JP4306930B2 - セグメント用継手、該継ぎ手を備えるセグメント、セグメント連結方法及び該セグメント用継手に用いる連結部材 - Google Patents

セグメント用継手、該継ぎ手を備えるセグメント、セグメント連結方法及び該セグメント用継手に用いる連結部材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールドトンネル等の地下空洞の内壁を覆工に関し、より詳細には、セグメント間の連結のために用いられるセグメント用継手、該継手を備えるセグメント、セグメント連結方法及び連結部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
シールド工法は、トンネルや坑道を構築するために用いられ、トンネルの切羽面に当接するシールド機を用いて地下に穴を掘進し、この穴の内壁をセグメントリングで覆工してトンネルや坑道を構築する工法であり、安全、かつ確実に作業を行えるという特徴がある。
【0003】
このシールド工法に用いられるセグメントリングは、通常は複数のセグメントに分割された状態で穴の内部に運ばれ、施工現場で穴の内径に沿って組み立てられる。このため、セグメントは、容易に連結できることが望まれている。また、同時に耐久性等の面からトンネル内面に継手部が露出しないことも望まれている。
【0004】
セグメント間の連結は、例えば特開平6−146794号公報や特開平8−021195号公報のようにねじ切りしたピンを一方のセグメントに出没自在に設け、これを他方のセグメントに設けた開口に通してナットで締め付けることにより行われている。
【0005】
また、特開平3−021195号公報には、セグメントの対向する面に雄コッター金具または雌コッター金具をそれそれ配設し、また他のセグメントの対向する面には雄ほぞ、雄ほぞを配設し、これらを互いに嵌合し、さらに雌ほぞ、雄ほぞにボルトを通すことによりセグメントを連結する方法が開示されている。
【0006】
しかし、ピンやボルト、ナットを用いてセグメントを締結する場合は、ナットを締め付ける作業を行う必要がある。また、これらを取り付ける位置や角度がずれるとピンやボルトがナットに填らなくなるため、これらの加工精度、取り付け位置、当該セグメントの設置位置の各々を厳密に管理する必要がある。
【0007】
また、特開平3−021195号公報に開示された方法も、同様の理由により、雌ほぞ、雄ほぞの位置がずれるとセグメントを連結できない可能性があるため、これらの設置位置と当該セグメントの設置位置の双方を厳密に管理する必要がある。
【0008】
また、上述したピンとナットを用いた従来例は、ナットを取り付けるためにセグメントの上面或いは下面の一部を窪ませてボルトやピンの先端を露出させるなど、連結構造を複雑にする必要があるため、セグメントコストが高くなるという問題もある。また、トンネルの使用目的によっては、これらの窪みを埋める二次覆工を行う必要も生じる。またナットには緩みが生じるため、ナットの増し締めという事後工程を行う必要もある。
【0009】
【発明の解決しようとする課題】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、加工精度、セグメントヘの取り付け位置、セグメントの設置位置に幅を持たせ、また、連結構造を簡略化させ、さらには事後工程を無くすことにより、セグメント間の連結を容易かつ確実に行え、ワンパスでセグメントリングの組立が可能でトンネル内にも各種の金具が露出せず平滑な内面を得ることができ、安価に施工できるセグメント用継手、該セグメント用継手を備えるセグメント、セグメント連結方法及び連結部材を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、本発明のセグメント用継手、該セグメント用継手を備えるセグメント、セグメント連結方法及び連結部材を提供することにより達成される。
【0011】
