JP4306636B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の第1実施形態にかかる空気調和装置1の概略の冷媒回路図である。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の屋内の冷暖房に使用される装置である。空気調和装置1は、主として、1台の熱源ユニットとしての室外ユニット2と、それに並列に接続された複数台(本実施形態では、2台)の利用ユニットとしての室内ユニット4、5と、室外ユニット2と室内ユニット4、5とを接続する冷媒連絡配管としての液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とを備えている。すなわち、本実施形態の空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4、5と、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とが接続されることによって構成されている。
室内ユニット4、5は、ビル等の屋内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、又は、屋内の壁面に壁掛け等により設置されている。室内ユニット4、5は、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を介して室外ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
室外ユニット2は、ビル等の屋上等に設置されており、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を介して室内ユニット4、5に接続されており、室内ユニット4、5の間で冷媒回路10を構成している。
次に、本実施形態の空気調和装置1の動作について説明する。
まず、通常運転モードにおける冷房運転について、図1〜図3を用いて説明する。
次に、試運転モードについて、図1〜図4を用いて説明する。ここで、図4は、試運転モードのフローチャートである。本実施形態において、試運転モードでは、まず、ステップS1の自動冷媒充填運転が行われ、続いて、ステップS2の制御変数変更運転が行われる。
まず、室外ユニット2の液側閉鎖弁36及びガス側閉鎖弁37を開けて、室外ユニット2に予め充填されている冷媒を冷媒回路10内に充満させる。
冷媒自動充填運転の開始指令がなされると、冷媒回路10が、室外ユニット2の四路切換弁22が図1の実線で示される状態で、かつ、室内ユニット4、5の室内膨張弁41、51が開けられた状態となり、圧縮機21、室外ファン27及び室内ファン43、53が起動されて、室内ユニット4、5の全てについて強制的に冷房運転(以下、室内ユニット全数運転とする)が行われる。
次に、上記の冷媒量判定運転を行いつつ、冷媒回路10内に冷媒の追加充填を実施するが、この際、ステップS12において、冷媒の追加充填時における冷媒回路10内を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量を運転データとして取得し、制御部8のメモリに蓄積する。本実施形態においては、室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHiと、外気温度Taと、室内温度Trと、吐出圧力Pdと、吸入圧力Psとが、冷媒充填時の運転データとして制御部8のメモリに蓄積される。尚、本実施形態において、室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHiは、上述のように、ガス側温度センサ45、55により検出される冷媒温度値から液側温度センサ44、54により検出される冷媒温度値を差し引くことによって検出されるか、又は、吸入圧力センサ28により検出される圧縮機21の吸入圧力Psを蒸発温度Teに対応する飽和温度値に換算し、ガス側温度センサ45、55により検出される冷媒温度値からこの冷媒の飽和温度値を差し引くことによって検出されるものである。
