JP4300637B2 - 温冷熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は食品を保存する冷凍倉庫・冷凍冷蔵庫、冷房暖房を行う空気調和機等の温冷熱機器や水や炭化水素、フロンなどの冷媒を圧縮して循環させる圧縮装置の消費電力削減手段と、それに用いるゼーベック効果により熱電発電を行う装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球温暖化とエネルギー資源枯渇抑制のために、各種電気機器の消費電力量の低減が望まれ、冷蔵庫や空気調和機などでは様々な手段で対応が成されている。なかでも、従来、動力源や熱源に転換されずに無駄に放出していた熱エネルギーを活用する手段として、熱発電素子を使用して省電力に寄与させる技術が提案されている。従来の熱と電気の間の変換作用を利用したものとしては、電気を熱に変換するペルチェ効果の利用で、冷蔵庫やワインセラー等の冷却用として使用されている。ところが逆に、ゼーベック効果を利用した熱を電気に変換する熱電発電素子の研究は燃焼機器や宇宙(人工衛星)関連の高温(200−1000℃)領域で行われている。熱電発電素子は温度への依存度が高いので、発電の出力を得やすい分野から発展して、今後は100℃以下の低温領域へ拡大されるが、まだ殆ど実績がない。
【0003】
図20、21は冷凍冷蔵庫や空調機の構成説明図であり、ゼーベック効果にて熱電発電する熱電発電素子を使用して節電を行う技術は特開昭62−169981号公報や特開昭62−182562号公報等により知られている。図において101は外部電源からの電力を調整器114で調整して供給して駆動する電動圧縮機、102は凝縮機、106は二方弁103減圧器104蒸発器105を循環し余剰となる冷媒を貯留するアキュムレータ、110は熱電素子、113は熱電素子の発生した電力を電池111で貯え制御部112で制御して供給される直交流変換器、204は電動圧縮機202から四方弁203を通して冷媒が供給される室外放熱器、205、206は減圧器、207はファン208により送風される室内放熱器、210はヒートパイプである熱交換器、211は熱を熱電素子に伝える伝熱接続器である。
【0004】
図20、21において冷凍サイクルの中で冷媒が高温となる凝縮器や室外放熱器に熱電素子を直接または伝熱させて接触させ相対する素子の反対側は空気中に露出させ、この両者の間の温度差で発電させる構成を示すとともに、この発電した出力を蓄電し、交流電流として圧縮機に捕捉充電したりその他へ供給している。
【0005】
なお図21では熱電素子に接触させる伝熱を室外熱交換器の蒸発器から低温部に切り替え空気中の高温部との温度差により発電するという構造も示している。この様に冷凍サイクルの無駄にしていた熱放出を有効に生かして電力を発生させ補助電力として活用することによって機器の省電力化に寄与するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
電気を熱に変換するペルチェ素子に付いては良く知られ冷蔵庫やワインセラー等に実用化されているが、熱を電気に変換するゼーベック効果を利用した熱電発電素子に対しては数百度以上の高温領域では温度差が大きいため実測データが知られている。これは熱電発電素子の熱から電気に変換する効率が非常に低いため周囲の温度との大きな温度差を必要とするためで温度差が小さい低温領域では実用に供するほどの電力や電圧が得られず、かつ、出力を調整したり変換し制御するとさらに電力量が減少するという問題があった。あるいはこの低い電力を電池の補充に使う程度にしか利用できないため、ゼーベック効果を利用した熱電発電素子の発電を低温領域で且つ電池に補充して使用する以外の直接の用途は実用的には存在していなかった。
【0007】
叉従来の技術に示す冷凍サイクルの熱交換器の温度を利用する場合、凝縮器などの熱交換器は曲げ加工された配管や配管の表面を覆う薄板のフィンなどからなる複雑な表面凹凸部を備えており、熱電発電素子を伝熱板を介して凝縮器に密着させることが困難で熱伝達に問題があった。また別の熱交換器を併設したとしても熱伝達に問題が残り、周囲の空気との温度差は必要な温度差が取れないという課題があり、実用化できなかった。この対策として多くの熱電発電素子を設けると凝縮器の表面が覆われてしまい本来の凝縮性能に影響するという問題があった。
【0008】
さらに、従来の熱電発電モジュールでは治具を介してボルト締めまたはビス止め等によって熱源の伝熱板等に固定されるため、取付け時の調整が不適切だと偏荷重による故障を招いたり、金属ボルト等を介した熱漏洩や密着性不十分に起因する伝熱不足のために本来の温度差が確保できず、その結果として熱電発電素子の能力を十分発揮できなくなるという問題や結露雰囲気では水分による絶縁破壊や腐食により寿命が短くなるという問題があった。冷凍サイクルでは周囲の温度より低い温度の冷媒が配管の中を流れており、例えば冷蔵庫では直管の状態でキャピラリーチューブを蒸発器出口から圧縮機吸入口近くまで長い距離にわたって吸入配管に沿わせハンダ接合させ、曲げ加工を施した後に冷蔵庫の背面に納めて設置し、断熱材で覆ってその間で熱交換させている。これは、冷凍サイクルの熱効率を向上させるとともに、吸入配管から圧縮機に液状態で冷媒が侵入する液圧縮現象による圧縮機の故障や、配管部が結露によって腐食するなどの問題を確実に防止するための措置が必要である。叉冷熱機器で使用する熱交換器も同様に結露が発生し易いのでそのまま使用した場合には熱電発電素子を腐食させるなどの劣化を促進したり、絶縁不良を来たして破損の原因になるなど悪影響を与えるという問題があった。
【0009】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、簡単な構成により信頼性が高く消費電力を減らすことが出来る装置を得ようというものである。叉この発明は温冷熱装置、冷蔵庫、エアコンや圧縮装置など各装置に備える機器やマイコンなどに使用する電力を信頼性の高い実用的な構成で得ようとするものである。叉半導体を使い信頼性の高い熱電発電装置の多くの用途に適用できる構造を提供するものである。また低温領域に使用するにもかかわらずゼーベック効果に必要な温度差が確保出来る装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る温冷熱装置は、冷媒を圧縮する圧縮機、この圧縮機にて圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、この凝縮器を通過した冷媒を減圧させるキャピラリーチューブもしくは膨張弁、減圧後の冷媒を蒸発させる蒸発器、を冷媒配管にて順次接続し、冷媒を循環させるサイクルと、鋼鈑が曲率を有して塑性加工され、冷媒の内圧に耐えられるように圧縮機の密閉構造をなす圧縮機シェルと、蒸発器の出口から圧縮機の吸入口に至る間の冷媒配管であって、低温の冷媒が通過する吸入配管と、種類の異なる二つの素子を順次接続し、一方の接合部が高温に、他方の接合部が低温に保たれて両接合部間に温度差が生じることにより、該温度差に応じた電力を発電する熱電発電素子モジュールと、一方の面が熱電発電素子モジュールの高温側の接合部である高温部に接触するように配置されるとともに、他方の面が圧縮機シェルの表の曲率に合わせて加工されて圧縮機シェルの表面に接触する高温部伝熱板と、発電素子モジュールの低温側の接合部である低温部に外表面が接触するように配置されるとともに、吸入配管の一部が内部を通って接触する低温部伝熱板と、を備え、高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが積層されるとともに、圧縮機シェルにて加熱される高温部伝熱板と吸入配管にて冷却放熱される低温部伝熱板との温度差によって、熱電発電素子モジュールの両接合部間に温度差を生じさせて発電させ、この発電された電力を当該温冷熱装置に使用される電気機器へ給電するものである。
