JP4304803B2 - 水処理装置の洗浄方法および水処理装置 - Google Patents

水処理装置の洗浄方法および水処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上水道、下水道、工業用水、または廃水処理等の水処理装置に係り、特に、オゾン処理と膜ろ過処理とを組み合わせて、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜および逆浸透膜等の分離膜を洗浄する方法、およびオゾン処理と膜ろ過処理とを用いた水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、膜ろ過装置を用いた水処理では、水中の溶解性有機物を除去するために、生物処理、オゾン処理、および活性炭処理のような高度処理を行う装置が、前処理装置あるいは後処理装置として組み合わせて用いられている。上水道における水処理では、原水中の溶解性有機物であるトリハロメタン前駆物質や臭気物質を除去するために、膜ろ過処理にオゾン処理と活性炭処理とを付加することが有効である。オゾン処理では、原水中の有機物を生物易分解性有機物に変えることができるので、オゾン処理を施すことによって、後段での活性炭処理による有機物の除去率が向上する。また、オゾン処理により溶存酸素が過飽和になるため、後段での活性炭処理が生物処理能力をもった生物活性炭となる。したがって、活性炭処理による有機物等の除去率を長期にわたって維持することができ、活性炭の交換コストを低減することができる。
【0003】
このような原水のオゾン処理によって副生成物が生成されるので、後段の活性炭処理による副生成物の除去は不可欠である。因みに、水道施設設計指針・解説(1990版)によれば、浄水処理においてオゾン処理が用いられた場合は、活性炭処理を併用しなければならないことが掲載されている。
【0004】
通常、オゾン処理を用いた浄水処理では、水処理の組み合わせとして、以下の3方式が主な処理フローであった。その処理フローは、(1)オゾン処理、活性炭処理、および膜ろ過処理の順に行う方式、(2)膜ろ過処理、オゾン処理、および活性炭処理の順に行う方式、(3)オゾン処理、膜ろ過処理、および活性炭処理の順に行う方式である。これらの処理方式は、いずれも何らかの欠点を伴っていた。
【0005】
例えば、(1)の処理方式は、原水にオゾンを直接注入してオゾンを処理した後に、活性炭処理を行って、最後に膜ろ過処理を行うことにより懸濁物質および細菌類を除去するものである。この場合は、原水に直接オゾンが注入されるため、オゾンの注入量が大きくなってしまい、経済的ではない。
【0006】
また、(2)の処理方式は、膜ろ過処理で懸濁物質および細菌類を除去した後に、オゾン処理および活性炭処理により有機物質等を除去するものである。この場合には、原水を直接膜ろ過処理するため、膜ろ過装置の分離膜の目詰まりの進行が速いという問題がある。
【0007】
(3)の処理方式は、特開平10−113659号公報に記載されているように、原水に直接オゾンをインライン注入して膜ろ過処理を行い、懸濁物質、有機物質および細菌類等を除去した後に、活性炭処理を行うものである。この場合は、膜ろ過の前段でオゾンが注入されるため、有機物質による膜の目詰まりが低減され、膜透過流束を高く維持することが可能である。
【0008】
しかしながら、鉄、マンガン等の無機物質による比較的短時間に膜の目詰まりが生じる。この目詰まりを解消するために、頻繁に硫酸、硝酸等の酸による薬品洗浄を行わなければならず、薬品洗浄のための薬品溶解槽、撹拌機等の薬品溶解設備が必要とされる。しかも、酸による薬品洗浄を行った場合には、洗浄後に排出される酸性の洗浄排水を中和するための薬品や設備を設けなければならない。また、薬品洗浄回数の増加は、薬品使用量の増加と薬品保管設備面積の増加とにより運転コストを上昇させることにつながる。薬品洗浄後の膜に残留した薬品を除去するためには、膜ろ過装置から得られた膜ろ過水をリンス水として使用するので、膜ろ過設備全体から得られる膜ろ過水量の減少を招くことになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を克服すべく、鋭意研究の結果完成されたものであって、オゾン処理の効果を充分に発揮して膜ろ過処理による安定した処理水量を確保し得るとともに、特別な溶解設備や排水処理設備を必要とせず、しかも薬品を使用しないで、安全かつ維持管理の容易な膜ろ過装置の洗浄方法を提供することを目的とする。