上述のように、冷媒回路10内に冷媒の追加充填を開始すると、冷媒回路10内の冷媒量が徐々に増加するため、室外熱交換器23からレシーバ25内に流入する冷媒量が増加する傾向が現れる。しかし、レシーバ25内に溜まる冷媒量は、レシーバ液面一定制御によって一定に保たれているため、結果的に、室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHiが小さくなる傾向が現れる。この傾向は、室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHiと冷媒回路10内に充填されている冷媒量との間に、図7に示されるような相関関係があることを意味している。ここで、図7は、冷媒量判定運転における室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHiと、室内温度Tr及び冷媒量Chとの関係を示すグラフである。この相関関係は、現地に設置され使用が開始された直後の状態の空気調和装置1を用いて上述の冷媒量判定運転を行った場合において、冷媒回路10内に冷媒を予め設定された規定冷媒量になるまで充填した場合における、室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHiの値(以下、過熱度SHiの規定値とする)と室内温度Trとの関係を示している。すなわち、試運転時(具体的には、冷媒自動充填時)の室内温度Trによって室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHiの規定値が決定され、この過熱度SHiの規定値と冷媒充填時に検出される過熱度SHiの現在値とを比較することによって、冷媒の追加充填により冷媒回路10内に充填される冷媒量の適否が判定できることを意味している。
上述のステップS1の自動冷媒充填運転が終了したら、ステップS2の制御変数変更運転に移行する。制御変数変更運転では、制御部8によって、図8に示されるステップS21〜ステップS23の処理が行われる。ここで、図8は、制御変数変更運転のフローチャートである。
ステップS21では、上述の冷媒自動充填運転が終了した後、冷媒回路10内に初期冷媒量が充填された状態において、ステップS11と同様の冷媒量判定運転を行う。
次に、冷媒漏洩検知モードについて、図1、図2及び図11を用いて説明する。ここで、図11は、冷媒漏洩検知モードのフローチャートである。
まず、上記の冷房運転や暖房運転のような通常運転モードにおける運転が一定時間(毎1ヶ月等)経過したかどうかを判定し、通常運転モードにおける運転が一定時間経過した場合には、次のステップS32に移行する。
通常運転モードにおける運転が一定時間経過した場合には、上述の冷媒自動充填運転のステップS11と同様に、室内ユニット全数運転、圧縮機回転数一定制御、及び、レシーバ液面一定制御を含む冷媒量判定運転が行われる。ここで、圧縮機21の回転数fは、冷媒自動充填運転のステップS11の冷媒量判定運転における回転数fの所定値と同じ値が使用される。また、レシーバ25の液面高さは、冷媒自動充填運転のステップS11の冷媒量判定運転における液面高さL1と液面高さL2との間の液面高さになるように制御される。
冷媒回路10内の冷媒が外部に漏洩すると、冷媒回路10内の冷媒量が減少するため、室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHiの現在値が増加する傾向が現れる(図7参照)。すなわち、室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHiの現在値とを比較することによって冷媒回路10内に充填されている冷媒量の適否が判定できることを意味している。本実施形態においては、この冷媒漏洩検知運転時における室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHiの現在値と、上述の冷媒自動充填運転完了時における冷媒回路10内に充填された初期冷媒量に対応する過熱度SHiの基準値(規定値)とを比較して、冷媒量の適否の判定、すなわち、冷媒漏洩の検知を行うものである。
Ch=k1×SHi+k2×Pd+k3×Ta+×k4×Ps+k5×Tr+k6
という重回帰式からなる関数として表現することができるため、上述の試運転モードの冷媒充填時及び制御変数変更運転時に制御部8のメモリに蓄積された運転データ(すなわち、室外熱交換器23の出口における過熱度SHi、外気温度Ta、室内温度Tr、吐出圧力Pd、及び、吸入圧力Psのデータ)を用いて、重回帰分析を行うことにより、各パラメータk1〜k6を演算することで、冷媒量Chの関数を決定することができる。
本実施形態の空気調和装置1には、以下のような特徴がある。