【0011】
また、本発明に係る温冷熱装置は、冷媒を圧縮する圧縮機、この圧縮機にて圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、この凝縮器を通過した冷媒を減圧させるキャピラリーチューブもしくは膨張弁、減圧後の冷媒を蒸発させる蒸発器、を冷媒配管にて順次接続し、冷媒を循環させる冷凍サイクルと、圧縮機の吐出口から凝縮器の入口に至る間の冷媒配管であって、高温の冷媒が通過する吐出配管と、蒸発器の出口から圧縮機の吸入口に至る間の冷媒配管であって、低温の冷媒が通過する吸入配管と、種類の異なる二つの素子を順次接続し、一方の接合部が高温に、他方の接合部が低温に保たれて両接合部間に温度差が生じることにより、該温度差に応じた電力を発電する熱電発電素子モジュールと、この熱電発電素子モジュール高温側の接合部である高温部に外表面が接触するように配置されるとともに、吐出配管の一部が内部を通って接触する高温部伝熱板と、熱電発電素子モジュールの低温側の接合部である低温部に外表面が接触するように配置されるとともに、吸入配管の一部が内部を通って接触する低温部伝熱板と、を備え、高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが積層されるとともに、吐出配管にて加熱される高温部伝熱板と吸入配管にて冷却放熱される低温部伝熱板との温度差によって、熱電発電素子モジュールの両接合部間に温度差を生じさせて発電させ、この発電された電力を当該温冷熱装置に使用される電気機器へ給電するものである。
【0012】
また、本発明に係る温冷熱装置は、蒸発器にて発生するドレイン水が流れる水冷配管を内蔵した水冷ジャケットが低温部伝熱板に積層され、ドレイン水の吸熱によって低温部伝熱板の冷却放熱が補助されるものである。
【0013】
また、本発明に係る温冷熱装置は、大気により冷却される放熱フィンが低温部伝熱板に積層され、低温部伝熱板の冷却放熱が補助されるものである。
【0014】
また、本発明に係る温冷熱装置は、積層された高温部伝熱板と熱電発電モジュールと低温部伝熱板とが、これら積層物を覆うように形成された樹脂の外殻モールドによって一体型構造をなしているものである。
【0015】
また、本発明に係る温冷熱装置は、高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールとの間および熱電発電素子と低温部伝熱板との間が、シリコーングリスにアルミナを混合した高熱伝導性グリースによって微小隙間が埋められ、高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが密着して積層されているものである。
【0016】
また、本発明に係る温冷熱装置は、積層された高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが、これら積層物を覆うように形成された樹脂の外殻モールドによって一体型構造をなすとともに、外殻モールドの高温部伝熱板側の端部に埋設されたマグネットによって、高温部伝熱板が圧縮機シェルの表に密着固定されているものである。
【0017】
また、本発明に係る温冷熱装置は、積層された高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが、これら積層物を覆うように形成された樹脂の外殻モールドによって一体型構造をなすとともに、圧縮機シェルの周囲に沿って配設されたベルトで圧縮機と締結され、高温部伝熱板が圧縮機シェルの表面に密着固定されているものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の一実施例について図を用いて説明する。図1は本発明の一実施例である冷凍冷蔵庫の冷媒回路と熱電発電装置を示す構成図である。図2は前記熱電発電装置の内部断面図である。図において、3は電動圧縮機、5は圧縮された高温高圧の冷媒を凝縮熱交換させる凝縮器、7はドライヤ6と二方弁2を通過した冷媒を減圧させるキャピラリーチューブ、1は蒸発器であり、冷媒をガス状態に変化させ再び電動圧縮機3へ戻す。8は高温部伝熱板、9は低温部伝熱板であり、熱電発電素子モジュールPNの高温部とそれに相対する低温部と接触配置し、高温部伝熱板8の内部に圧縮機の吐出口3bから連続する冷媒の吐出配管8Pを、そして低温部伝熱板9の内部には蒸発器1の出口から圧縮機吸入口3aに至る冷媒配管の吸入配管9Pを内蔵する。10は低温部伝熱板9の上部外側にある水冷ジャケット、10Pはそこに内蔵する水冷配管、11は水冷ジャケット10の上部に設置する放熱フィンである。M1はこれらの部品積層物を覆った外殻モールドであり、M2は下部に埋設されたマグネットである。また、蒸発器1にて発生したドレイン水13は前記水冷配管10Pへ導かれ水冷ジャケット10を通過吸熱した後、ドレイン水蒸発板4へ至る。
【0034】
圧縮機シェル表面3Sおよび吐出配管8Pの一部に熱電発電素子モジュールPNの高温部と接触した高温部伝熱板8を、吸入配管9Pの一部に前記熱電発電素子モジュールPNの高温部に相対する低温部と接触した低温部伝熱板9を直接または間接的に当接配置し、ゼーベック効果により熱電発電する機構を形成している。吐出配管は圧縮機吐出口3bから凝縮器5またはドレイン水蒸発板4の入口に至る間の冷媒配管であって高温の冷媒が通過する部位であり、吸入配管は蒸発器1の出口から圧縮機吸入口3aに至る間の冷媒配管であって低温の冷媒が通過する部位である。
【0035】
また、低温部伝熱板9に設けられた吸入配管9Pには、蒸発器から低温の冷媒ガスが流れ込み、熱電発電モジュールから伝熱板を介して熱交換した後には約30℃の冷媒ガスとなって圧縮機の吸入口へ送られる。また、従来は圧縮機吸入口の手前に液冷媒流入防止のため備えていたアキュームレータの役割を兼ねることも可能である。
【0036】
また、通常運転時の蒸発器出口直後の冷媒配管温度は−30℃近傍であるから、できる限り蒸発器に近い吸入配管の一部に低温部伝熱板を当接すれば熱電発電素子の低温側を冷却放熱させる能力を向上できる。この際、熱電発電素子の高温部から伝熱して低温部に移動した熱が低温部伝熱板に当接している吸入配管を通じて冷媒ガスの温度上昇を促し、圧縮機吸入ガスの過熱度確保にも寄与するので都合が良い。このとき用いる冷媒としては、不燃性で電気絶縁性に優れ、沸点が−26℃近傍のR134a(HFC−134a)、R12(CFC−12)類などが好適である。
【0037】
本発明に適用した熱電発電素子モジュールPNとその高温部および低温部に接触したそれぞれの伝熱板8,9は、図2の熱電発電装置の断面図に示すように一体化した構成とした。圧縮機シェル表面3Sとの密着固定は、圧縮機シェル表面の曲率に合わせて加工された高温部伝熱板8に熱電発電素子モジュールPN、低温伝熱板9、水冷ジャケット10、放熱フィン11の各部品を積層した部品積層物、その外殻部分を電気絶縁性と断熱性が共に高い熱硬化性樹脂で外殻モールドM1されており、磁性体からなる圧縮機シェル表面に密着固定させることができるユニット化した構造としている。また、ここで用いた伝熱板は、材質を特に限定するものではないが、銅、アルミニウムなど熱伝導率が高く加工性に優れた金属を好適に用いた。
【0038】
上記構造を得ることによって、均一で適切な押しつけ荷重を確保できる。また、特に熱電発電素子は希少で高価な元素が使われているうえに、冷蔵庫が使用に供した後の廃棄時には回収して再利用することが可能であるから、熱電発電装置の交換を含む取り外しや取り付けが容易である、という利点を併せ持つ。
【0039】
