JP4307040B2 - Method for manufacturing an article having a fine surface structure - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に微細加工を施すことによって、光学的機能、機械的機能又は物理的機能を発現する製品の製造や加工に関するものである。このような微細加工は、例えばMLA(マイクロレンズアレイ)、回折光学素子、偏向光学素子、屈折光学系素子、複屈折光学素子、光ファイバー系光学素子、ビームスプリッター等の光学素子の製造に利用されており、特に概略寸法が10mm以下の光学素子の製造で利用されている。また、この方法は、マイクロマシニング、機械摺動部品(自動車用エンジン、エアコン用コンプレッサーなど)の表面処理方法など、幅広い産業分野に応用・利用可能である。
【0002】
【従来の技術】
A)リソグラフィー技術を用いてマルチレベル素子の作製方法として、M枚のマスクを使って(M−1)回のプロセスでN=2Mレベルのステップ状の位相分布を持つ素子を作製する方法が提案されている(非特許文献1参照)。
【0003】
B)電子ビーム、レーザービームやイオンブーム等を用いた直接描画法と光リソグラフィーとドライエッチング技術を組み合わせた方法も提案されている(非特許文献2参照)。
【0004】
C)濃度分布マスク法によって感光性材料層上に目的の三次元構造を製作し、この形状を最終製品材料にドライエッチングで転写することが提案されている(特許文献1参照)。濃度分布マスクとは、面内のパターンだけでなく、膜厚方向にも透過率分布をもったマスクである。
【0005】
D)あらかじめ金型を製作しこの形状を樹脂転写によって製品材料表面に転写すること、及びその転写後の樹脂形状を最終製品材料にドライエッチングで転写することが提案されている(特許文献2参照)。
【0006】
【非特許文献1】
「光技術コンタクト」誌、Vol.38, No.5 (2000) P.42〜51、特にP.45
【非特許文献2】
「応用物理」誌、第68巻第6号(1999)、P.633〜638
【特許文献1】
特開2001−356470号公報
【特許文献2】
特開2002−192500号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
Aの方法では、マスク枚数が多く必要であること、アライメント回数が多くこの誤差が無視できないこと、深さ方向のエッチング誤差が無視できないこと、最小ライン幅は1μm程度が限界であること、等が問題である。
【0008】
Bの方法では、高精度な制御技術を有する装置が必要で、装置が高価であること、描画に時間が非常にかかり(500μm×500μmの正方形で10〜15時間程度)、量産性が全くない、再現性に乏しい、等の問題があり、実用化された例はない。
【0009】
高精度の表面3次元構造を再現性よく製作するという課題に対しては、上記のCの方法とDの方法はよくその課題を達成することができる。また、金型を使用して転写するDの方法は、製造コストを低下させる利点も備えている。
【0010】
本発明は、上のDの方法の改良に係り、三次元構造物の高さを高くすることを容易にすることを目的とするものである。三次元構造物の高さを高くすることは、光学レンズの場合であればその開口数(NA)を大きくして、レンズを明るくすることを意味している。
本発明はまた、金型の寿命を長くすることも目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の工程(A)から(K)を備えて微細表面構造をもつ物品を製造する製造方法である。
(A)目的とする形状を高さ方向に相似的に1/n(n>1)に縮小した構造を表面に有する微細形状をもつ金型を製作する工程、
(B)上記金型の表面に離型処理を施す工程、
(C)離型処理の施された前記金型表面に硬化可能な樹脂を介して中間材料を押し当てて、前記金型の表面形状の反転形状を前記樹脂に転写する工程、
(D)形状転写後の前記樹脂を硬化させる工程、
(E)硬化後の前記樹脂を前記中間材料に接合させた状態でその樹脂を前記金型から剥離させる工程、
(F)前記樹脂に転写された形状をドライエッチング法によって前記中間材料に形状転写して中間金型とする工程であって、高さ方向にM1(M1>1)倍高くなるように条件を設定して行なう転写工程、
(G)形状転写後の前記中間金型の表面に離型処理を施す工程、
(H)離型処理の施された前記中間金型の表面に硬化可能な樹脂を介して最終製品材料を押し当てて、前記中間金型の表面形状の反転形状をその樹脂に転写する工程、
(I)工程(H)における転写後の前記樹脂を硬化させる工程、
(J)工程(I)で硬化後の前記樹脂を最終製品材料に接合させた状態でその樹脂を前記中間金型から剥離させる工程、及び
(K)工程(J)の後に前記最終製品材料上に存在する前記樹脂に転写された形状をドライエッチング法によって前記最終製品材料に転写する工程であって、高さ方向にM2(M2>1)倍高くしながら転写し、最終目的構造を得る転写工程。
【0012】
金型を製作する方法は種々あるが、目的とする形状の高さが高いほど製作は難しくなる。そこで、本発明では、目的とする形状を高さ方向に相似的に1/nに縮小した構造を表面に有する微細形状をもつ金型を製作する。そして、その後の2回のドライエッチングによる転写工程で高さを高くするように条件を設定することにより、最終目的構造の形状の高さは金型の形状よりも高くなる。
【0013】
2回のドライエッチング工程での高さの倍率M1,M2は、M1×M2=nの関係を有することが好ましい。その場合、所期の目的通りの高さをもつ形状が得られる。
【0014】
最初の金型から最終製品に至るまでに介在させる中間材料の数を2以上とし、樹脂を介した各中間材料へのドライエッチングによる形状転写を経た後に最終製品材料へドライエッチングにより形状転写するようにすることもできる。ドライエッチングによる形状転写の回数を増やすことにより、最終製品の形状の高さを高くするのがより容易になる。その場合、樹脂から各中間材料又は最終製品材料へのドライエッチングによる形状転写における高さ方向の倍率を順次M1,M2,……Mj(いずれも1より大きい)とするとき、
M1×M2×……Mj=n
の関係を有することが好ましい。その場合、所期の目的通りの高さをもつ形状が得られる。
【0015】
本発明では、金型又は中間金型の表面を離型処理するので、樹脂が金型又は中間金型から容易に剥離する。また、これにより、金型及び中間金型の寿命が伸び、かつ転写性が向上する。
【0016】
さらに、中間材料に形状転写されたものを金型にして最終製品を製作することができるので、目的とする形状を高さ方向に相似的に1/nに縮小した構造を表面に有する微細形状をもつ最初の金型の使用頻度を減らすことができ、その最初の金型の寿命を大幅に伸ばすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
中間金型を形成する中間材料としては、合成石英や耐熱ガラスで、耐熱性で、紫外線硬化型樹脂を硬化させるための波長に対して光透過性の性質をもつものが好ましい。耐熱ガラスとしては、パイレックス(登録商標)やネオセラム(登録商標)などを使用することができる。
【0018】
金型及び中間金型の表面形状の反転形状を転写する樹脂としては、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂を用いることができる。
【0019】
その転写用樹脂として紫外線硬化型樹脂を用いる場合には、次のような利点がある。
▲1▼常温での硬化が可能である。
▲2▼液体状で塗布できるので、流動性がよく、泡などの発生を防ぐことができる。
▲3▼紫外光を均一に照射して硬化させることができるので、均一に硬化させることができる。
▲4▼短時間に硬化させることができる。
【0020】
その結果、紫外線硬化型樹脂を用いると、金型や中間金型の表面形状をより正確に容易に転写することができるようになる。
また、その転写用樹脂として熱硬化型樹脂を用いる場合でも、均一に硬化させることによって、紫外線硬化型樹脂と同様に金型や中間金型の表面形状を正確に転写することができる。熱硬化型樹脂としては、プラスチック眼鏡レンズや、コンタクトレンズの製造に使用されている樹脂を用いることができる。そのような熱硬化型樹脂を用いた成型方法は注型法と呼ばれており、金型に液体状の熱硬化型樹脂を流し込み、徐々に加熱して24時間程度の時間をかけて硬化させる。
【0021】
金型製作に関し、金型表面の微細形状が1mmより大きい寸法であれば、通常市販されている高精度機械加工(NC旋盤、NC超精密加工機等)によって加工することも可能である。
【0022】
また、金型表面の微細形状が1mm以下の寸法であれば、発明者らが提案している方法(特開2001−356470)で製作することができ、あるいは、ガラスや金属材料をリソグラフィーとウエットエッチングにより製作することも可能である。
【0023】
金型表面の微細形状が10μm以下というようなごく微細な寸法であれば、発明者らが既に提案している方法(特開2002−192500)により、金型母材料に形成されたレジスト(感光性材料)に電子線(EB)又はレーザービームにより所望の形状を描画し現像して微細構造を形成し、その微細構造をドライエッチングにより金型母材料に転写することにより製作することが可能である。このように、レジストの形状をドライエッチング法によって金型母材料に転写するようにすれば、軟質材料であるレジストの形状を硬質金型材料に転写できる。
【0024】
ドライエッチング法により金型を製作する場合、金型母材料はドライエッチング可能な材料であることが必要であり、そのような材料として金属材料、ガラス材料、セラミックス材料、プラスチック材料、硬質ゴム材料などを用いることができる。
【0025】
金型を製作する際、感光性材料の形状をドライエッチング法によって金型母材料に転写する工程におけるドライエッチング工程で、所望の形状を転写するために、選択比を段階的又は連続的に変化させることが好ましい。このように、選択比を段階的又は連続的に変化させることにより、転写時に所望の形状を得ることができるようになる。
【0026】
金型や中間金型の表面の離型処理の一例は、金型や中間金型の表面に金属薄膜を成膜することであり、その金属薄膜はNi,Cr,Fe,Al,Co,Cu,Mo,Pt,Au,Nb、Tiなどの単一金属又は複合材料からなるものとすることができる。この離型処理により、金型の形状転写性が飛躍的に増し、正確な転写が行なえると同時に、剥離性が容易となり金型や中間金型の寿命が飛躍的に向上する。
【0027】
離型処理として、さらにその金属薄膜上に微細な構造のフッ素樹脂を含む層によって表面処理を施すことが好ましい。この表面処理はフッ素樹脂を含む層をメッキ方法や蒸着方法によって形成することにより行なうことができる。
金型や中間金型の表面への他の離型処理方法として、金型や中間金型の表面にフッ素官能基を有する有機化合物層を形成する方法も好ましい。
【0028】
金型や中間金型の表面形状の反転形状を転写する樹脂として紫外線硬化型樹脂を使用する場合、紫外線硬化型樹脂を硬化させる方法として、金型、中間材料、最終製品の3材料のうちで、その紫外線硬化型樹脂を使用する転写工程に適用される2材料の少なくとも一方の材料として、その紫外線硬化型樹脂を硬化させうる波長域の光に対して光透過性である材料を使用し、その紫外線硬化型樹脂の硬化工程では、一方の材料のみが光透過性材料である場合にはその光透過性材料を通して、両方の材料が光透過性材料である場合には一方又は両方の光透過性材を通してその紫外線硬化型樹脂に光照射してその紫外線硬化型樹脂を均一に硬化させるようにするのが好ましい。紫外線硬化型樹脂を均一に硬化させることにより、金型や中間金型の形状転写性が飛躍的に増し、正確な転写が行なえる。
