JP4305056B2 - 巻取ボビン用ストッカー装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は巻取装置に空のボビンを供給するためのボビンストッカーに関し、特に、円錐形状のコーン型ボビンを供給するのに好適な巻取ボビン用ストッカー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ワインダー等の巻取装置に空の巻取ボビン(以後空ボビンと称する)を供給するためのボビンストッカーが種々知られている。
【0003】
また、巻取ボビンには一定の外径を有する円筒形状のチーズボビンと、大径部と小径部とを有する円錐形状のコーンボビンとがある。前記チーズボビンは外径が一定であるので、軸方向に拘らずに貯留することが可能であり、空ボビンを取り出す際にもその方向を気にする必要もなく楽に行える。
【0004】
しかし、コーンボビンの際には、円錐形状であるので軸方向の形状が相違しており、空ボビンを取り出す際には、その方向を揃えて取り出す必要がある。そのために、ボビンストッカーに貯留する際に一定方向に揃えておき、それを順次送出す供給手段を備えたボビンストッカーが公開されている。(例えば、特許文献1参照)
【0005】
巻取装置は通常は大きな巻径になるまで糸を巻回して、大重量の満巻パッケージを巻成する。しかし、サンプル織布を生成する場合等には、極少量の糸を巻回しただけの巻糸パッケージを大量に必要とする。このようなサンプル巻きの際には、頻繁にボビン交換する必要があり、作業者が常時前記巻取装置に密着して巻上げボビンと空ボビンの交換作業をしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−101636号公報(第1−4頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
巻取ボビンとしては、巻成されたパッケージから糸を引き出す解舒性がよいことからコーンボビンを採用することが多く、前記コーンボビンを効率よく貯蔵するボビンストッカーが望まれる。
【0008】
しかし、前記特許文献1に記載のボビンストッカーはコーンボビンの方向を揃えて貯蔵する必要があり、効率よく貯蔵することはできない。
【0009】
また前記巻取装置を夜間等に無人操業する際には、円錐形状のコーンボビンの軸方向を揃えて自動的に供給可能な供給装置を配備する必要がある。
【0010】
そのために、コーンボビンの小径部と大径部とを組み合わせて効率よく貯蔵すると共に、軸方向の姿勢を正しく揃えて自動的に送出すことができるボビンストッカーが望まれている。
【0011】
本発明の目的は、円錐形状のコーンボビンを効率よく貯蔵すると共に、コーンボビンの小径部と大径部との方向を揃えて送出し、巻取装置に移載することが可能な巻取ボビン用ストッカー装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1に係る発明は、巻取用の空のボビンを多数貯蔵する第一ストッカーと、この第一ストッカーからボビンを一個ずつ送り出すボビン送出装置と、送出されたボビンの軸方向の姿勢を揃える姿勢制御装置と、軸方向姿勢を同一方向に揃えられたボビンを収容する第二ストッカーとを備えている巻取ボビン用ストッカー装置であって、前記第二ストッカーは、複数本のコーンボビンをその形状に沿って扇状に収容可能である扇形状の収容箱本体をその本体形状とし、空ボビンが進入可能な入口側開口部とそれとは反対側の出口側開口部とを備え、前記姿勢制御装置から移送される空ボビンを受取る位置と、収容されたボビンを巻取装置へ受け渡す位置との間を移動自在であり、さらに前記空ボビンを受取る位置において、前記出口側開口部を下側にした状態とし、前記入口側開口部から進入してきた空ボビンが自重により出口側開口部側に移動する構成となっていることを特徴としている。
【0013】
上記の構成を有する請求項1に係る発明によれば、第二ストッカーは、複数本のコーンボビンをその形状に沿って扇状に収容可能である扇形状の収容箱本体をその本体形状とし、前記姿勢制御装置から移送される空ボビンを受取る位置と、収容されたボビンを巻取装置へ受け渡す位置との間を移動自在であり、ボビンを受取る位置においても、ボビン払い出し用の出口側開口部を下側にした状態とし、入口側開口部から進入してきた空ボビンは、自重により反対側の出口側開口部側に移動するようにしているので、方向性を気にせず、効率よくボビンを貯留することができる。
