JP2915797B2 - 発泡厚付け化粧構造及び発泡厚付け化粧工法 - Google Patents

発泡厚付け化粧構造及び発泡厚付け化粧工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンクリート、鉄等の建
築及び土木構造物表面に、数センチメートルの厚みの立
体形状模様を付与する材料および方法に関するものであ
り、特にその厚み形成において発泡型ウレタン樹脂組成
物を利用し、発泡層自身または発泡層表面着色による色
彩上の美しさも加味したものを提供する。
【0002】
【従来技術】従来より建築及び土木構造物表面に美観の
目的から各種の模様を形成する場合がある。このような
模様形成の方法の一つとして、塗材により凹凸模様を形
成する方法がある。これには吹付けやコテ、ローラー塗
り等によって塗材を表面に塗布するもので、その際の吹
付けパターン、コテによる模様付け、ローラー表面の形
状による模様付け等によって微小な凹凸感を付与し、さ
らに塗材の色彩によって意匠性を高めるものである。し
かしながら塗材表面の微小な凹凸感のみでは、構造物遠
景ではその凹凸による美観は感じられない場合がほとん
どであった。これに対して厚み5mm程度以下の薄膜シ
ートに、各種模様を打ち抜いた孔開き形状の型枠を建築
及び土木構造物表面に貼着し、塗材の塗布後に除去する
ことにより、孔開き部分の模様形状で型枠厚さの塗材模
様が形成されるという型枠工法がある。これは建築物表
面に陶磁器タイルを貼着する方法等に比較して、薄膜の
型枠を貼着し塗材を吹付け後に除去するだけで済むの
で、工期短縮において非常に大きな効果がある。しかし
ながら、厚みを5mm以上数cm程度にするには、塗材
の大量な塗布が必要であり、またそのような厚みを一度
に塗布することは型枠のズレにつながったり、塗材表面
と塗材内部の乾燥硬化の速度に差を生じて、クラックの
発生や場合によっては剥離の問題を生じることがあっ
た。一方、前述の陶磁器タイルを貼着する方法も、模様
の厚みを大きくできるメリットがあるものの、一枚づつ
タイルを貼っていく為に工期が長くかかる上、長期にわ
たっては剥離脱落の危険があり、陶磁器タイルの重量が
ある程度大きいため人身事故を生じることもあった。ま
た、陶磁器タイルでは大きさや形状に制限があり、天然
の岩肌調や石積模様等の大柄な模様を形成することはで
きなかった。このように上記した方法では、建築及び土
木構造物表面に大柄の厚みの大きな立体模様を形成する
ことはできなかった。これに対して建築物の躯体コンク
リートの打ち込み時または躯体コンクリート表面に模様
形成のためのコンクリート層を打ち込む場合に、コンク
リート型枠の内面に凹凸模様を形成した模様形成材を使
用することにより、これら模様形成材の凹凸模様が転写
された立体模様形状を形成するコンクリート型枠工法が
行われている。しかしながらこのコンクリート型枠工法
では、模様形成材の作製コストが高く、また繰り返し使
用にも限界があるため、最終的に廃棄せざるを得ずその
結果産業廃棄物が大量に発生することになっていた。以
上のように従来の一般的な方法は、建築及び土木構造物
表面に厚膜の立体模様を形成することが不可能である
か、可能であるとしても各種の問題を内在していること
が判明した。これに対して、特公平3−10385号公
報には、孔開き型枠と無機質常温発泡性塗材を用いて厚
膜の立体模様を形成する方法が開示されている。この工
法は該公告特許公報の発明の詳細な説明において、以下
のように記載されている。「(1)任意の基材面に、直
接、又は、下塗層として、特定の無機質常温発泡性塗材
を塗布して発泡層を形成し、該無機質常温発泡性塗材に
対して付着性が良くない型材を貼着する第1工程、
(2)第1工程で貼着された型材の模様穴に、特定の無
機質常温発泡性塗材を塗布する第2工程、(3)第2工
程で塗付した無機質常温発泡性塗材が発泡硬化した後、
型材を除去する第3工程、からなる凹凸模様表面層の形
成工法である。更に要すれば、型材を除去した後、型材
を除去することにより形成された凹部に、特定の無機質
常温発泡性塗材を塗布し該無機質常温発泡性塗材を発泡
硬化させる付加工程を有する凹凸模様表面層の形成工法
である。ここで、特定の無機質常温発泡性塗材とは、I
として、(a)水可溶性アルカリ珪酸塩、(b)セメン
ト、シリカダスト、酸化亜鉛、高級脂肪酸の二価以上の
金属塩、リン酸塩、二価金属の硫酸塩又は亜硫酸塩およ
びホウ酸塩から選ばれる少なくとも一種の水可溶性アル
カリ珪酸塩の硬化剤、(c)金属系発泡剤、(d)シリ
カゲル、タルク、ゼオライト、活性炭、カーボンブラッ
ク、マイカ、パリゴルスカイト、セピオライトおよび界
面活性剤から選ばれる少なくとも一種の発泡安定剤、か
らなる無機質常温発泡性塗材。又は、IIとして、
(a’)セメント、(b’)金属系発泡剤、(c’)塩
化カルシウム、半水石こう、水酸化アルカリ、無水芒硝
から選ばれるセメントの硬化促進剤、から成る無機質常
温発泡性塗材である。」とある。さらに、「本発明の工
程によると、無機質常温発泡性塗材が未乾燥時の容積に
対して、発泡硬化後の容積は概ね2から4倍になるた
め、従来の発泡しない通常の塗材では成し得なかった大
型の凹凸模様が得られ、その豪華さは従来では得られな
かった意匠性を発揮するものであり、しかも本発明で用
