JP4306020B2 - 表示光学装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射型表示パネルの画像を投影する表示光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、反射型表示パネルとして、DMD(Digital Micromirror Device)が用いられている。これは、表面が複数の画素に分割され、その画素ごとに例えば正方形の微小なミラー(マイクロミラー)を持ち、このマイクロミラーが画素の2つの対角を支点に回動して、基準の表面に対して画素ごとに±10度傾くものである。そして、例えば+10度傾いた状態をONとし、−10度傾いた状態をOFFとする。
【0003】
図16は、DMDのマイクロミラーの反射イメージを示す斜視図である。同図において、31は反射型表示パネルとしてのDMD、実線で示す32はDMD31の或1つの画素におけるマイクロミラーでONの状態、破線で示す32aはそのOFFの状態、33はDMD31の上方に配設され、DMD31からの後述する投影光を通過させて画像を形成する投影光学系である。
【0004】
同図に示すように、マイクロミラー32の回動の支軸abは、矢印eで示す如く、DMD31の成す長方形の短辺c或いは長辺dに対して45度を成す方向である。このDMD31を用いた表示光学系は、回動の支軸abに対して垂直な断面、即ち矢印fで示す如く短辺c或いは長辺dに対して別の45度を成す面内において、照明光LAがDMD31表面に対する入射角20度で入射するように、図示しない照明光学装置を構成する。
【0005】
この照明光LAが、ONの状態であるマイクロミラー32に反射されると、DMD31表面に対する反射角0度の投影光LBとなり、OFFの状態であるマイクロミラー32aに反射されると、DMD31表面に対する反射角−40度の投影光LBaとなる。そして、投影光学系33は、反射角0度の光束である投影光LBのみを用いて画像を形成する。
【0006】
ところで、このようなDMDによる反射型表示パネルを用いた、いわゆる単板方式のプロジェクター光学系においては、例えばカラーホイル時分割方式が採用されている。図17は、このようなカラーホイルを模式的に示す正面図である。同図に示すように、カラーホイル34は例えば円板状を成しており、中心の回転軸34aの周りには、3つの領域にそれぞれR(赤色),G(緑色),B(青色)を透過させるカラーフィルターが配置されている。そして、これらが回転軸34aの周りに、例えば矢印方向に高速で回転する事により、このカラーホイル34を透過する例えばスポット35で示される照明光が、各カラーフィルターにより高速で各色に切り替わる。
【0007】
或いは、上記いわゆる単板方式のプロジェクター光学系において、照明光を表示パネルへと導くために、従来より、表示パネル直前に配置したマイクロレンズアレイやシリンダーレンズアレイが用いられている。図18は、従来の一例であるマイクロレンズアレイと表示パネルとの関係を模式的に示す図である。これは、特開平4−60538号公報に記載されている如く、単板方式で表示パネルに透過型液晶を用いたプロジェクター光学系に採用されているものである。
【0008】
ここでは表示パネル16を単板とし、画素毎にR用,G用,B用を順次並べており、後述する光源1からの光9を予めRGBに色分割したものを、角度をRGB毎に変えて1絵素(1絵素とは表示パネル上のRGB3画素を1組としたもの)ずつマイクロレンズアレイ61の各マイクロレンズ61aに入射させ、それぞれ表示パネル16のR用,G用,B用の画素に集光するようにしている。尚、同図のマイクロレンズアレイ61及び表示パネル16の左右は、図示を省略している。
【0009】
図19は、特開平9−318904号公報に記載されている、従来の他の例であるマイクロレンズアレイと表示パネルとの関係を模式的に示す図である。同図に示すように、ここではマイクロレンズアレイ62のマイクロレンズ62a一つ当たり、光源1からの光9をRGB3つではなくRGBRGB…の順の複数絵素の光束にして入射させ、それぞれ表示パネル16のR用,G用,B用の画素に集光するようにしている。尚、同図のマイクロレンズアレイ62及び表示パネル16の左右は、図示を省略している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記カラーホイル時分割方式においては、白色光源からの照明光の内、各時点で利用するのは、カラーフィルターを透過した特定の波長範囲の光のみとなるため、照明効率が悪くなる。一方、上記マイクロレンズアレイ等を用いた構成では、照明光をRGBの全ての波長範囲で利用する事ができ、無駄がない。ところが、その中で、上記特開平4−60538号公報に記載されているような構成では、各画素が小さくなると、マイクロレンズアレイ61と表示パネル16との距離を非常に小さくしなければならなくなる。
【0011】
例えば、各画素の大きさが十数μmになると、マイクロレンズと表示パネルとの距離が数十μmとなり、物理的に構成不可能となる。具体的には、DMDパネルなどの表示パネルは、高画素化のため画素ピッチが10〜20μmとなっているので、本例のマイクロレンズアレイ61のように、表示パネル16の各画素をRGBそれぞれ1つの光束で照明する場合、マイクロレンズ61aと表示パネル16の各画素との間は、100μm以下の距離となり、実質的にこれらの作成が不可能である。たとえ実際に作成できたとしても、マイクロレンズの曲率が大きく、収差等が生じて良好な照明ができない。
【0012】
また、この距離を広げるために、上記特開平9−318904号公報に記載されている構成が有効となるが、それでも高々200〜300μm程度の距離であり、これ以上広げると、色純度や照明効率の低下を引き起こす。さらに、表示パネルに上記DMDを用いる場合は、この距離を益々広げる必要が出てくる。即ち、DMDにおいては、マイクロミラー保護のために、その表面に空間を設けて、その上に保護ガラスが配置される構成が取られており、その保護ガラスの厚さが1〜2mmとなっている。ただ、保護ガラス部分を変更すれば、距離を広げる事無くDMD上にマイクロレンズアレイを構成する事ができるが、そうすると既製のDMDを利用する事ができなくなり、信頼性に乏しくなる。
【0013】