【0014】
請求項2に係る発明は、前記第一ストッカーが、垂直方向に一列に多数の空ボビンを収容すると共に収容したボビンを下段から順に送出す構成のボビン収容庫を複数水平方向に並列した構成であり、該ストッカーを前記ボビン送出装置方向の水平方向に移動させる移動装置を配設したことを特徴としている。
【0015】
上記の構成を有する請求項2に係る発明によれば、ボビンの送出操作が行われて、ボビン収容庫に収容されている空ボビンが全て消費されると、第一ストッカー全体を水平移動させ、次のボビン収容庫に収容された空ボビン落下させて、送り出すことができる。
【0016】
請求項3に係る発明は、前記ボビン送出装置が、先頭のボビンを送出するボビン押出し部と次のボビンの進入を停止する進入阻止部とを備えていることを特徴としている。
【0017】
上記の構成を有する請求項3に係る発明によれば、確実にボビンを一個ずつ送出すことができる。
【0018】
請求項4に係る発明は、前記姿勢制御装置が、円錐形状の前記空ボビンの小径部の径よりも大きな幅で且つ大径部の径よりも小さな幅の隙間を有するガイド部材と前記隙間部の下部に配設されると共に前記隙間部を開口する方向に回動自在なボビン載置部材とを備えていることを特徴としている。
【0019】
上記の構成を有する請求項4に係る発明によれば、隙間部を開口させて小径部を落下させ、小径部を下にして宙吊り状態のコーンボビンをボビン載置部材が持ち上げる際に、小径部を先頭に向けた同一方向に、小径部と大径部とを有するコーンボビンの姿勢を揃えることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る巻取ボビン用ストッカー装置の実施の形態について、図1から図7に基づいて説明する。
【0023】
図1により、本発明に係る巻取ボビン用ストッカー装置を備える巻取システムについて説明する。前記巻取ボビン用ストッカー装置は第一ストッカー1と第二ストッカー10とを備えており、空の巻取ボビンを多数貯留している第一ストッカー1に貯蔵されている多数の空ボビンから一個ずつ空ボビンCBを切り出して、第二ストッカー10に供給する構成である。
【0024】
該第二ストッカー10に貯蔵された空ボビンCBを巻取装置30に装着して、後述する巻糸準備部20にて選択され準備された糸Yを巻回して巻糸パッケージPWを巻成する巻取システムである。
【0025】
前記第二ストッカー10は複数の空ボビンCBを貯蔵可能であり、巻取装置30にて巻成される巻糸パッケージPWを払い出して後で、後述するように、矢印R1方向に回動して新たな空ボビンCBを前記巻取装置30に供給する構成としている。
【0026】
また、クリール21に装着されたパッケージP1,P2,P3・・・から糸Y1,Y2,Y3をそれぞれ引き出して張力付加部材G1を挿通して糸の選択装置22により所定の糸Yを選択し、糸継装置25、糸測長貯留装置26を通り、第二の張力付加部材G2を介して、巻取装置30に装着され巻取ドラム31と連れ回りする空ボビンCBに糸Yを巻回して巻糸パッケージPWを製造している。また、製造された前記巻糸パッケージPWは、該パッケージPWを把持しているクレードル32を矢印R2方向に回動した後、前記パッケージPWの把持を解除して、傾斜面40に降下し、集積部41に集積する構成である。
【0027】
パッケージP1,P2,P3・・・は、それぞれ色や糸種の異なるパッケージであって、糸継装置25により糸継されながら連続的に糸測長貯留装置26に供給される。また、所望の織物を製造するのに必要な色種・糸種のパッケージがクリール21に装着されるものであり、図示した3個に限定されず、6個もしくは12個装着されることもあって、数量には制限がない。
【0028】
糸の選択装置22はパッケージP1,P2,P3毎に配設された糸ガイド23a,23b,23c(図7参照)をそれぞれ有していて、後述するように糸継装置25へ糸Yを案内する糸ガイド位置(図中23Aに相当)と、糸Yを吸引部材24Bへ案内する位置(図中23Bに相当)とに移動自在に制御される構成である。
【0029】
