JP4302960B2 - 遠心式の多翼送風機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として自動車用の空気調和装置に用いられる遠心式の多翼送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】
第1の従来例として、図8、図9に示すような遠心式の多翼送風機が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。この送風機は、多数のブレード1aを有する多翼ファン1と、この多翼ファン1が出力軸2aに取り付けられたモータ2と、多翼ファン1が内部に収容されると共に、多翼ファン1の外周にスクロール室3が形成されたケーシング4とを備えている。図8において、点Oは多翼ファン1の回転中心で且つスクロール室3の中心である。スクロール室3は、多翼ファン1とケーシング4の隙間が最小の舌部5を起点にして吐出口6に向かって徐々に通風面積が拡大する渦巻き状に形成されている。
【0003】
ケーシング4は多翼ファン1の軸方向一方側の側面に吸入口7を有し、モータ2が回転すると、多翼ファン1は吸入口7から多翼ファン1の中心部に空気を吸い込む。空気は、多翼ファン1の中心部に吸い込まれた後、多翼ファン1によって運動エネルギ(動圧)を与えられ、スクロール室3を通過する間にケーシング4内で動圧の一部が静圧に変換されて、吐出口6より吐出される。
【0004】
この際、動圧から静圧への変換は、スクロール室3の渦巻き(スクロール)の巻き角θsが大きければ大きいほどスムーズに行われ、その結果、空気流の乱れもなく、風量が増大して、騒音が低下する。
【0005】
ここで、上記「巻き角θs」とは、ケーシング4のスクロール室3の舌部5の中心点Pから吐出側の平面側板(外周側板)8が始まる点Cまでの、多翼ファン1の回転方向における角度をいう。
【0006】
また、ケーシング4のスクロール室3の対数らせん形状の半径Rは、
R=R0 ・exp{n(θ+θ0 )}
で表される。この式において、R0 は、多翼ファン1の半径を示し、θは、ケーシング4の舌部5の中心Pを起点とする多翼ファン1の回転方向への角度を示している。θ0 は、吐出口6側のケーシング4においてスクロール室3のファン軸方向の長さが拡大し始める位置(図のQ点)から舌部5の中心P点までの角度を示している。
また、上式中のnは拡大角と呼ばれ、自動車用の空気調和装置で使用される多翼送風機では5°〜8°が一般的とされている。この拡大角nは、スクロール室3の多翼ファン1の径方向への拡がりの大きさを表しており、拡大角nが大きくなるほど、スクロール室3は容積が増大し、ケーシング4は多翼ファン1の径方向へ拡大する。また、拡大角nが小さくなるほど、スクロール室3は容積が減少し、ケーシング4は多翼ファン1の径方向へ縮小する。
【0007】
上記従来の多翼送風機の場合、この拡大角nを一定にして、舌部5から吐出口6までのスクロール室3を形成している。
【0008】
また、スクロール室3のファン軸方向の幅寸法L1を吐出口6に向かうほど徐々に増大させることで、拡大角nの値を、例えば3.3°程度に小さく抑えて、ケーシング4の径方向の小型化を図ることも行われている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
また、第2の従来例として、前述した舌部5から吐出口6にかけて形成されるスクロールの拡大角nを、舌部5に近い前半部分と吐出口に近い後半部分で異ならせたものもある(例えば、特許文献3参照)。即ち、この送風機では、スクロールを、舌部から所定の巻き角位置までの範囲の第1の拡大角で形成された第1のスクロールと、所定の巻き角位置から吐出口までの範囲の第1の拡大角よりも小さい第2の拡大角で形成された第2のスクロールとで構成し、第2のスクロールの拡大角を小さくすることで、吐出口付近の寸法の小型化を図っている。
【0010】
【特許文献1】
特許第2690731号公報(図1、図2)
