JP4301208B2 - 工具ホルダチェンジャー制御プログラム作成装置 - Google Patents
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Description
このような課題を解消するものとして、複数のパンチ工具を搭載したタレット形式の工具ホルダを、旋回可能な工具ホルダマガジンの円周方向複数箇所に着脱自在に保持するマルチタレット形式のものが提案されている(例えば、特許文献1)。これは、工具ホルダマガジンの旋回により、希望の工具ホルダを所定の加工位置に割出し、その割り出された工具ホルダを旋回させて工具ホルダ中の希望のパンチ工具をパンチ加工に用いるものである。
また、加工位置に割り出された同じ工具ホルダに搭載されたパンチ工具を使用するときは、工具ホルダマガジン等に比べて小さくて軽量の工具ホルダを旋回させれば良いため、工具割出の時間が短縮でき、効率の良いパンチ加工が行える。
この工具ホルダの搬入搬出は、一枚の素材を加工する加工単位であるスケジュールの切り替わり時に行われる。これにより、加工途中で工具ホルダの交換のためにパンチプレスを停止させることが不要となり、効率の良い加工が行える。
このプログラム作成装置(35)は、次の使用順記憶手段(38)と、搬入搬出順位設定手段(40)と、現在搭載ホルダ更新手段(39)と、途中搬出工具ホルダ選択手段(42)とを備えることを特徴とする。
搬入搬出順位設定手段(40)は、各スケジュール(Sch )で使用する工具ホルダ(7)の情報から、設定基準に従って工具ホルダ(7)の搬入搬出の順位を設定する手段である。
現在搭載ホルダ更新手段(39)は、前記チェンジャー制御プログラム(34)の作成過程で、加工機(1)に搭載されているとされる工具ホルダ(7)の識別番号(T01,T02,…)を前記搬入搬出順位設定手段(40)による工具ホルダ(7)の搬入搬出により更新する手段である。
途中搬出工具ホルダ選択手段(42)は、一つのスケジュール(Sch )で使用する工具ホルダ(7)の数が加工機(1)の工具ホルダ(7)の搭載可能数よりも多くて、現在搭載ホルダ更新手段(39)の記憶内容から加工機(1)に搭載されていないとされる工具ホルダ(7)をスケジュール途中で加工機(1)に搬入するときに、その搬入工具ホルダ(7)の搬入のために搬出する工具ホルダ(7)を定める手段である。
この途中搬出工具ホルダ選択手段(42)は、前記複数スケジュール工具ホルダ使用順情報(F2)において、前記スケジュール途中の工具ホルダ(7)の搬入の後、全工具ホルダ(7)または定められた工具ホルダ(7)のうちで、次に使用される順位が最も遅いかまたは遅い順から設定順位までの工具ホルダ(7)を選択する選択基本原則(44)を有するものとする。
途中搬出工具ホルダ選択手段(42)は、前記複数スケジュール工具ホルダ使用順情報(F2)において、前記スケジュール途中の工具ホルダ(7)の搬入の後、全工具ホルダ(7)または定められた工具ホルダ(7)のうちで、次に使用される順位が最も遅いかまたは遅い順から設定順位までの工具ホルダ(7)を選択する。
このように、次に使用される順位が最も遅い工具ホルダ(7)を搬出させるため、搬入工具ホルダ(7)の代わりに搬出した工具ホルダ(7)が、スケジュール途中で再度必要となる可能性が低く、スケジュール途中の工具ホルダ(7)の搬入搬出の頻度をできるだけ少なくすることができる。
なお、運用上の都合等で、特定の工具ホルダ(7)は加工機(1)内に常駐させることが望まれる場合などがあり、そのような優先すべき事情のある場合は、交換可能と定められた工具ホルダ(7)のうちで、次に使用される順位が最も遅い工具ホルダを選択するようにすれば良い。
また、何らかの優先させるべき事情がある場合は、必ずしも最も遅い工具ホルダ(7)に限らず、遅い順から2番目までや3番目まどなど、設定順位までの工具ホルダ(7)のうちで、適宜の基準で定めた工具ホルダ(7)を選択するようにしても良い。
