に突出するように、第2の分離板を第3の分離板の他方の面側に突出するように配置する。
上記のように光分離面を、光取り出し口に跨がって配置することにより、分離板が配置された光取り出し口からは、複数の採光口から入射する光が放出される。このため、太陽の位置から変わっても、明るさの変動を、小さくすることができる。
)上記光分離面の近傍もしくは上記光分離面に隣接して、光取り出し口を設け、該光分離面を、光ダクト内を伝搬してくる光を上記光取り出し口に反射するように光入射方向に対して凹の曲面を持つように構成する。
このように構成することにより、光分離面で反射した光を、分離面の近傍もしくは上記光分離面に隣接して設けられた光取り出し口から室内に放出させることができ、戻り光を殆ど無くすことができる。このため、反射による光の減衰を無くし、効果的に光を利用することができる。
)上記光ダクト装置の長手方向を東西方向に配置する。
このように配置することにより、天空光(太陽が見えない空間部分でも明るい、これを天空光という)を2か所の採光口から取り入れて利用することができ、全体としてかなりの明るさを確保することができる。また、天空光を利用しているため、天候や太陽の向き等に比較的影響されずに、明るさの変動を小さくすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の光ダクト装置の基本構成を示す図である。図1(a)は光ダクト装置を上から見た図であり、同図は光ダクト装置の長手方向を東西方向に配置した場合を示している。また、図1(b)は光ダクトの採光口の構成示す斜視図である。
同図において、建物10の東西方向に採光口2a,2bが設けられている。採光口2a,2bは、前記したように反射板3を備え、建物外の光を反射板で反射させて光ダクト4内に取り込む。
光ダクト4が東西方向に配置されている場合は、上記反射板3に加えて、図1に示すように採光口2a,2bの北側に、垂直方向に反射板3aを設け、南面から入射する光を効果的に光ダクト4内に取り込めるようにするのが望ましい。
光ダクト4は、前記したように、例えば断面が矩形状であり、内面が反射面で構成され、採光口2a,2bから取り入れた自然光は、光ダクト4内を反射しながら光ダクト奥に搬送される。光ダクト4には、前記したように、取り込んだ光を室内に放出するための光取り出し口8が設けられ、光取り出し口8から光が室内に放出される。
【0009】
図1に示す光ダクト装置においては、光ダクト4のほぼ中央部に分離面を構成する分離板11が設けられ、光ダクト4は分離板11により2つの領域4−1,4−2(以下ではそれぞれダクト4−1,4−2という)に分割され、分離板11により、一方のダクト4−1または4−2に入った光が他方のダクトに漏れないように分離されている。
分離板11は採光口に対向する面が反射面であり、分離板11の近傍には、光取り出し口8が設けられている。
【0010】
図2(a)は分離板11の形状例を示す図である。同図に示すように、分離板11は、光ダクト内を伝搬してくる光を、分離板11の近傍に設けられた光取り出し口8側に反射するように、光入射方向に対して凹の曲面を持っている。
分離板11を上記構成とすることにより、図2(b)に示すように、光ダクト4−1,4−2内を伝搬してきた光は、分離板11の近傍の設けられた光取り出し口8から室内に放出され、光ダクト4−1,4−2への戻り光を殆ど無くすことができる。
ここで、分離板11として、例えば、図3に示すように、ダクト断面と同じ半径Rの円弧鏡面ABを用い、その下方に半径Rと同じ開口BEをもつ光取り出し口8を設ければ、光ダクト4内を伝搬してくる光は全て、光取り出し口8から放出される。
すなわち、光ダクト4内を伝搬してくる光線1は光線1と円弧ABの交点Pで接する平面CDで反射するが、この平面CDは点Pを通る半径PEと直交し、光線1の反射は、入射角=反射角となるので、光線1はPEを対称軸にα=βとなるように反射する。したがって、光線1は入射角αにかかわらず、必ず開口BEを通過することとなる。
【0011】
なお、分離板11の形状は上記形状に限られず、例えば、光入射側に傾けた平板状の反射材を用いるなど、光取り出し口から効果的に光を室内に放出できる形状であればよい。すなわち、光ダクト内を伝搬してきた光が、分離板11で反射して再び採光口から外部に放出されずに、光取り出し口から室内に放出されるような形状であれば、どのような形状であってもよい。
また、分離板11を設ける位置は、光ダクトのほぼ中央付近である必要はなく、採光口2a,2bから入射する光の量に応じて分離板11を設ける位置を適宜設定してもよい。
