JP4305526B2 - 静電容量式乗員検知システムおよび乗員保護システム - Google Patents

静電容量式乗員検知システムおよび乗員保護システム Download PDF

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    • B60R21/0153Passenger detection systems using field detection presence sensors
    • B60R21/01532Passenger detection systems using field detection presence sensors using electric or capacitive field sensors

Description

本発明は、車両等において、乗員のシートへの着席を検知する乗員検知システム、および、乗員保護システムに関する。
乗員検知システムは、例えば、静電容量式センサとECU(電子制御ユニット)とを備えている。このうち、静電容量式センサは、シート内部に配置したメイン電極と車両ボディとの間に発生させた微弱電界の乱れを、電流あるいは電圧として出力するものである(例えば、特許文献1参照)。
また、シートの被水を検知し、シートに乗員が搭載している場合と、シートが空席である場合との区別をより明確にした静電容量式センサが公開されている(例えば、特許文献2参照)。
また、シートが空席時において、乗員判別に用いられる一対の電極間に流れる電流を低減し、シートに乗員が搭乗した場合に当該一対の電極間に流れる電流を明確に検知できる静電容量式センサも公開されている(例えば、特許文献3参照)。この場合、静電容量式センサに新たに容量低減用のガード電極を設けている。
さらに、この容量低減用のガード電極と乗員判別用のシート内部に配置したメイン電極との間に形成されるコンデンサの故障を、その間に流れる電流を検出し、検出された電流値に基づいて検知している(例えば、特許文献4参照)。
特開平11−271463号公報 特開2006−27591号公報 特開2006−201129号公報 特開2006−242907号公報
しかしながら、従来では、静電容量式センサを構成する電極自体の故障(例えば、電極の分断)、または、電極間の故障(例えば、シートの大量被水)を判別できない。従って、これら故障発生を検出できず、当該故障が乗員検知に影響し、乗員検知の信頼性の面で問題があった。
また、従来の静電容量式センサは、所定の電極間に発生する微弱電界の乱れを、電流あるいは電圧として出力するものである。つまり、シートへの乗員の着席の有無、乗員の識別、被水及び故障の有無等の電極間の状況に応じて異なったレベルの電流あるいは電圧が発生する。そして、その電流値あるいは電圧値(以下、「電流値等」と略称する)に基づいて、故障等の判別を行っている。
しかしながら、この電流値等は、所定の電極間の静電容量成分とともに、静電容量式センサを構成する回路の抵抗成分が関係した値として出力される。すなわち、静電容量式センサにおいて、所定の電極間の電流値等を検出する場合、その電流値等は、回路の抵抗成分の影響を受けた値として検出される。この抵抗成分には、所定の電極間に介在する人(乗員)、水、及び空気等による抵抗値が含まれている。これは、厳密には、人体及び水等は、等価回路で表すと、抵抗とコンデンサの並列回路に相当するからである。
従って、静電容量式センサにおいて、所定の電極間に流れる電流を検出し、その電流値の大小によって乗員、故障等を判別する場合、検出された電流値は、厳密には所定の電極間を構成する抵抗とコンデンサの並列回路を流れた電流を含む値となる。この電流値をそのまま判別要素とした故障等の判別では、その精度には限界がある。つまり、従来、判別に用いる電流値等は、純粋な電極間の静電容量を判別要素としていない。したがって、必ずしも的確な判別でない場合が現れる虞があり、故障等の判別の精度向上の面でも問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電極および電極間における故障を精度よく判別できる静電容量式乗員検知システムを提供することを目的とする。さらに、本発明は、故障等による誤作動を抑制し、精度よく乗員保護装置を制御できる乗員保護システムを提供することを目的とする。
(1)本発明の静電容量式乗員検知システムは、電源部と、メイン電極と、メイン配線部と、ガード電極と、インピーダンス算出部と、実虚成分算出部と、故障判別部と、乗員判別部とを備える。電源部は、交流電圧を発生する。メイン電極は、車両のシートに配置される。メイン配線部は、電源部とメイン電極とをつないでいる。ガード電極は、車両接地に導通するシートフレームと前記メイン電極との間に前記メイン電極に離隔して対向配置される。このガード電極は、シートフレームとメイン電極との間に電界が形成されるのを排除するためのものである。
ここで、本発明では、メイン電極とガード電極とを同電位とし、メイン電極と車両接地に導通する車両ボディとの間に電界を形成するモードを乗員検知モードと称する。つまり、乗員検知モードは、シートの乗員を判別するモードである。なお、以下、車両ボディとは、車両接地に導通する車両ボディを意味する。
インピーダンス算出部は、乗員検知モードにおいて、メイン電極と車両ボディまでのメインボディ間インピーダンスを含む第一インピーダンスを算出する。実虚成分算出部は、インピーダンス算出部で算出された第一インピーダンスに基づいて第一インピーダンスの実数部及び虚数部を算出する。故障判別部は、実虚成分算出部で算出された虚数部に基づいて、メイン電極の分断、または、メイン電極とガード電極間の短絡の有無を判別する。
乗員判別部は、第一インピーダンスに基づいてシートの乗員を判別する。乗員の判別とは、シートへの乗員の着席の有無、および乗員の着席状況(大人、子供、及びCRS等の区別)の判別を含む意味である。乗員判別部は、例えば、上記故障のデータを考慮して乗員の判別を行うよう設定されてもよく、あるいは、故障データによっては乗員の判別を実行しないよう設定されてもよい。
なお、インピーダンス算出部、実虚成分算出部、故障判別部、および乗員判別部は、乗員検知ECU内に組み込まれていてもよい。また、電極の分断とは、例えば、電極自体のどこかが切断された状態であり、電極が線状である場合はその電極の断線を意味する。
ここで、本発明の作用について以下に説明する。すなわち、電源部がメイン配線部を介してメイン電極に交流電圧を印加し、メイン電極と車両ボディとの間に電界を発生させる。そして、インピーダンス算出部は、この両電極を含む回路のインピーダンス、すなわち、電源部からメイン配線部とメイン電極と車両ボディまでのインピーダンスを算出する。つまり、インピーダンス算出部は、メイン電極と車両ボディの間のインピーダンスであるメインボディ間インピーダンスを含む第一インピーダンスを算出する。そして、実虚成分算出部が、その算出された第一インピーダンスの実数部及び虚数部を算出する。
本発明では、メイン電極と車両ボディを電極としたコンデンサのインピーダンスをメインボディ間インピーダンスとしている。つまり、このコンデンサの状態(乗員等の介在、または故障等)によって、メインボディ間インピーダンスは変化する。本発明では、このメインボディ間インピーダンスを含む第一インピーダンスを算出し、その虚数部に基づいて、故障の有無を判別する。
ここで、虚数部とは、インピーダンスにおける静電容量成分に相当する。また、実数部とは、インピーダンスにおける抵抗成分に相当する。従来、乗員等の判別要素として、電極間に流れる電流を用いていたが、この電流値には、電極間の静電容量成分に加えて、当該電極間の抵抗成分を含む回路全体の抵抗成分の影響を受けていた。しかし、本発明では、電極間の静電容量成分に相当するインピーダンスの虚数部を算出し、この虚数部を判別要素としている。すなわち、本発明は、メインボディ間インピーダンスを含む第一インピーダンスの虚数部を算出することにより、従来よりもさらに正確な両電極間の静電容量成分を算出することができる。
そして、この虚数部に基づいて故障の有無を判別することにより、より正確に、メイン電極の分断またはメイン電極とガード電極間の短絡の有無を判別することが可能となる。例えば、メイン電極が分断状態となった場合、メイン電極の稼動面積は低下する。つまり、メイン電極と車両ボディからなるコンデンサにおいて、当該コンデンサの面積が小さくなることになる。従って、算出される第一インピーダンスの虚数部は、低下する。このように本発明によれば、電極および電極間の故障を精度よく判別することができる。さらに、本発明によれば、上記故障を検知するためにモードを変える必要がなく、乗員検知モードの状態で、上記故障が判別できる。つまり、常時、精度のよい故障判別を実行できる。
