JP4303019B2 - サンドイッチ構造体用ハニカム芯材および遮音パネル - Google Patents

サンドイッチ構造体用ハニカム芯材および遮音パネル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に遮音パネルとして屋内外のドアや間仕切りなどの使用に適するサンドイッチ構造体用ハニカム芯材、及びこれを使用したサンドイッチ構造体からなる遮音パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ハニカム芯材の両側の表面を鋼板等の剛性の表面材でサンドイッチして製造されるサンドイッチ構造体パネルは、車輌、船舶、航空機、建築物等において広く使用されている。これら構造体に要求される諸特性のうち、特に遮音特性や断熱特性を向上させるために、ハニカムのセル内に樹脂発泡体を充填したハニカム芯材が特許文献1や特許文献2等に開示されている。
【0003】
しかし、近年、火災時における防火上の安全性の確保のために不燃化の要求が高まっているが、ドア及び間仕切りパネル等の建築材料として、ハニカムのセル内に樹脂発泡体を充填したハニカム芯材を使用した場合には、樹脂発泡体がフェノール樹脂やウレタン樹脂等の有機材料であるため、不燃材もしくは防火材としての用途では特性に限界があった。
【0004】
前記樹脂発泡体を充填したハニカム芯材の不燃材もしくは防火材としての特性を改善するために種々の提案がされている。例えば、芯材にグラスウールやロックウール等の繊維質板を単層もしくはハニカム等と複層した構造体の例が特許文献3に開示されている。これらの構造体は、防火性及び不燃性において優れた特性を有する。
【0005】
しかし、最近になって、上記防火性及び不燃性に加えてさらに騒音やプライバシーの保護等に基因し、防火性、及び不燃性に加えて遮音性能の要求が高まり、特にこれらの構造体を屋内外におけるドア及び間仕切り用パネルとして使用した場合においては、十分大きい遮音性能が望まれている。
【0006】
この遮音性能については、上記のグラスウールやロックウール等の軟質材料である繊維質板を単層もしくはハニカム等と複層にした構造体の場合には、繊維質板の吸音性能により、1000Hz以上の高音域における遮音性能は優れるが、500Hz以下の低音域においては、繊維質板の吸音性能が劣る上に、共鳴透過による遮音性能が低下する。また、上記の構造体において、グラスウールやロックウール等の繊維質板の代わりに比較的密度の高い発泡剤等の硬質材料を使用した場合には、1000Hz以下の低中音域における遮音性能は優れるが、1000Hz以上の高音域では、特定の周波数帯で、音響透過損失が急激に低下し、質量法則から外れるという、コインシデンス効果と呼ばれる現象が生じる難点が生じる。
【0007】
一方、本出願人は、先に、リン酸類、硬化発泡剤及びNCO基を有するウレタンプレポリマーを含む水性混合物を発泡硬化させることにより得られる複合発泡体をハニカム体充填したハニカム芯材の表面に鋼板などの表面材をサンドイッチした構造体を特許文献4として提案した。かかるハニカム構造体は、ハニカム体への充填物が有機と無機の複合発泡体であることにより、有機発泡体の有する柔軟性、弾力性と無機発泡体の有する難燃性、不燃性とを併せもつ、優れた構造体である。
【0008】
しかし、このハニカム構造体の有する遮音性能については、前記のグラスウールやロックウールに比べて特性が向上するものの、500Hz以下の周波数の低音域における吸音性能や共鳴透過による遮音性能がなお充分に満足できるものではなく、また、前述したコインシデンス効果の難点の改善においてもさらに改善の余地がある。
【0009】
【従来文献】
【特許文献1】
特開平3−61581号公報
【特許文献2】
特開平8−174731号公報
【特許文献3】
実開昭59−120212号公報
【特許文献4】
WO01/38081号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、不燃性、耐火性、断熱性に優れるとともに、前記共鳴透過やコインシデンス効果による遮音性の低下が少なく、低音域から高音域にわたって極めて優れた遮音性能を有し、かつ製造設備上の問題もなく容易に製造できる遮音パネル用ハニカム芯材、及びこれを使用する、ドアや間仕切り用のパネル等に適した遮音パネルを提供することにある。
【0011】
本発明者は、リン酸類、硬化発泡剤及びNCO基を有するウレタンプレポリマーを含む水性混合物を発泡硬化させた複合発泡体を充填したハニカム芯材に表面材をサンドイッチした構造体の遮音性能について研究を進めたところ、上記ハニカム体に充填される多孔質発泡体の量を特定し、さらに多孔質発泡体を構成する要素として、比重が大きく、硬度が小さく、かつ特定の粒径を有するバライト粒材(以下、無機質粒材ともいう。)を特定の量使用することにより、得られるサンドイッチパネルの遮音特性が大きく改善できることを見出した。