すなわち、本発明の請求項1の発明によれば、複数のセグメントを周方向に連結して地下空洞面を覆工するためのセグメント用継手であって、該セグメントの長手方向に延び上記セグメントの長手方向端部から周方向内側に向かって開いた収容溝が設けられていると共に上記長手方向端部に固定された雌部材と、隣接するセグメントの長手方向端部から突出すると共に該長手方向端部に沿って延びる突出部と、保持部と、上記突出部と上記保持部との間に配置された連結部とを備える雄部材とを備え、上記雌部材の上記収容溝に上記雄部材の上記突出部を嵌合させることにより互いに隣接するセグメントを連結することを特徴とするセグメント用継手が提供される。
【0012】
本発明の請求項2の発明によれば、上記収容溝は、上記セグメントの径方向外側面から径方向内側に向かって長手方向に沿って幅が狭くされており、上記突出部は、上記収容溝に収容可能な寸法とされていることを特徴とするセグメント用継手が提供される。
【0013】
本発明の請求項3の発明によれば、上記収容溝には、上記セグメント用継手の締結力が上記突出部と上記収容溝の間の長手方向の相対位置により変化するテーパが設けられていることを特徴とするセグメント用継手が提供される。
【0014】
本発明の請求項4の発明によれば、上記連結部は、上記突出部に対向する側の端部が上記保持部内部に画成された空間内に収容され、弾性部材を介して上記保持部に可動に保持されていることを特徴とするセグメント用継手が提供される。
【0015】
本発明の請求項5の発明によれば、複数のセグメントを周方向に連結して地下空洞面を覆工するためのセグメント用継手であって、該セグメントの長手方向に延び上記セグメントの長手方向端部から周方向内側に向かって開いた収容溝が設けられていると共に上記長手方向端部に固定された雌部材と、隣接するセグメントの長手方向端部から突出すると共に該長手方向端部に沿って延びる突出部と、保持部と、上記突出部と上記保持部との間に配置された連結部とを備える雄部材とを備え、上記雌部材の上記収容溝に上記雄部材の上記突出部を嵌合させることにより互いに隣接するセグメントを連結することを特徴とするセグメント用継手を備えるセグメントが提供される。
【0016】
本発明の請求項6の発明によれば、上記収容溝は、上記セグメントの径方向外側面から径方向内側に向かって長手方向に沿って幅が狭くされており、上記突出部は、上記収容溝に収容可能な寸法とされていることを特徴とするセグメントが提供される。
【0017】
本発明の請求項7の発明によれば、上記収容溝には、上記セグメント用継手の締結力が上記突出部と上記収容溝の間の長手方向の相対位置により変化するテーパが設けられていることを特徴とするセグメントが提供される。
【0018】
本発明の請求項8の発明によれば、上記連結部は、上記突出部に対向する側の端部が上記保持部内部に画成された空間内に収容され、弾性部材を介して上記保持部に可能に保持されていることを特徴とするセグメントが提供される。
【0019】
本発明の請求項9の発明によれば、複数のセグメントを周方向に連結して地下空洞面を覆工するためのセグメント連結方法であって、該セグメントの長手方向に延び上記セグメントの長手方向端部から周方向内側に向かって開いた収容溝が設けられていると共に上記長手方向端部に固定された雌部材の上記収容溝に、隣接するセグメントの長手方向端部から突出すると共に該長手方向端部に沿って延びる突出部と、保持部と、上記突出部と上記保持部との間に配置された連結部とを備える雄部材の上記突出部を嵌合させることにより互いに隣接するセグメントを連結することを特徴とするセグメント連結方法が提供される。
【0020】
本発明の請求項10の発明によれば、前記収容溝は、前記セグメントの径方向外側面から径方向内側に向かって長手方向に沿って幅が狭くされており、前記突出部は、前記収容溝の径方向内側部に収容可能な寸法とされ、前記収容溝には、前記セグメント用継手の締結力が前記突出部と前記収容溝の間の長手方向の相対位置により変化するようなテーパが設けられており、前記連結部は、前記突出部に対向する側の端部が前記保持部内部に画成された空間内に収容され、弾性部材を介して前記保持部に可能に保持されていることを特徴とするセグメント連結方法が提供される。
【0021】
本発明の請求項11の発明によれば、請求項1のセグメント用継手に用いられる連結部材であって、該連結部材は、
収容溝が形成された雌部材と、突出部と保持部と上記突出部と上記保持部との間に配置された連結部と該連結部端部に取付けられ上記保持部に収容されるさらバネとからなる雄部材とを備え、