図7は本発明の熱電発電装置に使用する熱電発電素子モジュールの構造図である。図において、T3はP形半導体、T4はN形半導体であり、T2はそれらを直列接続する金属電極、T1はこれらを上部と下部から保持するセラミック絶縁板である。T5は電気的負荷である。ここで用いた熱電発電素子は図7に示すように、セラミックス絶縁板T1の上に金属電極T2を介してP形半導体T3とN形半導体T4を交互に複数直列接続した上に金属電極T2を介して更にセラミックス絶縁板T1で覆う構造となっている。この種類の異なる二つの素子、P形半導体T3とN形半導体T4を順次金属電極T2を介して接続し、一方の接合部を加熱して高温に保ち、他方の接合部を冷却放熱して低温に保つことにより、前記素子の両接合部間に温度差を生じると、その温度差に応じた電圧が発生する。このように熱を電気に変換する現象はゼーベック効果と呼ばれており、前記金属電極の両極を端子として電気的負荷をつなぐ回路を形成すると直流電流が流れて、電気出力を取り出すことができる。これとは逆に、直流電流を流すと前記素子の各接合部で発熱もしくは吸熱を起こす現象がペルチェ効果である。接合部間の温度差による高温側からの熱入力と低温側からの放熱作用の中には、発生電流でのペルチェ効果による熱変換が含まれているので、前記ゼーベック効果を利用して発電した電力は効率の低いものとなる。従って、高温部と低温部の温度差を出来るだけ大きく確保することが重要であるので、この絶縁板は、P形半導体T3とN形半導体T4および金属電極T2の伝熱を円滑に行う必要から、熱伝導性に優れるアルミニウムまたはホウ素または珪素の酸化物または窒化物の何れかを含んで成る形成板を用いることが、素子の熱電発電能力を十分に発揮するうえで好ましい。
【0040】
熱電発電素子モジュールPNの種類は特に限定するものではないが、ここではビスマス・テルル系半導体素子を備えている汎用品で縦40mm横40mm高さ4mmの大きさのものを4個直列接続したものを使用した。本実施の形態では、高温部を80℃且つ低温部を20℃に保持した状態で単体で2.25V,1.0A,2.2Wの発電能力を有するように、半導体に含まれる、ビスマス,テルル,アンチモン,セレン等の組成比率を調整したものを使用した。なお、熱電発電素子の形状および大きさは設置スペースと発電力およびコストを考慮して最適化するのが望ましい。
【0041】
熱電発電素子と伝熱板との間にはシリコーングリスにアルミナを高含有率で混合した高熱伝導性グリースを塗布するなどして微小隙間を埋めて部品間を密着して部品積層物が構成されている。
【0042】
外殻部分の樹脂成形は、上述した各部品を、場合によっては仮止めなどを施した部品積層物を金型内で保持し、金型と各部品の積層物との空隙に樹脂を注入して硬化させたものであるが、樹脂の注入から硬化に至るまでの間に予圧を付与するので、熱電発電素子と伝熱板が十分に密着した状態を確保することができる。
【0043】
尚、外殻部分に用いる樹脂は、成形時の圧力や温度に対して熱電発電素子及びその接合部の耐力が十分な場合は熱可塑性の樹脂でも良く、配管の出入り口及び直流電流出力端子の露出部分を除いて密封できるものであれば良く、熱電発電素子モジュールPNへの水分などの侵入を防止して腐食を防止して再度の利用を可能にするうえでの長期信頼性が確保できるようにすることが肝要である。
【0044】
圧縮機のシェルは、ガス冷媒の内圧に耐えられるように板厚4mmの熱間圧延鋼鈑を塑性加工した後、端部溶接して円筒状の密閉構造となっている。高温熱源となる圧縮機のシェル部温度は運転条件によって大きく異なるが、例えば通常運転時の場合、ロータリー圧縮機のような高圧シェルタイプで圧縮機吐出口3b近傍の配管温度が約90〜110℃、圧縮機シェル表面温度が90〜110℃に達し、レシプロ圧縮機のような低圧シェルタイプの場合には吐出管温度が100〜120℃、圧縮機シェル表面温度が約60〜90℃程度である。従って高温部伝熱板の平均温度は70〜100℃であるから熱電発電素子の高温部加熱源として連続的に機能して熱電発電に必要な温度を確保できる。
【0045】
熱電発電装置の高温部伝熱板8は、上述した圧縮機シェル表面3Sに密着固定するようにその曲率に合わせて製作し、更に高温部伝熱板の一部には吐出配管8Pまたは冷媒が通る構造としてある。
【0046】
ここで、図17は本発明の説明に用いる従来の冷凍冷蔵庫の冷媒回路を示す構成図、図18は本発明の比較説明に用いる従来の冷凍冷蔵庫背面の断面図であり、図19は本発明の冷凍冷蔵庫背面の断面および構成を示す図である。それぞれの図において、M4は断熱材、3は電動圧縮機、1は吸入配管9Pを介して前記圧縮機3につながる蒸発器、7はドライヤ6と二方弁2を通過した冷媒を減圧させるキャピラリーチューブ、4はドレイン水蒸発板である。8は高温部伝熱板、9は低温部伝熱板であり、熱電発電素子モジュールPNの高温部とそれに相対する低温部に密接配置され、圧縮機3の表面に取り付けられる。26は庫内ファンモータ、27は機械室ファンモータでそれぞれ制御部23より駆動される。図17に示す従来の冷凍冷蔵庫では、蒸発器1出口の冷媒温度は通常運転時は−30℃近傍となるので、圧縮機の信頼性確保するには冷媒をその状態で圧縮機へ戻すことができない為、吸入配管9Pの一部にキャピラリーチューブ7を巻き付けて熱交換させている。図18に示すように従来の冷凍冷蔵庫背面では、前記吸入配管9Pとキャピラリーチューブ7を接触するように配設させるので、吸入配管9Pは例えば2100mm必要であった。本発明では図19に示すように蒸発器1からの冷媒を熱電発電装置の低温部伝熱板9内を介して圧縮機1へ戻す構成としているので、前記吸入配管9Pを400mmに短縮しても、低温部伝熱板入口近傍の吸入配管で−10℃がその出口近傍の吸入配管では+15〜25℃程度に確保できる。更に必要に応じて圧縮機吸入近傍の吸入配管の長さ100mm程度の領域にキャピラリーチューブ7を巻き付けて熱交換させることによって圧縮機吸入口では約32℃になるように調整できる。従って、図18の従来の冷凍冷蔵庫背面の断面図と比較して図19に示す本発明では吸入配管9Pを大幅に短縮でき、かつコンパクトで簡単な構造が得られる。
【0047】
また、図2において水冷ジャケット10は、水冷配管10Pに蒸発器から発生したドレイン水を流し込んで低温部冷却を補助するものであり、ドレイン水は水冷ジャケットを通過後は従来と同様にドレイン水蒸発板4にて蒸発する。また、水冷循環ポンプを接続して強制水冷回路として利用しても良いが、ポンプ駆動に電力を費やすので、それ以上の発電向上が得られる場合に限ることが好ましい。
【0048】
さらに、放熱フィン11は大気による自然冷却を狙ったものだが、空冷ファンにより強制冷却しても良い。但し、ファン駆動の消費電力以上の発電力向上が見込める場合に限ることが好ましい。また、凝縮器5が強制空冷コンデンサの場合には、空冷ファンの送風が当たる位置に熱電発電装置の放熱フィン11を配置すれば、新規に専用ファンを設けずに低温部の冷却放熱能力を向上させることもできる。
【0049】
また、これまでは熱電発電素子モジュールPNの高温部へ圧縮機シェル3Sの高温表面および吐出配管8Pの一部を接合し、相対する熱電発電素子モジュールPNの低温部に吸入配管9Pの一部を当接配置する場合について述べたが、低温の冷凍サイクルをもつ冷凍機器の場合は、その蒸発温度が−45℃〜−30℃と極めて低いので、熱電発電素子モジュールPNの低温部を圧縮機シェルの低温部表面と蒸発器に近い吸入配管の一部の少なくとも一つに、直接または間接的に接触させる構成にすると、相対する高温部では大気常温でも温度差を得ることができるので、電気品表面または水の熱を高温部へ利用でき、広い用途がある。このとき用いる冷媒としては、沸点温度が極めて低いR502、R404a類などが好適である。
【0050】
実施の形態2.