図4に分離板を配置例を示す。同図(a)は光ダクトを上記実施例のように東西に配置した場合であり、この場合には、両端に設けられた採光口2a,2bから入射する光量がほぼ等しいと考えられるので、同図に示すように分離板11をほぼ中央に設ければよい。同図(b)は光ダクトを南西−北東、あるいは南東−北西に設けた場合であり、この場合には、南側に設けた採光口2aから入射する光量が多いと考えられるので、同図に示すように分離板11を中央より北側に設ければよい。また、同図(c)は光ダクトを南北方向に設けた場合であり、この場合には、南側に設けた採光口2aから、より多くの光が入射すると考えられるので、分離板11を同図(b)の場合よりさらに北側に設ける。
上記のように分離板11を設ける位置を光ダクトの配置に応じて選定することにより、光取り出し口から放出される光量を均一化することができる。
【0012】
図1に示すものにおいては、採光口2a,2bから光ダクト4−1,4−2に入った光は、反射しながら光ダクト4内を進行し、分離板11で反射して、光ダクト4−1,4−2を反対方向に進行し、光取り出し口8から室内に放出される。したがって、採光口2a,2bから入った光を効果的に、室内に放出することができる。
なお、上記分離板11を設けない場合、一方の採光口2a,2bから光ダクト4内に入った光は、光ダクト4内を反射しながら伝搬し、反対側の採光口2bもしくは2aから外部に出てしまい、光ダクト4内に取り込んだ光を有効に利用することができない。
また、従来においては、採光口を南面に設ける場合が多かったが、この場合、太陽からの直達光が光ダクト内に入るものの、この時間は短く、採光量をそれほど増加させることができなかった。図1に示すものでは、採光口が2か所設けられており、太陽からの直達光を利用できない場合でも、天空光(太陽が見えない空間部分でも明るい、これを天空光という)を2か所の採光口から取り入れて利用することができ、従来の光ダクト装置に比べ、採光量の増加が見込まれる。
特に、採光口を東西方向に設けても、2か所の採光口から取り入れた光を利用できるため、全体としてかなりの明るさを確保することができ、また、天空光を利用しているため、天候や太陽の向き等に比較的影響されずに、明るさの変動を小さくすることができる。 このため、建物の構造上の理由等から南面に採光口を設けることができない場合にも対応することができる。
【0013】
図5〜図7は、図1、図2に示した本発明の光ダクト装置と、従来の光ダクト装置の性能の比較例を示す図である。
図5〜図7は、図8(a)に示すように光ダクトの長手方向を東西に配置し、ほぼ中央に分離板11を設けた光ダクト装置と、図8(b)に示すように、分離板を備えず、光ダクト終端部を反射板で密閉した図8(a)と同じ長さの光ダクト装置を南北方向に配置し、採光口を南面に設けた光ダクト装置を比較したものである。
図5は、図1に示す光ダクト装置と従来の光ダクト装置の減衰率(採光後、光ダクト内で、反射等による減衰により消耗してしまう光の量)を比較した図であり、横軸は、日時を示し、縦軸は入射光の減衰率である。
同図から明らかなように、図1に示す光ダクト装置は、従来の光ダクト装置に比べ、減衰率が小さい。これは、従来の光ダクト装置は、採光口が一か所で、光ダクトが長いため、光ダクト内で減衰する光の量が多くなるのに対し、図1に示す光ダクト装置においては、採光口が2か所で、分離面で光ダクトを2つの領域に分割しているため、光ダクト内を光が伝搬する距離が短く、光の減衰率が低いものと考えられる。
【0014】
図6は、図1に示す光ダクト装置と従来の光ダクト装置の出力性能(光取り出し口から放出される光量)を比較した図であり、横軸は日時、縦軸はルーメン(lm)である。
同図から明らかなように、図1に示す光ダクト装置では、従来の光ダクト装置に対して、単純比較で232%出力を向上させることができた。
図7は、図1に示す光ダクト装置と従来の光ダクト装置の採光量を比較した図であり、横軸は日時、縦軸はルーメン(lm)である。
図1に示す光ダクト装置においては、採光口が東西に設けられているため、一つ当たりの採光量は従来の光ダクト装置より少ないが、2か所の採光口からの採光量を合わせると、従来の光ダクト装置に対して、単純比較で138%採光量を増加させることができた。 なお、図5〜図7において、光ダクト装置では12時付近で、減衰率、出力、採光量が低下しているが、これは、光ダクト装置が東西方向に配置されているため、太陽の南中時前後に、光ダクトの採光口に対して、直角に近い方向から太陽光が入射し、採光量が減るためである。
【0015】