前記吸引部材24Bに吸引されている糸Yは、糸保持ローラ24Aと糸保持板24により挟持されている。糸保持ローラ24Aは、外周面にウレタン等の弾性材が被覆されたローラ部材であり、糸保持板24は、シリンダー24Cにより、前記糸保持ローラ24Aに当接・離反する構成である。
【0030】
糸継装置25により糸Yの切断と糸継を行っており、選択装置22により選択された所望の糸Yが糸継装置25へ案内されて糸継された後で、糸測長貯留装置26を駆動し所定長さの糸として巻き取る構成である。この糸継装置25としては空気渦流により糸継するスプライサー装置でもよいし、糸結びを行うノッター装置でもよい。スプライサー装置を採用するかノッター装置を採用するかは、使用する糸種や求められる糸継形態によって選択される。
【0031】
前記選択装置22にはそれぞれの糸Yを案内する糸ガイド23が配設されており、該糸ガイド23は図7に示すように、糸Y1を案内する糸ガイド23aと、糸Y2を案内する糸ガイド23bと、糸Y3を案内する糸ガイド23c・・・とから構成されている。また、シリンダー27により揺動部材28を介して糸ガイド23全体を揺動自在とすると共に、シリンダー29a、29b、29cを介してそれぞれの糸ガイド23a、23b、23cを揺動阻止する構成として、所望の糸ガイドのみを前記糸継装置25へ糸Yを案内する糸ガイド位置(23Aに相当)に揺動させるものである。
【0032】
バネ部材28Aにより糸ガイド23を糸継装置25へ糸Yを案内する糸ガイド位置(23Aに相当)方向に付勢すると共に、シリンダー27により押上棒28bを介して糸ガイド23を、糸Yを吸引部材24Bへ案内する位置(23Bに相当)に押下げる構成である。またこの時に、シリンダー29a、29b、29cにより所定の糸ガイド23を23Bの位置に固定するものであるがここでは詳述しない。
【0033】
また、選択された糸Yを糸継装置25にて糸継した後で、糸測長貯留装置26を駆動して所定長さの糸を巻き取る構成である。この糸測長貯留装置26は、織成後の紋柄を考慮して決定される糸選択制御プログラムにより回転角度を制御しながら回転駆動されるパルスモータもしくは角度制御可能なサーボモータを備える巻取ドラムである。
【0034】
上記のように、選択装置22と糸継装置25と糸測長貯留装置26とを備える巻糸準備部20により、巻糸パッケージPWに巻き取る糸Yの選択と所定長の貯留を行う構成である。
【0035】
前記糸測長貯留装置26に測長され巻き取られた糸Yを巻取装置30にて巻糸パッケージPWを巻成する。所定長さの糸長を有する巻糸パッケージPWの巻成が終了すると、該巻糸パッケージPWを取り外して、新たに空の巻取ボビンを装着して、次の新たな巻取を開始する。
【0036】
次に空の巻取ボビンを多数貯留している第一ストッカー1と、該第一ストッカーからボビンを一個ずつ送出して第二ストッカーへ送り出すボビン送出装置7について図2より説明する。
【0037】
図2(a)に示すように、第一ストッカー1は、垂直方向に一列に多数の空ボビンCBを収容すると共に収容した前記ボビンCBを下段から順に送出す構成のボビン収容庫1a、1b、1c・・・を複数水平方向に並列した構成である。前記ボビン収容庫1a、1b、1c・・・は一体的にフレーム1Aに装着されていて、該フレーム1Aの側部に配設されている直線ギヤ1Cと駆動ギヤ4とが噛合うことで、水平方向に移動自在に構成している。また、図示しない駆動装置により前記駆動ギヤ4を回転駆動して、直線ギヤ1Cを水平方向に移動する構成であり、駆動装置と駆動ギヤ4と直線ギヤ1Cとで移動装置を構成している。
【0038】
前記フレーム1Aは、一部拡大図に示しているように、その下端部がL型に曲がったガイド部1Aaとなっており、該ガイド部1Aaが架台フレーム3の上面をゆっくりと摺動することで、第一ストッカー1が全体として水平方向に移動する構成である。この時に架台フレーム3の上面に滑板3Aを装着して滑らかに摺動するように構成してもよい。
【0039】
前記フレーム1Aは第一ストッカー1の両側面にそれぞれ装着されていて、それぞれのフレーム1A下部のL型に曲げられたガイド部1Aaが架台フレーム3若しくは滑板3Aに当接して、案内箱2を跨ぐようにして水平移動自在に構成されている。
【0040】
また、前記フレーム1Aの片方に各ボビン収容庫位置に対応してセンサ片1Bをそれぞれ配設して、架台フレーム3上のガイドカバー2Bに固定された取付板5Bに装着されるセンサ5Aにより検知する構成としている。図示しない駆動装置により駆動ギヤ4を回転駆動して第一ストッカー1全体を移動し、ボビン収容庫1aに対応したセンサ片1Bを前記センサ5Aが検知して前記駆動装置の駆動を停止する。