上記雌部材の上記収容溝に上記雄部材の上記突出部を嵌合させることにより、前記連結部がさらバネと共に移動して互いに隣接するセグメントの長手方向への嵌合に応じて該隣接するセグメントを連結することを特徴とする連結部材が提供される。
【0022】
本発明の請求項12の発明によれば、上記収容溝には、上記隣接セグメント用継手の締結力が上記突出部と上記収容溝の間の長手方向の相対位置により変化するテーパが設けられていることを特徴とする連結部材が提供される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面をもって詳細に説明する。図1は、本発明のセグメント用継手を用いて周方向に互いにセグメントを連結してセグメントリングを形成しているところを示した斜視図である。図1(a)には、セグメントリング1が複数のセグメント2を互いに連結させて、掘削された穴の周方向に沿って延ばされているのが示されており、セグメントリング1の両端部には、より詳細に後述する本発明のセグメント用継手が固定されているのが示されている。
【0024】
図1(b)には、セグメントリング1を形成するためのセグメント2が示されており、セグメント2は、周方向に所定の長さとされた周方向端部2aと、掘削された穴の長手方向に沿って延びた長手方向端部2b,2cとを備えている。周方向端部2aには、図示しない継手が設けられていて、複数のセグメントリング1を長手方向に連結するようにされていても良い。図1(b)に示すセグメント2の長手方向端部2b,2cには、本発明のセグメント用継手が固定されており、図1(b)では、長手方向端部2bにセグメント用継手のオス部材3が配置され、図に示されていない側の長手方向端部には、図1(a)に示されているのと同様のセグメント用継手の雌部材4が配置されている。本発明のセグメント2は、鋼製とされていても良く、また鉄筋コンクリートで形成されていても良い。また、長手方向端部2b,2cには、雌部材4に隣接して溝が設けられていて、穴の軸方向からセグメントを連結させる際、突出部5を一時的に収容するようにされている。
【0025】
セグメントリング1を構築する際には、図1(a)及び図1(b)に示したセグメント用継手の雄部材3及び雌部材4が互いに嵌合するようにして配置し、順次周方向へとセグメントリング1が延ばされて行くようにされている。セグメント2の長手方向端部2b,2cに固定されるセグメント用継手は、一方の長手方向端部2bに雄部材3を配置し、周方向に対向する長手方向端部2cに雌部材4を配置することができる。しかしながら、セグメント2の周方向に離間した長手方向端部2b,2cの双方に雄部材3を配置することもでき、このようにする場合には、このセグメント2に連結させる他のセグメントには、その長手方向両端部に雌部材4を配置させて連結させることが必要である。また、長手方向端部2b,2cには、隣接するセグメントが連結された場合に互いに適合するような段差が形成されていても良い。
【0026】
図2は、図1において説明したセグメント用継手を構成する雄部材3と、雌部材4とを示した斜視図である。図2に示すように、雄部材3は、突出部5と、連結部6と、保持部7とを備えており、この突出部5が、雌部材4に形成された収容溝8に嵌合されることにより、セグメント2の連結が行われるようにされている。雄部材3は、セグメント2に対して、セグメント2の長手方向端部2b,2いづれかに保持部7の外側端面7aがセグメント2の長手方向端部2b,2cに面一となるようにして固定されている。また、図2では、雄部材3は、長手方向端部2bに2つ設けられているのが示されているが、本発明においては必要に応じてセグメント2あたりいかなる数の雄部材3を用いることもできる。また、雌部材4の数は、接合される隣接するセグメント2の雄部材3の数と同一とされている。
【0027】
