JP3924430B2 - 超伝導フィルタモジュール及び超伝導フィルタ並びに熱遮断型同軸ケーブル - Google Patents

超伝導フィルタモジュール及び超伝導フィルタ並びに熱遮断型同軸ケーブル Download PDF

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Description

本発明は、超伝導フィルタモジュール及び超伝導フィルタ並びに熱遮断型同軸ケーブルに関し、特に、移動体通信機器に用いて好適な、超伝導フィルタモジュール及び超伝導フィルタ並びに熱遮断型同軸ケーブルに関する。
近年の急増する移動体通信端末の利用者に対し、限られた周波数帯域を有効に利用するには急峻なカット特性をもち、通過域で低損失なバンドパスフィルタ(特に、基地局側のマイクロ波帯で使用されるフィルタ)が必要とされている。マイクロ波帯において急峻なカット特性をもつフィルタを実現するにはフィルタ段数を多くしなければならないが、常伝導の金属を用いて構成したフィルタであると通過域での損失が大きくなりすぎる。
そこで、マイクロ波帯においても表面抵抗の低い超伝導体を用いれば通過域での損失が非常に小さいフィルタが実現できる。その中でも「超伝導マイクロストリップフィルタ」と呼ばれるフィルタは、設計が容易で小型化可能なフィルタとして数多く報告されている。
図15は超伝導マイクロストリップフィルタの模式的平面図で、この図15に示す超伝導マイクロストリップフィルタ50は、所要ラインパターンの超伝導膜(超伝導信号線路部)51a,51b及び52がリソグラフ等によって表面に形成された誘電体基板(MgO等)53と、信号入力用の同軸ケーブル65aが接続されうる入力コネクタ54aと、信号出力用の同軸ケーブル65bが接続されうる出力コネクタ54bとをそなえて構成されている。なお、図16は図15に示す超伝導膜52(51a,51b)のA−A断面図である。
そして、上記の入力コネクタ54aは、同軸ケーブル65aが接続されたときにその同軸ケーブル65aを伝送してくる入力マイクロ波を超伝導膜51aに導入しうるよう、その中心導体55が半田等により超伝導膜51aと接合されており、同様に、出力コネクタ54bは、超伝導膜51bを通じて出力されるマイクロ波を同軸ケーブル65bに導入しうるよう、その中心導体55が半田等により超伝導膜51bと接合されている。なお、図15において、符号55a,55bはこれらの接合部分を指している。
また、各超伝導膜52は、上記の超伝導膜51aに導入された入力マイクロ波のうち特定周波数帯域の周波数(波長)成分を共振させる共振器として機能するよう、その長さ及び隣接する他の超伝導膜52との間隔(結合容量)が最適設計されており、これにより、超伝導膜51aに導入された入力マイクロ波のうち特定周波数帯域の周波数(波長)成分のみが各超伝導膜52で共振して隣接する超伝導膜52を伝播してゆき、最終的に、特定周波数帯域の周波数成分が超伝導膜51bから取り出されて、出力コネクタ54bを通じて同軸ケーブル65bへ出力される。
なお、上記の超伝導膜52の本数(図15では5本)がフィルタのカット特性を決定する上記のフィルタ段数に相当し、このフィルタ段数を増やせばより急峻なカット特性が得られることになる。また、上記の超伝導膜51a,51b,52には、例えば、YBCO(即ち、Y−Ba−Cu−O:ここで、Yはイットリウム、Baはバリウム、Cuは銅、Oは酸素をそれぞれ表す)という組成で成る超伝導材料(化合物)が用いられる。
そして、このような超伝導マイクロストリップフィルタ50(以下、単に「超伝導フィルタ50」と表記することもある)は、使用時には、例えば図17に模式的に示すように、銅やインバー等の高熱伝導率,低熱膨張(収縮)率の常伝導金属製のパッケージ61に収容され、このパッケージ61が真空断熱容器62(符号64は真空空間を示す)内に設けられたコールドヘッド(冷却媒体)63上に載置されて、コールドヘッド63に接続されている図示しない冷凍機によって超伝導膜51a,51b,52が超伝導状態となるよう〔例えば、70K(ケルビン)程度〕に冷却される。
なお、この図17に示すような構造物67を、以下、「超伝導フィルタモジュール67」と呼び、図17ではこの超伝導フィルタモジュール67の真空断熱容器62のみを破断した側面が模式的に示されている(つまり、図17には図15に示す超伝導フィルタ50のB矢視面が示されている)。また、図17において、65c,65dはいずれも同軸ケーブル65a,65bと同様の同軸ケーブルを示し、真空断熱容器62に設けられたコネクタ62a,62bを介して同軸ケーブル65a,65bと接続されている。
ところで、上記の冷凍機の性能を表す指標として冷凍機出力がある。これは低温で一定温度に保持しておくために冷凍機に許される熱負荷としての熱流入量に相応し、その値は、70Kという低温に保持しておくという条件では、冷凍機の消費電力との兼ね合いから数W(ワット)程度である。
しかしながら、上述したような従来の超伝導フィルタモジュール67では、パッケージ61は真空断熱容器62内で冷凍機により一定温度の低温(70K程度)に保たれようとしているが、上述したように、入力コネクタ54a,出力コネクタ54bの中心導体55と超伝導膜51a,51bとがそれぞれ半田等により接合(接触接続)されているため、真空断熱容器62外で外気温(室温)にさらされている同軸ケーブル65c,65dから同軸ケーブル65a,65b(主に、同軸ケーブル65a,65bを構成する外部導体)を通じて流入してくる熱により接合部分55a,55bの温度が上昇し、その部分の超伝導膜51a,51bの表面抵抗が増大してしまい、結果的に、超伝導フィルタ50全体の損失を増加させてしまうという課題がある。
また、接合部分55a,55bでの接合物質の熱膨張係数の違いにより、70Kという低温度条件下では、例えば、接合部分55a,55bが破損して接触不良が生じる等、その接合状態が不安定となり、所望のフィルタリング特性が得られなくなってしまうという課題もある。
さらに、同軸ケーブル65a,65bの外部導体から入力コネクタ54a,出力コネクタ54b,パッケージ61,コールドヘッド63にいたるまで金属面(導電性物質)同士で接触しているため外部からの熱がこれらを伝わって最終的に冷凍機に流入してしまい、冷凍機の負荷を増大させてしまう。
ここで、同軸ケーブル1本当たりの熱流入量は材質や寸法等にもよるが、およそ、1W程度である。ところが、1つの冷凍機には、入出力用,送受信用,通信システムに応じて各チャネル毎,各セクタ毎といったように数十本の同軸ケーブルが必要となる場合がある。
従って、このような場合には、外部から冷凍機まで到達する総熱流入量が、冷凍機の熱流入許容範囲〔数W(ワット)程度〕をはるかに超えてしまい、超伝導フィルタ50の超伝導状態を良好に保持できなくなってしまう(損失が大きくなる等の症状がでる)。
また、上記の超伝導フィルタ50単体については、図16中に仮想線で示すように、超伝導膜52(51a,51b)を流れる電流がそのエッジ52aに集中する(つまり、エッジ52aの電流密度が高くなる:このような現象を「エッジ効果」という)ため、超伝導フィルタ50のQ値(通過特性の尖鋭度の指標)だけでなく超伝導フィルタ50の耐電力性能が制限される。例えば、上記の超伝導フィルタ50では、その耐電力性能は数W程度であり、無線通信機器(例えば、基地局)の受信側に適用することはできるが、数十〜数百W以上の耐電力性能が必要とされる送信側には適用できない。
本発明は、以上のような課題に鑑み創案されたもので、外部からの熱流入を極力抑制し安定した超伝導状態を作り出して安定したフィルタ特性を得られるようにするとともに、耐電力性能に優れ、急峻なカット特性を得るためにフィルタ段数を増やしてもその損失を最小限に抑制することのできる、超伝導フィルタモジュールおよび超伝導フィルタを提供することを目的とする。
また、本発明は、超伝導フィルタ等の超伝導デバイスへの熱流入を最小限に抑制することのできる、熱遮断型同軸ケーブルを提供することも目的とする。
このため、本発明の超伝導フィルタモジュールは、真空断熱容器と、この真空断熱容器内に設けられて、フィルタ入力無線周波数信号が入力される信号入力用コネクタ及びフィルタ出力無線周波数信号が出力される信号出力用コネクタを有するフィルタ筐体と、このフィルタ筐体内において、上記の信号入力用コネクタを通じて入力されるフィルタ入力無線周波数信号のうちの信号出力用コネクタを通じて出力されるフィルタ出力無線周波数信号成分を共振させるべく、上記の信号入力用コネクタおよび信号出力用コネクタと非接触状態で上記のフィルタ筐体の内壁に一端部を取り付けられるとともに、常伝導材料からなり、該常伝導材料の表面に金属メッキが施されるとともに、該金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成された、柱状共振部材とをそなえてなる超伝導フィルタと、上記の真空断熱容器内に設けられ、上記の超伝導フィルタを載置してその超伝導フィルタを超伝導状態で使用すべく超伝導フィルタを冷却しうる冷却媒体と、上記の超伝導フィルタの信号入力用コネクタに接続されて、信号入力用コネクタへ入力されるフィルタ入力無線周波数信号を伝送するとともに、上記の真空断熱容器内の所要部分に上記の超伝導フィルタへの熱伝導を遮断しうる熱遮断部が設けられた、信号入力用ケーブルと、上記の超伝導フィルタの信号出力用コネクタに接続されて、上記の信号出力用コネクタから取り出されるフィルタ出力無線周波数信号を伝送するとともに、上記の真空断熱容器内の所要部分に上記の超伝導フィルタへの熱伝導を遮断しうる熱遮断部が設けられた、信号出力用ケーブルとをそなえて構成されたことを特徴としている。