なお、乗員判別部において、乗員の判別は、従来のような電流値等を判別要素とした判別方法、あるいは、上記した第一インピーダンスの虚数部(および実数部)を判別要素とした判別方法のどちらを用いて行ってもよい。前者の場合、例えば、メイン電極と車両ボディとの間の電流値を検出する検出部(電流計等)をさらに設けて、乗員判別部が、乗員検知モード時に、検出された電流値に基づいて乗員の判別を行うようにすればよい。後者の場合、故障判別部と乗員判別部とをひとつの判別部として統合することができる。すなわち、どちらも虚数部、実数部を判別要素とすることで、ひとつの判別部が故障の判別と乗員の判別とを行うことができる。
ここで、故障判別部は、さらに、実虚成分算出部で算出された実数部に基づいて、メイン電極の分断またはメイン電極とガード電極間の短絡の有無を判別することが好ましい。つまり、故障判別部は、それぞれ分離された虚数部と実数部とを用いて、メイン電極の分断またはメイン電極とガード電極間の短絡の有無を判別する。このように、虚数部のみで判別するよりも、さらに実数部も判別要素に加えることで、より判別精度は向上する。ここで、第一インピーダンスの実数部とは、メインボディ間インピーダンスを含む第一インピーダンスの抵抗成分に相当する。従って、故障等の判別は、当該抵抗成分の影響を受ける。
また、故障と正常との境界となるしきい値、すなわち、虚数部しきい値を予め設定しておくことが好ましい。すなわち、故障判別部は、乗員検知モードにおいて、実虚成分算出部で算出された第一インピーダンスの虚数部が、予め設定された虚数部しきい値より小さい場合、メイン電極の分断、または、メイン電極とガード電極間の短絡であると判別する。これにより、本発明は、乗員検知モードの状態で、電極および電極間が故障であるか否かをより容易、且つ、明確に判別できる。
(2)また、本発明の静電容量式乗員検知システムは、電源部と、メイン電極と、メイン配線部と、ガード電極と、インピーダンス算出部と、実虚成分算出部と、故障判別部と、乗員判別部とを備える。なお、電源部、メイン電極、メイン配線部、ガード電極、インピーダンス算出部、実虚成分算出部、および乗員判別部は、上記(1)と同様の構成である。そして、故障判別部は、実虚成分算出部で算出された第一インピーダンスの実数部に基づいてシートの大量被水の有無を判別する。
これにより、本発明は、乗員検知モードにおいて、電極間(メイン電極と車両ボディとの間)にあるシート(例えば、座面部等)が大量に被水した場合、それによる第一インピーダンスの変化を検出し、その実数部に基づいてシートの大量被水の有無を判別することができる。本発明は、乗員検知モードの状態で、シートの大量被水の有無を判別することができる。また、当該故障判別部の機能は、上記(1)に記載の故障判別部に組み込むことも可能である。
ここで、故障判別部は、さらに、実虚成分算出部で算出された虚数部に基づいて、シートの大量被水の有無を判別することが好ましい。つまり、故障判別部は、それぞれ分離された実数部と虚数部とを用いて、シートの大量被水の有無を判別する。このように、実数部のみで判別するよりも、さらに虚数部も判別要素に加えることで、より判別精度は向上する。
また、故障と正常との境界となるしきい値、すなわち、実数部しきい値を予め設定しておくことが好ましい。すなわち、故障判別部は、乗員検知モードにおいて、実虚成分算出部で算出された第一インピーダンスの実数部が、予め設定された実数部しきい値以上の場合、シートの大量被水であると判別する。これにより、シートが大量に被水しているか否かをより容易、且つ、明確に判別できる。
また、実虚成分算出部は、実数部を算出する範囲が設定され、第一インピーダンスの実数部がその範囲の実数上限値を超えた場合、第一インピーダンスの実数部を実数上限値として算出することが好ましく、さらにこのとき、実数部しきい値は、実数上限値に設定されることが好ましい。「実数部を算出する範囲を設定」とは、実虚成分算出部が算出する実数部の範囲を予め設定しておくことを意味する。そして、算出しようとする第一インピーダンスの実数部が、当該範囲の上限値である実数上限値を超えた場合、実虚成分算出部は、当該実数部を実数上限値として算出する。
さらに、実数部しきい値を実数上限値に設定しておく。つまり、第一インピーダンスの実数部が実数上限値を超えた場合、当該実数部は、実数部しきい値である実数上限値として算出される。そして、第一インピーダンスの実数部が実数上限値を超えた場合、算出された実数部が実数部しきい値以上となり、故障判別部は、シートが大量に被水していると判別する。
シートの大量被水が発生した場合には、第一インピーダンスの実数部が、実虚成分算出部で予め設定された範囲(実数上限値までの範囲)を超えることが想定される。つまり、この場合、故障判別部は、第一インピーダンスの実数部が実数上限値を超えるほどの被水を大量被水として判別する。これにより、シートの大量被水が明確に判別されるとともに、故障判別部の設定はより容易となる。
(3)また、本発明の静電容量式乗員検知システムは、被水検知のために、サブ電極を備えた構成の場合は、以下のようにしてもよい。すなわち、本発明の静電容量式乗員検知システムは、電源部と、メイン電極と、メイン配線部と、サブ電極と、インピーダンス算出部と、実虚成分算出部と、故障判別部と、乗員判別部とを備えてもよい。なお、電源部、メイン電極、メイン配線部、および乗員判別部は、上記(1)と同様の構成である。サブ電極は、メイン電極と離隔し、メイン電極に隣り合うように配置される。
ここで、メイン電極とサブ電極との間に電界を形成するモードを被水検知モードと称する。被水検知モードは、シートの被水の有無を判別するモードである。この被水検知モードにおいて、インピーダンス算出部は、メイン電極とサブ電極までのメインサブ間インピーダンスを含む第二インピーダンスを算出する。実虚成分算出部は、インピーダンス算出部で算出された第二インピーダンスに基づいて、第二インピーダンスの実数部及び虚数部を算出する。故障判別部は、実虚成分算出部で算出された第二インピーダンスの虚数部に基づいて、メイン電極の分断、サブ電極の分断、または、メイン電極とガード電極間の短絡の有無を判別する。
つまり、本発明は、被水検知モードにおいて、メインサブ間インピーダンスを含む第二インピーダンスの虚数部に基づいて、メイン電極の分断、サブ電極の分断、または、メイン電極とガード電極間の短絡の有無を判別することができる。なお、被水検知モードにおいて、被水の判別は、従来のような電流値等を判別要素とした判別方法、あるいは、上記した第二インピーダンスの虚数部を判別要素とした判別方法のどちらを用いて行ってもよい。前者の場合、例えば、メイン電極とサブ電極との間の電流値を検出する検出部(電流計等)をさらに設けて、被水検知モード時に、検出された電流値に基づいて被水の判別を行うようにすればよい。後者の場合、例えば、故障判別部において故障の判別と被水の判別とを行うことができる。
ここで、故障判別部は、さらに、実虚成分算出部で算出された実数部に基づいて、メイン電極の分断、サブ電極の分断、またはメイン電極とガード電極間の短絡の有無を判別することが好ましい。つまり、故障判別部は、それぞれ分離された虚数部と実数部とを用いて、上記故障の有無を判別する。このように、虚数部のみで判別するよりも、さらに実数部も判別要素に加えることで、より判別精度は向上する。
また、故障と正常との境界となるしきい値、すなわち、虚数部しきい値を予め設定しておくことが好ましい。すなわち、故障判別部は、被水検知モードにおいて、実虚成分算出部で算出された第二インピーダンスの虚数部が、予め設定された虚数部しきい値より小さい場合、メイン電極の分断、サブ電極の分断、または、メイン電極とガード電極間の短絡であると判別する。これにより、被水検知モードにおいて、電極および電極間が上記のような故障であるか否かをより容易、且つ、明確に判別できる。
(4)また、本発明の静電容量式乗員検知システムは、電源部と、メイン電極と、メイン配線部と、サブ電極と、インピーダンス算出部と、実虚成分算出部と、故障判別部と、乗員判別部とを備えてもよい。なお、電源部、メイン電極、メイン配線部、サブ電極、インピーダンス算出部、実虚成分算出部、および乗員判別部は、上記(3)と同様の構成である。そして、故障判別部は、実虚成分算出部で算出された第二インピーダンスの実数部に基づいてシートの大量被水の有無を判別する。
これにより、本発明は、被水検知モードにおいて、シートが大量に被水した場合、第二インピーダンスの実数部に基づいてシートの大量被水の有無を判別することができる。また、当該故障判別部の機能は、上記(3)に記載の故障判別部に組み込むことも可能である。
ここで、故障判別部は、さらに、実虚成分算出部で算出された虚数部に基づいて、シートの大量被水の有無を判別することが好ましい。つまり、故障判別部は、それぞれ分離された実数部と虚数部とを用いて、シートの大量被水の有無を判別する。このように、実数部のみで判別するよりも、さらに虚数部も判別要素に加えることで、より判別精度は向上する。
また、故障と正常との境界となるしきい値、すなわち、実数部しきい値を予め設定しておくことが好ましい。すなわち、故障判別部は、被水検知モードにおいて、実虚成分算出部で算出された第二インピーダンスの実数部が、予め設定された実数部しきい値以上の場合、シートの大量被水であると判別する。これにより、シートが大量に被水しているか否かをより容易、且つ、明確に判別できる。