上記では、光ダクトの天井面側に複数の光取り出し口8を設ける場合について説明したが、光取り出し口8を図9に示すように連続的な開口としてもよい。図9は天井面側から光ダクト4を見た図を示しており、同図の例では、採光口2aに近い部分では光取り出し口8の幅(光ダクト4の長手方向に直交する方向の幅)を狭くし、採光口2aから離れた部分では、光取り出し口8の幅を広くしている。このように構成することにより、採光口2aから離れたところでも、ある程度の明るさを確保することができる。
【0016】
図10は、本発明の実施例の光ダクト装置の構成を示す図であり、本実施例は、光分離面を、複数の光取り出し口に跨がって配置した実施例を示している。なお、同図は図1(a)と同様、光ダクト装置を上から見た図であり、同図は光ダクト装置の長手方向を東西方向に配置した場合を示している。
本実施例の光ダクト装置は、前記図1に示したものと同様、東西方向に採光口2a,2bが設けられ、建物外の光を反射板で反射させて光ダクト4内に取り込む。
光ダクト4は、前記したように例えば断面が矩形状であり、内面が反射面で構成され、採光口2a,2bから取り入れた自然光は、光ダクト4内を反射しながら光ダクト奥に搬送される。光ダクト4には、前記したように、取り込んだ光を室内に放出するための光取り出し口8が設けられ、光取り出し口8から光が室内に放出される。
【0017】
本実施例の光ダクト装置においては、複数の光取り出し口8に跨がって分離板11が設けられ、光ダクト4は分離板11により2つの領域4−1,4−2(以下ではそれぞれ光ダクト4−1,4−2という)に分割される。
図10の実施例では、光ダクトの長手方向に対して直角に設けられる分離板を第1、第2の分離板11a,11bに分割して、それぞれ、光取り出し口8a,8bの採光口2a,2b側に配置するとともに、光取り出し口8a,8bを光ダクトの長手方向に設けた第3の分離板11cで分割するように配置したものである。
本実施例においては、分離板11a,11b,11cが上記のように配置されているので、採光口2aから入射した光は、光取り出し口8a,8bのA1,B1部分から室内に放出され、採光口2bから入射した光は、光取り出し口8a,8bのA2,B2部分から室内に放出される。
【0018】
図11は分離板11a,11b,11cの形状例を示す図である。前記図2に示したものと同様、分離板11a,11bは、採光口に対向する面が反射面であり、それぞれ、光ダクト内を伝搬してくる光を、分離板11a,11bの近傍に設けられた光取り出し口8a,8b側に反射するように、光入射方向に対して凹の曲面を持っている。
また、分離板11cは、両面が反射面の平板状の板であり、光ダクトの長手方向に平行に、かつ光取り出し口8が設けられた面に直交するように配置され、光取り出し口8a,8bを光ダクト長手方向に分割する。
分離板11a,11b,11cを上記構成とすることにより、前記図2の分離板と同様、光ダクト4−1,4−2内を伝搬してきた光は、分離板11a,11bの近傍の設けられた光取り出し口8a,8bから室内に放出され、光ダクト4−1,4−2への戻り光を殆ど無くすことができる。また、分離板11cを設けているので、光ダクト4−1あるいは光ダクト4−2の光が他方の漏れることがない。
【0019】
本実施例では、上記のように複数の光取り出し口8に跨がって分離板を設けているので、分離板11cが配置された光取り出し口からは、複数採光口から入射する光が放出される。このため、太陽の位置から変わっても、明るさの変動を、図1のものに比べ小さくすることができる。
なお、前記図1と同様、分離板11を設ける位置は、光ダクトのほぼ中央付近である必要はなく、採光口2a,2bから入射する光の量に応じて分離板11を設ける位置を適宜設定してもよい。また、上記実施例では、2か所の光取り出し口に跨がって、分離板を設けた例を示したが、任意の数の光取り出し口に跨がって分離板を設けてもよい。また、前記図9 に示したように、光取り出し口を連続的な開口としてもよい。
さらに、上記実施例では、光ダクトを直線状に東西方向に配置し、採光口を2箇所設けた場合について説明したが、必ずしも光ダクトを東西方向に配置する必要はなく、前記図4に示したように異なった方角に設けた2以上の採光口から光ダクト内に光を取り入れるように構成すればよい。また、採光口を3以上設け、光ダクトをT字状に配置したり、十の字状に配置したり、Y字状等、複数に分岐させて配置し、採光口の数に応じて光ダクトを複数の領域に分割してもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)光分離面で光ダクトを複数の領域に分割し、複数の採光口で採光した光を、光取り出し口から放出させるようにしたので、従来の光ダクト装置に比べ、採光量を増やすことができる。
また、光分離面で光ダクトを複数の領域に分割しているので、採光口を複数設けても、一方の採光口から採光された光が、光ダクト内を伝搬して他の採光口から外部に放出されることがなく、効果的に採光光を利用することができる。
(2)採光口から光分離面までの距離が、光ダクトの全長より短くなるので、反射による光の減衰を少なくすることができる。
(3)採光口を複数設けることができるので、建物の構造上の制約から光ダクトの採光口を南面に設けることができない場合でも、建物の向きのよる性能の劣化を軽減することができる。
(4)光分離面を、光取り出し口に跨がって配置することにより、分離板が配置された光取り出し口からは、複数の採光口から入射する光が放出される。このため、太陽の位置変わっても、明るさの変動を小さくすることができる。
(5)光分離面の近傍もしくは光分離面に隣接して、光取り出し口を設け、該光分離面を、光ダクト内を伝搬してくる光を上記光取り出し口に反射するように光入射方向に対して凹の曲面を持つように構成することで、光分離面で反射した光を、分離面の近傍もしくは光分離面に隣接して設けられた光取り出し口から室内に放出させることができ、戻り光を殆ど無くすことができる。このため、反射による光の減衰を無くし、効果的に光を利用することができる。
(6)上記光ダクト装置の長手方向を東西方向に配置することで、天空光を2か所の採光口から取り入れて利用することができ、全体としてかなりの明るさを確保することができる。また、天空光を利用しているため、天候や太陽の向き等に比較的影響されずに、明るさの変動を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ダクト装置の基本構成を示す図である。
【図2】 分離板の形状例を示す図である。
【図3】 分離板で反射した光が全て光取り出し口から放出されることを説明する図である。
【図4】 光ダクトの配置例と分離板を設ける位置を示す図である。
【図5】 図1の光ダクト装置と、従来の光ダクト装置の性能(減衰率)の比較結果を示す図である。
【図6】 図1の光ダクト装置と、従来の光ダクト装置の性能(出力性能)の比較結果を示す図である。
【図7】 図1の光ダクト装置と、従来の光ダクト装置の性能(採光量)の比較結果を示す図である。
【図8】 図5〜図7に示す結果を得るのに用いた光ダクト装置の形状と配置を示す図である。
【図9】 光取り出し口を連続的な開口とした場合の構成例を示す図である。
【図10】 本発明の実施例の光ダクト装置の構成を示す図である。
【図11】 本発明の実施例の分離板の形状例を示す図である。
【図12】 本発明が適用される光ダクト装置の概念図である。
【符号の説明】
1 自然光(太陽光)
2a,2b 採光口
3 反射板
4 光ダクト
5 ビル壁面
6 室内
7 ガラスカバー
8 光取り出し口
11 分離板
11a〜11c 分離板

Claims (3)

  1. 自然光を採光口から取り入れ、光取り出し口から室内に放光することにより、自然光を照明に利用する光ダクト装置であって、
    上記光ダクト装置は、反射材で形成され、光ダクト内を伝搬してくる光が他の領域に漏れないように構成した光分離面で複数の領域に分割され、各領域毎に採光口が設けられ、 上記光分離面を構成する光ダクトの長手方向に対して直角方向に設けられる分離板は第1、第2の分離板に分割され、光取り出し口に跨がって配置されており、光取り出し口は光ダクトの長手方向に設けた第3の分離板で分割され、
    第1、第2の分離板は第3の分離板の両端に配置され、かつ、第1の分離板を第3の分離板の一方の面側に突出するように、第2の分離板を第3の分離板の他方の面側に突出するように配置し、
    該光分離面が配置された光取り出し口から、複数の採光口から入射した光が放光されることを特徴とする光ダクト装置。
  2. 上記光ダクトの長手方向に対して直角に設けられる分離板は、光ダクト内を伝搬してくる光を上記光取り出し口に反射するように光入射方向に対して凹の曲面を持つ円弧鏡面を有する
    ことを特徴とする請求項に記載の光ダクト装置。
  3. 上記光ダクト装置は、長手方向が東西方向に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2の光ダクト装置。
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