JP4306564B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェット記録装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4306564B2 JP4306564B2 JP2004247915A JP2004247915A JP4306564B2 JP 4306564 B2 JP4306564 B2 JP 4306564B2 JP 2004247915 A JP2004247915 A JP 2004247915A JP 2004247915 A JP2004247915 A JP 2004247915A JP 4306564 B2 JP4306564 B2 JP 4306564B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording
- charge holding
- recording head
- holding roller
- charge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Handling Of Cut Paper (AREA)
- Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Description
即ち、特許文献1に開示された技術では、記録ヘッドと記録媒体との間のギャップ近傍に電極を設けることを要するが、一般に狭小なこの種のギャップ近傍に所要のサイズの電極を設けることは実際には難しく、電極と記録媒体とが擦れてしまう虞がある。
一方、この虞を回避するために上述のギャップを大きくとると、インク液滴の所要飛翔距離が延長されてしまうため着弾位置の精度が低下して画質を損なうことになる。通常、2種類以上のインク量を打ち分けてドットサイズを変えて高画質化を計ることが行われるが、この場合、ドットサイズを変えるとインク液滴の飛翔速度も変わるため、飛翔距離が長くなると着弾位置のずれが目立ってしまう。
(1)記録媒体に対向する吐出面に設けられた吐出口からインク滴を吐出して当該記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、記録媒体を静電力によって吸着して保持しつつ記録ヘッド位置の上流側から該位置の下流側へと搬送する搬送ベルトと、前記搬送ベルトの前記記録ヘッドに対向する表面部に対応する裏面部に圧接されて生じる自己のニップ部が該裏面部の所定範囲の領域に亘って接触し且つ当該記録媒体の誘電分極を弱める所定の帯電状態を呈するように電荷を保持する電荷保持ローラと、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
上記(2)の装置によれば、上記(1)の装置による作用に加えて、記所定範囲の領域に対応した当該記録媒体上の領域における誘電分極を打ち消すに適したニップが形成され得る。
上記(3)の装置によれば、上記(2)の装置による作用に加えて、電荷保持ローラ及びその周囲の構成が簡素化される。
上記(4)の装置によれば、上記(1)〜(3)のいずれか一の装置による作用に加えて、一層確実に前記所定範囲の領域に対応した当該記録媒体上の領域における誘電分極を打ち消すことができる。
上記(5)の装置によれば、上記(1)〜(4)のいずれか一の装置による作用に加えて、電荷保持ローラが永久的に変形してニップの範囲が不適切になってしまう虞が回避される。
上記(6)の装置によれば、上記(1)〜(5)のいずれか一の装置による作用に加えて、構成の簡素化が計られる。
図1は本発明を適用したインクジェット記録装置の概要を示す側面図である。図中、1は記録媒体としての記録用紙2を多数枚収納する給紙ユニットであって、この給紙ユニット1から記録用紙2が1枚ずつ給紙される。この給紙ユニット1から給紙された記録用紙2は電動モータ3aで回転駆動される給紙ローラ3でゲートローラ4に搬送される。このゲートローラ4は互いに転接する上下一対のローラで構成され、給紙ローラ3で搬送された記録用紙2の先端がゲートローラ4に接触するまでは停止又は待機状態にあり、記録用紙2の先端が接触してから一対のローラの何れか一方を電動モータ4aで回転駆動することにより、記録用紙2の先端を搬送方向と直交する方向に一致させて記録用紙2を整列させるスキュー補正を行ってから後段の搬送手段としての搬送機構5に受け渡す。
また、静電吸着搬送ベルト8はその張力が図示しないテンションローラ等によって調整されている。茲に、静電吸着搬送ベルト8は、基材となる樹脂として、ポリアミド系合成繊維、ポリエステル、ポリウレタン、PET、ポリカーボネートや、シリコン系、PVDF系等のフッ素系樹脂を適用し、これにカーボンブラックや導電性フィラーを混入させて、体積抵抗値を108 〜1015Ω・cm程度、より好ましくは109 〜1012Ω・cm程度に調整し、厚みを、耐久性と柔軟性、高速での帯電及び除電特性等を勘案して0.05〜0.5mm、より好ましくは0.1〜0.2mm程度に選定する。
一方、搬送機構5の静電吸着搬送ベルト8で静電吸着されて搬送される記録用紙2に僅かなギャップ領域(例えば1〜2mm)を保って対向する位置に記録用紙2に対してイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインク液滴を吐出する4つの記録ヘッドユニット(インクヘッド)12Y、12M、12C、12Kが記録用紙2の搬送方向の上流側から順に所定間隔を保って配設されている。
この場合、電荷保持ローラ15は静電吸着搬送ベルト8に静電力で吸着されるので、積極的に押圧する必要はなく、静電力による接触によって上述した程度の所要のニップが生じる。また電荷保持ローラ15は静電吸着搬送ベルト8に対して転接するため静電吸着搬送ベルト8による搬送駆動を妨げず、駆動力の損失を極小にできる。尚、表面絶縁材層153は10μm以上200μm程度まで、より望ましくは、10μm以上50μm程度のものがよい。その抵抗値は、体積抵抗値で1012Ω・cm以上、より望ましくは1015Ω・cm以上程度のものがよい。