いる特定の発泡体層は、高度の断熱性、防火性を有して
いるために、工法的な組み合わせ効果によって、壁面や
天井の断面性、防火性を高める。」とある。一方、特開
昭57−85455公報には、孔開き型枠と発泡性樹
脂、水性塗材を用いて立体模様を形成する発泡性壁材が
開示されている。この発泡性壁材は、該公開特許公報の
特許請求の範囲において、以下のように記載されてい
る。「基材(5)上に附着した任意形状の型枠(2)上
に剥離紙(1)を貼着させ、該枠(2)内に発泡性樹脂
(3)を充填して表面を均一面に形成し、前記剥離紙
(1)を剥離した後該発泡性樹脂(3)上に水性塗材
(4)を塗布して発泡硬化させた発泡性壁材」とあり、
さらに発明の詳細な説明には、以下のように記載されて
いる。「この発明は、任意形状の型枠内に発泡性樹脂を
充填し、前記樹脂上に水性塗材を塗布して水との反応に
より、発泡硬化させた発泡性壁材に関するものである。
従来、発泡性樹脂例えばウレタン樹脂は土木関係等に使
用されているけれども、美装用としては未だ実用化され
て居らず、而かもこの樹脂は水飴状の非常に粘稠な樹脂
であるので、このままで吹付けたり或いは鏝作業によっ
て塗布することは、大変むつかしく、従って壁面等に均
一に塗布することは不可能に等しいものであった。この
発明は之等の不可能視された発泡性樹脂を均一に塗布す
るため、任意形状の型枠状に剥離紙を貼着し、この型枠
内に発泡性樹脂を均一に塗布してその表面に水性塗材を
塗布して発泡硬化させた発泡模様面のある発泡性壁材を
得んとするものである。」とある。したがって、この方
法は従来の一般的な方法における長所、すなわち孔開き
型枠と塗材による模様形成方法において工程の簡便な点
と、陶磁器タイルの貼着やコンクリート型枠工法におい
て厚みのある立体模様の形成ができる点の両方を有する
優れた方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれら無
機質常温発泡性塗材や発泡性樹脂(とりわけウレタン樹
脂)を使用した方法において形成される立体模様層は、
前者の場合は無機質常温発泡性塗材の構成成分が親水性
材料であることや、内部気泡が独立気泡ではなく連続気
泡であることから水の浸透が大きく、浸透した雨水の水
蒸気により膨れを生じたり、成分の溶出によるエフロレ
ッセンス(白華)が発生するという問題があり、また強
度発現に至るまでの硬化時間が長く、また強度そのもの
が低いという問題があり、さらに、セメントや水可溶性
アルカリ珪酸塩を使用しているため、最近問題視されて
いる酸性度の高い雨に対しても耐性が劣り、表面劣化が
激しいことがわかった。一方、後者の場合は、ウレタン
がポリオールとイソシアネートにより架橋硬化する反応
において、水が介在すると競争反応的にイソシアネート
と水が反応して炭酸ガスを発生し発泡することを利用す
るものであり、発泡性樹脂であるウレタン樹脂に水性塗
材を積層塗布し、その水性塗材中の水にて発泡硬化反応
させようとするものであるため、水性塗材とウレタン樹
脂との接触界面のみにおける発泡硬化反応しか生じず、
ウレタン樹脂内部(接触界面以外)は発泡しない。この
ため発泡模様といってもごく微細な凸状面が形成される
だけであり、ウレタン樹脂全体が発泡するような厚膜の
凸面を形成することはできない。また、水性塗材の塗布
が凸面形成の必須条件となる。本発明が解決しようとす
る課題は、このような無機質常温発泡性塗材や発泡性樹
脂を用いた立体模様層形成における各種の問題点、すな
わち発泡材料を使用した厚膜立体模様形成において、浸
透した雨水の水蒸気により膨れや剥がれを生じたり、成
分の溶出によるエフロレッセンス(白華)が発生するこ
とがなく、高強度かつ強度発現に至るまでの硬化時間が
短く、酸性雨にも表面が劣化せず、上塗り等、他の材料
の関与なく独自に厚膜を形成できる発泡材料からなる化
粧仕上材及び仕上方法を得ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
するために、本発明者らは無機質常温発泡性塗材に代え
て、現場発泡型プラスチックフォームを使用することに
想到し、その中でも特定の発泡型ウレタン樹脂組成物を
利用する方法を発明した。すなわち、本発明は以下のよ
うな構成からなるものである。 1.建築及び土木構造物表面、または建築土木構造物に
使用する板材等の下地材層にプライマーを塗付し、プラ
イマーの未乾燥時または乾燥後に、孔開き型枠を貼りつ
け、続いてポリエーテルポリオールに対して、水、触媒
から成る主剤(A)とポリイソシアネートから成る硬化
剤(B)、充填材(C)を混合した発泡型ウレタン樹脂
組成物を、該型枠の孔開き部分に塗布し、発泡硬化させ
ることを特徴とする発泡厚付け化粧仕上方法。 2.建築及び土木構造物表面、または建築土木構造物に
使用する板材等の下地材層にプライマーを塗付し、プラ
イマーの未乾燥時または乾燥後に、薄膜シートの表面に
剥離性接着剤層を介して剥離層を積層した孔開き型枠を
貼りつけ、続いてポリエーテルポリオールに対して、
水、触媒から成る主剤(A)とポリイソシアネートから
成る硬化剤(B)、充填材(C)を混合した発泡型ウレ
タン樹脂組成物を、型枠および型枠の孔部分を含む全面
に塗布し、その直後に孔開き型枠の該表面剥離層のみを