【0010】
また本発明は、簡便かつ安全に、しかも低コストで分離膜の洗浄が可能な水処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、被処理水にオゾンを注入してオゾン含有被処理水を得る工程、
前記オゾン含有被処理水を膜ろ過装置の分離膜により膜ろ過して、膜ろ過水を得る工程、
前記膜ろ過水の一部を隔膜式電解装置に通水して酸性水とアルカリ性水とを得る工程、および
前記酸性水とを前記膜ろ過装置のろ過水側に供給して、前記膜ろ過装置の分離膜を逆圧水洗浄する工程
を具備することを特徴とする水処理装置の洗浄方法を提供する。
【0012】
また本発明は、被処理水にオゾンを注入してオゾン含有被処理水を得るオゾン注入手段、
前記オゾン含有被処理水を分離膜により膜ろ過して膜ろ過水を得る膜ろ過装置、
前記膜ろ過水の一部を導入して、酸性水とアルカリ性水とを得る隔膜式電解装置、および
前記膜ろ過装置のろ過水側に前記酸性水を導入する酸性水導入管
を具備することを特徴とする水処理装置を提供する。
【0013】
本発明の水処理装置の洗浄方法においては、前記酸性水を用いて前記膜ろ過装置の分離膜を逆圧水洗浄して得られた洗浄排水を、膜ろ過装置から導出する工程、および前記逆洗排水を、前記隔膜式電解装置からのアルカリ性水を用いて中和する工程を具備することが好ましい。
【0014】
また、膜ろ過装置の分離膜としては、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜または逆浸透膜を用いることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を説明する。
【0016】
図1は、本発明の水処理装置の一例の構成を示すフロー図である。
【0017】
図1のフローに示されるように、原水(被処理水)1は、循環槽または膜供給槽2に導入された後、膜供給ポンプ3によって膜ろ過装置8に導入される。本発明において原水1として処理され得る水としては、下水、し尿、産業廃水、河川水、および湖沼水等の汚濁物を含む水が挙げられる。
【0018】
原水が循環槽または膜供給槽2から膜ろ過装置8に送られる過程で、オゾン発生器4からオゾン5を配管にエジェクター方式等によってインライン注入することによってオゾン処理される。図1に示す水処理装置においては、オゾン発生器4がオゾン注入手段に相当する。ここでのオゾン注入は、通常の散気管方式による注入形式が好ましいが、インジェクタ式、エジェクタ式、および下降注入式注入等のいずれの形式でも可能である。
【0019】
オゾン処理におけるオゾン吹き込み量は、原水1の水質に応じて任意に選択できるが、膜ろ過装置8のろ過速度を高く維持するために、通常、膜ろ過装置8を通過した膜ろ過水13中に残留する残留オゾン量が、0.01〜10mg/Lとすることが好ましく、0.1〜3mg/Lとすることがより好ましい。膜ろ過水中の残留オゾン濃度が10mg/Lを越えると、膜ろ過装置8の分離膜として耐オゾン性の膜素材を用いても、長期的にはオゾンとの反応により膜劣化が起こるおそれがあるが、膜モジュールの交換時期を考え合わせると10mg/Lまでは許容される。さらに、残留オゾン濃度が10mg/Lより高くなると、副生成物量も多くなるという問題がある。一方、膜ろ過水中の残留オゾン濃度が0.01mg/L未満の場合には、オゾンの効果を充分に得ることが困難になる。以上のことから、膜ろ過水中の残留オゾン濃度は、0.01〜10mg/Lとすることが好ましく、0.01〜3mg/Lとすることがより好ましい。
【0020】