【0041】
その後、ボビンの送出操作が行われて、前記ボビン収容庫1aに収容されている空ボビンCBが全て消費されると、再度前記駆動装置により第一ストッカー1全体を水平移動させ、次のボビン収容庫1bのセンサ片1Bをセンサ5Aが検知して第一ストッカー1の移動を停止する。
【0042】
図2(b)に示すように、案内箱2の上面の一部にボビンCBが挿通可能な開口部2Aを設け、それぞれのボビン収容庫に対応したセンサ片1Bをセンサ5Aが検知して第一ストッカー1を停止させた時に、ボビン収容庫の直下に前記開口部2Aが位置する構成としている。そのために、先ず、ボビン収容庫1aが前記開口部2Aの真上に位置するタイミングで第一ストッカー1の水平移動が停止され、ボビン収容庫1aに収容された空ボビンCBが前記開口部2Aを経由して落下する構成としている。
【0043】
案内箱2内にはボビン送出装置7が配設されており、落下したボビンCB1を押出してボビン載置部材6Aまで送出するものである。ボビン送出装置7はシリンダー7Bと該シリンダー7Bの先端に装着されるボビン送出部材7Aとから構成されており、該ボビン送出部材7Aは、垂直板状のボビン押出し部7Aaと該押出し部7Aaの上部に連接される水平板状の進入阻止部7Abとを備えた断面L型の部材である。そのために、前記ボビン押出し部7Aaが落下したボビンCB1を押し出している時には、前記進入阻止部7Abが次のボビンCB2の落下と進入を阻止する構成である。
【0044】
前記進入阻止部7Ab側に装着される投光器8aと外側の架台フレーム3側に装着される受光器8bとにより開口部2Aから落下したボビンCB1を検知する構成であり、該検知器によりボビンCB1を検知すると、シリンダー7Bを駆動してボビン押出し部7Aaを押出して、前記ボビンCB1をボビン載置部材6Aまで送出する。この時に前記進入阻止部7Abが開口部2Aを塞いでいるために、次のボビンCB2が落下して進入してくることがない。
【0045】
シリンダー7BによりボビンCB1をボビン載置部材6Aに送出し、後述する第二ストッカーに移載した後で、前記シリンダー7Bを後退させる。つまり、前記投光器8aと受光器8b間にボビンが無いことを検知してシリンダー7Bを後退させる。すると、次のボビンがあれば開口部2Aから落下し前記投光器8aと受光器8bとにより新たなボビンとして検知され、次のボビン送出動作が開始される。
【0046】
また、次のボビンがない場合には、該当するボビン収容庫(例えば1a)のボビンが全て消費された場合であり、上述したように、第一ストッカー1全体を水平移動させ、次のボビン収容庫(例えば1b)のセンサ片1Bをセンサ5Aが検知して第一ストッカー1の移動を停止し、新たなボビン送出動作が開始される。
【0047】
本実施例では、投光器8aと受光器8bとを用いてボビンCB1を検知する構成としているが、特に限定するものではなく、その他のセンサを用いて前記ボビンCB1を検知する構成としてもよい。
【0048】
次に、図3より、ボビン載置部材6Aに送出された空ボビンCBの軸方向姿勢を揃えて第二ストッカー10へ移送する姿勢制御装置6について説明する。
【0049】
図3(a)に示すように、前記ボビン送出装置7により送出された空ボビンCBは一旦ボビン載置部材6A上に載置される。次に、図3(b)に示すように、ボビン載置部材6Aを支軸6aを回動中心として、シリンダー6Bにより、下向きに回動する。すると、架台フレーム3に固設されている左右のガイド部材3a、3b間に形成される隙間6D部に空ボビンCBが小径部を下側にして宙吊り状態となる。
【0050】
これは、前記隙間6Dの幅H寸法を、空ボビンCBの小径部の径dよりも大きく、大径部の径Dよりも小さい寸法としたためである。そのために、ボビン載置部材6A上に載置される空ボビンCBの軸方向姿勢に拘らずに、同じ姿勢(小径部を下側とした)の宙吊り状態とすることができる。つまり、図3(b)の実線に示す小径部が図中の右向きのボビンCBaであっても、一点鎖線に示す小径部が左向きのボビンCBbであっても、宙吊り状態では同一姿勢のボビンCBAとなる。
【0051】