【0012】
かくして、本発明は、ハニカム体と、該ハニカム体のセル体積の少なくとも20%以上に充填された多孔質発泡体とからなり、前記多孔質発泡体が、リン酸類、リン酸類の硬化剤、及びNCO基を有するウレタンプレポリマーから得られるウレタン硬化物と、比重2.8以上、硬度6以下、及び平均粒径10〜100μmを有するバライト粒材と、を含有し、該バライト粒材がリン酸類100質量部に対し50〜900質量部含有され、かつ前記多孔質発泡体において20〜85質量%含有されていることを特徴とするサンドイッチ構造体用ハニカム芯材及び該ハニカム芯材を使用したサンドイッチ構造体からなる遮音パネルにある。
【0013】
本発明によれば、得られるサンドイッチ構造体からなる遮音パネルは、上記の共鳴透過やコインシデンス効果による遮音性の低下が起こらず、低音域から高音域にわたって優れた遮音性能が得られることが判明した。例えば、本発明によれば、厚さ0.6mmの亜鉛メッキ鋼板でサンドイッチされた遮音パネルは、250Hzの低音域から4000Hzの高音域においてJIS−A4702に規定される遮音性能がT−2レベル以上を有する。特に、従来、この種の構造体で得られ難かった、例えば、2000Hzの高温域において、透過損失が35dB以上であり、低音域の遮音性能がT−2レベルを越え、優れた遮音性能を有する遮音パネルが得られる。
【0014】
本発明のハニカム芯材を使用したサンドイッチパネルが何故に上記のような優れた遮音性能が得られるかのメカニズムについては必ずしも明らかではないが、ほぼ次のように推測される。
【0015】
本発明のハニカム体に充填される有機と無機の複合発泡体は適度の柔軟性を有することにより、高音域でのコインシデンス効果による遮音性の低下を引き起こすことがない。また、低音域においてもハニカム体と発泡体との密着性が良く、ハニカム体とその表面材とは機械的に接合されるために、表面材間の空気層あるいは弾性体による共鳴透過による遮音性能の低下がない。さらに、上記多孔質発泡体の含有量を特定の量に調整することで、適度に連続した気泡の発泡体が得られるため高い吸音性が得られ、高周波領域での遮音性に優れる。
【0016】
加えて、本発明では、比重は大きいが、硬度が比較的小さく、平均粒径の小さい無機質粒材を特定量使用することにより、音を反射し易くすることで、特に低音域で遮音性を向上させる。これらの結果として、従来の構造体では得られないような低音域から高音域にわたって優れた遮音性能が得られるものと思われる。一方、本発明では、上記の無機質粒材の代わりに、例えば、同じく比重は大きいセメント類などを使用した場合と比較して優れた効果が得られる。即ち、セメント類は一般に含有される酸化カルシウムや酸化マグネシウムなどの原料からなるクリンカーであるため、これらが発泡体を形成するリン酸成分と反応してしまうために使用量に制限があり、得られる遮音特性に限界がある。リン酸成分と反応性の小さいアルミナセメントを使用した場合も、アルミナの硬度(硬度9)が大きいためにミキサーなどにおける金属羽根を摩耗するなど製造設備上の問題を起こす恐れがある。しかし、本発明で上記無機質粒材を使用する場合にはこれらの問題はない。
以下に、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の遮音パネル用のハニカム芯材に使用されるハニカム体は、連続する部材からなる隔壁によって仕切られた、六角形、四角形、三角形等の多角形、円形、不等辺多角形等の実質上連続的な幾何学的なセル(貫通孔)の形態を有する。ハニカム体のセルサイズ及び空隙率は、製造されるハニカム芯材の剛性に関係し、これらは、JIS−A6931によって規定される。セルサイズは、好ましくは、3〜30mm、特に14〜25mmが好ましい。セルサイズが3mmより小さい場合は、ハニカム芯材の強度は向上するものの、サウンドブリッジの増加により遮音性能が低下し、また、ドア及び間仕切りに使用した場合も、重量増やコスト高につながり好ましくない。さらに、ハニカム体のセル中で発泡が難しくなり、充分に発泡体を充填することができず、好ましくない。一方、セルサイズが30mmを越えると低音域の遮音性能が低下する傾向があり、また、ドア及び間仕切りパネルとした場合、要求される強度が満たないため好ましくない。
【0018】
