JP4299459B2 - 人間の皮膚の脱毛用器具のための付属装置 - Google Patents

Description

【０００１】
本発明は、人間の皮膚の脱毛用器具のための付属装置に関し、上記器具は、脱毛のための第１の軸の周りを回転する少なくとも１つのクランプ装置を駆動するモータを収容するためのハウジングを備えている。
【０００２】
この形式の器具は、ドイツ特許出願公開明細書１９５，２１，５８５ Ａ１で公知である。本明細書は、複数のクランプ装置を備え、ハウジング内に収容され、モータにより駆動される回転形シリンダを有する人間の皮膚から毛を抜き取る脱毛器具を説明している。脱毛器具が動作中は、回転形シリンダは回転運動を行い、その間にクランプ装置は周期的なクランプ運動を行う。使用者が脱毛器具を皮膚に当てると、クランプ運動によってクランプ装置は毛を捉え、抜き取る。
【０００３】
公知の脱毛器具は、各脱毛動作の前に１回限りのパルスを１つ皮膚に送出する装置を更に備えている。このパルスは、脱毛による実際の痛みよりも不快さが少ないと使用者が感じる痛みを発生する。
【０００４】
このような装置を備えることに関する設計努力は無視できない。したがって本発明の目的は、ほとんど努力を伴わずに、脱毛時の使用者の痛みの知覚を減少させることを可能にする器具を提供することである。
【０００５】
本発明によれば、脱毛の間に痛みの知覚を減少させる少なくとも１つの構成要素を有する付属装置を備えていると初めに参照された形式の器具でこの目的は達成され、この構成要素は脱毛に先だって皮膚に接触する。
【０００６】
したがって、痛みを減少させる装置を含む脱毛器具に付加的な付属装置が設けられる。この装置を使用すると、器具自身にこれらの装置を一体化する高度の設計努力は不要であり、一定の脱毛器具に付属装置を使用することで十分である。明らかに、設計の具体化とそれによって発生する費用に関して、これは、適切なパルスが脱毛に先立つことにより、脱毛の痛みを緩和する大幅に簡単な可能性をもたらす。
【０００７】
本発明の他の利点は、既存の脱毛器具にも付属装置を設けることができることであり、したがって、既存の脱毛器具の改装としたがって付随する改良が可能なことである。
【０００８】
さらに、付属装置は使用後に脱毛器具から取り外し、別々に清掃することが可能である。これは、脱毛器具の操作に関して、さらに単純化と改良をもたらす。
【０００９】
本発明の有利な態様において、第１の軸にほぼ平行に整列し、回転式に上記構成要素を収容する第２の軸が設けられる。特に好都合なことに、構成要素は、脱毛に先だって皮膚に沿って転がる(roll off)輪または歯車または同等物である。用語「歯車」は、刺激用の輪、歯付きのディスク、特殊な形状のディスクおよび人間の皮膚を刺激するのに適した任意の他の構成要素を含むものと解釈されるとして、本明細書において使用される。
【００１０】
使用者が脱毛器具を皮膚に沿って動かすにつれて、歯車はクランプ装置に先だって一定不変に皮膚に接触する。皮膚の刺激は、皮膚に沿って歯車の歯が転がることにより達成される。この刺激効果は、クランプ装置により行われる実際の脱毛に先だって生ずる。刺激によって、使用者の痛みの知覚は刺激を受けている箇所では緩和される。結果として、使用者は後に続く脱毛の痛みを緩和されたと感じる。
【００１１】
本発明の有利な別の態様において、複数の構成要素が相互に間隔を置いて並んで第２の軸の上に回転可能に配列されている。この配列において、複数の構成要素が相互に独立して回転するように適合されていれば、特に便利である。
【００１２】
複数の独立の歯車によって、刺激を受ける皮膚の部分で刺激効果はさらに強められ、したがって引き続く脱毛による痛み全体が緩和される。
【００１３】
本発明の他の有利な態様において、第１の軸にほぼ平行に整列し、そのうえで回転するためのローラまたはシャフトまたは同等物をその上に搭載した、第３の軸が設けられている。