その後、前記シリンダー6Bを延伸させてボビン載置部材6Aを上方に回動すると、図3(c)に示すように、小径部を図中の左側に向けて、第二ストッカー10方向に向いた状態のボビンCBB姿勢となる。その後で、空気噴射ノズル6Cからエアーを噴射することで、ボビンCBBを第二ストッカー10に移載する構成としている。
【0052】
空気噴射ノズル6Cからのエアー噴射は、ボビンCBBの大径部から小径部へ向けての噴射であり、段々縮径しているコーンボビンの内側に向けて噴射することで、前記ボビンCBBを押出す或いは吹き飛ばすように作用する。
【0053】
このように、第一ストッカー1に収容するコーンボビンの方向に拘らずに所定の同一姿勢で前記コーンボビンを第二ストッカー10へ送出することができるので、第一ストッカー1に空ボビンCBを効率よく貯蔵することが可能となる。特に円錐状のコーンボビンの場合には、小径部と大径部とを交互に組み合わせて複数のボビンを積層することが効果的である。
【0054】
第二ストッカー10は図4(a)、図4(b)に示すように、空ボビンCBが進入可能な入口側開口部10aを備えた扇形状の収容箱本体10bをその本体形状としており、複数本のコーンボビンをその形状に沿って小径部を内側にした扇状に収容可能であり、反対側の出口側には、ボビン払い出し用の大きな出口側開口部10cが形成されている。
【0055】
前記第二ストッカー10は図4(c)に示すように、支持部11を介して支軸12回りに回動自在であり、該回動動作は、前記支持部11を延長した延設部13にその伸縮ロッド14Aが装着されるシリンダー14を介して行う構成としている。そのために、前記第二ストッカー10は、姿勢制御装置6から移送される空ボビンCBを受取る位置10Aと、収容されたボビンを巻取装置へ受け渡す位置10B(想像線に示す)との間を、支軸12を回動中心にして回動自在な構成である。また、空ボビンCBを受取る位置10Aにおいても、図中の実線で示すように、前記ボビン払い出し用の大きな出口側開口部10cを下側にした傾斜した状態としているので、前記入口側開口部10aから進入してきた空ボビンCBは、自重により速やかに反対側の出口側開口部10c方面へ転落しながら移動する構成となっている。
【0056】
前記ボビン払い出し用の出口側開口部10cには、ストッパー17が配設されていて、送り込まれてくるボビンの停止端となっている。また、ボビンの下部に当接する部分は弾性板19が配設されていて、該弾性板19の付勢によりボビンを弾性支持している。また、16は糸を案内するV溝を備える案内ガイドであり、16Aは前記案内ガイド16のV溝部に案内された糸Yを切断し一端を把持するカッター部材である。該カッター部材16Aはシリンダー15により駆動され、これらの案内ガイド16やカッター部材16Aは、後述するボビン交換作業の際に作用する部材である。
【0057】
18aは入口側開口部10a側にある空ボビンCBを検知するセンサであり、18bは出口側開口部10c側にある空ボビンCBを検知するセンサである。つまり、一個目のボビンは先ず出口側開口部10c側まで移動してセンサ18bにより検出される。それから、次々とボビンが供給されていき、満杯状態で初めてセンサ18aがボビンを検知する構成である。つまり、センサ18aがボビンを検出しない時に、前述したボビン送出装置7を駆動して新たなボビンを供給するように制御すればよい。
【0058】
次いで図5、図6により、巻取装置30にて所定の糸長が巻回された満巻の巻糸パッケージPWを取り外して、新たな空ボビンCBを第二ストッカー10から巻取装置30へ装着する動作について説明する。
【0059】
図5(a)に示すように、糸Yをトラバースさせる螺旋溝が設けられた巻取ドラム31とボビンCBを回転自在に支持するクレードル32とを備える巻取装置30において、回転している前記巻取ドラム31に当接して連れ回りするボビンCBに糸を巻回している。所定の糸長が巻回されると、巻取ドラム31の回転を停止し、クレードル32に保持されている満巻の巻糸パッケージPWの払い出し動作が開始される。
【0060】
クレードル32はシリンダー34により支軸32a回りに回動自在であり、満巻の巻糸パッケージPWが巻成されると、巻取ドラム31の回転が停止された後で、矢印R2方向に想像線に示すクレードル32A位置まで回動される。そして、図5(b)に示すシリンダー37により大径部ホルダー36を移動させて(図中の想像線に示す)、満巻の巻糸パッケージPWの保持を解除する。
【0061】
クレードル32A位置にて満巻の巻糸パッケージPWの保持を解除する際には、糸外しガイド38を回動させて糸YをU溝38aに捕捉した状態であり、この時に第二ストッカー10を矢印R1方向に回動し、位置10Bとすると、前述した案内ガイド16に糸Yが挿通する位置関係に設定されており、この状態で満巻の巻糸パッケージPWの保持を解除する前に、カッター部材16Aを作動させ、糸Yを切断すると共に、巻取側の糸端を把持する構成としている。
【0062】
糸Yを切断した後でシリンダー37により大径部ホルダー36を移動させて(図中の想像線に示す)、満巻の巻糸パッケージPWの保持を解除すると、前記巻糸パッケージPWは傾斜面40に落下し、集積部41に集積される。該集積部41は集積用の箱であってもよいし、また搬送コンベアであってもよい。
【0063】
カッター部材16Aにより糸Yを切断して糸端の一端を把持した状態で、前述した巻糸パッケージPWの解除を行う。そうすると、クレードル32のボビン装着部にはボビンのない空隙部となり、この状態でクレードルを32A位置から32B位置とすると、位置10Bにある前記第二ストッカー10と係合する位置となり、ボビンの受け渡しが可能な状態となる。そこで、前記空隙部に新たな空ボビンCBを装着する装着動作を開始する。
【0064】
次に図6により空ボビンの装着動作について説明する。ボビン交換時には、糸外しガイド38がシリンダー39を介して支軸38A回りに矢印R3方向に回動し、糸Yを持ち上げるようにして巻取ドラム31表面の螺旋溝から外して、U溝38a部に捕捉しており、図6(a)に示すように前記U溝38aを通過してカッター部材16Aに至る糸道経路となっている。
【0065】
前記第二ストッカー10が位置10Bにある時に、シリンダー37により後退移動させられている大径部ホルダー36を図6(a)の矢印S1方向に前進移動する。この移動は、前記大径部ホルダー36と連結部材37Bを介して接続されるシリンダー軸37Aを、シリンダー37により伸長させることにより行う。
【0066】
前記大径部ホルダー36を矢印S1方向に移動させると、糸外しガイド38のU溝38aに糸道規制されている糸Yに当接して、該糸Yを空ボビンCBの大径部との間で挟み込む構成としている。
【0067】
糸Yを挟み込んだ状態のままさらに矢印S1方向に移動(図6(b)の状態)して、図6(c)に示すように空ボビンCBの小径部を小径部ボビンホルダー35へ当接させる。
【0068】
上記のようにして、第二ストッカー10内の先頭の空ボビンCBを、クレードル32の大径部ホルダー36と小径部ボビンホルダー35とで挟持する構成としている。この状態で前記第二ストッカー10を上昇移動させると、前記ボビンCBの下側の弾性板19が弾性変形しながら上昇するので、前記クレードル32に保持されている空ボビンCBがその保持された状態を維持して、第二ストッカー10のみが上昇離反することになる。
【0069】
また、糸Yはクレードル32に保持されている空ボビンCBの大径部と前記大径部ホルダー36とにより挟持されているので、第二ストッカー10に固定されたカッター部材16Aに把持された糸端が、第二ストッカー10の移動につれて前記カッター部材16Aから引き離される。
【0070】
新たな空ボビンCBがクレードル32に装着されると、前記糸外しガイド38が、ボビン軸とほぼ平行な位置まで戻ると共に、クレードル32が回動して、装着した新たな空ボビンCBが巻取ドラム31に当接して図5(a)の実線に示す位置となり、次の巻取が開始される。
【0071】
上記した、巻取、満巻ボビン取り外し、空ボビン送り、空ボビン装着、新たな巻取開始、の各工程は図示しない制御装置により自動的に行うよう設定可能であって、本発明に係るストッカー装置を採用することで、多数の空ボビンをボビンの方向に拘らずに効率よく貯蔵することができ、長時間に渡って無人運転が可能となる。
【0072】
一般に、織物や編物のサンプルを作成する際には、少量の糸長の巻糸パッケージを多数必要とする。また各パッケージも単一の糸種ではなく、各種の色糸を所定の糸長毎にして巻回されたパッケージが必要である。そのために、本実施例に示した選択装置22と糸測長貯留装置26とを備えた巻取装置を採用することで、必要な糸種と糸長のパターン化されたパッケージを連続的に、また大量に自動製造することができる。
【0073】