【0029】
金型や中間金型の表面形状の反転形状を転写する樹脂として熱硬化型樹脂を使用する場合、熱硬化型樹脂を硬化させる方法として、金型と中間材料の組、及び中間金型と最終製品材料の組を位置決めした状態で固定し、樹脂注入口を別途設けて、その樹脂注入口から熱硬化型樹脂を型と材料の間に注入する。熱硬化型樹脂の硬化工程では徐々に加熱しながら熱硬化型樹脂を挟み込んでいる型と材料の全体に均一に熱が行きわたるようにして加熱硬化させるのが望ましい。
【0030】
一般に、樹脂は硬化の際に収縮するものである。そこで、樹脂の収縮量を予め求めておき、その樹脂に形状を転写する金型又は中間金型を製作工程では、その収縮量部分を見込んで金型又は中間金型の形状が深くなるように補正して加工するのが好ましい。これにより、硬化収縮量の補正が可能となる。
【0031】
離型処理の施された金型や中間金型の表面に樹脂を介して中間材料又は最終製品材料を押し当てる際、樹脂と中間材料表面又は最終製品材料表面との間に両者の密着性を向上させるためのシランカップリング剤処理等のプライマー表面処理を施しておくことが好ましい。これにより、剥離工程で金型側又は中間金型側から選択的に剥離が行われ、樹脂のクワレ(剥離の際に樹脂の一部が金型や中間金型に残ること)が急激に減少する。 その結果、次工程での形状転写性が向上する。また、金型や中間金型の表面に樹脂を介して中間材料又は最終製品材料を押し当てる際、金型や中間金型の表面と中間材料又は最終製品材料との間にギャップ(スペース)を設けることが重要である。このギャップは、樹脂が硬化する際の収縮分を周りから供給する流路として使用することができる。その方法として、金型及び中間材料型には、対向して張り合わされる材料面との間に樹脂の収縮に伴う体積減少分を周囲の樹脂から供給するための流路を形成する複数の凸部を目的構造の周囲に形成するのが好ましい。
【0032】
樹脂に転写された形状をドライエッチング法によって中間材料又は最終製品材料に転写する際、中間材料又は最終製品材料に所望の形状を形成するためにそのドライエッチングにおける樹脂と中間材料又は最終製品材料とのエッチングの選択比を段階的又は連続的に変化させることが好ましい。この選択比の調整により形状の補正が可能となり、所望の形状に転写できるようになる。
【0033】
【実施例】
(実施例1)
図1に示す回折光学素子2を製作した。この最終目的の回折光学素子2は合成石英材に形成された直径が約10mmのもので、同心円状に鋸歯形状を配列したものである。その輪帯数は約965、ピッチは第一輪帯が約150μmで、最終輪帯は2μm、高さは約1.5μmである。
【0034】
先ず、本件製品の製作に当たっては、次の進め方で製作した。
(1)電子線描画装置と感光性材料の関係から、描画、現像後のレジスト高さの最高値は0.8μmが限界と考えられるので、目的高さ:1.5μmの0.6/1.5の高さ(0.4倍縮小構造。すなわち、n=2.5)の金型をシリコン基板上に製作することにした。シリコン基板に形状を転写する際は、選択比は1.1とする。
【0035】
(2)次いで、シリコン基板に形状を転写した後は、別途用意した石英中間金型に転写する。この際の、選択比は1.6で転写し(転写後の高さは、0.6μm×1.6=0.96μm)た。このときの形状は、反転している。
【0036】
(3)最後に、最終製品材料である石英材料に上記中間金型形状を転写する。この際の選択比は1.6で転写し(転写後の高さは、0.96μm×1.6=1.53μm)た。このときの形状は、正転している(中間金型に対しては、反転している)。
【0037】
以下に、図2,3を参照してこの回折光学素子の製作手順を示す。
(A)金型母材料4として直径が4インチ、厚さが1.0mmのシリコン基板を用意した。この金型母材料4の表面上に電子線描画用感光性材料(レジスト)(東京応化社製:OEBR−1000)6をスピンナーにて、500rpmで5秒間、続いて2000rpmで30秒間塗布した。その後、オーブンで170℃で20分間のプリベークを行なった後、急冷却した。この時のレジスト膜厚は、1.0μmであった。
【0038】
(B)一方、図1に示す形状を得る為に、別途CADソフトを使用してEB照射ビームがなぞる領域分割、経路及びビーム径、ドーズ量、描画時間等を入力しておく。本実施例の場合には、丸形状を1080角形と近似して描画全領域を500μm×500μmの正方形の領域に分割して描画プログラムを作成した。丸形状を描画する方法は、▲1▼分割して描画する方法と、▲2▼連続して描画する方法がある。大径レンズの場合は分割書きする方が適している。一方、小径レンズの場合は連続して一筆書きする方が適している。本実施例では、直径が10mmと大径レンズに該当するので、▲1▼の分割書きする方法で実施した。
【0039】
そのレジスト6を塗布した金型母材料4を電子線描画装置にセットし、所定の真空度まで排気する。
次いで、CADデータを描画装置の制御装置に転送し、描画を開始する。本件の場合には、X−Yステージを移動させながら描画し、描画に30時間を要した。
【0040】
描画後、現像液(OEBR−1000現像液)を使用して25℃で1分間現像した。続いて、リンスを行なった。窒素ブロアーとスピンナー回転にて直ぐに乾燥させた。これにより、レジストパターン6aが形成された。
その後、そのレジストパターン6aに紫外線を照射して硬化させるUVハードニング処理を行った。硬化後のレジストパターン6aの高さは0.6μmであった。
【0041】
(C)次に、描画後のレジストパターン6aをドライエッチング法によって金型母材料4に転写した。このときのドライエッチングは、TCP(誘導結合型プラズマ)エッチング装置を用い、CHF3:15.0sccm、CF4:2sccmのガスを導入しながら、基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10-3Torr(すなわち1.5mTorr)で2分間エッチングを行なった。このときのエッチング速度は、0.4μm/分であった。僅かに(0.2μm程)オーバーエッチングで終了させた。エッチングの選択比(金型母材料4のシリコンのエッチング速度/レジスト6のエッチング速度)は1.1で、エッチング後の金型4aの形状高さは、0.66μmであった。表面粗さは、Ra=0.001μm以下で良好であった。この形状高さは、次工程での形状転写用樹脂の収縮を10%と見込んで設定した。また、次工程での形状転写用樹脂が硬化する際に周囲から未硬化の樹脂を供給する流路を確保するために、電子線描画の際に、シリコン基板に凸形状を形成するパターンを描画した。
【0042】
このときの金型の形状は、描画時の形状とピッチが等しく、高さだけが1.1倍になっていた。
この金型の表面を離型処理するために、金型表面に金属Ni薄膜をスパッタリング法で7×10-3Torrの真空度で500Å成膜した。比較的高圧で成膜したため、まわり込みが十分に行なわれ、金型表面に均一に成膜された。
【0043】
次に、Ni表面を、フッ素官能基を有するトリアジンチオール有機化合物で表面処理した。これは、有機鍍金法と言われる方法で行なった。具体的には、フッ素化SFTT(スーパーファイントリアジンチオール)を溶媒に溶かした溶液中で電解重合処理(有機鍍金)して、金型表面にフッ素系の有機薄膜を形成した。フッ素化SFTTは、有機硫黄化合物の1つであるトリアジンチオールの側鎖をフッ素化したものである。フッ素分子の数nは、n=7が最も撥水効果(剥型効果)が高かったので、この条件で1000Å成膜した。ただし、Niスパッタリングを実施しなくてもシラノール基を有するトリアジンチオールを用いれば、同様の撥水効果は得られる。
【0044】
(D)次に、離型処理した金型を下にセットして、この上に紫外線硬化型樹脂8としてアクリル系樹脂(大日本インキ社製:GRANDIC RC−8720)を3cc塗布した。
【0045】
(E)この金型4aを専用の接合機にセットし、予め別の工程でシランカップリング処理(密着性向上処理)を施した中間材料10の平面基板(信越石英社製:合成石英)をゆっくりと押し当てる。この時紫外線硬化型樹脂8の中に泡が発生しないように降下速度を制御した自動接合機で接合した。
【0046】
次に、金型4a側からゆっくりと中間材料10側に押し上げて、形状転写時に余分となる紫外線硬化型樹脂8を基板外周部から除去した。
更に、中間材料10の裏面側から均一な紫外線光を3000mJ照射して紫外線硬化型樹脂層8を硬化させた。この時の紫外線硬化型樹脂層8の厚さ(紫外線硬化型樹脂層8の3次元構造のトップと中間材料10間の距離)は、0.1μm以下であった。当然、紫外線硬化型樹脂層8の最大厚さは、「パターン深さ0.66」+「トップ層間隔0.1」=0.76μmである。
【0047】
(F)次に、紫外線硬化型樹脂層8を中間材料10に接合したまま金型4a表面から剥離するために、治具を使って、剛性の低い金型4aのシリコン基板をやや凸形状に変形させながら剥離させた。
次に、中間材料10表面上の樹脂層8の転写形状を測定したところ、光学素子部の深さ(凹形状)は、0.60μmに小さくなっていた。これは、樹脂層が硬化収縮した為であり、その硬化収縮率は平均で約11%であった。このときの深さを光学式(非接触)形状測定機で正確に測定し、後の(G)〜(K)工程での選択比、及びエッチング条件(経時的な選択比の変更)を適切に設定することが重要である。
【0048】
(G)次に中間材料10上の樹脂層8の転写形状を上記と同様にドライエッチング法により中間材料10に転写して中間金型10aを得た。そのドライエッチング条件は、TCPエッチング装置を用い、CHF3:12.0sccm、CF4:4sccmのガスを導入しながら基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10-3Torr(すなわち1.5mTorr)で5.0分間エッチングを行なった。この時のエッチング速度は、0.25μm/分であった。
【0049】
エッチングの後半ではCHF3ガス量を2.0sccm増加させて選択比を若干大きくしてエッチングした。選択比を段階的に変更することによって、転写時に所望の形状を得ることができた。エッチングの選択比(石英の中間材料10のエッチング速度/樹脂層8のエッチング速度)は平均で1.75であり、エッチング後の中間金型10aの表面形状の高さは、1.05μmであった。表面粗さ(Ra)は、Ra=0.001μm以下で良好であった。尚、光学面は直線形状を有していた。また、形状転写の際に、次の転写に用いる樹脂の流路を確保するために、中間材料10に凸形状のスペーサを製作した。
【0050】
このときの中間金型10aの形状は、シリコン金型4に比較して、ピッチが一定で、高さだけが1.75倍(1.05μm/0.6μm)になっていた。
【0051】
(H)この中間金型10aの表面を離型処理するために、中間金型10aの表面をフッ素官能基を有するトリアジンチオール有機化合物で表面処理した。これは、有機鍍金法と言われる方法で行なった。具体的には、フッ素化SFTTの末端機にOH基を有する化合物を合成しこれを溶媒に溶かした溶液中で電解重合処理して、金型表面にフッ素系の有機薄膜を形成した。この条件で1000Å成膜した。