或いは、特開平9−214997号公報の実施例2等に記載されている如く、マイクロレンズを使用した例ではないが、表示画面全体を3領域に分割し、それぞれにR,G,Bの光をホログラム素子を介して照明し、これらを順次切り換える方法も提案されている。この方法を応用する事により、上記マイクロレンズと表示パネルとの距離を広げても、照明効率や画質を損なう事無く表示できる可能性がある。但し、この場合、各領域の境界においては、照明されない部分或いは隣り合わせの色が混ざった部分がどうしても生じるので、画面全体に渡ってきれいに表示する事は難しい。
【0014】
ところで、表示パネルに単板でDMDを用いる場合、良好な照明,投影分離を行うためには、TIR(全反射)プリズム等が用いられる。ここで、DMDはその構成上、各画素の対角方向に回動の支軸を持つ方が駆動しやすいので、上述したように、そのような構成となっている。このとき、照明光は表示パネルに対し、その各辺の斜め方向から照射される構成となるので、TIRプリズムが大型となり、また照明光学系の構成が複雑となる。
【0015】
また、照明光と投影光との成す角度は、主光線で20度しかないため、TIRプリズムにより分離可能な光束の角度範囲は限られている。従って、各光学系にFナンバーの小さい、明るいレンズを用いる事はできない。ここでは高々F3が限界となる。さらに、DMDにおいては、照明光はOFFの状態のマイクロミラーにより、投影光学系から外れた方向に反射されるが、実際にはこのOFFの光もTIRプリズムを透過するので、その一部の光が投影光学系に到達し、スクリーン上にフレアとして現れる。
【0016】
本発明は、このような問題点に鑑み、表示パネルにDMDを用いる場合において、簡単な構成で、Fナンバーが小さくて明るく、小型で高効率の光学系を持ち、高画質が得られる表示光学装置を提供する事を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、DMDと、そのDMDに照明光を照明する照明光学装置とを有し、前記DMDは、表面を複数の画素に分割され、その画素ごとにその対角を支点にして選択的に第1或いは第2の所定の位置となるように回動する微小なミラーを持つものであって、前記第1の所定の位置である前記ミラーからの前記照明光の反射光のみを投影光として通過させ、画像を形成する投影光学装置を備えた構成において、前記ミラーが回動する回動軸に垂直な面と前記DMDの短辺或いは長辺との成すアジマス角をΦとし、前記DMDの表面に対する前記第1の所定の位置である前記ミラーの傾きをθとしたとき、そのDMDへ入射する前記照明光のアジマス角は0.33Φ〜0.9Φであり、そのDMDの表面に対するその照明光の入射角は1.7θ〜4.5θである請求項1の構成とする。
【0018】
また、前記照明光を全反射により前記DMDに導き、前記第1の所定の位置である前記ミラーからの反射光を透過により投影レンズに導くプリズムを備え、そのプリズムへ入射する前記照明光の、前記DMDの短辺或いは長辺との成すアジマス角は0度近傍である請求項1に記載の請求項2の構成とする。
【0019】
さらに、前記投影光学系は非軸光学系であり、前記DMDの表面の法線方向に対し、3〜30度の角度範囲に主光線を持つ請求項1又は請求項2に記載の請求項3の構成とする。
【0020】
また、別の構成として、DMDと、そのDMDに照明光を照明する照明光学装置とを有し、前記DMDは、表面を複数の画素に分割され、その画素ごとにその対角を支点にして選択的に第1或いは第2の所定の位置となるように回動する微小なミラーを持つものであって、前記第1の所定の位置である前記ミラーからの前記照明光の反射光のみを投影光として通過させ、画像を形成する投影光学装置を備えた構成において、前記照明光を全反射により前記DMDに導き、前記第1の所定の位置である前記ミラーからの反射光を透過により投影レンズに導くプリズムを備え、そのプリズムは、前記第2の所定の位置である前記ミラーからの前記照明光の反射光の全部或いは一部を全反射して、前記照明光学装置側へ戻し、前記ミラーが回動する回動軸に垂直な面と前記DMDの短辺或いは長辺との成すアジマス角をΦとし、前記DMDの表面に対する前記第1の所定の位置である前記ミラーの傾きをθとしたとき、そのDMDへ入射する前記照明光のアジマス角は1.8Φ〜3Φであり、そのDMDの表面に対するその照明光の入射角は1θ〜2θである請求項4の構成とする。
【0022】
さらに、前記投影光学系は非軸光学系であり、前記DMDの表面の法線方向に対し、10〜30度の角度範囲に主光線を持つ請求項に記載の請求項の構成とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の表示光学装置を模式的に示す構成図である。各部の配置は本来3次元的なものであるが、理解を助けるために、平面状に記載している。同図において、1は光源であり、2は光源1を取り囲むように配置されるリフレクターである。また、7はリフレクター2の光の射出口2aを覆うように配置され、光源1及びリフレクター2からの光に含まれる紫外線及び赤外線をカットするUVIRカットフィルターである。
【0024】
UVIRカットフィルター7の後方(図の下方)には、R(赤),G(緑),B(青)それぞれの波長領域の光を反射するダイクロイックミラーRm,Gm,Bmがそれぞれ異なった傾きで配置されている。そして、光軸LでUVIRカットフィルター7を透過してきた光9が、Rm,Gm,Bmそれぞれのダイクロイックミラーで反射され、それぞれ異なった角度の光軸LR,LG,LBで後方(図の右方)に配置された第1レンズアレイ4に到達するようにしている。尚、ダイクロイックミラーBmは全反射ミラーでも良い。また、光9のダイクロイックミラーによる反射光は、図示を省略している。
【0025】
第1レンズアレイ4の後方には、少し離れて第2レンズアレイ6、その直後に重ね合わせレンズ8が配置されている。尚、ここでは図示しないが、第1レンズアレイ4は、格子状に組み合わされた各セルを有しており、第2レンズアレイ6は、第1レンズアレイ4とは別の格子状に組み合わされた各セルを有している。また、第1レンズアレイ4は、複屈折回折格子を有しており、第2レンズアレイ6の各セルの長辺方向に、光源1及びリフレクター2からの光9の偏光分離を行う。第1レンズアレイ4、第2レンズアレイ6を通じて偏光変換が行われ、光源1及びリフレクター2からの光9は特定の偏光に揃えられて出てくる。この構成を偏光変換装置と呼ぶ。これらの詳細な関係については後述する。
【0026】
また、第2レンズアレイ6とその直後の重ね合わせレンズ8により、後述する表示パネルに、第1レンズアレイ4の各セルの像が重なり合うようにしている。そして、重ね合わせレンズ8の直後の照明光学系13により、表示パネルをテレセントリック照明する。尚、重ね合わせレンズ8は、第2レンズアレイ6と一体に成形されていても良い。以上の第1レンズアレイ4から重ね合わせレンズ8までを、インテグレータ光学系Iと呼び、光軸をLaとする。
