JP4302939B2 - 超電導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
MHz以上の高周波信号を損失が少なく所定の周波数の信号のみを選択的に透過させることができる超電導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化物超電導体は、大電流を流してもロスがほとんど無く、また高周波電流に対する電気抵抗が非常に小さいなどの理由により有望視されている。この部材は、基板表面に形成した超電導膜をリソグラフィ―を用いて加工し所望の周波数のみを共振させて透過させる。
【0003】
高周波を効率良く伝播させるには、超電導膜が誘電体を挟んで接地された面と対向していなくてはならない。通常は、超電導体を成膜する基板の裏面にも超電導体膜を成膜し、この面を接地された金属などの導電性ホルダーに接触させている。
【0004】
このホルダーを冷凍器のコールドヘッドもしくはこれに取り付けた冷却部材を介して冷却する。さらに、高周波信号の放出を防ぐため、超電導膜からなる素子は接地された導体からなるケースで外包される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特に、上述のような超電導部材を携帯電話の基地局において使用する場合、アンテナのすぐ近くに置く事が望まれている。そのためには小型軽量であることが望ましいが、冷却装置とともに小型軽量にすると冷却能力が小さくなる。その結果、電送ケーブルを伝わる熱、及び外界からの熱輻射などが無視できなくなり素子が十分に冷えないという不具合が生じた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、絶縁性基板上に形成された超電導体層を有する高周波用超電導体素子と、
前記高周波用超電導体素子を固着する支持体とを備え、前記支持体は三角柱側壁をなし、前記超電導体素子は三角柱内側に配置しているとともに、前記高周波用超電導体素子が仕切りによって分離されており、前記仕切りの少なくとも一表面は導電体層または超電導体層を有し、かつ、前記三角柱の中にシールドを設け、前記シールドの中をコールドヘッドとバッファータンクをつなぐ第1のパイプを通していることを特徴とする超電導体装置を提供する。
【0007】
前記角柱内において、前記高周波用超電導体素子が仕切りによって分離されており、前記仕切りの少なくとも一表面は導電体層または超電導体層を有しても良い。
【0008】
前記角柱は三角柱であってもよい。
【0009】
複数の前記角柱が外側面同士を近接配置させても良い。
【0010】
また、絶縁性基板上に形成された超電導体層を有するとともに冷却された高周波用超電導体素子と、前記高周波用超電導体素子を表裏面に固着する支持体と、前記高周波用超電導体素子の端部に設けられた入出力用コネクターと、を備え、前記支持体の一部であって前記入出力用コネクターの下に、前記支持体よりも熱伝導率の低い部材を設けることを特徴とする超電導体装置を提供する。
【0011】
前記コネクターは、前記支持体の表裏面でずれていてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、例を挙げて説明する。
(実施形態1)
図1、図2は、本実施形態における超伝導体膜を用いた素子100を説明するための図であり、図1は平面図、図2は断面図である。
【0013】
図に示すように、CVD、真空蒸着、スパッタリング、レーザーアブレーションなどの方法により、基板101の上下の面に超電導体膜を形成する。ここで、基板101には、比較的誘電損失が小さいため、LaAlO3、MgOあるいはサファイアの単結晶を用いる。また、超電導体膜には、Re1Ba2Cu3x(Re=Y,Ho,Ybなどの希土類元素)、その他Bi系、Tl系などの酸化物超電導体を用いることができる。サファイア基板は単結晶R面を用いることができる。
【0014】
次に、図1に示すように、リソグラフィー等を用いて、表面の超電導体膜102を所望の共振周波数になるように加工する。一方、裏面の超電導体膜102上には、接触抵抗低減層103としてAgを約100nm以上約5μm以下成膜する。
【0015】
その後、少なくとも10Pa以上の酸素雰囲気中にて約400℃以上約900℃以下、好ましくは約400℃以上約700℃以下の温度でアニールする。Agと酸化物超電導体との接触抵抗は小さいが、更にこの処理により、接触抵抗は検出が困難なほど小さくなる。
【0016】
