JP4304833B2 - 炭素繊維製補強用織物並びにこの織物を用いてなるウェット・プリプレグおよびその製造方法 - Google Patents

炭素繊維製補強用織物並びにこの織物を用いてなるウェット・プリプレグおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維強化プラスチック(以下、FRPという。)等の繊維強化複合材料の補強材として使用する炭素繊維製織物の改良に関し、詳しくはたて糸とよこ糸間に存在する空隙部をなくした補強用織物およびこの織物を用いてなるウェット・プリプレグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、炭素繊維を強化繊維とした炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRPという。)は比強度、比弾性率に優れることから、軽量化による燃費が大幅に向上する航空機部材に使われている。特に、航空機のフラップ、フェアリングやエルロンなどの2次構造材や化粧室、天井パネルや荷物入れなどの内装材はハニカムを芯材とし、スキン材にCFRPを使用したハニカムサンドイッチ構造体が多用されている。
【0003】
これらのハニカムサンドイッチの製造方法は、ハニカムに炭素繊維織物からなるプリプレグを重ね合わせ、加熱・加圧することによりプリプレグの熱硬化性樹脂の硬化とハニカムとCFRPの接着を同時に行う、いわゆるハニカム・コキュア法で成形される。
【0004】
しかし、成形の際、ハニカムのコアに接している箇所においては、プリプレグは加圧されるが、コアに接していない箇所は加圧されないために、例えば図4に示す従来織物のように、たて糸1とよこ糸2間で構成された織物からなるプリプレグの中に炭素繊維が存在しない大きな目開き部である空隙部5が存在する。このような空隙部が存在すると樹脂が欠落して穴が開く問題点があり、このような織物をハニカムサンドイッチ板のスキン材に用いた場合、穴からハニカムコア内に水が入り込み、その水が凍って膨張することによってハニカムサンドイッチ板が壊れるとという重大なな問題につながる場合がある。
【0005】
このような問題を避けるために、通常、ハニカム・コキュア用の織物は炭素繊維のフィラメント数が3,000本、繊度が1,800デニールという比較的細い炭素繊維糸を用いた目開きの小さい織物が用いられている。
【0006】
しかしながら、その様な細い炭素繊維糸は生産性が低く、また織物の製造においても生産速度が遅いので高価な材料となる問題がある。そこで生産性を上げるには太い炭素繊維糸条を用いるのが得策であり、また、太い糸条ほど安価であるが、太い糸条から低目付の薄い織物を得ようとするとたて糸とよこ糸の交錯部に大きな空隙を有した織物になってしまう問題がある。そこで、さらに太い糸条で炭素繊維が均一に分散した薄い炭素繊維扁平糸織物が、例えば特開平7−300739号公報に提案されている。この織物は個々の炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の断面が扁平状に交錯されているので、織糸のクリンプが小さく、そのCFRPの機械的特性は極めて優れた織物である。
【0007】
しかし、この炭素繊維扁平糸織物においても、そのたて糸とよこ糸はほとんどクリンプすることなく交錯しているので、交錯部における拘束力は極端に小さい織物となり、湿式プリプレグ加工を行うと溶媒を乾燥させる際に樹脂の表面張力でたて糸とよこ糸の扁平状の糸条同士が丸く集束し、目開きの大きなプリプレグになってしまう欠点がある。
【0008】
そこで、炭素繊維糸のたて糸またはよこ糸に、低熱収縮性の補助糸にポリマーが被覆された糸を引き揃えて、ポリマーによりたて糸とよこ糸の交点を接着させた織物を特開平10−317250号公報で提案している。このようにたて糸とよこの交点をポリマーで接着させておくことにより、ウェット・プリプレグ加工の溶媒乾燥時の糸幅集束は軽減させることができる。
【0009】