【0027】
また、照明光学系13の後方には、TIRプリズム22が配置されている。TIRプリズム22は、それぞれ三角柱状をしたガラス等より成る大小のプリズム22b,22aの或面同士が向かい合った構成となっている。プリズム22bは、入射面22ba,射出面を兼ねた全反射面22bb,及び入射出面22bcを有し、プリズム22aは、入射面22aa及び射出面22abを有している。全反射面22bbと入射面22aaの間隔は、数μm〜数十μmとなっている。
【0028】
照明光学系13を透過した、光源1及びリフレクター2からの光9は、まず、プリズム22bに対して、光軸Laに沿って、直前のコンデンサーレンズ23を経て、入射面22baに入射する。そして、全反射面22bbに臨界角を超える入射角で入射する事によって、光9はその殆どが反射され、入射出面22bcより射出し、表示パネル16に向かう。その直前には、所定の偏光に対してマイクロレンズ効果をもたらす複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aが配置されている。以上説明した構成を、照明光学装置の一例とする。
【0029】
表示パネル16はDMDで構成されており、上記従来の技術で説明したように、ここに照明された光9を、画素毎に表示情報に応じてONの状態のマイクロミラー或いはOFFの状態のマイクロミラーで反射する。このとき、ONの反射光は、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aを経て、入射出面22bcに入射してプリズム22bに戻る。
【0030】
そして、全反射面22bbに臨界角以内の入射角で入射してここを透過し、更に入射面22aaに入射して、プリズム22aを透過して射出面22abより射出し、光軸Lbに沿って投影光である光21として投影光学系24に到る。この投影光学系24により、表示パネル16の表示情報が図示しないスクリーンに投影される。尚、光21は図示を省略している。一方、OFFの反射光は、プリズム22b,22aを透過しても、最終的に投影光学系24に到らない方向へと射出する。以上説明した投影光学系とスクリーンの構成を、投影光学装置の一例とする。
【0031】
この、ONの反射光である光21の光軸Lbは、本実施形態では後述するように、表示パネル16の表面に対して垂直とはならない構成であるので、投影光学系24は共軸系ではない非軸投影光学系とする必要がある。この非軸投影光学系の具体例としては、例えば特開平9−179064号公報の実施例4に記載されている様なものが提案されている。
【0032】
図2は、本発明の第1の実施形態の表示光学装置の主要部分を拡大して示す模式図であり、同図(a)は全体図、同図(b)は上記インテグレータ光学系部分の側面図である。図1での説明と同様にして、光軸Lに沿って入射してきた光9が、Rm,Gm,Bmそれぞれのダイクロイックミラーで反射され、それぞれ異なった角度の光軸LR,LG,LBで後方(図の下方)に配置された第1レンズアレイ4に到達する。尚、同図(a)では光9は図示を省略している。
【0033】
第1レンズアレイ4の後方には、少し離れて第2レンズアレイ6、その直後に重ね合わせレンズ8が配置されている。第1レンズアレイ4は、格子状に組み合わされた各セル4aを有しており、第2レンズアレイ6は、第1レンズアレイ4とは別の格子状に組み合わされた各セル6aを有している。RGBで異なる方向から第1レンズアレイ4に到達した光9は、その個々のセル4a毎に、その後方に少し離れて配置された第2レンズアレイ6の個々のセル6a上に結像する。このとき、RGBで光の方向が異なるため、RGBそれぞれの光源像ができる。それぞれの位置にはほぼ各色がきているが、色純度を上げるため、RGBのカラーフィルターが設けてある。このカラーフィルターによる光量のロスは少ない。
【0034】
また、第1レンズアレイ4は、図2(b)に示すように、複屈折回折格子を有しており、第2レンズアレイ6の各セルの長辺方向に、光9の偏光分離を行う。ここでは第1レンズアレイ4、第2レンズアレイ6を通じて偏光変換が行われ、光9は特定の偏光に揃えられて出てくる。この偏光変換の原理を同図(b)で改めて説明する。まず、光9は無偏光の光束で、インテグレータ光学系Iに入射する。インテグレータ光学系Iは、光束の進む順に、第1レンズアレイ4、1/2波長板5、第2レンズアレイ6、重ね合わせレンズ8より成る。第1レンズアレイ4は、ガラス等より成る基板4b上にブレーズ形状の複屈折回折格子4cが形成され、更にそのブレーズ形状部に接する部分に複屈折光学材料4dが充填されて、ガラス板4eで封印されている。
【0035】
複屈折光学材料4dは、偏光方向の異なる光線に対しては異なる屈折率を示し、本例では、紙面に沿った偏光面を有する光線L1に対する屈折率と、紙面に垂直な偏光面を有する光線L2に対する屈折率とが異なっている。また複屈折回折格子4cの形状は直進する光を偏向する形状である。ここで、紙面に沿った偏光面を有する光線L1に対する屈折率と、基板材料の屈折率とを等しくする事により、紙面に沿った偏光面を有する光線L1は、実線で示されるように複屈折回折格子4cが存在しない場合と等価に進行し、紙面に垂直な偏光面を有する光線L2は、一点鎖線で示されるように複屈折回折格子4cが存在する状態で進行するので、偏向を受ける事になる。
【0036】
一方、第1レンズアレイ4は入射する光9を空間分割し、第2レンズアレイ6上で結像させる。紙面に沿った偏光面を有する光線L1は直進して結像し、紙面に垂直な偏光面を有する光線L2は偏向を受けて結像する。従って、紙面に沿った偏光面を有する光線L1と、紙面に垂直な偏光面を有する光線L2とは空間的に異なる位置で結像する事になる。そこで第2レンズアレイ6光源側近傍に、前記いずれかの偏光面を有する光束の結像している空間に1/2波長板5を配置する事により、いずれか一方の偏光面を有する光束に揃える事が可能となる。
【0037】
ここでは光線L2に対して1/2波長板5を用いている。従って、インテグレータ光学系Iからは、全て紙面に対して平行な偏光面に揃えられた偏光が、照明光として射出する事になる。尚、複屈折光学材料は、例えば液晶材料を所定の方向に配向処理する事等により得られる。また、紫外線等の照射を受けると硬化する液晶材料が知られているので、そのような液晶材料を用いて上記配向処理後に紫外線照射等を施すようにしても良い。
【0038】