次いで、接合材料104を介して接触抵抗低減層103と支持体105を固定する。ここで、支持体105は、表面に1μm以上、5μm以下のAuで被覆された厚さ3mmの銅板を用いることができる。また、接触抵抗低減層103としてAgを用いた場合、Agが反応を抑制する効果も有する。従って、反応性が高い接合材料104を用いる場合には、Agの膜厚は厚い方が良く、100nm以上、好ましくは500nm以上にすることが望まれる。また、現実的には、5μm以下であってもよい。
【0017】
固定方法は、治具を用いて機械的に取り付けても良いが、裏面の超電導膜と支持体の最表面にAuが設けられている場合これらを接触させて真空、不活性ガスもしくは酸素雰囲気中において200℃から400℃程度に加熱して接着しても良い。
【0018】
ところで、一般に、熱侵入は電力ケーブルを伝わった熱がコネクターを介して素子を固定した支持体に伝わって起こる。従って、コネクターからの熱侵入を防止するための工夫が重要である。
【0019】
そこで、図3に示すように、素子700を固定する支持体701を単一の部材によって形成するのではなく、コネクター703を支持する部分については、熱伝導率の低い部材702を用いるようにするのが良い。さらに、コネクター703の外皮704が、素子700のグランド面705と同電位になるように熱伝導率の低い部材702をAuでコーティングし、一部を素子700のグランド面705に接触させる。
【0020】
このとき、グランド面705と熱伝導率の低い部材702との接触面積Sは、入力する高周波にとっては広い方が良いが、断熱効果が小さくなる。一方、狭いと通過特性のグランドレベルが上がる。
【0021】
この点についての実験結果を図4に示す。ここで、S1は熱伝導率の低い部材702の面積である。
【0022】
従って、接触面積Sは、熱伝導率の低い部材702の面積に対して1%以上、30%以下であるのが好ましい。更に好ましくは、5%以上、20%以下であることが望まれる。
【0023】
支持体701をコールドヘッドに取り付け、冷却したところ、50Kまで冷却することができた。
【0024】
また、多くの場合、図5に示すように、素子100とローノイズアンプ(LNA)201を素子基板200に固定する。この素子基板200は、輻射による熱侵入を減らすために、できるだけ薄くして表面積を小さくする方が良い。素子基板200を薄くすることは、軽量化のためにも有効である。この素子基板200は必ずしも金属である必要はなく、50K付近の低温で熱伝導の良いサファイアなどを用いることもできる。ただし、サファイアを用いる場合は、表面に少なくとも300nm以上の厚さを有するAu,Ag,Al,Cuなどの比抵抗の低い金属膜を設け、この膜を接地する必要がある。サファイアは、強固であるため、より薄くすることができ、軽量化にも有効である。
【0025】
アンテナからコネクター208を通じて素子100に入った信号は、出力電極204からローノイズアンプ(LNA)201に入り、増幅される。この素子100とLNA201との接続は、細い金属線もしくは箔206を用いるのが良い。本実施形態においては、LNA201は熱伝導率の悪いアルミナあるいは石英などの基板202上に作製し、素子100と出力ケーブルを接続するコネクター203との間に設けている。このように配置することで、コネクター203側からの熱侵入を低減することができる。
【0026】
一般に、携帯電話の基地局には3セクターの送受信装置が設置されている。これは、基地局を中心とする半径1〜数kmの円内にいるユーザーとの通信を可能にするため3つのアンテナを120度づつ分担させそれぞれに送受信装置を設けているからである。さらに、ダイバーシティーと呼ばれる方式が用いられ、この場合は一セクターあたり二つの受信フィルターが必要になる。
【0027】
図6は、3つの超伝導素子901を支持体900上に固定した例を示す。図6(a)は斜視図、(b)は上面図である。
【0028】
ここで、素子901は支持体900内側にして3面に取り付けている。従って、支持体900の裏面が三角柱の矩形面になるような中空の構造が得られる。内部には、各素子901が分離された空間に置かれるように導電体もしくは超電導体の一方を表面に配した仕切り910により区切られている。
【0029】
この構造体を冷却するのにパルスチューブ型冷凍機を用いた場合を図7に示す。
【0030】
通常、パルスチューブ冷凍機は、コールドヘッドと圧縮機及びバッファータンクを2本のパイプで結んでいる。ここで、バッファータンクに接続する第一のパイプ1001はコールドヘッドに超電導部材を取り付ける際、邪魔になる場合がよくある。そこで、本発明においては三角柱の中に円筒のシールド1002を設け、この中をコールドヘッド1203とバッファータンクをつなぐ第一のパイプ1001を通す。これにより、第一のパイプ1001からの輻射熱を遮ることができ素子をコンパクトに収めることができる。また、このシールド1002に各素子を分離するための仕切り1003が接続されていても良い。
【0031】
尚、ここでいう三角柱は各素子とそれらを分離する仕切りとの距離を十分に確保しかつ表面積を小さくするために、図8のような物であっても良い。
【0032】
また、図9は、図6のコールドヘッド1203に接する側の底面に取り付けられた冷却部材1204を示す図である。それぞれの素子901に設けられたコネクター1201は、三角柱の底面に設けられた冷却部材1204に穴1200を設け、直接コールドヘッド1203もしくはそれに取り付けた冷却部材1204と接しないようにすることが必要である。
【0033】
さらに、図10は、6枚の素子を用いる場合を示す図である。三枚の素子を内面に取り付けた中空の三角柱を1ユニットとして、それぞれの一面を、裏面同士接触もしくは近接させている。この時2台のコールドヘッド1303をそれぞれに取り付けても良いし、また1台のコールドヘッドに取り付けた2つの冷却部材にそれぞれ取り付けることもできる。
【0034】
図11は、2台のコールドヘッドを用いた場合の機器のブロック図である。
【0035】
圧縮機1410で圧縮されたHeガスを2本のパイプ1411を通して2台のコールドヘッド1412に送る。この時それぞれのガス流量が同じになるように流量調節バルブ1413を設ける方がこのましい。また分岐点1414での2本のパイプは対称的な形態をもち、そこからコールドヘッドまでの長さ及び形状も同じであることが望ましい。更にコールドヘッドからバッファータンク1415までのパイプについても長さ及び形状も同じであることが望ましい。
【0036】
これにより一台の圧縮機で2ユニットの超電導部材を効率よく冷却できる。
【0037】
図12は、1台のコールドヘッド1512に切り替えバルブ1513を介して2台の圧縮機1510を設けた例である。使用法としては、(1)通常1台だけを動かし、異常が起きた時にもう一台に切り替える、(2)通常、半分の出力で2台とも動かし、どちらかに異常が起きた時に一台だけに切り替えフルパワーで運転する、という使用法が考えられる。
【0038】
このようにすることで、一台の圧縮機が故障しても通信不能になることがなくなり信頼性が向上する。
【0039】
より具体的には、銅製の支持体の一部について表面(両面)にAuを300nm以上コーティングした石英からなる熱伝導率の低い部材を組み込み、銅製の部分に超伝導素子を配置し、熱伝導率の低い部材上に入出力を行うコネクターを配置する。
【0040】
このような部材3個を素子が内側を向くように組み立て、外周をスーパーインシュレーションと呼ばれる断熱シートで覆う。また、内部には円筒に3枚の板を取り付けた分離治具を設けた。この仕切りにより、各素子間の干渉を抑制することも可能になる。
【0041】
パルスチューブ冷凍機を用いる場合には、円筒の中にパイプを通すことでコンパクトにできる。また円筒はパイプからの輻射熱を遮断できる。本発明によれば従来のように外側に素子を取り付ける場合と比較して表面積を大幅に小さくすることができるので輻射による熱侵入をちいさくすることができる。その結果、小型の冷凍機を用いることができ小型軽量の超電導部材を得ることができる。
(実施形態2)
図13を用いて、本発明の第二の実施形態を説明する。
【0042】
実施形態1と同様にして、サファイアの単結晶R面基板の両面に超電導体をレーザーアブレーション法により成膜した後、所望の共振周波数になるように、片面の超電導膜をリソグラフィーにより加工する。一方、裏面の超電導膜上に接触抵抗低減層としてAgを100nm以上5μm以下成膜する。その後、少なくとも10Pa以上の酸素雰囲気中にて400℃以上900℃以下、好ましくは400℃以上700℃以下の温度でアニールし、さらにAuを裏面に100nm以上5μm以下成膜し、超伝導素子301を形成した。
【0043】
また、支持体300として、表面に1μm以上、5μm以下のAuで被覆された厚さ3mmの銅板を用いることができる。
【0044】
素子301を支持体300の両面に固定する。固定方法は、治具を用いて機械的に取り付けても良いが、裏面の超電導膜と支持体の最表面にAuが設けられている場合これらを接触させて真空、不活性ガスもしくは酸素雰囲気中において200℃から400℃程度に加熱して接着しても良い。
【0045】
一方、外寸の縦横長30mm×60mmの冷却部材302がコールドヘッド上に設置されている。この冷却部材302には、内寸の縦横長が25mm×55mm、深さ10mmの窪みが設けられている。
【0046】
この筐体302上に、支持体300と素子301とを一体化した部材を設置する。
【0047】
さらに、深さ10mm、内寸縦横長25mm×55mmの窪みを設けた外寸縦横長30mm×60mmのカバー303で覆う。
【0048】
この時、カバー303及び冷却部材302の面積S及び深さLは大きい方が高周波の通過特性が良い。面積Sは少なくとも素子面積の60%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは100%以上であることが望まれる。一方、深さLは2mm以上、好ましくは5mm以上、さらに好ましくは10mm以上であることが望まれる。ただし、この寸法を大きくすると表面積が増え、熱侵入も大きくなるので面積は120%以下、深さは20mm以下にするのが適当である。
【0049】
このようにして得られた超電導部材を真空断熱容器内に収め、図示しない真空ポンプで減圧した後、冷凍機を稼動させて冷却した。2つの素子を平面に並べた場合には80Kまでしか冷却できなかったが、同じ冷凍機を用いても本発明によれば部材の表面積を小さくすることができ、60Kまで冷却することができた。
【0050】
このようにして、二つの素子301を一平面に並べた場合より部材の表面積を小さくすることができ、輻射による熱侵入が少ない超電導部材を得ることができる。
【0051】
尚、この場合は支持体300の冷却部材302に接触する面積が小さいので、支持体300の表面に少なくとも300nm以上の厚さを有するAu,Ag,Al,Cuなどの比抵抗の低い金属膜を設けたサファイアを用いると良い。
【0052】
また、支持体300が薄い場合はコネクター305同士が接触しないように、コネクター305に接続される入出力用電極が超電導体を設けた基板の中心を通る線上にないようにするのが良い。例えば、図14のように、入出力用電極1401が基板の両サイドにある場合は、基板1402の中心を通る線から、同方向でも反対方向でも良いが、少なくとも2mm以上離れていれば、厚さ2mm程度の支持体両面に素子を取り付けてもコネクターの接続に不具合は生じない。また、図15のように、入出力用電極1401が基板の片側にある場合は、どちらか一方が基板の中心を通る線上にあっても構わず、支持体300の両サイドにコネクターがくるよう素子を取り付ければ良い。
【0053】
カバー303は、素子301と同じ温度まで冷えている必要はない。従って、熱伝導の悪い材料で構成されている方が好ましい。ただし、高周波電力にとって表面抵抗が低いことが必要である。例えば、Al,Ni,Ta,Mo,SUSなどでも構わないが、表面にAuを、少なくとも素子に面する側にコーティングすることが望まれる。Auは、赤外線の反射率が高いので外側にもコーティングしてあると断熱効果が得られる。
【0054】
具体的には、表面に300nm以上5μm以下のAuで被覆された厚さ1mmのサファイアからなる支持体の両面に超伝導素子をコネクターが接触しないように固定し、真空断熱容器内に収め図示しない真空ポンプで減圧した後、冷凍機を稼動させて冷却したところ、2つの素子を平面に並べた場合には80Kまでしか冷却できなかったものが、同じ冷凍機を用いても、部材の表面積を小さくすることができ、また銅より熱伝導率の高いサファイアを用いることで素子全体を均一性良く55Kまで冷却することができた。
【0055】
また、カバー303をCuなどの熱伝導の良い材料で作製した場合、図16にあるように、50K〜100Kの温度範囲における熱伝導率が250k/W.m-1.K-1以下であるとともに、比抵抗が0.01Ωcm以下である材料、例えば、Alからなる接続部材610を介して取り付けると良い。
【0056】
尚、軽量化のためにAlで作製したカバーの内面に超電導体を表面に配した部材を用いても良い。ただし、超電導体は接地されなくてはならない。また、超電導体を用いる場合は、カバーも超電導転移温度以下まで下げなくてはならない。このようなカバーを用いると、素子の高周波通過特性が向上する。
【0057】
表面に300nm以上5μm以下のAuで被覆されたAl製カバーを用いて計測をした結果、高周波通過特性を損なうことなく、より低いパワーで60Kまで冷却することができた。
【0058】
尚、Auはカバーの内周だけでなく外周にもコーティングするとより有効である。
(実施形態3)
本実施形態においては、2つの素子を1つの支持体の表裏に配置するものであるが、おのおのの素子は熱伝導率の異なる部材により形成された基板上に設けるものである。
【0059】
個々の素子700は、図3に示すように、基板上に形成されている。また、支持体701は、一部に熱伝導率の低い部材702が組み込まれている。
【0060】
このように形成された素子700と支持体701を一体化した部材の裏面側にも素子700を設けると、図17のようになる。
【0061】
例えば、支持体701は熱伝導率の高い銅を用い、熱伝導率の低い部材702はAlを用いることができる。さらに好ましくは、熱伝導率の低い部材702として、表面(両面)にAuを300nm以上コーティングした石英を用いると、石英の熱伝導率が低いため、より断熱効果は大きい。ここで、支持体701及び熱伝導率の低い部材702の支持体の両面に導電性を有する膜を設けておくことが必要である。
(実施形態4)
先にも説明したように、一般に、携帯電話の基地局には3セクターの送受信装置が設置されており、さらに、ダイバーシティーと呼ばれる方式が用いられる場合は、一セクターあたり二つの受信フィルターが必要になる。
【0062】
このようなとき、本実施形態のように、6枚の素子801を一つの冷却部材800に装填するのが好適である。(図18)
ここでは、個々の素子801は、支持体802上に設けられている。このとき、支持体802は、単一の材質からなるものでも良いし、コネクターの設けられる部分について熱伝導率の低い部材を用いても良い。
【0063】
また対面する素子間に、導電体もしくは超電導体を表面に配した仕切り810を設けることが望まれる。素子と仕切りの距離Lは2mm以上好ましくは5mm以上さらに好ましくは10mm以上であることが望まれる。ただし、この寸法を大きくすると表面積が増え熱侵入も大きくなるので20mm以下にするのが適当である。このようにして六つの素子を一平面に並べた場合より部材の表面積を小さくすることができ輻射による熱侵入が少ない超電導部材を得ることができる。
【0064】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、高周波特性に優れた小型軽量の超電導部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する超伝導素子の平面図
【図2】本発明に関する超伝導素子の断面図
【図3】本発明に関する超伝導素子の斜視図
【図4】接触面積と、熱侵入及び通過特性の関係
【図5】本発明に関する超伝導素子の斜視図
【図6】第1の実施形態に係る構造の斜視図
【図7】第1の実施形態に係る構造の斜視図
【図8】第1の実施形態の変形例
【図9】第1の実施形態に係る構造の下面図
【図10】第1の実施形態に係る変形例
【図11】冷凍機と機器のブロック図
【図12】冷凍機と機器のブロック図
【図13】第2の実施形態を説明する図
【図14】第2の実施形態に係る素子の平面図
【図15】第2の実施形態に係る素子の平面図
【図16】第2の実施形態の変形例
【図17】第3の実施形態を説明する図
【図18】第4の実施形態を説明する図
【符号の説明】
100 素子
900 支持体
901 素子
910 仕切り
1203 コールドヘッド

Claims (4)

  1. 絶縁性基板上に形成された超電導体層を有する高周波用超電導体素子と、
    前記高周波用超電導体素子を固着する支持体とを備え、
    前記支持体は三角柱側壁をなし、前記超電導体素子は三角柱内側に配置しているとともに、前記高周波用超電導体素子が仕切りによって分離されており、前記仕切りの少なくとも一表面は導電体層または超電導体層を有し、かつ、前記三角柱の中にシールドを設け、前記シールドの中をコールドヘッドとバッファータンクをつなぐ第1のパイプを通していることを特徴とする超電導体装置。
  2. 複数の前記三角柱が外側面同士を隣接させていることを特徴とする請求項1記載の超電導体装置。
  3. 絶縁性基板上に形成された超電導体層を有するとともに冷却された高周波用超電導体素子と、
    前記高周波用超電導体素子を表裏面に固着する支持体と、
    前記高周波用超電導体素子の端部に設けられた入出力用コネクターとを備え、
    前記支持体の一部であって前記入出力用コネクターの下に、前記支持体よりも熱伝導率の低い部材を設けることを特徴とする超電導体装置。
  4. 前記入出力用コネクターは、前記支持体の表裏面でずれていることを特徴とする請求項記載の超電導体装置。
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JP2013183431A (ja) * 2012-03-05 2013-09-12 Toshiba Corp フェイズドアレイシーカ及びフェイズドアレイシーカの高周波信号送受信方法
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