【００１４】
ローラは、脱毛中に皮膚を緩み無く伸ばすように動作する。これはクランプ装置が毛を捉えることを容易にする。
【００１５】
本発明のさらに別の有利な態様において、第２および／または第３の軸の搭載は、ハウジングの方向に後退可能であるように、回動可能に構成されている。この配置において、第２および／または第３の軸がハウジングから突出するようにばねで押し付けられていれば、特に都合が良い。
【００１６】
これは、皮膚のどのような湾曲した輪郭に対しても、歯車自身が自動的に適合し追随することを特に可能にする。
【００１７】
特に有利なことには、付属装置は、ハウジングに押し込めばめされ、備えられている場合には、その上に解放可能にロック可能である。
【００１８】
本発明は、付属装置として実施可能なばかりではなく、脱毛器具自体の一体的な部分として形成することも可能なことが特に指摘される。本発明の単純な構成によって、本発明の当該実施例が公知の脱毛器具に対して本質的な利点をもたらすことも十分理解されよう。
【００１９】
本発明の他の特徴、応用の可能性および利点は、添付図面の図に示した本発明の実施例の以下の説明から明白になるであろう。以下に説明し、あるいは図に示すいかなる単一の特徴および単一の特徴のいかなる組み合わせも、特許請求の範囲に記載したそれらの要約、またはそれらの背景参考資料(back reference)にかかわらず、また説明および図面におけるそれらの言葉遣いおよび表示にそれぞれかかわらず、本発明の内容を構成することは理解されよう。
【００２０】
図１から図３までを参照して以下に説明する特徴は、ドイツ特許出願公開明細書１９５，２１，５８５ Ａ１および／またはＥＰＯ特許出願公開明細書５９６，２８３ Ａ１に説明されている形式の脱毛器具と連係して動作するのに適している。これら２つの公開特許出願の開示内容は、明示された参考文献として本明細書に含まれると見なされるものとする。
【００２１】
特に図２は、上に参照した２つの公開特許出願で説明したような人間の皮膚を脱毛するための器具２の脱毛ヘッド１を示す。脱毛ヘッド１は、第１の軸の周りを回転するように搭載された回転形シリンダ４をその中に収納しているハウジング３を有する。器具２の中には、回転形シリンダ４を駆動するように適合されたモータが収容されている。回転形シリンダ４は、皮膚と接触して設置されるように、ハウジング３内の開口部６を介して延びている複数のクランプ装置５を備えている。器具２の動作中は、回転運動を行うためにクランプ装置５は回転形シリンダ４と協動し、その間にクランプ装置５は開口部６の領域内で付加的な周期的クランプ運動を行う。クランプ装置５が皮膚と接触しているとき、クランプ運動が起きると同時に、クランプ装置５に近い毛はクランプ装置５により捉えられ、抜き取られる。
【００２２】
図１に詳しく示すように、脱毛器具２に押し込めばめすることができる付属装置７が設けられている。これを行うために、付属装置７および脱毛ヘッド１のハウジング３は、付属装置７がハウジング３の上に特に確実に係合して着座することを可能にするように、適切に成形加工された協力する成型部品または同等物を有する。必要があれば、付属装置７がハウジング３の上に解放可能にロックされることを可能にするように、装置を設けることができる。
【００２３】
付属装置７は、回転形シリンダ４の第１の軸にほぼ並行に配置された第２の軸８を有する。第２の軸８の上で回転するように搭載された複数の歯車９が、第２の軸８の上に相互に間隔を置いて並んで配置されている。歯車９を有する第２の軸８は、回転形シリンダ４の縦方向寸法にほぼ対応する縦方向寸法である。第２の軸８の縦方向の寸法に対し横向きに見ると、歯車９は回転形シリンダ４にごく近接して配置されている。
【００２４】