図3は本発明の他の実施の形態による冷凍冷蔵庫の冷媒回路と熱電発電装置を示す構成図、図4は前記熱電発電装置の内部断面図である。図において個々の符号で図1ないし図2と同一符号は同じ物を示す。実施の形態1では、熱電発電素子の低温側に吸入配管9Pを内蔵する低温部伝熱板9、水冷ジャケット10、そして放熱フィン11を部品積層する構造としたが、これらは必ずしも全てを兼ね備える必要はなく、得られる発電力と各パーツのコスト及び消費電力などを考えて取捨選択すべきであり、図4に示すように水冷ジャケット10と放熱フィン11を利用しなくてもよい。この場合の冷媒回路と熱電発電装置の構成図を図3に示すように、蒸発器1にて発生するドレイン水13を熱電発電装置を経由しない構成にできる。
【0051】
以上の熱電発電装置を圧縮機シェル表面を高温部に固定、吸入配管を低温部に固定して、外気温度20℃,運転開始から約24時間後に各温度および発電された電力を測定し、冷蔵庫の駆動電源の一部に活用した場合の省エネ効果を算出した。表1には冷蔵庫への適用事例を実施例(1)〜(4)に、従来例(1)〜(2)を比較として示した。なお、熱電発電素子モジュールPNは、ビスマス・テルル系の汎用モジュールで縦40mm横40mm高さ4mmのモジュールを4個直列接続したものを使用した。また、実施例1と実施例2は、ロータリー圧縮機搭載の450リッタークラスの冷凍冷蔵庫への適用事例であり、実施例3と実施例4は、レシプロ圧縮機搭載の400リッタークラスの冷凍冷蔵庫への適用事例である。
【0052】
【表1】
Figure 0004300637
【0053】
実施例1.
熱電発電装置は、図2に示すように、圧縮機シェル表面の曲率に合わせて加工された高温部伝熱板8に熱電発電素子モジュールPN、低温伝熱板9、放熱フィン11を重ね合わせて電気絶縁性と断熱性が共に高い熱硬化性樹脂で外殻モールドM1を形成して一体型構造とし、外殻端部に組み込まれたマグネットM2によって磁性体からなる圧縮機シェル表面に密着固定させる構造とした。但し、高温伝熱部に吐出配管は利用せず。
【0054】
このときの高温部熱源は圧縮機高圧シェル表面とし、当該部分の温度が110℃、高温部伝熱板8温度が平均94℃であったのに対し、低温放熱部の冷却仕様を図4に示した仕様の吸入配管9Pのみで対応した場合の低温部伝熱板9の温度は平均21℃であった。
【0055】
実施例2.
熱発電装置は、図2において、圧縮機シェル表面の曲率に合わせて加工された高温部伝熱板8に熱電発電素子モジュールPN,低温伝熱板9,放熱フィン11を重ね合わせて電気絶縁性と断熱性が共に高い熱硬化性樹脂で外殻モールドM1を形成して一体型構造とし、更に外殻モールド端部に組み込まれたマグネットM2によって磁性体からなる圧縮機シェル表面に密着固定させる構造とし、高温部伝熱板には吐出配管を通してある。
【0056】
このときの高温部熱源は圧縮機高圧シェル表面で98℃、吐出管温度110℃、高温部伝熱板8温度が平均102℃であり、低温放熱部の冷却仕様は図4における吸入配管9Pのみの場合であつて、低温部伝熱板9の温度が平均23℃であった。
【0057】
実施例3.
本発明に適用した熱電発電装置は、図2の断面図に示すように熱発電素子モジュールと伝熱板が一体構造となって圧縮機シェル表面3Sに密着固定されている。更に詳しくは、圧縮機シェル表面の曲率に合わせて加工され、吐出配管8Pを内部に通した高温部伝熱板8に熱電発電素子モジュールPN,低温伝熱板9,水冷ジャケット10,放熱フィン11を重ね合わせて電気絶縁性と断熱性が共に高い熱硬化性樹脂で外殻モールドM1を形成して一体型構造とし、更に外殻モールド端部に組み込まれたマグネットM2によって磁性体からなる圧縮機シェル表面に密着固定させる構造としている。また、低温放熱部の冷却仕様は図2における吸入配管9Pに加えて水冷配管10Pにドレイン水を利用した。
【0058】
このときの高温部熱源は圧縮機低圧シェル表面で72℃、吐出管温度115℃, 高温部伝熱板8の温度は平均80℃であり、低温伝熱板9の平均温度は18℃であった。
【0059】
実施例4.
本発明に適用した熱電発電装置は、図2の断面図に示すように熱電発電素子モジュールと伝熱板が一体構造となって圧縮機シェル表面3Sに密着固定されている。更に詳しくは、圧縮機シェル表面の曲率に合わせて加工され、吐出配管9Pを内部に通した高温部伝熱板8に熱電発電素子モジュールPN,低温伝熱板9を重ね合わせて電気絶縁性と断熱性が共に高い熱硬化性樹脂で外殻モールドM1を形成して一体型構造とし、更に外殻モールド端部に組み込まれたマグネットM2によって磁性体からなる圧縮機シェル表面に密着固定させる構造としている。また、低温放熱部の冷却仕様は図2における吸入配管9Pに加えてファンによる強制空冷を実施した。
【0060】
このときの高温部熱源は圧縮機低圧シェル表面で75℃、吐出管温度120℃, 高温部伝熱板8の温度は平均82℃であり、低温伝熱板9の平均温度は12℃であった。
【0061】
また、従来例として、400リッタークラスのロータリー圧縮機搭載の冷凍冷蔵庫にて、高温部の熱源を凝縮器の表面に求めた場合の発電結果を示す。このうち、熱電発電装置は、電熱発電素子モジュールを高温部伝熱板と放熱フィンを備えた低温部伝熱板の間に挟んで凝縮器表面にネジ止め固定した。測定に際し、低温部における放熱フィンからの放熱は、従来比較例1では自然放冷であり、従来比較例2は消費電力が2.5Wの空冷ファンを駆動して強制空冷を行った。
【0062】
この結果、従来比較例1では高温部と低温部の有効温度差が5degしかなく、殆ど発電できておらず、また、従来比較例2では強制空冷ファンの消費電力2.5Wが発電力を1.1W超えており、実質的な消費電力は逆に増加する結果となっている。
【0063】
これに対し、表1の実施例1では有効温度差が73deg, 熱電発電によって得られた電力は9.8W, 省エネ効果は7.1kwh/月相当であった。このようにシェル表面の温度が高い場合には、シェル表面からの吸熱だけでも十分発電できた。
【0064】
また、表1の実施例2では有効温度差が79deg, 熱電発電によって得られた電力は10.5W, 省エネ効果は7.6kwh/月相当であった。このように、高圧シェルの場合でも、高温熱源として圧縮機シェル表面に加えて吐出配管を利用すれば更に大きな発電力が得られる。
【0065】
また、表1の実施例3では、有効温度差が62deg, 熱電発電によって得られた電力は8.2W, 省エネ効果は5.9kwh/月相当であった。低圧シェルタイプの圧縮機では、圧縮機表面温度より吐出配管温度の方が高いので、吐出配管を高温熱源として利用するのが好ましい。
【0066】
そして、表1の実施例4では、有効温度差が70deg, 熱電発電によって得られた電力は9.3Wであったが、強制空冷ファンの駆動に2.5W電力を消費したので, 実質的な効果は6.8Wとなり、省エネ効果は4.9kwh/月相当であった。ファンに消費電力を取られるので、結果的に実施例3よりも効果が少ないが、見かけの発電力は増加する。従って、発電のための専用ファンを新たに設けるのは必ずしも得策ではないが、空冷コンデンサ用のファンなど既設の送風力を利用できる場合は有効である。
【0067】
これらの機構によって発電された電力は、直接または制御部を介して、需要側へ供給されて機器の省電力に寄与する。例えば、前述図19に示す冷凍冷蔵庫の場合では、前記実施例2にて発電された約10W,9Vの電力に対して、冷蔵庫内の冷気を循環させる庫内ファンモータ26のDC10.5V,消費電力2W、または圧縮機の冷却として設けられた機械室ファンモータ27のDC9V,消費電力1.8W、その他の機器では冷蔵庫の冷気の風量調整を行うダンパーのDC10V,消費電力0.7Wや冷蔵庫の製氷用給水ポンプのDC5V,消費電力0.8Wなどの内部機器は一つまたは全部を十分に駆動できる省電力となる。また、これらの発電パフォーマンスは、前述のビスマス・テルル系熱電発電素子モジュールPNでの一例であり、熱電発電素子の性能向上に伴って更なる発電力の向上が期待できる。
【0068】
実施の形態3.