次に、離型処理した中間金型10aを下にセットして、この上に紫外線硬化型樹脂12としてアクリル系樹脂(大日本インキ社製:GRANDIC RC−8720)を3cc塗布した。
【0052】
(I)この中間金型10aを専用の接合機にセットし、予め別の工程でシランカップリング処理(密着性向上処理)を施した石英の最終製品材料14の平面基板(信越石英社製:合成石英)をゆっくりと押し当てる。このとき紫外線硬化型樹脂12の中に泡が発生しないように降下速度を制御した自動接合機で接合した。
次に、中間金型10a側からゆっくりと最終製品材料14側に押し上げて、形状転写時に余分となる紫外線硬化型樹脂12を基板外周部から除去した。
【0053】
更に、最終製品材料14の裏面側から均一な紫外線光を3000mJ照射して紫外線硬化型樹脂層12を硬化させた。この時の紫外線硬化型樹脂層12の厚さ(紫外線硬化型樹脂層12の3次元構造のトップと最終製品材料14間の距離)は、0.1μm以下であった。当然、紫外線硬化型樹脂層の最大厚さは、「パターン深さ1.0」+「トップ層間隔0.1」=1.1μmである。
【0054】
(J)次に、紫外線硬化型樹脂層12を最終製品材料14に接合したまま中間金型10aの表面から剥離するために、治具を使って剥離させた。
次に、最終製品材料14の表面上の樹脂層12の転写形状を測定したところ、光学素子部の高さ(凸形状)は、0.96μmに小さくなっていた。これは、樹脂層12が硬化収縮した為であり、その硬化収縮率は平均で約5%であった。
【0055】
工程(F)における収縮率約11%とこの工程での収縮率約5%との差は、この工程では紫外線照射を長時間かけてゆっくりと行なったためであり、その結果、樹脂の収縮分を周囲から供給することが可能となり、硬化時の収縮率が低減した。
【0056】
(K)次に最終製品材料14上の樹脂層12の形状を上記と同様に最終製品材料14に転写した。ドライエッチング条件は、TCPエッチング装置を用い、CHF3:12.0sccm、CF4:4sccmのガスを導入しながら基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10-3Torr(すなわち1.5mTorr)で7.0分間エッチングを行なった。このときのエッチング速度は、0.25μm/分であった。
【0057】
エッチングの後半ではCHF3ガス量を2.0sccm増加させて選択比を若干大きくしてエッチングした。選択比を段階的に変更することによって、転写時に所望の形状を得ることができた。エッチングの選択比(石英の最終製品材料14のエッチング速度/樹脂層12のエッチング速度)は平均で1.6であり、エッチング後の形状の高さは、1.53μmであった。表面粗さは、Ra=0.001μm以下で良好であった。
このようにして得られた最終製品14aが図1に示した回折光学素子2である。
【0058】
(実施例2)
図1に示す光通信用光学素子(レンズ)を製作した。この光通信用光学素子の最終目的構造は合成石英材に形成された直径が50μmの単一レンズである。その曲率半径は、6.16μm、高さは28.0μmである。
【0059】
先ず、本件製品の製作に当たっては、次の進め方で製作した。
(1)目的高さ:28.0μmの15.5/28.0の高さ(0.55倍の縮小構造。すなわち、n=1.82)の金型をシリコン基板上に製作することにした。シリコン基板に形状を転写する際は、選択比は1.0とする。
【0060】
(2)次いで、シリコン基板に形状を転写した後に、別途用意した石英中間材料に金型を転写して中間金型を得る。この際の、選択比は1.4で転写(転写後の高さは、15.5μm×1.4=21.7μm)した。このときの形状は、反転している。
【0061】
(3)最後に、最終製品材料である石英材料に上記中間金型形状を転写する。この際の、選択比は1.29で転写(転写後の高さは、21.7μm×1.29=28.0μm)した。このときの形状は、正転している(中間金型に対しては、反転している)。
【0062】
図4、図5の(A)から(H)の図を用いて、この光学素子の製作手順をより詳細に説明する。
(A)金型母材料411として直径が6インチ、厚さが0.625mmのシリコン基板を用意した。金型母材料411の上にCr膜414をスパッタリング法で800Åの厚さに成膜し、フォトリソグラフィー法とエッチングにより、目的光学レンズを形成する領域の周囲のCr膜を円形に沿って部分的に抜いた部分415を、例えば、円形の外周に沿って6点形成する。
この部分415が、中間金型から最終製品材料に形状転写する工程での樹脂の流路のためのスペーサとなる。すなわち、この部分415は後で説明する工程(E)の図でのスペーサ用凸部455に対応して、この部分415が周囲よりも高い凸状態となる。
【0063】
Cr膜414をもつ金型母材料411の表面上に感光性材料(レジスト)(東京応化社製:TGMR―950)をスピンナーにて塗布した。この時のレジスト膜厚は、20.0μmであった。次いで、100℃にてベーク時間180秒でプリベークした。
次に、濃度分布マスク(目的の構造で、かつ高さが15.5μmになるようにあらかじめ設計している)を使用してステッパーで1800mJ照射した。
【0064】
その後、現像、リンス後、UVハードニング処理を施してレジストパターン412,413を形成した。その状態が図4(A)である。413はシリコン金型から中間金型に形状転写する工程での樹脂の流路確保用のスペーサのためのレジストパターンである。目的の光学素子用レジストパターン412(1/nに縮小)の高さは、その流路確保用スペーサのためのレジストパターン413よりも0.2μmほど低くなっている。
【0065】
(B)次に、そのレジストパターン412,413及びCr膜パターン414をドライエッチング法によって金型母材料411に転写した。このときのドライエッチングは、TCP(誘導結合型プラズマ)エッチング装置を用い、CHF3:5.0sccm、CF4:10.0sccmのガスを導入しながら、基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10-3Torr(すなわち1.5mTorr)で21分間エッチングを行なった。このときのエッチング速度は、0.8μm/分であった。僅かにオーバーエッチングで終了させた。エッチングの選択比(金型母材料であるシリコンのエッチング速度/レジストのエッチング速度)は1.0で、エッチング後の光学レンズ部422の高さは15.5μmであった。表面粗さは、Ra=0.001μm以下で良好であった。この形状高さは、次工程での樹脂の収縮を見込んでいない。ここでは、次工程での樹脂用流路を確保するために、マスク露光の際に光学レンズ部422の外周側にシリコン金型411aに凸形状のスペーサ423を形成し、十分な樹脂流路を確保したためである。
【0066】
425はシリコン金型411aに形成された凹部であり、工程(A)でCr膜が除去されていた部分415に該当している。凹部425は最下点部となっており、(シリコン/レジスト)の選択比よりも(シリコン/Cr膜)の選択比の方が大きいので、その凹部425はCr膜厚さ:800Åの約3倍の0.2μm程度に深くエッチングされている。
【0067】
このときのシリコン金型411aの光学レンズ部422の形状は、露光上がりのレジストパターン412の形状と同様の形状であった。
このシリコン金型411aの表面を離型処理するために、実施例1と同様にフッ素官能基を有するトリアジンチオール有機化合物を1000Å成膜して表面処理した。
【0068】
(C)次に、離型処理したシリコン金型411aを光学レンズ部422が形成された面が上側を向くようにセットして、この上に紫外線硬化型樹脂としてアクリル系樹脂434(大日本インキ社製:GRANDIC RC−8720)を3cc塗布した。
【0069】
このシリコン金型411aを専用の接合機にセットし、予め別の工程でシランカップリング処理(密着性向上処理)を施した、平板状中間材料431(日本板硝子製:ネオセラム(登録商標))の平面をゆっくりと押し当てる。このとき、紫外線硬化型樹脂434の中に泡が発生しないように降下速度を制御した自動接合機で接合した。
【0070】
次に、シリコン金型411a側からゆっくりと中間材料431側に押し上げて、形状転写時に余分となる紫外線硬化型樹脂434を基板外周部から除去した。
【0071】
更に、中間材料431の裏面側から均一な紫外線光を4000mJ照射して紫外線硬化型樹脂層434を硬化させた。紫外線照射は、光学素子中心部分から行なった。このとき、樹脂434は体積収縮するが、スペーサ423で中間材料431が押えられている(下方に低下するのを防いでいる)ため、樹脂収縮による体積減少を周りの樹脂が補うように移動する。したがって、体積の収縮、高さの差は生じない。硬化後の紫外線硬化型樹脂層434の厚さは、0.1μm以下であった。紫外線硬化型樹脂層434の最大厚さは、「パターン深さ15.5」+「トップ層間隔0.1」=15.6μmである。
【0072】
(D)次に、紫外線硬化型樹脂層434を中間材料431に接合したままシリコン金型411a表面から剥離するために、治具を使って、剛性の低いシリコン基板(シリコン金型411a)をやや凸形状に変形させながら剥離させた。シリコン金型411aを樹脂434から剥がすと、中間材料431上に残った樹脂434にシリコン金型411aの表面形状が反転して転写されている。シリコン金型の光学レンズ部422は凹部442となり、シリコン金型の凹部425はスペーサ用凸部445となっている。
中間材料431表面上の樹脂層434の転写形状を測定したところ、光学素子部442の深さ(凹形状)は、15.5μmに小さくなっていた。これは、樹脂層434が硬化収縮した為であった。
【0073】
(E)次に中間材料431上の樹脂層434の形状を上記と同様にドライエッチング法により中間材料431に転写した。ドライエッチング条件は、TCPエッチング装置を用い、CHF3:15.0sccm、CF4:15.0sccm、Ar:10.0sccmのガスを導入しながら基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10-3Torr(すなわち1.5mTorr)で、49.0分間エッチングを行なった。この時のエッチング速度は0.45μm/分であった。
【0074】
エッチングの後半ではCHF3ガス量を4.0sccm増加させて選択比を若干大きくしてエッチングした。選択比を段階的に変更することによって、転写時に所望の形状を得ることができた。エッチングの選択比は平均で1.4であり、エッチング後の形状の高さは、21.7μmであった。表面粗さは、Ra=0.001μm以下で良好であった。
【0075】
これにより、レンズ用凹部452と、次の形状転写工程の際に樹脂の流路を確保するスペーサ用凸部455とを備えた中間金型431aが得られた。このときの中間金型431aの形状は、シリコン金型411aに比較して、ピッチが一定で、高さだけが1.4倍(21.7μm/15.5μm)になっていた。
【0076】
この中間金型431aの表面を離型処理するために、中間金型431aの表面をフッ素官能基を有するトリアジンチオール有機化合物で表面処理した。これは、有機鍍金法と言われる方法で行なった。具体的には、フッ素化SFTTの末端機に−OH基を有する化合物を溶媒に溶かした溶液中で電解重合処理して、中間金型431a表面にフッ素系の有機薄膜を形成した。この条件で1000Å成膜した。中間金型431aのネオセラムと石英は、材料の主成分がともにSiO2であるため、同様の離型処理で対応可能である.
