JP4298405B2 - 汚水処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生物学的に有機物、窒素およびリンを同時除去する汚水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
汚水中の窒素・リンの生物学的な同時除去方法のひとつとして、嫌気−無酸素−好気法(A2O法)がある。このA2O法を実施した水処理装置の例は、例えば、特許文献1に記載されている。
【0003】
A2O法は、最初沈殿池、嫌気槽、無酸素槽、好気槽、最終沈殿池の順番で各槽を直列に配置し、かつ、好気槽から無酸素槽への硝化液返送ライン、最終沈殿池から嫌気槽への汚泥返送ラインを形成するシステムによって行われる方法である。
【0004】
本方法により、原水中のリンは、嫌気槽でのリン放出と好気槽でのリン摂取により原水中から活性汚泥中に取り込まれ、余剰汚泥として引き抜かれる。また、原水中の窒素は、好気槽での硝化作用、および、無酸素槽での脱窒作用により除去される。
【0005】
なお、特許文献1に記載の水処理装置では、MLSS計や全窒素・全リン計等によっての好気槽内の窒素、リン濃度を測定し、この測定値に基づいて嫌気槽内への返送汚泥量を制御している。また、嫌気状態の間接的な監視のため、ORP計を嫌気槽内に設置している。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−237788号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したA2O法は、生物学的に窒素・リンを同時除去できる点で非常に有効な方法であると考えられているが、それを実施する具体的な設備やその運転方法については多分に改良の余地が残されている。
【0008】
まず第1に、従来のA2O法では、嫌気槽へ微生物を補充するため、最終沈殿池から嫌気槽に直接汚泥を返送している。嫌気槽は、微生物のリン放出作用を安定させるため、嫌気状態を精度良く保つ必要がある。しかし、最終沈殿池から返送される汚泥中には、硝酸性窒素や亜硝酸性窒素(以下、硝酸性窒素等と称する)の他に、溶存酸素が含まれている可能性が多分にあり、嫌気状態が不安定になる恐れがあった。また、返送汚泥中の硝酸性窒素等の影響により、嫌気槽内における微生物のリン放出が妨げられる可能性もあった。
【0009】
また、特許文献1に記載の水処理設備では、嫌気状態の監視のために嫌気槽内にORP計を配置しているが、そのORP計を利用して返送汚泥量制御(ORP制御)を行った場合にも、返送汚泥中に溶存酸素等が含まれている関係から、測定値が不安定になり易く、実質的なORP制御は困難であった。
【0010】
本発明は、以上の問題点を解決することを課題とし、嫌気槽内の嫌気状態を安定的に保持すると共に、汚水浄化の処理性を高めることのできる汚水処理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための第1の発明は、
流入原水を嫌気槽、無酸素槽、好気槽、沈殿槽の順番に流動させ、前記沈殿槽に堆積する汚泥を前記無酸素槽に返送すると共に、前記無酸素槽内の汚泥の一部を前記嫌気槽に返送して嫌気槽と無酸素槽の間で循環させることにより、原水中の有機物、窒素およびリンを生物学的に同時除去する汚水処理方法であって、
流入原水の量が所定量以内の通常の汚水処理時には前記嫌気槽内を攪拌し、流入原水の量が前記所定量を超えた時には前記嫌気槽内の攪拌を停止することを特徴とする汚水処理方法である。
【0012】
第1の発明にかかる汚水処理方法では、沈殿槽に堆積する汚泥を無酸素槽に返送すると共に、無酸素槽内の汚泥の一部を循環汚泥として嫌気槽に送る。そのため、最終沈殿池からの返送汚泥を直接嫌気槽内に送り込む従来の処理法(A2O法)に比べ、嫌気槽内の嫌気状態を安定化することができる。また、無酸素槽内で脱窒され窒素含有量(NO3,NO2)が少なくなった汚泥が、循環汚泥として嫌気槽に送られるため、嫌気槽内でのリン放出作用に支障を与えることが少なくなる。また、本方法を利用することにより、近年発見された脱窒リン除去細菌(以下、DPBと称する)の安定的な育成が可能となる。
【0013】