本実施形態の空気調和装置1では、冷媒量判定運転モードにおいて、液面検出手段としての液面検知回路38、39の検出値に基づいてレシーバ25の液面を一定に制御する運転(レシーバ液面一定制御)を行っているため、レシーバ25内に余剰冷媒を一定量だけ保持しつつ、冷媒漏洩の影響をレシーバ25内の冷媒量の変動ではなく、冷媒回路10を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量(具体的には、室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHi)の変化として現れるようにすることができる。このため、従来のレシーバ25内の冷媒を空にする操作を行う場合と異なり、冷媒量判定運転モードにおける圧縮機21の吐出温度Tdや吐出圧力Pdの急上昇や圧縮機21の吸入圧力Psの急低下や湿り圧縮の発生を抑えることができる。
本実施形態の空気調和装置1では、レシーバ25から流出する冷媒の流量を直接的に室内膨張弁41、51によって制御することによってレシーバ25の液面を制御しているため、比較的高い制御性を得ることができ、装置内に充填されている冷媒量の適否の判定の精度を向上させることができる。
本実施形態の空気調和装置1では、減圧後に測定される冷媒温度に基づいて、具体的には、ガス冷媒が減圧される場合と液冷媒が減圧される場合との減圧時の温度降下の違いを利用して、レシーバ25の所定位置(具体的には、液面高さL1、L2)まで冷媒が溜まっているかどうかを判定する液面検知回路38、39を設けて、レシーバ25の液面を検出している。この液面検知回路38、39は、本実施形態のように、レシーバ25と圧縮機21の吸入側とを接続する検知管39aと、検知管39aに設けられた電磁弁39bと、電磁弁39bの下流側に設けられたキャピラリチューブ39cと、キャピラリチューブ39cの下流側の冷媒温度を検出する液面検知用温度センサ39dとからなる簡単な構成によって実現できるため、低コストで確実な液面の検出を行うことができる。
本実施形態の空気調和装置1では、室外熱交換器23及び室内熱交換器42、52(すなわち、空気調和装置1)が現地に設置され使用が開始された直後の状態からの経年劣化の程度に応じて室外熱交換器23及び室内熱交換器42、52の係数KAが変動すること、すなわち、係数KAの変動に伴って、室外熱交換器23における冷媒圧力である凝縮圧力Pcと外気温度Taとの相関関係、及び、室内熱交換器42、52における冷媒圧力である蒸発圧力Peと室内温度Trとの相関関係が変動することに着目して(図12、図13参照)、冷媒量判定手段及び状態量補正手段として機能する制御部8において、冷媒量Chの現在値を過熱度SHi、吐出圧力Pd、外気温度Ta、吸入圧力Ps、及び、室内温度Trの関数として表現し、冷媒漏洩検知運転時の過冷却度SCoの現在値及びこの時の吐出圧力Pd、外気温度Ta、吸入圧力Ps、及び、室内温度Trの現在値から冷媒量Chの現在値を演算することにより、冷媒量の基準値である初期冷媒量と比較することで、経年劣化による運転状態量としての過熱度SHiの変動の影響を排除することができる。
本実施形態の空気調和装置1では、空気調和装置1の設置後の試運転において、現地における冷媒充填によって初期冷媒量まで充填された後の運転状態量(具体的には、過熱度SHi、吐出圧力Pd、外気温度Ta、吸入圧力Ps、及び、室内温度Trの基準値)を状態量蓄積手段として機能する制御部8に蓄積し、この運転状態量を基準値として、冷媒漏洩検知モードにおける運転状態量の現在値と比較して、冷媒量の適否、すなわち、冷媒漏洩の有無を判定しているため、実際に装置内に充填されている冷媒量である初期冷媒量と冷媒漏洩検知時の現在の冷媒量との比較を行うことができる。
本実施形態の空気調和装置1では、初期冷媒量まで充填された後の運転状態量(具体的には、過熱度SHi、吐出圧力Pd、外気温度Ta、吸入圧力Ps、及び、室内温度Trの基準値)だけでなく、室外ファン27や室内ファン43、53のような空気調和装置1の構成機器の制御変数を変更して、試運転時とは異なる運転条件を模擬的に実現する運転を行い、この運転中の運転状態量を状態量蓄積手段として機能する制御部8に蓄積することができる。