図1に示す例においては、膜ろ過装置8からの循環水を循環ライン9により循環槽2に返送しているが、膜ろ過装置8をデッドエンドろ過運転する場合には、循環ライン9を設ける必要はない。循環槽2から排出される排オゾン11は、排オゾン処理設備12で処理される。
【0021】
膜ろ過装置8を透過した膜ろ過水13は、膜ろ過水タンク14に導入され、その過程で、膜ろ過水中の残留オゾン濃度がオゾン検出器31で検出される。得られたオゾン濃度の計測値に基づいて、オゾン発生器4からのオゾン供給量が制御されている。
【0022】
膜ろ過水タンク14からの膜ろ過水の一部は、配管15を通って活性炭処理装置16に送り込まれ、オゾン副生成物等が活性炭に吸着されて、浄化された処理水17が得られる。
【0023】
膜ろ過水タンク14からの膜ろ過水の一部は、配管18を通って供給ポンプ19により隔膜式電解装置20へ導入される。この隔膜式電解装置20は、陽極室21と陰極室22とを有しており、それぞれ酸性水およびアルカリ性水が得られる。これらの酸性水およびアルカリ性水は、酸性水貯槽23およびアルカリ性水貯槽24へそれぞれ導入される。酸性水貯槽23に収容された酸性水は、逆洗ポンプ25により導出され、電動弁27を介して配管28を通って膜ろ過装置8のろ過水側より逆水洗浄を行う。
【0024】
酸性水を用いて逆圧水洗浄を行うことによって膜ろ過装置8から排出される洗浄排水は、配管29を通って洗浄排水槽30へ導入される。この洗浄排水槽30には、アルカリ性水貯槽24に収容されたアルカリ性水がポンプ26により導入されるので、洗浄排水を自然に中和することができる。
【0025】
図2は、本発明の水処理装置の一例の構成を示すフロー図である。
【0026】
図2のフローに示されるように、原水(被処理水)1は、まずオゾン溶解槽6に導入される。このオゾン溶解槽6では、オゾン発生器4からオゾン5を注入することによりオゾン処理が行われて、被処理水中にオゾンが溶解する。本発明において原水1として処理され得る水としては、下水、し尿、産業廃水、河川水、および湖沼水等の汚濁物を含む水が挙げられる。
【0027】
図2に示す水処理装置においては、オゾン発生器4とオゾン溶解槽6とによってオゾン注入手段が構成され、オゾン溶解槽6におけるオゾン処理は、すでに説明したような方式や条件で行うことができる。
【0028】
オゾンが溶解した被処理水7は、循環槽または膜供給槽2に導入され、この膜ろ過槽2の膜ろ過供給水13は、膜供給ポンプ3によって膜ろ過装置8に供給される。
【0029】
図2に示す例においては、膜ろ過装置8からの循環水を循環ライン9により循環槽2に返送しているが、膜ろ過装置8をデッドエンドろ過運転する場合には、循環ライン9を設ける必要はない。また、オゾン溶解槽6から排出される排オゾン10、および循環槽2から排出される排オゾン11は、排オゾン処理設備12で処理される。
【0030】
膜ろ過装置8を透過した膜ろ過水13は、膜ろ過水タンク14に導入され、その過程で、膜ろ過水中の残留オゾン濃度がオゾン検出器31で検出される。得られたオゾン濃度の計測値に基づいて、オゾン発生器4からのオゾン供給量が制御されている。
【0031】
膜ろ過水タンク14からの膜ろ過水の一部は、配管15を通って活性炭処理装置16に送り込まれ、オゾン副生成物等が活性炭に吸着されて、浄化された処理水17が得られる。
【0032】
膜ろ過水タンク14からの膜ろ過水の一部は、配管18を通って供給ポンプ19により隔膜式電解装置20へ導入される。この隔膜式電解装置20は、陽極室21と陰極室22とを有しており、それぞれ酸性水およびアルカリ性水が得られる。これらの酸性水およびアルカリ性水は、酸性水貯槽23およびアルカリ性水貯槽24へそれぞれ導入される。酸性水貯槽23に収容された酸性水は、逆洗ポンプ25により導出され、電動弁27を介して配管28を通って膜ろ過装置8のろ過水側より逆水洗浄を行う。
【0033】
酸性水を用いて逆圧水洗浄を行うことによって膜ろ過装置8から排出される洗浄排水は、配管29を通って洗浄排水槽30へ導入される。この洗浄排水槽30には、アルカリ性貯槽24に収容されたアルカリ性水がポンプ26により導入されるので、洗浄排水を自然に中和することができる。
【0034】
ここで、酸性水およびアルカリ性水を得るための隔膜式電解装置20の基本構造を、図3に示す。
【0035】
図3に示すように、隔膜式電解装置20は、容器40の内部に陽極41を備えた陽極室42と、内部に陰極43を備えた陰極室44とから構成される電解室を有し、それぞれに水を供給するための水入り口が設けられている。また、陽極室42と陰極室44との間には、電流は通すが、水の自由な移動を制限するための隔膜45が配置されている。
【0036】
隔膜45は、前述の陰極と陽極との間に直流電流を通すことによって、陽極でH+を発生させるとともに、陰極でOH-を発生させるものである。こうした隔膜としては、具体的には、精密ろ過(MF)膜、限外ろ過(UF)膜、逆浸透(RO)膜等の分離膜、あるいはイオン交換膜等が好ましく用いられる。効率的な電解を行うためには、複数の電極と隔膜とを交互に配置して、多数の電解室を配置することも可能である。
【0037】
上述したように構成される隔膜式電解装置は、両電極41および43の間に直流電流を流すとともに、各室42、44に設けた水入り口から水をそれぞれ供給することによって、水の電気分解により、陽極室42から酸性水、陰極室44からアルカリ性水を得ることができるものである。なお、本発明の方法においては、酸性水を用いて逆圧水洗浄して得られた洗浄排水は、図1および2に示されるように洗浄排水槽30に導入されて、ここでアルカリ性水が混合されるので、洗浄排水の中和が自然に行われる。このため、洗浄排水を中和するための特別な設備や薬品を必要としない点で有利である。
【0038】
隔膜式電解装置で得られる酸性水およびアルカリ性水のpH範囲は、洗浄する分離膜の種類、スケールやスライムの種類によって異なるが、一般的には酸性水のpHは2〜4、アルカリ性水のpHは9〜11となるように電気分解における電流値を調節することが望ましい。
【0039】
なお、本発明の方法により洗浄される分離膜は特に限定されず、各種の精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜および逆浸透膜等が挙げられる。具体的には、精密ろ過膜としては、公称孔径0.01〜0.5μmのものが好ましく、限外ろ過膜としては、分画分子量1,000〜20万ダルトンのものが好ましい。膜モジュールの形式は、中空糸状、スパイラル状、チューブラ状、または平膜状が用いられる。本発明の洗浄方法においては、膜およびポッティング部はオゾンと接触するため、耐オゾン性の素材を使用することが好ましい。具体的には、膜素材としては、フッ化ビニリデン重合体樹脂等の耐オゾン性の有機樹脂、またはセラミック等の無機材料を用いることができる。膜モジュールのろ過方式は、全量ろ過方式およびクロスフローろ過方式のいずれの方式としてもよく、膜ろ過への通水方式は、外圧型および内圧型のいずれでも問題ない。さらに、原水側を加圧する加圧型のケーシングタイプ、あるいはろ過水側を減圧する吸引型の槽浸漬タイプのいずれであってもよい。
【0040】
【実施例】
以下、具体例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は、本発明に限定を加えるものではない。
【0041】
(実施例)
図1に示した構成の装置により、河川表流水(平均濁度15度)の処理を行った。膜ろ過装置8の分離膜としては、公称孔径0.1μmのフッ化ビニリデン重合体樹脂製中空糸精密ろ過膜を用いて、以下の条件でろ過運転を行った。
【0042】
膜間差圧:70kPa
ろ過時間:20分
物理洗浄時間:20秒
残留オゾン濃度:1mg/L
酸性水pH:2.5
アルカリ性水pH:11.5
こうした運転条件における膜透過流束の経時変化を、図4のグラフに曲線aとして示す。なお、図4には、従来の膜ろ過水のみによる逆圧水洗浄方法を用いた場合における膜透過流束の経時変化を曲線bとして示した。
【0043】