嫌気槽内の攪拌混合を、降雨時等の流入原水量が増大した状況下でも続けた場合、リン未放出の微生物(汚泥)が嫌気槽外に多量に流出(フラッシュアウト)してしまい、降雨後における処理の回復に時間を要する可能性があるが、第1の発明に係る汚水処理方法では、流入原水の量が所定量を超えた時点で嫌気槽内の攪拌を停止するので、リン除去微生物の意図的な沈降状態を作り出すことができ、リン未放出の微生物(汚泥)が嫌気槽外に多量に流出するフラッシュアウトを防止することができる。そのため、沈殿したリン除去微生物の嫌気状態が保持され、降雨後の処理の回復が早くなる。
なお、嫌気槽内の攪拌は、主として微生物(汚泥)の堆積を防止する目的で行う軽攪拌であり、完全混合までは予定していない。そのため、少なくとも嫌気槽底部が一定の攪拌状態にあれば足り、押し出し流れを形成する場合にも支障を来さない。
【0014】
第2の発明は、
第1の発明にかかる汚水処理方法であって、
前記嫌気内の流れを原水流入口側から処理原水流出口側へ向けた押し出し流れとすることを特徴とする汚水処理方法である。
【0015】
従来のA2O法における嫌気槽では、リン放出を槽全体で効率良く行うことを前提にシステム設計を行っており、通常、流入原水中の有機物と返送汚泥とは完全に混合されている。そのため、リンを放出した微生物(汚泥)と未放出の微生物(汚泥)とが混ざり合った状態で無酸素槽に流出する可能性が高い。汚水中のリン除去(回収)は、嫌気槽内でリンを放出した微生物が好気槽内で放出した量以上のリンを取り込むことによって行われる。ところが、嫌気槽内でのリンの放出が不十分な微生物がそのまま無酸素槽から好気槽に流れ込むと、好気槽内で十分にリンを取り込むことができなくなり、リン除去効率の低下を招く恐れがあった。
【0016】
この点、第2の発明に係る汚水処理方法では、嫌気槽内の流れを原水流入口側から処理原水流出口側へ向けた押し出し流れとしたことにより、嫌気槽内における上澄水中のリン濃度を上流側で薄く、下流側で濃く(微生物中のリン濃度はその逆となる)することができる。つまり、嫌気槽内での押し出し流れの形成により、主としてリン放出後の微生物の無酸素槽への流出を促進させることができるようになる。このため、嫌気槽内でのリン放出効率を高めることができ、結果的に好気槽でのリン除去効率を向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る汚水処理システム(汚水処理設備)を説明するための概略構成図である。この第1の実施形態の汚水処理システム(以下、第1システムと称する)は、第1の実施形態の汚水処理方法を実施するためのもので、その基本構成は、最初沈殿池1、最初沈殿池1から流出する原水を受け入れる嫌気槽2、嫌気槽2から流出する処理原水が流入する無酸素槽3、無酸素槽3から流出する処理原水が流入する好気槽4、好気槽4から流出する処理原水が流入する最終沈殿池5、最終沈殿池5内に堆積する汚泥を無酸素槽3に返送する汚泥返送ライン6、無酸素槽3から嫌気槽2へ汚泥を返送する汚泥循環ライン8、最終沈殿池5から余剰汚泥を排出する余剰汚泥排出ライン9からなる。
【0018】
汚泥循環ライン8には、無酸素槽3内の汚泥を引き抜いて嫌気槽2へ移送するための駆動ポンプ81が備わり、汚泥返送ライン6には、最終沈殿池5内の池底に堆積する汚泥を無酸素槽3に送り込むための駆動ポンプ61が備わっている。なお、最終沈殿池5が、請求の範囲に記載の「沈殿槽」に相当する。
【0019】
この第1システムを利用した汚水処理方法では、流入原水を、まず、最初沈殿池1に流入させる。この最初沈殿池1で、比較的粒径の大なる塵芥や有機物等を沈降堆積させ、生汚泥として排出する。最初沈殿池1で有機物等の一部を沈降除去することにより、次工程での生物処理負荷を軽減する。
【0020】
次に、最初沈殿池1から流出する上澄液(原水)を、嫌気槽2、無酸素槽3、好気槽4、最終沈殿池5の順番に流動させ、最終沈殿池5に堆積する汚泥を無酸素槽3に返送すると共に、無酸素槽3中の汚泥の一部を嫌気槽2に返送して嫌気槽2と無酸素槽3間で循環させることにより、原水中の有機物、窒素およびリンを、生物学的に同時除去する。この生物学的なリンと窒素の同時除去のメカニズムを、リン除去作用と窒素除去作用に分けて説明する。
【0021】
(リン除去作用について)