上述の空気調和装置1では、冷媒漏洩検知モードのステップS33の冷媒量の適否の判定において、実質的には、初期冷媒量まで充填された後の過熱度SHiの基準値と、過熱度SHiの現在値とを比較することで、冷媒漏洩の有無を検知しているが、これに加えて、冷媒自動充填運転のステップS12において、冷媒の追加充填が開始してから完了するまでの間の初期冷媒量よりも少ない量の冷媒が冷媒回路10内に充填された状態の運転状態量のデータを利用して、装置内に充填されている冷媒量の適否の判定を行うようにしてもよい。
上述の空気調和装置1においては、室外熱交換器23及び室内熱交換器42、52の両方の経年劣化等を補償するため、吐出圧力Pd、外気温度Ta、吸入圧力Ps及び室内温度Trの4つの運転状態量を使用しているが、室外熱交換器23のみの経年劣化等を補償する場合には、吐出圧力Pd及び外気温度Taのみを考慮すればよい。また、室内熱交換器42、52のみの経年劣化等を補償する場合には、吸入圧力Ps及び室内温度Trのみを考慮すればよい。
上述の空気調和装置1においては、圧縮機21の吐出圧力Pdを室外熱交換器23における冷媒圧力としての凝縮圧力Pcに対応する運転状態量として、また、圧縮機21の吸入圧力Psを室内熱交換器42、52における冷媒圧力としての蒸発圧力Peに対応する運転状態量として、状態量蓄積手段として機能する制御部8に蓄積し、室外熱交換器23及び室内熱交換器42、52の経年劣化等を補償する補正式のパラメータの決定に使用したが、圧縮機21の吐出圧力Pdに変えて凝縮温度Tcを使用したり、また、圧縮機21の吸入圧力Psに代えて蒸発温度Teを使用してもよい。この場合においても、上述の空気調和装置1と同様に、経年劣化等の補償を行うことができる。
上述の空気調和装置1においては、室内ユニット全数運転、圧縮機回転数一定制御、及び、レシーバ液面一定制御を含む冷媒量判定運転を行っている際における室内熱交換器42、52の出口における過熱度SHiと冷媒回路10内に充填されている冷媒量との間の相関関係(図7参照)を利用して、冷媒自動充填時及び冷媒漏洩検知時における冷媒量の適否の判定を行っているが、室内熱交換器41、51の出口における過熱度SHiの変動に応じて変動する他の運転状態量と冷媒回路10内に充填されている冷媒量との間の相関関係を利用して、冷媒自動充填時及び冷媒漏洩検知時における冷媒量の適否の判定を行ってもよい。
上述の空気調和装置1においては、レシーバ25内の液面を検出する液面検知手段として設けられた液面検知回路38、39が、それぞれ、検知管38a、39aと、電磁弁38b、39bと、キャピラリチューブ38c、39cと、液面検知用温度センサ38d、39dとから構成されているが、これに限定されず、例えば、図15に示される本変形例の空気調和装置1のように、キャピラリチューブ38c、39cの下流側に検知管38a、39a内を流れる冷媒を加熱するための加熱器38e、39eを設けて、加熱器38e、39eにおいて加熱された後の冷媒の温度を液面検知用温度センサ38d、39dによって測定する構成にしてもよい。本変形例では、加熱器38e、39eは、レシーバ25と液側閉鎖弁36との間を流れる液冷媒を熱源とする配管熱交換器である。
(1)空気調和装置の構成
図16は、本発明にかかる第2実施形態の空気調和装置101の概略の冷媒回路図である。空気調和装置101は、主として、1台の熱源ユニットとしての室外ユニット102と、1台の利用ユニットとしての室内ユニット104と、室外ユニット102と室内ユニット104とを接続する冷媒連絡配管としての液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とを備えている。本実施形態の空気調和装置101は、第1実施形態の空気調和装置1が、室外熱交換器23において凝縮された冷媒がレシーバ25及び液冷媒連絡配管6を経由して室内ユニット4、5に送られた後に室内膨張弁41、51によって蒸発圧力Pe近くまで減圧されるように構成された冷媒回路10を備えているのに対して、室外熱交換器23において凝縮された冷媒がレシーバ25及び液冷媒連絡配管6を経由して室内ユニット104に送られる際に、レシーバ25の出口の室外膨張弁24によって蒸発圧力Pe近くまで減圧されるように構成された冷媒回路110を備えている点が異なる。ここで、図16は、本発明にかかる第2実施形態の空気調和装置101の概略の冷媒回路図である。
室内ユニット104は、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を介して室外ユニット2に接続されており、冷媒回路110の一部である室内側冷媒回路10aを構成している。本実施形態の室内ユニット104は、第1実施形態の室内ユニット4に設けられていた利用側膨張弁としての室内膨張弁41を有していない点が異なる。