第２の軸８の上の個々の歯車９は、相互に独立して回転するように適合されている。第２の軸８の上の個々の歯車９は、モータおよび／または回転形シリンダ４の回転方向に独立して回転するように更に適合されている。しかし、歯車９が相互に結合され、特に回転形シリンダ４あるいはモータによって個々にあるいは共同で駆動されることも可能であることは十分理解されよう。
【００２５】
付属装置７は、回転形シリンダ４の第１の軸にほぼ並行に配置された第３の軸１０を有する。第３の軸１０の上に、第３の軸１０の上で回転するように搭載されたローラ１１が設けられている。第３の軸１０とローラ１１は、回転形シリンダ４の縦方向寸法にほぼ対応する縦方向の寸法である。さらに、第２の軸８と第３の軸１０の縦方向寸法はほぼ等しい。第３の軸１０の縦方向の寸法に対し横向きに見ると、ローラ１１は回転形シリンダ４にごく近接して配置されている。
【００２６】
ローラ１１は、モータおよび／または回転形シリンダ４および／または歯車９の回転に独立して回転するように適合されている。しかし、ローラ１１が回転形シリンダ４あるいはモータにより駆動されることも可能であることは十分理解されよう。同様に、ローラ１１と歯車９が一致して回転するように相互に結合することも可能である。
【００２７】
第２の軸８はフレーム１２の上に保持され、第３の軸１０はフレーム１３の上に保持される。フレーム１２、１３のそれぞれは脚１４を有するほぼＵ字形の構成であり、脚１４の自由端の上にそれぞれの軸８、１０が支持されている。さらに、フレーム１２、１３の脚１４は、付属装置７およびハウジング３の形状にほぼ適合するように、アーチ形あるいは湾曲した構成である。
【００２８】
２つのフレーム１２、１３は付属装置７の中に格納され、適切な装置によりその中に保持される。付属装置７内に設けられたガイド１５は、フレーム１２、１３が脚１４の方向に移動することを可能にする。移動の長さは、対応する止め子により制限されている。ガイド１５はスプリングまたは同等物を収容でき、それによりフレーム１２、１３は付属装置から押し出される。
【００２９】
２つのフレーム１２、１３は、ガイド１５の中で相互に独立して移動可能である。このように、歯車９とローラ１１は、相互に独立して付属装置７から延伸可能であり、付属装置７の中に格納可能である。しかし、フレーム１２、１３が相互に結合され、したがって合同の枢動動作を行う可能性もある。
【００３０】
この後者の場合に、この合同の枢動動作は、たとえば、クランプ装置５の閉成時点を調整するためにそれを使用して、別の目的に役立つ可能性もある。
【００３１】
特に図３ａから３ｄは、フレーム１２、１３の様々な位置、したがって歯車９を有する第２の軸８およびローラ１１を有する第３の軸１０の様々な位置を示す。図３ａに示すように、歯車９およびローラ１１は、スプリング負荷により得られ、外部衝撃のない場合に維持される延伸した平常位置にある。図３ｂにおいてフレーム１２、１３は付属装置７の中に完全に格納されており、その結果、歯車９およびローラ１１も格納された位置にある。図３ｃおよび３ｄは、例として、歯車９およびローラ１１が相互に独立してそれぞれ平常位置と格納された位置の間の任意の位置を占めることができる複数の中間位置の２つを示す。
【００３２】
器具２の操作中は、クランプ装置５を有する回転する回転形シリンダ４の使用者は皮膚に当てる。その結果、歯車９およびローラ１１は、特に皮膚に係合することにより、同様に皮膚に接触する。次に使用者は、運動方向から見て、歯車９がクランプ装置５より先にあるように皮膚に沿って器具２を動かす。その結果、歯車９はクランプ装置５より先に皮膚に沿って転がる。
【００３３】
歯車９の歯の回転動作は皮膚を刺激する。この刺激は、この特定の位置における使用者の痛みの知覚を減少させる効果を有する。先に詳述したように、クランプ装置５により毛が抜き取られる前に、皮膚は刺激される。痛みの知覚が減少するので、実際の脱毛により生ずる痛みは、より少なく感じられる。
【００３４】