続いて、同図(a)に戻って説明すると、第2レンズアレイ6とその直後の重ね合わせレンズ8により、表示パネル16に、第1レンズアレイ4の各セルの像が重なり合うようにしている。そして、重ね合わせレンズ8の直後の照明光学系13により、表示パネル16をテレセントリック照明する。ここで、図1でも示したように、表示パネル16の直前には、複屈折材料により構成される複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aが配置されている。
【0039】
そして、上記ダイクロイックミラーと第1,第2レンズアレイによってRGBに色分解された光9は、照明光学系13及びTIRプリズム22を経て、この複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aの各マイクロシリンダーレンズ15aaによって、各色毎に表示パネル16の数個の画素16bをそれぞれ照明する。尚、マイクロシリンダーレンズ15aaの代わりに回折レンズとしても良い。同図の複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15a及び表示パネル16の左右は、図示を省略している。尚、これらの間には1/4波長板10が配置されているが、これについては後述する。
【0040】
本実施形態では、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aと表示パネル16との間隔が2mm〜3mmとなっており、表示パネル16のDMDの画素16bを保護する保護ガラス16aの外側に、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aを配置するスペースが充分ある。また、図2(a)においては、1色当たり4画素を照明する構成となっているが、実際には、保護ガラス16aの厚さが2mm程度であれば、1色当たり6〜10画素を照明する構成とし、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aの配置スペースを確保する必要がある。
【0041】
このようにして、マイクロシリンダーレンズアレイをDMD素子面から2〜3mm離す事で、数画素毎にRGB各色の領域となる照明を行うが、本実施形態では、更に複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aを、同図或いは図1の矢印Awで示すように、その表面に沿って1フレーム内に微細ピッチで或いは連続的に駆動し、画素上の照明光を移動している。そして、これに連動した画素表示を行う事で、全画面において良好なカラー表示を行う事ができる。詳しくは後述する。この場合、図1に示すように、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aの代わりに、照明光学系13の一部のレンズを矢印Bwで示すように光軸Laに垂直に駆動するか、照明光学系13内にミラーを設けてこれを回転駆動する等の構成としても良い。
【0042】
図3は、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイの材料構成を示す模式図である。本実施形態では、表示パネル16として反射型表示パネルであるDMDを用いているので、この場合、表示パネル16直前の複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15a(断面がレンズ形のレンチキュラータイプ)には、表示パネル16へ入射する光9(照明光,実線で示す)と表示パネル16の各画素16bから反射した光21(投影光,二点鎖線で示す)との両方が通過する事となる。表示パネル16へ入射する光9は、前述のように作用するが、反射した光21は、このままでは複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aにより光線が乱され、画質が劣化する。
【0043】
これに対処するため、本実施形態では、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aを、等方性の光学材料と複屈折特性を持つ光学材料とで構成し、さらに、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aと表示パネル16との間に、1/4波長板10を配置している。同図において、表示パネル16へ入射する光9は、或特定の偏光面、例えば紙面に沿った偏光面を持ち、表示パネル16で反射した光の内、映像の表示に有効な光21は、偏光面が回転していて、例えば紙面に垂直な偏光面を持つ。これは、これらの光が合わせて1/4波長板10を往復通過する際に、1/2波長板としての働きを受ける事によるものである。
【0044】
そこで、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aを構成する、マイクロシリンダーレンズ15aaより上側にある等方性の光学材料の屈折率をNとし、マイクロシリンダーレンズ15aaより下側にある複屈折材料の、光9の偏光面に対する屈折率をNe、光21の偏光面に対する屈折率をNoとする。このとき、N=Noとする事により、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aは、光9に対してはマイクロシリンダーレンズアレイとして働き、光21に対しては単なる透明平板となる。これにより、反射型表示パネルを用いても、光21の画質を劣化させる事がなくなる。
【0045】
ところで、このような複屈折マイクロシリンダーレンズアレイを、TIRプリズム22と表示パネル16との間に配置するのではなく、図1で示したコンデンサーレンズ23とTIRプリズム22との間に、マイクロシリンダーレンズアレイとして配置する方法がある。これによれば、表示パネル16との距離が充分確保できる上に、このマイクロシリンダーレンズアレイを照明光のみが通過するだけとなり、図3で説明したような、投影光が乱される問題が生じないようになるので、インテグレータ光学系Iで偏光変換する必要がなくなり、マイクロシリンダーレンズアレイにおける複屈折効果も不要となる。このとき、マイクロシリンダーレンズアレイとDMDパネルが大きく離れるので、1色当たり数十画素を照明する構成となる。
【0046】