また、実虚成分算出部は、実数部を算出する範囲が設定され、第二インピーダンスの実数部がその範囲の実数上限値を超えた場合、第二インピーダンスの実数部を実数上限値として算出することが好ましく、さらにこのとき、実数部しきい値は、実数上限値に設定されることが好ましい。これにより、シートの大量被水が明確に判別されるとともに、故障判別部の設定はより容易となる。
(5)また、本発明の静電容量式乗員検知システムは、電源部と、メイン電極と、メイン配線部と、サブ電極と、インピーダンス算出部と、実虚成分算出部と、故障判別部と、乗員判別部とを備えてもよい。なお、電源部、メイン電極、メイン配線部、サブ電極、インピーダンス算出部、実虚成分算出部、および乗員判別部は、上記(3)と同様の構成である。そして、故障判別部は、実虚成分算出部で算出された第二インピーダンスの実数部および虚数部の少なくとも一方に基づいて、メイン電極とサブ電極間の短絡の有無を判別する。
つまり、本発明は、被水検知モードにおいて、第二インピーダンスの実数部、虚数部、または、実数部と虚数部に基づいて、メイン電極とサブ電極間の短絡の有無を判別することができる。当該故障判別部の機能は、上記(3)に記載の故障判別部に組み込むことも可能である。
ここで、故障と正常との境界となるしきい値、すなわち、実数部しきい値を予め設定しておくことが好ましい。すなわち、故障判別部は、被水検知モードにおいて、実虚成分算出部で算出された第二インピーダンスの実数部が、予め設定された実数部しきい値以上の場合、メイン電極とサブ電極間の短絡であると判別する。これにより、上記故障をより容易、且つ、明確に判別できる。
また、実虚成分算出部は、実数部を算出する範囲が設定され、第二インピーダンスの実数部がその範囲の実数上限値を超えた場合、第二インピーダンスの実数部を実数上限値として算出することが好ましく、さらにこのとき、実数部しきい値は、実数上限値に設定されることが好ましい。これにより、シートの大量被水が明確に判別されるとともに、故障判別部の設定はより容易となる。
また、故障と正常との境界となるしきい値、すなわち、虚数部しきい値を予め設定しておくことが好ましい。すなわち、判別部は、被水検知モードにおいて、実虚成分算出部で算出された第二インピーダンスの虚数部が、予め設定された虚数部しきい値以上の場合、メイン電極とサブ電極間の短絡であると判別する。これにより、上記故障をより容易、且つ、明確に判別できる。
実数部しきい値に加えて、さらに、虚数部しきい値で上記故障を判別できるため、さらに、判別精度が向上する。
また、実虚成分算出部は、虚数部を算出する範囲が設定され、第二インピーダンスの虚数部がその範囲の虚数上限値を超えた場合、第二インピーダンスの虚数部を虚数上限値として算出することが好ましく、さらにこのとき、虚数部しきい値は、虚数上限値に設定されることが好ましい。これにより、メイン電極とサブ電極間の短絡が明確に判別されるとともに、故障判別部の設定はより容易となる。
(6)また、上記した乗員、故障等の判別結果は、乗員の保護を目的とする乗員保護システムに反映させることができる。すなわち、乗員保護システムは、上記(1)〜(5)の何れかの静電容量式乗員検知システムと、その静電容量式乗員検知システムの判別結果に基づいて乗員保護装置を制御する制御装置とを備える。ここで、乗員保護装置とは、事故等の発生時に、乗員を保護する装置であり、例えば、エアバッグ等である。
制御装置は、例えば、乗員等の判別結果に基づいて、乗員保護装置の作動を許可する状態または禁止する状態に制御する。そして、制御装置は、乗員保護装置が作動許可状態において、乗員保護装置を作動させることができる。
例えば、乗員保護装置がエアバッグであり、制御装置がエアバッグECUである場合を考える。この場合、静電容量式乗員検知システムの判別結果に基づいて、エアバッグECUがエアバッグの展開許可/禁止状態を決定する。そして、展開許可状態(例えば、判別結果が故障無し且つ乗員有り)であるとき、加速度センサ等により衝突等が検知されると、エアバッグECUがそれを受けエアバッグを展開させる。
本発明の乗員保護システムでは、制御装置が、精度のよい判別結果に基づいて乗員保護装置を制御できるため、故障等による誤作動を防ぐことができ、精度よく乗員保護装置を制御できる。
本発明の静電容量式乗員検知システムによれば、電極および電極間における故障を精度よく判別できる。また、本発明の乗員保護システムによれば、故障等による誤作動を抑制し、精度よく乗員保護装置を制御することができる。
以下、本発明の静電容量式乗員検知システムの好適な実施形態について図面を参照して説明する。なお、乗員保護システム100は、静電容量式乗員検知システム1と、エアバッグECU16(本発明における「制御装置」に相当する)と、エアバッグ17(本発明における「乗員保護装置」に相当する)とを備えている。つまり、本実施形態では、乗員保護システム100に適応される静電容量式乗員検知システム1について説明する。
(1)静電容量式乗員検知システム1の全体構成の説明
まず、静電容量式乗員検知システム1の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、車両のシートに静電容量式乗員検知システム1を配置した状態を示す図である。図2は、図1をさらに詳細に示した回路図を含む図である。この図2は、特に、切替部4及びインピーダンス算出部5に関する部分を詳細に示した図である。
まず、車両のシート及び静電容量式乗員検知システム1について図1を参照して説明する。車両のシートは、座面部9と、背もたれ部10と、シートフレーム11とを備え、座面部9の内部にセンサ部2が配置されている。シートフレーム11は、シートの底部に配置され、且つ、センサ部2と離隔し、センサ部2に対向するように配置されている。そして、シートフレーム11は、車両接地に導通した車両ボディ12に導通している。
ここで、静電容量式乗員検知システム1は、センサ部2と、コネクタ部3と、電源部8と、インピーダンス検出部14(以下、「Z検出部」と略称する)とから構成されている。このうち、センサ部2は、座面部9の内部に配置され、メイン電極21と、サブ電極22と、ガード電極23とを備えている。すなわち、メイン電極21は、車両のシートの座面部9の内部に配置されている。サブ電極22は、メイン電極21と離隔し、メイン電極21に隣り合うように配置されている。ガード電極23は、メイン電極21に離隔して対向配置され、且つ、メイン電極21とシートフレーム11との間に配置されている。なお、このセンサ部2の詳細な構成については、後述する「(2)センサ部2及びコネクタ部3の詳細構成の説明」の項目において説明する。
コネクタ部3は、センサ部2とZ検出部14とを接続している。ここで、コネクタ部3は、主にシートの裏側に配置されるが、センサ部2に連結しているため、一部がシート内部に配置された状態となる場合もある。なお、このコネクタ部3の詳細な構成については、後述する「(2)センサ部2及びコネクタ部3の詳細構成の説明」の項目において説明する。
電源部8は、交流電圧を発生する。そして、電源部8は、メイン電極21に交流電圧を印加する。このとき、電源部8とメイン電極21とをつなぐ配線をメイン配線部28a(図5参照)と称する。
ここで、Z検出部14は、切替部4と、インピーダンス算出部5と、実虚成分算出部6と、判別部7(本発明における「故障判別部」および「乗員判別部」に相当する)とを備えている。切替部4は、図2に示すように、2つのアナログスイッチで構成されている。すなわち、切替部4は、第一スイッチ41と、第二スイッチ42とを備えている。そして、各スイッチ41、42は、Z検出部14に接続する乗員検知ECU15によって制御され、それぞれa側(図2の上側)及びb側(図2の下側)のどちらかに接続される。切替部4の各a側及びb側は、インピーダンス算出部5に接続されている。
第一スイッチ41は、一方がサブ電極22と接続され、他方がa側またはb側に接続される。第二スイッチ42は、一方が後述するインピーダンス算出部5内部の電流検出部52に接続され、他方がa側またはb側に接続される。
これらの各スイッチ41、42は、後述する所定のモードに応じて、それぞれa側及びb側のどちらかに接続する。つまり、これらの各スイッチ41、42の接続状態を切り替えることにより、後述する所定のモードの回路を形成する。なお、所定のモードとは、後述する「乗員検知モード」および「被水検知モード」である。これらの各モードの詳細については、後述する「(3)乗員検知モードおよび被水検知モードの説明」の項目において説明する。
インピーダンス算出部5は、電源部8の交流電圧を検出する電圧検出部51と、一方を電源部8に他方をメイン電極21及び第一スイッチ41のa側に接続される第一抵抗R1と、第一抵抗R1の両端電圧差を第二スイッチ42のa側に出力する第一オペアンプ5aと、第二スイッチ42の一方に接続される電流検出部52と、第一抵抗R1の他方と第三スイッチ43のa側とを接続する第三オペアンプ5cと、インピーダンス演算部53とを備えている。このうち、電流検出部52は、第二オペアンプ5bと、第二抵抗R2とを有している。そして、電圧検出部51及び電流検出部52は、車両接地に導通している。また、インピーダンス算出部5の内部において、第一スイッチ41のb側と第二スイッチのb側とが接続されている。