【0011】
【特許文献2】
特開2002−48097号公報
【0012】
【特許文献3】
特開平11−37096号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、多翼送風機の送風性能は、スクロール室3の巻き角θsと渦巻きの拡大角nによって大きく左右されることが分かっている。最近の車両用空調装置の送風機では、送風性能を高めるためにスクロール室3の巻き角θsを290°〜320°付近まで大きくするものもある。
【0014】
しかし、第1の従来例と同様に一定の拡大角nでスクロール室3の巻き角θsを大きくすると、それだけケーシング4の外形寸法が増大し、送風機が大型化してしまうという問題がある。そこで、巻き角θsを維持したまま、拡大角nを小さくすることで小型化を図ることが考えられるが、そうすると高風量側での性能悪化が著しいという問題がある。
【0015】
また、第2の従来例のように、吐出口側の拡大角を巻き始め側の拡大角より小さくした場合、確かにある程度のケーシングの外形寸法の縮小が可能になるが、吐出口の付近での拡大角の減少により吐出性能が悪化する問題は否めない。
【0016】
本発明は、上記事情を考慮し、性能を維持しながら小型化を達成することのできる遠心式の多翼送風機を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、回転駆動される多翼ファンと、この多翼ファンを収容すると共に多翼ファンの軸方向側面に吸入口を有し且つ多翼ファンの外周に多翼ファンとの隙間が最小の舌部を起点にして吐出口に向かって徐々に通風面積が拡大する渦巻き状のスクロール室を有するケーシングと、を備えた遠心式の多翼送風機において、前記スクロール室の渦巻きの巻き始めの位置に、前記舌部から所定の角度範囲だけ渦巻きの拡大角をゼロにすることで多翼ファンとケーシングの隙間を一定に保った助走部を設け、その助走部の終端から所定の拡大角を3.3°で渦巻きが設定され、前記助走部を設ける角度範囲を、5°〜30°の範囲の任意の値に設定したことを特徴とする。
【0018】
この発明の送風機では、スクロール室の渦巻きの巻き始めの位置に、拡大角がゼロの助走部を所定長さ(所定の角度範囲だけ)設けたので、助走部の後に通常の大きさの拡大角をとり、巻き角を大きくとっても、ケーシングの外形が大きくならない。つまり、従来品と同じ巻き角・同じ拡大角(助走部以降の拡大角)とした場合、助走部を設けた分だけ、スクロール室の径方向の外形寸法を小さくすることができる。なお、拡大角がゼロの助走部を所定の角度範囲に限って設けた場合は、性能低下がほとんどないことが確認されている(後述)ので、性能を維持しつつ小型化を図ることが可能となる。反対に、ケーシングの外形寸法を従来品と同じく設定した場合、助走部を設けたことにより、助走部以降の渦巻きの拡大角を大きくとることができるので、それにより、吐出性能の向上を図ることができる。
【0022】
また、助走部を設ける角度範囲(助走部の長さに相当)を5°〜30°の範囲の任意の値に設定した場合、吐出性能の低下はほとんどない。従って、性能を維持しながら小型化が図れる。
【0023】
請求項の発明は、請求項1に記載の遠心式の多翼送風機であって、前記スクロール室のファン軸方向の幅寸法を、前記巻き始め側から吐出口に向かうに従い増大させたことを特徴とする。
【0024】
このように、スクロール室の幅寸法を吐出口に向かうに従い増大させたことにより、性能を維持しながら拡大角を小さく設定することができ、ケーシングの径方向の外形寸法の縮小を図ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1は実施形態の多翼送風機の概略平面図、図2は図1のA方向から見た透視図である。この送風機は、自動車用の空気調和装置に用いられるものであり、多数のブレードを有する多翼ファン11と、この多翼ファン11が出力軸に取り付けられたモータ12と、このモータ12の本体部が組み付けられたケーシング14とを備え、ケーシング14の内部に多翼ファン11が収容されている。