図4,図5は、上述した画素上の照明光を移動する事によりカラー表示を行う原理を説明する図である。ここで、図4は、表示パネル上の位置と照明光との関係を示しており、横軸に位置、縦軸に照明光の強度を取っている。また、図5(a)〜(c)は、各画素における時間と照明光との関係を示しており、横軸に時間、縦軸に照明光の強度を取っている。そして、同図(d)は、マイクロシリンダーレンズアレイの移動の様子を示しており、横軸に時間、縦軸にマイクロシリンダーレンズアレイの移動量を取っている。これは、上述した照明光学系の移動量の場合もある。
【0047】
まず、図4において、上記表示パネル16の各画素16bの内、或一つの画素を選択し、これに番号1を付する。そして、ここから順に右側の画素へと1つずつ整数番号を付して行く。ここで、上記複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15a(或いは照明光学系13)を駆動する事により、各色の照明領域が、矢印Cwで示すように右側へと一斉に移動する。R,G,B各色の照明領域は、それぞれ破線,実線,点線で示すように、例えば楕円の上半分に近い形の強度分布を持つと仮定している。尚、同図では1色の照明領域に対する画素数は4となっているが、勿論これに限定されるものではない。
【0048】
今、番号1の画素に注目すると、図5(a)に示すように、ここで白表示を行うときは、実線Tで示すようにON表示時間を連続的なものとし、R,G,B全ての色を表示すれば良い。次に、番号7の画素に注目すると、同図(b)に示すように、ここで中程度の明るさの青紫表示を行うときは、実線T1,T2で示すように、それぞれRの照明領域の周辺部(強度が弱い),Bの照明領域の中央部(強度が強い)により照明されるときにおいて、それぞれ短時間及び長時間ON表示すれば良い。
【0049】
さらに、番号10の画素に注目すると、同図(c)に示すように、ここで中程度の明るさの緑表示を行うときは、実線T3で示すように、Gの照明領域の周辺から中心にかけて照明される時間だけON表示すれば良い。以上のようにして、各色の照明領域に対応する表示時間を分割し、その分割された時間を組み合わせる事により、各画素における色合いと階調表現を行う。ここでは表示時間を4分割した例を挙げているが、これに限定されるわけでは勿論無く、更に細かく分割する事により、より微妙な表示を行う事ができる。
【0050】
ちなみに、いわゆるフルカラー表示を行う場合は、255階調の表示が必要である。従来は、表示の階調を表現するには、一様な照明光の間にONにする時間を255段階でデジタル制御していた。しかし、本実施形態のように、照明領域内で強度分布が変化する場合は、各色の照明領域に対応する表示時間を255分割までする必要はなく、比較的粗く分割された表示時間を組み合わせる事で、同レベルのフルカラー表示を行う事が可能である。
【0051】
最後に、同図(d)に示すように、本例では複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aを、矢印Dwで示す1フレームの時間を一周期として、微小ピッチで或いは連続的に駆動するが、その中には、元の位置に戻すための、矢印Ewで示すブランク時間が必要であり、その間だけは表示は行わない構成となっている。尚、これまで説明した画素上の照明光を移動する事によりカラー表示を行う構成は、表示パネルに必ずしもDMDを使用する必要はなく、例えば強誘電液晶等のON,OFF切換の応答性の良い素子を使用しても良い。
【0052】
図6は、本発明の第2の実施形態の表示光学装置を模式的に示す構成図である。各部の配置は本来3次元的なものであるが、理解を助けるために、平面状に記載している。本実施形態は、上記図1で示した第1の実施形態の構成とほぼ同じであるが、ここでは複屈折マイクロシリンダーレンズアレイを駆動するのではなく、投影光学系24を構成する投影レンズ24aを矢印Fwで示すように光軸Lbに垂直に、1フレーム内に1画素ピッチで(或いは連続的に)駆動し、スクリーン20上の投影光を1画素単位で移動している。そして、これに連動した画素表示を行う事で、全画面において良好なカラー表示を行う事ができる。
【0053】
図7,図8は、上述したスクリーン上の投影光を移動する事によりカラー表示を行う原理を説明する図である。ここで、図7は、スクリーン上の位置と投影光との関係を経時変化を踏まえて示しており、横軸に位置、縦軸に時間を取っている。また、図8(a)〜(c)は、各画素に対応したスクリーン上の位置における時間と投影光との関係を示しており、横軸に時間、縦軸に投影光の強度を取っている。そして、同図(d)は、投影レンズの移動の様子を示しており、横軸に時間、縦軸に投影レンズの移動量を取っている。
【0054】
まず、図7において、上記表示パネル16の各画素に対応したスクリーン20上に投影された画素の内、或一つの画素を選択し、これに番号1を付する。そして、ここから順に右側の画素へと1つずつ整数番号を付して行く。尚、説明の便宜上、付する番号は1から14までとする。このとき、各色の照明領域は、同図にそれぞれ点線,破線,実線で示すように、B,R,Gの順に4画素ずつに対応しているものとする。勿論これに限定されるものではない。ここで、上記投影レンズ24aを駆動する事により、各色の照明領域及びそれに対応する画素が、同図(a)〜(c)で示すように、スクリーン上で右側へと1画素ずつ移動する。実際は更に続いて移動して行く。
【0055】
図8においては、B,R,G各色の照明領域は、それぞれ点線,破線,実線で示すように、例えば楕円の上半分に近い形の強度分布を持つと仮定している。今、図7に示すスクリーン上の位置aに注目すると、図8(a)に示すように、ここで白表示を行うときは、各画素を実線で示すように、全ての画素をONとし、B,R,G全ての色を表示すれば良い。
【0056】
次に、図7に示すスクリーン上の位置bに注目すると、図8(b)に示すように、ここで中程度の明るさの青紫表示を行うときは、該当する画素を実線で示すように、それぞれRの照明領域の周辺部(強度が弱い)における例えば番号8の画素、並びにBの照明領域の中央部(強度が強い)における番号2及び3の画素をONとする。そして、その他の画素を破線で示すようにOFFとすれば良い。
【0057】
さらに、図7に示すスクリーン上の位置cに注目すると、同図(c)に示すように、ここで中程度の明るさの緑表示を行うときは、該当する画素を実線で示すように、Gの照明領域の周辺から中心にかけての、例えば番号11及び12の画素をONとする。そして、その他の画素を破線で示すようにOFFとすれば良い。以上のようにして、各色の照明領域に対応する各画素を組み合わせる事により、スクリーン上の各位置における色合いと階調表現を行う。ここでは画素の大きさに基づいて表示時間の分割が決まるが、各画素のON時間を更に細かく刻む事により、より微妙な表示を行う事ができる。即ち、各画素の時間分割と各照明領域の画素数との積で階調表示する。