最初沈殿池1から流出する上澄液(原水)は、嫌気槽2に流入し、無酸素槽3からの循環汚泥と混ぜ合わされる。この原水に含まれる有機物は、嫌気槽2内で微生物のリン放出に利用される。具体的には、無酸素槽3から送り込まれる循環汚泥中の微生物の細胞中には、ポリリン酸が蓄積している。嫌気状態では、細胞中のポリリン酸は加水分解されて、正リン酸として原水中に放出され、原水中の有機物は細胞内に摂取される。このとき、リン酸の放出速度は、一般的に原水中の有機物濃度が高いほど大きい。また、原水中に硝酸、亜硝酸が多く含まれていると、一般的にリン放出効率を低下させると推察されている。
【0022】
リンを含有する原水は、嫌気槽2から無酸素槽3、無酸素槽3から好気槽4へと順次流れる。好気槽4において微生物は、嫌気状態で放出した正リン酸の量以上の正リン酸を原水から摂取し、ポリリン酸として再合成する。このポリリン酸を蓄積した微生物が、次工程の最終沈殿池5で沈降堆積した汚泥と共に、無酸素槽3へ返送され、更に、嫌気槽8へと循環される。以上の嫌気−好気作用を繰り返すことで、活性汚泥中(微生物中)のリン含有量が増大し、最終的に余剰汚泥として排出される。なお、前述のDPBは、無酸素条件下で正リン酸の摂取を行う。以上がリン除去作用である。
【0023】
(窒素除去作用について)
無酸素槽3では、脱窒作用が行われる。具体的には、無酸素条件下で硝酸性窒素等が還元され、窒素ガスとなって大気に放出され除去される。なお、その際に必要とされる水素供与体には、原水中の有機物が利用される。以上が、窒素除去作用である。
【0024】
この第1システムでは、嫌気槽2への微生物(汚泥)の供給は、無酸素槽3からの循環返送によって行われる。そのため、嫌気槽2における嫌気状態が不安定化し難くなる。また、無酸素槽3で硝酸性窒素等が還元され、窒素ガスとして除去された後の汚泥が嫌気槽2に循環返送される。そのため、循環汚泥中に、リン放出の阻害要因と推察される硝酸性窒素等の含有量が少ない。更に、この第1システムでは、嫌気−無酸素条件下で汚泥の一部が循環しており、通常のA2Oシステムでは困難なDPBの安定育成が行われる。
【0025】
また、第1システムでは、通常のA2Oシステムと比較し、嫌気槽2内の原水中に含まれるリン酸濃度も高くなると見込める。そのため、例えば、嫌気槽2内にリン回収を目的とした原水回収設備を付設し、回収原水にカルシウムやマグネシウム等(リン結晶化剤)を注入することで、リン酸カルシウムやリン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)を生成し、リンの回収を実施するというシステムを構築することも可能である。
【0026】
図1中の符号32は、嫌気槽2内のORP値を測定するORP計(嫌気槽内ORP値検出手段)、符号33は、無酸素槽3内のORP値(酸化還元電位)を測定する ORP計(無酸素槽内ORP値検出手段)、符号100は、これらのORP計32、33からの検出値を取り込んで、駆動ポンプ61、81を制御する制御装置である。なお、この制御装置100は、内部処理機能部を模式的に示すものであり、嫌気槽2内のORP計32の信号に基づいて汚泥循環ライン8の駆動ポンプ81を制御する制御部101と、無酸素槽3内のORP計33の信号に基づいて汚泥返送ライン6の駆動ポンプ61を制御する制御部102とを持ち、前者の制御部101が循環汚泥量制御手段に相当し、後者の制御部102が返送汚泥量制御手段に相当する。
【0027】
嫌気状態を維持するためには、嫌気槽2内のORP値を、−500mV〜−250mVの範囲(以下、絶対嫌気範囲と称する)にする必要がある。−250mV以上になると、リン放出が不安定化し、−500mV以下になると、処理原水が、無酸素槽3や好気槽4へ流出した際、各槽でのORP値の低下を招き、不具合を生ずるからである。
【0028】
嫌気槽2内のORP値は、原水の性状(流入水質)、流入量や循環汚泥の流入量に依存する。従って、第1システムでは、嫌気槽2内のORP値をORP計32によって検出し、検出したORP値に応じて、制御装置100が次のように制御を行う。例えば、検出したORP値が、絶対嫌気範囲より低い場合には、駆動ポンプ81による循環汚泥の移送量を増やし、絶対嫌気範囲より高い場合には、駆動ポンプ81による循環汚泥の移送量を減らすか、完全に移送を停止する。これにより、嫌気槽2内のORP値を制御する。
【0029】
