JP4300900B2 - 内燃機関の始動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一方向クラッチを介してクランク軸に回転を伝達する内燃機関の始動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関のクランク軸への回転の伝達経路中に一方向クラッチを備えた、いわゆる常時噛み合い式の始動装置として、内燃機関のクランク軸に逆回転が発生した場合に始動装置側に逆回転が作用することを防止する逆転防止カム機構を有する装置が知られている(特許文献1参照)。その他に、本発明に関連する先行技術として特許文献2が存在する。
【0003】
【特許文献1】
特開平3−202676号公報
【特許文献2】
特許第2532927号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の始動装置では、逆転防止カム機構はクランク軸に発生した逆回転の始動装置側への伝達を防止するのみであって、クランク軸が逆回転すること自体を防止するものではない。従って、内燃機関の停止直前には、圧縮工程にあるピストンが上死点付近で昇圧された気筒内の空気の圧力で押し戻され、上死点を超えることができないためにクランク軸に逆回転を生じる。逆回転により押し戻されたピストンに対しては、次回の始動時に大きな圧縮反力が作用し、その圧縮反力のために始動装置に要求されるトルクが大きくなる。
【0005】
一方、逆転防止機能を有しない始動装置では、クランク軸に発生した逆回転が始動装置側に伝達されるため、回転伝達経路中に配置された一方向クラッチにも逆回転が入力されることになる。一方向クラッチにおいては、一対の内外輪の間に爪やスプラグ等の伝達要素が内蔵されており、内輪から外輪へ回転が入力される場合は、伝達要素が内外輪と噛み合って回転が伝達可能となり、外輪から回転が入力される場合は、内輪又は外輪の少なくともいずれか一方に対して伝達要素の噛み合いが外れて回転伝達が不能となることにより、一方向のみの回転が伝達される。しかし、クランク軸を逆回転させる方向の回転が一方向クラッチに入力された場合には、伝達要素が内輪又は外輪の少なくともいずれか一方に噛み込み、一方向クラッチが破壊されて再始動できなくなることがある。また、破壊に至らない場合でも、伝達要素の噛み込み等によりクランク軸からの回転が始動装置に伝達されるため、始動装置に限度を超える回転力が作用して始動装置が故障するおそれがあり、始動装置側がエンジンの負荷となって燃費悪化等の原因にもなる。
【0006】
そこで、本発明は、内燃機関のクランク軸に発生する逆回転を防止することが可能な内燃機関の始動装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の始動装置は、クランク軸への回転の伝達経路中に、前記クランク軸を正回転させる方向の回転のクランク軸側への出力を許容し、クランク軸側から入力される回転伝達を阻止する一方向クラッチを備えた内燃機関の始動装置において、前記内燃機関の運転状態から前記クランク軸の逆回転の発生を予測する逆回転発生予測手段と、前記逆回転発生予測手段が前記逆回転の発生を予測した際に、前記逆回転が前記一方向クラッチへ入力されないように前記始動装置を作動させる逆回転防止手段と、を設け、前記逆回転防止手段は、前記逆回転発生予測手段にて前記逆回転が発生すると予測された場合に前記始動装置を作動させ、その作動後には前記内燃機関の気筒内の圧力又は前記始動装置の動作継続時間に基づいて前記始動装置の停止時期を制御する、ことにより上述した課題を解決する(請求項1)。
【0008】
第1の始動装置によれば、逆回転の発生が予測された場合に、始動装置を作動させてクランク軸へ回転を伝達することにより、クランク軸に対して逆回転を防ぐ方向の回転力を作用させることができる。クランク軸に発生する逆回転は、内燃機関の停止直前に圧縮工程にあるピストンが上死点付近で昇圧された気筒内の空気の圧力で押し戻され、上死点を超えることができないために生じる。この時、逆回転防止手段にて逆回転を防止すると気筒内に圧縮圧力が残るけれども、その圧縮圧力はピストンリングの間隙から漏れ出し、気筒内の圧力の低下に伴ってピストンを押し戻す力が低下する。従って、逆回転の恐れがなくなるほど気筒内圧力が低下するまで、始動装置を作動させればよい。従って、始動装置の停止時期は気筒内圧力又は始動装置の動作継続時間から判別することができる。なお、気筒内の圧力は、直接検出してもよいし、これと相関する物理量を検出してもよい。