しかし、ポリマーが被覆された補助糸は炭素繊維糸と平行に引き揃えられているので、補助糸が炭素繊維束内に潜り込み、たて糸とよこ糸の全ての交点を安定的に接着することが出来ず、ウェット・プリプレグ加工することによって部分的に大きく目開きすることがある。また、接着剤となるポリマーはたて糸とよこ糸の幅方向のほぼ中央部には存在するが、たて糸とよこ糸の交錯によって生じる空隙部5の近傍は接着剤が存在しないのでウェット・プリプレグ加工によって空隙部が拡大し易い問題もある。
【0010】
上記したように、炭素繊維扁平糸織物は性能、コスト面で優れているが、ウェット・プリプレグ加工で目開きを確実に防ぐ方法がなかった。このために、上記したウェット・プリプレグの目開きの問題を解決することができなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来技術における上述した問題点を解決し、織物にした場合に平面方向への繊維分散が均一で、炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の交錯によって形成される交錯点近傍に生じる空隙が小さく、カバーファクターの大きい、例えばウェット・プリプレグ等の炭素繊維製補強用織物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の炭素繊維製補強用織物は、炭素繊維糸と補助糸とからなる補強用織物であって、
A)前記炭素繊維糸は、たて糸とよこ糸方向に配列され、それぞれの浮き沈みの数が織物の表裏で同じであり、かつ、
B)前記補助糸は、前記炭素繊維糸のたて糸および/またはよこ糸の間に配列され、その織り組織が隣接する炭素繊維糸とは異なる浮き沈みの関係で交錯していることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明のウェット・プリプレグは、上記いずれかの織物に、樹脂が30〜60重量%の範囲内で含浸されていること特徴とするものである。そして、このウエット・プリプレグの製造方法は、 上記いずれかの織物を用い、溶剤で希釈した樹脂を含浸させた後に溶剤を乾燥させてプリプレグを得ることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施形態】
以下、本発明の望ましい実施形態をその一実施例である図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は本発明に係る炭素繊維製補強用織物の一実施態様を示し、いずれも炭素繊維糸からなるたて糸1とよこ糸2は平織組織で交錯し、それぞれのたて糸1の間にはたて方向補助糸3が配列され、またそれぞれのよこ糸2の間にはよこ方向補助糸4が配列されている。本実施例ではたて方向補助糸3およびよこ方向補助糸4は、その補助糸と直交する炭素繊維糸のよこ糸2およびたて糸1と2/2の綾組織をなしている。このように、炭素繊維糸1、2と補助糸3、4の浮き沈みの関係を違えることによって、補助糸3、4は、必ず炭素繊維糸1、2の間に位置することになり、炭素繊維糸のたて糸1とよこ糸2の交錯によって生じる交錯点近傍の空隙部5の中央に補助糸が位置し、空隙部を覆う形になる。
【0016】
したがって、本発明の炭素繊維製補強用織物は、これに溶剤で希釈された低粘度の樹脂を付け、溶剤を乾燥させる際に合成樹脂に表面張力が作用しても、炭素繊維糸間に生じた空隙部5に補助糸3と補助糸4とが交差した状態で存在するので、樹脂はその補助糸の周りに残存し、その樹脂が橋掛けの役目を果たすこととなり、炭素繊維糸間の空隙部5の樹脂が欠落して穴が開くの防ぐことが出来るという優れた効果を奏することができる。
【0017】
本発明の織物の概要は以上の通りであるが、さらに詳しく説明する。
【0018】
まず、本発明の織物を構成する炭素繊維1、2としては、特に限定されるものでないが、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維であってもよく、特に高強度が発揮されるPAN系の炭素繊維が好ましい。その繊度としては、特に限定するものではないが、3.000デニール以上の太い糸であって、糸条断面が扁平状で織物構造をなしていることが好ましい。なぜならば太い炭素繊維糸を扁平状で交錯することにより、たて糸とよこ糸の交錯により生じるたて糸とよこ糸のクリンプを小さくすることが出来、炭素繊維の有する高強度・高弾性率を余すこと無く発現させることが出来るからである。逆に、繊度が3,000デニール未満の細い炭素繊維糸からなる織物は、たて糸およびよこ糸の配列密度が大きいので、炭素繊維糸間に出来る空隙部1個当たりの面積が小さい。したがって、樹脂を付けても空隙部の樹脂が欠落することがない。しかし、この様な細い炭素繊維糸は生産性が低く、また織糸の配列密度が大きいので織物の生産性も低いことから非常に高価な材料となり、材料の低コスト化指向が叫ばれている最近の情勢に合致しないものである。よって、炭素繊維糸の繊度が太いほど炭素繊維糸および織物の生産性が高く、安価な材料になりうるので好ましいものであるが、余りに太い炭素繊維糸を用い、低目付で高いカバーファクターの織物を得ようとすると糸幅を極端に拡幅させる必要があるが、実際問題として、糸幅を大きく、かつ均一に拡幅させることは製造上難しいことから、繊度で90,000デニール以下の太さが好ましい。結局、炭素繊維の好ましい繊度は、3,000〜90,000デニールの範囲内であり、より好ましくは7、000〜15,000デニールの範囲内である。また、炭素繊維の扁平度としては、糸幅/糸厚み比で5以上が好ましい。扁平度が5未満では、既に糸幅が集束された状態であるので本発明の効果が小さい。
【0019】
補助糸3、4としては低熱収縮性の繊維糸であることが好ましい。その理由は、本発明の補強用織物に溶剤で希釈した樹脂を含浸させ、溶剤を乾燥させるウェット・プリプレグ加工の乾燥工程で熱が加わった際に、補助糸が熱収縮を起こすと炭素繊維糸は熱収縮しないので炭素繊維糸が屈曲する問題が起こるからである。上記低熱収縮性繊維としては、アラミド繊維、ガラス繊維などであって、特に、糸値が安価で、熱収縮率が小さいガラス繊維糸などが最も好ましい繊維である。糸の形態としては、通常のフィラメント糸でも良いが、タスラン加工などの捲縮加工や紡績糸のように嵩高の形態であると、空隙部覆う面積が増大し、また樹脂含浸時に樹脂を多く含み易いので空隙部に樹脂が残存し易いことから好ましい。補助糸の太さとしては、織物の目付アップを極力抑える意味から繊度で500デニール以下の細い糸を用いることが好ましく、より好ましくは250デニール以下の細い糸が好ましい。 補助糸が500デニールを越えるような太い繊維糸であると、空隙部5を覆う面積が増大するが、これは織物目付の増大に繋がるし、また織物表面において補助糸の部分が盛り上がる問題があるので出来るだけ細い糸であるのが好ましい。
【0020】
ところで、本発明の織物においては、炭素繊維糸はたて糸とよこ糸方向に配列され、それぞれの浮き沈みの数が織物の表裏で同じであることが必要である。その理由は、織物の表裏で浮き沈みの数が異なる織物に樹脂を含浸させて成形すると、織物の厚みの中心面からみて炭素繊維の配向が非対称であるから、樹脂の硬化・収縮により表裏で収縮応力の作用する方向が異なるのでCFRPに反りが生じる問題があるからである。この場合、偶数枚積層される場合には鏡面対称にすることは可能であるが、いちいち表裏を確認しながら積層する必要があり非常に面倒である。織物自身が表裏の浮き沈みを同じであればどのように積層しても必ず鏡面対称になり、積層作業が非常に容易になり、また積層構成の自由度も高くなるものである。なお、本発明で言う「炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の浮き沈みの数」とは、織物の片側面から見た際、たて糸またはよこ糸が交差するよこ糸またはたて糸の上を連続して浮いている数と沈んでいる数を指すもので、たとえば平織組織、2/2の綾織組織、バスケット組織などが表裏で同じ浮き沈みの数となる織物である。
【0021】
また、本発明の織物においては、前述したように、補助糸3、4は、炭素繊維糸のたて糸1および/またはよこ糸2の間に配列され、隣接する炭素繊維糸1、2とは異なる浮き沈みの関係で交錯していることを特徴とするものである。ここで、「隣接する炭素繊維糸1、2とは異なる浮き沈みの関係で」とは、図1で示したように、例えばたて方向補助糸3が炭素繊維糸のよこ糸2に対して2本連続で浮いている箇所について注目すると、よこ糸1本目の補助糸3の浮き方は補助糸3の右側のたて糸1と同じであるが、次のよこ糸に対しては右側のたて糸1とは異なって左側のたて糸1と同じ浮き方になっており、補助糸3がよこ糸の下に沈んでいる箇所でも同様の浮き沈みの関係になっているように、補助糸の浮き沈みが両隣の炭素繊維糸の浮き沈みが異なっていることを言うものである。
【0022】
この場合 逆に、補助糸3、4を隣接するたて糸1とよこ糸2の内のどちらかの糸と同じ浮き沈みの交錯状態にすると、補助糸3は同じ浮き沈みのたて糸1側に、また、補助糸4は同じ浮き沈みのよこ糸2に寄り添ってしまい、ひどい場合には炭素繊維糸1、2を構成する単繊維内に潜り込んでしまい、空隙部5内に的確に配置することが出来ない。そのような織物では、たて糸1とよこ糸2の交錯によって生じる空隙部5に繊維が存在しない前述の図4の織物の状態となるので、樹脂を付けて溶剤を乾燥させる際に空隙部5にも残存していた樹脂は表面張力により炭素繊維糸側に引き寄せられて穴が開き、その後さらに炭素繊維糸の断面が丸く集束し細くなる事態となる。
【0023】
本発明の織物は、たて糸または/およびよこ糸として、特に太い炭素繊維糸を用いるのが通常であるが、さらにその糸の断面を扁平状に交錯させた低目付の薄い織物である扁平糸織物においてはたて糸とよこ糸の交錯による空隙部の面積が大きくなり易い傾向にあるので、補助糸を配置する効果が絶大である。
【0024】
補助糸3、4の織り組織としては、本実施例においては、2/2の綾組織としたが、1/2の綾組織や、1/3の綾組織など平組織以外の組織であればよいが、2/2綾組織であれば補助糸の左右の炭素繊維糸と同じ浮きまたは沈みになるのが交互、すなわち補助糸が右側の炭素繊維糸と同じ浮きであると次は左側の炭素繊維糸と同じ浮きになるので、左右どちらかの炭素繊維糸側に寄ることがなく、炭素繊維糸の中央に配置することが出来好ましいものである。補助糸の配列方向については、たて方向とよこ方向の両方向に配列してよいが、たて方向またはよこ方向のどちらか一方であっても構わない。特によこ方向に配列する場合は補助糸のよこ糸を余分に挿入することになり、織物の生産性が低下するのでたて方向のみに配列する方法が好ましい。
【0025】
また、炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の交錯による空隙が小さい織物においては、補助糸としてポリマーが被覆された糸を用い、補助糸と炭素繊維糸を接着させて糸幅のの集束を抑えるだけ十分であり、補助糸の配列を全部の炭素繊維糸の間に配列させるではなく炭素繊維糸に対して1本または数本交互に配列させても目的を達成させることができる。
【0026】
図2は、図1の織物とは異なる実施態様の織り組織の本発明の織物を示したもので、炭素繊維糸からなるたて糸1とよこ糸2が織物表裏で同じ浮き沈みの数である2/2の綾組織で交錯し、たて糸1の間にたて方向補助糸3が配列し、たて方向補助糸3と交差する炭素繊維のよこ糸2に対して、3:1の関係で浮き沈みし、隣接する炭素繊維糸のたて糸に浮き沈みとは異なっており、たて方向補助糸3は必ず炭素繊維糸のたて糸1の間に位置し、炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の交錯による空隙部を埋める形になっている。このような態様の織り組織、すなわち、たて方向補助糸3を炭素繊維糸のよこ糸2に対して3:1の関係で浮き沈みさせることにより、たて方向補助糸3は炭素繊維糸のよこ糸2の長い浮きの中央部上に配置することが避けられ、織物表面の平滑性が阻害されないものである。そして空隙部5にたて方向補助糸3が存在するので、ウェット・プリプレグ加工を行っても炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の交錯による空隙部が補助糸で覆っているので空隙部の樹脂が欠落して目開きになるの防ぐことが出来る。
【0027】
また、炭素繊維糸のたて糸1とよこ糸2は2/2の綾組織であるから表裏同じ浮き沈みの関係にあり、CFRPに成形しても反りが発生するようなことがない。さらに、この織物は、炭素繊維糸が2本交互に交錯しているので、平組織のように1本交互に交錯した織物構造よりも一層クリンプが小さくなる特徴を有し、かつ剪断変形し易い織物構造であるから賦形性に優れる特徴を有している。なお、上記織物は、補助糸をたて糸方向にのみ配列したものであるが、よこ方向にも配列しても構わない。
【0028】
ところで、図1、図2の織物の場合において、織物が太い炭素繊維糸1、2を糸束断面が扁平状に織れたものである場合には、剪断変形に対する自由度が大きく、複雑な形状に賦形できる特徴を有しているが、補助糸の交錯のさせ方によってはその賦形性を阻害する可能性がある。このような場合には、補助糸は浮きの長い組織を選択することが好ましく、例えば2/2、1/3、3/3の綾組織とするのが好ましい。また、補助糸として、低熱収縮繊維糸を用いるのが好ましく、その表面に低融点のポリマーが被覆された糸を用いるのが好ましい。このような糸を補助糸として用いると、補助糸と直交する炭素繊維糸のたて糸あるいはよこ糸と交差部で被覆したポリマーにより接着させておくことによって、ウェット・プリプレグ加工のおける織糸の糸幅集束を確実に防げ、より好ましい態様となる。表面に被覆する低融点ポリマーとしては、融点が90〜200℃の共重合ナイロン、共重合ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン等であり、特に共重ナイロンは樹脂との接着性に優れることから好ましいポリマーである。また、上記接着剤として用いる低融点ポリマーはアルコールに難溶解性のポリマーから選ばれたポリマーであるのが好ましい。その理由はウェット・プリプレグに用いる樹脂の希釈剤としてのメタノールは、価格が安く、沸点が低くて乾燥が容易であることから多用されているが、とくにナイロン系のポリマーおいてはアルコールに溶解され易い種類のポリマーがあり、簡単に溶解されるようでは接着剤の効果が発揮されないからである。ここで、難溶解性のポリマーとは、室温(25℃程度)においてポリマーが付着した織物をメタノールに10分間浸積した後においてもポリマーが塊として残存し、接着機能が消滅されていない程度のものである。ポリマーを低熱収縮性繊維の表面に被覆する方法としては、低熱収縮性繊維の表面に溶融ポリマーをコーテングしたコーテング糸、あるいは低融点ポリマーからなる繊維を低熱収縮性繊維の周りに巻き付ける、いわゆるカバーリング糸を用いる方法であっても良い。このようなカバーリング糸の製造方法としては、例えばガラス繊維糸などの低熱収縮性繊維糸を芯にしてその上から低融点繊維糸をSまたはZ方向に50〜500回/mの撚数で巻き付けることにより容易に得られる。また、S方向に巻き付けた上からさらにZ方向にも巻き付けたダブルカバーリングであっても良く、そうすることにより低融点繊維糸撚りによるトルクが打ち消し合うので、補助糸にビリ(ねじれ)が生じることが無くより好ましいものである。カバーリング糸を用いる場合、低熱収縮性繊維の表面に螺旋状に巻かれているので、補助糸と炭素繊維糸の交差部での接触面にポリマーが存在しない箇所が出来る可能性があり、撚数は出来るだけ多くすることが好ましい。ただし、余り多くするとカバーリングの生産性が低下し、加工費が高騰する問題がある。よって、好ましい撚数範囲としては、200〜300回/mの範囲内である。このような糸を補助糸して用い、織物にした後に低融点ポリマーの軟化点以上に加熱することによって、補助糸と炭素繊維糸を接着させることができる。この場合の補助糸に付着させる低融点ポリマーは、織物重量に対して0.5〜10重量%の範囲内であることが好ましい。付着量が0.5%より少ないと補助糸と炭素繊維糸の接着が不十分となり、低融点ポリマーを用いる効果が発揮されない。