ちなみに、本第1システムでは、無酸素槽3中の汚泥が嫌気槽2に送り込まれるため、返送される汚泥中に溶存酸素は含まれない。そのため、嫌気槽2内のORP値の変動幅は、従来のA2O法のシステムに比較して小さく、そのことから上記の制御が成り立つ。
【0030】
また、無酸素槽3内のORP値(酸化還元電位)については、少なくともマイナス状態(一般には、−50mV以下)に保っておく必要がある。しかし、最終沈殿池5からの返送汚泥中には溶存酸素が含まれているため、返送汚泥の状態によっては、無酸素槽3内がプラスに転じる可能性がある。一方、無酸素槽3内の微生物の補充、および、硝酸性窒素等(脱窒作用を奏するため)の補充は、汚泥返送ライン6によって返送される汚泥によって行われる。したがって、第1システムの如く、無酸素槽3内のORP値を直接測定し、この測定値に基づいて返送汚泥量の制御を行うことにより、システム全体の安定を図ることができる。
【0031】
また、この第1システムでは、最終沈殿池5からの返送汚泥を、無酸素槽3の上流側(好ましくは、処理原水流入口近傍)に返送し、かつ、無酸素槽3の下流側(好ましくは、処理原水流出口近傍)から引き抜いた汚泥を、循環汚泥として嫌気槽2に返送する。
【0032】
そのため、無酸素槽3内で十分に脱窒され、硝酸性窒素等が除去された後の汚泥が嫌気槽2に送り込まれるため、嫌気槽2内における硝酸性窒素等の悪影響(リン放出効率の低下)を一層低減できる。
【0033】
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
図2は、第2の実施形態に係る汚水処理システム(汚水処理設備)を説明するための概略構成図である。この第2の実施形態の汚水処理システム(以下、第2システムと称する)の基本構成は、第1システムに、好気槽4から無酸素槽3へ硝化液を返送する硝化液返送ライン7を付加したものである。硝化液返送ライン7には、硝化液の移送を行う駆動ポンプ71が備わっている。
【0034】
このように硝化液返送ライン7を設けることにより、最終沈殿池5からの返送汚泥の量が限られることによって無酸素槽3での脱窒効率が低下する場合にも、無酸素槽3に硝化液(硝酸性窒素等を含んだ硝化汚泥)の補充を行うことができるので、適切な対応を採ることが可能となる。
【0035】
この第2システムでは、制御装置100B中に模式的に示す制御部102Bが、無酸素槽3内のORP計33で検出されたORP値に基づき、駆動ポンプ71や駆動ポンプ61を制御し、硝化液の返送量と汚泥返送ライン6における返送汚泥量とを複合的に制御する。汚泥循環ライン8の制御については、第1システムと同様である。
【0036】
仮に、原水(SSが含まれていないと仮定)の流入量をA(m3/日)、嫌気槽2、無酸素槽3、好気槽4からなる生物処理槽内の汚泥濃度をB%、最終沈殿池5からの返送汚泥濃度をC%、返送汚泥量をD(m3/日)とすると、以下の式(1)が成り立つ。
C*D/(A+D)=B ・・・・(1)
【0037】
また、硝化液の返送量をF(m3/日)とすると、理論上の窒素除去率をE(%)とすると、以下の式(2)、(3)が成り立つ。
E=R/(1+R) ・・・・(2)
R=(D+F)/A ・・・・(3)
【0038】
そこで、第2システムでは、以上の要素を複合的に加味しながら制御する。例えば、窒素除去率を高めるためには、式(2)、(3)からDを高める必要がある。一方、生物処理槽内の汚泥濃度は一定に保ち、安定させる必要があるため、Dの返送汚泥量には限界がある。この場合、Aに対するDの比を一定にして、Fを増やして調節する。
【0039】
なお、硝化液の返送量と返送汚泥量との複合的な制御ではなく、硝化液の返送量の制御、もしくは返送汚泥量の制御を、無酸素槽3内で計測されたORP値に基づき、それぞれ独立して行うこともできる。
【0040】
第2システムにおける無酸素槽3は、図3に示す如く、入口領域R1と中間領域R2と出口領域R3の3つの領域に区画されている。そして、嫌気槽2からの処理原水が流入する入口領域R1に、汚泥返送ライン6の投入口(無酸素槽3への連絡口)が連絡している。また、硝化液返送ライン6の投入口(無酸素槽3への連絡口)は、中間領域R2に連絡している。なお、入口領域R1、中間領域R2、出口領域R3の底にはそれぞれ、第1攪拌手段41、第2攪拌手段42、第3攪拌手段43が備え付けられている。第1攪拌手段41は、他の第2、第3攪拌手段42、43に比較して、同程度以上の強い攪拌を行っている。