また、雌部材4は、同様にセグメント2の長手方向端部2b,2cのいずれかに外側端面4aが面一となるようにして固定されている。セグメント2への雄部材3及び雌部材4の取付は、図示しないアンカー筋を保持部7の端面7b及び雌部材の端面4bに溶接する等してセグメント2へと溶接、ボルト、ナット、あるいは、鉄筋コンクリート製のセグメント2を用いる場合には、雄部材3及び雌部材4をコンクリートにのみ込ませて固定することも可能である。図2に示した雌部材4は、収容溝8の外側端面4a側が面取り9が設けられているのが示されているが、この面取り9は、必ずしも必要とされるものではなく以後の説明では省略する。また、収容溝8のセグメント2の径方向外側の方向の断面は、突出部5の大きさよりも大きくされており、収容溝8へと突出部5を挿入し易くされている。この詳細な形状については、図4を用いてさらに説明する。
【0028】
図3は、本発明のセグメント用継手の雄部材3の構造を詳細に示した断面図である。図3に示されるように本発明のセグメント用継手の雄部材3は、断面が略台形とされ、セグメント2の長手方向に沿って延ばされた突出部5と、この突出部5を保持するための保持部7と、突出部5と保持部7の間に配置された連結部6とを備えている。保持部7には、開口10が形成されていて、この開口10を通して連結部6が保持部7の内部に画成された空間11に挿入されて、後述する弾性部材及び連結部6の一部を矢線Bの方向に可動に保持しているのが示されている。突出部5は、図3中では、台形の断面とされているのが示されているが、本発明においては、台形の断面の他、球状、円筒状の形状等、適切に収容溝8内に嵌合され締結力を生じさせる形状とすることができる。同様に保持部7の形状は、図3中では矩形の断面形状とされているのが示されているが、適切にセグメントに埋設され、締結力に抗する耐力を生じさせるものであれば、矩形、球形、円筒形といった形状も用いることが可能である。
【0029】
保持部7に空間11を画成するためには、鉄や鋼製の板材を溶接、鋳造、ボルト、ナットにより固定するなど、種々の方法を用いることができる。連結部6の一端は、突出部5に固定され、連結部6の他端には、上述した弾性部材として用いられるさらバネ12が固定されている。このさらバネ12は、連結部6の端部に螺子を設けてさらバネ12を螺合させることにより取り付けられていても良いし、連結部6へとボルト締めされて取り付けられていても良いし、又は連結部6に対して溶接されていても良い。また、さらバネ12には、連結部6に隣接する側に対向する側に部材13が設けられていて、さらバネ12による反発力をより一層向上させている。この部材13は、さらバネ12と一体として形成されていても良いし、また別部材として形成された後、さらバネ12と共に連結部6に取り付けることができる。さらバネ12は、保持部7の内側に画成された空間11の内側面14に当接することで突出部5と、連結部6とを保持している。本発明においては、弾性部材としてはさらバネ12以外でも、本発明の効果を得ることができれば種々のバネ部材を用いることができる。この図3に示したさらバネ12の連結部6への取付については、従来のいかなる方法でも用いることができる。
【0030】
図4は、本発明のセグメント用継手に用いる雌部材4の正面図である。図4には、雄部材3の突出部5が破線で示されている。図4に示されているように、収容溝8には、突出部5が挿入される方向を示した矢線Cの向きに狭くなるようにガイド機構が形成されており、突出部5の初期の挿入を容易とさせていると共に、収容溝8へと突出部5が適切に挿入された場合には、突出部5と収容溝8とが互いに嵌合して雄部材3と雌部材4とが互いに離間しないようにさせている。
【0031】
図4に示した収容溝8の形状は、雌部材4の中間部まで細められているのが示されているが、本発明においては、適切に突出部5を収容し、雄部材3と、雌部材4との締結力を調節できるような寸法とされていれば、いかなる寸法、形状でも用いることができる。
【0032】
図5は、本発明の連結部材の雄部材3の突出部5が、雌部材4の収容溝8と嵌合するように挿入されたところを示した側面断面図である。収容溝8に設けられるガイド機構には、さらに図4の矢線Cの向きに突出部5が挿入されるに従って、上述したさらバネ12による反発力が増加するように、収容溝8の内側壁面15のテーパ角度がセグメント2の周方向内側に向かって突出部5を移動させるように形成されたテーパが付けられていても良い。このようなテーパを同時に用いることにより、突出部5が径方向へと挿入されるにつれ挿入の程度に応じてさらバネ12の反発力を増加させることができ、雄部材3を相対的に雌部材4の方向へと引き戻し固定する締結力を増加させることが可能とされる。このようなガイド機構を用いることにより、突出部5と収容溝8との嵌合に加え、バネ弾性により引き抜き抵抗を非常に大きくすることができる。