本発明は、実施の形態1に示した冷凍冷蔵庫以外にも、除湿器やポータブルエアコン等の空気調和機に適用することができる。図5は、空調機の冷媒回路と熱電発電装置を示す構成図である。図において、3は電動圧縮機、5は凝縮器、12は冷媒を減圧させる膨張弁、1は蒸発器であり、凝縮器5と蒸発器1にはそれぞれ送風機21が近設されている。熱電発電装置は圧縮機3に密接され、その高温部伝熱板8に吐出配管8Pを、それと相対する低温部伝熱板9に吸入配管9Pを内蔵する。ドレイン水13は蒸発器1にて発生し、熱電発電装置の低温部へ接続される。また、放熱フィン11は熱電発電装置の上部表面にあり、前記送風機21の近傍に位置する。ここではキャピラリーチューブが膨張弁12に替わる以外は基本的に実施の形態1と同様であるが、冷蔵庫よりもドレイン水13が豊富に発生するので積極的に利用し、熱電発電素子の低温伝熱板の水冷配管に供給して補助冷却に活用した。このとき用いる冷媒としては、空調用としてR22(HCFC−22)、R410a、R407c類が好適である。
【0069】
また、セパレート型の空気調和機の場合、室外機での発電システムとなるため、大型の強制空冷コンデンサの送風ファンによる低温部放熱効果が期待できる反面、圧縮機シェル表面の過度の放熱が懸念されるので必要に応じて、すなわち熱電発電装置の許容温度に応じてシェル表面に断熱材を施行すことも有効である。
【0070】
実施の形態4.
図6はこの発明の実施の形態4を示す冷媒回路と熱電発電装置そして電力再利用システムの構成図である。図において、冷媒回路と熱電発電装置に関しては図1と同様であり、22は蓄電池、23は制御部、24は直交流変換機である。但し、熱電発電の直流低電圧を直接または電圧を変えて供給する場合は蓄電池は不要である。冷媒回路の高温部と低温部の温度差を利用し、ゼーベック効果を生み出す熱電発電素子モジュールPNを内蔵した熱電発電装置から発電された電力は、大容量の電力貯蔵が可能な蓄電池22に蓄積され、制御部23、直交流交換機24を介して、高電圧,交流機器の圧縮機や送風ファンの需要側へ安定した給電が可能となり、節電ができる。
【0071】
なお、熱電発電された電力の直流低電圧を直接または変圧して需要側に供給する場合には、蓄電池22は不要となり装置はコンパクトにできる。
【0072】
また、このようにして発電された電力は、圧縮機や送風ファンなどの電気機器に給電して節電を図る以外に、制御基盤や表示板などのライトのような常時通電を要する電気部品、各種駆動モータ、ヒーターなど、そしてマイコン基板の待機電力として用いることも有効である。
【0073】
実施の形態5.
本発明の別な実施の形態として、図8に冷媒封入型熱電発電装置の断面構成図を示す。図において、8は高温部伝熱板、20は冷媒蒸発板であり、それぞれ熱発電素子PNの高温部とそれに相対する低温部と密接配置し、高温部伝熱板8の内部には吐出配管8Pを内蔵する。冷媒室18の下面には前記冷媒蒸発板20があり、一方上面には冷媒室天井19と冷媒配管の吸入配管9Pを内蔵する低温部伝熱板9を設置し、側面は断熱材M4で密閉される。17は冷媒封入配管、RLとRVは封入された冷媒のそれぞれ液冷媒と蒸気冷媒である。また、M1はこれら部品積層物を覆った外殻モールド、M2はその下部に埋設されたマグネットである。
【0074】
この熱電発電装置は、冷媒室18の内部へ冷媒封入管17より封入された冷媒が、冷媒蒸発板20を介して蒸発するときに奪う蒸発潜熱によって冷却放熱を行い、蒸発した冷媒蒸気は吸入配管9Pが接続されている低温部伝熱板9によって冷却、凝縮して液冷媒となって傾斜した天井を伝って落下し、再び蒸発板20の冷却に供して蒸発する循環サイクルとなる。このとき、熱電発電素子モジュールPNの高温部が圧縮機シェル表面および圧縮機の吐出管8Pが接続されている高温部伝熱板8を介して加熱され、冷媒の蒸発潜熱により放熱されている前記低温部との温度差によって熱電発電して電力を得ることができる。
【0075】
また、図9に冷媒封入型熱電発電装置の絶縁板上で直接冷媒を蒸発させる低温放熱部の冷却機構図を示す。図において、図8と同一符号は同一物を示し、R3は金属電極で熱電半導体R4を直列接続し、低温部絶縁板R1と高温部絶縁板R5に上下から密着接続されている。前述の実施の形態5において、冷媒蒸発板20を設けずに、図9に示すように直接セラミックス絶縁板R1上にて冷媒を蒸発させれば蒸発板による伝熱損失を低減して発電能力を高めることができる。
【0076】
さらに、図10に冷媒封入型熱電発電装置の多孔質絶縁板を適用した低温放熱部の冷却機構図を示す。図において、図9と同一符号は同一物を示し、R2は多孔質低温部絶縁板である。前述の実施の形態5における蒸発板を、図10に示すような多孔質のセッラミックス絶縁板R2を用いれば、熱電発電素子の低温側の金属電極R3上で冷媒を蒸発させることができるので更に効率よく熱電発電素子の低温側を冷却放熱させることができる。
【0077】
このとき用いる冷媒としては、吸入配管が接続されている低温部伝熱板によって冷却、凝縮して液冷媒となるので、沸点が室温と同等かわずかに低いことが効率的であり、また、不燃性で電気絶縁性に優れ、蒸発潜熱も大きい、例えば、沸点が15℃の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC245fa)、沸点が6℃の1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(HFC236ea)などのハイドロフルオロカーボン(HFC)類などが好適である。また、安全性が確保できればアンモニアまたはハイドロカーボン(HC)類でも適用できる。
【0078】
実施の形態6.
図11は、この発明の実施の形態6であるドレイン水循環熱電発電装置の概要図である。図において、14は蒸発室ケース、その上部から連続接続する凝縮配管15はドレイン水13の入口部に連結される。16は蒸発室ケース14内のドレイン水滞留槽であり、熱電発電素子モジュールPNの低温部に密接しており、前記滞留槽16でオーバーフローさせたり、場合によってはサイフォン管などを用いて過剰のドレイン水を蒸発室ケース14へ流入させる構造としている。
【0079】
本発明では、高温部伝熱板をインサートして熱可塑性樹脂で射出成形された蒸発室ケース14内のドレイン水滞留槽16に、冷蔵庫内の熱交換に着霜した水分の解凍によって得たドレイン水を滞留させて熱電発電素子モジュールPNの低温部を冷却放熱させる。滞留したドレイン水は一定の水位を超えると圧縮機の吐出管を設けたドレイン水蒸発板4上に落下し蒸発する。熱電発電素子モジュールPNの低温部およびドレイン水蒸発板4から蒸発した水蒸気は金属製の凝縮配管15を通過時に自然冷却され、再び低温の水滴となって循環してドレイン水滞留槽16に回収されて熱電発電素子モジュールPNの低温部を冷却放熱させる。
【0080】
一方、熱電発電素子モジュールの高温部は圧縮機の吐出配管8Pが接続されている高温部伝熱板8を介して加熱され、循環水を含むドレイン水により放熱されている前記低温部との温度差によって熱電発電する機構となっている。さらに、このときの熱電発電素子と伝熱板は、滞留槽16内のドレイン水の自重によって押しつけられ密着固定されるので、有効な伝熱形態が確保できる。
【0081】
このように、熱電発電装置の設置方法に関し、熱電発電装置の高温伝熱板をドレイン水蒸発板4を高温部熱源とし、低温部伝熱板にドレイン水の配管を施して一次的に滞留しているドレイン水を低温部冷却放熱源として利用するドレイン水循環熱電発電装置から電力を取り出すことができる。
【0082】
実施の形態7.
別な実施の形態として、図12に冷媒循環型熱電発電装置の概要図を示す。図において、14は蒸発室ケース、15は凝縮配管、16は冷媒の滞留槽、17は冷媒封入管であり、連続形成して密封されている。蒸発板4は蒸発室ケース14の下部に位置し、熱電発電素子モジュールPNをはさんで反対側に圧縮機の吐出配管8Pを内蔵した高温部伝熱板8が接している。M4はこれらの部品積層物を覆う断熱材、M3はその内部で蒸発板4に作用するスプリングである。
【0083】
冷媒封入管17から封入された常温付近に沸点を有する液体の冷媒を滞留槽16に一時的、一定の液面高さを確保して蒸発板4に滞留させ、前記蒸発板4で蒸発させるた際の蒸発潜熱によって熱電発電素子の低温部を冷却放熱して低温状態を維持させ、蒸発した冷媒は金属製の冷媒凝縮管15を通過する時に冷却されて再び液冷媒となって循環するシステムであり、冷媒の蒸発潜熱を利用して低温部伝熱板の温度を確保できる冷媒循環型熱電発電装置である。
【0084】
なお、本図において蒸発板4の冷媒と接する放熱板の形状は平面として図示したが、波状などの凹凸を備える形状にするなどして表面積を増す様にすれば、熱電発電素子の低温部の冷却放熱の効率がますのでより好ましい。
【0085】
このとき用いる冷媒としては、凝縮管での液化を確実に行うために、例えば、沸点が室温と同等かわずかに高いことが有効であり、また、不燃性で電気絶縁性に優れ、蒸発潜熱も大きい沸点が40℃の1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HFC365mfc)、沸点が15℃の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC245fa)などのハイドロフルオロカーボン(HFC)類などが好適である。
【0086】
一方、熱電発電素子モジュールPNの高温部は、圧縮機の吐出配管8Pが接続されている高温部伝熱板8を介して加熱され、冷媒の蒸発潜熱により放熱されている前記低温部との温度差によって熱電発電する機構を確保できる。このとき、熱電発電素子モジュールPNの低温部を維持するために確実に蒸発板4と熱電発電素子モジュールPNを密着固定させることが肝要であり、スプリングM3によって前記両部材を押しつけることも有効である。
【0087】
実施の形態8.
図13はこの発明の熱電発電装置をマグネット付足の固定具で圧縮機シェル表面に密着保持する構造を示す。図において、31は熱電発電装置に当接する断熱材、その両端に設置するボルト32はマグネット33を埋設したネジ止め部34に接続される。前記ボルト32のネジ込みを増すことにより、断熱板31を介して熱電発電装置の密着力を大きくすることができる。また、ネジ止め部34の下端にはマグネット33が埋設されているので、任意の圧縮機シェル形状に対応可能となる。
【0088】
また、他の手段として図14に固定用フランジと断熱板での挟み込み固定具の構造を示す。図において、35は圧縮機シェル表面の形状をもつ固定用フランジ、36は圧縮機と固定用フランジ35の間に設ける断熱テープである。固定用フランジ35と断熱板31はボルト32を介して圧縮機および熱電発電装置を挟み込み、ボルト32をねじ込むことによりその密着力が増す。また、固定用フランジ35は単純な構造なので安価に作製できる。
【0089】
また、同じ効果を得られる別の実施例として、図15にガイドレール仕様の固定具の構造を示す。図において、37は圧縮機シェル表面3Sに溶接されたガイドレール、M5は熱電発電装置の外殻モールドM1の下端に位置し、前記ガイドレールに装入する形状をもったモールドフランジである。熱電発電装置のモールドフランジM5をガイドレール37に沿って装入するだけで容易に装着でき、モールドフランジM5とガイドレール37の嵌めあい寸法を変えることにより密着力を増すことができる。
【0090】
さらに、別の実施例として、図16にベルト仕様の固定具の構造を示す。図において、38は熱電発電装置を中心として両側に配設したベルト、39は前記ベルトの締結部、36はベルト38に内面貼付の断熱テープである。熱電発電装置の両側から同一長さのベルト38は、圧縮機シェル周囲に沿って密接配設され、反対側でベルトの両端を締結する。この固定具は圧縮機の形状によらず、所定以上の長さのベルトであればよく、安価に供給できる。
【0091】
なお、本発明は以上述べた実施の形態では、使用温度範囲が−45℃〜120℃での説明であるが、そこに限定されるものではなくもう少し広い温度領域で、その要旨を脱しえない範囲でも実施することができる。
【0092】
【発明の効果】
本発明に係る温冷熱装置は、冷媒を圧縮する圧縮機、この圧縮機にて圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、この凝縮器を通過した冷媒を減圧させるキャピラリーチューブもしくは膨張弁、減圧後の冷媒を蒸発させる蒸発器、を冷媒配管にて順次接続し、冷媒を循環させる冷凍サイクルと、鋼鈑が曲率を有して塑性加工され、冷媒の内圧に耐えられるように圧縮機の密閉構造をなす圧縮機シェルと、蒸発器の出口から圧縮機の吸入口に至る間の冷媒配管であって、低温の冷媒が通過する吸入配管と、種類の異なる二つの素子を順次接続し、一方の接合部が高温に、他方の接合部が低温に保たれて両接合部間に温度差が生じることにより、該温度差に応じた電力を発電する熱電発電素子モジュールと、一方の面が熱電発電素子モジュールの高温側の接合部である高温部に接触するように配置されるとともに、他方の面が圧縮機シェルの表面の曲率に合わせて加工されて圧縮機シェルの表面に接触する高温部伝熱板と、熱電発電素子モジュールの低温側の接合部である低温部に外表面が接触するように配置されるとともに、吸入配管の一部が内部を通って接触する低温部伝熱板と、を備え、高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが積層されるとともに、圧縮機シェルにて加熱される高温部伝熱板と吸入配管にて冷却放熱される低温部伝熱板との温度差によって、熱電発電素子モジュールの両接合部間に温度差を生じさせて発電させ、この発電された電力を当該温冷熱装置に使用される電気機器へ給電するので、実用的な構成にて熱電発電素子モジュールの両接合部間に大きな温度差を確保してゼーベック効果による大きな発電力が得ることができ、この電力を当該温冷熱装置に使用される電気機器へ給電することで、外部電源から供給される力を削減でき省電力化に寄与する温冷熱装置を得ることができるとともに、低温部伝熱板を吸入配管にて冷却放熱させることで、吸入配管を通過する低温の冷媒の温度を上昇させ、圧縮機の吸入冷媒ガスの過熱度確保に寄与して圧縮機への液冷媒流入を防止する信頼性の高い温冷熱装置を得ることができる