【0058】
最後に、図8(d)に示すように、本例では投影レンズ24aを、矢印Dwで示す1フレームの時間を一周期として、1画素ピッチで(或いは連続的に)駆動するが、ここでは1フレームの中間時点で逆方向に駆動して、最後に元に戻る構成とする事により、ブランク時間を不要としている。但し、この駆動方法に限定されるわけではなく、上記図5(d)で示した方法を使用しても良いし、上記第1の実施形態で照明光を移動する構成において、図8(d)で示した方法を使用しても良い。尚、これまで説明したスクリーン上の投影光を移動する事によりカラー表示を行う構成は、表示パネルに必ずしもDMDを使用する必要はなく、例えば強誘電液晶等のON,OFF切換の応答性の良い素子を使用しても良い。
【0059】
以下に説明する図9〜図11は、TIRプリズム付近の構成を模式的に示す斜視図である。尚、表示パネル16の所定の短辺をc、長辺をdとしている。まず、図9は、従来の構成を示している。同図に示すように、ここでは図示しない上記インテグレータIより、表示パネル16の短辺cに対するアジマス角45度で、光軸Laに沿ってTIRプリズム22に到達した照明光としての光9は、プリズム22bの入射面22baに入射する。そして、全反射面22bbで反射され、入射出面22bcより射出し、表示パネル16に向かう。その直前には、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aが配置されている。尚、アジマス角の基準は長辺としても良い。
【0060】
表示パネル16のONの状態の各画素16bからの反射光(ONの反射光)は、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aを経て、入射出面22bcに入射してプリズム22bに戻り、全反射面22bbを透過する。更に入射面22aaに入射して、プリズム22aを透過し、射出面22abより投影光である光21として、光軸Lbに沿って射出し、図示しない投影光学系に到る。一方、表示パネル16のOFFの状態の各画素16bからの反射光(OFFの反射光)は、ONの反射光と同様にしてプリズムを透過するが、最終的に光軸Lcに沿って投影光学系から外れた方向へと射出する。
【0061】
次に、図10は、第1の実施形態における構成を示している。同図に示すように、ここでは図示しない上記インテグレータIより、表示パネル16の短辺cに対するアジマス角略0度で、光軸Laに沿ってTIRプリズム22に到達した照明光としての光9は、プリズム22bの入射面22baに入射する。そして、全反射面22bbで反射され、入射出面22bcより射出し、表示パネル16に向かう。以下、図9における説明と同様である。
【0062】
さらに、図11は、第2の実施形態における構成を示している。同図に示すように、ここでは図示しない上記インテグレータIより、表示パネル16の短辺cに対するアジマス角約148度で、光軸Laに沿ってTIRプリズム22に到達した照明光としての光9は、プリズム22bの入射面22baに入射する。そして、全反射面22bbで反射され、入射出面22bcより射出し、表示パネル16に向かう。その直前には、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aが配置されている。
【0063】
表示パネル16のONの状態の各画素16bからの反射光(ONの反射光)は、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aを経て、入射出面22bcに入射してプリズム22bに戻り、全反射面22bbを透過する。更に入射面22aaに入射して、プリズム22aを透過し、射出面22abより投影光である光21として、光軸Lbに沿って射出し、図示しない投影光学系に到る。一方、表示パネル16のOFFの状態の各画素16bからの反射光(OFFの反射光)は、ONの反射光と同様にしてプリズム22bに戻るが、全反射面22bbで反射され、最終的に光軸Ldに沿って照明側へと戻される。
【0064】
このような構成とするのは、以下の理由による。即ち、上記従来の技術でも述べたように、DMDにおいては、照明光はOFFの状態のマイクロミラーにより、投影光学系から外れた方向に反射されるが、実際にはこのOFFの光もTIRプリズムを透過するので、その一部の光が投影光学系に到達し、スクリーンにフレアとして現れる。
【0065】
具体的に説明すると、図1と同様にしてTIRプリズム付近の構成を模式的に示す図12において、照明光としての光9は、プリズム22bに対して、光軸Laに沿って、直前のコンデンサーレンズ23を経て、入射面22baに入射する。そして、全反射面22bbに臨界角を超える入射角で入射する事によって、光9はその殆どが反射され、入射出面22bcより射出し、表示パネル16に向かう。その直前には、所定の偏光に対してマイクロレンズ効果をもたらす複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aが配置されている。
【0066】
表示パネル16はDMDで構成されており、ここに照明された光9を、画素毎に表示情報に応じてONの状態のマイクロミラー或いはOFFの状態のマイクロミラーで反射する。このとき、ONの反射光は、複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ15aを経て、入射出面22bcに入射してプリズム22bに戻る。そして、全反射面22bbに臨界角以内の入射角で入射してここを透過し、更に入射面22aaに入射して、プリズム22aを透過して射出面22abより射出し、光軸Lbに沿って投影光である光21として投影光学系24に到る。この投影光学系24により、表示パネル16の表示情報が図示しないスクリーンに投影される。
【0067】
一方、OFFの反射光は、プリズム22b,22aを透過しても、最終的に投影光学系24に到らない方向へと光軸Lcに沿って射出するが、その一部の光が投影光学系24の特にコバの部分に到達し、スクリーンにフレアとして現れてしまう。これを防止するために、図11のような、OFFの反射光を完全に遮断する構成が取られる。
【0068】