【0033】
図6は、図5に示した雄部材3と雌部材4とが互いに嵌合する位置にまで挿入されたセグメント用継手の上面断面図である。図6に示された実施例中では、雌部材4が雄部材3よりも大きく示されているが、本発明においては、雌部材4と雄部材3の大きさは適宜設定することが可能である。図6には、雌部材4の外側壁面4aから、突出部5の連結部6により連結される面5aまでの距離がδで示されている。この距離δは、図5において説明したように突出部5の収容溝8への挿入の度合いにより変化させることができ、δが大きくなればなるほどさらバネ12の反発力が増加し、より締結力が向上することになる。
【0034】
以下に、本発明のセグメント連結方法を説明する。本発明のセグメント接合方法では、図6の矢線Dの方向から雄部材3の突出部5が収容溝8に収容されるような位置に、連結するセグメント2をクレーン等を用いて隣接配置する。次いで、セグメントリング1の長手方向から突出部5を収容溝8に挿入して行き、所定のδとなる位置で挿入を停止する。上述したδと反発力の間の関係を概略的に示したのが図7である。図7は、縦軸がさらバネ12による反発力P、すなわち、セグメント用継手の締結力を示し、横軸が、距離δとして示されている。図に示されるように、δを大きくすることにより反発力Pが増加することがわかる。また、すなわち、本発明のセグメント連結方法では、突出部5の収容溝8内の長手方向の相対位置を調節することにより締結力を調節することが可能となる。
【0035】
また、本発明のセグメント用継手は、必ずしも突出部5を収容溝8の最も最端部にまで挿入する必要はなく、必要に応じて突出部5の収容溝8の相対位置を変化させることによりδを変化させ締結力を調節することが可能となる。例えば、なじんだ位置において所定の締結力が生じるようなδ2とするように、セグメント2が地山に出た場合にセグメント用継手がゆるむことを考慮して、予めさらバネ12の変位量をδ1へと大きくしておくことにより、増し締めも不要とすることができる。また、雄部材3にさらバネ12を用いることにより比較的長い距離が必要な収容溝8内に弾性部材を配置するよりも弾性部材の大きさを小さくすることができ、いっそう作業性改善し、セグメントのコストを低減させることが可能となる。
【0036】
これまで本発明を、図面に示した実施例をもって説明してきたが、本発明は、説明した実施例に特に限定されるわけではなく、例えば、長手方向端部2b,2cに接合された場合に互いに填り合うような周方向に延びた段差が設けられていても良いし、また、雄部材3,雌部材4の形状、相対的寸法についても適宜設定することができる。
【0037】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、加工精度、セグメントヘの取り付け位置、セグメントの設置位置に幅を持たせ、また、連結構造を簡略化させ、トンネル内面にも継手が露出せずトンネルといった構造物の内面を平滑とさせることが可能で、セグメント構造も簡易なものとすることができるためコストを低減させることができ、さらには、締結力を調節することが可能となるため増し締めも必要とされず、ワンパスで組立が可能となるため施工の簡便、かつ容易なセグメント用継手、該セグメント継手を備えたセグメント、セグメント連結方法及び連結部材が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により構築されるセグメントリングと、セグメントとを示した図。
【図2】本発明のセグメント用継手の雄部材と雌部材とを示した図。
【図3】本発明のセグメント用継手の雄部材の断面図。
【図4】本発明のセグメント用継手の雌部材の正面図。
【図5】本発明のセグメント用継手の雄部材と雌部材とが嵌合したところを示した側面図。
【図6】本発明のセグメント用継手の雄部材と雌部材とが嵌合したところを示した上面断面図。
【図7】本発明のセグメント用継手の締結力とδの関係を示したグラフ。
【符号の説明】
1…セグメントリング
2…セグメント
2a,2b…長手方向端部
3…雄部材