室外ユニット2は、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を介して室内ユニット104に接続されており、冷媒回路110の一部を構成する室外側冷媒回路110cを備えている。この室外側冷媒回路110cは、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、熱源側熱交換器としての室外熱交換器23と、熱源側膨張弁としての室外膨張弁24と、レシーバ25と、ブリッジ回路126と、液側閉鎖弁36と、ガス側閉鎖弁37とを備えている点が異なる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
上述の実施形態では、冷暖切り換え可能な空気調和装置に本発明を適用した例を説明したが、これに限定されず、冷房専用の空気調和装置や冷暖同時運転可能な空気調和装置に本発明を適用してもよい。
上述の実施形態では、試運転モードにおいて、制御変数変更運転を行い、この運転によって得られた運転データから経年劣化等の補償に必要な補正式のパラメータを決定しているが、冷媒量の適否の判定における精度が許容される限りにおいて、試運転時に制御変数変更運転を行うことなく、あらかじめ設定された補正式のパラメータを使用して経年劣化等の補償を行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、冷媒自動充填運転の際に、冷媒の追加充填が開始してから完了するまでの間の初期冷媒量よりも少ない量の冷媒が冷媒回路10内に充填された状態の運転状態量のデータを制御部8のメモリに蓄積するようにしているが、冷媒漏洩検知モードにおいて、これらのデータを使用しない場合には、冷媒の追加充填が開始してから完了するまでの間の運転状態量のデータを蓄積することなく、初期冷媒量まで充填された後の運転状態量のデータを蓄積するだけでもよい。
上述の実施形態では、空気調和装置1、101の制御部8が、各種の運転制御手段、状態量蓄積手段、冷媒量判定手段、状態量補正手段、及び、状態量補正式演算手段のすべての機能を有する冷媒量判定システムを構成しているが、これに限定されるものではない。例えば、図17に示されるように、空気調和装置1に、空気調和装置1の各構成機器を管理する管理装置として常設されるローカルコントローラ61が接続される場合には、空気調和装置1及びローカルコントローラ61によって、上述の制御部8が備えていた各種機能を有する冷媒量判定システムを構成して、ローカルコントローラ61を空気調和装置1の運転状態量を取得する状態量取得手段として機能させるとともに、状態量蓄積手段、冷媒量判定手段、状態量補正手段、及び状態量補正式演算手段としても機能させる等の構成が考えられる。この場合には、空気調和装置1の制御部8に、状態量補正式のパラメータの決定のみに使用される大量の運転状態量のデータを蓄積したり、冷媒量判定手段、状態量補正手段、及び状態量補正式演算手段としての機能を有しておく必要がなくなる。
また、図19に示されるように、空気調和装置1に、空気調和装置1の各構成機器を管理して運転データを取得する管理装置としてのローカルコントローラ61を接続し、このローカルコントローラ61を空気調和装置1の運転データを受信する情報管理センターの遠隔サーバ64にネットワーク63を介して接続し、遠隔サーバ64に状態量蓄積手段としてのディスク装置等の記憶装置65を接続することによって、冷媒量判定システムを構成してもよい。例えば、ローカルコントローラ61を空気調和装置1の運転状態量を取得する状態量取得手段とし、記憶装置65を状態量蓄積手段とし、遠隔サーバ64を冷媒量判定手段、状態量補正手段及び状態量補正式演算手段として機能させる等の構成が考えられる。この場合にも、空気調和装置1の制御部8に、状態量補正式のパラメータの決定のみに使用される大量の運転状態量のデータを蓄積したり、冷媒量判定手段、状態量補正手段及び状態量補正式演算手段としての機能を有しておく必要がなくなる。
2、102 室外ユニット(熱源ユニット)
4、5、104 室内ユニット(利用ユニット)
6、7 冷媒連絡配管
21 圧縮機
23 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