使用量が10%を越えると織物重量が増大するし、またポリマーが炭素繊維の中に入り込むために樹脂の含浸性が阻害され、CFRPの物性低下に繋がる問題がある。このようなことから、さらに好ましい付着量としては織物重量に対して1〜5重量%の範囲である。また、本発明の補強用織物は、その織物目付としては100〜600g/m2の範囲内が好ましく、より好ましくは190〜400g/m2の範囲内である。この目付範囲は、特に航空機用途に適した範囲でもある。この範囲が好ましい理由は、例えば前述した繊度が3,000デニール以上の太い炭素繊維糸を用いる場合、織物目付が100g/m2未満になると炭素繊維糸の間隔が極端に大きくなる。そのような場合には糸間隔を均一に拡げることが難しく、結局、目開きが存在した織物になり易い。この場合に例え均一な織物が得られても織物形態が不安定あるから取扱い中に繊維がずれて目開きするという問題がある。逆に織物目付が600g/m2を超える織物では炭素繊維が高密度に充填されているので、炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の交錯による空隙部の面積が小さいばかりか炭素繊維糸のたて糸とよこ糸が強固に拘束されているので、ウェット・プリプレグ加工での糸幅集束が少なく、本発明の効果が発揮されない。
【0029】
本発明の補強用織物のカバーファクターとしては、90%以上であることが好ましく、より好ましくは95%以上である。本発明の織物は、用いる糸が太い炭素繊維糸でしかも低目付の薄い織物である場合には、炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の交錯による空隙部の個数は非常に少なく、また、空隙部に補助糸を配置しているので高いカバーファクターが期待できるが、炭素繊維糸の間隔が大きいので、糸幅の変動により空隙部1個当たりの面積が大きくなり易い。炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の交錯による空隙部の面積が余りにも大きいと、その空隙部に補助糸を配置させても空隙を覆いきれず、ウェット・プリプレグ加工での目開きを防ぐことが出来ない。よって、本発明の効果が発揮される場合のカバーファクターとしては90%以上である。
【0030】
ここで、カバーファクターCfとは、織物の織糸間に形成される空隙部に関する要素で、織物面積S1の領域を設定したとき、面積S1内において織糸によって形成される空隙部の面積S2とすると、次式で定義される値をいう。
【0031】
カバーファクターCf(%)=[( S1−S2)/S1]×100
次に図3は、さらに他の実施態様に係る本発明の織物の平面図で、炭素繊維糸のたて糸1とよこ糸2が平織組織で交錯し、炭素繊維糸のたて糸1、1間のみに補助糸3が配列され、たて方向補助糸3は図1に示した織物のたて方向補助糸と同様に、炭素繊維糸のよこ糸2に対して2本交互で交錯している。さらに、炭素繊維糸のよこ糸2の上に低融点ポリマー6が点状または線状に付着され、炭素繊維糸のよこ糸2の上で交差する炭素繊維糸のたて糸1とその交差部で接着されており、炭素繊維糸のたて糸の糸幅集束を抑えることができる。
【0032】
炭素繊維のよこ糸2上に低融点ポリマー6を点状または線状に付着させる方法としては、炭素繊維糸のよこ糸挿入時に低融点ポリマーからなる繊維糸をよこ糸の上に位置するように引き揃えて供給して織物にし、織機上において例えば遠赤外線ヒータにより低融点ポリマーの融点以上の温度に加熱することにより付着させることが出来、また炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の交差部を低融点ポリマーで接着させることができる。この態様の織物とすると、たて糸1がよこ糸2の交差部でよこ糸2と接着されているのでウェット・プリプレグ加工で糸幅が集束し、細くなることが防げる作用効果がある。
【0033】
【実施例および比較例】
以下、本発明の実施例と比較例を説明する。
実施例