【発明の効果】
上記したように本発明によれば、前記第二ストッカーが、扇形状の収容箱本体をその本体形状とし、複数本のコーンボビンをその形状に沿って扇状に収容可能であり、前記姿勢制御装置から移送される空ボビンを受取る位置と、収容されたボビンを巻取装置へ受け渡す位置との間を移動自在で、ボビンを取出した後で同一の姿勢に制御するので、貯蔵する空ボビンの方向性に拘らずに、効率よくボビンを貯蔵することができると共に、正しい姿勢としてボビンを巻取装置へ移載することが可能となり、特に円錐形状のコーンボビンを効率よく貯蔵するのに好適な巻取ボビン用ストッカー装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る巻取ボビン用ストッカー装置を備える巻取システムの一実施例を示す全体説明図である。
【図2】本発明に係る第一ストッカーとボビン送出装置を示しており、(a)は全体斜視図であり、(b)はボビン送出装置部の断面図である。
【図3】本発明に係る姿勢制御装置を示しており、(a)は全体斜視図であり、(b)はボビン載置部材が旋回降下してボビンを宙吊り状態とした側面図であり、(c)はボビン載置部材を旋回上昇させてボビンの姿勢を揃えたところを示す側面図である。
【図4】本発明に係る第二ストッカーを示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。
【図5】巻取部を示しており(a)は概略側面図であり、(b)は正面図である。
【図6】ボビン交換作業の手順を示しており、(a)は空ボビンを受取るところを示し、(b)は大径部ボビンホルダーが糸を挟み込みながらボビンに当接するところを示し、(c)はさらに大径部ボビンホルダーを押込んでボビンを小径部ボビンホルダーに当接させて保持するところを示す。
【図7】糸の選択装置の駆動手段を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 第一ストッカー
6 姿勢制御装置
7 ボビン送出装置
10 第二ストッカー
10A ボビンを受取る位置
10B 収容したボビンを巻取装置へ受け渡す位置
22 選択装置
30 巻取装置
CB (空)ボビン
PW 巻糸パッケージ
Y 糸

Claims (4)

  1. 巻取用の空のボビンを多数貯蔵する第一ストッカーと、この第一ストッカーからボビンを一個ずつ送り出すボビン送出装置と、送出されたボビンの軸方向の姿勢を揃える姿勢制御装置と、軸方向姿勢を同一方向に揃えられたボビンを収容する第二ストッカーとを備えている巻取ボビン用ストッカー装置であって、
    前記第二ストッカーは、複数本のコーンボビンをその形状に沿って扇状に収容可能である扇形状の収容箱本体をその本体形状とし、空ボビンが進入可能な入口側開口部とそれとは反対側の出口側開口部とを備え、前記姿勢制御装置から移送される空ボビンを受取る位置と、収容されたボビンを巻取装置へ受け渡す位置との間を移動自在であり、さらに前記空ボビンを受取る位置において、前記出口側開口部を下側にした状態とし、前記入口側開口部から進入してきた空ボビンが自重により出口側開口部側に移動する構成となっていることを特徴とする巻取ボビン用ストッカー装置。
  2. 前記第一ストッカーが、垂直方向に一列に多数の空ボビンを収容すると共に収容したボビンを下段から順に送出す構成のボビン収容庫を複数水平方向に並列した構成であり、該ストッカーを前記ボビン送出装置方向の水平方向に移動させる移動装置を配設したことを特徴とする請求項1に記載の巻取ボビン用ストッカー装置。
  3. 前記ボビン送出装置が、先頭のボビンを送出するボビン押出し部と次のボビンの進入を停止する進入阻止部とを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の巻取ボビン用ストッカー装置。
  4. 前記姿勢制御装置が、円錐形状の前記空ボビンの小径部の径よりも大きな幅で且つ大径部の径よりも小さな幅の隙間を有するガイド部材と前記隙間部の下部に配設されると共に前記隙間部を開口する方向に回動自在なボビン載置部材とを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の巻取ボビン用ストッカー装置。
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