24 室外膨張弁(膨張弁)
25 レシーバ
38、39 液面検知回路(液面検出手段)
41、51 室内膨張弁(膨張弁)
42、52 室内熱交換器(利用側熱交換器)
Claims (5)
- 圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)とレシーバ(25)とを有する熱源ユニット(2、102)と、利用側熱交換器(42、52)とを有する利用ユニット(4、5、104)とが、冷媒連絡配管(6、7)を介して接続されることによって構成される冷媒回路(10)を備えており、前記熱源側熱交換器を前記圧縮機において圧縮される冷媒の凝縮器として機能させ、かつ、前記利用側熱交換器を前記熱源側熱交換器から前記レシーバを介して送られる冷媒の蒸発器として機能させる運転を少なくとも行うことが可能な空気調和装置であって、
前記レシーバ内の液面を検出する液面検出手段(38、39)と、
前記利用ユニットの運転負荷に応じて前記熱源ユニット及び前記利用ユニットの構成機器の制御を行う通常運転モードと、前記液面検出手段の検出値に基づいて前記レシーバの液面が一定になるように制御する冷媒量判定運転モードとを切り換えて運転することが可能な運転制御手段と、
前記冷媒量判定運転モードにおいて、前記レシーバ内の液面を除く前記冷媒回路を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量に基づいて、冷媒量の適否を判定する冷媒量判定手段とを備え、
前記冷媒量判定運転モードにおける前記レシーバの液面は、前記通常運転モードにおける前記レシーバの液面よりも高い液面において一定になるように制御される、
空気調和装置(1、101)。 - 前記熱源ユニット(2)又は前記利用ユニット(4、5)は、前記レシーバ(25)と前記利用側熱交換器(41、51)との間に接続された膨張弁(41、51、24)をさらに有しており、
前記冷媒量判定運転モードにおける前記レシーバ(25)の液面は、前記膨張弁(41、51、24)により一定になるように制御される、請求項1に記載の空気調和装置(1、101)。 - 前記液面検出手段(38、39)は、前記レシーバ(25)の所定位置から前記レシーバ内の冷媒の一部を取り出して、減圧を行い、冷媒温度を測定した後に、前記圧縮機(21)の吸入側に戻すことができる液面検知回路である、請求項1又は2に記載の空気調和装置(1、101)。
- 圧縮機(21)と熱源側熱交換器(23)とレシーバ(25)とを有する熱源ユニット(2、102)と、利用側熱交換器(42、52)とを有する利用ユニット(4、5、104)とが、冷媒連絡配管(6、7)を介して接続されることによって構成される冷媒回路(10)と、前記レシーバ内の液面を検出する液面検出手段(38、39)と、を備えており、前記熱源側熱交換器を前記圧縮機において圧縮される冷媒の凝縮器として機能させ、かつ、前記利用側熱交換器を前記熱源側熱交換器から前記レシーバを介して送られる冷媒の蒸発器として機能させる運転を少なくとも行うことが可能な空気調和装置(1、101)から、運転状態量を取得する状態量取得手段と、
前記利用ユニットの運転負荷に応じて前記熱源ユニット及び前記利用ユニットの構成機器の制御を行う通常運転モードと、前記液面検出手段の検出値に基づいて前記レシーバの液面が一定になるように制御する冷媒量判定運転モードとを切り換えて運転することが可能な運転制御手段と、
前記冷媒量判定運転モードにおいて、前記状態量取得手段により取得された前記運転状態量を、運転状態量の基準値として蓄積する状態量蓄積手段と、
前記冷媒量判定運転モードにおいて、前記状態量取得手段が取得する前記レシーバ内の液面を除く運転状態量の現在値と、前記状態量蓄積手段に蓄積された前記レシーバ内の液面を除く運転状態量の基準値とに基づいて、冷媒量の適否を判定する冷媒量判定手段とを備え、
前記冷媒量判定運転モードにおける前記レシーバの液面は、前記通常運転モードにおける前記レシーバの液面よりも高い液面において一定になるように制御される、
空気調和装置の冷媒量判定システム。 - 前記状態量取得手段は、前記空気調和装置(1、101)を管理しており、
前記状態量蓄積手段及び前記冷媒量判定手段は、前記空気調和装置の遠隔にあり、前記状態量取得手段に通信回線を介して接続されている、
請求項4に記載の空気調和装置の冷媒量判定システム。
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