【0077】
(F)次に、離型処理した中間金型431aを、その形状を持つ面が上側を向くようにおき、その上に紫外線硬化型樹脂464としてアクリル系樹脂(大日本インキ社製:GRANDIC RC−8720)を3cc塗布した。紫外線硬化型樹脂464はレンズ部に多めに塗布する。
【0078】
この中間金型431aを専用の接合機にセットし、その樹脂の上から、予め別の工程でシランカップリング処理(密着性向上処理)を施した最終製品用の石英材料の平面基板(信越石英社製:合成石英)461をゆっくりと押し当てる。このとき、紫外線硬化型樹脂464の中に泡が発生しないように降下速度を制御した自動接合機で接合した。これにより、中間金型431aと平面基板461間に紫外線硬化型樹脂464が挟持された状態となる。
【0079】
次に、中間金型431a側からゆっくりと最終製品材料(石英)461側に押し上げて、形状転写時に余分となる紫外線硬化型樹脂464を基板外周部から除去した。
【0080】
次に、最終製品材料461の裏面側から均一な紫外線光を3000mJ照射して紫外線硬化型樹脂層464を硬化させた。この場合も紫外線照射は、光学素子中心部分から行なう。このとき、樹脂464は体積収縮するが、スペーサ455で最終製品材料461が押えられている(下方に低下するのを防いでいる)ため、樹脂収縮による体積減少を周りの樹脂が補うように移動する(図ではスペーサ455が樹脂を密封しているように見えるが、スペーサ455は部分的にのみ形成されており、樹脂は移動が可能な構造となっている。したがって、体積の収縮、高さの差は生じない。
硬化後の紫外線硬化型樹脂層464の厚さ(光学素子部以外の部分)は、0.1μm以下であった。紫外線硬化型樹脂層464の最大厚さは、「パターン深さ21.7」+「トップ層間隔0.1」=21.8μmである。
【0081】
(G)次に、紫外線硬化型樹脂層464を最終製品材料461に接合したまま中間金型431aの表面から剥離するために、治具を使って剥離させた。
最終製品材料461表面上の樹脂層464の形状を測定したところ、光学素子部の高さ(凸形状)は、21.7μmに小さくなっていた。
【0082】
(H)次に最終製品材料461上の樹脂層464の形状を上記と同様にドライエッチング法により最終製品材料461に転写した。ドライエッチング条件は、TCPエッチング装置を用い、CHF3:10.0sccm、CF4:24sccm、Ar:5.0sccmのガスを導入しながら、基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10-3Torr(すなわち1.5mTorr)で37.0分間エッチングを行なった。この時のエッチング速度は、0.78μm/分であった。
【0083】
エッチングの後半ではCHF3ガス量を3.0sccm増加させて選択比を若干大きくしてエッチングした。選択比を段階的に変更することによって、転写時に所望の形状を得ることができた。エッチングの選択比は平均で1.3であり、エッチング後の形状の高さは、28.0μmであった。表面粗さは、Ra=0.001μm以下で良好であった。
【0084】
【発明の効果】
本発明では、表面に微細形状をもつ金型の表面に離型処理を施し、その金型表面に硬化可能な樹脂を介して中間材料を押し当てて、金型の表面形状の反転形状をその樹脂に転写し、その樹脂を硬化させ、その樹脂を中間材料に接合させた状態で金型を剥離した後、その樹脂に転写された形状をドライエッチング法により中間材料に転写して中間金型を得る。その中間金型から最終目的材料に、又はさらに中間金型を介して最終目的材料に形状をドライエッチング法により転写することにより、微細表面構造をもつ物品を製造するようにしたので、ドライエッチング工程で微細構造の高さを高くすることが容易になり、所望の高さをもつ微細構造(高精度の表面3次元構造)を高精度に、大量に生産可能となった。
また、中間金型を介在させることにより、最初の金型の寿命をより長くすることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で製作する回折光学素子の最終目的構造を示す断面図である。
【図2】 第1の実施例の前半部を示す工程フロー断面図である。
【図3】 同実施例の後半部を示す工程フロー断面図である。
【図4】 第2の実施例の前半部を示す工程フロー断面図である。
【図5】 同実施例の後半部を示す工程フロー断面図である。
【符号の説明】
2 回折光学素子
4,411 金型母材料(シリコン基板)
4a 金型
6 レジスト
6a レジストパターン
8,12,434,464 紫外線硬化型樹脂
10,431 中間材料
10a,13a,431a 中間金型
14,461 最終製品材料
14a 最終製品
411a シリコン金型
412,413 レジストパターン
414 Cr膜
415 Cr膜を円形に沿って部分的に抜いた部分
422 光学レンズ部
423 スペーサ
425 シリコン金型に形成された凹部
442,452 レンズ用凹部
445,455 スペーサ用凸部
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to the manufacture and processing of a product that exhibits an optical function, a mechanical function, or a physical function by performing fine processing on a surface. Such microfabrication is used for manufacturing optical elements such as MLA (micro lens array), diffractive optical elements, deflecting optical elements, refractive optical system elements, birefringent optical elements, optical fiber optical elements, beam splitters and the like. In particular, it is used in the manufacture of optical elements having a schematic dimension of 10 mm or less. In addition, this method can be applied and used in a wide range of industrial fields such as micromachining and surface treatment methods for machine sliding parts (automobile engines, air conditioner compressors, etc.).
[0002]
[Prior art]
A) As a manufacturing method of a multi-level device using a lithography technique, N = 2 in (M−1) times using M masks. M A method for manufacturing an element having a level stepwise phase distribution has been proposed (see Non-Patent Document 1).
[0003]
B) A method of combining a direct drawing method using an electron beam, a laser beam, an ion boom or the like, photolithography, and dry etching technology has also been proposed (see Non-Patent Document 2).
[0004]
C) It has been proposed to produce a desired three-dimensional structure on a photosensitive material layer by a density distribution mask method and to transfer this shape to a final product material by dry etching (see Patent Document 1). The density distribution mask is a mask having a transmittance distribution not only in the in-plane pattern but also in the film thickness direction.
[0005]
D) It has been proposed to manufacture a mold in advance and transfer the shape to the surface of the product material by resin transfer, and to transfer the transferred resin shape to the final product material by dry etching (see Patent Document 2). ).
[0006]
[Non-Patent Document 1]
"Optical Technology Contact", Vol.38, No.5 (2000) P.42-51, especially P.45
[Non-Patent Document 2]
“Applied Physics”, Vol. 68, No. 6 (1999), pp. 633-638
[Patent Document 1]
JP 2001-356470 A
[Patent Document 2]
JP 2002-192500 A
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The method A requires a large number of masks, a large number of alignments, this error cannot be ignored, an etching error in the depth direction cannot be ignored, and the minimum line width is limited to about 1 μm. It is a problem.
[0008]
In the method B, a device having a highly accurate control technique is required, the device is expensive, it takes a long time to draw (about 10 to 15 hours in a square of 500 μm × 500 μm), and there is no mass productivity. There are problems such as poor reproducibility, and there is no practical example.
[0009]
With respect to the problem of manufacturing a highly accurate surface three-dimensional structure with good reproducibility, the above methods C and D can achieve the problem well. Further, the method D for transferring using a mold also has an advantage of reducing the manufacturing cost.
[0010]
The present invention relates to the improvement of the above method D and aims to make it easy to increase the height of a three-dimensional structure. Increasing the height of the three-dimensional structure means that in the case of an optical lens, the numerical aperture (NA) is increased to brighten the lens.
The present invention also aims at extending the life of the mold.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a manufacturing method for manufacturing an article having a fine surface structure by including the following steps (A) to (K).
(A) A step of producing a mold having a fine shape on the surface having a structure in which a target shape is similarly reduced in the height direction to 1 / n (n> 1),
(B) A step of performing a mold release treatment on the surface of the mold,
(C) a step of pressing an intermediate material through a curable resin to the mold surface subjected to the mold release treatment, and transferring a reverse shape of the surface shape of the mold to the resin;
(D) curing the resin after shape transfer;
(E) A step of peeling the resin from the mold in a state where the cured resin is bonded to the intermediate material;
(F) A step of transferring the shape transferred to the resin to the intermediate material by a dry etching method to form an intermediate mold, and the condition is set to be M1 (M1> 1) times higher in the height direction. Transfer process to be set,
(G) A step of releasing the surface of the intermediate mold after transferring the shape;
(H) a step of pressing the final product material through a curable resin to the surface of the intermediate mold subjected to the mold release treatment, and transferring the inverted shape of the surface shape of the intermediate mold to the resin;
(I) a step of curing the resin after transfer in step (H);
(J) a step of peeling the resin from the intermediate mold in a state where the resin cured in the step (I) is bonded to the final product material; and
(K) A step of transferring the shape transferred to the resin existing on the final product material after the step (J) to the final product material by a dry etching method, and M2 (M2> 1 in the height direction) ) Transfer process to obtain final target structure by transferring while making it high.
[0012]
There are various methods for manufacturing the mold, but the higher the height of the target shape, the more difficult it is to manufacture. Therefore, in the present invention, a mold having a fine shape having a structure in which a target shape is reduced to 1 / n in a similar manner in the height direction is manufactured. Then, by setting the conditions so as to increase the height in the subsequent two transfer processes by dry etching, the height of the shape of the final target structure becomes higher than the shape of the mold.
[0013]
It is preferable that the height magnifications M1 and M2 in the two dry etching steps have a relationship of M1 × M2 = n. In that case, a shape having a desired height can be obtained.