4…雌部材
4a…外側端面
4b…端面
5…突出部
6…連結部
7…保持部
7a…外側端面
7b…端面
8…収容溝
9…面取り
10…開口部
11…空間
12…さらバネ
13…部材
14…内側面
15…内側壁面

Claims (3)

  1. 複数のセグメントを周方向に連結して地下空洞面を覆工するためのセグメント用継手であって、
    該セグメントの長手方向に延び前記セグメントの長手方向端部から周方向内側に向かって開いた収容溝が設けられていると共に前記長手方向端部に固定された雌部材と、
    隣接するセグメントの長手方向端部から突出すると共に該長手方向端部に沿って延びる突出部と、保持部と、前記突出部と前記保持部との間に配置された連結部とを備える雄部材とを備え、
    前記収容溝は、前記セグメントの径方向外側面から径方向内側に向かって長手方向に沿って幅が狭くされ、前記突出部は、前記収容溝に収容可能な寸法とされており、
    前記連結部は、前記突出部に対向する側の端部が前記保持部内部に画成された空間内に収容され、弾性部材を介して前記保持部に可動に保持され、
    前記収容溝の内側壁面には、前記突出部が長手方向に挿入されるに従って前記突出部を前記セグメントの周方向内側に向かって移動させて前記弾性部材の反発力を増加させるためのテーパが形成されており、
    前記雌部材の前記収容溝に前記雄部材の前記突出部を長手方向に挿入して嵌合させることにより互いに隣接するセグメントを連結することを特徴とするセグメント用継手。
  2. 複数のセグメントを周方向に連結して地下空洞面を覆工するためのセグメント用継手であって、
    該セグメントの長手方向に延び前記セグメントの長手方向端部から周方向内側に向かって開いた収容溝が設けられていると共に前記長手方向端部に固定された雌部材と、
    隣接するセグメントの長手方向端部から突出すると共に該長手方向端部に沿って延びる突出部と、保持部と、前記突出部と前記保持部との間に配置された連結部とを備える雄部材とを備え、
    前記収容溝は、前記セグメントの径方向外側面から径方向内側に向かって長手方向に沿って幅が狭くされ、前記突出部は、前記収容溝に収容可能な寸法とされており、
    前記連結部は、前記突出部に対向する側の端部が前記保持部内部に画成された空間内に収容され、弾性部材を介して前記保持部に可動に保持され、
    前記収容溝の内側壁面には、前記突出部が長手方向に挿入されるに従って前記突出部を前記セグメントの周方向内側に向かって移動させて前記弾性部材の反発力を増加させるためのテーパが形成されており、
    前記雌部材の前記収容溝に前記雄部材の前記突出部を長手方向に挿入して嵌合させることにより互いに隣接するセグメントを連結することを特徴とするセグメント用継手を備えるセグメント。
  3. 複数のセグメントを周方向に連結して地下空洞面を覆工するために、該セグメントの長手方向に延び前記セグメントの長手方向端部から周方向内側に向かって開いた収容溝が設けられていると共に前記長手方向端部に固定された雌部材の前記収容溝に、隣接するセグメントの長手方向端部から突出すると共に該長手方向端部に沿って延びる突出部と、保持部と、前記突出部と前記保持部との間に配置された連結部とを備える雄部材の前記突出部を嵌合させることにより互いに隣接するセグメントを連結するセグメント連結方法であって、
    前記収容溝は、前記セグメントの径方向外側面から径方向内側に向かって長手方向に沿って幅が狭くされ、前記突出部は、前記収容溝に収容可能な寸法とされており、
    前記連結部は、前記突出部に対向する側の端部が前記保持部内部に画成された空間内に収容され、弾性部材を介して前記保持部に可動に保持され、
    前記収容溝の内側壁面には、前記突出部が長手方向に挿入されるに従って前記突出部を前記セグメントの周方向内側に向かって移動させて前記弾性部材の反発力を増加させるためのテーパが形成されており、
    前記雌部材の前記収容溝に前記雄部材の前記突出部を長手方向に挿入して嵌合させることにより互いに隣接するセグメントを連結することを特徴とするセグメント連結方法。
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