ここで、上記の柱状共振部材は、例えば、円形断面,長円形断面及び多角形断面のいずれかを有しているのがよい。さらに、上記のフィルタ筐体は常伝導材料からなり、そのフィルタ筐体の内壁に金属メッキが施されるとともに、この金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていてもよい。
また、上記のフィルタ筐体の内壁には、上記のフィルタ筐体の内壁と柱状共振部材の他端部との間に形成される空間量を調整することによりそのフィルタ筐体の内壁と柱状共振部材の他端部との間の結合容量を調整してフィルタリング周波数の中心周波数を調整しうるとともに、表面が超伝導材料により構成された中心周波数調整部材が設けられていてもよい。なお、この中心周波数調整部材は、常伝導材料からなり、その表面に金属メッキが施されるとともに、この金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていてもよい。
さらに、上記の柱状共振部材が複数分相互に所定の間隔をあけて列状に上記のフィルタ筐体の内壁に取り付けられる場合、そのフィルタ筐体の内壁には、上記の柱状共振部材間で形成される空間量を調整することにより各柱状共振部材間の結合容量を調整してフィルタリング周波数の帯域幅を調整しうるとともに、表面が超伝導材料により構成された帯域幅調整部材が設けられていてもよい。なお、この帯域幅調整部材も、常伝導材料からなり、その表面に金属メッキが施されるとともにこの金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていてもよい。
また、上記の常伝導材料は、例えば、銅系材料およびニッケル系材料のいずれかであればよい。さらに、上記の金属メッキは、例えば、銀系材料,金系材料及びニッケル系材料のいずれか1つの材料からなっていればよい。また、上記の超伝導材料は、例えば、YBCO,NBCO,BSCCO,BPSCCO,HBCCO及びTBCCOのいずれか1つであればよい。
さらに、上記の信号入力用コネクタ及び信号出力用コネクタには、上記のフィルタ筐体内において、上記の柱状共振部材と非接触状態で対向する信号結合部がそれぞれ設けられていてもよい。ここで、この信号結合部は、信号結合用平面部材をそなえていてもよいし、信号結合用ループ部材をそなえていてもよい。
また、上記の信号入力用ケーブルおよび信号出力用ケーブルは、それぞれ、中心導体と、この中心導体を被覆する絶縁部材と、この絶縁部材の外周部に装着され、熱遮断部を有する外部導体とをそなえてなる熱遮断型同軸ケーブルとして構成されていてもよい。なお、上記の熱遮断部は、上記の真空断熱容器内に位置する外部導体の所要部分に複数箇所にわたって設けられていてもよい。
ここで、上記の外部導体は、上記の絶縁部材の外周部を一部露出させて覆うように構成されていてもよく、この場合は、その絶縁部材の露出外周部に、上記の絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分の厚みよりも厚みの薄い金属メッキが上記の熱遮断部として設けられていてもよいし、上記の絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分間を結合する静電容量素子を設け、且つ、上記の露出外周部が上記の熱遮断部として設けられていてもよい。
また、上記のように外部導体が、絶縁部材の外周部を一部露出させて覆うように構成される場合、その絶縁部材の露出外周部において、その絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分の対向部分が、相互に入り込んで結合容量をもつようなくし形に形成され、このくし形の外部導体対向部分が上記の熱遮断部を構成していてもよい。
さらに、上記の外部導体は、絶縁部材の外周部を被覆する金属メッキ層と、金属メッキ層を被覆する樹脂層とで構成されて、少なくとも上記の金属メッキ層が上記の熱遮断部を兼用していてもよい。また、上記の外部導体は、上記の絶縁部材の外周部に一部露出部を残しながら帯状導電部材を絶縁部材の外周部に螺旋状に被覆した外部導体として構成され、且つ、このように絶縁部材の外周部を螺旋状に被覆した帯状導電部材が上記の熱遮断部を兼用していてもよい。
さらに、上記の外部導体は、絶縁部材の外周部に一部露出部を残しながら、メアンダライン状に加工された導電シート部材を上記の絶縁部材の外周部に螺旋状に被覆した外部導体として構成され、且つ、このように絶縁部材の外周部を螺旋状に被覆した導電シート部材が上記の熱遮断部を兼用していてもよい。
次に、本発明の超伝導フィルタは、フィルタ筐体と、このフィルタ筐体に取り付けられフィルタ入力無線周波数信号を伝送する信号入力用ケーブルに接続されうる信号入力用コネクタと、上記のフィルタ筐体における信号入力用コネクタの取付位置とは別の位置に取り付けられフィルタ出力無線周波数信号を伝送する信号出力用ケーブルに接続されうる信号出力用コネクタと、上記のフィルタ筐体内において、上記のフィルタ入力無線周波数信号のうちのフィルタ出力無線周波数信号成分を共振させるべく、上記の信号入力用コネクタおよび信号出力用コネクタと非接触状態でフィルタ筐体の内壁に一端部を取り付けられるとともに、常伝導材料からなり、該常伝導材料の表面に金属メッキが施されるとともに、金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成された、柱状共振部材とをそなえて構成されたことを特徴としている。
ここで、上記の柱状共振部材は、例えば、円形断面,長円形断面及び多角形断面のいずれかを有しているのがよい。さらに、上記のフィルタ筐体が常伝導材料からなり、そのフィルタ筐体の内壁に金属メッキが施されるとともに、この金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていてもよい。
また、上記のフィルタ筐体の内壁にも、そのフィルタ筐体の内壁と柱状共振部材の他端部との間に形成される空間量を調整することにより上記のフィルタ筐体の内壁と柱状共振部材の他端部との間の結合容量を調整してフィルタリング周波数の中心周波数を調整しうるとともに、表面が超伝導材料により構成された中心周波数調整部材が設けられていてもよい。なお、この中心周波数調整部材も、常伝導材料からなり、その表面に金属メッキが施されるとともに、この金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていてもよい。
さらに、上記の柱状共振部材が複数分相互に所定の間隔をあけて列状にフィルタ筐体の内壁に取り付けられる場合、この場合も、フィルタ筐体の内壁に、上記の柱状共振部材間で形成される空間量を調整することにより各柱状共振部材間の結合容量を調整してフィルタリング周波数の帯域幅を調整しうるとともに、表面が超伝導材料により構成された帯域幅調整部材が設けられていてもよい。なお、この帯域幅調整部材も、常伝導材料からなり、その表面に金属メッキが施されるとともにこの金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていてもよい。
また、上記の常伝導材料は、この場合も、例えば、銅系材料およびニッケル系材料のいずれかであればよい。さらに、上記の金属メッキも、例えば、銀系材料,金系材料及びニッケル系材料のいずれか1つの材料からなっていればよい。また、上記の超伝導材料も、例えば、YBCO,NBCO,BSCCO,BPSCCO,HBCCO及びTBCCOのいずれか1つであればよい。
さらに、上記の信号入力用コネクタ及び信号出力用コネクタにも、上記のフィルタ筐体内において、上記の柱状共振部材と非接触状態で対向する信号結合部がそれぞれ設けられていてもよい。ここで、この信号結合部も、信号結合用平面部材をそなえていてもよいし、信号結合用ループ部材をそなえていてもよい。
次に、本発明の熱遮断型同軸ケーブルは、フィルタ入力無線周波数信号が入力される信号入力用コネクタ及びフィルタ出力無線周波数信号が出力される信号出力用コネクタを有するフィルタ筐体内において、上記の信号入力用コネクタを通じて入力されるフィルタ入力無線周波数信号のうちの信号出力用コネクタを通じて出力されるフィルタ出力無線周波数信号成分を共振させるべく、少なくとも表面が超伝導材料により構成された柱状共振部材をそなえてなる超伝導フィルタにおける、上記の信号入力用コネクタ又は信号出力用コネクタに接続されうるものであって、中心導体と、この中心導体を被覆する絶縁部材と、この絶縁部材の外周部に装着され、所要部分に上記の超伝導フィルタへの熱伝導を遮断しうる熱遮断部が設けられた外部導体とをそなえて構成されたことを特徴としている。
なお、上記の熱遮断部は、上記の外部導体の所要部分に複数箇所にわたって設けられていてもよい。また、上記の外部導体が、絶縁部材の外周部を一部露出させて覆うように構成される場合は、その絶縁部材の露出外周部に、上記の絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分の厚みよりも厚みの薄い金属メッキが上記の熱遮断部として設けられていてもよいし、上記の絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分間を結合する静電容量素子を設け、且つ、上記の露出外周部が上記の熱遮断部として設けられていてもよい。