図3の本発明の炭素繊維製補強用織物において、フィラメント数が12,000本、繊度が14,850デニールの炭素繊維糸(東レ(株)製:“トレカ”T700をたて糸1とよこ糸2として用い、たて糸1およびよこ糸2の配列密度を1.20本/cm、炭素繊維だけの目付を193g/m2として平組織を形成させ、繊度が203デニールのガラス繊維糸に融点が145℃、繊度が70デニールの低融点ナイロン繊維糸(富士紡績(株)製:“ジョイナー”)をS/Z方向に250回/mの撚り数でダブルカバーリングした補助糸3を前記炭素繊維糸のたて糸1、1の間に配列し、この補助糸3と交差する炭素繊維糸のよこ糸2と2/2の綾組織で交錯させた。
【0034】
また、炭素繊維糸のよこ糸2上には融点が145℃、繊度が70デニールの低融点ナイロン繊維糸を補助糸4として引き揃えて製織した。
【0035】
ついで、織物を遠赤外線ヒータで低融点ナイロンの融点以上の温度である160℃、で加熱して、補助糸の低融点ナイロンならびに炭素繊維糸のよこ糸上の低融点ナイロンを溶融させ、補助糸と炭素繊維糸のよこ糸、並びに炭素繊維糸のたて糸1とよこ糸2を接着させて本発明の織物を得た。なお、同織物のカバーファクターは99.5%であった。
【0036】
次いで、その織物からたて200mm×よこ150mmサイズの試験片を採取し、フェノール樹脂(昭和高分子(株)製:“ショウノール”BRS330)を比重で0.96となるようメタノールで希釈させた溶液に浸した後に吊り下げ、ヒートガンによりヒートガン〜試験片距離を200mmに保ちながらメタノールを乾燥させてプリプレグを得た。なお、ヒートガンによる吹き出し熱風温度は、ヒートガンの先端から200mmの距離の温度が162℃となる条件で行った。
【0037】
得られたプリプレグのカバーファクターは96.0%で、元の織物より若干カバーファクターが小さくなったものの実用上問題のないレベルのプリプレグであった。
比較例
比較例として、図3の実施例の織物に対して補助糸ならびに炭素繊維糸のよこ糸2上に配置した低融点ナイロン6を使わない他は実施例と同じ条件で炭素繊維糸だけの織物を作成し、実施例と同じ方法でプリプレグを得た。 同織物のカバーファクターは99.1%であった。
【0038】
この織物は、メタノールを乾燥させる際、織物内のメタノールが沸騰して炭素繊維が頻繁に動きながら糸幅が序々に収束し、プリプレグのカバーファクターは81.7%となり、目開きが大きく実用性のないプリプレグであった。
【0039】
【発明の効果】
本発明の炭素繊維製補強用織物は、そのたて糸またはおよび/よこ糸間に補助糸が配列され、従来の炭素繊維糸に生じていたたて糸とよこ糸間の交錯部近傍に生じる空隙部が補助糸で覆われているので、例えば本発明の織物を用いたウェット・プリプレグ加工において乾燥の熱を受けても前述した空隙部の中央に補助糸が存在するので、樹脂が補助糸の周りに残存しプリプレグに目開きが生じることがない。
【0040】
また、補助糸と炭素繊維糸のよこ糸がポリマーで確実に接着されているので、炭素繊維糸の糸幅が変化することがなく、高いカバーファクターのプリプレグが得られる。
【0041】
さらに、本発明の織物は、通常その構成繊維が扁平状の太い炭素繊維糸で交錯された薄い織物であるから、炭素繊維糸及び織物の生産性が高いので、織物が安価に製造することが出来、かつ織糸のクリンプが小さい織物構造となるので、炭素繊維本来の特性である高強度・高弾性率が余すことなく発揮された高品質のCFRPが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭素繊維糸のたて糸とよこ糸が平織をなし、そのたて糸とよこ糸間に補助糸が配列された本発明の炭素繊維製補強用織物の一実施例に係る平面図である。
【図2】炭素繊維糸のたて糸とよこ糸が2/2の綾織をなし、そのたて糸間のみに補助糸が配列された態様の本発明に係る炭素繊維製補強用織物の平面図である。
【図3】炭素繊維糸のたて糸とよこ糸が平織をなし、そのたて糸の間に低収縮性繊維の周りにポリマーが付着した補助糸を配列し、炭素繊維糸のよこ糸上にもポリマーを付着させた態様の本発明に係る炭素繊維製補強用織物の平面図である。