インピーダンス演算部53は、一方が電圧検出部51と電流検出部52に接続され、他方が実虚成分算出部6に接続されている。このインピーダンス演算部53は、電圧検出部51と電流検出部52で検出された値に基づいて、後述する所定のモードにおける回路のインピーダンスを算出する。つまり、インピーダンス演算部53は、乗員検知モードにおける第一インピーダンス(後述する)を算出し、被水検知モードにおける第二インピーダンス(後述する)を算出する。
実虚成分算出部6は、一方がインピーダンス演算部53に接続され、他方が判別部7に接続している。この実虚成分算出部6は、インピーダンス算出部5で算出されたインピーダンスに基づいて、そのインピーダンスの実数部と虚数部とを算出する。具体的には、実虚成分算出部6は、乗員検知モードにおける第一インピーダンスに基づいて第一インピーダンスの実数部と虚数部とを算出し、被水検知モードにおける第二インピーダンスに基づいて第二インピーダンスの実数部と虚数部とを算出する。
判別部7は、一方が実虚成分算出部6に接続され、他方が乗員検知ECU15に接続されている。この判別部7は、実虚成分算出部6で算出された各モードにおける値(実数部及び虚数部)に基づいて、乗員、被水、および故障を判別する。つまり、本実施形態において、判別部7は、故障の有無を判別する故障判別と、シートの乗員を判別する乗員判別と、シートの被水を判別する被水判別とを行っている。判別結果は、通信I/Fを通じて乗員検知ECU15に送信される。その後、乗員検知ECU15からエアバッグECU16に情報が送信される。なお、乗員検知ECU15を介さず、判別部7の判別結果をエアバッグECU16に送信するようにしてもよい。
また、各モードにおける値(実数部及び虚数部)を直接エアバッグECU16に送信し、エアバッグECU16で判別処理を行ってもよい。エアバッグECU16は、上記判別結果に基づいてエアバッグ17を制御する。エアバッグECU16は、エアバッグ17の展開許可/禁止状態を決定する。そして、展開許可状態(例えば、判別結果が故障無し且つ乗員有り)において、加速度センサ(図示せず)により衝突等が検知されると、エアバッグECU16がそれを受けエアバッグ17を展開させる。なお、各モードにおける判別部7の判別処理の詳細については、「(3)乗員検知モードおよび被水検知モードの説明」の項目において説明する。
なお、インピーダンス演算部53、実虚成分算出部6、及び判別部7は、演算回路または演算プログラム等で構成されている。さらに、Z検出部14は、乗員検知ECU15の内部に設けられてもよい。
(2)センサ部2及びコネクタ部3の詳細構成の説明
次に、センサ部2及びコネクタ部3の詳細構成について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、センサ部2及びコネクタ部3の模式上面図を、図4は、図3のA−A線断面図を示している。なお、説明の便宜上、図4においては、上下方向幅を誇張して示す。
図3及び図4に示すように、センサ部2は、メイン電極21と、サブ電極22と、ガード電極23と、ベースフィルム24と、上層フィルム25と、下層フィルム26とを備えたシート形体のユニット部材である。そして、コネクタ部3は、シールドワイヤ接続コネクタ31と、シールドワイヤ32と、切替部接続コネクタ33とから構成されている。
ベースフィルム24、上層フィルム25、及び下層フィルム26は、それぞれ板状であり、電気的絶縁性材料であるPET(ポリエチレンテレフタレート)からなる。なお、各フィルム24〜26同士は、粘着剤27により結合されている。
メイン電極21は、カーボン電極部210と銀電極部211とを備えている。メイン電極21は、ベースフィルム24と上層フィルム25との間に配置されている。また、メイン電極21は、ベースフィルム24の略中央に配置されている。カーボン電極210は、矩形状となっている。銀電極部211は、矩形枠状となっている。銀電極部211は、カーボン電極部210外縁の若干内周側に配線されている。
サブ電極22は、カーボン電極部220と銀電極部221とを備えている。サブ電極22は、ベースフィルム24と上層フィルム25との間に配置されている。また、サブ電極22は、メイン電極21の外周側に、メイン電極21と隔離して配置されている。すなわち、サブ電極22は、メイン電極21と離隔し、メイン電極21に隣り合うように配置されている。カーボン電極部220は、メイン電極21の外縁を囲む曲線状となっている。銀電極部221は、カーボン電極部220の幅方向略中央に配置されている。銀電極部221は、カーボン電極部220の長手方向に沿って配線されている。
ガード電極23は、カーボン電極部230と銀電極部231とを備えている。ガード電極23は、ベースフィルム24と下層フィルム26との間に、メイン電極21と対向するように配置されている。カーボン電極230は、矩形状となっている。銀電極部231は、矩形枠状となっている。銀電極部231は、カーボン電極部230外縁の若干内周側に配線されている。メイン電極21とガード電極23とは、ベースフィルム24によって離隔され、絶縁されている。
シールドワイヤ接続コネクタ31及び切替部接続コネクタ33は、シートの裏側に配置されている。メイン電極21、サブ電極22、及びガード電極23は、シートに設けられた連通孔(図示せず)を介してシールドワイヤ接続コネクタ31に結線されている。シールドワイヤ接続コネクタ31は、シールドワイヤ32を介して、切替部接続コネクタ33に連結している。切替部接続コネクタ33には、Z検出部14の切替部4が接続されている。
(3)乗員検知モードおよび被水検知モードの説明
次に、静電容量式乗員検知システム1における乗員検知モードおよび被水検知モードについて、図5〜図13を参照して説明する。図5(a)は乗員検知モードにおける回路構成図であり、図5(b)は被水検知モードにおける回路構成図である。図6は、インピーダンスZのIm−Re特性を示す図である。図7は、乗員検知モードにおける検出結果を示す図である。図8は、乗員検知モードにおけるメイン電極21の分断およびメイン電極21とガード電極23間の短絡検出結果を示す図である。図9は、乗員検知モードにおけるシートの大量被水検出結果を示す図である。図10は、被水検知モードにおける被水の検出結果を示す図である。図11は、被水検知モードにおけるメイン電極21の分断、サブ電極22の分断、およびメイン電極21とガード電極23間の短絡検出結果を示す図である。図12は、被水検知モードにおけるメイン電極21とサブ電極22間の短絡検出結果を示す図である。図13は、被水検知モードにおけるシートの大量被水検出結果を示す図である。
<乗員検知モード>
まず、乗員検知モードについて図5(a)、図6及び図7を参照して説明する。乗員検知モードとは、シートへの乗員の着席の有無、及び着席状況を判別するモードである。さらに、同モードにおいて、故障(メイン電極21の分断、メイン電極21とガード電極23間の短絡、および、シートの大量被水)の有無を判別できる。この故障の判別については後述する。
乗員検知モードは、切替部4によって、被水検知モードから切り替えられる。つまり、切替部4は、各スイッチ41、42をすべてa側に接続することにより、静電容量式乗員検知システム1を乗員検知モードとすることができる。図5(a)は、切替部4の各スイッチ41、42をすべてa側に接続したときの回路構成図となる。
図5(a)に示すように、乗員検知モードにおいては、電源部8がメイン電極21に交流電圧を印加し、メイン電極21と車両ボディ12との間に電界を形成する。さらに、第三オペアンプ5cにより、メイン電極21とガード電極23は同電位となる。また、電源部8は、メイン電極21と同様に、サブ電極22にも交流電圧を印加している。電圧検出部51は、これら電源部8が発生する交流電圧を検出する。
そして、シートが空席の場合、メイン電極21と車両ボディ12との間には主として空気が介在されている。従って、シートに乗員が着席した場合、メイン電極21と車両ボディ12との間に人体が介在されることとなり、メイン電極21と車両ボディ12との間の静電容量成分及び抵抗成分が空席時に比べて変化する。
ここで、図5(a)の矢印は、交流電流の一方(正電流)の流れを表す。つまり、電流は、電源部8からメイン配線部28aと、メイン電極21と、車両ボディまで(すなわち、乗員検知回路)を流れる。そして、乗員の着席によって変化した電流、すなわち、第一抵抗R1に流れる電流は、電流検出部52で検出される。なお、メイン配線部28aとは、電源部8から第一抵抗R1を介したメイン電極21までの配線部である。
従って、インピーダンス演算部53は、乗員検知モードにおいて、電圧検出部51で検出された電圧と、電流検出部52で検出された電流とから、乗員検知回路のインピーダンスZ1を算出する。すなわち、インピーダンス算出部5は、メイン電極21と車両ボディ12間のインピーダンスであるメインボディ間インピーダンスZaを含む第一インピーダンスZ1を算出する。