【0041】
したがって、第2システムでは、無酸素槽3の入口領域R1に、汚泥返送ライン6からの返送汚泥が投入され、かつ、槽内が攪拌されている。このように、原水と返送汚泥(微生物)とが、他の領域から区画された同一領域(入口領域R1)に投入され、かつ、攪拌混合されると、返送汚泥中の微生物は、原水中の有機物を利用し、汚泥中の硝酸性窒素等を脱窒する。一方、この微生物は、原水中の有機物を吸着保持し、この保持状態のまま中間領域R2に流出する。この中間領域R2には、硝化液が硝化液返送ライン7によって投入されている。そのため、流出した微生物は、自身が、吸着保持する有機物を効果的に利用して、硝化液中の硝酸性窒素等を脱窒する。
【0042】
無酸素槽3内の処理原水が好気槽4へ向けて流出する出口領域R3には、散気用ブロア(好気手段)45が設けられている。なお、第3攪拌手段43に散気装置を組み込んだり、空気の供給を制御し得る曝気攪拌装置に置き換えて、好気手段とすることもできる。
【0043】
散気用ブロア45は、常時曝気しているわけではなく、処理の状況に応じて曝気し、出口領域R3を無酸素状態から好気状態に変更させる。以下、具体的に説明する。
【0044】
散気用ブロア32は、通常時は停止しており、出口領域R3は無酸素状態にある。しかし、例えば、嫌気槽2や無酸素槽3内のORP計32、33に基づいて原水中の有機物が突発的に増加したと判断できる場合や、降雨時等に処理原水の流入量が急激に増えた場合には、好気槽4のみで有機物を除去することが困難な場合が生じる。このような場合、一時的に、散気用ブロア32を駆動し、出口領域R3を好気状態に変更する。それにより、有機物の除去やその他の処理性を安定した状態で実施できる。
【0045】
なお、第2システムでは、無酸素槽3の出口領域R3を他の領域と区画しているため、一時的に出口領域R3を好気状態に変更しても、他の領域に与える影響が少ない。
【0046】
続いて、嫌気槽2の原水流入口2aから処理原水流出口2bに向けて押し出し流れを生じさせる汚水処理方法、および、この押し出し流れを効率的に生じさせる逆流規制部23について説明する。
【0047】
押し出し流れ(プラグフロー)とは、原水流入口2aから嫌気槽2内に流入する原水が、処理原水流出口2bの方向(前方)に向けて原水を押し出し、最終的に処理原水流出口2b付近の原水を処理原水として無酸素槽3へ送り出す流れを意味する。
【0048】
この押し出し流れについて、図4を参照して説明する。なお、図4は、嫌気槽2における上澄水中のリン濃度分布を示す模式図であり、(a)は嫌気槽2内における測定点の位置を示す図、(b)は押し出し流れにおいて(a)に対応した各測定点における上澄水中のリン濃度分布を示す図、(c)は完全混合において(a)に対応した各測定点における上澄水中のリン濃度分布を示す図である。また、(b)、(c)の一点鎖線は理想的な濃度分布状態を示しており、実線は実測した場合を想定した濃度分布状態を示している。
【0049】
図4(c)によれば、完全混合における上澄水中のリン濃度は、原水流入口2a側から原水流出口2b側に向けて略均等に分布する。一方、押し出し流れにおける上澄水中のリン濃度は、原水流入口2a側で低くなり、原水流出口2b側で高くなる。また、押し出し流れでのリン濃度は、原水流入口2a側から原水流出口2b側に向けて概略、上昇勾配を持つ分布となる。
【0050】
ここで、完全混合か、押し出し流れかを判断する方法について説明する。本方法では、流入口近傍と流出口近傍、および、流入口と流出口とを結ぶ流路途中の複数箇所において、それぞれリン濃度を測定する。そしてこの測定結果が、
(1)「流入口近傍のリン濃度が流出口近傍のリン濃度に比較して低い」(2)「嫌気槽2内における下流側のリン濃度が上流側のリン濃度に比較して 上昇傾向にある」という条件を全て満たす場合に、押し出し流れであると判断する。
【0051】
以上の判断手法を具体的に説明する。図4中のAは流入口近傍の測定点、Bは流出口近傍の測定点であり、C1〜C3は、流れ方向に平行な同一線上に複数ある任意の測定点であるとする。なお、測定点Cの添字は、若い番号の方が上流側とする。また、各測定点(A,B,C1〜C3)の間隔は1m以上とする。
【0052】