ローラ１１は、脱毛中に皮膚を緩み無く伸ばすように動作する。しかし、ローラ１１の代わりに第３の軸１０の上に歯車を配置して、皮膚に沿ってどちらの方向にも使用者が器具２を動かすことができるようにすることも可能である。
【００３５】
回転するフレーム１２、１３およびそれに応じて後退する第１および第２の軸８、１０によって、歯車９およびローラ１１は皮膚のどのような湾曲にも適合することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 人間の皮膚の脱毛用の器具に使用される本発明による付属装置の実施例の概略斜視図である。
【図２】 脱毛器具に取り付けられた図１の付属装置の概略斜視図である。
【図３ａ】 器具に押し込めばめ(push-fit)された図１の付属装置の概略側面図であり、様々な位置を示している。
【図３ｂ】 器具に押し込めばめ(push-fit)された図１の付属装置の概略側面図であり、様々な位置を示している。
【図３ｃ】 器具に押し込めばめ(push-fit)された図１の付属装置の概略側面図であり、様々な位置を示している。
【図３ｄ】 器具に押し込めばめ(push-fit)された図１の付属装置の概略側面図であり、様々な位置を示している。
【符号の説明】
１…脱毛ヘッド、２…脱毛用器具、３…ハウジング、４…回転形シリンダ、５…クランプ装置、７…付属装置、８…第２の軸、９…歯車、１０…第３の軸、１１…ローラ、１２，１３…フレーム、１４…脚、１５…ガイド。

Claims (8)

1. 人間の皮膚の脱毛用の器具（２）のための付属装置（７）であって、前記器具（２）は脱毛のために第１の軸の周りを回転する少なくとも１つのクランプ装置（５）を駆動するモータを収容するためのハウジング（３）を備えており、前記付属装置（７）は脱毛の間の痛みの知覚を減少させるための複数の構成要素を備えており、前記構成要素は脱毛に先だち皮膚と接触するものであり、
   前記付属装置が前記ハウジングに取り付けられた状態で、前記第１の軸とほぼ平行に整列し、前記構成要素が相互に独立して回転するように前記構成要素を支持する第２の軸（８）が設けられており、
   前記構成要素は、脱毛に先だち皮膚に沿って転がる輪または歯車（９）であることを特徴とする付属装置（７）。
2. 複数の構成要素が、相互に間隔を置いて、並んで前記第２の軸（８）の上に回転可能に配列されていることを特徴とする、請求項１に記載の付属装置（７）。
3. 前記構成要素は、上記モータおよび／または上記クランプ装置（５）と独立して回転可能であることを特徴とする、請求項１または２に記載の付属装置（７）。
4. 上記第１の軸にほぼ平行に整列し、その上で回転するためのローラ（１１）またはシャフトまたは輪、または刺激用の輪、をその上に搭載した、第３の軸（１０）が設けられていることを特徴とする、請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の付属装置（７）。
5. 上記第２のおよび／または第３の軸（８、１０）の搭載は、上記ハウジング（３）の方向に後退可能であるように、回動可能に構成されていることを特徴とする、請求項１から請求項４までのいずれか１項に記載の付属装置。
6. 上記第２のおよび／または第３の軸（８、１０）は、上記ハウジング（３）から突出するようにばねにより押し付けられていることを特徴とする、請求項５記載の付属装置（７）。
7. 上記第２の軸（８）および上記第３の軸（１０）は、相互に独立して回動可能であることを特徴とする、請求項５または請求項６のいずれか１項に記載の付属装置（７）。
8. 前記付属装置（７）は、前記ハウジング（３）に押し込んで嵌められており、備えられている場合には、その上に解放可能にロック可能であることを特徴とする、請求項１から請求項７までのいずれか１項に記載の付属装置（７）。

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