【0093】
また、本発明に係る温冷熱装置は、冷媒を圧縮する圧縮機、この圧縮機にて圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、この凝縮器を通過した冷媒を減圧させるキャピラリーチューブもしくは膨張弁、減圧後の冷媒を蒸発させる蒸発器、を冷媒配管にて順次接続し、冷媒を循環させる冷凍サイクルと、圧縮機の吐出口から凝縮器の入口に至る間の冷媒配管であって、高温の冷媒が通過する吐出配管と、蒸発器の出口から圧縮機の吸入口に至る間の冷媒配管であって、低温の冷媒が通過する吸入配管と、種類の異なる二つの素子を順次接続し、一方の接合部が高温に、他方の接合部が低温に保たれて両接合部間に温度差が生じることにより、該温度差に応じた電力を発電する熱電発電素子モジュールと、この熱電発電素子モジュールの高温側の接合部である高温部に外表面が接触するように配置されるとともに、吐出配管の一部が内部を通って接触する高温部伝熱板と、熱電発電素子モジュールの低温側の接合部である低温部に外表面が接触するように配置されるとともに、吸入配管の一部が内部を通って接触する低温部伝熱板と、を備え、高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが積層されるとともに、吐出配管にて加熱される高温部伝熱板と吸入配管にて冷却放熱される低温部伝熱板との温度差によって、熱電発電素子モジュールの両接合部間に温度差を生じさせて発電させ、この発電された電力を当該温冷熱装置に使用される電気機器へ給電するので、実用的な構成にて熱電発電素子モジュールの両接合部間に大きな温度差を確保してゼーベック効果による大きな発電力が得ることができ、この電力を当該温冷熱装置に使用される電気機器へ給電することで、外部電源から供給される電力を削減でき省電力化に寄与する温冷熱装置を得ることができるとともに、低温部伝熱板を吸入配管にて冷却放熱させることで、吸入配管を通過する低温の冷媒の温度を上昇させ、圧縮機の吸入冷媒ガスの過熱度確保に寄与して圧縮機への液冷媒流入を防止する信頼性の高い温冷熱装置を得ることができる
【0094】
また、本発明に係る温冷熱装置は、蒸発器にて発生するドレイン水が流れる水冷配管を内蔵した水冷ジャケットが低温部伝熱板に積層され、ドレイン水の吸熱によって低温部伝熱板の冷却放熱が補助されるので、低温部伝熱板の冷却放熱を向上させ、熱電発電素子モジュールの両接合部間の温度差をより大きくすることができる
【0095】
また、本発明に係る温冷熱装置は、大気により冷却される放熱フィンが低温部伝熱板に積層され、低温部伝熱板の冷却放熱が補助されるので、低温部伝熱板の冷却放熱を向上させ、熱電発電素子モジュールの両接合部間の温度差をより大きくすることができる。
【0096】
また、本発明に係る温冷熱装置は、積層された高温部伝熱板と熱電発電モジュールと低温部伝熱板とが、これら積層物を覆うように形成された樹脂の外殻モールドによって一体型構造をなしているので、熱電発電素子モジュールへの水分の侵入やそれに伴う腐食を防止して長期信頼性が確保できとともに、熱電発電素子モジュールとそれぞれの伝熱板が十分に密着した状態を確保することができる。また、交換を含む取り外しや取り付けが容易となって、廃棄時には回収して再利用することも可能となる
【0097】
また、本発明に係る温冷熱装置は、高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールとの間および熱電発電素子と低温部伝熱板との間が、シリコーングリスにアルミナを混合した高熱伝導性グリースによって微小隙間が埋められ、高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが密着して積層されているので、熱電発電素子モジュールとそれぞれの伝熱板が十分に密着した状態を確保することができる。
【0098】
また、本発明に係る温冷熱装置は、積層された高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが、これら積層物を覆うように形成された樹脂の外殻モールドによって一体型構造をなすとともに、外殻モールドの高温部伝熱板側の端部に埋設されたマグネットによって、高温部伝熱板が圧縮機シェルの表に密着固定されているので、熱電発電素子モジュールとそれぞれの伝熱板が十分に密着した状態を確保することができとともに、高温部伝熱板が圧縮機シェルの表面から十分に吸熱することができ、有効な伝熱形態が確保できる
【0099】
また、本発明に係る温冷熱装置は、積層された高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが、これら積層物を覆うように形成された樹脂の外殻モールドによって一体型構造をなすとともに、圧縮機シェルの周囲に沿って配設されたベルトで圧縮機と締結され、高温部伝熱板が圧縮機シェルの表面に密着固定されているので、熱電発電素子モジュールとそれぞれの伝熱板が十分に密着した状態を確保することができとともに、高温部伝熱板と圧縮機シェルの表面との密着力が増し、高温部伝熱板が圧縮機シェルの表面から十分に吸熱することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態による冷凍冷蔵庫の冷媒回路と熱電発電装置を示す構成図である。
【図2】 この発明の一実施の形態による熱電発電装置の内部断面図である。
【図3】 この発明の他の実施の形態による冷凍冷蔵庫の冷媒回路と熱電発電装置を示す構成図である。
【図4】 この発明の他の実施の形態による熱電発電装置の内部断面図である。
【図5】 この発明の他の実施の形態による空調機の冷媒回路と熱電発電装置を示す構成図である。
【図6】 この発明の他の実施の形態による冷媒回路と熱電発電装置そして電力再利用システムの構成図である。
【図7】 この発明の熱発電装置に使用する熱電発電素子モジュールの構造図である。
【図8】 この発明の一実施の形態による冷媒封入型熱電発電装置の断面構成図である。
【図9】 この発明の他の実施の形態による冷媒封入型熱電発電装置の絶縁板上で直接冷媒を蒸発させる低温放熱部の冷却機構図である。
【図10】 この発明の他の実施の形態による冷媒封入型熱電発電装置の多孔質絶縁板を適用した低温放熱部の冷却機構図である。
【図11】 この発明の一実施の形態によるドレイン水循環熱電発電装置の概要図である。
【図12】 この発明の一実施の形態による冷媒循環型熱電発電装置の概要図である。
【図13】 この発明の一実施の形態によるマグネット付足の固定具の構造を説明する図である。
【図14】 この発明の他の実施の形態による固定用フランジと断熱板での挟み込み固定具の構造を説明する図である。
【図15】 この発明の他の実施の形態によるガイドレール仕様の固定具の構造を説明する図である。
【図16】 この発明の他の実施の形態によるベルト仕様の固定具の構造を説明する図である。
【図17】 本発明の比較説明に用いた従来の冷凍冷蔵庫の冷媒回路を示す構成図である。
【図18】 本発明の比較説明に用いた従来の冷凍冷蔵庫背面の断面図である。
【図19】 この発明の他の実施の形態による冷凍冷蔵庫背面の断面および構成を説明する図である。