押し出し流れと判断する場合、まず、Aのリン濃度が、Bのリン濃度に比較して低い必要がある〔(1)の条件〕。さらに、C1〜C3、およびBの各測定点での実測値と上流側直近の測定点での実測値を比較する。つまり、C1に対してはA、C2に対してはC1、C3に対してはC2、Bに対してはC3のリン濃度の実測値をそれぞれ比較する。ここで、各測定点での実測値(リン濃度)が、上流側直近の測定点の実測値(リン濃度)よりも高くなる場合を「正」とし、低くなる場合を「負」とする。そして、この「正」の数が、「負」の数を上回れば、前述の「上昇傾向」にあると判断する〔(2)の条件〕。以上、(1)、(2)の条件を全て満足する場合には押し出し流れと判断する。
【0053】
以上の如く、押し出し流れを形成した場合、嫌気槽2内における上澄水中のリン濃度は、原水流入口2a側(上流側)で低く、処理原水流出口2b側(下流側)で高くなる(微生物中のリン濃度はその逆となる)。そのため、押し出し流れにより、主としてリン放出後の微生物等が無酸素槽3へ流出することになり、リン放出効率の低下を軽減できる(図4参照)。なお、前述の押し出し流れの判断方法は、上澄液中のリン濃度の測定のみではなく、前記微生物中(沈降汚泥中)のリン濃度を測定することによって行うこともできる。この場合には、前述の方法とは逆となり、上流側の微生物中のリン濃度が、下流側の微生物中のリン濃度よりも上昇傾向にある場合に、押し出し流れと判断する。
【0054】
押し出し流れは、嫌気槽2内の流速、流路幅等、いくつかの要因によって形成されるが、この第2システムでは、押し出し流れを効率良く生じさせるために、逆流規制部23を設けている。この逆流規制部23について詳述する。
【0055】
第2システムにおける嫌気槽2は、側面が水平方向に長い直方体形状をなし、一方の端面側から原水が流入し、他方の端面側から処理原水が無酸素槽3へ流出する。つまり、一方の端面に原水流入口2aがあり、他方の端面に処理原水流出口2bがある。逆流規制部23,23・・は、原水流入口2aから処理原水流出口2bに向けて、嫌気槽2内を複数の部屋に区画する複数の仕切板を立設してなり、仕切板の上方を原水が流動することができるようになっている。この仕切板の作用により逆流が規制され、入ってきた流入原水の量だけ、処理原水が流出口2bから無酸素槽3へ向けて流出する。そのため、嫌気槽2内には、押し出し流れ(プラグフロー)が生じる。
【0056】
図5(a)、(b)は、逆流規制部の各形態例を示す嫌気槽の概略平面図である。図5に示す逆流規制部23は、原水流入口2aから処理原水流出口2bに向けて嫌気槽2中に形成された水路であり、一又は複数の方向に屈曲変化する水路であることを特徴とする。このような水路であれば、屈曲箇所にて逆流が規制されるからである。ちなみに、図5(a)の逆流規制部23,23・・は、嫌気槽2の両側面から交互に突き出た仕切板23aからなり、これらの仕切板23aで前記水路が画成されている。また、図5(b)の逆流規制部23,23・・は、嫌気槽2の前後の両端面から、対向する端面に向けて突き出た複数の仕切板23bからなり、これら仕切板23bの隙間が前記水路となっている。
【0057】
続いて、図3に基づき、嫌気槽2内の処理原水流出口2b側から汚泥を引き抜き、この汚泥を原水流入口2a側に吐出する嫌気槽内汚泥循環ライン25について説明する。嫌気槽内汚泥循環ライン25は、処理原水流出口2b付近の底部と原水流入口2a付近の底部とを連絡する配管25bと、配管を介して汚泥を移送する循環ポンプ25aからなる。嫌気槽内汚泥循環ライン25を設けると、嫌気槽3内で汚泥が循環し、嫌気槽2内での汚泥滞留時間が増加する。その結果、有機物の加水分解、酸発酵(可溶化)が進み、生成した生物易分解性有機物によってリン放出が促進される。
【0058】
また、処理原水流出口2b側の汚泥は、原水流入口2a側の汚泥に比較してORP値が低い。一方、原水の流入によって原水流入口2a側のORP値は上昇し易い。そのため、前記汚泥の循環により、原水流入口2a側のORP値を安定させることができ、更に、処理原水流出口2b側の高BODの汚泥循環により、原水流入口2a側でのリン放出が促進される。
【0059】
図3中の符号26で示すものは攪拌機26である。この攪拌機26は、従来のA2O法における完全混合を目的とするものではなく、基本的に、嫌気槽2の底部で汚泥の沈降堆積の抑止および嫌気状態の保持の作用を果たすものである。図示例のシステムでは、逆流規制部23,23,・・で区画された各部屋毎に攪拌機26が設けられている。