【図4】従来の炭素繊維製補強用織物の平面図である。
【符号の説明】
1:たて糸
2:よこ糸
3:たて方向補助糸
4:よこ方向補助糸
5:空隙部
6:低融点ポリマー

Claims (13)

  1. 炭素繊維糸と補助糸とからなる補強用織物であって、
    A)前記炭素繊維糸はたて糸とよこ糸方向とに配列され、それぞれの浮き沈みの数が織物の表裏で同じであり、かつ、
    B)前記補助糸は、前記炭素繊維糸のたて糸および/またはよこ糸の間に配列され、その織り組織が隣接する炭素繊維糸とは異なる浮き沈みの関係で交錯していることを特徴とする炭素繊維製補強用織物。
  2. 補助糸は、低熱収縮性繊維の表面に低融点ポリマーが被覆されており、かつ、補助糸と炭素繊維糸との交差部が低融点ポリマーで接着されていることを特徴とする請求項1記載の炭素繊維製補強用織物。
  3. 炭素繊維糸は、繊度が3,000〜90,000デニールの範囲内であって、織物の目付が100〜600g/m2の範囲内であり、かつ、織物のカバーファクターが90%以上であることを特徴とする請求項1または2記載の炭素繊維製補強用織物。
  4. 補助糸の低熱収縮繊維は、繊度が500デニール以下のガラス繊維であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維製補強用織物。
  5. 低融点ポリマーの使用量は、織物に対して0.5〜10重量%の範囲内であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の炭素繊維製補強用織物。
  6. 低融点ポリマーは、低熱収縮性繊維の表面にSもしくはZ、またはS/Z方向の螺旋状に付着されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の炭素繊維製補強用織物。
  7. 低融点ポリマーは、アルコールに難溶解性のポリマーから選ばれたものであることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の炭素繊維製補強用織物。
  8. 炭素繊維糸のたて糸および/またはよこ糸には、炭素繊維糸に平行して低融点ポリマーが点状または線状で付着し、炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の交点が接着されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の炭素繊維織物。
  9. 炭素繊維糸のたて糸とよこ糸が平織組織であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の炭素繊維製補強用織物。
  10. 炭素繊維糸のたて糸とよこ糸が2/2の綾織組織であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の炭素繊維製補強用織物。
  11. 炭素繊維糸のたて糸とよこ糸が平織組織であり、前記炭素繊維糸のたて糸の間に、ガラス繊維の表面にS/Z方向の螺旋状に低融点ナイロンポリマーが付着された補助糸が配列され、該補助糸は炭素繊維糸のよこ糸と2/2の綾組織で交錯して、前記補助糸と炭素繊維糸とのよこ糸の交差部が接着されており、かつ、炭素繊維糸のよこ糸上に点状または線状に付着した低融点ナイロンポリマーにより炭素繊維糸のたて糸とよこ糸の交差部が接着されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の炭素繊維製補強用織物。
  12. 請求項1から10のいずれかに記載の織物に樹脂が30〜60重量%の範囲内で含浸されていることを特徴とするウエット・プリプレグ。
  13. 請求項1から10のいずれかに記載の織物に、溶剤で希釈した樹脂を含浸させた後に溶剤を乾燥させてプリプレグを得ることを特徴とするウェット・プリプレグの製造方法。
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