[0014]
The number of intermediate materials to be interposed from the first mold to the final product is 2 or more, and after shape transfer by dry etching to each intermediate material via resin, the shape is transferred to the final product material by dry etching. It can also be. By increasing the number of times of shape transfer by dry etching, it becomes easier to increase the height of the shape of the final product. In that case, when the magnification in the height direction in the shape transfer by dry etching from the resin to each intermediate material or final product material is sequentially M1, M2,... Mj (all are larger than 1),
M1 × M2 × …… Mj = n
It is preferable to have the following relationship. In that case, a shape having a desired height can be obtained.
[0015]
In the present invention, since the surface of the mold or the intermediate mold is released, the resin is easily peeled off from the mold or the intermediate mold. This also extends the life of the mold and intermediate mold and improves transferability.
[0016]
Furthermore, since the final product can be manufactured by using a mold whose shape is transferred to the intermediate material as a mold, a fine shape having a structure in which the target shape is reduced to 1 / n similarly in the height direction on the surface. The frequency of use of the first mold having can be reduced, and the life of the first mold can be greatly extended.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The intermediate material for forming the intermediate mold is preferably synthetic quartz or heat-resistant glass, which is heat-resistant and has a light-transmitting property with respect to a wavelength for curing the ultraviolet curable resin. Pyrex (registered trademark), Neoceram (registered trademark), or the like can be used as the heat resistant glass.
[0018]
As the resin for transferring the inverted shape of the surface shape of the mold and the intermediate mold, an ultraviolet curable resin or a thermosetting resin can be used.
[0019]
The use of an ultraviolet curable resin as the transfer resin has the following advantages.
(1) Curing at room temperature is possible.
{Circle around (2)} Since it can be applied in a liquid state, it has good fluidity and can prevent generation of bubbles and the like.
(3) Since it can be cured by uniformly irradiating with ultraviolet light, it can be cured uniformly.
(4) It can be cured in a short time.
[0020]
As a result, when an ultraviolet curable resin is used, the surface shape of a mold or an intermediate mold can be transferred more accurately and easily.
Further, even when a thermosetting resin is used as the transfer resin, the surface shape of the mold or intermediate mold can be accurately transferred in the same manner as the ultraviolet curable resin by being cured uniformly. As the thermosetting resin, a plastic spectacle lens or a resin used for manufacturing a contact lens can be used. Such a molding method using a thermosetting resin is called a casting method, in which a liquid thermosetting resin is poured into a mold and gradually heated to be cured for about 24 hours. .
[0021]
Regarding the mold production, if the fine shape of the mold surface is larger than 1 mm, it can be processed by a commercially available high-precision machining (NC lathe, NC ultra-precision machine, etc.).
[0022]
In addition, if the fine shape of the mold surface is 1 mm or less, it can be manufactured by the method proposed by the inventors (Japanese Patent Laid-Open No. 2001-356470), or glass or metal material can be formed by lithography and wet. It is also possible to manufacture by etching.
[0023]
If the mold surface has a very fine dimension of 10 μm or less, a resist (photosensitive layer) formed on the mold base material by a method already proposed by the inventors (Japanese Patent Laid-Open No. 2002-192500). It can be manufactured by drawing a desired shape with an electron beam (EB) or laser beam and developing it to form a fine structure, and transferring the fine structure to a mold base material by dry etching. is there. Thus, if the resist shape is transferred to the mold base material by a dry etching method, the resist shape, which is a soft material, can be transferred to the hard mold material.
[0024]
When a mold is manufactured by a dry etching method, the mold base material must be a material that can be dry etched, such as a metal material, a glass material, a ceramic material, a plastic material, a hard rubber material, etc. Can be used.
[0025]
In manufacturing a mold, the selectivity is changed stepwise or continuously in order to transfer the desired shape in the dry etching process in which the shape of the photosensitive material is transferred to the mold base material by the dry etching method. It is preferable to make it. Thus, by changing the selection ratio stepwise or continuously, a desired shape can be obtained during transfer.
[0026]
An example of the mold release treatment on the surface of the mold or intermediate mold is to form a metal thin film on the surface of the mold or intermediate mold, and the metal thin film is formed of Ni, Cr, Fe, Al, Co, Cu. , Mo, Pt, Au, Nb, Ti, or other single metal or composite material. By this releasing treatment, the shape transferability of the mold is remarkably increased and accurate transfer can be performed. At the same time, the releasability is facilitated and the life of the mold and the intermediate mold is dramatically improved.
[0027]
As the mold release treatment, it is preferable to perform a surface treatment with a layer containing a fluororesin having a fine structure on the metal thin film. This surface treatment can be performed by forming a layer containing a fluororesin by a plating method or a vapor deposition method.
As another mold release treatment method on the surface of the mold or intermediate mold, a method of forming an organic compound layer having a fluorine functional group on the surface of the mold or intermediate mold is also preferable.
[0028]
When an ultraviolet curable resin is used as a resin for transferring the inverted shape of the surface shape of a mold or an intermediate mold, as a method of curing the ultraviolet curable resin, among the three materials of the mold, the intermediate material, and the final product In addition, as at least one of the two materials applied to the transfer process using the ultraviolet curable resin, a material that is light transmissive with respect to light in a wavelength range that can cure the ultraviolet curable resin, In the curing process of the ultraviolet curable resin, if only one material is a light transmissive material, the light transmissive material is passed through. If both materials are light transmissive materials, one or both light transmissive materials are transmitted. It is preferable that the ultraviolet curable resin is irradiated with light through a property material to uniformly cure the ultraviolet curable resin. By uniformly curing the ultraviolet curable resin, the shape transferability of the mold and intermediate mold is dramatically increased, and accurate transfer can be performed.
[0029]
When a thermosetting resin is used as a resin to transfer the reverse shape of the surface shape of a mold or an intermediate mold, a method of curing the thermosetting resin includes a combination of a mold and an intermediate material, and an intermediate mold and a final mold. A set of product materials is fixed in a positioned state, a resin injection port is separately provided, and a thermosetting resin is injected between the mold and the material from the resin injection port. In the curing process of the thermosetting resin, it is desirable to heat and cure so that heat is uniformly distributed over the mold and the material sandwiching the thermosetting resin while gradually heating.
[0030]
In general, the resin shrinks upon curing. Therefore, the amount of shrinkage of the resin is obtained in advance, and in the manufacturing process of the mold or intermediate mold for transferring the shape to the resin, the shape of the mold or intermediate mold is deepened in anticipation of the amount of shrinkage. It is preferable to correct and process. This makes it possible to correct the amount of cure shrinkage.
[0031]
When pressing the intermediate material or final product material through the resin to the surface of the mold or intermediate mold that has been subjected to the mold release treatment, the adhesion between the resin and the intermediate material surface or the final product material surface should be improved. It is preferable to perform primer surface treatment such as silane coupling agent treatment for improvement. As a result, separation is selectively performed from the mold side or the intermediate mold side in the peeling process, and resin squealing (a part of the resin remains in the mold or intermediate mold during peeling) is drastically reduced. To do. As a result, the shape transferability in the next process is improved. In addition, when pressing the intermediate material or final product material through the resin to the surface of the mold or intermediate mold, a gap (space) is created between the surface of the mold or intermediate mold and the intermediate material or final product material. It is important to provide it. This gap can be used as a flow path for supplying shrinkage from around when the resin is cured. As a method therefor, a mold and an intermediate material mold are provided with a plurality of projections that form a flow path for supplying a volume reduction due to resin shrinkage from the surrounding resin between the oppositely bonded material surfaces. The part is preferably formed around the target structure.
[0032]
When the shape transferred to the resin is transferred to the intermediate material or the final product material by the dry etching method, the resin and the intermediate material or the final product material in the dry etching are formed in order to form a desired shape in the intermediate material or the final product material. It is preferable to change the etching selectivity of the stepwise or continuously. By adjusting the selection ratio, the shape can be corrected and transferred to a desired shape.
[0033]
【Example】
Example 1
A diffractive optical element 2 shown in FIG. 1 was produced. The final diffractive optical element 2 has a diameter of about 10 mm formed on a synthetic quartz material, and has a sawtooth shape arranged concentrically. The number of zones is about 965, the pitch is about 150 μm for the first zone, the final zone is 2 μm, and the height is about 1.5 μm.
[0034]
First, the product was manufactured in the following manner.
(1) Since the maximum value of resist height after drawing and development is considered to be the limit from the relationship between the electron beam drawing apparatus and the photosensitive material, the target height: 0.6 / 1 of 1.5 μm. A mold having a height of 0.5 (0.4 times reduction structure, ie, n = 2.5) was manufactured on a silicon substrate. When the shape is transferred to the silicon substrate, the selection ratio is 1.1.
[0035]
(2) Next, after the shape is transferred to the silicon substrate, it is transferred to a separately prepared quartz intermediate mold. At this time, transfer was performed at a selection ratio of 1.6 (the height after transfer was 0.6 μm × 1.6 = 0.96 μm). The shape at this time is reversed.
[0036]
(3) Finally, the intermediate mold shape is transferred to the quartz material which is the final product material. At this time, transfer was performed at a selection ratio of 1.6 (the height after transfer was 0.96 μm × 1.6 = 1.53 μm). The shape at this time is rotating forward (inverted with respect to the intermediate mold).
[0037]
Hereinafter, a manufacturing procedure of the diffractive optical element will be described with reference to FIGS.
(A) A silicon substrate having a diameter of 4 inches and a thickness of 1.0 mm was prepared as the mold base material 4. A photosensitive material for electron beam drawing (resist) 6 (manufactured by Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd .: OEBR-1000) 6 was applied on the surface of the mold base material 4 with a spinner at 500 rpm for 5 seconds and then at 2000 rpm for 30 seconds. Then, after prebaking for 20 minutes at 170 ° C. in an oven, it was rapidly cooled. The resist film thickness at this time was 1.0 μm.
[0038]
(B) On the other hand, in order to obtain the shape shown in FIG. 1, the division of the region traced by the EB irradiation beam, the path and beam diameter, the dose amount, the drawing time, etc. are input separately using CAD software. In the case of the present embodiment, the drawing program was created by approximating the round shape to a 1080 square and dividing the entire drawing area into square areas of 500 μm × 500 μm. There are two methods for drawing a round shape: (1) a method of drawing in a divided manner and (2) a method of drawing continuously. In the case of a large-diameter lens, it is more appropriate to write separately. On the other hand, in the case of a small-diameter lens, it is more suitable to write one stroke continuously. In this embodiment, since the diameter corresponds to a large-diameter lens having a diameter of 10 mm, the division writing method (1) was performed.
[0039]
The mold base material 4 coated with the resist 6 is set in an electron beam drawing apparatus and evacuated to a predetermined degree of vacuum.
Next, the CAD data is transferred to the controller of the drawing apparatus, and drawing is started. In this case, drawing was performed while moving the XY stage, and it took 30 hours to draw.