【0060】
この攪拌機26は次のように運転を制御する。まず、通常の汚水処理時においては、嫌気槽2の底部を攪拌し、汚泥の沈降を抑止する。しかし、流入原水の量が所定量を超えた場合、具体的には、雨が降って大量の原水が流入してきた場合等には、攪拌を停止する。このような状況下では、前記の押し出し流れの形成が困難であり、攪拌を続けると、従来の完全混合状態と同様の問題が生じる恐れがあるからである。この場合、嫌気槽2内の攪拌を停止することで、リン除去微生物の意図的な沈降状態を作ることができ、フラッシュアウトの防止が可能となって、降雨後の復旧が早くできるからである。
【0061】
ちなみに、「流入原水の量が所定量を超えた場合」の「所定量」とは、例えば第2システムの処理能力、雨水、その他の流入原水の性状に応じ、適宜に設定できる値を意味する。なお、この第2システムも、第1システムと同様、最終沈殿池5からの返送汚泥を、無酸素槽3の上流側(好ましくは、処理原水流入口近傍)に返送し、かつ、無酸素槽3の下流側(好ましくは、処理原水流出口近傍)から引き抜いた汚泥を、循環汚泥として嫌気槽2に返送する。また、この第2システムでは、硝化液返送ライン7において、好気槽4の下流側(好ましくは、処理原水流出口近傍)から硝化液を引き抜き、無酸素槽3の上流側(好ましくは、処理原水流入口近傍)に返送する。
【0062】
そのため、無酸素槽3内で十分に脱窒され、硝酸性窒素等が除去された後の汚泥が嫌気槽2に送り込まれるため、嫌気槽2内における硝酸性窒素等の悪影響(リン放出効率の低下)を一層低減できる。
【0063】
また、この第2システムでは、無酸素槽3の下流側(好ましくは、処理原水流出口近傍)から引き抜いた循環汚泥を嫌気槽2の上流側(好ましくは、原水流入口近傍)に返送する。循環汚泥中の微生物は、嫌気槽2内でリンを放出するが、このリン放出効率を高めるには、極力、リン放出後の微生物を、無酸素槽3へ流出させる方が良い。第2システムの場合、押し出し流れを形成するため、循環汚泥を嫌気槽2の上流側(好ましくは、原水流入口近傍)に返送する事により、リン未放出の微生物が流出するのを軽減する。
【0064】
なお、第2システムは、循環汚泥返送ライン8の吸い込み口側が、二系統に分かれ、一方が中間領域R2、他方が出口領域R3に連絡し、また、この分岐経路には、それぞれ開閉弁が設置されている。循環汚泥返送ライン8の吸い込み口側は、できるだけ下流側(処理原水流出口に近い側)にある方が好ましい。そのため、通常の処理状態においては、出口領域R3に連絡する吸い込み口が開いている。しかし、第2システムは、第1システムと異なり、処理状況に応じて出口領域R3が一時的に好気化する場合がある。このような場合、循環汚泥中の溶存酸素が増加するという不具合を防止する必要が生じるため、出口領域R3に連絡する吸い込み口を閉じ、中間領域R2に連絡する吸い込み口を開く。
【0065】
<第3の実施形態>
続いて、本発明の第3の実施形態の汚水処理システム(汚水処理設備)について説明する。この第3の実施形態の汚水処理システム(以下、第3システムと称する)は、AO法(嫌気好気活性汚泥法)を実施していた汚水処理システム(AOシステム)を改造することで、本発明の汚水処理設備(第3システム)を構築した例である。
【0066】
図6は、AOシステムを第3システムに改造する場合の両システムの構成比較図である。この第3システムは、第1システムのように最初沈殿池1(図1参照)を持たない。第3システムは、嫌気槽2を新設する場合はもちろん、既設の最初沈殿池1を嫌気槽2に置き換えて構築することもできる。
【0067】
AOシステムは、図6の(a)の如く、最初沈殿池201、嫌気槽202、好気槽203、最終沈殿池204という要素からなる。AOシステムを備えた既設の水処理施設(下水処理場、産業廃水処理場等)で、例えば、原水中の有機物濃度が低く、リン除去効率が悪いといった不具合を生ずる場合がある。また、敷地面積が限られているが、この敷地内で窒素除去も含めた高度処理を行う必要が生ずる場合もある。このような具体的事案が生じた場合に、第3システムは好適である。第3システムによれば、AOシステムにおける最初沈殿池201を嫌気槽2に置き換えるという簡単な改造で、上記問題を解消できるからである。