一つのスケジュール(Sch )で使用する工具ホルダ(7)の数が加工機(1)の工具ホルダ(7)の搭載可能数以下のスケジュールについては、工具ホルダ(7)の搬入搬出を、スケジュール(Sch )の切り替わり時に行わせることが可能であり、これによりスケジュール途中の工具ホルダ(7)の搬入搬出を無くし、加工途中で工具ホルダ(7)の搬入搬出のために加工機(1)を止めることがないようにすることで、加工の効率を向上させることができる。加工機(1)の工具ホルダ(7)の搭載可能数よりも多くの工具ホルダ(7)を用いるスケジュール(Sch )については、搭載可能数を超える工具ホルダ(7)を除き、残りの工具ホルダ(7)ついては、工具ホルダ(7)の搬入搬出をスケジュール(Sch )の切り替わり時に行わせるものとする。スケジュール(Sch )の切り替わり時の工具ホルダ(7)の搬入搬出は、可能な場合は、一つ前や2つ以上前のスケジュールの切り替わり時に行うようにしても良い。
前記選択基本原則が、前記複数スケジュール工具ホルダ使用順情報において、前記スケジュール途中の工具ホルダの搬入の後、次に使用される順位が最も遅い工具ホルダを選択するものである場合は、スケジュール途中の再度の搬入搬出の頻度を最も少なくできる可能性が高い。
搬入搬出順位設定手段が、工具ホルダの搬入搬出を、原則的にスケジュールの切り替わり時に行わせるものとするスケジュール切替り時順位設定手段を有する場合は、スケジュール途中の工具ホルダの搬入搬出をできるだけ少なくし、加工の効率を向上させることができる。
また、工具ホルダ7は、図2のように工具支持部7aの個数,配置,寸法等の種々異なる複数種類のものが準備される。同じ工具支持部7aに、外径寸法の合う複数種類の個別工具8の搭載が可能であり、各種類の工具ホルダ7の工具支持部7aに、適合可能な任意の個別工具8を搭載して工具ホルダ7の工具編成が行われる。
パンチ位置Pに割り出された個別工具8は、サーボモータ等のパンチ駆動原により、昇降自在なラムを介してパンチ加工のための昇降動作が与えられる。
工具ホルダチェンジャー3は、これら機内工具ホルダマガジン5と機外工具ホルダマガジン6の交換用割出位置R,Sに渡って設けられたガイドレール21と、このガイドレール21に沿って走行する移動体22とを備える。移動体22は、それぞれ工具ホルダ7を保持する2つのチャック23,24が走行方向に並んで設けられている。これら2つのチャック23,24は、いずれか片方のチャック23,24で交換用の工具ホルダ7を保持しておき、空の方のチャック23,24で工具ホルダマガジン5,6から工具ホルダ7を受け取り、上記片方のチャック23,24で保持していた交換用の工具ホルダ7を工具ホルダマガジン5,6に渡す動作を行う。これにより、移動体22の両工具ホルダマガジン5,6間の一度の走行で工具ホルダ7の交換が行える。
また移動体22に設けられる上記チャック23,24は、いずれも各工具ホルダマガジン5,6と同じく、パンチ工具搭載の工具ホルダ7用のものと、ダイ工具搭載の工具ホルダ7用のものとが、上下に並んで設けられている。
これら加工機制御装置31、チェンジャー制御装置32、およびローダ制御装置は、相互に信号を送受して、動作の連携を行う。加工機制御装置31、チェンジャー制御装置32、およびローダ制御装置は、物理的には同じコンピュータ等に構成されたものであっても良く、また別のコンピュータ等で構成されたものであっても良い。
ここで言う個々のスケジュールSch は、一枚の素材を加工する加工単位のことであり、スケジュールSch 毎に加工プログラム33が設けられる。複数枚の素材に同じパンチ加工を施す場合は、同じ加工プログラム33をその加工枚数だけ繰り返して実行させることになるが、ここではその1回毎の加工を個々のスケジュールSch としている。