第一インピーダンスZ1には、メイン電極21と車両ボディとの間のインピーダンスZaが含まれている。この電極間に介在する人体、空気、CRS等には、静電容量成分だけでなく抵抗成分も含まれている。つまり、このインピーダンスZaは、等価回路として見れば、コンデンサと抵抗との並列回路のインピーダンスとなる。
そして、第一インピーダンスZ1は、実虚成分算出部6で実数部と虚数部に分解される。つまり、第一インピーダンスZ1は、Z1=1/(Re+j・Im)のように実数部(Re)と虚数部(Im)で表される。
ここで、図6を参照して、第一インピーダンスZ1における実数部Reと虚数部Imとの関係について説明する。図6は、上述したように、インピーダンスの逆数1/ZのIm−Re特性を示す図であって、横軸はRe[1/MΩ]、縦軸はIm[1/MΩ]である。そして、Reの値は抵抗成分(R成分)に関連し、当該抵抗成分が大きくなると、Reは小さくなる。Imの値は静電容量成分(C成分)に関連し、当該静電容量成分が大きくなると、Imは大きくなる。そして、インピーダンスZのRe及びImによって、Im−Re特性上の座標Xが決定する。なお、図6に示すように、原点Oから座標Xまでのベクトルは、インピーダンスの逆数1/Zを表している。また、原点Oから座標Xまでのベクトルの長さは、インピーダンスの逆数1/Zの大きさを表している。
そして、乗員検知モードにおいて、判別部7は、実虚成分算出部6で算出された第一インピーダンスZ1の虚数部及び実数部に基づいて、シートの乗員を判別する。ここで、乗員検知モードにおける検出結果である図7において、横軸は第一インピーダンスZ1の実数部(Re)、縦軸は第一インピーダンスZ1の虚数部(Im)、二点鎖線は、シートに乗員が着席しているか否かの判別の境界となるしきい値である。ここで、二点鎖線にて示すしきい値は、実数部Reが大きくなるに従って虚数部Imが線形的に大きくなるような関係としている。
そして、図7に示すように、乗員(大人)が着席している場合には、空席の場合に比べて、実数部及び虚数部が大きくなる。特に、虚数部の方が、より大きくなっている。つまり、図7において、空席の場合にはしきい値よりも下側に位置し、乗員(大人)が着席している場合には、しきい値よりも上側に位置している。従って、判別部7は、第一インピーダンスZ1の実数部と虚数部の値から、乗員(大人)が着席しているか否かを検出できる。すなわち、より精度よく乗員の判別が可能となる。
なお、本実施形態では、実数部と虚数部とが線形の関係からなるしきい値を用いることで、被純水、すなわち、塩水ではなく純水に近い液体の被水の場合、乗員検知モードのみで正確に乗員を判別することができる。ここで、被純水の場合には、図7に示すように、空席時及び乗員着席時の何れの場合にも、第一インピーダンスZ1の実数部及び虚数部が大きくなる。しかし、この場合であっても、被純水の場合、図7において、空席の場合がしきい値の下側に位置し、乗員(大人)が着席している場合がしきい値の上側に位置する。
一方、塩水の被水(被塩水)の場合には、被純水に比べて、第一インピーダンスZ1の虚数部が大きくなる。そのため、被塩水で且つ空席の場合には、図7において、しきい値より上側に位置することになる。従って、このままでは、被塩水の場合には、シートに乗員が着席しているか否かを判別できない。
なお、ガード電極23は、シートに乗員が着座していないとき、シートフレーム11との間に電界を形成している。つまり、シート空席時、ガード電極23がメイン電極21とシートフレーム11との間にメイン電極21と同電位で配置されているため、メイン電極21とシートフレーム11との間の静電容量はキャンセル(もしくは低減)される(例えば、特許文献3参照)。
次に、乗員検知モードにおける故障の有無の判別について、図8および図9を参照して説明する。ここでの乗員検知モードにおける故障とは、具体的に、メイン電極21の分断、メイン電極21とガード電極23間の短絡、およびシートの大量被水である。なお、メイン電極21の分断とは、例えば、メイン電極21(カーボン電極部210および銀電極部211)の破損、割れ、切断状態等や、銀電極部211の断線等である。また、乗員検知モードにおける上記故障の検出結果である図8および図9において、横軸は第一インピーダンスZ1の実数部(Re)を、縦軸は第一インピーダンスZ1の虚数部(Im)を示す。
まず、メイン電極21の分断、およびメイン電極21とガード電極23間の短絡の場合について説明する。図8に示すように、正常時(空席)には、実数部Reが3[1/MΩ]付近となり、虚数部Imが15[1/MΩ]付近となる。一方、メイン電極21の分断の場合には、実数部Reが1[1/MΩ]付近となり、虚数部Imが7[1/MΩ]付近となる。また、メイン電極21とガード電極23間の短絡の場合、実数部Reが6[1/MΩ]付近となり、虚数部Imが4[1/MΩ]付近となる。
ここで、乗員検知モードにおいて、虚数部しきい値が、正常時におけるシートが空席である場合の虚数部(15[1/MΩ])より小さい値に設定される。本実施形態では、Im=12[1/MΩ]を乗員検知モードにおける虚数部しきい値としている。従って、正常時は、虚数部しきい値よりも上側に位置する。すなわち、正常時における虚数部が、虚数部しきい値より大きくなる。一方、メイン電極21の分断およびメイン電極21とガード電極23間の短絡の場合には、虚数部しきい値よりも下側に位置する。すなわち、当該故障時における虚数部が、虚数部しきい値より小さくなる。従って、判別部7は、算出された第一インピーダンスZ1の虚数部が虚数部しきい値より小さい場合、メイン電極21の分断、または、メイン電極21とガード電極23間の短絡であると判別する。
すなわち、乗員検知モードにおいて、判別部7は、算出された第一インピーダンスZ1の虚数部に基づいて、メイン電極21の分断、または、メイン電極21とガード電極23間の短絡が発生したか否かを精度よく検出することができる。
続いて、シートの大量被水の場合について説明する。シート(例えば、座面部9)が大量に被水した場合、第一インピーダンスZ1の実数部および虚数部は、図9に示すように変化する。ここで、図9の点線は、実虚成分算出部6に予め設定された乗員検知モードでの算出範囲である。すなわち、実虚成分算出部が実数部を算出する範囲、および虚数部を算出する範囲が設定されている。以下、当該算出範囲において、実数部の上限値を実数上限値、虚数部の上限値を虚数上限値と称する。本実施形態では、乗員検知モードにおいて、実数上限値および虚数上限値がそれぞれ100[1/MΩ]に設定されている。なお、図9では、実際のシートの大量被水時に算出される測定値を示すため、算出範囲外の部分も表示する。
図9に示すように、シートの大量被水が発生した場合には、実数部Reが140[1/MΩ]付近となり、虚数部Imが60[1/MΩ]付近となる。ここで、本実施形態において、算出される実数部が実数上限値を超えた場合、当該実数部は、実数上限値として算出される。すなわち、図9の場合、実虚成分算出部6が算出する第一インピーダンスZ1の実数部および虚数部は、実数部Reが100[1/MΩ]となり、虚数部Imが60[1/MΩ]付近となる。
ここで、乗員検知モードにおいて、本実施形態では、Re=100[1/MΩ]を実数部しきい値としている。つまり、実数上限値を実数部しきい値としている。正常時における実数部が、実数部しきい値より小さくなり、シートの大量被水の場合には、実数部しきい値(実数上限値)上に位置する。すなわち、シートの大量被水時における実数部は、実数部しきい値以上となる。従って、判別部7は、算出された第一インピーダンスZ1の実数部が実数部しきい値以上の場合、シートの大量被水であると判別する。本実施形態において、判別部7は、実数部が実数上限値となる場合にシートの大量被水であると判別する。
すなわち、本実施形態における乗員検知モードでは、虚数部しきい値をIm=12[1/MΩ]とし、実数部しきい値を実数上限値Re=100[1/MΩ]として、第一インピーダンスZ1の実数部、虚数部に基づいて上記故障の判別を精度よく行っている。
<被水検知モード>
次に、被水検知モードについて図5(b)、図10〜図13を参照して説明する。被水検知モードは、主にシートへの被水の有無を判別する。特に、乗員検知モードでは判別できない被塩水の有無を判別する。さらに、同モードにおいて、メイン電極21の分断、サブ電極22の分断、メイン電極21とガード電極23間の短絡、メイン電極21とサブ電極22間の短絡、および、シートの大量被水の有無を判別する。これについては、後述する。
まず、被水検知モードにおける被水の有無の判別について、図5(b)及び図10を参照して説明する。被水検知モードは、切替部4によって、乗員検知モードから切り替えられる。つまり、切替部4は、第一スイッチ41及び第二スイッチ42をb側に接続することにより、静電容量式乗員検知システム1を被水検知モードとすることができる。図5(b)は、切替部4において、第一スイッチ41及び第二スイッチ42をb側に接続したときの回路構成図となる。
図5(b)に示すように、サブ電極22は、電流検出部52に接続される。そして、メイン電極21とサブ電極22の間には電界が形成される。ここで、メイン電極21とサブ電極22との間のメインサブ間インピーダンスZbは、等価回路で見ると、コンデンサと抵抗の並列回路のインピーダンスとなる。この電極間に純水、塩水等の液体が介在した場合(すなわち、被水時)、電極間の静電容量成分及び抵抗成分は変化する。これによる電流の変化を電流検出部52が検出する。ここで、図5(b)の矢印は、交流電流の一方(正電流)の流れを表す。つまり、電流は、電源部8からメイン配線部28aとメイン電極21とサブ電極22とサブ配線部28bとを介した車両接地まで(すなわち、被水検出回路)を流れる。この電流、すなわち、第二抵抗R2を流れる電流は、電流検出部52によって検出される。なお、サブ配線部28bとは、サブ電極22から車両接地までの配線部である。
従って、インピーダンス演算部53は、被水検知モードにおいて、電圧検出部51で検出された電圧と、電流検出部52で検出された電流とから、被水検知回路の第二インピーダンスZ2を算出する。すなわち、インピーダンス算出部5は、メイン電極21とサブ電極22間のインピーダンスであるメインサブ間インピーダンスZbを含む第二インピーダンスZ2を算出する。
そして、乗員検知モード同様、実虚成分算出部6は、第二インピーダンスZ2の実数部と虚数部を算出する。判別部7は、その実数部と虚数部に基づいてシートの被水、および上記故障の有無を判別する。
ここで、被水検知モードにおける被水の検出結果である図10において、横軸は実数部(Re)、縦軸は虚数部(Im)、二点鎖線は、シートが被水(本実施形態では、被塩水)しているか否かの判別の境界となるしきい値である。この二点鎖線にて示すしきい値は、実数部Reが大きくなるに従って虚数部Imが線形的に大きくなるような関係としている。
そして、図10において、被塩水の場合には、しきい値より大きくなっている。一方被塩水以外、すなわち空席の場合、乗員(大人)が着席している場合、及び被純水且つ乗員が着席している場合には、しきい値より小さくなっている。従って、判別部7は、第二インピーダンスZ2の実数部と虚数部の値から、シートが被水(被塩水)しているか否かを検出できる。
なお、本実施形態では、乗員検知モードにおいて、塩水ではない被純水の場合は、被水検知モードの検出によらず乗員判別が可能である。このため、本実施形態の被水検知モードでは、被塩水であるか否かを判別できるようしきい値を設定している。これにより、被塩水時においても、乗員検知モードにおける誤判定を防ぐことができる。なお、被水検知モードにおいても、しきい値を適切に設定することで、被塩水のみならず被純水であるか否かを判別することもできる。
次に、被水検知モードにおける被水検知回路の故障の有無の判別について、図11〜13を参照して説明する。ここでの故障とは、具体的に、メイン電極21の分断、サブ電極22の分断、メイン電極21とガード電極23間の短絡、メイン電極21とサブ電極22間の短絡、および、シートの大量被水である。ここで、被水検知モードにおける上記故障の検出結果である図11〜13において、横軸は第二インピーダンスZ2の実数部(Re)を、縦軸は第二インピーダンスZ2の虚数部(Im)を示す。
まず、メイン電極21の分断、サブ電極22の分断、およびメイン電極21とガード電極23間の短絡の場合について説明する。図11に示すように、正常時には、実数部Reが2[1/MΩ]付近となり、虚数部Imが14[1/MΩ]付近となる。一方、メイン電極21の分断またはサブ電極22の分断の場合には、実数部Reが1[1/MΩ]付近となり、虚数部Imが3[1/MΩ]付近となる。また、メイン電極21とガード電極23間の短絡の場合には、実数部Reが4[1/MΩ]付近となり、虚数部Imが4[1/MΩ]付近となる。
ここで、被水検知モードにおいて、虚数部しきい値が、正常時におけるシートが空席である場合の虚数部(14[1/MΩ])より小さい値に設定される。本実施形態では、Im=8[1/MΩ]を被水検知モードにおける虚数部しきい値としている。従って、正常時は、虚数部しきい値よりも上側に位置する。すなわち、正常時における虚数部が、虚数部しきい値より大きくなる。一方、メイン電極21の分断、サブ電極22の分断、およびメイン電極21とガード電極23間の短絡の場合には、虚数部しきい値よりも下側に位置する。すなわち、当該故障時における虚数部が、虚数部しきい値より小さくなる。従って、判別部7は、算出された第二インピーダンスZ2の虚数部が虚数部しきい値より小さい場合、上記故障であると判別する。
すなわち、被水検知モードにおいて、判別部7は、算出された第二インピーダンスZ2の虚数部に基づいて、メイン電極21の分断、サブ電極22の分断、およびメイン電極21とガード電極23間の短絡の何れかが発生したか否かを精度よく検出することができる。
続いて、メイン電極21とサブ電極22間の短絡、および、シートの大量被水の場合について説明する。図12および図13の点線に示すように、実虚成分算出部6には、予め被水検知モードにおける算出範囲(実数上限値および虚数上限値)が設定されている。なお、図12については、測定値の表示上、対数グラフを用いている。そして、乗員検知モード時と同様、実虚成分算出部6は、第二インピーダンスZ2の実数部が実数上限値を超えた場合、当該実数部を実数上限値として算出し、その虚数部が虚数上限値を超えた場合、当該虚数部を虚数上限値として算出する。本実施形態において、被水検知モードでは、実数上限値および虚数上限値が150[1/MΩ]に設定されている。
図12および図13に示すように、正常時には、上記同様、実数部Reが2[1/MΩ]付近となり、虚数部Imが14[1/MΩ]付近となる。一方、メイン電極21とサブ電極22間の短絡の場合には、図12に示すように、実数部Reが10000[1/MΩ]付近となり、虚数部Imが1000[1/MΩ]付近となる。これらは各上限値を超えているため、実数部Reが150[1/MΩ]、虚数部Imが150[1/MΩ]と算出される。
また、シートの大量被水の場合には、図13に示すように、実数部Reが180[1/MΩ]付近となり、虚数部Imが60[1/MΩ]付近となる。この場合、実虚成分算出部6は、実数部が実数上限値を超えているため、当該実数部を実数上限値150[1/MΩ]として算出する。
ここで、被水検知モードにおいて、実数部しきい値は、Re=150[1/MΩ]に設定されている。すなわち、実数部しきい値は、実数上限値である。正常時における実数部は実数部しきい値より小さくなり、メイン電極21とサブ電極22間の短絡またはシートの大量被水の場合には、実数部しきい値(実数上限値)上に位置する。すなわち、シートの大量被水時における実数部は、実数部しきい値以上となる。従って、判別部7は、算出された第二インピーダンスZ2の実数部が実数部しきい値以上の場合、シートの大量被水であると判別する。
すなわち、本実施形態における被水検知モードでは、虚数部しきい値をIm=8[1/MΩ]とし、実数部しきい値を実数上限値Re=150[1/MΩ]とし、第二インピーダンスZ2の実数部、虚数部に基づいて上記故障の判別を精度よく行っている。
なお、メイン電極21とサブ電極22間の短絡については、虚数部が虚数上限値Im=150[1/MΩ]を超えることによっても判別できる。つまり、判別部7は、さらに、虚数部が虚数上限値上にある場合にも、メイン電極21とサブ電極22間の短絡であると判別できる。すなわち、虚数上限値をさらに虚数部しきい値とし、虚数部が虚数部しきい値以上の場合、メイン電極21とサブ電極22間の短絡であると判別できる。これによれば、例えば、第二インピーダンスZ2が各上限値上(Re:150、Im:150)に算出された場合を「メイン電極21とサブ電極22間の短絡」とし、実数上限値上のみに算出された場合を「シートの大量被水」とすることも可能である。
(4)静電容量式乗員検知システム1を用いたシステム全体の処理説明
次に、本実施形態における静電容量式乗員検知システム1を用いたシステム全体の処理について図14および図15を参照して説明する。図14は、当該システムのメイン処理を示すフローチャートである。また、図15は、通常処理の処理を示すフローチャートである。ここで、以下、乗員検知モードにおけるシートの大量被水を「第一の故障」と称する。また、乗員検知モードにおけるメイン電極21の分断、およびメイン電極21とガード電極23間の短絡を「第二の故障」と称する。また、被水検知モードにおけるシートの大量被水、およびメイン電極21とサブ電極22間の短絡を「第三の故障」と称する。また、被水検知モードにおけるメイン電極21の分断、サブ電極22の分断、およびメイン電極21とガード電極23間の短絡を「第四の故障」と称する。
図14に示すように、車両のイグニッション(IG)がONされると静電容量式乗員検知システム1の動作が開始され、通常処理が行われる(S1)。
通常処理は、図15に示すように、まず、切替部4によりモードが乗員検知モードに切り替えられる(S101)。続いて、上記した乗員検知モードにおける乗員の判別(乗員検知判別処理)が行われる(S102)。ここで、まず、第一の故障の有無が判別される(S103)。第一の故障が検出された場合(S103:Yes)、故障フラグがONされ(S105)、通常処理は終了する。第一の故障が検出されなかった場合(S103:No)、第二の故障の有無が判別される(S104)。第二の故障が検出された場合(S104:Yes)、故障フラグがONされ(S105)、通常処理は終了する。第二の故障が検出されなかった場合(S104:No)、乗員の有無が判別される(S106)。
ここで、乗員が検出されなかった場合(S106:No)、通常処理は終了する。一方、乗員が検出された場合(S106:Yes)、その情報は、乗員検知ECU15からエアバッグECU16に伝えられ、エアバッグ17の袋体の展開許可状態とする。すなわち、エアバッグ17の袋体の展開許可状態において、車両が衝突した場合には、エアバッグ17の袋体を展開することになる。続いて、通常処理の開始後、予め設定された時間、すなわち、乗員検知ECU15に任意に設定した時間(以下、「設定時間」と称する)を経過したか否かを判別する(S107)。ここで、設定時間を経過していない場合(S106:No)、検出された情報をエアバッグECUに伝えつつ、再度、乗員検知モードにおける乗員検知判別処理(S102)に戻る。
そして、乗員が検出され(S106:Yes)、設定時間が経過した後(S107:Yes)に、切替部4により乗員検知モードから被水検知モードへと切り替えられる(S108)。続いて、上記した被水検知モードにおける被水の判別(被水検知判別処理)を実行する(S109)。ここで、まず、第三の故障の有無が判別される(S110)。第三の故障が検出された場合(S110:Yes)、故障フラグがONされ(S112)、通常処理は終了する。第三の故障が検出されなかった場合(S110:No)、第四の故障の有無が判別される(S111)。第四の故障が検出された場合(S111:Yes)、故障フラグがONされ(S112)、通常処理は終了する。第四の故障が検出されなかった場合(S111:No)、被水の有無が判別される(S113)。
ここで、被水が検知された場合(S113:Yes)、被水フラグがONされ(S115)、通常処理は終了する。この被水フラグは、乗員の判別の際に、被水していると認知させ、その影響を考慮して乗員の判別をするために用いられる。特に本実施形態では、被塩水を検出し、その情報(被水フラグON)を乗員の判別に影響させる。一方、被水が検知されなかった場合(S113:No)、被水フラグをOFFとし(S114)、通常処理は終了する。
続いて、図14に戻り説明する。通常処理の後、故障フラグがONされているか否かを判別する(S2)。そして、故障フラグがONの場合(S2:Yes)、乗員検知ECU15は、アラームランプを点灯させ(S4)、静電容量式乗員検知システム1の動作を終了させる。故障フラグがONされていない場合(S2:No)、イグニッションがOFFであるか否かを判別する(S3)。イグニッションがONの場合(S3:No)、S1の通常処理に戻り、処理を繰り返す。一方、イグニッションがOFFの場合(S3:Yes)、静電容量式乗員検知システム1は終了する。なお、故障フラグを故障(第一から第四の故障)毎に設定することにより、各故障を識別することも可能である。
以上、記述したとおり、本実施形態の静電容量式乗員検知システム1は、乗員検知モードにおいて、第一の故障および第二の故障を精度よく判別でき、被水検知モードにおいて、第三の故障および第四の故障を精度よく判別できる。また、乗員保護システム100は、上記判別結果を用いることができるため、故障等による誤作動を抑制し、精度よく乗員保護装置を制御することが可能となる。
なお、各モードにおいて、電極の分断およびメイン電極21とガード電極23間の短絡の有無の判別は、虚数部のみに基づいて判別可能であるが、実数部と虚数部に基づいて判別してもよい。また、各モードにおけるシートの大量被水の有無の判別は、実数部のみに基づいて判別可能であるが、実数部と虚数部に基づいて判別してもよい。上記した故障等の判別精度は、それぞれ算出される各インピーダンスの実数部および虚数部に基づいて判別することにより、より向上する。また、乗員の判別および被水の判別は、上記に限られるものではなく、例えば従来の判別方法(電流値等に基づいた判別)を用いてもよい。また、静電容量式乗員検知システム1の適応は、上記乗員保護システム100に限定されるものではない。
車両のシートに静電容量式乗員検知システム1を配置した状態を示す図である。 図1をさらに詳細に示した図である。 センサ部2及びコネクタ部3の模式上面図である。 図3のA−A線断面図である。 (a)乗員検知モードにおける回路構成図である。(b)被水検知モードにおける回路構成図である。 インピーダンスZのIm−Re特性を示す図である。 乗員検知モードにおける検出結果を示す図である。 乗員検知モードにおけるメイン電極21の分断およびメイン電極21とガード電極23間の短絡検出結果を示す図である。 乗員検知モードにおけるシートの大量被水検出結果を示す図である。 被水検知モードにおける被水の検出結果を示す図である。 被水検知モードにおけるメイン電極21の分断、サブ電極22の分断、およびメイン電極21とガード電極23間の短絡検出結果を示す図である。 被水検知モードにおけるメイン電極21とサブ電極22間の短絡検出結果を示す図である。 被水検知モードにおけるシートの大量被水検出結果を示す図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 通常処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1:静電容量式乗員検知システム、100:乗員保護システム、
2:センサ部、21:メイン電極、22:サブ電極、23:ガード電極、
28a:メイン配線部、28b:サブ配線部、
3:コネクタ部、
4:切替部、41:第一スイッチ、42:第二スイッチ、
5:インピーダンス算出部、
51:電圧検出部、52:電流検出部、53:インピーダンス演算部、
6:実虚成分算出部、7:判別部、8:電源部、
9:座面部、10:背もたれ部、11:シートフレーム、12:車両ボディ、
14:インピーダンス検出部、15:乗員検知ECU、
16:エアバッグECU、17:エアバッグ

Claims (20)

  1. 交流電圧を発生する電源部と、
    車両のシートに配置されるメイン電極と、
    前記電源部と前記メイン電極とをつなぐメイン配線部と、
    車両接地に導通するシートフレームと前記メイン電極との間に前記メイン電極に離隔して対向配置されるガード電極と、
    前記メイン電極と前記ガード電極とを同電位とし前記メイン電極と前記車両接地に導通する車両ボディとの間に電界を形成する乗員検知モードにおいて、前記メイン電極と前記車両ボディまでのメインボディ間インピーダンスを含む第一インピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部で算出された前記第一インピーダンスに基づいて前記第一インピーダンスの実数部及び虚数部を算出する実虚成分算出部と、
    前記実虚成分算出部で算出された前記第一インピーダンスの前記虚数部に基づいて、前記メイン電極の分断、または、前記メイン電極と前記ガード電極間の短絡の有無を判別する故障判別部と、
    前記乗員検知モードにおいて前記第一インピーダンスに基づいて前記シートの乗員を判別する乗員判別部と、
    を備えることを特徴とする静電容量式乗員検知システム。
  2. 前記故障判別部は、さらに、前記実虚成分算出部で算出された前記第一インピーダンスの前記実数部に基づいて、前記メイン電極の分断、または、前記メイン電極と前記ガード電極間の短絡の有無を判別する請求項記載の静電容量式乗員検知システム。
  3. 前記故障判別部は、前記乗員検知モードにおいて前記実虚成分算出部で算出された前記第一インピーダンスの前記虚数部が、予め設定された虚数部しきい値より小さい場合、前記メイン電極の分断、または、前記メイン電極と前記ガード電極間の短絡であると判別する請求項1または2に記載の静電容量式乗員検知システム。
  4. 交流電圧を発生する電源部と、
    車両のシートに配置されるメイン電極と、
    前記電源部と前記メイン電極とをつなぐメイン配線部と、
    車両接地に導通するシートフレームと前記メイン電極との間に前記メイン電極に離隔して対向配置されるガード電極と、
    前記メイン電極と前記ガード電極とを同電位とし前記メイン電極と前記車両接地に導通する車両ボディとの間に電界を形成する乗員検知モードにおいて、前記メイン電極と前記車両ボディまでのメインボディ間インピーダンスを含む第一インピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部で算出された前記第一インピーダンスに基づいて前記第一インピーダンスの実数部及び虚数部を算出する実虚成分算出部と、