【0027】
ケーシング14内には、多翼ファン11の外周に渦巻き状のスクロール室13が形成され、ケーシング14のファン軸方向の一方の側面には、ケーシング4の内部へ空気を吸い込むための吸入口17が設けられ、モータ12は吸入口17の反対側に取り付けられている。
【0028】
図1において、点Oは多翼ファン11の回転中心で且つスクロール室13の中心である。スクロール室13は、多翼ファン11とケーシング14の隙間が最小の舌部15を起点にして吐出口16に向かって徐々に通風面積が拡大する渦巻き状に形成されている。
【0029】
また、スクロール室13は、ケーシング14の舌部15から吐出口16までモータ軸(ファン軸)方向に沿った上下両方向へ所定の拡がり角で均等に拡大している。つまりスクロール室13のモータ軸方向の幅寸法L1は、巻き始め側から吐出口16に向かうに従い増大している。このため、スクロール室13は、モータ軸方向へ徐々に容積が増加しており、この増加容積分と同等の容積分だけ、容積が減少するように拡大角nが小さく設定されている。ここでは、スクロール室13の拡大角nは3.3°に設定されている。
【0030】
また、この送風機の最大の特徴点として、スクロール室13の渦巻きの巻き始めの位置に、舌部15から所定の角度範囲θ1だけ渦巻きの拡大角nをゼロにすることで多翼ファン11とケーシング14の隙間を一定に保った助走部20が設けられており、その助走部20の終端から、前記の所定の拡大角n=3.3°で渦巻き(スクロール)が形成されている。
【0031】
この場合、助走部20の長さ、即ち、助走部20を設ける角度範囲θ1は、吐出性能を落とさない最大値である30°に設定されている。この助走部20を設けた角度範囲θ1=30°は、スクロール室13の巻き角θには含まれるが、スクロール室13の径方向の広がり寸法には寄与しないので、結果的に、この助走部20がある分だけ、巻き始めの位置から拡大角3.3°で全スクロールを形成した場合と比べて、スクロール室13の径方向寸法の縮小が図れる。
【0032】
なお、助走部20の長さ(角度範囲)θ1は、5°〜60°の範囲の任意の値に設定すれば、性能をほぼ維持しながら、スクロール室13の径方向寸法の縮小効果を得ることができる。この場合、助走部20の長さθ1を大きくすればするほど、スクロール室13の寸法縮小効果が出てくるが、同時に吐出性能が落ちていくので、性能低下と寸法縮小効果の兼ね合いで、助走部20の長さを決めるのが望ましい。但し、助走部20の長さθ1を30°以内に収めると、性能の低下がほとんど見られないことが確認されたので、性能を全く落としたくない場合には、助走部20の長さを、その範囲で寸法縮小効果が最大に発揮できる30°に設定するのが好ましい。
【0033】
なお、この送風機では、スクロール室13の巻き角θsを310°に設定し、吐出口16の通路面積を吸入口17の開口面積の0.8倍に設定し、舌部15に異音発生やサイレンサ音を発生しないようファン径×0.09の隙間を確保している。また、吐出口16の内周側の側壁16aを、吐出口16多翼ファン11の外周とを結ぶ接線上に形成している。また、その他の巻き角θs、拡大角n等の定義は前述した通りである。
【0034】
次に本発明を評価するための試験の結果について説明する。
【0035】
図3はスクロールの巻き始め位置に設ける助走部の長さ(角度範囲)θ1と吐出性能の関係を調べた試験結果を示す特性図であり、実線で示す特性線kは助走部の長さθ1(°)が変化した場合の吐出性能(Pa)の変化を示している。条件としては、巻き角θs=310°、拡大角n=3.3°である。
【0036】
この特性線kにおいて、
(a)点は従来例相当の助走部なし(θ1=0°)の場合の検出点である。
【0037】
(b)点は本発明の前記実施形態に相当する、助走部の長さθ1=30°の場合の検出点である。
【0038】
(d)点は助走部の長さθ1=60°の場合の検出点である。
【0039】
この特性線kから、0<θ1≦30°の場合は全く性能の低下が認められず、30°<θ1≦60°の場合は徐々に性能低下が起きるが、あまり大きな性能低下は認められないことが分かる。
【0040】
図4は助走部がない従来品と同様の送風機において、拡大角nと性能の関係を調べた試験結果を示す特性図である。条件としては、巻き角θs=310°に設定し、スクロール室13の幅寸法L1を、巻き始め位置から徐々に増大させてある。なお、幅寸法L1の拡がりについては、上方向の拡がり角を3°、下方向の拡がり角を5°に設定してある。
【0041】
この図において、
(a)点は拡大角n=3.3°の場合の検出点である。
【0042】
(c)点は拡大角n=3.0°の場合の検出点である。
【0043】
(e)点は拡大角n=2.6°の場合の検出点である。
【0044】
この図から、拡大角nを小さくすればするほど性能が落ちることが分かる。
【0045】
図5は巻き角θsと広がり寸法(スクロール室の径方向寸法の広がり)の関係を調べた結果を示す特性図である。
【0046】
この図において、
(a)は従来例に相当する助走部なしで拡大角n=3.3°の場合の曲線である(点線)。
【0047】
(b)は本発明の前記実施形態に相当する、助走部の長さθ1=30°で、拡大角n=3.3の場合の曲線である(実線)。
【0048】
この2つの曲線から、巻き角θs=310°でスクロール室を形成した場合、本発明の(b)では助走部を設けた分だけ、スクロール室の径方向のサイズダウンが図れることが分かる。
【0049】
(c)は(b)の場合におけるサイズダウン分を、従来品における全体の拡大角nを変更することで実現した場合の例を示している。
【0050】
この(c)に示すように、(b)と同じサイズでケーシング(スクロール室)を形成するには、拡大角nを3.0°にする必要があることが分かる。
【0051】
ところが、拡大角nを3.0°にすると、性能的には図4の(c)点となり、助走部を30°の範囲で設け且つ拡大角nを3.3°にした場合(本発明の実施形態)の性能(図3参照)よりも劣る。従って、同じサイズダウンを図るにも、拡大角nを全体で小さくする(c)の場合と比べて、(b)の本発明の方(助走部を設けて助走部後の拡大角を3.3°とする方)が、性能を落とさずにサイズダウンが図れて有利であることが分かる。
【0052】
図6は巻き角θsと広がり寸法(スクロール室の径方向寸法の広がり)の関係を調べたもう一つの特性図である。
【0053】
この図において、
(a)は従来例に相当する助走部なしで拡大角n=3.3°の場合の曲線である(点線)。
【0054】
(d)は助走部の長さθ1=60°で、拡大角n=3.3の場合の曲線である(実線)。
【0055】
この2つの曲線から、巻き角310°でスクロール室を形成した場合、(d)の場合は、助走部を設けた分だけ、スクロール室の径方向のサイズダウンが図れることが分かる。
【0056】
(e)は(d)の場合におけるサイズダウン分を、従来品における全体の拡大角nを変更することで実現した場合の例を示している。
【0057】
この(e)に示すように、(d)と同じサイズでケーシング(スクロール室)を形成するには、拡大角nを2.6°にする必要があることが分かる。
【0058】
この(e)のように拡大角nを2.6°にすると、性能的には図4の(e)点となり、(d)の場合の性能〔図3の(d)点〕と同じくなる。
【0059】
ここで、図3に戻って説明する。図3中の一点鎖線で示す特性線mは、スクロール室の外形サイズを同じく設定した場合の、拡大角nと性能の関係を示している。先に調べた関係により、助走部の長さθ1=0°の場合は拡大角3.3°に対応し、助走部の長さθ1=30°の場合は拡大角3.0°に対応し、助走部の長さθ1=60°の場合は拡大角2.6°に対応している。特性線mは、この対応関係に基づいて、拡大角と性能の関係を、特性線kのグラフに重ねて示したものである。
【0060】
つまり、図3は同じスクロール室の外形サイズで性能を比較して示している。即ち、実線で示す特性線kは、助走部の長さの変化に対する性能の変化を示し、一点鎖線で示す特性線mは、拡大角の変化に対する性能の変化を示している。この両特性線k、mは、助走部の長さが60°のとき(拡大角2.6°に対応)に互いに交差し、助走部の長さθ1<60°の範囲では、特性線kの方が特性線mより上側にあるが、助走部の長さ60°<θ1の範囲になると、逆転して特性線kの方が特性線mよりも下側になる。つまり、助走部の長さθ1=60°を境に性能が逆転する。従ってこのことにより、助走部の長さが60°以内であれば、同じサイズを拡大角nの縮小で実現した場合に比べて、性能的に高くなる、つまり性能向上が図れると言うことができる。
【0061】
図7は、吐出口に向けてスクロール室の幅寸法L1を増大させた場合の巻き角と通路面積の関係を示している。点線は従来、実線は本発明の例を示す。スクロール室の幅寸法L1を所定の拡がり角で増大させると、助走部(拡大角ゼロ)を設けた本発明の場合でも、助走部の範囲で通路面積が広がる。従って、そのことにより、拡大角ゼロの影響を緩和することができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、スクロールの巻き始めの部分に拡大角ゼロの助走部を設けたので、性能を維持しつつ、ケーシングの小型化を図ることができる。即ち、小さなスクロールサイズで、大きなスクロールサイズと同等の性能を確保することができる。また、スクロールサイズを従来と同等に維持した場合には、高性能化を図ることができる。また、ほとんど性能を落とさずに、小型化を図ることができる。さらに、請求項の発明のようにスクロール室の幅寸法を吐出口に向けて徐々に増大させることにより、拡大角をより小さく設定しながら、性能の維持までは向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の多翼送風機のスクロール室の断面図である。
【図2】図1のA方向から送風機を見た透視図である。
【図3】助走部の長さと性能の関係を調べた特性図である。
【図4】スクロール拡大角と性能の関係を調べた特性図である。
【図5】巻き角とケーシングの広がり寸法の関係を調べた特性図である。
【図6】巻き角とケーシングの広がり寸法の関係を調べた別の特性図である。
【図7】巻き角と通路面積の関係を調べた特性図である。
【図8】従来の多翼送風機の断面図である。
【図9】図8のIX−IX矢視断面図である。
【符号の説明】
11 多翼ファン
13 スクロール室
14 ケーシング
15 舌部
16 吐出口
17 吸入口
20 助走部
θ1 助走部を設ける角度範囲
L1 スクロール室の幅寸法

Claims (2)

  1. 回転駆動される多翼ファン(11)と、この多翼ファン(11)を収容すると共に多翼ファン(11)の軸方向側面に吸入口(17)を有し且つ多翼ファン(11)の外周に多翼ファン(11)との隙間が最小の舌部(15)を起点にして吐出口(16)に向かって徐々に通風面積が拡大する渦巻き状のスクロール室(13)を有するケーシング(14)と、を備えた遠心式の多翼送風機において、
    前記スクロール室(13)の渦巻きの巻き始めの位置に、前記舌部(15)から所定の角度範囲(θ1)だけ渦巻きの拡大角(n)をゼロにすることで多翼ファン(11)とケーシング(14)の隙間を一定に保った助走部(20)を設け、その助走部(20)の終端から所定の拡大角(n)を3.3°で渦巻きが設定され、
    前記助走部(20)を設ける角度範囲(θ1)を、5°〜30°の範囲の任意の値に設定したことを特徴とする遠心式の多翼送風機。
  2. 請求項1に記載の遠心式の多翼送風機であって、
    前記スクロール室(13)のファン軸方向の幅寸法を、前記巻き始め側から吐出口(16)に向かうに従い増大させたことを特徴とする遠心式の多翼送風機。
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