除去し、発泡型ウレタン樹脂組成物を発泡硬化させるこ
とを特徴とする発泡厚付け化粧仕上方法。 3.建築及び土木構造物表面、または建築土木構造物に
使用する板材等の下地材層にプライマーを塗付し、プラ
イマーの未乾燥時または乾燥後に、表面に撥水性被膜層
を積層した孔開き型枠を貼りつけ、続いてポリエーテル
ポリオールに対して、水、触媒から成る主剤(A)とポ
リイソシアネートから成る硬化剤(B)、充填材(C)
を混合した発泡型ウレタン樹脂組成物を該型枠を含む全
面に塗布し、発泡型ウレタン樹脂組成物を発泡硬化させ
ることを特徴とする発泡厚付け化粧仕上方法。 4.発泡型ウレタン樹脂組成物が、ポリエーテルポリオ
ール、水、触媒から成る主剤(A)とHMDI系ポリイ
ソシアネートから成る硬化剤(B)、充填材(C)を混
合するタイプのウレタン樹脂組成物である1.から3.
の何れかに記載の発泡厚付け化粧仕上方法。 5.発泡型ウレタン樹脂組成物が、ポリエーテルポリオ
ール、水、触媒から成る主剤(A)とHMDI系ポリイ
ソシアネートから成る硬化剤(B)、充填材(C)に、
さらに粒子径0.1〜5mmの着色骨材および/または
着色顔料(D)を混練したものである1.から3.の何
れかに記載の発泡厚付け化粧仕上方法。 6.発泡型ウレタン樹脂組成物が、OH価300〜80
0mgKOH/gのポリエーテルポリオール100重量
部に対して、水1〜5重量部、触媒1〜10重量部から
成る主剤(A)と、NCO価が10〜25%のHMDI
系ポリイソシアヌレートから成る硬化剤(B)、充填材
(C)を重量部で100:150〜350:10〜30
0の比率で混合するタイプの発泡型ウレタン樹脂組成物
である1.から3.の何れかに記載の発泡厚付け化粧仕
上方法。 7.発泡型ウレタン樹脂組成物が、OH価300〜80
0mgKOH/gのポリエーテルポリオール100重量
部に対して、水1〜5重量部、触媒1〜10重量部から
成る主剤(A)と、NCO価が10〜25%のHMDI
系ポリイソシアヌレートから成る硬化剤(B)と、充填
材(C)に、さらに粒子径0.1〜5mmの着色骨材お
よび/または着色顔料(D)を重量部で(A):
(B):(C):(D)=100:150〜350:1
0〜300:1〜300の比率で混合するタイプの発泡
型ウレタン樹脂組成物である1.から3.の何れかに記
載の発泡厚付け化粧仕上方法。 8. 1.から4.、6.の何れかで発泡硬化した発泡
型ウレタン樹脂組成物表面に、プライマーを介して、も
しくは介さないで化粧仕上塗材を塗布する事を特徴とす
る発泡厚付化粧仕上方法。 9. 5.または7.の何れかで発泡硬化した発泡型ウ
レタン樹脂組成物表面に、プライマーを介して、もしく
は介さないで透明化粧仕上塗材を塗布する事を特徴とす
る発泡厚付化粧仕上方法。 10.建築土木構造物に使用する板材等の下地材に、
8.の発泡厚付け化粧仕上方法を用いて施工したことを
特徴とする発泡厚付け化粧板材。 11.建築土木構造物に使用する板材等の下地材に、
9.の発泡厚付け化粧仕上方法を用いて施工したことを
特徴とする発泡厚付け化粧板材。 12.建築及び土木構造物表面等の下地材層に、8.の
発泡厚付け化粧仕上方法を用いて施工したことを特徴と
する発泡厚付け壁面構造。 13.建築及び土木構造物表面等の下地材層に、9.の
発泡厚付け化粧仕上方法を用いて施工したことを特徴と
する発泡厚付け壁面構造。 本発明で使用される発泡型ウレタン樹脂組成物とは、現
場発泡型のポリウレタンフォーム形成材料であれば特に
限定されないが、昨今のフロンガス規制に対応するため
にはノンフロンタイプが望ましい。例えば、ポリエーテ
ルポリオール、ポリイソシアネート、水をその基本組成
とするものがあげられる。このタイプはポリエーテルポ
リオールと水、さらに触媒や界面活性剤からなる主剤
と、ポリイソシアネートからなる硬化剤の2液から構成
されるものであり、水とイソシアネートとの反応によ
り、尿素結合を生じるとともに炭酸ガスを発生する。こ
の炭酸ガスの発生および前述の尿素結合と過剰のイソシ
アネートとの3次元架橋によってポリウレタンフォーム
が形成される。本発明では厚膜を形成することと強度の
付与のために、さらに充填材を配合してポリウレタンフ
ォームの硬度を高めている。ポリエーテルポリオール
は、1種以上のポリオールと1種以上のエポキシ化合物
を反応させて得られるものである。使用されるポリオー
ルとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、
ペンタエリスリトール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、ビスフェノールA、α−メチルグリコキシド、ソル
ビトール、シュークローズ等でそのOH価が300〜8
00mgKOH/g程度のものがあげられる。また、エ
チレンジアミン等も使用可能である。一般的には、プロ
ピレングリコールが使用されるが、望ましくは強度等の
理由から高密度タイプのソルビトール系、シュークロー
ス系が望ましい。エポキシ化合物としては、アルキレン
オキサイド、例えば、エチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド等があげられるが、一般的にはプロピレンオ
キサイドが使用される。つぎにポリイソシアネートは、