【0068】
図示例では、そのほかに、AOシステムにおける嫌気槽202を無酸素槽3に置き換え、汚泥循環ライン、硝化液循環ライン7を付加している。その他の構成については、既存設備をそのまま使用している。
【0069】
なお、既設の水処理施設から第3システムへの改造は、図6に示すものに限定されず、最初沈殿池を備えたA2Oシステム、最初沈殿池−無酸素槽−好気槽−最終沈殿池からなる循環式硝化脱窒システム、最初沈殿池−好気槽−無酸素槽−好気槽−最終沈殿池からなる硝化内生脱窒システム等、種々のシステムからの改造が可能である。このような改造ができれば、コスト面のみならず、設備稼働の復旧にかかる時間的な面からも大変有効であり、原水処理性の向上のみならず、設備導入の際の効率等を飛躍的に向上できる。
【0070】
以上、第1〜第3システムについて説明した。本発明では、以上の各システムに係る好気槽4にのみ、又は無酸素槽3と好気槽4に、生物担体を投入したシステムとすることもできる。生物担体の投入により、好気槽4内の汚泥滞留時間が延び、硝化効率が増すからである。
【0071】
なお、第1システム〜第3システムで説明した各要素を適宜組み合わせる事も可能である。例えば、第2システムで説明した押し出し流れを、第1システムや第3システムに適用する事も可能である。この場合、第1システムや第3システムの嫌気槽2内に、逆流規制部22(図3、5参照)を設ける事もできる。さらに、第1システムや第3システムの汚泥循環ライン8において、汚泥の吸い込み口を、無酸素槽3の下流側(好ましくは、処理原水流出口近傍)に配置し、吐出口を嫌気槽2の上流側(好ましくは、原水流入口近傍)に設ける事もできる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、汚泥沈殿池からの返送汚泥を直接嫌気槽内に送り込む従来の汚水処理設備に比し、嫌気槽内の嫌気状態を安定化させることができ、リン放出効率の向上が図れる。また、既設の最初沈殿池を嫌気槽として利用すれば、施設の改造に伴うコスト、設備稼働の復旧にかかる時間等の面からも大変有効である。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る汚水処理システム(汚水処理設備)の概略構成図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る汚水処理システム(汚水処理設備)の概略構成図である。
【図3】同第2の実施形態に係る汚水処理システムの嫌気槽および無酸素槽を模式的に示す概略側断面図である。
【図4】前記嫌気槽における押し出し流れについての説明図である。
【図5】逆流規制部を例示する嫌気槽の概略平面図である。
【図6】AOシステムを本発明の第3の実施の形態に係る汚水処理システム(汚水処理設備)に改造する場合の両システムの構成比較図である。
【0074】
【符号の説明】
1 最初沈殿池
2 嫌気槽
3 無酸素槽
4 好気槽
5 最終沈殿池(沈殿槽)
6 汚泥返送ライン
7 硝化液返送ライン
8 汚泥循環ライン
23 逆流規制部
26 攪拌機
25 嫌気槽内汚泥循環ライン
32,33 ORP計
41 第1攪拌手段
42 第2攪拌手段
43 第3攪拌手段
45 散気用ブロア(好気手段)
61 駆動ポンプ
71 駆動ポンプ
81 駆動ポンプ
100,100B 制御装置(制御手段、汚泥循環量制御手段、返送汚泥量制御手段)
R1 入口領域R3 出口領域

Claims (2)

  1. 流入原水を嫌気槽、無酸素槽、好気槽、沈殿槽の順番に流動させ、前記沈殿槽に堆積する汚泥を前記無酸素槽に返送すると共に、前記無酸素槽内の汚泥の一部を前記嫌気槽に返送して嫌気槽と無酸素槽の間で循環させることにより、原水中の有機物、窒素およびリンを生物学的に同時除去する汚水処理方法であって、
    流入原水の量が所定量以内の通常の汚水処理時には前記嫌気槽内を攪拌し、流入原水の量が前記所定量を超えた時には前記嫌気槽内の攪拌を停止することを特徴とする汚水処理方法。
  2. 請求項1に記載の汚水処理方法であって、
    前記嫌気内の流れを原水流入口側から処理原水流出口側へ向けた押し出し流れとすることを特徴とする汚水処理方法。
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