この実施形態では、その前提として、個々の記録ヘッド12のインク滴の飛翔状態を制御するのではなく、記録ヘッド12近傍領域の電界全体を制御する。静電吸着搬送ベルト8は、その静電力で記録用紙2を確実に搬送することができるように、且つ、印刷後は記録用紙2を静電吸着搬送ベルト8から容易に離脱させることができるように、電荷注入によるその表面電位が300V〜1000V、更に望ましくは500V〜800Vとなるように帯電ローラ10によって帯電させられる。
次いで、記録用紙2の給紙を開始する(ステップS2)。
給紙された記録用紙2が静電吸着搬送ベルト8にさしかかると圧着ローラ9によって記録用紙2を静電吸着搬送ベルト8に密着させて記録用紙2の安定的な搬送と印字領域(記録ヘッド部)における記録用紙2と記録ヘッド部のノズルとのギャップを適切に維持できるようにする(ステップS3)。
この領域では、静電吸着搬送ベルト8内に保持されている電荷と電荷保持ローラ15に保持されている電荷とがバランスするので(そのようになるべく静電吸着搬送ベルト8と電荷保持ローラ15とは既述のようにして帯電させられているので)、実質的に外部に電界の作用を及ぼすことがない状態になっている。即ち、ステップS1で帯電した静電吸着搬送ベルト8にステップS2で給紙されると、記録用紙2内で誘電分極が生起し、図3においてe1で示す電荷対が生じる。
この状態に到ると、静電吸着搬送ベルト8内の電荷、従って、記録用紙2内での誘電分極状態は図3においてe5で示すようにニップ155の領域にさしかかる以前の状態に復帰し、記録用紙2は静電吸着搬送ベルト8にしっかりと吸着される。ステップS6以降は、再度圧着ローラ9で記録用紙2を圧着することはしないが、静電力による吸着は記録用紙2を搬送するには適切なものであり、若干吸着力が低下する分、後工程で静電吸着搬送ベルト8の外周面に接触する剥離爪21(図1参照)によって静電吸着搬送ベルト8から記録用紙2を分離するに好都合である(ステップS7)。
以上において、記録用紙2の印字領域(記録ヘッド部)内にある部分には静電吸着搬送ベルト8の静電力による吸着は極めて微力になるが、電荷保持ローラ15のニップ155の領域である2mm程度の領域の前後は確実に静電力によって吸着されているため、印字動作には何等の悪影響も及ぼすことはない。また、記録用紙2の先端部分は印字領域内を既述の上流側の静電吸着力のみに依存して搬送されることになるが、短い区間であり、所謂紙のコシの強さによって十分に位置が保持される。
この接離機構150は公知のソレノイド・プランジャー機構、或いは、電動モータと適宜の変位変換機構、乃至は、手動の操作機構等を含んで構成される。電荷保持ローラ15が上述の接触位置にあるときには、図2を参照して説明したところと同様に、電荷保持ローラ15は、その軸部151の中心位置が前記記録ヘッド12のインク吐出口直下に対応する直下位置Pに略一致し、且つ、自己に生じるニップ155が前記直下位置Pから記録用紙2の搬送に関する上流側及び下流側に夫々前記記録ヘッド12(そのインク吐出口)と前記搬送ベルトの電荷保持ローラ接触面との間隔に略相応する幅をもって生じるように支持される。電荷保持ローラ15の導電性の軸部151に外部電源(図示省略)から所定の電圧が印加される点も図2のものと同様である。
また、図示は省略するが、記録ヘッドが図1を参照して既述のような各色を賄う複数のヘッドを有する記録ヘッドユニットである場合、このような記録ヘッドユニットの複数のヘッドに対応して例えば10ミリメートル程度の大きなニップが生じるような共通の一つの電荷保持ローラを配設するように構成してもよい。この場合は、特に、構成の簡素化が計られる。
以上、本願にて提案の技術によれば、定電流制御によって電荷保持ローラを帯電することによって、静電吸着搬送ベルト内の電荷自体を増減させることなく、静電力による記録媒体(記録用紙)の吸着は確実に行われ、安定した搬送が阻害される虞がない。また、上述の印字領域での電界の影響を電荷保持ローラに与える所定電位の誤差分程度に削減することができ、従って、この電界の作用による不所望な影響を極めて微小なものに抑制することができる。
以上を総じて、本願にて提案の技術は、各種のインクジェットプリンタの記録用紙搬送部、特に、高速のラインヘッドフルカラー機、及び、インクジェットプリンタを組み込んだファクシミリ等の機器に適用して有効である。
Claims (6)
- 記録媒体に対向する吐出面に設けられた吐出口からインク滴を吐出して当該記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、記録媒体を静電力によって吸着して保持しつつ記録ヘッド位置の上流側から該位置の下流側へと搬送する搬送ベルトと、前記搬送ベルトの前記記録ヘッドに対向する表面部に対応する裏面部に圧接されて生じる自己のニップ部が該裏面部の所定範囲の領域に亘って接触し且つ当該記録媒体の誘電分極を弱める所定の帯電状態を呈するように電荷を保持する電荷保持ローラと、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
- 前記電荷保持ローラは、導電性の軸部と、該軸部外周に接して形成された導電性弾性材層と、該導電性弾性材層の外周に形成された表面絶縁材層と、を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記電荷保持ローラは、その導電性の軸部に外部から所定の電圧が印加されて所要の電荷を保持するようになされたものであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記電荷保持ローラは、その軸部中心位置が前記記録ヘッドのインク滴吐出口直下に対応する直下位置に略一致し、且つ、前記ニップ部が前記直下位置から前記上流側及び下流側に夫々前記記録ヘッドのインク吐出口と前記送ベルトの電荷保持ローラ接触面との間隔に相応する幅をもって生じるように支持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記電荷保持ローラを、前記搬送ベルトに転接する接触位置と該搬送ベルトから離隔した離隔位置との間で変位可能に支持する接離機構が更に設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記記録ヘッドは適用される各色を賄う複数のヘッドを有する記録ヘッドユニットであり、当該記録ヘッドユニットの複数のヘッドに対応して共通の一の前記電荷保持ローラが配設されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004247915A