さらに、上記の外部導体が、上記の絶縁部材の外周部を一部露出させて覆うように構成される場合は、その絶縁部材の露出外周部において、上記の絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分の対向部分が、相互に入り込んで結合容量をもつようなくし形に形成され、このくし形の外部導体対向部分が上記の熱遮断部を構成していてもよい。
また、上記の外部導体は、絶縁部材の外周部を被覆する金属メッキ層と、金属メッキ層を被覆する樹脂層とで構成され、少なくとも上記の金属メッキ層が上記の熱遮断部を兼用していてもよい。
さらに、上記の外部導体は、上記の絶縁部材の外周部に一部露出部を残しながら帯状導電部材を絶縁部材の外周部に螺旋状に被覆した外部導体として構成され、且つ、このように絶縁部材の外周部を螺旋状に被覆した帯状導電部材が上記の熱遮断部を兼用していてもよい。
また、上記の外部導体は、上記の絶縁部材の外周部に一部露出部を残しながらメアンダライン状に加工された導電シート部材を絶縁部材の外周部に螺旋状に被覆した外部導体として構成され、且つ、このように絶縁部材の外周部を螺旋状に被覆した導電シート部材が上記の熱遮断部を兼用していてもよい。
次に、本発明の超伝導フィルタモジュールは、少なくとも一部の構成要素を超伝導状態で使用しうる超伝導デバイスに接続されうるものであって、中心導体と、この中心導体を被覆する絶縁部材と、この絶縁部材の外周部に装着され前記所要部分に超伝導フィルタへの熱伝導を遮断しうる前記熱遮断部が設けられた外部導体とをそなえて構成されたことを特徴としている。
以上のように、本発明によれば、超伝導フィルタを構成する柱状共振部材の一端部が、信号入力/出力用のケーブルを接続される各コネクタと非接触状態でフィルタ筐体の内壁に取り付けられるとともに、しかも、その柱状共振部材の表面が超伝導材料により構成されているので、次のような利点が得られる。
(1)同軸ケーブルからの熱が、表面が超伝導材料で構成された柱状共振部材に伝導しないので、超伝導状態を安定、且つ、良好に維持することができ、安定して良好なフィルタ特性を得ることができる。
(2)柱状共振部材の表面が超伝導材料で構成されているので、急峻なフィルタリングカット特性をもたせるためにフィルタ段数(柱状共振部材の数)を増やしても、フィルタリング損失を最小限に抑制でき、低損失で急峻なフィルタリングカット特性をもったフィルタを容易に実現することができる。
また、上記のケーブルは、外部導体に上記の超伝導フィルタへの熱伝導を遮断しうる熱遮断部を有する熱遮断型同軸ケーブルとして構成されているので、同軸ケーブルの外部導体を通じて超伝導フィルタへ熱が伝導することを極力抑制することができ、さらに超伝導フィルタの超伝導状態を安定、且つ、良好に維持することができるとともに、この超伝導状態を維持するのに必要な冷却負荷を大幅に低減することができる。
ここで、上記の柱状共振部材が、円形断面,長円形断面及び多角形断面のいずれかを有していれば、柱状共振部材の表面電流がエッジ部分に集中してしまう「エッジ効果」を抑制することができ、耐電力性能が大幅に向上する。
さらに、上記のフィルタ筐体および柱状共振部材がそれぞれ常伝導材料からなる場合は、そのフィルタ筐体の内壁および柱状共振部材の表面にそれぞれ金属メッキを施すとともに、この金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜を形成すれば、容易に且つ低コストで、フィルタ筐体の内壁および柱状共振部材の表面を超伝導材料で構成することができる。また、この場合は、フィルタ筐体の内壁も超伝導材料で構成されるので、さらにフィルタリング損失を低減することができる。
また、上記のフィルタ筐体の内壁に、表面が超伝導材料により構成された中心周波数調整部材を設ければ、低損失性を維持しながらフィルタリング周波数の中心周波数の調整を行なうことができるので、所望のフィルタリング中心周波数をもつ低損失のフィルタを容易に実現することができる。
なお、この中心周波数調整部材が常伝導材料からなる場合は、この場合も、その表面に金属メッキを施すとともにこの金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜を形成すれば、容易に且つ低コストで、中心周波数調整部材の表面を超伝導材料で構成することができる。
さらに、上記の柱状共振部材が複数分相互に所定の間隔をあけて列状に上記のフィルタ筐体の内壁に取り付けられる場合、そのフィルタ筐体の内壁に、表面が超伝導材料により構成された帯域幅調整部材を設ければ、低損失性を維持しながらフィルタリング周波数の帯域幅の調整を行なうことができるので、所望のフィルタリング帯域幅をもつ低損失のフィルタを容易に実現することができる。
なお、この帯域幅調整部材が常伝導材料からなる場合は、この場合も、その表面に金属メッキを施すとともにこの金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜を形成すれば、容易に且つ低コストで、帯域幅調整部材の表面を超伝導材料で構成することができる。
ところで、上記の常伝導材料は、例えば、銅系材料およびニッケル系材料のいずれかにすれば、非常に実現性が高い。また、上記の金属メッキを、例えば、銀系材料,金系材料及びニッケル系材料のいずれか1つの材料からなるものにすれば、実現性が高く、しかも、上記の超伝導膜をその表面により形成しやすくなる。また、上記の超伝導材料を、例えば、YBCO,NBCO,BSCCO,BPSCCO,HBCCO及びTBCCOのいずれか1つにすれば、実現性が高い。
さらに、上記の信号入力/出力用のコネクタに、上記のフィルタ筐体内において、上記の柱状共振部材と非接触状態で対向する信号結合部をそれぞれ設ければ、柱状共振部材への熱伝導を抑制しながら、効率良く信号を上記の柱状共振部材に導入する一方、上記の柱状共振部材から信号を効率良く取り出すことができる。
ここで、この信号結合部が、信号結合用平面部材もしくは信号結合用ループ部材をそなえれば、さらに効率良く信号の導入/取り出しが可能になる。
また、上記の信号入力/出力用ケーブル(熱遮断型同軸ケーブル)の熱遮断部を、(上記の真空断熱容器内に位置する)外部導体の所要部分に複数箇所にわたって設ければ、さらに超伝導フィルタへの熱伝導遮断効果を高めることができる。
ここで、上記の外部導体を、絶縁部材の外周部を一部露出させて覆うように構成するとともに、その絶縁部材の露出外周部に、上記の絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分の厚みよりも厚みの薄い金属メッキを上記の熱遮断部として設ければ、同軸ケーブルとしての電気的特性を損なうことなく上記の金属メッキ部分で断面積を大幅に小さくすることができるので、超伝導フィルタへの熱伝導を確実に抑制することができる。
また、上記の外部導体を、絶縁部材の外周部を一部露出させて覆うように構成するとともに、その絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分間を結合するコンデンサを上記の熱遮断部として設ければ、このコンデンサにより同軸ケーブルとしての電気的特性は維持され、しかも、この場合は、外部導体に切断された部分が生じるので、さらに熱遮断効果を高めることができる。
また、上記の外部導体を、絶縁部材の外周部を一部露出させて覆うように構成し、その絶縁部材の露出外周部において、その絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分の対向部分を、相互に入り込んで結合容量をもつようなくし形に形成し、このくし形の外部導体対向部分が上記の熱遮断部を構成するようにすれば、この場合も、上記の結合容量により同軸ケーブルとしての電気的特性は維持され、しかも、外部導体が完全に切断された部分が生じるので、さらに熱遮断効果を高めることができる。
さらに、上記の外部導体を、絶縁部材の外周部を被覆する金属メッキ層と、金属メッキ層を被覆する樹脂層とで構成し、少なくとも上記の金属メッキ層が上記の熱遮断部を兼用するようにすれば、外部導体の断面積を小さくできるので、熱遮断効果を高めながら同軸ケーブル自体の強度を高めることができる。
また、上記の外部導体を、上記の絶縁部材の外周部に一部露出部を残しながら帯状導電部材を絶縁部材の外周部に螺旋状に被覆した外部導体として構成し、且つ、このように絶縁部材の外周部を螺旋状に被覆した帯状導電部材が上記の熱遮断部を兼用するようにすれば、外部導体の熱伝導経路が螺旋状になり長くなるので、熱遮断効果をさらに高めることができる。
さらに、上記の外部導体を、絶縁部材の外周部に一部露出部を残しながらメアンダライン状に加工された導電シート部材を上記の絶縁部材の外周部に螺旋状に被覆した外部導体として構成し、且つ、このように絶縁部材の外周部を螺旋状に被覆した導電シート部材が上記の熱遮断部を兼用するようにすれば、さらに外部導体の熱伝導経路を長くとることができるので、さらなる熱遮断効果を期待できる。
なお、上記の熱遮断型同軸ケーブルは、任意の超伝導デバイスに適用しても、上記と同様の利点が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)超伝導フィルタの説明
図1は本発明の一実施形態としての超伝導フィルタ(バンドパスフィルタ)の模式的分解斜視図であり、図2は図1に示す超伝導フィルタの模式的平面図で、これらの図1及び図2に示すように、本実施形態の超伝導フィルタ(バンドパスフィルタ)1は、同軸ケーブルがそれぞれ接続されうる信号入力用のコネクタ27a及び信号出力用のコネクタ27bを有する容器21dと、この容器21dの蓋21cとがネジ止めされることにより構成されるフィルタ筐体21をそなえて構成されている。
そして、このフィルタ筐体21には、その内壁22に一端部23a(図2参照)が取り付けられた適宜数(図1及び図2では5本)の金属棒23と、側面部21eに設けられた各穴部24aを介してそれぞれ金属棒23と対向するように取り付けられる周波数調整用ネジ24と、上記の金属棒23と非接触状態で対向するよう上記の各コネクタ27a,27bに取り付けられた信号結合部25a,25bと、上記の側面部21eと対向する側面部21fに設けられた各穴部26aを介して各金属棒23間に取り付けられる結合容量調整用ネジ26とが設けられている。なお、このような構造をもったフィルタは、通常、「同軸型(もしくは、半同軸型)フィルタ」と呼ばれる。
ここで、上記のフィルタ筐体21(以下、単に「筐体21」という)は、周知の常伝導材料(例えば、銅)からなっており、本実施形態では、例えば図4に模式的に示すように、その内部(内壁22)全面に金属メッキ(例えば、銀系材料を用いた銀メッキ)21Aが施されるとともに、その銀メッキ21Aの表面に超伝導材料〔例えば、BSCCO(即ち、Bi−Sr−Ca−Cu−O:ただし、Biはビスマス、Srはストロンチウム、Caはカルシウム、Cuは銅、Oは酸素をそれぞれ表す)という組成を有する材料〕を用いた超伝導膜21Bが形成されている。なお、銀メッキ21Aを施すのは超伝導膜21Bを形成しやすくするためである。また、図4は図2に示す超伝導フィルタ1のC−C矢視断面図である。
さらに、上記の各金属棒(柱状共振部材)23は、コネクタ27a(信号結合部25a)を通じて所要の周波数成分をもったマイクロ波(フィルタ入力無線周波数信号)が入力された場合に、そのマイクロ波中の特定波長成分の信号(フィルタ出力無線周波数信号成分)を共振させて特定周波数帯の信号のみを対向する信号結合部25b(コネクタ27b)に伝播(通過)させる共振器として機能するもので、このために、それぞれ、共振させるべき上記の特定波長成分に応じた長さを有しており、また、図1及び図2に示すように、相互に所定の間隔をあけて列状に筐体21の内壁22に取り付けられている。
そして、これらの各金属棒23も、銅等の周知の常伝導材料で実現されており、本実施形態では、それぞれ、例えば図4に模式的に示すように、直径が5〜6mm程度の中実円形断面を有しており、その表面に、筐体21の内壁22と同様の銀メッキ23Aが施され、さらに、その銀メッキ23Aの表面に超伝導材料(BSCCO)を用いた超伝導膜23Bが形成されている。なお、各金属棒23には、中空円形断面(つまり、円筒形状)のものを適用してもよい。
このように、共振器として機能する金属棒23の表面に超伝導膜23bを形成すると、その表面抵抗はマイクロ波帯のような高周波帯においても常伝導物質の表面抵抗の1〜3桁以上低い値となるので、急峻なカット特性を得るためにフィルタ段数(即ち、金属棒23の本数)を5段もしくはそれ以上に増やしても通過帯域において非常に低損失な特性が得られる。
また、各金属棒23が円形断面を有しているので、表面電流が分散され、これにより、従来の平面構造の超伝導マイクロストリップフィルタ50(図15参照)でみられた「エッジ効果」によるQ値の低下や耐電力性能の低下を抑制することができる。従って、非常に低損失で送信用フィルタとして十分な数十〜数百W程度以上の耐電力性能をもったフィルタ(バンドパスフィルタ)を実現することができる。
次に、上記の周波数調整用ネジ(中心周波数調整部材)24は、筐体21の内壁22と金属棒23の他端部23b(図2参照)との間に形成される空間量を調整することにより筐体21の内壁22と金属棒23の他端部23bとの間の結合容量を調整してバンドパスフィルタ1(フィルタリング周波数)の中心周波数を調整しうるものである。
また、結合係数調整用ネジ(帯域幅調整部材)26は、各金属棒23間で形成される空間量を調整することにより各金属棒23間の結合容量を調整してバンドパスフィルタ1(フィルタリング周波数)の帯域(通過帯域)幅を調整しうるもので、これらの各調整用ネジ24,26によって、所望のフィルタリング周波数をもった超伝導フィルタ1を容易に実現することが可能になっている。
そして、本実施形態では、これらの各調整用ネジ24,26(少なくとも、筐体21内に突出している部分)も、銅等の周知の常伝導材料で実現されており、図4に模式的に示すように、その表面に銀メッキ24A,26Aが施されるとともにその銀メッキ24A,26Aの表面に超伝導材料(BSCCO)を用いた超伝導膜24B,26Bが形成されている。なお、図2では各調整用ネジ24A,26Aのネジ山の図示を省略している。
このように、本超伝導フィルタ1は、筐体21内部において、金属(銀)メッキ21A,23A,24A,26Aが施されているので、常温でもフィルタリング周波数の中心周波数や通過帯域幅等を各調整用ネジ24,26で調整することが可能である。従って、予め室温において、低温状態(超伝導状態)で超伝導フィルタ1として動作したときのずれを見込んでフィルタリング周波数を調整しておくことが可能である。
なお、本実施形態の超伝導フィルタ1のフィルタリング周波数は、例えば、中心周波数が2GHzで通過帯域幅が20MHz程度となるように、各調整用ネジ24,26によって調整される。また、これらの各調整用ネジ24,26は必ずしも「ネジ」である必要はなく、少なくとも、上述したようなフィルタリング周波数の調整機能を果たすものであれば、どのような部材であってもよい。
次に、上記の信号結合部25a(25b)は、図1に示すように、信号結合用平面部材としての円盤型の金属(例えば、銅)板40を有しており、例えば図3の模式的断面図に示すように、コネクタ27a(27b)に同軸ケーブル5a(5b)が接続(螺合)された場合にその同軸ケーブル5a(5b)の中心導体101と金属板40とがコネクタ27a(27b)の中心導体27cを介して電気的に接続されるようになっている。
これにより、信号結合部25aは、同軸ケーブル5aを伝送されてくるマイクロ波を平面アンテナとして機能する金属板40を通じて筐体21内へ効率良く送出することができ、信号結合部25bは、筐体21内の金属棒23で共振して伝播してくる特定周波数帯域の信号を同じく平面アンテナとして機能する金属板40にて効率良く受信して(取り出して)同軸ケーブル5bに伝送することができる。
なお、この図3に示すように、コネクタ27a(27b)は、自身の雄ネジ部分27eにより筐体21と螺合されるようになっており、適宜に、信号結合部25a(25b)と対向する金属棒23との距離(結合係数)を調整できる(つまり、可動式である)ようになっている。ただし、固定はナット27fで行なう。また、図3において、27dはコネクタ27a(27b)の中心導体27cを被覆している誘電体等の絶縁部材を示している。
そして、図1及び図2に示すように、これらの各信号結合部25a,25bは、それぞれ、対向する金属棒23と空間的に結合している(非接触状態になっている)ので、同軸ケーブル5a,5bの中心導体101を伝わってくる熱が金属棒23へ伝導してしまうことを抑制することが可能になっている。
なお、これらの各信号結合部25a,25bの表面にも、筐体21の内壁22や金属棒23,各調整用ネジ24,26と同様に、超伝導膜を形成してもよいが、上述したように同軸ケーブル5a,5bの中心導体101を通じてこれらの各信号結合部25a,25bまでは熱が流入してくるので、超伝導状態を保持するのが困難になり、結果的に、超伝導膜を形成しない場合と変わらなくなる。
また、これらの各信号結合部25a,25bには、上記の円盤型の金属板40の代わりに、例えば図5の模式的平面図に示すように、信号結合用ループ部材としてのループ型の金属(例えば、銅)線41を設けてもよい。つまり、信号結合部25a,25bは、少なくとも、対向する金属棒23と非接触状態で取り付けられ、金属棒23と信号結合が行なえれば、どのような形状の部材を有していてもよい。なお、図5においても調整用ネジ24のネジ山の図示は省略している。
以上のように、本実施形態の超伝導フィルタ1は、筐体21の内壁22,金属棒23及び各調整用ネジ24,26の表面にもそれぞれ超伝導膜21b,23b,24b,26bが形成されているので、共振器として機能する金属棒23のみに超伝導膜23bを形成する場合に比して、急峻なカット特性を得るためにフィルタ段数をさらに増やしても通過帯域で低損失なフィルタリング特性が得られる。
次に、上記の超伝導フィルタ1の製造工程例について説明する。
まず、図1に示すように、筐体21を蓋21cと容器21dとに分割した状態で、容器21d内に金属棒23,周波数調整用ネジ24及び結合係数調整用ネジ26を取り付け、容器21dの内壁22,金属棒23及び各調整用ネジ24,26の表面にそれぞれ銀メッキ21A,23A,24A,26Aを施す。
そして、その上から超伝導材料(BSCCO)を塗布して超伝導膜21B,23B,24B,26Bを形成し、最後に、コネクタ27a,27b,信号結合部25a,25bを容器21dに取り付け、この容器21dと蓋21cとを例えばネジ止めして合体することにより、超伝導フィルタ1が構成される。
なお、上記の超伝導膜21B,23B,24B,26Bの成膜法としては、例えば、超伝導材料(BSCCO)を所要の溶剤に溶かしてペースト状にし、被成膜体(筐体21)をこのペーストに浸すことによって超伝導材料を塗布し、塗布した超伝導材料に応じて適切な雰囲気中、適切な温度で熱処理することが考えられる。また、上記の製造工程はあくまでも一例であり、最終的に、上述した構造の超伝導フィルタ1が構成されれば、どのような製造工程を経てもよい。
さらに、上記の超伝導材料は、勿論、超伝導材料であれば上記のBSCCO以外の材料であってもよく、例えば、次の(1)〜(6)で表される組成を有する各材料(化合物)のうちのいずれであってもよい。ただし、以下の組成において、Yはイットリウム、Baはバリウム、Cuは銅、Oは酸素、Ndはネオジウム、Biはビスマス、Srはストロンチウム、Caはカルシウム、Pbは鉛、Hgは水銀、Tlはタリウムをそれぞれ表す。
(1)YBCO(Y−Ba−Cu−O)
(2)NBCO(Nd−Ba−Cu−O)
(3)BSCCO(Bi−Sr−Ca−Cu−O)
(4)BPSCCO(Bi−Pb−Sr−Ca−Cu−O)
(5)HBCCO(Hg−Ba−Ca−Cu−O)
(6)TBCCO(Tl−Ba−Ca−Cu−O)
また、上記の銀メッキ21A,23A,24A,26Aは、金系材料を用いた金メッキや、ニッケル系材料を用いたニッケルメッキ等にしてもよい。さらに、上記の筐体21の内壁22や金属棒23,各調整用ネジ24,26等に用いる常伝導材料は、銅以外に、ニッケルやニッケル合金等のニッケル系の材料にしてもよい。
ただし、金属メッキ21A,23A,24A,26Aの材料に応じてその表面に超伝導膜21B,23B,24B,26Bを形成しやすい超伝導材料が或る程度決まるはずなので、これを考慮して最適な材料の組み合わせを選択するのがよい。
また、上述した例では、筐体21の内壁22,金属棒23,各調整用ネジ24,26に施す金属メッキ21A,23A,24A,26Aを全て銀メッキとし、それぞれの表面に形成する超伝導膜21B,23B,24B,26Bに用いる超伝導材料を全てBSCCOとしているが、一部もしくは全てを異なる材料からなる金属メッキ及び超伝導膜としてもよい。例えば、超伝導材料には、超伝導膜を形成しやすい形状や形成しにくい形状等の固有の特性を有しているので、その特性を考慮して、超伝導膜の形成箇所に応じた材料を選択すればよい。
さらに、上記の銀メッキ21A,23A,24A,26Aは省略して、常伝導材料からなる部分に直接的に、超伝導膜21B,23B,24B,26Bが形成されていてもよい。また、超伝導膜21B,23B,24B,26Bを形成すべき箇所自体が、超伝導材料からなっていてもよい。つまり、筐体21の内壁22,金属棒23,各調整用ネジ24,26の各表面が超伝導材料により構成されていればよい。
また、上述のごとく表面を超伝導材料により構成するのは、必ずしも、筐体21の内壁22,金属棒23,各調整用ネジ24,26の全てである必要はなく、少なくとも、柱状共振部材としての金属棒23の表面が超伝導材料により構成されていればよい。
さらに、上記の超伝導フィルタ1は、図2に示す構造に対して、例えば図14に示すような構造、即ち、複数の金属棒23の一端部が互い違いに(くし形に)筐体21の内壁22に接合された構造になっていてもよい。ただし、図14では、結合係数調整用ネジ26の図示は省略しており、周波数調整用ネジ24のネジ山の図示も省略している。
また、上記の各調整用ネジ24,26は、いずれか一方のみだけ設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。さらに、上記の金属棒(柱状共振部材)23は、原理的には、最低1本設けられていればよい。
さらに、上記のコネクタ27a,27bの取り付け位置は、必ずしも、図1及び図2中に示すような位置でなくてもよく、筐体21内(金属棒23)へマイクロ波を導入する一方、筐体21内(金属棒23)からフィリタリング後のマイクロ波を取り出せる、相互に異なる位置であればどの位置に設けてもよい。
(B)超伝導フィルタモジュールの説明
次に、上述のごとく構成された超伝導フィルタ1を有する超伝導フィルタモジュールについて説明する。
図6は本発明の一実施形態としての超伝導フィルタモジュールの真空断熱容器のみを破断して示す模式的側面図で、この図6に示すように、本実施形態の超伝導フィルタモジュール6は、例えば、同軸ケーブル(外部ケーブル)5c,5dが接続されうるコネクタ2a,2bを有する真空断熱容器2と、この真空断熱容器2内に設けられたコールドヘッド3上に載置(固定)された、上述した構造を有する超伝導フィルタ1と、この超伝導フィルタ1の入力コネクタ27a,出力コネクタ27bにそれぞれ一端が接続されるとともに他端が真空断熱容器2のコネクタ2a,2bを介して外部ケーブル5c,5dに接続された同軸ケーブル5a,5bとをそなえて構成されている。なお、符号4は真空空間を示す。
ここで、上記のコールドヘッド(冷却媒体)3は、図示しない冷凍機に接続されて、その冷凍機により、真空断熱容器2内において超伝導フィルタ1を超伝導状態で使用すべく例えば70K程度に超伝導フィルタ6を冷却することができるものである。なお、本実施形態では、このコールドヘッド3と超伝導フィルタ1との接触(固定)面に熱伝導グリースを塗る等して超伝導フィルタ1との密着度を高めることで、より安定した冷却効果を得られるようにしている。
また、同軸ケーブル5a,5cは、超伝導フィルタ1のコネクタ27aへ入力すべきマイクロ波(フィルタ入力無線周波数信号)を伝送するものであり、同軸ケーブル5b,5dは、超伝導フィルタ1のコネクタ27bから取り出されるフィルタリング後のマイクロ波(フィルタ出力無線周波数信号)を伝送するものであるが、本実施形態では、これらのうち真空断熱容器2内の同軸ケーブル5a,5bが、それぞれ、例えば図7に示すような断面構造を有する熱遮断型同軸ケーブルとして構成されている。
即ち、本同軸ケーブル5a,5bは、図7に示すように、外部導体103の一部(例えば外周幅1mm程度)を取り去って誘電体を剥き出しにし(露出させ)、その露出部分に外部導体103としての電気的特性を維持できるだけの厚み(以下、表皮厚という)以上(例えば、5μm)の金属メッキ(例えば、銀メッキ)104を施した構造になっている。
これにより、同軸ケーブル5a,5bの電気的特性は確保される一方で、外部導体103の厚みよりも非常に薄い厚みの銀メッキ104部分で断面積が非常に小さくなるので、この銀メッキ104部分が大きな熱抵抗(熱遮断部)となり、真空断熱容器2の外部(外部ケーブル5c,5d)からの熱の流入(伝導)が大幅に抑制される。なお、図7において、101は中心導体、102はこの中心導体101を被覆する誘電体(絶縁部材)を示す。
つまり、本同軸ケーブル5a,5bは、中心導体101と、この中心導体101を被覆する誘電体102と、この誘電体102の外周部を一部露出させて覆う外部導体103と、誘電体102の露出外周部に、誘電体102の外周部を被覆している外部導体103部分の厚みよりも厚みの薄い金属メッキ104が熱遮断部として設けられているのである。
なお、上記の銀メッキ104は、例えば、金メッキ,銅メッキ,ニッケルメッキ等、同軸ケーブル5a,5bの電気的特性が劣化しない金属メッキであれば、いずれにしてもよい。
上述のごとく構成された本実施形態の超伝導フィルタモジュール6では、超伝導フィルタ1が真空断熱容器2内のコールドヘッド3を介して冷凍機により70K程度の低温に冷却されるが、このとき、同軸ケーブル5a,5bはその中心導体101に何ら加工を施していないため、真空断熱容器2の外部で室温にさらされた同軸ケーブル5c,5dの中心導体から同軸ケーブル5a,5bの中心導体101を通じて超伝導フィルタ1へ熱が流入しようとする。
ところが、本実施形態の超伝導フィルタ1は、各コネクタ27a,27b(信号結合部25a,25b)と金属棒23とが非接触状態で空間的に結合した構造になっており、しかも、その空間は真空になっているため、同軸ケーブル5a,5bの中心導体101を通じて進入しようとする熱を信号結合部25a,25bまでで止めることができる。
従って、超伝導フィルタ1内の共振器部分(金属棒23)は所望の低温状態に保たれて超伝導状態が安定、且つ、良好に維持され、従来の超伝導マイクロストリップフィルタ50でみられたような接合部分55a,55b(図15参照)に対する熱流入や接触不良等が生じることはなく、極めて良好なフィルタリング特性が安定して得られる。
なお、同軸ケーブル5a,5bの中心導体101は熱伝導率の小さな誘電体102に囲まれているため中心導体101を通じて流入してきた熱が筐体21を通じて冷凍機まで流入する量は無視できる。
加えて、本実施形態では、真空断熱容器2内に位置する同軸ケーブル5a,5bの外部導体103を図7により上述したように加工する(熱遮断部として機能する金属メッキ104部分を設ける)ことで、真空断熱容器2の外部(外部ケーブル5c,5d)からの熱流入を極力抑えることができるので、冷凍機への熱流入が抑えられて冷凍機の負荷が軽減される。
これにより、システム上必要な複数本の同軸ケーブルを経由する総熱流入量を冷凍機の許容熱流入量以下に抑えることができ、複数個の超伝導フィルタの冷却を1つの冷凍機でまかなうことが可能になる。従って、実際の移動体通信システムを考慮したとき、コスト削減,省スペース化,低消費電力化といったメリットが期待できる。
なお、同軸ケーブル5a,5bの金属メッキ104部分を、真空断熱容器2内において、同軸ケーブル5a,5bの電気的特性が劣化しない程度に、複数箇所にわたって形成すればより大きな熱遮断効果が期待できる。
(C)熱遮断型同軸ケーブルの変形例の説明
(C1)第1変形例の説明
図8は上記の同軸ケーブル5a(5b)の第1変形例を示す模式的斜視図で、この図8に示す同軸ケーブル5a(5b)は、外部導体113の一部(例えば、外周幅1mm程度)を取り去って誘電体を露出させ、分離された外部導体113間に、伝送されるマイクロ波の周波数に見合った分の静電容量〔例えば、本実施形態では10pF(ピコファラド)〕をもつコンデンサ(静電容量素子)114を接続した構造になっている。なお、この図8において、111は同軸ケーブル5a(5b)の中心導体、112はこの中心導体111を被覆している誘電体(絶縁部材)である。
つまり、本第1変形例の同軸ケーブル5a(5b)は、外部導体113が、誘電体112の外周部を一部露出させて覆うように構成されるとともに、誘電体112の露出外周部115に、誘電体112の外周部を被覆している外部導体113部分間を結合する静電容量素子114が設けられているのである。
上述のごとく構成された本第1変形例の同軸ケーブル5a(5b)では、移動体通信に用いるマイクロ波のような高周波信号に対してはコンデンサ114がショート(結合)回路と等価になるので、分離された外部導体113間の断面積が小さく結合容量が非常に小さくても、コンデンサ114によりその結合容量が補われ、加工をしない通常の同軸ケーブルの損失と同程度になり、所望のマイクロ波帯で良好な電気的特性が維持される。
一方、外部導体113の一部が取り去られて分離(切断)されているので、誘電体112の露出外周部115が熱遮断部として機能し、その露出外周部115で真空断熱容器2の外部(外部ケーブル5c,5d)からの熱の流入(伝導)を略完全に抑制することができる。
(C2)第2変形例の説明
図9は同軸ケーブル5a(5b)の第2変形例を示す模式的斜視図で、この図9に示す同軸ケーブル5a(5b)は、外部導体123の一部を互い違いに入り組ませるように取り去って、中心導体121を被覆している誘電体(絶縁部材)122を一部露出させた構造になっており、これにより、対向(隣接)する分離された外部導体123間の面積が大きくなり、上記のコンデンサ114を設ける場合と同等の結合容量が得られる。
つまり、本第2変形例の同軸ケーブル5a(5b)は、外部導体123が、誘電体122の外周部を一部露出させて覆うように構成されるとともに、誘電体122の露出外周部124において、誘電体122の外周部を被覆している外部導体123部分の対向部分が、相互に入り込んで結合容量をもつようなくし形に形成され、このくし形の外部導体対向部分が熱遮断部を構成しているのである。
これにより、本第変形例の同軸ケーブル5a(5b)では、上記のコンデンサ114等の個別の部品を用いることなく、第2変形例の同軸ケーブル5a(5b)と同様に、良好な電気的特性を維持しながら、露出外周部124で超伝導フィルタ1への熱伝導を抑制することができる。特に、この場合は、外部導体123が露出外周部124で完全に分離(切断)されているので、より大きな熱遮断効果が得られる。
なお、第1及び第2変形例にて上述したような熱遮断加工も、真空断熱容器2内において複数箇所にわたって施せば、さらに大きな熱遮断効果が期待できる。また、複数箇所に渡って熱遮断加工を施す場合は、図7〜図9により上述したものを適宜組み合わせてもよい(例えば、図7〜図9により上述した加工をそれぞれ1箇所ずつ、計3箇所施す等)。
(C3)第3変形例の説明
図10は同軸ケーブル5a(5b)の第3変形例を示す模式的断面図で、この図10に示す同軸ケーブル5a(5b)は、ケーブル全長にわたって表皮厚以上の厚さ(例えば、5μm)の金属メッキ(例えば、銅メッキ)層133を、中心導体131を被覆している誘電体(絶縁部材)132の表面に施して外部導体とし、さらにその周囲をプラスチック134で補強した構造になっている。
つまり、本第3変形例の同軸ケーブル5a(5b)は、中心導体131と、この中心導体131を被覆する誘電体(絶縁部材)132と、この誘電体132を被覆する金属メッキ層133と、この金属メッキ層133を被覆する樹脂層としてのプラスチック134とをそなえて構成されており、少なくとも金属メッキ層133が外部導体と熱遮断部とを兼用しているのである。
上述のごとく構成された本第3変形例の同軸ケーブル5a(5b)では、外部導体としての金属メッキ層133が表皮厚以上あるので、その電気的特性は劣化せず、また、断面積の非常に小さな金属メッキ層133が同軸ケーブル5a(5b)の全長にわたって施されているため、非常に大きな熱遮断効果が得られる。さらに、金属メッキ層133をプラスチック134が被覆・補強しているので、同軸ケーブル5a(5b)の物理的な強度も向上している。
なお、金属メッキ層133には、上記の銅メッキ以外にも、銀メッキ,金メッキ,ニッケルメッキ等、電気的特性が劣化しないものであればいずれを適用してもよい。
(C4)第4変形例の説明
図11は同軸ケーブル5a(5b)の第4変形例を示す模式的斜視図で、この図11に示す同軸ケーブル5a(5b)は、例えば、幅3mmの細長い直方体(帯状)の金属シート(例えば、銅板シート)143をピッチ4mmで外部導体として、中心導体141を被覆している誘電体(絶縁部材)142に対して螺旋状に巻き付けた構造になっている。
つまり、本第4変形例の同軸ケーブル5a(5b)は、外部導体が、誘電体142の外周部に一部露出部144を残しながら、帯状導電部材としての銅板シート143を誘電体142の外周部に螺旋状に被覆した外部導体として構成され、且つ、誘電体142の外周部を螺旋状に被覆した銅板シート143が熱遮断部を兼用しているのである。
このような構造をとることで、真空断熱容器2の外部からの熱は螺旋状に巻き付けられた外部導体としての銅板シート143に沿って伝導してゆくので、熱伝導経路を長く稼ぐことができ、熱遮断効果が得られる。なお、上記の銅板シート143は、銀や金,ニッケル等の他の導電性の金属シートにしてもよい。また、金属シート143の幅や螺旋状に巻いたときのピッチは、勿論、上記と異なる値にしてもよい。
(C5)第5変形例の説明
図12は同軸ケーブル5a(5b)の第5変形例を示す模式的斜視図で、この図12に示す同軸ケーブル5a(5b)は、図13に示すように、メアンダライン状(例えば、メアンダラインの幅は0.5mm、ライン間の隙間は0.2mm)に加工した金属シート(例えば、銅板シート)153を、上述した第4変形例と同様に、外部導体として中心導体151を被覆している誘電体(絶縁部材)152に対してピッチ4mmで螺旋状に巻き付けた構造になっている。
つまり、本第5変形例の同軸ケーブル5a(5b)は、外部導体が、誘電体152の外周部に一部露出部154を残しながら、メアンダライン状に加工された導電シート部材としての銅板シート153を誘電体152の外周部に螺旋状に被覆した外部導体として構成され、且つ、誘電体152の外周部を螺旋状に被覆した銅板シート153が熱遮断部を兼用しているのである。
これにより、本第5変形例の同軸ケーブル5a(5b)では、第4変形例にて上述した構造に比して、熱伝導経路をさらに長く稼ぐことができるため、さらに大きな熱遮断効果が得られる。
なお、上記の銅板シート153も、銀や金,ニッケル等の他の導電性の金属シートにしてもよい。また、上記のメアンダラインの幅やライン間の隙間,ピッチ等は、勿論、上記とは異なる値にしてもよい。
ここで、次表に、熱遮断同軸ケーブルを伝導する熱量がどの程度抑制されるかをシミュレーションした結果を示す。このシミュレーションの条件(環境)は、例えば、図6において外気温300K、コールドヘッド3の温度は70Kに固定、真空断熱容器2内の同軸ケーブル5a(5b)の長さは25cm、外径は2.2mmとしている。
Figure 0003924430
ただし、この表において、#1〜#3は次の同軸ケーブル5a(5b)を示す。
#1:図7において厚さ5μmの銀メッキ104を外周幅1mm程度施したもの
#2:図8において外部導体113を外周幅1mm程度取り去ったもの
#3:図10において厚さ5μmの銅メッキ133を施しその周囲をプラスチック134で被覆したもの
上記の表から分かるように、通常の同軸ケーブルでは熱流入量が1.382Wもあるが、#1の部分メッキ構造で0.195W、#2の容量結合型で0.099W、#3の全メッキ型で0.080Wといずれの形状も熱流入が激減しているのが分かる。
以上のように、同軸ケーブル5a(5b)を図7〜図12により上述したいずれかの構造にすることで、外部導体を通じて超伝導フィルタ1へ熱が流入することを極力抑制することができるので、いずれの場合も、冷凍機への負荷が軽減され、1つの冷凍機で複数個の超伝導フィルタ1の冷却をまかなう場合でも、同軸ケーブルを伝達する総熱流入量を冷凍機の許容熱入量以下に抑えることができる。
(D)その他
なお、上述した超伝導フィルタ1には、柱状共振部材として円柱もしくは円筒状(つまり、断面が円形)の金属棒23を適用しているが、本発明はこれに限定されず、少なくとも、従来の超伝導マイクロストリップフィルタ50でみられたような「エッジ効果」が抑制され耐電力性能の向上が見込めるものであれば、例えば、断面が楕円形等の長円や多角形の部材(中実,中空のいずれであってもよい)を適用してもよく、また、そのサイズ(直径や断面積等)も問わない。
また、上記の同軸ケーブル5a,5bは、少なくとも、中心導体と、その中心導体を被覆する誘電体(絶縁部材)と、この誘電体の外周部に装着され、熱遮断部を有する外部導体とをそなえていれば、図7〜図12により上述したような構造以外の構造を有していてもよい。
さらに、超伝導フィルタ1に接続されるケーブルは、必ずしも同軸ケーブル5a,5bである必要はなく、少なくとも、マイクロ波を伝送でき、且つ、上記のような熱遮断部が設けられたものであれば、どのようなケーブルを適用してもよい。
また、上記の同軸ケーブル5a,5bは、上述した超伝導フィルタ1の接続に使用する場合に限らず、超伝導マイクロストリップフィルタ50等のその他のタイプの超伝導フィルタや、少なくとも一部の構成要素を超伝導状態で使用しうる超伝導デバイスの接続に使用することも可能で、この場合も、上記と同様の熱遮断効果が得られる。
そして、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
以上のように、本発明の超伝導フィルタモジュール及び超伝導フィルタによれば、急峻なカット特性が安定して得られ、しかも耐電力性能に優れたフィルタを実現することができるので、例えば、近年の移動体通信利用者の急激的な増加に伴って要求されてきている帯域の有効利用に十分応じることができるとともに、高耐電力性能が要求される基地局等の送信用フィルタとしても適用することができ、その有用性は極めて高いものと考えられる。
また、本発明の熱遮断型同軸ケーブルによれば、熱遮断部が設けられた外部導体を有しているので、超伝導フィルタ等の超伝導デバイスの接続用ケーブルとして用いれば、その超伝導デバイスへの熱伝導を極力抑制することができる。従って、超伝導デバイスの超伝導状態を少ない冷却負荷で安定して維持することができ、その有用性は極めて高いものと考えられる。
本発明の一実施形態としての超伝導フィルタ(バンドパスフィルタ)の模式的分解斜視図である。 図1に示す超伝導フィルタを蓋を外した状態で示す模式的平面図である。 図1及び図2に示す超伝導フィルタに設けられたコネクタ部分の模式的断面図である。 図2に示す超伝導フィルタのC−C矢視断面図である。 図1及び図2に示す超伝導フィルタに設けられた信号結合部の他の構成を説明するための模式的部分平面図である。 本発明の一実施形態としての超伝導フィルタモジュールの真空断熱容器のみを破断して示す模式的側面図である。 本発明の一実施形態としての熱遮断型同軸ケーブルの模式的断面図である。 本実施形態の熱遮断型同軸ケーブルの第1変形例を示す模式的斜視図である。 本実施形態の熱遮断型同軸ケーブルの第2変形例を示す模式的斜視図である。 本実施形態の熱遮断型同軸ケーブルの第3変形例を示す模式的断面図である。 本実施形態の熱遮断型同軸ケーブルの第4変形例を示す模式的斜視図である。 本実施形態の熱遮断型同軸ケーブルの第5変形例を示す模式的斜視図である。 図12に示す熱遮断型同軸ケーブルの外部導体として使用するメアンダライン状の金属シートの模式的平面図である。 図1及び図2に示す超伝導フィルタの他の構造を説明するための模式的平面図である。 超伝導マイクロストリップフィルタの模式的平面図である。 図15に示す超伝導膜のA−A断面図である。 超伝導マイクロストリップフィルタを有する超伝導フィルタモジュールの真空断熱容器のみを破断して示す模式的側面図である。

Claims (36)

  1. 真空断熱容器と、
    該真空断熱容器内に設けられて、フィルタ入力無線周波数信号が入力される信号入力用コネクタ及びフィルタ出力無線周波数信号が出力される信号出力用コネクタを有するフィルタ筐体と、該フィルタ筐体内において、該信号入力用コネクタを通じて入力される該フィルタ入力無線周波数信号のうちの該信号出力用コネクタを通じて出力される該フィルタ出力無線周波数信号成分を共振させるべく、上記の信号入力用コネクタおよび信号出力用コネクタと非接触状態で該フィルタ筐体の内壁に一端部を取り付けられるとともに、常伝導材料からなり、該常伝導材料の表面に金属メッキが施されるとともに、該金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成された、柱状共振部材とをそなえてなる超伝導フィルタと、
    該真空断熱容器内に設けられ、該超伝導フィルタを載置して該超伝導フィルタを超伝導状態で使用すべく該超伝導フィルタを冷却しうる冷却媒体と、
    該超伝導フィルタの該信号入力用コネクタに接続されて、該信号入力用コネクタへ入力される該フィルタ入力無線周波数信号を伝送するとともに、該真空断熱容器内の所要部分に該超伝導フィルタへの熱伝導を遮断しうる熱遮断部が設けられた、信号入力用ケーブルと、
    該超伝導フィルタの該信号出力用コネクタに接続されて、該信号出力用コネクタから取り出される該フィルタ出力無線周波数信号を伝送するとともに、該真空断熱容器内の所要部分に該超伝導フィルタへの熱伝導を遮断しうる熱遮断部が設けられた、信号出力用ケーブルとをそなえて構成されたことを特徴とする、超伝導フィルタモジュール。
  2. 該柱状共振部材が、円形断面,長円形断面及び多角形断面のいずれかを有していることを特徴とする、請求項1記載の超伝導フィルタモジュール。
  3. 該フィルタ筐体が常伝導材料からなり、該フィルタ筐体の内壁金属メッキが施されるとともに、該金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていることを特徴とする、請求項1記載の超伝導フィルタモジュール。
  4. 該フィルタ筐体の壁に
    該フィルタ筐体の壁と該柱状共振部材の他端部との間に形成される空間量を調整することにより該フィルタ筐体の壁と該柱状共振部材の他端部との間の結合容量を調整してフィルタリング周波数の中心周波数を調整しうるとともに、表面が超伝導材料により構成された中心周波数調整部材が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の超伝導フィルタモジュール。
  5. 該中心周波数調整部材が常伝導材料からなり、該中心周波数調整部材の表面に金属メッキが施されるとともに、該金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていることを特徴とする、請求項4記載の超伝導フィルタモジュール。
  6. 該柱状共振部材が複数分相互に所定の間隔をあけて列状に該フィルタ筐体の壁に取り付けられるとともに、
    該フィルタ筐体の壁に
    上記の柱状共振部材間で形成される空間量を調整することにより各柱状共振部材間の結合容量を調整してフィルタリング周波数の帯域幅を調整しうるとともに、表面が超伝導材料により構成された帯域幅調整部材が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の超伝導フィルタモジュール。
  7. 該帯域幅調整部材が常伝導材料からなり、該帯域幅調整部材の表面に金属メッキが施されるとともに該金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていることを特徴とする、請求項6記載の超伝導フィルタモジュール。
  8. 該常伝導材料が、銅系材料およびニッケル系材料のいずれかであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の超伝導フィルタモジュール。
  9. 該金属メッキが、銀系材料,金系材料及びニッケル系材料のいずれか1つの材料からなることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の超伝導フィルタモジュール。
  10. 該超伝導材料が、YBCO,NBCO,BSCCO,BPSCCO,HBCCO及びTBCCOのいずれか1つであることを特徴とする、請求1〜9のいずれか1項に記載の超伝導フィルタモジュール。
  11. 上記の信号入力用コネクタ及び信号出力用コネクタに、該フィルタ筐体内において、該柱状共振部材と非接触状態で対向する信号結合部がそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1記載の超伝導フィルタモジュール。
  12. 該信号結合部が、信号結合用平面部材をそなえていることを特徴とする、請求項11記載の超伝導フィルタモジュール。
  13. 該信号結合部が、信号結合用ループ部材をそなえていることを特徴とする、請求項11記載の超伝導フィルタモジュール。
  14. 該信号入力用ケーブルおよび該信号出力用ケーブルが、それぞれ、
    中心導体と、該中心導体を被覆する絶縁部材と、該絶縁部材の外周部に装着され、該熱遮断部を有する外部導体とをそなえてなる熱遮断型同軸ケーブルとして構成されていることを特徴とする、請求項1記載の超伝導フィルタモジュール。
  15. 該熱遮断部が、該真空断熱容器内に位置する該外部導体の所要部分に複数箇所にわたって設けられていることを特徴とする、請求項14記載の超伝導フィルタモジュール。
  16. 該外部導体が、該絶縁部材の外周部を一部露出させて覆うように構成されるとともに、該絶縁部材の露出外周部に、該絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分の厚みよりも厚みの薄い金属メッキが該熱遮断部として設けられていることを特徴とする、請求項14記載の超伝導フィルタモジュール。
  17. 該外部導体が、該絶縁部材の外周部を一部露出させて覆うように構成されるとともに、該絶縁部材の露出外周部に、該絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分間を結合する静電容量素子が設けられ、且つ、該露出外周部が該熱遮断部として設けられていることを特徴とする、請求項14記載の超伝導フィルタモジュール。
  18. 該外部導体が、該絶縁部材の外周部を一部露出させて覆うように構成されるとともに、該絶縁部材の露出外周部において、該絶縁部材の外周部を被覆している外部導体部分の対向部分が、相互に入り込んで結合容量をもつようなくし形に形成され、該くし形の外部導体対向部分が該熱遮断部を構成していることを特徴とする、請求項14記載の超伝導フィルタモジュール。
  19. 該外部導体が、該絶縁部材の外周部を被覆する金属メッキ層と、該金属メッキ層を被覆する樹脂層とで構成され、少なくとも該金属メッキ層が該熱遮断部を兼用していることを特徴とする、請求項14記載の超伝導フィルタモジュール。
  20. 該外部導体が、該絶縁部材の外周部に一部露出部を残しながら、帯状導電部材を該絶縁部材の外周部に螺旋状に被覆した外部導体として構成され、且つ、該絶縁部材の外周部を螺旋状に被覆した該帯状導電部材が該熱遮断部を兼用していることを特徴とする、請求項14記載の超伝導フィルタモジュール。
  21. 真空断熱容器と、
    該真空断熱容器内に設けられて、フィルタ入力無線周波数信号が入力される信号入力用コネクタ及びフィルタ出力無線周波数信号が出力される信号出力用コネクタを有するフィルタ筐体と、該フィルタ筐体内において、該信号入力用コネクタを通じて入力される該フィルタ入力無線周波数信号のうちの該信号出力用コネクタを通じて出力される該フィルタ出力無線周波数信号成分を共振させるべく、上記の信号入力用コネクタおよび信号出力用コネクタと非接触状態で該フィルタ筐体の内壁に一端部を取り付けられるとともに、少なくとも表面が超伝導材料により構成された、柱状共振部材とをそなえてなる超伝導フィルタと、
    該真空断熱容器内に設けられ、該超伝導フィルタを載置して該超伝導フィルタを超伝導状態で使用すべく該超伝導フィルタを冷却しうる冷却媒体と、
    該超伝導フィルタの該信号入力用コネクタに接続されて、該信号入力用コネクタへ入力される該フィルタ入力無線周波数信号を伝送するとともに、該真空断熱容器内の所要部分に該超伝導フィルタへの熱伝導を遮断しうる熱遮断部が設けられた、信号入力用ケーブルと、
    該超伝導フィルタの該信号出力用コネクタに接続されて、該信号出力用コネクタから取り出される該フィルタ出力無線周波数信号を伝送するとともに、該真空断熱容器内の所要部分に該超伝導フィルタへの熱伝導を遮断しうる熱遮断部が設けられた、信号出力用ケーブルとをそなえ、
    該信号入力用ケーブルおよび該信号出力用ケーブルが、それぞれ、
    中心導体と、該中心導体を被覆する絶縁部材と、該絶縁部材の外周部に装着され、該熱遮断部を有する外部導体とをそなえてなる熱遮断型同軸ケーブルとして構成され、さらに、
    該外部導体が、該絶縁部材の外周部に一部露出部を残しながら、メアンダライン状に加工された導電シート部材を該絶縁部材の外周部に螺旋状に被覆した外部導体として構成され、且つ、該絶縁部材の外周部を螺旋状に被覆した該導電シート部材が該熱遮断部を兼用していることを特徴とする、超伝導フィルタモジュール。
  22. フィルタ筐体と、
    該フィルタ筐体に取り付けられ、フィルタ入力無線周波数信号を伝送する信号入力用ケーブルに接続されうる信号入力用コネクタと、
    該フィルタ筐体における該信号入力用コネクタの取付位置とは別の位置に取り付けられ、フィルタ出力無線周波数信号を伝送する信号出力用ケーブルに接続されうる信号出力用コネクタと、
    該フィルタ筐体内において、該フィルタ入力無線周波数信号のうちの該フィルタ出力無線周波数信号成分を共振させるべく、上記の信号入力用コネクタおよび信号出力用コネクタと非接触状態で該フィルタ筐体の内壁に一端部を取り付けられるとともに、常伝導材料からなり、該常伝導材料の表面に金属メッキが施されるとともに、該金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成された、柱状共振部材とをそなえて構成されたことを特徴とする、超伝導フィルタ。
  23. 該柱状共振部材が、円形断面,長円形断面及び多角形断面のいずれかを有していることを特徴とする、請求項22記載の超伝導フィルタ。
  24. 該フィルタ筐体が常伝導材料からなり、該フィルタ筐体の内壁金属メッキが施されるとともに、該金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていることを特徴とする、請求項22記載の超伝導フィルタ。
  25. 該フィルタ筐体の壁に
    該フィルタ筐体の壁と該柱状共振部材の他端部との間に形成される空間量を調整することにより該フィルタ筐体の壁と該柱状共振部材の他端部との間の結合容量を調整してフィルタリング周波数の中心周波数を調整しうるとともに、表面が超伝導材料により構成された中心周波数調整部材が設けられていることを特徴とする、請求項22記載の超伝導フィルタ。
  26. 該中心周波数調整部材が常伝導材料からなり、該中心周波数調整部材の表面に金属メッキが施されるとともに、該金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていることを特徴とする、請求項25記載の超伝導フィルタ。
  27. 該柱状共振部材が複数分相互に所定の間隔をあけて列状に該フィルタ筐体の壁に取り付けられるとともに、
    該フィルタ筐体の壁に
    上記の柱状共振部材間で形成される空間量を調整することにより各柱状共振部材間の結合容量を調整してフィルタリング周波数の帯域幅を調整しうるとともに、表面が超伝導材料により構成された帯域幅調整部材が設けられていることを特徴とする、請求項22記載の超伝導フィルタ。
  28. 該帯域幅調整部材が常伝導材料からなり、該帯域幅調整部材の表面に金属メッキが施されるとともに該金属メッキの表面に超伝導材料を用いた超伝導膜が形成されていることを特徴とする、請求項27記載の超伝導フィルタ。
  29. 該常伝導材料が、銅系材料およびニッケル系材料のいずれかであることを特徴とする、請求項22〜28のいずれか1項に記載の超伝導フィルタ。
  30. 該金属メッキが、銀系材料,金系材料及びニッケル系材料のいずれか1つの材料からなることを特徴とする、請求項22〜29のいずれか1項に記載の超伝導フィルタ。
  31. 該超伝導材料が、YBCO,NBCO,BSCCO,BPSCCO,HBCCO及びTBCCOのいずれか1つであることを特徴とする、請求22〜30のいずれか1項に記載の超伝導フィルタ。
  32. 上記の信号入力用コネクタ及び信号出力用コネクタに、該フィルタ筐体内において、該柱状共振部材と非接触状態で対向する信号結合部がそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項22記載の超伝導フィルタ。
  33. 該信号結合部が、信号結合用平面部材をそなえていることを特徴とする、請求項32記載の超伝導フィルタ。
  34. 該信号結合部が、信号結合用ループ部材をそなえていることを特徴とする、請求項32記載の超伝導フィルタ
  35. フィルタ入力無線周波数信号が入力される信号入力用コネクタ及びフィルタ出力無線周波数信号が出力される信号出力用コネクタを有するフィルタ筐体内において、該信号入力用コネクタを通じて入力される該フィルタ入力無線周波数信号のうちの該信号出力用コネクタを通じて出力される該フィルタ出力無線周波数信号成分を共振させるべく、少なくとも表面が超伝導材料により構成された共振部材をそなえてなる超伝導フィルタにおける、上記の信号入力用コネクタ又は信号出力用コネクタに接続されうる同軸ケーブルであって、
    中心導体と、
    該中心導体を被覆する絶縁部材と、
    該絶縁部材の外周部に装着され、所要部分に該超伝導フィルタへの熱伝導を遮断しうる熱遮断部が設けられた外部導体とをそなえて構成され、さらに、
    該外部導体が、該絶縁部材の外周部に一部露出部を残しながら、メアンダライン状に加工された導電シート部材を該絶縁部材の外周部に螺旋状に被覆した外部導体として構成され、且つ、該絶縁部材の外周部を螺旋状に被覆した該導電シート部材が該熱遮断部を兼用していることを特徴とする、熱遮断型同軸ケーブル。
  36. 該信号入力用ケーブルおよび該信号出力用ケーブルが、それぞれ
    中心導体と、
    該中心導体を被覆する絶縁部材と、
    該絶縁部材の外周部に装着され、前記所要部分に該超伝導フィルタへの熱伝導を遮断しうる前記熱遮断部が設けられた外部導体とをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1記載の超伝導フィルタモジュール
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