[0040]
After drawing, development was performed at 25 ° C. for 1 minute using a developer (OEBR-1000 developer). Subsequently, rinsing was performed. Immediate drying with a nitrogen blower and spinner rotation. Thereby, the resist pattern 6a was formed.
Thereafter, a UV hardening process for irradiating the resist pattern 6a with ultraviolet rays and curing it was performed. The height of the resist pattern 6a after curing was 0.6 μm.
[0041]
(C) Next, the resist pattern 6a after drawing was transferred to the mold base material 4 by a dry etching method. The dry etching at this time uses a TCP (inductively coupled plasma) etching apparatus and CHF. Three : 15.0 sccm, CF Four : Base bias voltage: 500 W, upper electrode power: 1250 W, vacuum degree: 1.5 × 10 while introducing 2 sccm of gas -3 Etching was performed at Torr (ie, 1.5 mTorr) for 2 minutes. The etching rate at this time was 0.4 μm / min. Slightly (about 0.2 μm) was over-etched. The etching selectivity (the etching rate of silicon of the mold base material 4 / the etching rate of the resist 6) was 1.1, and the shape height of the mold 4a after the etching was 0.66 μm. The surface roughness was good at Ra = 0.001 μm or less. This shape height was set in consideration of shrinkage of the shape transfer resin in the next step as 10%. In order to secure a flow path for supplying uncured resin from the surroundings when the shape transfer resin in the next process is cured, a pattern that forms a convex shape on the silicon substrate is drawn during electron beam drawing. did.
[0042]
The shape of the mold at this time was the same as the shape at the time of drawing, and only the height was 1.1 times.
In order to release the surface of the mold, a metal Ni thin film is formed on the mold surface by a sputtering method to 7 × 10. -3 A film of 500 mm was formed at a vacuum degree of Torr. Since the film was formed at a relatively high pressure, the wraparound was sufficiently performed and the film was uniformly formed on the mold surface.
[0043]
Next, the Ni surface was surface-treated with a triazine thiol organic compound having a fluorine functional group. This was done by a method called the organic plating method. Specifically, electrolytic polymerization treatment (organic plating) was performed in a solution in which fluorinated SFTT (super fine triazine thiol) was dissolved in a solvent to form a fluorine-based organic thin film on the mold surface. Fluorinated SFTT is a fluorinated side chain of triazine thiol, which is one of organic sulfur compounds. As for the number n of fluorine molecules, n = 7 had the highest water repellent effect (peeling effect). However, the same water-repellent effect can be obtained by using triazine thiol having a silanol group without performing Ni sputtering.
[0044]
(D) Next, the mold subjected to the release treatment was set down, and 3 cc of an acrylic resin (manufactured by Dainippon Ink Co., Ltd .: GRANDIC RC-8720) was applied thereon as the ultraviolet curable resin 8.
[0045]
(E) This mold 4a is set in a dedicated bonding machine, and a flat substrate of intermediate material 10 (manufactured by Shin-Etsu Quartz Co., Ltd .: synthetic quartz) that has been subjected to silane coupling treatment (adhesion improvement treatment) in a separate process in advance Push it slowly. At this time, bonding was performed by an automatic bonding machine in which the descending speed was controlled so that bubbles were not generated in the ultraviolet curable resin 8.
[0046]
Next, it was slowly pushed up from the mold 4a side to the intermediate material 10 side, and the ultraviolet curable resin 8 that was excessive during shape transfer was removed from the outer periphery of the substrate.
Further, the ultraviolet curable resin layer 8 was cured by irradiating 3000 mJ of uniform ultraviolet light from the back side of the intermediate material 10. At this time, the thickness of the ultraviolet curable resin layer 8 (the distance between the top of the three-dimensional structure of the ultraviolet curable resin layer 8 and the intermediate material 10) was 0.1 μm or less. Naturally, the maximum thickness of the ultraviolet curable resin layer 8 is “pattern depth 0.66” + “top layer interval 0.1” = 0.76 μm.
[0047]
(F) Next, in order to peel the ultraviolet curable resin layer 8 from the surface of the mold 4a while being bonded to the intermediate material 10, the silicon substrate of the low-rigid mold 4a is made slightly convex using a jig. It peeled, making it deform | transform.
Next, when the transfer shape of the resin layer 8 on the surface of the intermediate material 10 was measured, the depth (concave shape) of the optical element portion was as small as 0.60 μm. This is because the resin layer was cured and shrunk, and the curing shrinkage rate was about 11% on average. The depth at this time is accurately measured with an optical (non-contact) shape measuring machine, and the selection ratio in the subsequent (G) to (K) steps and the etching conditions (change of the selection ratio over time) are appropriately determined. It is important to set
[0048]
(G) Next, the transfer shape of the resin layer 8 on the intermediate material 10 was transferred to the intermediate material 10 by the dry etching method in the same manner as described above to obtain an intermediate mold 10a. The dry etching conditions are TCP etching equipment, CHF Three : 12.0sccm, CF Four : Base gas bias voltage: 500 W, upper electrode power: 1250 W, vacuum degree: 1.5 × 10 while introducing 4 sccm of gas -3 Etching was performed at Torr (ie 1.5 mTorr) for 5.0 minutes. The etching rate at this time was 0.25 μm / min.
[0049]
In the second half of etching, CHF Three Etching was carried out by increasing the gas amount by 2.0 sccm to slightly increase the selectivity. By changing the selection ratio stepwise, it was possible to obtain a desired shape during transfer. The etching selection ratio (etching rate of the quartz intermediate material 10 / etching rate of the resin layer 8) is 1.75 on average, and the height of the surface shape of the intermediate mold 10a after the etching is 1.05 μm. It was. The surface roughness (Ra) was good at Ra = 0.001 μm or less. The optical surface had a linear shape. Further, in order to secure the flow path of the resin used for the next transfer at the time of shape transfer, a convex spacer was manufactured in the intermediate material 10.
[0050]
At this time, the shape of the intermediate mold 10a was constant in pitch and 1.75 times (1.05 μm / 0.6 μm) in height as compared with the silicon mold 4.
[0051]
(H) In order to release the surface of the intermediate mold 10a, the surface of the intermediate mold 10a was surface-treated with a triazine thiol organic compound having a fluorine functional group. This was done by a method called the organic plating method. Specifically, a compound having an OH group was synthesized at the terminal of fluorinated SFTT and subjected to electrolytic polymerization treatment in a solution in which the solution was dissolved in a solvent to form a fluorine-based organic thin film on the mold surface. A film having a thickness of 1000 mm was formed under these conditions.
Next, the intermediate mold 10a subjected to the release treatment was set down, and 3 cc of an acrylic resin (manufactured by Dainippon Ink Co., Ltd .: GRANDIC RC-8720) was applied as an ultraviolet curable resin 12 thereon.
[0052]
(I) This intermediate mold 10a is set in a dedicated bonding machine, and a flat substrate of the final product material 14 of quartz (Shin-Etsu quartz company: Slowly press the synthetic quartz. At this time, it joined with the automatic joining machine which controlled the descent | fall speed so that a bubble might not generate | occur | produce in the ultraviolet curable resin 12. FIG.
Next, it was slowly pushed up from the intermediate mold 10a side to the final product material 14 side, and the ultraviolet curable resin 12 that was excessive during shape transfer was removed from the outer periphery of the substrate.
[0053]
Further, the ultraviolet curable resin layer 12 was cured by irradiating 3000 mJ of uniform ultraviolet light from the back side of the final product material 14. At this time, the thickness of the ultraviolet curable resin layer 12 (the distance between the top of the three-dimensional structure of the ultraviolet curable resin layer 12 and the final product material 14) was 0.1 μm or less. Naturally, the maximum thickness of the ultraviolet curable resin layer is “pattern depth 1.0” + “top layer spacing 0.1” = 1.1 μm.
[0054]
(J) Next, in order to peel off the ultraviolet curable resin layer 12 from the surface of the intermediate mold 10a while being bonded to the final product material 14, it was peeled off using a jig.
Next, when the transfer shape of the resin layer 12 on the surface of the final product material 14 was measured, the height (convex shape) of the optical element portion was as small as 0.96 μm. This is because the resin layer 12 was cured and shrunk, and the curing shrinkage rate was about 5% on average.
[0055]
The difference between the shrinkage rate of about 11% in the step (F) and the shrinkage rate of about 5% in this step is that in this step, ultraviolet irradiation was performed slowly over a long period of time. It became possible to supply from the surroundings, and the shrinkage rate during curing was reduced.
[0056]
(K) Next, the shape of the resin layer 12 on the final product material 14 was transferred to the final product material 14 in the same manner as described above. The dry etching conditions are TCP etching equipment and CHF. Three : 12.0sccm, CF Four : Base gas bias voltage: 500 W, upper electrode power: 1250 W, vacuum degree: 1.5 × 10 while introducing 4 sccm of gas -3 Etching was performed at Torr (ie, 1.5 mTorr) for 7.0 minutes. The etching rate at this time was 0.25 μm / min.
[0057]
In the second half of etching, CHF Three Etching was carried out by increasing the gas amount by 2.0 sccm to slightly increase the selectivity. By changing the selection ratio stepwise, it was possible to obtain a desired shape during transfer. The etching selectivity (etching rate of the final product material 14 of quartz / etching rate of the resin layer 12) was 1.6 on average, and the height of the shape after etching was 1.53 μm. The surface roughness was good at Ra = 0.001 μm or less.
The final product 14a thus obtained is the diffractive optical element 2 shown in FIG.
[0058]
(Example 2)
The optical element (lens) for optical communication shown in FIG. 1 was manufactured. The final target structure of the optical element for optical communication is a single lens having a diameter of 50 μm formed on a synthetic quartz material. Its radius of curvature is 6.16 μm and its height is 28.0 μm.
[0059]
First, the product was manufactured in the following manner.
(1) Target height: 28.0 μm of 15.5 / 28.0 height (0.55 times reduction structure, ie, n = 1.82) mold is manufactured on a silicon substrate did. When the shape is transferred to the silicon substrate, the selection ratio is 1.0.
[0060]
(2) Next, after transferring the shape to the silicon substrate, the mold is transferred to a separately prepared quartz intermediate material to obtain an intermediate mold. At this time, transfer was performed at a selection ratio of 1.4 (the height after transfer was 15.5 μm × 1.4 = 21.7 μm). The shape at this time is reversed.
[0061]
(3) Finally, the intermediate mold shape is transferred to the quartz material which is the final product material. At this time, the transfer was performed at a selection ratio of 1.29 (the height after transfer was 21.7 μm × 1.29 = 28.0 μm). The shape at this time is rotating forward (inverted with respect to the intermediate mold).
[0062]
The manufacturing procedure of this optical element will be described in more detail with reference to FIGS. 4A to 5H.
(A) A silicon substrate having a diameter of 6 inches and a thickness of 0.625 mm was prepared as the mold base material 411. A Cr film 414 is formed on the mold base material 411 by a sputtering method to a thickness of 800 mm, and a Cr film around a region where a target optical lens is formed is partially formed along a circle by a photolithography method and etching. For example, six points 415 are formed along a circular outer periphery.
This portion 415 serves as a spacer for the resin flow path in the process of transferring the shape from the intermediate mold to the final product material. That is, this portion 415 is in a convex state higher than the surroundings corresponding to the spacer convex portion 455 in the step (E) described later.
[0063]
A photosensitive material (resist) (manufactured by Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd .: TGMR-950) was applied on the surface of the mold base material 411 having the Cr film 414 with a spinner. The resist film thickness at this time was 20.0 μm. Next, prebaking was performed at 100 ° C. with a baking time of 180 seconds.
Next, 1800 mJ was irradiated with a stepper using a concentration distribution mask (designed in advance so as to have a target structure and a height of 15.5 μm).
[0064]
Then, after developing and rinsing, a UV hardening process was performed to form resist patterns 412 and 413. This state is shown in FIG. Reference numeral 413 denotes a resist pattern for a spacer for securing the resin flow path in the process of transferring the shape from the silicon mold to the intermediate mold. The height of the target optical element resist pattern 412 (reduced to 1 / n) is about 0.2 μm lower than the resist pattern 413 for the flow path securing spacer.
[0065]
(B) Next, the resist patterns 412 and 413 and the Cr film pattern 414 were transferred to the mold base material 411 by dry etching. The dry etching at this time uses a TCP (inductively coupled plasma) etching apparatus and CHF. Three : 5.0 sccm, CF Four While introducing 10.0 sccm of gas, base bias voltage: 500 W, upper electrode power: 1250 W, degree of vacuum 1.5 × 10 -3 Etching was performed for 21 minutes at Torr (ie, 1.5 mTorr). The etching rate at this time was 0.8 μm / min. The process was slightly over-etched. The etching selectivity (etching rate of silicon as the mold base material / resist etching rate) was 1.0, and the height of the optical lens portion 422 after the etching was 15.5 μm. The surface roughness was good at Ra = 0.001 μm or less. This shape height does not allow for shrinkage of the resin in the next step. Here, in order to ensure a resin flow path in the next step, a convex spacer 423 is formed on the silicon mold 411a on the outer peripheral side of the optical lens portion 422 during mask exposure, and a sufficient resin flow path is formed. This is because it was secured.
[0066]
Reference numeral 425 denotes a recess formed in the silicon mold 411a, which corresponds to the portion 415 from which the Cr film has been removed in the step (A). The concave portion 425 is the lowest point portion, and since the selection ratio of (silicon / Cr film) is larger than the selection ratio of (silicon / resist), the concave portion 425 has a Cr film thickness of about 3 × 800 mm. It is deeply etched to about 0.2 μm.
[0067]
At this time, the shape of the optical lens portion 422 of the silicon mold 411a was similar to the shape of the resist pattern 412 after exposure.
In order to release the surface of this silicon mold 411a, a surface treatment was carried out by forming a film of 1000 mg of a triazinethiol organic compound having a fluorine functional group in the same manner as in Example 1.
[0068]
(C) Next, the release-molded silicon mold 411a is set so that the surface on which the optical lens portion 422 is formed faces upward, and an acrylic resin 434 (Dainippon Ink as an ultraviolet curable resin) is set thereon. 3 cc of GRANDIC RC-8720) was applied.
[0069]
This silicon mold 411a is set in a dedicated bonding machine, and is subjected to a silane coupling process (adhesion improvement process) in a separate process in advance. A flat intermediate material 431 (manufactured by Nippon Sheet Glass: Neoceram (registered trademark)) Press the plane slowly. At this time, it joined with the automatic joining machine which controlled the descent | fall speed | rate so that a bubble might not generate | occur | produce in the ultraviolet curable resin 434. FIG.
[0070]
Next, it was slowly pushed up from the silicon mold 411a side to the intermediate material 431 side, and the ultraviolet curable resin 434 that was excessive during shape transfer was removed from the outer periphery of the substrate.
[0071]
Further, the ultraviolet curable resin layer 434 was cured by irradiating 4000 mJ of uniform ultraviolet light from the back side of the intermediate material 431. Ultraviolet irradiation was performed from the center of the optical element. At this time, the volume of the resin 434 shrinks, but the intermediate material 431 is pressed by the spacer 423 (prevents lowering), so that the surrounding resin moves to compensate for the volume reduction due to the resin shrinkage. . Therefore, there is no difference in volume shrinkage and height. The thickness of the ultraviolet curable resin layer 434 after curing was 0.1 μm or less. The maximum thickness of the ultraviolet curable resin layer 434 is “pattern depth 15.5” + “top layer interval 0.1” = 15.6 μm.
[0072]
(D) Next, in order to peel the ultraviolet curable resin layer 434 from the surface of the silicon mold 411a while being bonded to the intermediate material 431, a slightly rigid silicon substrate (silicon mold 411a) is slightly detached using a jig. It peeled, transforming into a convex shape. When the silicon mold 411a is peeled off from the resin 434, the surface shape of the silicon mold 411a is reversed and transferred to the resin 434 remaining on the intermediate material 431. The optical lens portion 422 of the silicon mold is a concave portion 442, and the concave portion 425 of the silicon mold is a convex portion 445 for spacer.
When the transfer shape of the resin layer 434 on the surface of the intermediate material 431 was measured, the depth (concave shape) of the optical element portion 442 was reduced to 15.5 μm. This was because the resin layer 434 was cured and shrunk.
[0073]
(E) Next, the shape of the resin layer 434 on the intermediate material 431 was transferred to the intermediate material 431 by the dry etching method as described above. The dry etching conditions are TCP etching equipment and CHF. Three : 15.0 sccm, CF Four While introducing gas of 15.0 sccm and Ar: 10.0 sccm, base bias voltage: 500 W, upper electrode power: 1250 W, degree of vacuum 1.5 × 10 -3 Etching was performed at Torr (ie, 1.5 mTorr) for 49.0 minutes. The etching rate at this time was 0.45 μm / min.
[0074]
In the second half of etching, CHF Three Etching was performed by increasing the gas amount by 4.0 sccm and slightly increasing the selectivity. By changing the selection ratio stepwise, it was possible to obtain a desired shape during transfer. The etching selectivity was 1.4 on average, and the height of the shape after etching was 21.7 μm. The surface roughness was good at Ra = 0.001 μm or less.
[0075]
As a result, an intermediate mold 431a having a lens concave portion 452 and a spacer convex portion 455 that secures a resin flow path in the next shape transfer step was obtained. The shape of the intermediate mold 431a at this time was a constant pitch and only 1.4 times the height (21.7 μm / 15.5 μm) compared to the silicon mold 411a.
[0076]
In order to release the surface of the intermediate mold 431a, the surface of the intermediate mold 431a was surface-treated with a triazine thiol organic compound having a fluorine functional group. This was done by a method called the organic plating method. Specifically, an electropolymerization treatment was performed in a solution in which a compound having an —OH group at a terminal of the fluorinated SFTT was dissolved in a solvent to form a fluorine-based organic thin film on the surface of the intermediate mold 431a. A film having a thickness of 1000 mm was formed under these conditions. The neoceram and quartz of the intermediate mold 431a are both composed of SiO2 2 Therefore, the same mold release process can be used.
[0077]
(F) Next, the mold 431a subjected to the release treatment is placed so that the surface having the shape faces upward, and an acrylic resin (manufactured by Dainippon Ink Co., Ltd .: GRANDIC RC) is used as an ultraviolet curable resin 464 thereon. -8720) was applied in 3 cc. The UV curable resin 464 is applied to the lens part in a large amount.
[0078]
This intermediate mold 431a is set in a dedicated bonding machine, and a flat substrate made of quartz material (Shin-Etsu quartz) for the final product that has been subjected to silane coupling treatment (adhesion improvement treatment) in advance in a separate process from the resin. (Manufactured by Synthetic Quartz) 461 is slowly pressed. At this time, it joined with the automatic joining machine which controlled the descent | fall speed | rate so that a bubble might not generate | occur | produce in the ultraviolet curable resin 464. FIG. As a result, the ultraviolet curable resin 464 is sandwiched between the intermediate mold 431a and the flat substrate 461.
[0079]
Next, it was slowly pushed up from the intermediate mold 431a side to the final product material (quartz) 461 side, and the UV curable resin 464 that was excessive during shape transfer was removed from the outer periphery of the substrate.
[0080]
Next, 3000 mJ of uniform ultraviolet light was irradiated from the back side of the final product material 461 to cure the ultraviolet curable resin layer 464. In this case as well, ultraviolet irradiation is performed from the center of the optical element. At this time, the volume of the resin 464 shrinks, but the final product material 461 is pressed by the spacer 455 (prevents lowering), so that the surrounding resin compensates for the volume reduction due to the resin shrinkage. (In the figure, the spacer 455 seems to seal the resin, but the spacer 455 is only partially formed and the resin can move. The difference does not occur.
The thickness of the ultraviolet curable resin layer 464 after curing (portion other than the optical element portion) was 0.1 μm or less. The maximum thickness of the ultraviolet curable resin layer 464 is “pattern depth 21.7” + “top layer interval 0.1” = 21.8 μm.
[0081]
(G) Next, in order to peel off the ultraviolet curable resin layer 464 from the surface of the intermediate mold 431a while being bonded to the final product material 461, it was peeled off using a jig.
When the shape of the resin layer 464 on the surface of the final product material 461 was measured, the height (convex shape) of the optical element portion was reduced to 21.7 μm.
[0082]
(H) Next, the shape of the resin layer 464 on the final product material 461 was transferred to the final product material 461 by dry etching as described above. The dry etching conditions are TCP etching equipment and CHF. Three : 10.0 sccm, CF Four : Base gas bias voltage: 500W, upper electrode power: 1250W, degree of vacuum 1.5 × 10 while introducing gas of 24 sccm, Ar: 5.0 sccm -3 Etching was performed at Torr (ie, 1.5 mTorr) for 37.0 minutes. The etching rate at this time was 0.78 μm / min.
[0083]
In the second half of etching, CHF Three The etching was performed by increasing the gas amount by 3.0 sccm and slightly increasing the selection ratio. By changing the selection ratio stepwise, it was possible to obtain a desired shape during transfer. The etching selectivity was 1.3 on average, and the height of the shape after etching was 28.0 μm. The surface roughness was good at Ra = 0.001 μm or less.