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、HMDI、イ
ソホロンジイソシアネート及びこれらのイソシアネート
のカルボジイミド変性体、ビュレット変性体、二量体、
三量体、プレポリマー等でそのNCO価が10〜25%
程度のものがあげられるが、耐黄変性や耐候性に優れる
点などから、HMDIが望ましく、発泡速度と硬度との
バランスに優れるにはその三量体(イソシアヌレートタ
イプ)がより望ましい。充填材としては、カオリン、タ
ルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、亜鉛
華、シリカ、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、アル
ミナ、フライアッシュ、ベントナイト、セラミックス
粉、ロックウール、ガラス繊維、炭素繊維、スチール繊
維等が使用でき、その配合比率としてはポリエーテルポ
リオール、水、触媒等からなる主剤(A)100重量部
に対して、10〜300重量部である。触媒として使用
されるものは、イソシアネートとポリオールの架橋反応
を活性化させる傾向の強いものと、イソシアネートと水
の炭酸ガス発泡反応を活性化させる傾向の強いものがあ
るが、両方の性質を有するものがほとんどである。この
ような触媒として代表的なものは、3級アミン化合物お
よび有機金属化合物が使用される。3級アミン化合物と
しては、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘ
キシルアミン等のモノアミン類、N,N,N’,N’−
テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−
テトラメチルプロパン1,3−ジアミン等のジアミン
類、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレ
ントリアミン、テトラメチルグアニジン等のトリアミン
類、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラ
ジン、N−メチルモルホリン等の環状アミン、ジメチル
アミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール
等のアルコールアミン類、ビス(2−ジメチルアミノエ
チル)エーテル、エチレングリコールビス(3−ジメチ
ル)−アミノプロピルエーテル等のエーテルアミン類が
あげられる。有機金属化合物としては、酢酸錫、オクチ
ル酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、ジブチル錫ジア
セテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロ
ライド、オウタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッ
ケル、オクタン酸コバルト等があげられる。これら3級
アミン化合物と有機金属化合物は1種以上を併用するこ
とが可能であり、併用によって適宜反応挙動を目的のポ
リウレタンフォームを製造できるように調整すればよ
い。これらの配合比率としては、ポリエーテルポリオー
ル100重量部に対して、1〜10重量部程度が望まし
い。界面活性剤は、発泡剤として使用する水を油面にて
充分に乳化させ、イソシアネートとの反応において、均
一な泡を形成させる乳化剤として機能するものとして、
非極性フェノール類と適量のエチレンオキサイドとの反
応物が使用される。また、形成された泡の安定剤として
機能するものとして、スルホン化物やポリシロキサン−
ポリオキシアルキレンコポリマー等が使用される。さら
に、整泡剤として機能するものとしては、メチルポリシ
ロキサンをベースとするものが使用される。界面活性剤
は他の成分の反応を阻害しない程度に適宜に配合でき
る。水はポリエーテルポリオール100重量部に対し
て、1〜5重量部程度が望ましい。ここでポリエーテル
ポリオール、水、触媒等からなる主剤に対するポリイソ
シアネートの比率は、その種類によって多少の変動が生
じる場合があるが、重量部でそれぞれ、100:100
〜400である。特に、耐黄変性や耐候性に優れている
点などから、HMDIを使用する場合には、100:1
50〜350が望ましい。さらに、発泡型ウレタン樹脂
組成物に着色骨材を混合して、形成されるポリウレタン
フォームの色彩感にバリエーションを与えることができ
る。このような着色骨材としては、天然または人工を問
わず使用できる。例えば、天然骨材としては、珪砂、川
砂、山砂、寒水石、白竜石、白王、花崗岩、マイカ等、
人工骨材としては、陶磁器粉粒、着色ガラス粉粒、パー
ライト、バーミキュライト、着色珪砂、着色マイカ、チ
タンマイカ等があげられる。また、これら着色骨材と複
合する場合にはガラス粒や溶融シリカ等の透明骨材も使
用できる。これら着色骨材の粒子径は特に限定されない
が、発泡反応への影響や、比重差による沈降の問題を加
味すると、0.1〜5mm程度が望ましい。また、その
配合比率としてはポリエーテルポリオール、水、触媒等
からなる主剤100重量部に対して、1〜300重量部
程度までが好ましい。発泡型ウレタン樹脂組成物には、