図4から明らかなように、膜ろ過水のみによる逆圧水洗浄を行った場合(曲線b)には、膜透過流束は時間の経過とともに確実に低下している。これに対して、酸性水を用いて物理洗浄を行う本発明(曲線a)を用いた場合には、膜透過流束は安定して高く維持することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、オゾン処理の効果を充分に発揮して膜ろ過処理による安定した処理水量を確保し得るとともに、特別な溶解設備や排水処理設備を必要とせず、しかも薬品を使用しないで、安全かつ維持管理の容易な水処理装置の洗浄方法が提供される。また本発明によれば、簡便かつ安全に、しかも低コストで分離膜の洗浄が可能な水処理装置が提供される。
【0045】
本発明の洗浄方法においては、膜ろ過装置に導入される被処理水中にオゾンが溶解されているので、オゾンが膜面に常に存在することになる。このため、原水中の有機物による目詰まりが抑制され、膜透過流束を高く設定することが可能である。しかも、膜ろ過装置の分離膜に付着・閉塞した無機物は、酸性水で洗浄することによって除去されるため、分離膜の透過流束の回復を図ることができ、膜の目詰まりを大幅に軽減することが可能である。さらに、塩酸や苛性ソーダ等の危険物薬品を取り扱う必要がなく、洗浄操作が安全で簡単である。
【0046】
また、分離膜の洗浄のために用いられる酸性水は、隔膜式電解装置から得られるものであり、酸性水と同時にアルカリ性水が常に生成される。このアルカリ性水を単に混合するだけで、洗浄排水は自然に中和されるので、洗浄排水の処理のための特別な中和設備や中和用薬品は、何等必要とされず、設置面積も小さく省スペース化を図ることができる。本発明は、膜ろ過を用いた水処理に有効に用いることができ、その工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水処理装置の一例の構成を表す概略図。
【図2】本発明の水処理装置の他の例の構成を表す概略図。
【図3】本発明で用いる隔膜式電解装置の基本構成を示す概略図。
【図4】膜透過流束の経時変化を示すグラフ図。
【符号の説明】
1…原水
2…循環槽または膜供給槽
3…膜供給ポンプ
4…オゾン発生器
5…オゾン
7…オゾン含有被処理水
15,18,28,29…配管
6…オゾン溶解槽
8…膜ろ過装置
9…循環ライン
10,11…排オゾン
12…排オゾン処理設備
13…膜ろ過水
14…膜ろ過水タンク
16…活性炭処理槽
17…処理水
19…供給ポンプ
20…隔膜式電解装置
21…陽極室
22…陰極室
23…酸性水貯槽
24…アルカリ性水貯槽
25…逆洗ポンプ
26…ポンプ
27…電動弁
30…逆洗排水槽
31…オゾン検出器
40…容器
41…陽極
42…陽極室
43…陰極
44…陰極室
45…隔膜

Claims (4)

  1. 被処理水にオゾンを注入してオゾン含有被処理水を得る工程、
    前記オゾン含有被処理水を膜ろ過装置の分離膜により膜ろ過して、膜ろ過水を得る工程、
    前記膜ろ過水の一部を隔膜式電解装置に通水して酸性水とアルカリ性水とを得る工程、および
    前記酸性水とを前記膜ろ過装置のろ過水側に供給して、前記膜ろ過装置の分離膜を逆圧水洗浄する工程
    を具備することを特徴とする水処理装置の洗浄方法。
  2. 前記酸性水を用いて前記膜ろ過装置の分離膜を逆圧水洗浄して得られた洗浄排水を、膜ろ過装置から導出する工程、および
    前記逆洗排水を、前記隔膜式電解装置からのアルカリ性水を用いて中和する工程
    を具備することを特徴とする請求項1に記載の水処理装置の洗浄方法。
  3. 前記膜ろ過装置の分離膜は、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜または逆浸透膜であることを特徴とする請求項1または2に記載の水処理装置の洗浄方法。
  4. 被処理水にオゾンを注入してオゾン含有被処理水を得るオゾン注入手段、
    前記オゾン含有被処理水を分離膜により膜ろ過して膜ろ過水を得る膜ろ過装置、
    前記膜ろ過水の一部を導入して、酸性水とアルカリ性水とを得る隔膜式電解装置、および
    前記膜ろ過装置のろ過水側に前記酸性水を導入する酸性水導入管
    を具備することを特徴とする水処理装置。
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