以下に説明する図13〜図15は、照明光と投影光の角度関係を示す図であり、それぞれ上記図9〜図11の構成に対応している。各図においては、表示パネル16を基準とした、これに対する照明光の入射角及び投影光の反射角を、その角度に比例する半径の同心円で示している。また、表示パネル16の短辺c方向を同心円の中心Oを通る横軸で示して、この右方向をアジマス角0度とし、長辺d方向を同じく同心円の中心Oを通る縦軸で示して、この上方向をアジマス角90度としている。
【0069】
また、図中の破線による丸51は、TIRプリズム22へ入射する照明光の光束の角度範囲を示し、点線による丸52は、表示パネル16へ入射する照明光の光束の角度範囲を示している。そして、実線による丸53は、表示パネル16から射出するONの反射光(投影光)の光束の角度範囲を示し、一点鎖線による丸54は、表示パネル16から射出するOFFの反射光の光束の角度範囲を示している。各丸は、Fナンバーが3の場合の光束範囲を示している。さらに、実線による弧55は、TIRプリズムの全反射面で反射或いは透過する角度範囲の境界を示しており、斜線で示す側が透過領域である。
【0070】
まず、図13は、上記従来の構成における照明光と投影光の角度範囲を示している。同図において、丸51で示すTIRプリズム22へ入射する照明光のアジマス角は45度、表示パネル16に対する入射角は約105度となっている。また、丸52で示す表示パネル16へ入射する照明光のアジマス角は45度、入射角は20度となっている。そして、丸53で示す表示パネル16から射出するONの反射光(投影光)の反射角は0度となっている。さらに、丸54で示す表示パネル16から射出するOFFの反射光のアジマス角は225度、反射角は40度となっている。
【0071】
また、弧55で示すTIRプリズム22のアジマス角は45度、全反射面の表示パネル16に対する傾きは30.5度である。同図に示すように、従来の構成では、丸52で示す表示パネル16へ入射する照明光と、丸53で示す表示パネル16から射出するONの反射光(投影光)とが密接しており、弧55で示すTIRプリズム22によって辛うじて分離されている状態であるので、ここではFナンバーの小さい、明るいレンズを用いる事はできない。
【0072】
次に、図14は、上記第1の実施形態の構成における照明光と投影光の角度範囲を示している。同図において、丸51で示すTIRプリズム22へ入射する照明光のアジマス角は0度、表示パネル16に対する入射角は100度足らずとなっている。また、丸52で示す表示パネル16へ入射する照明光のアジマス角は約30度、入射角は30度足らずとなっている。そして、丸53で示す表示パネル16から射出するONの反射光(投影光)のアジマス角は180度、反射角は約10度となっている。さらに、丸54で示す表示パネル16から射出するOFFの反射光のアジマス角は210度余り、反射角は45度余りとなっている。
【0073】
また、弧55で示すTIRプリズム22のアジマス角は−12度、全反射面の表示パネル16に対する傾きは34度である。同図に示すように、第1の実施形態では、丸52で示す表示パネル16へ入射する照明光と、丸53で示す表示パネル16から射出するONの反射光(投影光)は、それぞれF3の範囲に対して余裕があり、ここではFナンバーの小さい、更に明るいレンズを用いる事ができる。また、TIRプリズム22へ入射する照明光は、表示パネル16の短辺cに沿った方向から入射させるため、TIRプリズム22を薄く構成する事ができ、また投影光学系24のレンズバックを短くする事ができる。
【0074】
このようにして、投影光を表示パネルの垂直方向から若干短辺に沿った方向に傾け、更に非軸投影光学系を用いる事で、Fナンバーを稼ぐ事ができる。また、TIRプリズムの構成方法によって、照明光をほぼ短辺方向と一致させる事により、TIRプリズムの小型化が可能となり、照明光学系の構成が簡単となる。
【0075】
一般に、表示パネルの各画素を形成するDMDのマイクロミラーの、(表示パネル短辺に対する)アジマス角45度,傾き10度の構成に対し、表示パネルへ入射する照明光がアジマス角15度〜40度,入射角17度〜45度の範囲内にあると、TIRプリズムへ入射する照明光が表示パネルの短辺に沿った方向(アジマス角0度)から照明されるように構成しても、Fナンバー3以上の明るさを確保する事ができる。このときのTIRプリズムのアジマス角は−11度〜−13度とする事により、TIRプリズムへ入射する照明光はアジマス角は0度近傍となる。
【0076】
これに対し、表示パネルへ入射する照明光がアジマス角40度以上,入射角17度以下のときは、Fナンバー4程度しか確保する事ができない。また、アジマス角15度以下,入射角45度以上のときは、表示パネルから射出するONの反射光(投影光)の反射角が30度以上となり、投影光学系に非軸光学系を用いたとしても、収差補正が難しくなる。即ちここでは、投影光学系は、表示パネル表面の法線方向に対し、3〜30度の角度範囲内に主光線を持つような構成とすれば良い。結論として、DMDのマイクロミラーのアジマス角をΦ(マイクロミラーが回動する回動軸に垂直な面と表示パネルの短辺との成す角)、ミラーの傾きをθとしたとき、表示パネルへ入射する照明光のアジマス角は0.33Φ〜0.9Φ、入射角は1.7θ〜4.5θとすれば良い。
【0077】
最後に、図15は、上記第2の実施形態の構成における照明光と投影光の角度範囲を示している。同図において、丸51で示すTIRプリズム22へ入射する照明光のアジマス角は約148度、表示パネル16に対する入射角は90度足らずとなっている。また、丸52で示す表示パネル16へ入射する照明光のアジマス角は90度、入射角は15度足らずとなっている。そして、丸53で示す表示パネル16から射出するONの反射光(投影光)のアジマス角は0度、反射角は15度足らずとなっている。さらに、丸54で示す表示パネル16から射出するOFFの反射光のアジマス角は240度余り、反射角は30度余りとなっている。
【0078】
また、弧55で示すTIRプリズム22のアジマス角は155度、全反射面の表示パネル16に対する傾きは43.5度である。同図に示すように、第2の実施形態では、丸52で示す表示パネル16へ入射する照明光と、丸53で示す表示パネル16から射出するONの反射光(投影光)とが密接しており、弧55で示すTIRプリズム22によって辛うじて分離されている状態であるので、ここではFナンバーの小さい、明るいレンズを用いる事はできない。また、TIRプリズム22へ入射する照明光は、表示パネル16の短辺cに沿った方向から入射させる事ができないので、TIRプリズムの小型化を図る事はできない。
【0079】