難燃性の付与の目的からさらに難燃剤を配合することが
できる。このような難燃剤としては、三酸化アンチモ
ン、変性メタホウ酸バリウム、塩素化ポリオレフィン、
メラミン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
炭酸カルシウム、クロロアルキルホスフェート、ジメチ
ル・メチルホスフェート、ポリメリックホスファイト、
臭素−リン化合物、有機臭素化合物、アンモニウムポリ
ホスフェート等の非反応性のもの、ジエチル・ビスヒド
ロキシエチル・アミノエチルホスフェート、ネオペンチ
ールブロマイド−ポリエーテル、ネオペンチールブロマ
イド−アジペート、ジブロモプロパノール、ジブロモネ
オペンチルグリコール、トランス,2,3−ジブロモ−
2−ブチン−1,4−ジオール、臭素化ポリエーテル等
の反応性のものが使用でき、発泡硬化反応を阻害しない
程度に適宜配合することができる。上記のように主剤、
硬化剤、充填材等からなるウレタン樹脂組成物は、これ
らの成分を現場にて混合することにより徐々に発泡硬化
反応を開始する。このときコテ、刷毛、ローラーにて塗
布することにより施工する。また、各成分を混合したも
のを吹付けたり、多頭ガンによって施工面にて混合させ
たり、スタティックミキサーによって先端混合させて吹
付けたりすることが可能である。なお、着色骨材や充填
材は、主剤側に最初から混合した既調合タイプ、また
は、主剤、硬化剤を混合する際に添加してもよい。つぎ
にプライマーとしては、下地がコンクリート面の場合に
は一液型の湿気硬化型のウレタン樹脂プライマー、一液
および二液反応硬化型のエポキシ樹脂プライマー等のコ
ンクリート下地への密着性およびシール性に優れた浸透
型のプライマーが好ましい。また、場合によっては、水
分散型変性アミドアミンアダクトにより乳化され硬化す
るエポキシ樹脂フィラーを用いても良い。さらに下地が
鉄部の場合には、エポキシ鉛丹プライマー等が使用でき
る。つぎに、本発明で使用される型枠は、厚み、1〜5
mmの薄膜シートを、付与させる形状に孔を打ち抜いた
ものであり、裏面に接着剤層を有するもの、もしくは有
しないものがある。その材質としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ塩
化ビニル、発泡ゴムのスライス物、ゴム成形物等があげ
られる。このような孔開き型枠は、裏面に接着剤層を有
するものの場合は、前述のプライマーの塗付乾燥後にそ
の表面に貼付し、裏面に接着剤層を有しないものは、プ
ライマーの未乾燥時にプライマーによって下地材層に貼
着され、さらにその孔開き部分にコテ、ローラー、刷毛
によって発泡型ウレタン樹脂組成物を塗布する。この
後、発泡型ウレタン樹脂組成物が徐々に発泡し、孔開き
部分の形状の立体模様を形成することになる。また、こ
のような孔開き型枠表面にさらに剥離性接着剤を介し
て、剥離層を積層した孔開き型枠を使用することもでき
る。このような剥離層の材質としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ナイロン、テトロン、ポリ塩化ビニル
等の各種プラスチックフィルム等があげられる。このよ
うな剥離層を積層した孔開き型枠を使用する場合には、
下地材層に型枠を貼着し発泡型ウレタン樹脂組成物を塗
布する際に、型枠を含む全面に塗布し、塗布直後に剥離
層をその表面に付着している発泡型ウレタン樹脂組成物
と共に除去する。この後は前述と同様に発泡型ウレタン
樹脂組成物が徐々に発泡し、孔開き部分の形状の立体模
様を形成する。孔開き型枠の他のバリエーションとして
は、型枠表面に撥水性被膜層を積層する方法も可能であ
る。このような撥水性被膜層を表面に有する型枠を用い
て、その全面に発泡型ウレタン樹脂組成物を塗布した場
合は、撥水性被膜層の作用により、該発泡型ウレタン樹
脂組成物がはじかれ、型枠の孔開き部分にのみ塗布され
ることになる。このような撥水性被膜層を形成する材料
としては、パラフィン、ステアリン酸アルミニウム、ス
テアリン酸ジルコニル、シリコーン樹脂等があげられ
る。このような孔開き型枠を使用した場合には孔の部分
の形状と、目地形成部分の幅、さらに発泡型ウレタン樹
脂組成物の発泡倍率により各種の立体模様が形成でき
る。特に図1のように、発泡型ウレタン樹脂組成物の初
期発泡時には、型枠が発泡の方向性を型枠に垂直な方向
にのみ規制するが、発泡体がある程度発泡すると図2の
ように型枠の規制を越えて型枠に水平な方向へと発泡す
ることにより、各立体模様同士が接着する状態になる。
この立体模様同士の接着が、完全に融合する以前におい
て発泡が停止すれば、石積調化粧仕上げが形成されると
いう効果がある。この場合には型枠が発泡体に押さえ込
まれて、型枠の密着性がより向上するという効果もあ
る。上述の発泡型ウレタン樹脂組成物から形成された立
体模様形状には、さらにその表面にプライマーを介し
て、各種の化粧仕上げを施すことができる。このような
化粧塗材としては、水性系、溶剤系各種の着色、無色透
明、着色透明塗材があげられるが、特に合成樹脂系エマ
ルションを結合材とする着色骨材を含有する自然石調仕
上げ塗料を塗布する場合は、立体模様形状があたかも天
然の岩石様になり、遠景においても美観の向上に大きな
効果がある。一方、着色骨材や着色顔料によって発泡型
ウレタン樹脂組成物そのものに模様形成した場合には、
特に無色透明塗材や着色透明塗材を塗付する必要があ
る。本発明の他の実施形態として、建築物及び土木構造
物の代わりに、コンクリート板、ALC板、石膏ボー
ド、スレート板、木毛セメント板、各種サイディングボ
ード、押し出し成形板、ガラス板、金属板、プラスチッ
ク板等の板材に対して、発泡厚付け仕上を施したり、さ
らにプライマーを介して自然石調塗材を塗布した発泡厚
付け化粧板材があげられる。このような板材は予め工場
等において製造したものを、建築土木作業現場に搬入
し、貼り付けたり、取り付けたりすることで、同様に遠
景での重厚感を発揮できる。
【0005】
【実施例】
(実施例1)表1に示した配合例1により、主材(A)
と硬化剤(B)を調整し、6mm厚のスレート板に、一
液変性エポキシ樹脂系プライマーを塗付後未乾燥時に、
厚み2mmの発泡ポリスチレン製の目地型枠を貼り付け
て、縦100mm×横200mm×深さ2mmの枠を形
成し、プライマーの乾燥硬化後に、この枠内に(A)と
(B)を混合したものを流し込んで発泡体を製造した。
この時発泡開始時間と発泡終了時間、発泡倍率と発泡体
の密度を同時に測定した。さらに、形成された発泡体を
スレート板に付着した状態にて試験体として、以下に述
べる試験方法に従って物性試験を行った。(但し、圧縮
強度の測定のみは別途試験体を作製した。) なお配合例において使用した各成分は、以下に示した物
を使用した。 ポリエーテルポリオール 住友バイエルウレタン株式会社製 ソルビトール・ポリエチレンオキサイド系 「SBUポリオール0480」 3級アミン 住友バイエルウレタン株式会社製 2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル 「デスモラピッドDB」 シリコン系整泡剤 トーレシリコン株式会社製 「SH193」 オクチル酸第一錫 日東化成株式会社製 「T−9」 HMDI系ポリイソシアネート 住友バイエルウレタン株式会社製 HMDI系イソシアヌレート 「スミジュールN3500」 TDI系ポリイソシアネート 住友バイエルウレタン株式会社製 TDI系イソシネート 「スミジュールT−80」 MDI系ポリイソシアネート 住友バイエルウレタン株式会社製 MDI系イソシネート 「スミジュール44V10」 <圧縮強度>JIS K 7220-1983 硬質発泡プラスチックの
圧縮試験方法に準拠して、圧縮強度を測定した。但し、
試験体は表1に示した配合例1により、主剤(A)、硬
化剤(B)、着色材料(C)、充填材(D)を調整し、
100ccのポリエチレンカップ中で混合し発泡体を形
成した。発泡硬化反応が完全に終了した後に、発泡体を
5cm角の立方体に切り出し使用した。また、クロスヘ
ッドの移動速度は10mm/minにて行った。 <付着強度>JIS K 5400 8.7 付着強さ試験方法に準拠
して、上記の試験体に40mm×40mmの鋼製ジグを
二液型エポキシ樹脂接着剤にて接着する。24時間後に
鋼製ジグに沿って周囲を40mm×40mmの大きさに
スレート板に達するまで切り傷を付け、下部引張用の鋼
製ジグ及び鋼製当て板を用いて、試料面に鉛直方向にオ
ートグラフにて引張力を加えて最大引張荷重を求めた。 <耐水性試験>試験体を水に14日間浸漬後に常温乾燥
し、その表面状態を観察し浸漬前との状態の変化を評価
した。評価基準は、異常のない物を○、白化を生じた物
を△、表面侵食された物を×とした。 <耐酸性試験>3%塩酸水溶液に7日間浸漬後に常温乾
燥し、その表面状態を観察し浸漬前との状態の変化を評
価した。評価基準は、異常のない物を○、白化を生じた
物を△、表面侵食された物を×とした。 <耐溶剤性試験>トルエンに3日間浸漬後に常温乾燥
し、その表面状態を観察し浸漬前との状態の変化を評価
した。評価基準は、異常のない物を○、表面軟化した物
を×とした。 <耐候性試験>JIS K 5400 9.3 促進耐候性試験で規定
するサンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機に
て、1000時間促進試験を行った後に常温乾燥し、そ
の表面状態を観察し浸漬前との状態の変化を評価した。
評価基準は、異常のない物を○、白化を生じた物を△、
表面侵食された物を×とした。 これらの試験の結果について表2に示した。結果より配
合例1で作製した発泡体は各物性において十分な性能を
有していることがわかった。
【表1】
【表2】 (実施例2〜3)配合例2、配合例3をそれぞれ使用し
た以外は実施例1と同様にし、さらに物性試験を行っ
た。結果を表2に示したが、実施例1と同様に各発泡体
は各物性において十分な性能を有していることがわかっ
た。 (比較例1〜3)配合例4、配合例5、配合例6を使用
した以外は実施例1と同様にして物性試験を行った。但
し、発泡開始時間は主材(A)と硬化剤(B)を混合直
後から反応を開始するため測定不能であった。結果を表
2に示した。何れも圧縮強度、付着強度が低く、耐候性
試験では黄色に変色してしまった。 (比較例4)エスケー化研株式会社製 無機質常温発泡
性塗材「フォームセラボンM」を使用した以外は実施例
1と同様にして物性試験を行った。結果を表2に示し
た。耐水性、耐酸性、耐溶剤性、耐候性が劣り、外部で
の意匠材料としては使用し難いことがわかった。 (比較例5)エスケー化研株式会社製 無機質常温発泡
製塗材「フォームセラボンK」を使用した以外は実施例
1と同様にして物性試験を行った。結果を表2に示し
た。耐水性、耐酸性、耐溶剤性、耐候性が劣り、外部で
の意匠材料としては使用し難いことがわかった。 (実施例4)1m×1mのスレート板を垂直に位置させ
て、一液変性エポキシ樹脂プライマーを塗付した。塗付
後未乾燥時に、図3のような孔開き部分が積石模様の2
mm厚の発泡ポリスチレン型枠を貼り付け、プライマー
の乾燥硬化後に配合例1の主材(A)と硬化剤(B)を
混合し、コテにて型紙孔開き部分へ混合物を塗付した。
塗付後10分までは、混合物は何ら変化なく型紙孔開き
部分にて固定していた。塗付後10分を経過して暫く後
に混合物は発泡を開始し、スレート板と垂直方向に発泡
を開始し、その後スレート板方向にも多少発泡した。5
0分経過後に発泡反応は終了し、各孔開き模様中の発泡
物は互いに密着するが、完全に融合することはなく、あ
たかも石積み模様のごとくに立体形状が形成された。 (比較例6)配合例1の代わりに配合例4の主剤と硬化
剤を使用した以外は、実施例4と同様にしたところ、混
合物の塗付直後から混合物は発泡を開始し、スレート板
と垂直方向に発泡を開始し、さらに発泡物はその自重に
よって下部に垂れ下がってしまった。発泡反応の終了後
の表面は石積模様とは程遠く、垂れ下がった発泡体が互
いに付着して醜い形状となってしまった。 (比較例7)配合例1の代わりに比較例4のエスケー化
研株式会社製 無機質常温発泡性塗材「フォームセラボ
ンM」を使用した以外は、実施例4と同様にしたとこ
ろ、塗付後30分までは、混合物は何ら変化なく型紙孔
開き部分にて固定していた。塗付後30分を経過して暫
く後に混合物は発泡を開始し、スレート板と垂直方向に
発泡を開始し、その後スレート板方向にも多少発泡し
た。しかしながらその発泡倍率は2倍程度であり、厚み
のある立体模様を形成するには至らなかった。 (比較例8)配合例1の代わりに湿気硬化型ウレタン樹
脂を、孔開き型紙の孔部分に塗付し、さらに水を吹付け
る以外は、実施例4と同様にしたところ、水の接触した
面は発泡を生じたが、発泡体による立体厚膜模様を形成
するには至らなかった。
【0006】
【発明の効果】本発明は、建築及び土木構造物の下地材
層に、厚付けの立体模様形状を付与することができる材
料および方法であり、この厚付け立体模様形状により、
遠景においても重厚感のある意匠性が得られるメリット
がある。その他本発明におけるメリットを以下に列記す
る。 (1)厚付けにもかかわらず軽量の為、剥離脱落という
危険性がない。 (2)孔開き型枠と発泡型ウレタン樹脂組成物により、
現場で塗布によって施工できるため、成形物を製造し、
運搬し、取り付けるというような大掛かりな作業は必要
ない。 (3)孔開き型枠の孔の形状によって、どのような立体
模様形状も形成できる。 (4)型枠さえ貼着できれば、塗布作業ゆえ、下地の凹
凸や曲面等どのような部位でも施工可能。 (5)ポリウレタンフォームが形成されるため、従来の
無機質常温発泡性塗材に比較して耐酸性に優れる。その
結果、酸性雨によっても表面の劣化を生じ難い。 (6)独立気泡のポリウレタンフォームが形成されるた
め、外部からの雨水の侵入が起こり難く、膨れ、剥離
や、冬期における凍結破壊も生じ難い。 (7)発泡型ウレタン樹脂組成物の発泡硬化反応は早
く、また発熱するため、工期の短縮および寒冷地におけ
る施工も可能。 (8)ポリウレタンフォームの発泡過程において、型押
しや、コテ押さえによっポリウレタンフォームの発泡形
状に変化を与えることができる。 (9)発泡体の発泡倍率と型枠の目地幅を適宜調整する
ことによって、発泡体で形成される立体模様同士の融合
が適度に行われ、あたかも石積模様形状の化粧仕上げが
形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発泡型ウレタン樹脂組成物の初期発泡時の状態
を示した断面図
【図2】発泡型ウレタン樹脂組成物の初期以降発泡時の
状態を示した断面図
【図3】積石模様の発泡ポリスチレン型枠の平面図
【符号の説明】
A 下地材層 B 孔開き型枠 C 発泡型ウレタン樹脂組成物の発泡体 D 積石状孔開き型枠 E 支持シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 晋 大阪府茨木市清水1丁目25番10号エスケ ー化研株式会社研究所内 審査官 井上 博之 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04F 13/18 B32B 5/20 E04F 13/02

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築及び土木構造物表面、または建築土木
    構造物に使用する板材等の下地材層にプライマーを塗付
    し、プライマーの未乾燥時または乾燥後に、孔間き型枠
    を貼りつけ、続いてポリエーテルポリオール、水、触媒
    から成る主剤(A)とポリイソシアネートから成る硬化
    剤(B)、充填材(C)を混合した発泡型ウレタン樹脂
    組成物を、該型枠の孔開き部分に塗布し、発泡硬化させ
    ることを特徴とする発泡厚付け化粧仕上方法。
  2. 【請求項2】建築及び土木構造物表面、または建築土木
    構造物に使用する板材等の下地材層にプライマーを塗付
    し、プライマーの未乾燥時または乾燥後に、薄膜シート
    の表面に剥離性接着剤層を介して剥離層を積層した孔開
    き型枠を貼りつけ、続いてポリエーテルポリオール、
    水、触媒から成る主剤(A)とポリイソシアネートから
    成る硬化剤(B)、充填材(C)を混合した発泡型ウレ
    タン樹脂組成物を、型枠および型枠の孔部分を含む全面
    に塗布し、その直後に孔開き型枠の該表面剥離層のみを
    除去し、発泡型ウレタン樹脂組成物を発泡硬化させるこ
    とを特徴とする発泡厚付け化粧仕上方法。
  3. 【請求項3】建築及び土木構造物表面、または建築土木
    構造物に使用する板材等の下地材層にプライマーを塗付
    し、プライマーの未乾燥時または乾燥後に、表面に撥水
    性被膜層を積層した孔開き型枠を貼りつけ、続いてポリ
    エーテルポリオール、水、触媒から成る主剤(A)とポ
    リイソシアネートから成る硬化剤(B)、充填材(C)
    を混合した発泡型ウレタン樹脂組成物を、該型枠上を含
    む全面に塗布し、発泡型ウレタン樹脂組成物を発泡硬化
    させることを特徴とする発泡厚付け化粧仕上方法。
  4. 【請求項4】発泡型ウレタン樹脂組成物が、ポリエーテ
    ルポリオール、水、触媒から成る主剤(A)ヘキサメ
    チレンジイソシアネート系(以下、HMDI系という)
    ポリイソシアネートから成る硬化剤(B)、充填材
    (C)を混合するタイプのウレタン樹脂組成物である
    とを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の
    発泡厚付け化粧仕上方法。
  5. 【請求項5】発泡型ウレタン樹脂組成物が、ポリエーテ
    ルポリオール、水、触媒から成る主剤(A)HMDI
    系ポリイソシアネートから成る硬化剤(B)、充填材
    (C)に、さらに粒子径0.1〜5mmの着色骨材およ
    び/または着色顔料(D)を混練した発泡型ウレタン樹
    脂組成物であることを特徴とする請求項1から請求項3
    の何れかに記載の発泡厚付け化粧仕上方法。
  6. 【請求項6】発泡型ウレタン樹脂組成物が、OH価30
    0〜800mgKOH/gのポリエーテルポリオール1
    00重量部水1〜5重量部、触媒1〜10重量部から
    成る主剤(A)と、NCO価が10〜25%のHMDI
    系ポリイソシアヌレートから成る硬化剤(B)、充填材
    (C)を重量部で100:150〜350:10〜3
    00の比率で混合するタイプの発泡型ウレタン樹脂組成
    物であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れ
    かに記載の発泡厚付け化粧仕上方法。
  7. 【請求項7】発泡型ウレタン樹脂組成物が、OH価30
    0〜800mgKOH/gのポリエーテルポリオール1
    00重量部水1〜5重量部、触媒1〜10重量部から
    成る主剤(A)と、NCO価が10〜25%のHMDI
    系ポリイソシアヌレートから成る硬化剤(B)と、充填
    材(C)に、さらに粒子径0.1〜5mmの着色骨材お
    よび/または着色顔料(D)を重量部で(A):
    (B):(C):(D)=100:150〜350:1
    0〜300:1〜300の比率で混合するタイプの発泡
    型ウレタン樹脂組成物であることを特徴とする請求項1
    から請求項3の何れかに記載の発泡厚付け化粧仕上方
    法。
  8. 【請求項8】請求項1から請求項4、請求項6の何れか
    の発泡厚付け化粧仕上方法によって発泡硬化した発泡型
    ウレタン樹脂組成物表面に、プライマーを介して、もし
    くは介さないで化粧仕上塗材を塗布する事を特徴とする
    発泡厚付化粧仕上方法。
  9. 【請求項9】請求項5または請求項7の何れかの発泡厚
    付け化粧仕上方法によって発泡硬化した発泡型ウレタン
    樹脂組成物表面に、プライマーを介して、もしくは介さ
    ないで透明化粧仕上塗材を塗布する事を特徴とする発泡
    厚付化粧仕上方法。
  10. 【請求項10】建築土木構造物に使用する板材等の下地
    材に、請求項8の発泡厚付け化粧仕上方法を用いて施工
    したことを特徴とする発泡厚付け化粧板材。
  11. 【請求項11】建築土木構造物に使用する板材等の下地
    材に、請求項9の発泡厚付け化粧仕上方法を用いて施工
    したことを特徴とする発泡厚付け化粧板材。
  12. 【請求項12】建築及び土木構造物表面等の下地材層
    に、請求項8の発泡厚付け化粧仕上方法を用いて施工し
    たことを特徴とする発泡厚付け壁面構造。
  13. 【請求項13】建築及び土木構造物表面等の下地材層
    に、請求項9の発泡厚付け化粧仕上方法を用いて施工し
    たことを特徴とする発泡厚付け壁面構造。
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