スケジュール設定装置36は、スケジュール設定手段37と、その設定されたスケジュールSch に従ってチェンジャー制御プログラム34を作成する工具ホルダチェンジャー制御プログラム作成装置35とを備える。スケジュール設定装置36は、パーソナルコンピュータ等で構成され、加工機制御装置31およびチェンジャー制御装置32に、バス,ネットワーク等で接続されている。
スケジュール設定手段37は、作業者の入力等によって、スケジュールSch を設定する手段であり、例えば1日の生産計画に基づいて、スケジュールSch が設定される。
なお、同図では、同じ加工を行うスケジュールSch は同じスケジュール番号(「Sch 1」,「Sch 2」等)を付しているが、複数スケジュール工具ホルダ使用順情報F2においては、同じ加工を行うスケジュールSch についても、別の加工を行うスケジュールSch と同様に一つのスケジュール毎工具ホルダ使用順情報F1として並べている。
複数スケジュール工具ホルダ使用順情報F2は、工具ホルダ7の識別番号を加工に使われる順に複数のスケジュールSch に渡って設定した情報であり、いわば待ち行列の情報である。
搬入搬出順位設定手段40は、スケジュール切替り時順位設定手段41と、途中搬出工具ホルダ選択手段42によって、上記搬入搬出の順位を設定し、その設定結果を搬入搬出順位情報F3として出力する。
一つのスケジュールSch で使用する工具ホルダ7の数がパンチプレス1の工具ホルダ7の搭載可能数以下のスケジュールSch については、工具ホルダ7の搬入搬出を、スケジュールSch の切り替わり時に行わせることが可能であり、これによりスケジュール途中の工具ホルダ7の搬入搬出を無くし、加工途中で工具ホルダ7の搬入搬出のためにパンチプレス1を止めることがないようにすることで、加工の効率を向上させることができる。スケジュールSch の切り替わり時の工具ホルダ7の搬入搬出は、可能な場合は、一つ前や2つ以上前のスケジュールSch の切り替わり時に行うようにしても良い。
この途中搬出工具ホルダ選択手段42は、複数スケジュール工具ホルダ使用順情報F2において、スケジュール途中の工具ホルダ7の搬入の後、全工具ホルダ7または定められた工具ホルダ7のうちで、次に使用される順位が最も遅いかまたは遅い順から設定順位までの工具ホルダを選択する選択基本原則43を有しており、この原則43に従って搬出する工具ホルダ7を選択する。ここでは、選択基本原則43は、複数スケジュール工具ホルダ使用順情報F2において、スケジュール途中の工具ホルダ7の搬入の後、全工具ホルダ7のなかで、次に使用される順位が最も遅い工具ホルダ7を選択するものとしている。
初期状態で、パンチプレス1の機内工具ホルダマガジン5には、識別番号T01〜T08の8個の工具ホルダ7が搭載されて8個の工具ホルダ保持部5aが全て埋まっており、各スケジュール Sch1〜 Sch3が、図4,図5のように設定されているとする。
なお、スケジュール切替り時順位設定手段41は、スケジュールSch の切り替わり時に行う工具ホルダ7の搬入搬出の順位を設定する。スケジュールSch の切り替わり時おける順位設定は種々の設定方法が採用できる。ここでは、途中搬出工具ホルダ選択手段42の処理を説明する。
途中搬出工具ホルダ選択手段42は、基本選択原則44に従い、複数スケジュール工具ホルダ使用順情報F2において、スケジュール途中の工具ホルダT09の搬入の後、次に使用される順位が最も遅い工具ホルダ7を選択する。最も遅い工具ホルダ7は、図1,図5の複数スケジュール工具ホルダ使用順情報F2の順位では、2回目のスケジュール Sch1の実行時に使用される工具ホルダT05である。
したがって、途中搬出工具ホルダ選択手段42は、図6(A)のように、工具ホルダT05を、工具ホルダT09の搬入のために搬出する工具ホルダ7として選択する。
図5の搭載工具ホルダ更新手段39の記憶内容は、初期状態のT01〜T08を保持する状態から、T05とT09とが入れ替わった状態となる。
したがって、途中搬出工具ホルダ選択手段42は、図6(B)のように、工具ホルダT03を、工具ホルダT05の搬入のために搬出する工具ホルダ7として選択する。
図5の搭載工具ホルダ更新手段39の記憶内容は、さらにT03とT05とが入れ替わった状態となる。
したがって、途中搬出工具ホルダ選択手段42は、工具ホルダT01を、工具ホルダT03の搬入のために搬出する工具ホルダ7として選択する。
図5の搭載工具ホルダ更新手段39の記憶内容は、さらにT01とT03とが入れ替わった状態となる。
また、前記実施形態では、加工機1がマルチタレット式のパンチプレスである場合につき説明したが、この発明のプログラム作成装置で作成する制御プログラムの制御対象となる工具ホルダチェンジャーは、通常のパンチプレスと機外工具ホルダマガジンとの間で工具ホルダの交換を行うものであっても、またパンチプレスに限らず、個別工具を搭載した工具ホルダを交換可能に装備する加工機との間で交換を行うものであれば良い。
3…工具ホルダチェンジャー
5…機内工具ホルダマガジン
6…機外工具ホルダマガジン
7…工具ホルダ
8…個別工具
17…段取り用交換部
22…移動体
23,24…チャック
32…チェンジャー制御装置
33…加工プログラム
34…チェンジャー制御プログラム
35…工具ホルダチェンジャー制御プログラム作成装置
36…スケジュール設定装置
37…スケジュール設定手段
38…使用順記憶手段
39…現在搭載ホルダ更新手段
40…搬入搬出順位設定手段
41…スケジュール切替り時順位設定手段
42…途中搬出工具ホルダ選択手段
F1…スケジュール毎の工具ホルダ使用順情報
F2…複数スケジュール工具ホルダ使用順情報
F3…搬入搬出順位情報
T01,T02…工具ホルダの識別番号
Claims (3)
- 複数の工具ホルダを交換可能に装備する加工機と、この加工機外の工具ホルダを保管する機外工具ホルダマガジンとの間で工具ホルダを自動交換する工具ホルダチェンジャーの制御用のプログラムを作成する装置であって、
一つの素材を加工する加工単位であるスケジュールで加工機が使用する工具ホルダの識別番号が使用順に設定されたスケジュール毎の工具ホルダ使用順情報を、前記スケジュールの実行設定順に連続させた情報である複数スケジュール工具ホルダ使用順情報を記憶する使用順記憶手段と、
各スケジュールで使用する工具ホルダの情報から、設定基準に従って工具ホルダの搬入搬出の順位を設定する搬入搬出順位設定手段と、
前記チェンジャー制御プログラムの作成過程で、加工機に搭載されているとされる工具ホルダの識別番号を前記搬入搬出順位設定手段による工具ホルダの搬入搬出により更新する現在搭載ホルダ更新手段と、
一つのスケジュールで使用する工具ホルダの数が加工機の工具ホルダの搭載可能数よりも多くて、現在搭載ホルダ更新手段の記憶内容から加工機に搭載されていないとされる工具ホルダをスケジュール途中で加工機に搬入するときに、その搬入工具ホルダの搬入のために搬出する工具ホルダを定める途中搬出工具ホルダ選択手段とを備え、
この途中搬出工具ホルダ選択手段は、前記複数スケジュール工具ホルダ使用順情報において、前記スケジュール途中の工具ホルダの搬入の後、全工具ホルダまたは定められた工具ホルダのうちで、次に使用される順位が最も遅いかまたは遅い順から設定順位までの工具ホルダを選択する選択基本原則を有するものとした
ことを特徴とする工具ホルダチェンジャー制御プログラム作成装置。 - 前記選択基本原則は、前記複数スケジュール工具ホルダ使用順情報において、前記スケジュール途中の工具ホルダの搬入の後、次に使用される順位が最も遅い工具ホルダを選択するものとした請求項1記載の工具ホルダチェンジャー制御プログラム作成装置。
- 前記搬入搬出順位設定手段は、工具ホルダの搬入搬出を、原則的にスケジュールの切り替わり時に行わせるものとするスケジュール切替り時順位設定手段を有するものとした請求項1または請求項2記載の工具ホルダチェンジャー制御プログラム作成装置。
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