けれども本実施形態では、丸54で示す表示パネル16から射出するOFFの反射光を、TIRプリズム22の全反射面の反射領域に持ってくる事ができるので、OFFの反射光をTIRプリズム22で全反射させ、通過しないようにする事ができる。これにより、OFFの反射光が投影光学系に到達する事がなくなり、スクリーン上のフレアを防止する事ができる。結論として、マイクロミラーのアジマス角をΦ、ミラーの傾きをθとしたとき、表示パネルへ入射する照明光のアジマス角は1.8Φ〜3Φ、入射角は1θ〜2θとすれば良い。
【0080】
ここで、アジマス角1.8Φ以下,入射角1θ以下のときは、OFFの反射光をTIRプリズムで全反射させる条件において、Fナンバー4より暗い値しか確保する事ができない。また、アジマス角3Φ以上,入射角2θ以上のときは、表示パネルから射出するONの反射光(投影光)の反射角が30度以上となり、投影光学系に非軸光学系を用いたとしても、収差補正が難しくなる。即ちここでは、投影光学系は、表示パネル表面の法線方向に対し、10〜30度の角度範囲内に主光線を持つような構成とすれば良い。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表示パネルにDMDを用いる場合において、簡単な構成で、Fナンバーが小さくて明るく、小型で高効率の光学系を持ち、高画質が得られる表示光学装置を提供する事ができる。
【0082】
特に、請求項1及び請求項3によるならば、Fナンバーの小さい、明るいレンズを用いる事ができる。
【0083】
また、請求項2によるならば、プリズムの小型化が可能となり、照明光学系の構成が簡単となる。
【0084】
また、請求項4,5によるならば、OFFの反射光が投影光学系に到達する事がなくなり、スクリーン上のフレアを防止する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の表示光学装置を模式的に示す構成図。
【図2】第1の実施形態の表示光学装置の主要部分を拡大して示す模式図。
【図3】複屈折マイクロシリンダーレンズアレイの材料構成を示す模式図。
【図4】画素上の照明光を移動する事によりカラー表示を行う原理の説明図(構成)。
【図5】画素上の照明光を移動する事によりカラー表示を行う原理の説明図(動作)。
【図6】本発明の第2の実施形態の表示光学装置を模式的に示す構成図。
【図7】スクリーン上の投影光を移動する事によりカラー表示を行う原理の説明図(構成)。
【図8】スクリーン上の投影光を移動する事によりカラー表示を行う原理の説明図(動作)。
【図9】TIRプリズム付近の構成を模式的に示す斜視図(従来例)。
【図10】TIRプリズム付近の構成を模式的に示す斜視図(第1の実施形態)。
【図11】TIRプリズム付近の構成を模式的に示す斜視図(第2の実施形態)。
【図12】従来のTIRプリズム付近の構成を模式的に示す図。
【図13】従来の構成における照明光と投影光の角度範囲を示す図。
【図14】第1の実施形態の構成における照明光と投影光の角度範囲を示す図。
【図15】第2の実施形態の構成における照明光と投影光の角度範囲を示す図。
【図16】DMDのマイクロミラーの反射イメージを示す斜視図。
【図17】カラーホイルを模式的に示す正面図。
【図18】従来の一例であるマイクロレンズアレイと表示パネルとの関係を模式的に示す図。
【図19】従来の他の例であるマイクロレンズアレイと表示パネルとの関係を模式的に示す図。
【符号の説明】
1 光源
2 リフレクター
4 第1レンズアレイ
6 第2レンズアレイ
7 UVIRカットフィルター
8 重ね合わせレンズ
13 照明光学系
15a 複屈折マイクロシリンダーレンズアレイ
16 表示パネル
22 TIRプリズム
24 投影光学系
m,Gm,Bm ダイクロイックミラー

Claims (5)

  1. DMDと、該DMDに照明光を照明する照明光学装置とを有し、
    前記DMDは、表面を複数の画素に分割され、該画素ごとにその対角を支点にして選択的に第1或いは第2の所定の位置となるように回動する微小なミラーを持つものであって、
    前記第1の所定の位置である前記ミラーからの前記照明光の反射光のみを投影光として通過させ、画像を形成する投影光学装置を備えた表示光学装置において、
    前記ミラーが回動する回動軸に垂直な面と前記DMDの短辺或いは長辺との成すアジマス角をΦとし、前記DMDの表面に対する前記第1の所定の位置である前記ミラーの傾きをθとしたとき、該DMDへ入射する前記照明光のアジマス角は0.33Φ〜0.9Φであり、該DMDの表面に対する該照明光の入射角は1.7θ〜4.5θである事を特徴とする表示光学装置。
  2. 前記照明光を全反射により前記DMDに導き、前記第1の所定の位置である前記ミラーからの反射光を透過により投影レンズに導くプリズムを備え、該プリズムへ入射する前記照明光の、前記DMDの短辺或いは長辺との成すアジマス角は0度近傍である事を特徴とする請求項1に記載の表示光学装置。
  3. 前記投影光学系は非軸光学系であり、前記DMDの表面の法線方向に対し、3〜30度の角度範囲に主光線を持つ事を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示光学装置。
  4. DMDと、該DMDに照明光を照明する照明光学装置とを有し、
    前記DMDは、表面を複数の画素に分割され、該画素ごとにその対角を支点にして選択的に第1或いは第2の所定の位置となるように回動する微小なミラーを持つものであって、
    前記第1の所定の位置である前記ミラーからの前記照明光の反射光のみを投影光として通過させ、画像を形成する投影光学装置を備えた表示光学装置において、前記照明光を全反射により前記DMDに導き、前記第1の所定の位置である前記ミラーからの反射光を透過により投影レンズに導くプリズムを備え、該プリズムは、前記第2の所定の位置である前記ミラーからの前記照明光の反射光の全部或いは一部を全反射して、前記照明光学装置側へ戻し、
    前記ミラーが回動する回動軸に垂直な面と前記DMDの短辺或いは長辺との成すアジマス角をΦとし、前記DMDの表面に対する前記第1の所定の位置である前記ミラーの傾きをθとしたとき、該DMDへ入射する前記照明光のアジマス角は1.8Φ〜3Φであり、該DMDの表面に対する該照明光の入射角は1θ〜2θである事を特徴とする表示光学装置。
  5. 前記投影光学系は非軸光学系であり、前記DMDの表面の法線方向に対し、10〜30度の角度範囲に主光線を持つ事を特徴とする請求項に記載の表示光学装置。
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