[0084]
【The invention's effect】
In the present invention, the mold surface having a fine shape on the surface is subjected to a mold release treatment, and an intermediate material is pressed against the mold surface via a curable resin so that the inverted shape of the mold surface shape is obtained. Transfer to resin, cure the resin, peel the mold in a state where the resin is bonded to the intermediate material, then transfer the shape transferred to the resin to the intermediate material by dry etching method Get. By transferring the shape from the intermediate mold to the final target material or further to the final target material via the intermediate mold by the dry etching method, an article having a fine surface structure is manufactured. Thus, it becomes easy to increase the height of the fine structure, and a fine structure (high-precision surface three-dimensional structure) having a desired height can be produced in large quantities with high accuracy.
In addition, the life of the first mold can be further extended by interposing the intermediate mold.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a final target structure of a diffractive optical element manufactured in an example.
FIG. 2 is a process flow sectional view showing the first half of the first embodiment.
FIG. 3 is a process flow sectional view showing the latter half of the same example;
FIG. 4 is a process flow sectional view showing the first half of a second embodiment.
FIG. 5 is a process flow sectional view showing the latter half of the same example;
[Explanation of symbols]
2 Diffractive optical elements
4,411 Mold base material (silicon substrate)
4a Mold
6 resists
6a resist pattern
8, 12, 434, 464 UV curable resin
10,431 Intermediate material
10a, 13a, 431a Intermediate mold
14,461 Final product materials
14a Final product
411a Silicon mold
412,413 resist pattern
414 Cr film
415 Cr film partially removed along a circle
422 Optical lens unit
423 Spacer
425 Concave part formed in silicon mold
442,452 Lens recess
445, 455 Spacer convex part

Claims (13)

一度のリソグラフィーとドライエッチングにより製作される金型では製作困難な高さの微細表面構造をもつ物品を以下の工程(A)から(K)を備えて製造する製造方法。
(A)目的とする形状を高さ方向に相似的に1/n(n>1)に縮小した構造を表面に有する微細形状をもつ金型を、リソグラフィーとドライエッチングにより製作する工程、
(B)上記金型の表面に離型処理を施す工程、
(C)離型処理の施された前記金型表面に硬化可能な樹脂を介して中間材料を押し当てて、前記金型の表面形状の反転形状を前記樹脂に転写する工程、
(D)形状転写後の前記樹脂を硬化させる工程、
(E)硬化後の前記樹脂を前記中間材料に接合させた状態でその樹脂を前記金型から剥離させる工程、
(F)前記樹脂に転写された形状をドライエッチング法によって前記中間材料に形状転写して中間金型とする工程であって、高さ方向にM1(M1>1)倍高くなるように条件を設定して行なう転写工程、
(G)形状転写後の前記中間金型の表面に離型処理を施す工程、
(H)離型処理の施された前記中間金型の表面に硬化可能な樹脂を介して最終製品材料を押し当てて、前記中間金型の表面形状の反転形状をその樹脂に転写する工程、
(I)工程(H)における転写後の前記樹脂を硬化させる工程、
(J)工程(I)で硬化後の前記樹脂を最終製品材料に接合させた状態でその樹脂を前記中間金型から剥離させる工程、及び
(K)工程(J)の後に前記最終製品材料上に存在する前記樹脂に転写された形状をドライエッチング法によって前記最終製品材料に転写する工程であって、高さ方向にM2(M2>1)倍高くしながら転写し、金型の微細形状の高さが2回の転写によりM1×M2倍されたことによって微細形状の高さが前記金型製作工程(A)では製作が困難な高さとなっている最終目的構造を得る転写工程。
A manufacturing method for manufacturing an article having a fine surface structure whose height is difficult to manufacture by a mold manufactured by lithography and dry etching once, comprising the following steps (A) to (K).
(A) A step of manufacturing a mold having a fine shape on the surface having a structure in which a target shape is similarly reduced to 1 / n (n> 1) in the height direction by lithography and dry etching,
(B) A step of performing a mold release treatment on the surface of the mold,
(C) a step of pressing an intermediate material through a curable resin to the mold surface subjected to the mold release treatment, and transferring a reverse shape of the surface shape of the mold to the resin;
(D) curing the resin after shape transfer;
(E) A step of peeling the resin from the mold in a state where the cured resin is bonded to the intermediate material;
(F) A step of transferring the shape transferred to the resin to the intermediate material by a dry etching method to form an intermediate mold, and the condition is set to be M1 (M1> 1) times higher in the height direction. Transfer process to be set,
(G) A step of releasing the surface of the intermediate mold after transferring the shape;
(H) a step of pressing the final product material through a curable resin to the surface of the intermediate mold subjected to the mold release treatment, and transferring the inverted shape of the surface shape of the intermediate mold to the resin;
(I) a step of curing the resin after transfer in step (H);
(J) a step of peeling the resin from the intermediate mold in a state where the resin cured in the step (I) is bonded to the final product material, and (K) on the final product material after the step (J). Is transferred to the final product material by a dry etching method, and is transferred while being increased by M2 (M2> 1) times in the height direction. A transfer step of obtaining a final target structure in which the height of the fine shape is difficult to manufacture in the mold manufacturing step (A) by the height being multiplied by M1 × M2 by the transfer twice.
M1×M2=nの関係を有する請求項1に記載の製造方法。  The manufacturing method of Claim 1 which has a relationship of M1xM2 = n. 最初の金型から最終製品に至るまでに介在させる中間材料の数を2以上とし、樹脂を介した各中間材料への形状転写を経た後に最終製品へ形状転写するとともに、
樹脂から各中間材料又は最終製品材料への形状転写における高さ方向の倍率を順次M1,M2,……Mj(いずれも1より大きい)とするとき、
M1×M2×……Mj=n
の関係を有する請求項1に記載の製造方法。
The number of intermediate materials to be interposed from the first mold to the final product is 2 or more, and after shape transfer to each intermediate material via resin, shape transfer to the final product,
When the magnification in the height direction in the shape transfer from the resin to each intermediate material or final product material is sequentially M1, M2,... Mj (all are greater than 1),
M1 × M2 × …… Mj = n
The manufacturing method of Claim 1 which has the relationship of these.
ドライエッチングで転写する工程には選択比を変化させる工程を含んでいる請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。  The manufacturing method according to claim 1, wherein the step of transferring by dry etching includes a step of changing the selectivity. 選択比の変化には経時的な変化も含む請求項4に記載の製造方法。  The manufacturing method according to claim 4, wherein the change in the selection ratio includes a change with time. 前記金型及び中間材料のうちの少なくとも1つとしてシリコン材料を使用する請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。  The manufacturing method according to claim 1, wherein a silicon material is used as at least one of the mold and the intermediate material. 転写に使用する硬化可能な前記樹脂の少なくとも1つは光硬化可能な樹脂であり、
金型、中間材料、最終製品の3材料のうちで、その光硬化可能な樹脂を使用する転写工程に適用される2材料の少なくとも一方の材料として、その光硬化可能な樹脂を硬化させうる波長域の光に対して光透過性である材料を使用し、
樹脂の硬化工程では、一方の材料のみが光透過性材料である場合にはその光透過性材料を通して、両方の材料が光透過性材料である場合には一方又は両方の光透過性材を通して前記光硬化可能な樹脂に光照射して前記光硬化可能な樹脂を均一に硬化させる請求項1から6のいずれかに記載の製造方法。
At least one of the curable resins used for transfer is a photocurable resin,
Wavelength at which the photocurable resin can be cured as at least one of the two materials applied to the transfer process using the photocurable resin among the three materials of the mold, the intermediate material, and the final product Using a material that is transparent to the light in the region,
In the resin curing step, when only one material is a light-transmitting material, the light-transmitting material is used. When both materials are light-transmitting materials, the one or both light-transmitting materials are used. The manufacturing method according to claim 1, wherein the photocurable resin is irradiated with light to uniformly cure the photocurable resin.
前記光硬化可能な樹脂は紫外線硬化型樹脂であり、前記光透過性材料は紫外線透過性材料であり、照射する光は紫外線である請求項7に記載の製造方法。  The manufacturing method according to claim 7, wherein the photocurable resin is an ultraviolet curable resin, the light transmissive material is an ultraviolet transmissive material, and light to be irradiated is ultraviolet light. 前記金型は、金型母材となる平面基板の平面の表面に前記微細形状を形成したものである請求項1から8のいずれかに記載の製造方法。  The manufacturing method according to any one of claims 1 to 8, wherein the mold is formed by forming the fine shape on a flat surface of a flat substrate serving as a mold base material. 前記各樹脂が硬化する際の収縮量を予め求めておき、
前記中間材料にドライエッチングにより微細形状を形成する際にはその収縮量部分を見込んで微細形状を深く形成するように補正する請求項1から9のいずれかに記載の製造方法。
The amount of shrinkage when each resin is cured is determined in advance,
10. The manufacturing method according to claim 1, wherein when the fine shape is formed on the intermediate material by dry etching, the fine amount is corrected so as to allow for a shrinkage amount portion.
離型処理の施された金型表面又は中間材料表面に樹脂を介して他の材料を押し当てる際、樹脂と前記他の材料表面との間に両者の密着性を向上させるためのプライマー表面処理を施しておく請求項1から10のいずれかに記載の製造方法。  Primer surface treatment for improving the adhesion between the resin and the other material surface when other materials are pressed through the resin to the mold surface or intermediate material surface subjected to the mold release treatment The manufacturing method in any one of Claim 1 to 10 which gave. 前記金型表面の微細形状は、以下の工程(a)から(c)により形成する請求項1から11のいずれかに記載の製造方法。
(a)前記微細形状を形成しようとする金型母材料表面上に感光性材料を塗布する工程、
(b)前記感光性材料に濃度分布マスクを使用して露光し、次いで現像して前記感光性材料に所望形状を形成する工程、及び
(c)前記感光性材料の形状をドライエッチング法によって前記金型母材料に転写する工程。
The manufacturing method according to claim 1, wherein the fine shape of the mold surface is formed by the following steps (a) to (c).
(A) a step of applying a photosensitive material on the surface of a mold base material where the fine shape is to be formed;
(B) exposing the photosensitive material using a density distribution mask and then developing to form a desired shape on the photosensitive material; and (c) forming the shape of the photosensitive material by dry etching. The process of transferring to the mold base material.
金型及び中間材料型には、対向して張り合わされる材料面との間に樹脂の収縮に伴う体積減少分を周囲の樹脂から供給するための流路を形成する複数の凸部を目的構造の周囲に形成する請求項1から12のいずれかに記載の製造方法。  The mold and the intermediate material mold have a plurality of convex portions that form a flow path for supplying a volume reduction due to resin shrinkage from the surrounding resin between the material surfaces that are bonded to each other. The manufacturing method in any one of Claim 1 to 12 formed in the circumference | surroundings.
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