【0011】
本発明の第2の始動装置は、クランク軸への回転の伝達経路中に、前記クランク軸を正回転させる方向の回転のクランク軸側への出力を許容し、クランク軸側から入力される回転伝達を阻止する一方向クラッチを備えた内燃機関の始動装置において、前記内燃機関の運転状態から前記クランク軸の逆回転の発生を予測する逆回転発生予測手段と、前記逆回転発生予測手段が前記逆回転の発生を予測した際に、前記逆回転が前記一方向クラッチへ入力されないように前記始動装置を作動させる逆回転防止手段と、が設けられ、前記逆回転防止手段は、前記内燃機関の気筒内の圧力に基づいて前記始動装置のトルクを調整するものである(請求項2)。
【0012】
第2の始動装置によれば、逆回転の発生が予測された場合に、始動装置を作動させてクランク軸へ回転を伝達することにより、クランク軸に対して逆回転を防ぐ方向の回転力を作用させることができる。また、内燃機関の気筒内の圧力が小さいほどピストンを押し戻そうとする力が減少するので、気筒内の圧力に応じて始動装置のトルクを調整することにより、始動装置からクランク軸に対して適切なトルクを負荷することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の始動装置を車両の動力源としての内燃機関に適用した一実施形態を示している。図1において、エンジン1は、気筒2とピストン3とによって規定される燃焼室4に燃料噴射弁5から燃料を噴射して燃料混合気を形成し、その燃料混合気に点火プラグ6から着火して燃焼室4に燃焼を生じさせ、その燃焼エネルギでピストン3を往復運動させ、その往復運動をコンロッド7からクランク軸8に伝達してクランク軸8を回転させる周知のレシプロ式火花点火内燃機関として構成されている。燃料噴射弁5から噴射される燃料にはガソリンが好適に用いられるが、他の燃料でもよい。
【0014】
エンジン1には、燃焼室4と吸気通路9及び排気通路10との間をそれぞれ開閉する吸気バルブ11及び排気バルブ12が設けられるとともに、各バルブ11、12を駆動するカム13、14、吸気通路9からの吸気量を調整するスロットルバルブ15が設けられる。スロットルバルブ15は不図示のアクセルペダルの踏み込み量に応じてその開度が変化する。
【0015】
エンジン1にはこれを始動させるための始動装置20が設けられている。図2により詳しく示したように、始動装置20は、スタータモータ21と、エンジン1のクランク軸8にスタータモータ21の回転を伝達するギヤ列22とを備えている。ギヤ列22は、スタータモータ21の出力軸21aによって駆動されるスタータギヤ23と、クランク軸8及びスタータモータ21と平行に設けられた支持軸24上にスタータギヤ23と噛み合うように設けられたドリブンギヤ25と、支持軸24上にクラッチ手段としての一方向クラッチ26を介して同軸的に設けられた中間ギヤ27と、中間ギヤ27と噛み合うようにしてクランク軸8と一体回転可能に設けられたクランクギヤ28とを備えている。スタータギヤ23とドリブンギヤ25、中間ギヤ27とクランクギヤ28との間の歯数比はそれぞれのギヤ間でスタータモータ21の出力軸21a側からクランク軸8側に向かって回転が減速して伝達されるように設定されている。従って、ギヤ列22においては回転が漸次減速されてクランク軸8まで伝達される。ドリブンギヤ25は支持軸24と一体回転可能である。一方向クラッチ26は支持軸24から中間ギヤ27への回転伝達を許容し、中間ギヤ27から支持軸24への回転伝達を阻止する。
【0016】
図3に示すように、一方向クラッチ26は、中間ギヤ27の内周面27bに密着するように嵌め込まれている。中間ギヤ27の内周面27a、27cには、一方向クラッチ26を挟み込むようにして軸受29、30が嵌合している。軸受29、30と、一方向クラッチ26とは、中間ギヤ27に組み込まれた状態で、支持軸24に一体で嵌め合わされる。中間ギヤ27を支持軸24の軸端部24e側から嵌め合わることを可能とするために、支持軸24の外周面24a、24b、24cは、その径が順に小さくなるように加工されている。軸端部24eには軸受32が圧入されており、板ばね33を介して中間ギヤ27の抜け止めとされている。支持軸24は、軸端部24d、24eに嵌合した軸受31、32で回転自由に支持されている。
【0017】
中間ギヤ27の内周面27bは内周面27a、27cよりも小さな径となるように加工されている。従って、内周面27bの研削精度を容易に出すことができる。軸受29、30には板ばね33によって予圧がかけられているので、軸受29、30からの振動、騒音を抑制することができる。
【0018】
図1に戻って、エンジン1にはその運転状態を制御するためにエンジンコントロールユニット(ECU)50が設けられている。ECU50はマイクロプロセッサ、及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺装置を含んだコンピュータとして構成され、ROMに記録されたプログラムに従ってエンジン1の運転状態を制御するために必要な各種の処理を実行する。
【0019】
エンジン1には、回転数を検出する回転センサ51と、気筒2の内圧を検出する圧力センサ52と、エンジン1の潤滑油の温度を検出する油温センサ53と、エンジン1の冷却水の温度を検出する水温センサ54とが備えられている。各センサ51〜54の出力信号はECU50で参照され、エンジン1の運転制御に必要な各種の演算処理及び各種の機器の動作制御が実行される。上記のセンサ51〜54の他にも、スロットルバルブ15の開度に対応した信号を出力するスロットル開度センサ等が存在するが、それらの図示は省略した。
【0020】
図4に示すように、一方向クラッチ26は、一対の内輪41、外輪42と、それらの隙間に配列された複数のスプラグ43と、内外輪41、42と同軸的に配置され、スプラグ43の姿勢を保持する一対のリテイナ44とを備えている。スプラグ43はエンジン1の回転数に応じて回転の伝達方向を切り替える伝達要素としての機能を有している。
【0021】
エンジン1の始動時(図4(a))には、内輪41に正方向の回転R1が入力される。この時、スプラグ43は、内輪41の外周面41aと外輪42の内周面42aとの両方に接触しているので、接触面の摩擦力により外輪42へ正方向の回転R2を伝達することができる。一方、エンジン1の運転時(図4(b))には、クランク軸8の回転が外輪42に伝達され、正方向の回転R3が入力される。この時、スプラグ43は遠心力を受けて矢印r1の方向に回転して傾斜する。スプラグ43の一方の対角方向の長さL1は他方の長さL2よりも短いので、傾斜したスプラグ43は内輪41の外周面41aに接触することができなくなる。外輪42はスプラグ43と共に内輪41の周りを空転することになるので、外輪42の正方向の回転R3の伝達は阻止される。
【0022】
エンジン1の停止寸前には、スプラグ43が受ける遠心力が小さくなるので、スプラグ43は図4(a)に示す姿勢に戻る。この状態で、クランク軸8に逆回転が発生すると、外輪42に逆回転R4が伝達されるので、スプラグ43が矢印r2の方向に引き込まれて、スプラグ43が内外輪41、42に噛み込むことがある。このような噛み込みを防ぐために、ECU50は図5に示す逆回転防止制御ルーチンを実行して、逆回転R4の発生を防止する。
【0023】
以下に逆回転防止制御ルーチンの説明をする。ECU50は、エンジン1の運転中に図5に示した逆回転防止制御ルーチンを予め決められた周期で繰り返し実行する。この逆回転防止制御ルーチンにおいて、ステップS1では、エンジン1の回転数の低下中に、燃料噴射弁5からの燃料噴射を停止して触媒過熱防止や燃費向上をはかる、いわゆる減速時のフュエルカット中か否かをECU50が判断する。減速時のフュエルカット中ではないと判断した場合には、今回のルーチンを終了する。減速時のフュエルカット中と判断した場合には、減速に伴ってクランク軸8の回転が低下して逆回転が発生する可能性があるので、ステップS2に進む。
【0024】
続くステップS2では、エンジン1の運転状態を検出するパラメータとして、回転数Ne、気筒2の内部の圧力P、潤滑油の油温To、冷却水の水温Twをセンサ51〜54から取得する。続くステップS3では、ステップS2で取得したパラメータのうち、回転センサ51が検出した回転数Neが、スタータ電流制御開始回転数Nstartを下回っているか否かを判断する。スタータ電流制御開始回転数Nstartは、クランク軸8の逆回転の発生を予測するための閾値として予め定められる値である。回転数Neが、スタータ電流制御開始回転数Nstart以上であれば、ルーチンを終了する。一方、Ne<Nstartの場合には、クランク軸8の逆回転が発生すると予測して、ステップS4に進む。
【0025】
ステップS4では、ステップS2で取得したパラメータのうち、圧力センサ52が検出した気筒2の内部の圧力Pが、制御終了気筒内圧Pendを下回っているか否かを判断する。制御終了気筒内圧Pendは、スタータモータ21による逆回転防止動作を終了する時期を判定するための閾値である。圧力Pが制御終了気筒内圧Pendを下回っている場合にはステップS7に進み、スタータ電流Iを零にしてルーチンを終了する。一方、P≧Pendの場合には、クランク軸8には未だに逆回転が発生する恐れがあると判定して、ステップS5に進む。
【0026】
続くステップS5では、ステップS2で取得したパラメータのうち、油温センサ53が検出した潤滑油の油温Toと、水温センサ54が検出した冷却水の水温Twとに対応するエンジンフリクションFを、予め実験的に求められてECU50のROMに保存されているマップから取得し、ステップS6に進む。
【0027】
続くステップS6では、気筒2の内部の圧力Pと、ステップ5で取得されたエンジンフリクションFから、クランク軸8の逆回転を防止するのに必要なトルクを発生するスタータ電流Iを算出し、その算出結果に応じた電流をスタータモータ21に供給して、今回の逆回転防止制御ルーチンを終了する。
【0028】
次に、図5の逆回転防止制御ルーチンによって始動装置20の動作が制御される具体例を図6〜8を参照しながら説明する。図6〜8は、図5のルーチンが実行された場合の回転数Ne、気筒2の内部の圧力P、スタータ電流I、の相互関係の一例を示している。
【0029】
図6に示すように、減速時のフュエルカットを開始するフュエルカット時期τoにステップS1の条件が肯定され、ステップS2に従いエンジン1の運転状態が検出される。その後、回転数Neは低下し続け、スタータ電流制御開始回転数Nstartを下回った時にステップS3が肯定される。この時を制御開始時期τstartとした場合、図7に示す制御開始時期τstartにおける気筒内圧Pstartは制御終了気筒内圧Pendより大きいので、ステップS5とステップS6に基づいた処理が実行され、図8に示すようにスタータモータ21へスタータ電流Iの供給が開始される。その後、図7に示すように気筒2の内部の圧力Pは、ピストン3が上死点に近づくに従って最高圧力Pmaxまで昇圧される。最高圧力Pmaxによる反力によってピストン3が押し戻される時にクランク軸8に逆回転力が発生するが、スタータ電流Imaxに応じたトルクがスタータモータ21から出力されるのでクランク軸8の逆回転は防止される。その後、気筒2の内部の空気は気筒2とピストン3との摺動部に配置されたピストンリング(不図示)の間隙から漏れ出す。図7に示すように気筒2の内部の圧力Pが低下するので、この圧力Pの低下に応じてスタータ電流Iも小さくされる(図8)。やがて気筒2の内部の圧力Pが制御終了気筒内圧Pendを始めて下回る制御終了時期τendに、ステップS4の条件が肯定され、ステップS7でスタータ電流Iは零とされる。以上の制御によってクランク軸8の逆回転の発生が防止される。
【0030】
以上の実施形態によれば、エンジン1の回転数Neの検出結果が設定値を下回った場合にクランク軸8に逆回転が発生すると予測され、一方向クラッチ26への逆回転の入力が防止される。エンジン1の回転数Neがスタータ電流制御開始回転数Nstartを下回った時から、気筒2の内部の圧力Pが制御終了気筒内圧Pendを下回った時まで始動装置20を動作させるので、クランク軸8の逆回転を防止するのに必要で十分な時間にわたって、連続的に始動装置20を動作させ続けることができる。また、気筒2の内部の圧力P、油温To、水温Twから、クランク軸8の逆回転を阻止するのに必要なトルクを算出し、算出結果に応じてスタータモータ21のトルクを調整できるので、逆回転を防止するトルクを過不足なくスタータモータ21に出力させることができる。
【0031】
また、クランク軸8の逆回転を防止する際、ピストン3が上死点付近で保持されているので、次回の始動時にピストン3が受ける圧縮反力を抑制することができる。圧縮反力によってスタータモータ21が要求されるトルクの増大を防止できるので、始動装置20を円滑に始動することができる。
【0032】
以上の実施形態では、図5の逆回転防止制御ルーチンのうち、ECU50がステップS3を実行することにより逆回転発生予測手段として、ステップS4〜S6を実行することにより逆回転防止手段としてそれぞれ機能する。
【0033】
本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えば、クランク軸8に逆回転が発生する恐れがなくなったことを判定する際に参照される運転パラメータは、ステップS4の圧力に限らず、気筒2の内部の圧力に相関する各種の物理量を考慮してよい。また、実施形態では気筒2の内部の圧力を直接検出して制御終了時期τendを判断したが、検出された運転パラメータと逆回転が発生しなくなるまでの時間との関係を予め実験的に求めておき、マップから始動装置20の制御継続時間を取得してもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、内燃機関の運転状態からクランク軸の逆回転の発生を予測して、逆回転が発生すると予測された場合に始動装置を作動させるので、一方向クラッチへの逆回転の入力を防止することができる。内燃機関の気筒内の圧力又は始動装置の動作継続時間から、逆回転防止の停止時期を判定し、逆回転を防止するトルクの調整をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の始動装置が組み込まれたエンジンの要部を示す図。
【図2】図1のエンジンに設けられる始動装置の要部を示す部分断面図。
【図3】図2のIII部の拡大図。
【図4】図2の始動装置に組み込まれる一方向クラッチの要部を示す図。
【図5】図1のECUにて実行される逆回転防止ルーチンを示すフローチャート。
【図6】図5の逆回転防止制御ルーチンが実行された場合の経過時間と回転数との対応関係の一例を示す図。
【図7】図5の逆回転防止制御ルーチンが実行された場合の経過時間と気筒内部の圧力との対応関係の一例を示す図。
【図8】図5の逆回転防止制御ルーチンが実行された場合の経過時間とスタータ電流との対応関係の一例を示す図。
【符号の説明】
1 エンジン
2 気筒
3 ピストン
5 燃料噴射弁
8 クランク軸
20 始動装置
21 スタータモータ
21a 出力軸
22 ギヤ列
23 スタータギヤ
24 支持軸
25 ドリブンギヤ
26 一方向クラッチ
27 中間ギヤ
28 クランクギヤ
41 内輪
42 外輪
43 スプラグ
44 リテイナ
50 ECU
51 回転センサ
52 圧力センサ
53 油温センサ
54 水温センサ

Claims (2)

  1. クランク軸への回転の伝達経路中に、前記クランク軸を正回転させる方向の回転のクランク軸側への出力を許容し、クランク軸側から入力される回転伝達を阻止する一方向クラッチを備えた内燃機関の始動装置において、
    前記内燃機関の運転状態から前記クランク軸の逆回転の発生を予測する逆回転発生予測手段と、前記逆回転発生予測手段が前記逆回転の発生を予測した際に、前記逆回転が前記一方向クラッチへ入力されないように前記始動装置を作動させる逆回転防止手段と、が設けられ、
    前記逆回転防止手段は、前記逆回転発生予測手段にて前記逆回転が発生すると予測された場合に前記始動装置を作動させ、その作動後には前記内燃機関の気筒内の圧力又は前記始動装置の動作継続時間に基づいて前記始動装置の停止時期を制御する、ことを特徴とする内燃機関の始動装置。
  2. クランク軸への回転の伝達経路中に、前記クランク軸を正回転させる方向の回転のクランク軸側への出力を許容し、クランク軸側から入力される回転伝達を阻止する一方向クラッチを備えた内燃機関の始動装置において、
    前記内燃機関の運転状態から前記クランク軸の逆回転の発生を予測する逆回転発生予測手段と、前記逆回転発生予測手段が前記逆回転の発生を予測した際に、前記逆回転が前記一方向クラッチへ入力されないように前記始動装置を作動させる逆回転防止手段と、が設けられ、
    前記逆回転防止手段は、前記内燃機関の気筒内の圧力に基づいて前記始動装置のトルクを調整する、ことを特徴とする内燃機関の始動装置。
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