【図20】 従来の冷凍冷蔵庫の冷媒回路と熱電素子を示す構成図である。
【図21】 従来の空調機の冷媒回路と熱電素子を示す構成図である。
【符号の説明】
1 蒸発器、2 冷媒制御弁、3 電動圧縮機、3a 圧縮機の吸入口、3b圧縮機の吐出口、3S 圧縮機シェル表面、4 ドレイン水蒸発板、5 凝縮器および凝縮配管、6 ドライヤ、7 キャピラリーチューブ、8 高温部電熱板、8P 吐出配管、9 低温部電熱板、10 水冷ジャケット、10P 水冷配管、11 放熱フィン、12 膨張弁、13 ドレイン水、14 蒸発室ケース、15 凝縮配管、16 滞留槽、17 冷媒封入配管、18 冷媒室、19冷媒室天井、20 冷媒蒸発板、21 送風機、22 蓄電池、23 制御部、24 直交流交換器、25 熱発電ユニット、26 庫内ファンモータ、27機械室ファンモータ、31 断熱板、32 ボルト、33 マグネット足、34 ネジ止め部、35 固定用フランジ、36 断熱テープ、37 ガイドレール、38 ベルト、39 締結部、T1 絶縁板、T2 金属電極、T3 P形半導体熱電素子、T4 N形半導体電熱素子、T5 負荷、M1 外殻モールド、M2 マグネット、M3 スプリング、M4 断熱材、M5 モールドフランジ、R1 低温部絶縁板、R2 多孔質低温部絶縁板、R3 金属電極、R4 熱電半導体、R5 高温部絶縁板、RV 蒸気冷媒、RL 液冷媒、PN 熱電発電素子モジュール、DC 直流電流出力端子、101 電動圧縮機、102 凝縮器、103 二方弁、104 減圧弁、105 蒸発器、106 アキュームレータ、108 熱電対、109 伝熱接続器、a 熱電対の高温接合部、b熱電対の低温接合部、110a,110b 熱電素子、111 電池またはコンデンサー、112 制御部、113 直交流変換器、114 調整器、201熱電対、202 電動圧縮機、203 四方弁、204 室外放熱器、205a 暖房用減圧器、205b 冷房用減圧器、206a 冷房用逆止弁、206b 暖房用逆止弁、207 室内放熱器、208 冷暖房ファン、209 アキュームレータ、210 熱交換器、211,211‘ 伝熱接続器、211a,211b 電磁二方弁、211’a,211‘b 電磁二方弁。

Claims (8)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機、この圧縮機にて圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、この凝縮器を通過した冷媒を減圧させるキャピラリーチューブもしくは膨張弁、減圧後の冷媒を蒸発させる蒸発器、冷媒配管にて順次接続し、冷媒を循環させる冷サイクルと、
    鋼鈑が曲率を有して塑性加工され、冷媒の内圧に耐えられるように前記圧縮機の密閉構造をなす圧縮機シェルと、
    前記蒸発器の出口から前記圧縮機の吸入口に至る間の前記冷媒配管であって、低温の冷媒が通過する吸入配管と、
    種類の異なる二つの素子を順次接続し、一方の接合部が高温に、他方の接合部が低温に保たれて両接合部間に温度差が生じることにより、該温度差に応じた電力を発電する熱電発電素子モジュールと、
    一方の面が前記熱電発電素子モジュールの高温側の接合部である高温部に接触するように配置されるとともに、他方の面が前記圧縮機シェルの表面の曲率に合わせて加工されて前記圧縮機シェルの表面に接触する高温部伝熱板と、
    前記熱電発電素子モジュールの低温側の接合部である低温部に外表面が接触するように配置されるとともに、前記吸入配管の一部が内部を通って接触する低温部伝熱板と、を備え、
    前記高温部伝熱板と前記熱電発電素子モジュールと前記低温部伝熱板とが積層されるとともに、前記圧縮機シェルにて加熱される前記高温部伝熱板前記吸入配管にて冷却放熱される前記低温部伝熱板との温度差によって、前記熱電発電素子モジュールの両接合部間に温度差を生じさせて発電させ、この発電された電力を当該温冷熱装置に使用される電気器へ給電することを特徴する温冷熱装置。
  2. 冷媒を圧縮する圧縮機、この圧縮機にて圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、この凝縮器を通過した冷媒を減圧させるキャピラリーチューブもしくは膨張弁、減圧後の冷媒を蒸発させる蒸発器と、を冷媒配管にて順次接続し、冷媒を循環させる冷凍サイクルと、
    前記圧縮機の吐出口から前記凝縮器の入口に至る間の前記冷媒配管であって、高温の冷媒が通過する吐出配管と、
    前記蒸発器の出口から前記圧縮機の吸入口に至る間の前記冷媒配管であって、低温の冷媒が通過する吸入配管と、
    種類の異なる二つの素子を順次接続し、一方の接合部が高温に、他方の接合部が低温に保たれて両接合部間に温度差が生じることにより、該温度差に応じた電力を発電する熱電発電素子モジュールと、
    この熱電発電素子モジュールの高温側の接合部である高温部に外表面が接触するように配置されるとともに、前記吐出配管の一部が内部を通って接触する高温部伝熱板と、
    前記熱電発電素子モジュールの低温側の接合部である低温部に外表面が接触するように配置されるとともに、前記吸入配管の一部が内部を通って接触する低温部伝熱板と、を備え、
    前記高温部伝熱板と前記熱電発電素子モジュールと前記低温部伝熱板とが積層されるとともに、前記吐出配管にて加熱される前記高温部伝熱板と前記吸入配管にて冷却放熱される前記低温部伝熱板との温度差によって、前記熱電発電素子モジュールの両接合部間に温度差を生じさせて発電させ、この発電された電力を当該温冷熱装置に使用される電気機器へ給電することを特徴とする温冷熱装置。
  3. 前記蒸発器にて発生するドレイン水が流れる水冷配管を内蔵した水冷ジャケットが前記低温部伝熱板に積層され、前記ドレイン水の吸熱によって前記低温部伝熱板の冷却放熱が補助されることを特徴とする請求項1または請求項記載の温冷熱装置。
  4. 大気により冷却される放熱フィンが前記低温部伝熱板に積層され、前記低温部伝熱板の冷却放熱が補助されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温冷熱装置。
  5. 前記積層された高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが、これら積層物を覆うように形成された樹脂の外殻モールドによって一体型構造をなしていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温冷熱装置。
  6. 前記高温部伝熱板と前記熱電発電素子モジュールとの間および前記熱電発電素子と前記低温部伝熱板との間が、シリコーングリスにアルミナを混合した高熱伝導性グリースによって微小隙間が埋められ、前記高温部伝熱板と前記熱電発電素子モジュールと前記低温部伝熱板とが密着して積層されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温冷熱装置。
  7. 前記積層された高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板これら積層物を覆うように形成された樹脂の外殻モールドによって一体型構造をなすとともに、前記外殻モールドの前記高温部伝熱板側の端部に埋設されたマグネットによって、前記高温部伝熱板が前記圧縮機シェルの表面に密着固定されていることを特徴する請求項1に記載の温冷熱装置。
  8. 前記積層された高温部伝熱板と熱電発電素子モジュールと低温部伝熱板とが、これら積層物を覆うように形成された樹脂の外殻モールドによって一体型構造をなすとともに、前記圧縮機シェルの周囲に沿って配設されたベルトで前記圧縮機と締結され、前記高温部伝熱板が前記圧縮機シェルの表面に密着固定されていることを特徴とする請求項1に記載の温冷熱装置。
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