ハニカム体の材質は、断熱性及びコストの点から、ペーパーハニカムを使用することが好ましい。ペーパーハニカムの材料としては、原料としてパルプを用いることが好ましく、必要に応じて、アラミド繊維、グラファイト繊維、ガラス繊維、ロックウール、珪酸酸マグネシウム等の繊維質材料が使用できる。ペーパーハニカムには、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、水酸化アルミニウム、酸化アンチモン、リン化合物、ハロゲン化合物、ホウ素化合物等が混抄又は含浸されていてもよい。かかる混抄又は含浸は、それに使用される物質をペーパー化の際に混合、添加することができるし、また、ペーパー化した後、又はハニカム化した後に含浸することもできる。このようにして難燃化等を施したペーパーハニカム、更にはアルミナ、アルミナ・シリカ繊維等のセラミックス繊維を原料とするペーパーハニカム等も使用できる。
【0019】
上記ペーパーハニカムの原料として、パルプが使用される場合には、パルプが好ましくは10〜60質量%、特には20〜60質量%含有する場合が好適である。ペーパーハニカムとしては、JIS−P8128に規定される試験における灰化残留物が40質量%以上である難燃性ペーパーハニカムが好ましい。また、ハニカム体が、多孔質発泡体を形成する多価金属リン酸塩との反応性が高く、その結果得られた芯材の剛性を著しく高くせしめる成分、例えば、珪酸マグネシウム等を多く含有する場合には、上記したコインシデンス効果により、遮音性能が低下する場合がある。このため、リン酸類との反応性が高くない成分、好ましくは、パルプ、ロックウール、ガラス繊維、水酸化アルミニウム等をハニカム体に含有させることが好ましい。
【0020】
特に、ハニカム体としては、耐熱性や難燃性を向上させるために、水酸化アルミニウムを、内掛けの含有量として、好ましくは、40〜80質量%、特に好ましくは、45〜80質量%含有するペーパーハニカムが好適である。
【0021】
本発明でハニカム芯材は、ハニカム体のセル体積の少なくとも20%、好ましくは、40〜80%に充填される多孔質発泡体は、NCO基を有するウレタンプレポリマーから得られるウレタン硬化物の有機発泡体と、リン酸類とその硬化剤とを主成分として、さらにセメントを含有する無機発泡体との複合発泡体を含有する。かかる複合発泡体は、難燃性、剛性に優れる無機発泡体と柔軟性弾力性に優れる有機発泡体の長所を合わせ有する。
【0022】
本発明の多孔質発泡体に含有される無機質粒材として、比重2.8以上、硬度6以下、及び平均粒径10〜100μmを有するものが使用される。比重が小さい場合には、遮音性を向上させるために芯材の密度を上げることが困難になってしまうので本発明の目的が達成されない。比重は3以上が好ましいが、過度に比重が大きすぎると発泡体中のセルが自重でつぶれてしまい、充分な厚みを有する発泡体が得られないため8以下が好ましい。無機質粒材の硬度は旧モース硬度を意味し、無機質粒材の硬度は6以下が必要である。硬度が6を越える場合には、発泡体原料を混合するミキサー等における撹拌子等を磨耗するなど製造設備上の問題を起す恐れがある。なかでも、硬度は、3.5以下が好ましい。無機質粒材の平均粒径は、10〜100μmが必要であり、該範囲よりも小さい場合には、スラリーの流動性が劣り、発泡体をセルに充填させにくく、更に発泡体のセルが小さくなる傾向があり吸音性が劣り好ましくない。一方、該範囲よりも大きい場合には、発泡体の骨格がもろくなってしまう。なかでも、平均粒径は30〜80μmが好適である。
【0023】
本発明で使用される無機質粒材としては、上記の特性を有する種々の材料が使用できるが、好ましくは、耐酸性、耐アルカリ性、安全性やコストの点から、バライト粒材が挙げられる。無機質粒材としては、弱アルカリ性を有するものが好ましく、この場合には、発泡体の形成原料であるリン酸と中和反応を起こすために好ましい。弱アルカリ性の程度としては、濃度1%の水溶液とした場合に、pHが好ましくは7.5〜10.5、特には8.0〜10.0を示すものが好適である。このようにして、本発明では、無機質粒材として、比重が4.5と大きい上に、硬度が3.3と小さく、弱アルカリ性を有するバライト粒材を使用する。
【0024】
本発明では、多孔質発泡体中における上記無機質粒材の含有量が20〜85質量%であることが重要である。該含有量が20質量%未満であると、遮音性能が充分に向上しない。逆に85質量%を越えると遮音性が向上するものの成形時のスラリーの流動性が低下して発泡が不充分となり、また、充分な厚みの発泡体が得られず、さらに多孔質発泡体の重量も増加するため好ましくない。なかでも、無機質粒材の含有量は、45〜75質量%であるのが好適である。
【0025】
また、無機質粒材の含有量は、リン酸類100質量部に対しては、50〜900質量部であることが好ましい。該含有量が50質量部未満であると、充分な遮音性能が得られず好ましくない。一方、上記含有量が900質量部を越えると充分な厚みの発泡体が得られず好ましくない。なかでも、上記含有量は、150〜750質量部であるのが好適である
【0026】
さらに、本発明では、上記無機質粒材とともに無機質骨材を併用した場合には、発泡体を形成するスラリーの流動性を調整し易くなり、また、該スラリーの攪拌効率を向上させ、スラリーの硬化調整が容易にでき、かつ多孔質発泡体の収縮やひび割れを防止できるので好適である。無機質骨材としては、特に限定はないが、ガラスビーズ、シリカビーズ、ガラスフレーク、川砂、砂利、高炉スラグ、フライアッシュ、クレー、タルク、セラミック粉、珪石粉、珪砂、長石、バーミキュライト、燐灰石、黒曜石、蝋石等が挙げられる。なかでも、珪砂を用いた場合には、特にスラリーの流動性を向上させるので好適である。更に、本発明の骨材は、遮音性を向上させる観点から比重が2.5以上であることが好ましい。
【0027】
本発明では、比較的粒径の小さい前記無機質粒材を使用しており、発泡体の形状を維持しやすい。このため、比較的粒径の大きい無機質骨材を使用しても形状が保持されやすく、比較的粒径の大きいものを使用することが可能であり、平均粒径100〜1000μmの無機質骨材が好適に採用される。平均粒径が100μm以下であると、平均粒径10〜100μmの前記無機質粒材を必須として含有していることから、100μm以下の原料が過剰になる場合があり、スラリーの流動性が低下し発泡が不十分となり、発泡体のセルが粗くなり易く好ましくない。また、平均粒径が100μm超の無機質骨材を使用することにより、硬度が大きい骨材を使用しても発泡体原料を混合するミキサー等における撹拌子等の摩耗が生じにくい。一方、前記骨材の平均粒径が1000μmを越えるとスラリーの撹拌効率が低下し充分な発泡体が得られず好ましくない。なかでも、無機質骨材としては、平均粒径が100超1000μm以下の珪砂の使用が好適である。
【0028】
また、上記した無機質骨材を無機質粒材と併用する場合、無機質骨材の含有量は、多孔質発泡体100質量部に対して65質量部以下であるのが好ましい。該含有量が65質量部より大きい場合には、得られる芯材の遮音性は向上するものの流動性が劣り発泡体が脆くなり好ましくない。なかでも、上記含有量は、10〜30質量部であるのが好適である。
【0029】
また、本発明では、上記ウレタン硬化物は、多孔質発泡体中に1〜10質量%含有されていることが好ましい。ウレタン硬化物の量が10質量%を越えると、発泡体の独立気泡率が高くなり、通常用いられる樹脂発泡体を充填したものと同様に発泡体自身の吸音性能が低下する。逆に1質量%未満であると、発泡体が脆くなり発泡体のセル形状が不均一となる。その結果、得られる遮音パネルの吸音性能が劣る上に、発泡体がひいては芯材の剛性が増すために、高音域におけるコインシデンス効果が起きてしまう。なかでも、ウレタン硬化物は、多孔質発泡体中に7〜12質量%であることが好ましい。
【0030】
多孔質発泡体に含有されるリン酸類としては、例えば、リン酸、亜リン酸、無水リン酸、縮合リン酸、これらの多価金属塩又はこれらの二種以上の混合物が使用される。なかでも、第一リン酸多価金属塩、第二リン酸多価金属塩等の酸性リン酸多価金属塩の使用が耐水、耐湿性や発泡体のセル強度が高い等の理由で好ましい。上記多価金属としては、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、バリウム、鉄等が挙げられる。本発明で、多価金属リン酸塩は、その形態で添加、含有させる方法の他に、リン酸、亜リン酸等のリン酸類と化学的に活性な金属化合物、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の多価金属酸化物や、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の多価金属水酸化物等を上記のリン酸類と別々に系内に添加し、系内で反応させる方法をとることもできる。
【0031】
リン酸類としては、なかでも、リン酸、第一リン酸マグネシウム、第一リン酸アルミニウム、第一リン酸亜鉛又はこれら二種以上の混合物の使用が好ましい。その理由は、耐水性、耐湿性や発泡体のセル強度が高いためである。また、リン酸類として、酸性リン酸多価金属塩を選び、好ましくは、該酸性リン酸多価金属塩とジエチルアミン、トリエチルアミン等の水溶性アミン類とを併用する方法も採用される。
【0032】
本発明で、上記のリン酸類と反応して多価金属リン酸塩の発泡体を形成するリン酸類の硬化剤としては、多価金属炭酸塩、多価金属酸化物、多価金属水酸化物、及び/または酸またはアルカリと反応してガスを発生する軽金属が使用される。
【0033】
多価金属炭酸塩の好ましい例としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛等が挙げられる。また、炭酸アンモニウムも使用できる。なかでも、好ましいものは、塩基性炭酸マグネシウムである。
【0034】
多価金属酸化物の好ましい例としては、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛が挙げられ、多価金属水酸化物)は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛が挙げられる。上記軽金属の好ましい例としては、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛等が挙げられる。
【0035】
本発明の多孔質発泡体におけるリン酸類の含有量は、本発明の発泡体中のリンの原子量換算値で好ましくは、3〜20質量%、特に4〜18質量%が好適である。この含有量が3質量%未満では得られる発泡体の防火性能が低下することがある。逆に、含有量が20質量%を超えると、上記ウレタン硬化物の分散性が低下し、また、均一な発泡体が得られなくなることもある。一方、上記リン酸類の硬化剤の使用量は、多孔質発泡体中、好ましくは、5〜50質量%、特に好ましくは10〜30質量%が好適である。
【0036】
本発明の多孔質発泡体を形成する場合、必要により発泡剤を用いることができる。発泡剤としては、好ましくは、揮発性の低沸点有機溶剤又は揮発性の低沸点有機溶剤が挙げられる。上記揮発性の低沸点(沸点120℃以下)有機溶剤としては、エーテル類、ケトン類、炭化水素類、フロン類が挙げられ、なかでも、沸点が0〜100℃のハロゲン化炭化水素類やケトン類が好ましく、特に常温で液体のハロゲン化炭化水素類やアセトンが好ましい。これら発泡剤は、単独、又は二種以上の混合物として使用することができる。
【0037】
上記で使用される発泡剤の量は、目的とする発泡倍率に応じて任意に設定できる。上記リン酸類の硬化剤として、金属酸化物を用いた場合には、発泡剤を別に用いるために硬化剤に対し発泡剤を適宜選択することにより硬化反応に対する発泡時間を適宜調整することが可能となり、ハニカム体への発泡体の充填が容易に制御される。また硬化剤と発泡剤の量をそれぞれ調整することが可能なため、所望の軟質から硬質迄の幅広い範囲であり、かつ発泡倍率に応じて決めることが容易となる。
【0038】
本発明の多孔質発泡体を構成するウレタン硬化物を得るためには、NCO基を有するウレタンプレポリマーを用いることが好ましい。NCO基を有するウレタンプレポリマーとしては、有機ポリイソシアネート化合物と活性水素含有化合物とから誘導され、且つNCO基を分子内に有するものが好ましい。前記有機ポリイソシアネート化合物の好ましい例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート(水添MDI)、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート(水添TDI)、2,4−または2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、または4、4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)である。
【0039】
上記活性水素含有化合物としては、例えば、低分子量ポリオールや高分子量ポリオールが挙げられ、特に好ましいものは、ポリオキシアルキレンポリオールのうちのエチレンオキサイド付加物であり、エチレンオキサイド付加物を単独、もしくは活性水素含有化合物の一部として使用することが好ましい。この場合、活性水素含有化合物中のオキシエチレン単位の含有量は、10〜95質量%、特に50〜90質量%とするのが好ましい。エチレンオキサイド付加物を使用することにより、水性混合物とする際の上記プレポリマーの分散性が向上する。
【0040】
本発明の多孔質発泡体には、水酸化アルミニウムが含有されることが好ましい。水酸化アルミニウムは、後述するように、難燃剤としての機能を果たす上に、多孔質発泡体の発泡倍率を下げて、低周波領域から高周波領域にかけて吸音性をさらに改善させることが可能となる。多孔質発泡体中に含有される水酸化アルミニウムの量は好ましくは、5〜70質量%、特には10〜50質量%が好適である。前記量が5質量%未満であると難燃性が劣り、逆に70質量%を越えると脆性が増し取扱い性が劣り好ましくない。
【0041】
また、本発明の多孔質発泡体には、物性やコストを考慮して必要に応じてさらに無機充填材、有機充填材が含有されていてもよい。また、多孔質発泡体に高い防火性を付与するため、さらに難燃剤を加えて発泡硬化させることもできる。難燃剤の好ましい例としては、前述した水酸化アルミニウムの他に、非ハロゲン燐酸エステル、ハロゲン含有燐酸エステル、活性水素含有難燃剤、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化亜鉛等が挙げられる。これらは、二種以上併用できる。難燃剤の含有量はウレタンプレポリマー100質量部に対して、好ましくは40質量部以下、特には0.1〜30質量部が適切である。
【0042】
本発明の遮音用パネル芯材を製造する場合、上記の多孔質発泡体を形成する、リン酸類、硬化剤、プレポリマー、水、及び必要により発泡剤等と、無機質粒材、及び必要に応じて無機質骨材とを混合して水性混合物とし、これをハニカムのセル内に充填し、発泡し硬化させる。水性混合物中の水の量は、スラリー化が可能な範囲であれば、必要以上には水を加える必要はなく、水が多い程発泡硬化物の乾燥に時間や手間を要することになる。水の量は、水性混合物中の固形分の濃度が50〜90質量%程度になるようであるのが好ましい。
【0043】
本発明において、有機発泡体を形成するプレポリマーの硬化速度を制御するために、例えば、触媒を使用することができる。触媒の好ましい例としては、ジブチルチンジラウレート、アルキルチタン酸塩、有機珪素チタン酸塩、スタナスオクトエート、オクチル酸鉛、オクチル酸亜鉛、オクチル酸ビスマス、ジブチル錫ジオルソフェニルフェノキサイト、錫オキサイドとエステル化合物(ジオクチルフタレート等)の反応生成物等の金属系触媒、モノアミン類(トリエチルアミン等)、ジアミン類(N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン等)、トリアミン類(N,N,N',N",N"−ペンタメチルジエチレントリアミン等)、環状アミン類(トリエチレンジアミン等)等のアミン系触媒等が挙げられる。触媒の量は、プレポリマーの100質量部に対して、好ましくは0.001〜5質量部である。
【0044】
また、本発明では、形成される発泡体における泡の均一な生成を助けるために整泡剤を使用することができる。整泡剤の好ましい例としては、シリコン系界面活性剤が挙げられ、例えば、東レ・ダウコーニング シリコ−ン社製の"SH−192"、"SH−193"、"SH−194"、"SF−2935"、"SF−2945"、 "SF−2939"、東芝シリコーン社製の"TFA−4200"、・日本ユニカー社製の"L−5320"、"L−5340"、"L−5350"、"SZ−1698"、 "SZ−1669"、信越シリコン社製の"F−121"、"F−122" 、"F−502"、"F−305M"が挙げられる。整泡剤の添加量は、ウレタンプレポリマーの100質量部に対して、好ましくは0.001〜1質量部である。
【0045】
本発明において、前記発泡体を形成するスラリーをハニカム体のセル内に充填し、発泡硬化させる好ましい方法は次のようである。すなわち、上記スラリーをハニカム体のセル中に充填する方法としては、例えば、セル中にスラリー状の水性混合物を流し込む方法や吹き付けによる充填方法、或いは、前記水性混合物を平面状に慣らした後、ハニカム体を上方から押し付けて充填する方法等が挙げられる。これらの方法では、ハニカム体にスラリーを充填した後、充填したハニカム体の面に平滑な面材を当接させて十分に固定することが好ましい。これにより発泡体がハニカム体のセルの外に膨張することを防止することができる。また、スラリーは、全部のセル又はセル全体に充填する必要はないが、セル内に20%以上充填されている必要がある。前記充填率が20%未満であると遮音性能が劣り好ましくない。
【0046】
上記発泡体を形成するスラリーは、ハニカム体のセル内に充填後、好ましくは、常温、常圧条件下に、数秒〜数十分間で発泡し、次いで硬化が終了し発泡体を形成する。但し、冬期、気温が低い場合や、工程上発泡硬化時間を短縮したい場合は、静置中に、50℃程度に加熱してもよい。その後、必要により80〜150℃に加熱して余剰水をとばしてもよい。
【0047】
このようにして製造される本発明の無機と有機の多孔質複合発泡体は、上記したように優れた特性を有するが、特に上記水性混合物に含まれる多価金属炭酸塩、軽金属、発泡剤の添加量を制御することにより、ハニカム体に発泡体を充填したハニカム芯材の密度を好ましくは100〜300kg/m3の広い範囲に調整できる。特に、本発明の発泡体では、その密度が140〜200kg/m3が特に好適でである。
【0048】
かくして、本発明では、硬質から軟質のものまで、幅広い材質の複合発泡体を有するハニカム芯材を得ることができる。また、本発明では、得られたハニカム芯材の断熱性能もハニカム体の材質の選定及び上記水性混合物の組成を制御し、特に比重及び発泡セルの直径や形状の制御することにより、例えば、0.04kcal/m・hr・℃以下の低い熱伝導率を付与することが可能な上、難燃性も建築基準法に基づく不燃材から準不燃材相当のレベルである。
【0049】
このようにして得られたハニカム芯材の少なくとも片面に接合される表面材としては、特に限定はないが、その厚みが0.3〜1.6mmであることが好ましい。厚みが0.3mm未満であると遮音性能が劣り、逆に1.6mmを越えるとパネル重量が増し好ましくない。なかでも、厚みは0.4〜0.8mmが好適である。
【0050】
表面材の材質としては、金属板、木質板、無機質板、天然石板が挙げられる。またこれらの表面材には、必要に応じて塗装、メッキ、表面化粧材との張合わせ、樹脂化粧又は塗装、プライマー、防錆、抗菌、抗カビ処理等が1種又は2種以上複合されて施される。このうち金属板が好ましく、鋼板、アルミニウム合金板、ステンレス板、チタニウム合金板等が挙げられる。なかでも、耐火性、難燃性、強度、意匠等の点で、カラー鋼板、ガルバニウム鋼板、ボンデ鋼板、亜鉛メッキ鋼板等を含む鋼板、A5052、A5005、A1100等を含むアルミニウム合金板、SUS430、SUS304等を含むステンレス板、及びチタニウム合金板等の金属板を用いることが好ましい。
【0051】
なお、ハニカム芯材と表面材との接合の場合には、接着剤、ろう材を用いたり、拡散接合等の方法を用いたりすることができる。なかでも接着剤を使用する方法が一般的である。接着剤にはエポキシ系、ウレタン系、ビニルフェノリック系等の熱硬化系の接着剤と、合成ゴム系や酢酸ビニル系等の熱可塑性の接着剤とがあり、その形態としては、溶液状、ペースト状、固形状、フィルム状等の形態をなしている。
【0052】
上記の接着剤の選定としては、表面材及びハニカム体の材質、接着力、硬化条件、接着設備、耐久性、価格等によって適宜選択される。また、その接着方法としては、ターンバック法、ピンチローラー法、ホットプレス法、バキュームバック法、オートクレーブ法等があり、これらの方法は単独または組み合わせて行うことができる。また、接合する表面材の接着面には、接着材に応じたプライマー処理や脱脂処理、及びサンディング等の接合面を荒らす処理等を施すことも可能である。
【0053】
このようにして得られる遮音パネルは、不燃性、耐火性、断熱性に優れるとともに、前記共鳴透過やコインシデンス効果による遮音性の低下を生じない、低音域から高音域にわたって優れた遮音性能を有する。具体的には、本発明で得られる遮音パネルは、250Hzの低音域から4000Hzの高音域においてJIS−A1416に規定される遮音性能がT−2レベル以上であり、従来では達成できなかった、音響透過損失が2000Hzの周波数の高音域にて35dB以上を達成することが可能となる。同時に、特徴的なことは、125〜500Hz以下の周波数の低音域でのT−2レベルの遮音性能(Y≧25logX−37.5)を越える、Y≧25logX−34.5レベル以上を達成することが可能となるものである。
【0054】
【実施例】
以下に、本発明について実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明の解釈はかかる実施例によって制限されるものでないことはもちろんである。
(ハニカム芯材の製造)
第1リン酸マグネシウムを含有するリン酸類の水溶液、水、塩基性炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、及びTDIプレポリマー(空気中の水分と反応しないように窒素で置換してタンクに収納)と、バライト(比重4.5、硬度3.3、平均粒径45μm)又は/及び珪砂(平均粒径500μm)とを、表1に示した所定の質量比率(第1リン酸マグネシウムは固形物換算)で配合した粉体混合物を連続ミキサー(太平洋機工社製スパイラル・ピンミキサ使用)に供給した。該ミキサーから得られるスラリー状発泡液をPP製(ポリプロピレン)フィルム上に平滑になるよう吐出させた。
【0055】
次に平滑化された発泡液上に表1に示した物性のペーパーハニカム(セルサイズ20mm、パルプ含有量25%、水酸化アルミニウム含有量70%)を載せ、上方よりPPフィルムを介して平滑な面材で押圧し、ハニカムセル内で発泡、硬化させた。硬化後、上記面材及び上下面のPPフィルムを剥がし、乾燥させ、多孔質発泡体がハニカム体のセル体積の80%が充填されたハニカム芯材を得た。
【0056】
なお、本発明で使用したTDIプレポリマー(d−1)とは、以下のものを表す。TDI−80(日本ポリウレタン社製、商品名:コロネートT−80)100質量部に対して、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(分子量2188、エチレンオキサイド60質量%とプロピレンオキサイド40質量%とのブロックコポリマー)420質量部を反応させプレポリマーとしたもの。プレポリマーのNCO含量は6.2質量%、数平均分子量1355で、常温で粘調な樹脂溶液である。
【0057】
(遮音パネルの製造)
市販の厚さ0.6mmの亜鉛めっきカラー鋼板を使用し、該鋼板がハニカム芯材と接着する接着面にエポキシ系接着剤を塗布(塗布量:約200g/m2)し、ハニカム芯材の両面に圧着した後、50℃で10時間放置し、サンドイッチパネルを得た。
【0058】
実施例2及び参考例1、2
上記した方法を使用し、表1に示したペーパーハニカム体のセル内に発泡体を形成するスラリーを充填し、発泡、硬化させることによりニカム芯材を得た後、該ハニカム芯材の両面に表面材をサンドイッチしたパネルを製造した。
それぞれ、実施例2及び参考例1、2で得られたハニカム芯材及びパネルの物性値を表2に示す。なお、試験方法は以下のとおりである。
圧縮強さ: JIS−A9511に準拠。
遮音性 : JIS−A1416に準拠して行った試験をA4702の基準により判定した。
【0059】
また、上記の実施例2、参考例1及び参考例2で得られた遮音パネルについて、JIS−A1416に準じた方法に従って、周波数(Hz)−透過損失(dB)の関係をテストした。それぞれの結果が図1に示した。
【0060】
この結果から明らかなように、実施例2及び参考例1のパネルは、いずれも、測定した全16周波数域において、直線で示される30等級線(遮音性T−2レベル)を下回らず、優れた遮音性能を示した。しかし、参考例1のパネルの製造時において、粉体混合物を混合する工程で、前記スパイラル・ミキサの撹拌子が3〜5時間経過後に摩耗を起こしてしまい、長期の運転は困難であった。一方、参考例1のパネルは、全般的に30等級線(遮音性T−2レベル)上であり、遮音性能は比較的良好であるが実施例2及び参考例1に比べると劣るものであった。
【0061】
【表1】
Figure 0004303019
【0062】
【表2】
Figure 0004303019
【0063】
【発明の効果】
本発明で提供されるサンドイッチ構造体からなる遮音パネルは、共鳴透過やコインシデンス効果による遮音性の低下が起こらず、低音域から高音域にわたって優れた遮音性能が得られる。例えば、厚さ0.6mmの亜鉛メッキ鋼板でサンドイッチされた遮音パネルは、250Hzの低音域から4000Hzの高音域においてJIS−A4702に規定される遮音性能がT−2レベル以上を有する。
特に、従来、この種の構造体で得られ難かった、例えば、2000Hzの高温域において、透過損失が35dB以上であり、低音域の遮音性能がT−2レベルを越え、優れた遮音性能を有する遮音パネルが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2及び参考例1の遮音パネルの性能を、周波数(Hz)と透過損失の関係で示したものである。

Claims (8)

  1. ハニカム体と、該ハニカム体のセル体積の少なくとも20%以上に充填された多孔質発泡体とからなり、前記多孔質発泡体が、リン酸類、リン酸類の硬化剤、及びNCO基を有するウレタンプレポリマーから得られるウレタン硬化物と、比重2.8以上、硬度6以下、及び平均粒径10〜100μmを有するバライト粒材と、を含有し、該バライト粒材がリン酸類100質量部に対し50〜900質量部含有され、かつ前記多孔質発泡体において20〜85質量%含有されていることを特徴とするサンドイッチ構造体用ハニカム芯材。
  2. 前記多孔質発泡体が、さらに、平均粒径100μm超800μm以下の無機質骨材を、多孔質発泡体に対して65質量%以下を含む請求項1に記載のハニカム芯材。
  3. 前記無機質骨材が、比重2.5以上である請求項に記載のハニカム芯材。
  4. 前記ウレタン硬化物が、前記多孔質発泡体に対して1〜10質量%含まれる請求項1〜のいずれかに記載のハニカム芯材。
  5. 前記ハニカム芯材の密度が、100〜450kg/m3である請求項1〜のいずれかに記載のハニカム芯材。
  6. 前記ハニカム体が、JIS−A6931に規定されるセルサイズ3〜30mmのペーパーハニカムであって、パルプが10〜60質量%及び水酸化アルミニウムが40〜80質量%含有される請求項1〜のいずれかに記載のハニカム芯材。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載のハニカム芯材の少なくとも片面に厚み0.3〜1.6mmの鋼板が接合された遮音パネル。
  8. 2000Hzの周波数における音響透過損失が35dB以上であり、かつ125〜500Hzの周波数における音響透過損失Yが次式を満たす請求項に記載の遮音パネル。
    Y≧25logX−34.5(X:周波数=125〜500Hz)
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