    前記実虚成分算出部で算出された前記第一インピーダンスの前記実数部に基づいて、前記シートの大量被水の有無を判別する故障判別部と、
    前記乗員検知モードにおいて前記第一インピーダンスに基づいて前記シートの乗員を判別する乗員判別部と、
    を備えることを特徴とする静電容量式乗員検知システム。
  5. 前記故障判別部は、さらに、前記実虚成分算出部で算出された前記第一インピーダンスの前記虚数部に基づいて、前記シートの大量被水の有無を判別する請求項4記載の静電容量式乗員検知システム。
  6. 前記故障判別部は、さらに、前記実虚成分算出部で算出された前記第一インピーダンスの前記実数部が、予め設定された実数部しきい値以上の場合、前記シートの大量被水であると判別する請求項4または5に記載の静電容量式乗員検知システム。
  7. 前記実虚成分算出部は、前記実数部を算出する範囲が設定され、前記第一インピーダンスの前記実数部が前記範囲の実数上限値を超えた場合、前記第一インピーダンスの前記実数部を前記実数上限値として算出し、
    前記実数部しきい値は、前記実数上限値に設定される請求項6に記載の静電容量式乗員検知システム。
  8. 交流電圧を発生する電源部と、
    車両のシートに配置されるメイン電極と、
    前記電源部と前記メイン電極とをつなぐメイン配線部と、
    車両接地に導通するシートフレームと前記メイン電極との間に前記メイン電極に離隔して対向配置されるガード電極と、
    前記メイン電極と離隔し、前記メイン電極に隣り合うように配置されるサブ電極と、
    前記メイン電極と前記ガード電極とを同電位とし前記メイン電極と前記車両接地に導通する車両ボディとの間に電界を形成する乗員検知モードにおいて、前記メイン電極と前記車両ボディまでのメインボディ間インピーダンスを含む第一インピーダンスを算出し、前記メイン電極と前記サブ電極との間に電界を形成する被水検知モードにおいて、前記メイン電極と前記サブ電極までのメインサブ間インピーダンスを含む第二インピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部で算出された前記第二インピーダンスに基づいて前記第二インピーダンスの実数部及び虚数部を算出する実虚成分算出部と、
    前記実虚成分算出部で算出された前記第二インピーダンスの前記虚数部に基づいて、前記メイン電極の分断、前記サブ電極の分断、または、前記メイン電極と前記ガード電極間の短絡の有無を判別する故障判別部と、
    記乗員検知モードにおいて、前記第一インピーダンスに基づいて前記シートの乗員を判別する乗員判別部と、
    を備えることを特徴とする静電容量式乗員検知システム。
  9. 前記故障判別部は、さらに、前記実虚成分算出部で算出された前記第二インピーダンスの前記実数部に基づいて、前記メイン電極の分断、前記サブ電極の分断、または、前記メイン電極と前記ガード電極間の短絡の有無を判別する請求項8記載の静電容量式乗員検知システム。
  10. 前記故障判別部は、前記被水検知モードにおいて前記実虚成分算出部で算出された前記第二インピーダンスの前記虚数部が、予め設定された虚数部しきい値より小さい場合、前記メイン電極の分断、前記サブ電極の分断、または、前記メイン電極と前記ガード電極間の短絡であると判別する請求項8または9に記載の静電容量式乗員検知システム。
  11. 交流電圧を発生する電源部と、
    車両のシートに配置されるメイン電極と、
    前記電源部と前記メイン電極とをつなぐメイン配線部と、
    車両接地に導通するシートフレームと前記メイン電極との間に前記メイン電極に離隔して対向配置されるガード電極と、
    前記メイン電極と離隔し、前記メイン電極に隣り合うように配置されるサブ電極と、
    前記メイン電極と前記ガード電極とを同電位とし前記メイン電極と前記車両接地に導通する車両ボディとの間に電界を形成する乗員検知モードにおいて、前記メイン電極と前記車両ボディまでのメインボディ間インピーダンスを含む第一インピーダンスを算出し、前記メイン電極と前記サブ電極との間に電界を形成する被水検知モードにおいて、前記メイン電極と前記サブ電極までのメインサブ間インピーダンスを含む第二インピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部で算出された前記第二インピーダンスに基づいて前記第二インピーダンスの実数部及び虚数部を算出する実虚成分算出部と、
    前記実虚成分算出部で算出された前記第二インピーダンスの前記実数部に基づいて、前記シートの大量被水の有無を判別する故障判別部と、
    記乗員検知モードにおいて、前記第一インピーダンスに基づいて前記シートの乗員を判別する乗員判別部と、
    を備えることを特徴とする静電容量式乗員検知システム。
  12. 前記故障判別部は、さらに、前記実虚成分算出部で算出された前記第二インピーダンスの前記虚数部に基づいて、前記シートの大量被水の有無を判別する請求項11記載の静電容量式乗員検知システム。
  13. 前記故障判別部は、さらに、前記被水検知モードにおいて前記実虚成分算出部で算出された前記第二インピーダンスの前記実数部が、予め設定された実数部しきい値以上の場合、前記シートの大量被水であると判別する請求項11または12に記載の静電容量式乗員検知システム。
  14. 前記実虚成分算出部は、前記実数部を算出する範囲が設定され、前記第二インピーダンスの前記実数部が前記範囲の実数上限値を超えた場合、前記第二インピーダンスの前記実数部を前記実数上限値として算出し、
    前記実数部しきい値は、前記実数上限値に設定される請求項13に記載の静電容量式乗員検知システム。
  15. 交流電圧を発生する電源部と、
    車両のシートに配置されるメイン電極と、
    前記電源部と前記メイン電極とをつなぐメイン配線部と、
    車両接地に導通するシートフレームと前記メイン電極との間に前記メイン電極に離隔して対向配置されるガード電極と、
    前記メイン電極と離隔し、前記メイン電極に隣り合うように配置されるサブ電極と、
    前記メイン電極と前記ガード電極とを同電位とし前記メイン電極と前記車両接地に導通する車両ボディとの間に電界を形成する乗員検知モードにおいて、前記メイン電極と前記車両ボディまでのメインボディ間インピーダンスを含む第一インピーダンスを算出し、前記メイン電極と前記サブ電極との間に電界を形成する被水検知モードにおいて、前記メイン電極と前記サブ電極までのメインサブ間インピーダンスを含む第二インピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部で算出された前記第二インピーダンスに基づいて前記第二インピーダンスの実数部及び虚数部を算出する実虚成分算出部と、
    前記実虚成分算出部で算出された前記第二インピーダンスの前記実数部および前記虚数部の少なくとも一方に基づいて、前記メイン電極と前記サブ電極間の短絡の有無を判別する故障判別部と、
    記乗員検知モードにおいて、前記第一インピーダンスに基づいて前記シートの乗員を判別する乗員判別部と、
    を備えることを特徴とする静電容量式乗員検知システム。
  16. 前記故障判別部は、さらに、前記被水検知モードにおいて前記実虚成分算出部で算出された前記第二インピーダンスの前記実数部が、予め設定された実数部しきい値以上の場合、前記メイン電極と前記サブ電極間の短絡であると判別する請求項15に記載の静電容量式乗員検知システム。
  17. 前記実虚成分算出部は、前記実数部を算出する範囲が設定され、前記第二インピーダンスの前記実数部が前記範囲の実数上限値を超えた場合、前記第二インピーダンスの前記実数部を前記実数上限値として算出し、
    前記実数部しきい値は、前記実数上限値に設定される請求項16に記載の静電容量式乗員検知システム。
  18. 前記故障判別部は、さらに、前記被水検知モードにおいて前記実虚成分算出部で算出された前記第二インピーダンスの前記虚数部が、予め設定された虚数部しきい値以上の場合、前記メイン電極と前記サブ電極間の短絡であると判別する請求項15〜17の何れか一項に記載の静電容量式乗員検知システム。
  19. 前記実虚成分算出部は、前記虚数部を算出する範囲が設定され、前記第二インピーダンスの前記虚数部が前記範囲の虚数上限値を超えた場合、前記第二インピーダンスの前記虚数部を前記虚数上限値として算出し、
    前記虚数部しきい値は、前記虚数上限値に設定される請求項18に記載の静電容量式乗員検知システム。
  20. 請求項1〜19の何れか一項に記載の静電容量式乗員検知システムと、
    前記静電容量式乗員検知システムの判別結果に基づいて乗員保護装置を制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする乗員保護システム。
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