JP4306564B2 (ja) | 2004-08-27 | 2004-08-27 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004247915A JP4306564B2 (ja) | 2004-08-27 | 2004-08-27 | インクジェット記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006062829A JP2006062829A (ja) | 2006-03-09 |
JP4306564B2 true JP4306564B2 (ja) | 2009-08-05 |
Family
ID=36109638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004247915A Expired - Fee Related JP4306564B2 (ja) | 2004-08-27 | 2004-08-27 | インクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4306564B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4925810B2 (ja) * | 2006-12-22 | 2012-05-09 | 株式会社リコー | 搬送装置及び画像形成装置 |
-
2004
- 2004-08-27 JP JP2004247915A patent/JP4306564B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006062829A (ja) | 2006-03-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7722180B2 (en) | Liquid droplet discharge apparatus including duplex recording medium transport unit | |
KR20060031684A (ko) | 화상 형성 장치 | |
JP2004262557A (ja) | 用紙搬送装置及び画像形成装置 | |
JP2006273444A (ja) | インクジェットプリンタ | |
US8246161B2 (en) | Conveying apparatus and recording apparatus | |
US20110122200A1 (en) | Liquid ejecting apparatus | |
JP2004175490A (ja) | 画像記録装置 | |
JP4306564B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP4797732B2 (ja) | インクジェットプリンタ | |
JP2007245533A (ja) | インクジェットプリンタ | |
JP4321407B2 (ja) | 液滴吐出装置 | |
JP2006327029A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2006213415A (ja) | インクジェット画像形成装置および方法 | |
JP2006103022A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2017132043A (ja) | 印刷装置 | |
JP2004175494A (ja) | 画像記録装置 | |
JP2007144790A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP4470777B2 (ja) | 液滴吐出装置 | |
JP3610249B2 (ja) | 画像記録装置 | |
JP4366307B2 (ja) | 記録媒体搬送装置及び画像形成装置 | |
JP2007119223A (ja) | 記録装置の記録媒体搬送装置 | |
JP2004338867A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2001301134A (ja) | 記録装置及び方法 | |
JP4729882B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP4305528B2 (ja) | インクジェットプリンタ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20070403 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070822 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090408 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090414 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090427 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4306564 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130515 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140515 Year of fee payment: 5 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |