JP4302929B2 - 半導体基板の製造方法 - Google Patents
半導体基板の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4302929B2 JP4302929B2 JP2002064779A JP2002064779A JP4302929B2 JP 4302929 B2 JP4302929 B2 JP 4302929B2 JP 2002064779 A JP2002064779 A JP 2002064779A JP 2002064779 A JP2002064779 A JP 2002064779A JP 4302929 B2 JP4302929 B2 JP 4302929B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- insulating film
- manufacturing
- film
- semiconductor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Drying Of Semiconductors (AREA)
- Thin Film Transistor (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体基板の製造方法、特に、支持基板の上に絶縁膜を挟んで単結晶の半導体層を有する半導体基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
SOI基板は、素子の形成される単結晶の半導体層の下が絶縁膜であるために、従来のバルクシリコン基板と比較して寄生容量を小さくできるという利点があり、近年、半導体装置の基板として盛んに用いられるようになっている。
SOI基板110は、図3に示すように、単結晶シリコン等からなる支持基板101の上に厚い酸化膜102を堆積させ、さらにその上に単結晶基板103を貼り合わせて支持基板101の反対側から単結晶基板103を研削して薄くすることにより得られる。
SOI基板110は上述のように酸化膜102があるために単結晶基板103と支持基板101とが電気的に分離されている。従って、SOI基板110を用いた半導体装置の製造工程において、異方性ドライエッチング(RIE)のような電荷を帯びた気体化学種を単結晶基板103に衝突させるエッチング工程、あるいは電荷を帯びたイオンを単結晶基板103に衝突させるイオン注入やイオンプレーティングの際に図3のように単結晶基板103が帯電してしまう。単結晶基板103が帯電してしまうと、特に、図3のような数nm〜数十nmと非常に薄いゲート酸化膜106を有しているMOSトランジスタにおいては、ゲート電極107と単結晶基板103間で静電気による放電が生じてゲート酸化膜106を破壊してしまう危険性がある。静電破壊が発生するとゲート電極107と単結晶基板103とが電気的にショートしてしまうため、半導体装置として不良品となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、SOI基板において単結晶基板と支持基板とを電気的に接続する手法の公知例として、図4に示す特開平11−220142号公報に示される技術がある。
【0004】
図4(a)のように、SOI基板の製造工程において、第1のシリコン基板203上に酸化膜202を成膜し、製品のチップサイズを決める単結晶基板のスクライブ線に相当する箇所の酸化膜202を開口して開口208を形成し、続いて、図4(b)のように、不純物がドープされたポリシリコン201を堆積させる。
【0005】
次に、図4(c)のように、第1のシリコン基板203を逆さまにして、ポリシリコン201上に第2のシリコン基板209を重ね、高温熱処理により互いに接合させる。その後、第1のシリコン基板203を研削して薄くする。
【0006】
このようにして、第1のシリコン基板203と第2のシリコン基板209とを開口208のポリシリコン201を通して電気的に接続する。
しかしながら、この製造方法では、工程数が増えるためSOI基板が高価になる、また、SOI基板が所定の製品に用いられるため他の製品には使用できないという制約からSOI基板としての汎用性が無くなる等の問題がある。
【0007】
図5は、同じく特開平11−220142号公報に示される別の技術である。図5(a)のように、支持基板301及びシリコン基板303の間に絶縁膜302を挟んだ構造のSOI基板310に対して、図5(b)のように、シリコン基板303、絶縁膜302、支持基板301の外周部を面取りして、シリコン基板303の側面及び支持基板301の上面を露出させる。
次に、図5(c)のように、シリコン基板303の上面及び支持基板301の上面の一部に高濃度拡散層311、312を形成し、金属配線313により高濃度拡散層311、312同士を短絡させる。
しかしながら、面取り部においてイオン注入と不純物拡散の手法により高濃度不純物拡散層311、312を内部素子の高濃度不純物拡散層313とともに形成し、CVD手法により金属膜を成膜し、フォトリソグラフィならびにドライエッチングの手法によりパターニングすることで、内部素子の金属配線314とともに形成された金属配線315を通してシリコン基板303及び支持基板301の電気的接続を行っている。この場合、金属配線314、315形成までに要する工程が長いため、金属配線形成まで行われる工程において静電気対策ができず、歩留まりが悪くなるという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、素子が形成される前の段階で短い工程数で単結晶シリコン層に静電気対策を施したSOI構造の半導体基板の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体基板の製造方法は、第1の基板に絶縁膜を堆積させる工程と、
前記第1の基板と前記絶縁膜を挟んで第2の基板を対向配置する工程と、
前記絶縁膜をエッチングして前記第1の基板と前記第2の基板との間にのみ、前
記第1の基板と前記第2の基板とが対向する面より内側に前記絶縁膜を残す工程
と、前記絶縁膜と前記第1の基板と前記第2の基板の表面に導電膜を形成する工程と、
前記絶縁膜と前記第1の基板と前記第2の基板とが対向する面とで囲まれる隙間の内壁に沿ってのみ導電膜を残し、他の導電膜を除去する工程と、を有することを特徴とする。
【0012】
上記本発明の半導体基板の製造方法において、前記絶縁膜をエッチングして前記第1の基板と前記第2の基板との間にのみ、前記第1の基板と前記第2の基板とが対向する面より内側に前記絶縁膜を残す工程において、前記エッチングがウェットエッチングである。
【0013】
上記本発明の半導体基板の製造方法において、前記絶縁膜と前記第1の基板と前記第2の基板とが対向する面とで囲まれる隙間の内壁に沿ってのみ導電膜を残し、他の導電膜を除去する工程において、前記導電膜を異方性ドライエッチングにより除去する。
【0014】
上記本発明の半導体基板の製造方法において、前記導電膜は化学気相成長により堆積される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の半導体基板及びその製造方法の実施形態について、図1、2の断面図を参照して説明する。図1(a)は本発明の半導体基板全体の断面図であり、図1(b)〜図2(c)は、図1(a)の後に行われる半導体基板の製造方法を説明するために、図1(a)の破線で囲んだ部分を拡大して示している。
【0016】
本実施形態の半導体基板の製造方法では、図1(a)に示すように、単結晶シリコン等からなる支持基板1とその周囲を覆うと絶縁膜2と、支持基板1の一方の絶縁膜2上に単結晶シリコン等からなる構造膜3が形成されたSOI(Silicon On Insulator)基板10を用いる。このとき、構造膜3は、構造膜3が支持基板1から剥がれないようにするために、支持基板1の外周部から内側(エッジから1〜3mm)に入った領域に形成される。構造膜3は、支持基板1の一方の絶縁膜2上に形成された構造膜のうち、支持基板1の周辺部上の構造膜を削除し、構造膜のない面取り部4を有するSOI基板10とする。面取り部4は構造膜が削除されているので、図1(b)のように絶縁膜2が露出した構造となっている。
【0017】
半導体基板の製造工程の第一段階として、バッファードフッ酸等のフッ酸を含むエッチング液を使って、図1(c)のように面取り部4の露出した絶縁膜2をエッチングする。エッチングのポイントは、構造膜3の底面と絶縁膜2との接点C1が構造膜3のエッジから1.0〜2.0μm中央側に移動し、且つ絶縁膜2と支持基板1の接点C2が構造膜3のエッジより0.5〜1.0μm中央側に移動するようにエッチング時間を設定する。
【0018】
第二段階として、タングステンをLP−CVDの手法により厚さ500〜1000nm成膜する。これにより、図2(a)のように構造膜3と絶縁膜2と支持基板1を覆うようにタングステン5が成膜される。
【0019】
第三段階として、ドライエッチングの手法によりタングステン5をエッチングする。これにより、図2(b)のように第一段階で作られた絶縁膜2の窪みにのみタングステン15が残される。
【0020】
以上の3段階を経ることで、面取り部4において構造膜3と支持基板1がタングステン15で電気的に接続されることとなる。
【0021】
このように、本実施形態では構造膜3と支持基板1を半導体製造工程の最初の段階で電気的に接続することで、構造膜3に帯電した電荷を支持基板1に放電することができるため構造膜3が帯電することは無く、その結果帯電による半導体装置の静電破壊を防止することが可能である。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、本発明はポリシリコン層を持たない通常のSOI基板を用いてSOI基板製造直後に半導体素子を形成する半導体層と支持基板との間の絶縁膜をオーバーエッチングさせ、その部分で対向することとなる半導体層と支持基板を金属膜で接続するという非常に簡単な方法により、半導体層と支持基板との間の電気的接続を行うため、SOI基板は高価にならない。また、SOI基板製造直後に半導体層と支持基板との間の電気的接続を行うため、半導体素子製造工程において生じる静電気を支持基板に逃がすことができ、歩留まり向上にも効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体基板及びその製造方法の実施形態を示す半導体基板の製造工程の断面図である。
【図2】図1に続く製造工程を示す断面図である。
【図3】従来のSOI基板を用いて素子を形成する場合のSOI基板の断面図である。
【図4】従来のSOI基板の製造方法を示す断面図である。
【図5】従来のSOI基板の別の製造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1、101、301 支持基板
2 絶縁膜
3 構造膜
4 面取り部
5 タングステン
10、110、310 SOI基板
15 タングステン
102 酸化膜
103 単結晶基板
106 ゲート酸化膜
107 ゲート電極
201 ポリシリコン
202 酸化膜
203 第1のシリコン基板
208 開口
209 第2のシリコン基板
302 絶縁膜
303 シリコン基板
311、312、313 高濃度拡散層
314、315 金属配線
Claims (4)
- 第1の基板に絶縁膜を堆積させる工程と、
前記第1の基板と前記絶縁膜を挟んで第2の基板を対向配置する工程と、
前記絶縁膜をエッチングして前記第1の基板と前記第2の基板との間にのみ、前記第1の基板と前記第2の基板とが対向する面より内側に前記絶縁膜を残す工程と、
前記絶縁膜の表面と前記第1の基板の表面と前記第2の基板の表面に導電膜を形成する工程と、
前記絶縁膜と前記第1の基板と前記第2の基板とが対向する面とで囲まれる隙間の内壁に沿ってのみ導電膜を残し、他の導電膜を除去する工程と、
を有することを特徴とする半導体基板の製造方法。 - 前記絶縁膜をエッチングして前記第1の基板と前記第2の基板との間にのみ、前記第1の基板と前記第2の基板とが対向する面より内側に前記絶縁膜を
残す工程において、前記エッチングがウェットエッチングである請求項1記載の半導体基板の製造方法。 - 隙間を除き他の導電膜を除去する工程において、
前記導電膜を異方性ドライエッチングにより除去する請求項1又は2記載の半導体基板の製造方法。 - 前記導電膜は化学気相成長により堆積される請求項1、2又は3記載の半導体基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002064779A JP4302929B2 (ja) | 2002-03-11 | 2002-03-11 | 半導体基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002064779A JP4302929B2 (ja) | 2002-03-11 | 2002-03-11 | 半導体基板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003264271A JP2003264271A (ja) | 2003-09-19 |
JP4302929B2 true JP4302929B2 (ja) | 2009-07-29 |
Family
ID=29197394
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002064779A Expired - Fee Related JP4302929B2 (ja) | 2002-03-11 | 2002-03-11 | 半導体基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4302929B2 (ja) |
-
2002
- 2002-03-11 JP JP2002064779A patent/JP4302929B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003264271A (ja) | 2003-09-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2001110810A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JP2002164547A (ja) | 半導体装置 | |
US7342285B2 (en) | Method of fabricating semiconductor devices | |
JP2010030020A (ja) | 電子装置 | |
JP4302929B2 (ja) | 半導体基板の製造方法 | |
JPH0814667B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
KR20010004027A (ko) | 에스오아이 소자 및 그의 제조방법 | |
JP2000286383A (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
JP2503621B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH03263330A (ja) | 半導体装置 | |
JP2000252422A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JP2891242B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
US7105451B2 (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
CN110473826B (zh) | 半导体结构的制造方法 | |
JPH08330250A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP2668528B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH11168196A (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
JP2618479B2 (ja) | 半導体素子の製造方法 | |
CN116779458A (zh) | 半导体器件及其制造方法 | |
JPH05291295A (ja) | 薄膜トランジスタの製造方法 | |
JPH07321118A (ja) | 半導体装置の配線形成方法 | |
JP2000012784A (ja) | 半導体装置 | |
JPH05267205A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP3194303B2 (ja) | 半導体装置 | |
JPH0974133A (ja) | 誘電体分離型半導体装置の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050218 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20050516 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20070703 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071102 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071120 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080722 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080922 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090331 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090423 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501 Year of fee payment: 3 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130501 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |