JP4297989B2 - 商品取り出し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品を収納した商品収納トレイの位置を検知できる機能を有する商品取り出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トレイ収納棚に収納され、商品を載置された複数の商品収納トレイからロボットハンド等の商品取出手段を使って商品を取り出す商品取り出し装置が提案され、無人ストアと称する店舗で利用されている。この装置では、商品取出手段を移動手段を用いてトレイ収納棚に近接、離間させて購入者に選択された商品をトレイから取り出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の商品取り出し装置は、商品収納トレイのトレイ収納棚からの突出を検知する手段を装備していないので、商品収納トレイの状態を知ることができなかった。トレイの突出を検知する手段をトレイ収納棚に設けることも考えられるが、トレイ収納棚が多数ある場合や、1つのトレイ収納棚でもトレイを収納する空間が列状に複数あると、各列毎に検知手段を設けなければならずトレイの突出を検知する手段が多くなってしまう。
トレイ収納棚に対向して装置を移動させる場合、装置の移動路に商品収納トレイが突出した状態にあることを検知できないと、装置の移動が妨げられてしまう共に、トレイと装置が干渉して両者の破損のおそれもある。このような状態となると、装置を正常に機能させることができなくなる。
【0004】
本発明は、トレイ収納棚から突出した商品収納トレイを検知できる商品取り出し装置を提供することを1つの目的とし、商品収納トレイと装置の干渉を防止して、両者の破損をおそれを低減すると共に装置を正常に機能させることができる商品取り出し装置を提供することを今一つの目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の商品を収納する商品収納トレイと、上記商品収納トレイに収納された商品を取り出す商品取出手段と、上記商品収納トレイを複数個収納するトレイ収納棚と、上記商品取出手段を上記トレイ収納棚に対して接近、離間させる移動手段とを備えた商品取り出し装置であって、上記商品の取り出し動作に伴って上記トレイ収納棚に対向した位置を移動する移動部と、この移動部に設けられ、上記商品収納トレイの移動部側への突出を検知するトレイ突出検知手段とを有することを特徴としている。
本発明は、トレイ突出検知手段の検知結果に基づき、少なくとも上記移動部の移動を停止させる制御手段を備えることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる商品取り出し装置は、複数の商品を収納する商品収納トレイを収納するトレイ収納棚に対して移動手段で商品取出手段を接近、離間させて、同トレイから商品を取り出すもので、商品の取り出し動作に伴ってトレイ収納棚に対向した位置を移動する移動部と、この移動部に設けられ、商品収納トレイの移動部側への突出を検知するトレイ突出検知手段とを有している。このようにトレイ突出検知手段を移動部に設けると、同移動部に向かって突出した商品収納トレイを検知することができる。トレイ突出検知手段を、商品収納トレイを挟むように設けると、同トレイがトレイ突出検知手段の間で検知される。
【0007】
商品収納トレイが、複数個の商品を配置する載置部と、この載置部に摺動自在に支持されてトレイ収納棚から突出可能に設けられた商品引出部とからその要部を構成される場合、トレイ突出検知手段で商品引出部の突出を検知するようにしても良い。
【0008】
商品収納トレイをトレイ収納棚に上下、左右に多数収納すると共に、このトレイ収納棚に対向した位置で、駆動機構を用いて移動部を水平方向に移動させ、トレイ突出検知手段を、トレイ収納棚の最上段側と最下段側で互いに対向するように移動部に設けると、移動部の移動方向に位置し、トレイ収納棚の最上段から最下段までの間で突出する商品収納トレイやその商品引出部を検知することができ、検知幅が広くなる。
【0009】
移動部に商品取出手段を上下方向に移動させる昇降機構を設け、トレイ突出検知手段を昇降機構による商品取出手段の上下方向の移動範囲の外側に設けると、昇降機構で上下する商品取出手段とトレイ突出検知手段との干渉を防止できる。
【0010】
移動部が、商品取出手段で取り出された商品を収納するバケットとを備えている場合には、移動部を移動させながら商品収納トレイからバケット内に商品を収納できると共に、移動方向において移動部側に突出している商品収納トレイや商品引出部を検知することができる。
【0011】
移動手段は、商品取出手段だけをトレイ収納棚に対して近接、離間させる機構であったり、あるいは移動部全体をトレイ収納棚に対して近接、離間させる機構であっても良い。
【0012】
トレイ突出検知手段による検知結果に基づいて、移動部の移動を停止するように制御手段で制御しても良い。このように制御手段で移動部の動作を制御すると、商品収納トレイが移動部側に突出している場合には、移動部と商品収納トレイとの干渉を防止できる。
【0013】
【実施例】
商品取り出し装置は、図1,図2,図3に示すように、トレイ収納棚2,3に配置され、複数の商品Mを収納された商品収納トレイ1(以下、「トレイ1」と記す)から商品Mを取り出す商品取出手段としてのハンド部4、ハンド部4をトレイ収納棚(以下、「収納棚」と記す)2,3に近接、離間する移動手段としてのアーム移動機構9、移動部となる筐体5、筐体5を移動させる走行駆動機構7、ハンド部4で取り出された商品Mを収納するバケット6、制御手段となるコントロール部8、及びトレイ1の突出を検知するトレイ突出検知手段としてのセンサS10,S11とから主に構成されている。
【0014】
収納棚2,3は、間隔を持って互いに平行となるように対向配置されてフロアFに立設されている。商品取り出し装置は、この両者の間に配置されており、商品取り出し装置と対向する収納棚2,3の内側面2A,3Aを商品受取側としている。収納棚2,3は、図2に示すように、複数の側板12と底部13とで上下左右に複数の収納区画14を並列形成しており、各収納空間14内にトレイ1を水平方向に収納している。実施例では、1つのトレイ1に同種類の商品を複数収納すると共に、各トレイ毎に異なる商品を収納している。
【0015】
トレイ1は、図4,図5に示すように、複数個の商品Mを載置する載置部10に対して商品引出部11を摺動自在に支持している。載置部10は、矢印Xで示す収納区画14の奥行き方向であり、収納棚2,3の幅方向となるX方向に延出形成されている。載置部10の載置面となる底面10aは、X方向と交差するトレイの幅方向に凹凸状に形成されている。載置部10は、側板12に一対のピン15で揺動自在に支持された一対のガイド板16に設けたコロ17の上に、その左右の下縁部10b,10cを載せている。コロ17は、各ガイド板16に回転自在に支持されていて、載置部10を摺動自在としている。ガイド板16は、断面L字側に形成されていて、その内端16aを上方に向かって折り曲げて載置部10の商品受取側へのストッパとしている。載置部10の後面10dには、ストッパ10eが形成されている。
【0016】
商品引出部11は、断面U字状に形成された本体11aのX方向に位置する内端11bと外端11cに、それぞれ係合部18と握部19とを取付けられている。係合部18には、矢印Yで示す収納棚2,3の上下方向となるY方向に貫通した係合溝18aが形成されている。各トレイ1は、通常、商品引出部11の係合部18だけを各収納棚2,3の内側面2A,3Aから突出するように収納空間14にセットされている。本体11aは、U字状の開口部11eを載置部10に向け、内端11bを商品受取側に位置させている。本体11aの上面11dには、複数の仕切り板20がボルト21で固定されている。仕切り板20は、断面形状が逆台形で載置部10に向かって延出しており、X方向に当間隔となるように配置されている。仕切り板20の先端20aは、底面10aの凹凸と交互に係合する凹凸状に形成されている。先端20aは、その両側だけが底面10a上に載っていて、載置部10に対して商品引出部11を摺動可能としている。
【0017】
このように先端20aと底面10aとを凹凸状に係合させると、図4に示すように、トレイ幅方向において先端20aと底面10aとの間に連続した隙間が形成されず、袋に入った薄い商品の縁部等が両者の間に挾まることが少なくなる。
【0018】
各仕切り板20の間に位置する上面11dには、それぞれ開口22が形成されていて、商品引出部11の上方から商品Mを底面10aに載置できるようになっている。つまり、商品引出部11は、その上下を開口されている。外端11cは、ストッパ10eよりも内側に配置されていて、矢印Bで示す収納棚2の外側方向に商品引出部11を摺動させるときに当接するようになっている。このように構成すると、商品引出部11は、矢印Aで示す商品受取側には図6に示すように単独で摺動され、矢印B方向に移動させるときには載置部10と一体となって摺動可能となる。商品Mは、仕切り板20と底面10aによって形成される等間隔の空間内に水平方向に収納される。この実施例において、トレイ1における水平方向とはX方向を指し、収納棚2,3における水平方向とは、矢印Zで示す収納棚2,3の前後方向となるZ軸方向(以下、「Z方向」と記す)を指す。
【0019】
走行駆動機構7は、図1,図2,図3に示すように、収納棚2,3の間のフロアFにX方向と直交して敷設された一対の案内レール31と、駆動モータM1で駆動される駆動ベルト33を備えている。案内レール31は、収納棚2,3の前後方向(Z方向)にその両端を突出するように設けられており、レール両側にそれぞれ一対のシャフト25,26を固定されている。これら各シャフト25,26には、筐体5の底部5aに固定したスライダ23の一部が挿通している。駆動ベルト33は、案内レール31の両端に支持されたプーリ27,28に巻きかけられている。プーリ28は、駆動モータM1で正逆回転されるようになっている。スライダ23は、レール上に位置するベルト面に固定され、筐体5を前後方向(Z方向)に移動可能に支持している。駆動モータM1は、Z方向駆動モータを構成している。
【0020】
筐体5には、ハンド部4をY方向に移動するアーム昇降機構80とハンド部4をX方向に移動するアーム移動機構9が設けられている。アーム昇降機構80は、筐体5の上下に対向してそれぞれ設けた一対のプーリ81A,81Bと一対のプーリ82A,82Bに駆動ベルト83,84をそれぞれ巻きかけている。プーリ81A,82Aは、駆動モータM4の回転を減速歯車列85を介して伝達され、筐体5に回転自在に支持された駆動軸86に固定されている。駆動モータM4は、ハンド部4のY方向駆動モータを構成している。
【0021】
アーム移動機構9は、図7,図8に示すように、駆動ベルト83,84に固定されたベースフレーム91の中央上部91aに駆動モータM5を配置している。駆動モータM5は、その出力軸M5aを下方に向くように固定されている。出力軸M5aには、第1リンクアーム92の基端92aが固定されていて、同アーム92を出力軸M5aを中心に回動可能に支持している。
【0022】
第1リンクアーム92の回動端92bには、第2リンクアーム95の他端95bがピン97で結合されている。第2リンクアーム95の一端95aは、ベースフレーム91に固定された案内レール93に摺動自在に支持されたスライダ94にピン96で結合されている。案内レール93は、X方向に向かって延出して形成されていて、ベースフレーム91の下部に水平に固定されている。
【0023】
スライダ94には、支持板98がX方向と直交する筐体5の外側方向に向かって延出するように固定されている。支持板98の先端98aには、ハンド部4がバケット6の中央側に位置するように固定されている。ハンド部4は、図7に2点鎖線で示す中央位置をホームポジションとしていて、駆動モータM5が同図において時計回り方向に回転すると収納棚3から離間する方向に移動されて収納棚2に向かって近接し、反時計回り方向に回転すると収納棚2から離間する方向に移動して収納棚3に近接されるようになってる。駆動モータM5は、ハンド部4のX方向駆動モータを構成している。
【0024】
ハンド部4は、X方向に向かって延出した基部4Aの両端に、係合凸部4B,4Cを固定している。係合凸部4Bは、収納棚2に収納されたトレイ1の係合溝18aに挿入可能に形成され、係合凸部4Cは収納棚3に収納されたトレイ1の係合溝18aに挿入可能に形成されている。
【0025】
センサS10,S11には、図1,図2,図3に示すように、2つのセンサ部となる発光側S10(a),S11(a)と受光側S10(b),S11(b)とをそれぞれ有する光電センサが用いられている。発光側S10(a)と受光側S10(b)とは、収納棚2の内側面2Aと対面する筐体5の側面5bにアーム30A,30Bを介して装着されている。発光側S11(a)と受光側S11(b)とは、収納棚3の内側面3Aと対面する筐体5の側面5cにアーム30C,30Dに介して装着されている。センサS10,S11は、筐体5よりもZ方向に突出して各アームに固定されている。
【0026】
発光部S10(a)と受光側S10(b)とは、収納棚2側に向かって突設され、収納棚2のトレイ1の係合部18よりも側面5bよりにセンサ光Saが位置するように互いに対向して配置されている。発光側S11(a)と受光側S11(b)とは、収納棚3側に向かって突設され、収納棚3のトレイ1の係合部18よりも側面5cよりにセンサ光Sbが位置するように互いに対向して配置されている。各センサの発光側S10(a),S11(a)は収納棚2,3の最上段2B,3B側に、受光側S10(b),S11(b)は収納棚2,3の最下段2C,3C側にそれぞれ配置されており、各収納棚に収納されたトレイ1をその配置間隔内に位置するように設けられている。発光側S10(a),S11(a)と受光側S10(b),S11(b)とは、それぞれ図2に示すように、アーム昇降機構80によるハンド部4の上下方向の移動範囲Eの外側に配置されている。移動範囲Eとは、最上段2B,3Bから最下段2C,3Cまで収納されるトレイ1の係合部18にハンド部4が係脱可能なY方向の範囲を示す。各センサS10,S11は、商品引出部11が側面5b,5c側に突出して係合部18等でセンサ光Sa,Sbを遮ると、トレイ検知信号をコントローラ部8に出力するようになっている。
【0027】
筐体5には、バケット6を矢印Yで示す上下方向に移動するバケット昇降機構40及びバケット6をX方向に移動するバケット摺動機構45が設けられている。バケット昇降機構40は、駆動モータM2で回転駆動されるプーリ41と、このプーリに対向して設けた従動プーリ42とを筐体5の上下に配置して駆動ベルト43を巻きかけている。駆動ベルト43には、バケット摺動機構45が固定される。駆動モータM2は、バケット6のY方向駆動モータを構成している。
【0028】
バケット摺動機構45は、図9,図10,図11に示すように、駆動ベルト43に固定したフレーム46に、角形レール47と駆動モータM3を取り付けられている。フレーム46の背面46aには、駆動ベルト43が一対の挟持部材48,49で両側から挟まれて複数のボルト50により固定されている。
【0029】
フレーム46の両端に位置する両上縁部46b,46cは、X方向と直交し、ベルト43との対向側となる筐体外側に向かって屈曲されており、それぞれプーリ51と駆動モータM3とを支持している。駆動モータM3の出力軸M3aには、駆動プーリ52が固定されている。プーリ51,52の下方には、軸受部53,54がそれぞれ形成されていて、プーリ51を固定した支持軸51aと出力軸M3aとをそれぞれ回動自在に支持している。プーリ51,52には、ベルト55が一定の張力を与えられて巻きかけられている。
【0030】
角形レール47は、X方向に向かって延出していて、フレーム46の略中央に水平に固定されている。角形レール47には、バケット6を保持する樹脂でコの字状に形成されたバケットホルダ56が、一対のスライダ57A,57Bにボルト58でその底部56Aを固定されて摺動自在に支持されている。
【0031】
バケットホルダ56は、筐体外側に向かってその側部56B,56Cを突出するようにスライダ57A,57Bに固定されており、バケット6を筐体5から突出させて保持するようになっている。バケットホルダ56の背面には、角形レール47寄りに位置する駆動ベルト55aが一対の挟持板59a,59bに挟まれて複数のねじ60で固定されている。バケットホルダ56は、ベルト55を回転させるとX方向に移動するようになっている。実施例では、駆動モータM3を上方から見て時計方向に回転させるとバケットホルダ56が収納棚2に向かって移動し、反時計方向に回転すると収納棚3に向かって移動するようになっている。駆動モータM3はバケット6のX方向駆動モータを構成している。
【0032】
バケット6は、図2に示すように、走行駆動機構7でZ方向に向かって移動され、商品収納位置となる収納棚2,3の間から商品排出位置となる商品排出部100の上方空間Tまで移動可能となっている。
【0033】
フレーム46の下端46dには、図9に示すようにバケット6の位置を検知するホトインタラプタ型のセンサS5,S6,S7,S8,S9が固定されている。センサS7は、フレーム46の中央に配置され、その両側にセンサS5,S6とセンサS8,S9とをそれぞれ振り分けて配置されている。バケットホルダ56の下部56bには、金属製の遮蔽板29が固定されている。この遮蔽板29は、バケットホルダ56が図10に実線で示すように、中央のホームポジションに在るときに、通過センサS5,S6,S7を遮ぎるようになっている。
【0034】
バケット6は、図9,図12,図13に示すように、複数の商品Mを収納できる大きさに形成された本体61と、本体61の底部を開閉自在とするスライダ板62とからその要部を構成されている。本体61は、互いに対向する前後パネル61A,61Bと互いに対向するサイドパネル61C,61Dとによって形成された四角体あって、上部6Aと下部6Bとを開口されている。前後の各パネル61A,61Bの中間部6Cには、X方向に伸びるスリット63a,63bがそれぞれ対向して形成されている。前後の各パネル61A,61Bの上部には、スリット64a,64bとスリット65a,65bがそれぞれ対向して形成されている。隣合うスリットは、略連続するように近接配置されている。
【0035】
前パネル61Aと後パネル61Bには、バケット6内への商品Mの収納個数を検知するセンサS1,S2と、バケット6内の商品収納量を検知するセンサS3とが設けられている。センサS1,S2は、それぞれスリット64a,64b及びスリット65a,65bと対向するようにブラケット66,67を介して前パネル61Aと後パネル61Bの上部に水平に近接して取付けられている。センサS3は、スリット63a,63bと対向するようにブラケット68を介して前パネル61Aと後パネル61Bとに略スリット63a,63長をカバーするように水平に取付けられている。センサS1,S2とセンサS3には、発行部と受光部とを対向配置した透過型の光学ラインセンサが用いられ、商品によって光が遮られると、通過信号と中間位置信号とをそれぞれコントロール部8に出力するようになっている。
【0036】
前パネル61Aと後パネル61Bの下部には、それぞれ複数のコロ69,70を回転自在に設けられた一対のガイド板71,72が、同パネルの下方まで突出するようにねじ73,74で固定されている。ガイド板71の左端内面70aには、スライド板62の右端62aに設けた突起75と係合可能な突起76が固定されていて、本体61とスライド板62とのストッパを構成している。
【0037】
サイドパネル61C,61Dは、その上部をX方向に向かって末広がりに傾斜させ、中央から下部を垂直面としており、垂直面の外側間隔W1を側部56B,56Cの内寸間隔Wよりも幾分大きく設けられている。本体61は、サイドパネル61C,61DをX方向に配置させて側部56B,56Cの間に保持されると共に、左右の傾斜部が側部56B,56Cにひっかかるようになっている。サイドパネル61C,61Dの下端61Ca、61Daは、それぞれ凹凸状に形成されている。外側間隔W1を内寸間隔Wよりも幾分小さく設けると、側部56B,56Cがバケット6で押し広げられて、バケット6を弾性的に保持することができる。
【0038】
スライド板62は、ハット状に形成されていて、互いに対向位置するつば部62A,62Bの裏面をそれぞれ各コロ69,70に上方から当接させてガイド板71,72に吊り下げられて、X方向に摺動自在に支持されている。つば部62A,62Bと連続するスライド板62の底部62Cは、本体61の底部6Bと対応する範囲でサイドパネル61C,61Dの凹凸と交互に係合する凹凸状に形成されている。両者の凹凸は、スライド板62をコロ69,70に載せた時に、互いにその先端が当接しないように形成されている。このため、摺動抵抗が少なくなると共に、スライド板62の幅方向において底部62Cとサイドパネルの下端61Ca,61Daとの間に連続した隙間が形成されず、袋に入った薄い商品の縁部が両者の間に挾まることの少ない構造となっている。
【0039】
スライド板の底部62Cの左端中央62Dには、図9に示すように、孔77a,77bがY方向に貫通形成されている。孔77a,77bは、商品排出位置に設けたフック部90のピン90a,90bの径よりも大径に設けられていて、両者の係合がスムーズに行なわれるようになっている。
【0040】
底部左端におけるガイド板71との近傍部62Eには、N極マグネット78Bが設けられている。N極マグネット78Bは、サイドパネル61Cに固定したS極マグネット78Aと対向するように、ブラケット79を介して底部62Cよりも上方に配置されており、両マグネットで保持手段78を構成している。S極マグネット78A及びN極マグネット78Bは、スライド板62が本体61の底部6Bを塞いだ時に接触するように位置決められている。
【0041】
スライド板62におけるガイド板72の近傍部62Fと、ガイド板72の左端内面72aには、スライド板62が本体61に保持されたことを検出する検出手段S4が設けられている。検出手段S4は、発光側S4aと受光側S4bからなる透過型の光学センサであって、スライド板62が本体61に保持手段78によって吸着保持された時に受光側S4bが発光側S4aからの照射光を受光するように位置決めされており、この状態となるロック信号を出力するようになっている。
【0042】
図2に示すように、商品排出部100の近傍には、収納棚2,3に収納された多種の商品Mを選択するスイッチパネル102がコントローラ部8と接続して設けられている。スイッチパネル102では、商品Mの種類や個数を選択指定できるようになっていて、この選択指定結果をコントロール部8に入力するようになっている。
【0043】
コントロール部8は、図14に示すように、周知のマイクロコンピュータからその要部を構成されていて、動作メモリ103とコントローラ104及び判断部105を備え電源107と接続している。
【0044】
動作メモリ103は、コントローラ104と接続している。動作メモリ103には、商品収納モード、商品排出モード、各モードにおける各種データが記憶されている。商品収納モードは、スイッチパネル102での商品指定が完了すると作動し、商品排出モードは、商品回収終了時や動作中に装置が停止状態となると作動するようになっている。動作メモリ103には、各トレイ1の収納位置データや選択されたトレイ1と対向する商品取出位置にハンド部4を位置させるデータ、選択された商品Mの個数に対応したハンド部4のストローク量やハンド部4が位置されたトレイ1の下方にバケット6を位置させるデータ、商品排出モード時における商品排出位置までバケット6を移動させるデータや商品排出位置での商品排出動作を行なうデータ、判断部105からの判断結果に応じる各部の動作データ、及び各商品の位置や大きさが記憶されている。
【0045】
判断部105には、各種センサS1乃至S11が接続している。判断部105では、センサS10,S11からトレイ検知信号が出力されると、トレイ1が筐体5の移動路となる収納棚2,3の間に、通常時よりも突出状態であると判断する。判断部105では、各センサS1,S2間の照射光がさえぎられて通過信号が出力されると商品の通過と見做し、一定時間継続して通過信号の出力があると、商品MがセンサS1,S2間に継続して位置すると見做している。判断部105では、センサS3から中間検知信号が出力されると、バケット6内に一定量の商品Mが収納されたと判断し、センサS4の受光側S4bからロック信号を出力されるとスライド板62のロック状態と判断する。
【0046】
コントローラ104には、バケット6の駆動源となる駆動モータM2,M3とハンド部4の駆動源となる駆動モータM4,M5及び駆動モータM1やスイッチパネル102と判断部105が接続していて、スイッチパネル102からの選択指令や各センサからの出力に応じて動作メモリ103のデータを呼び出し、対応する駆動モータを駆動、制御するようになっている。
【0047】
コントローラ104は、駆動モータM1が動作し、筐体5がZ方向に移動する時だけ、受光側S10b,S11bからのトレイ検知信号を入力可能とし、この時にトレイ検知信号が入力されると、筐体5の走行を停止すべく駆動モータM1の駆動を停止させる。コントローラ104は、センサS1,S2から通過信号が出力されると図示しないカウンタで個数をカウントし、同通過信号が一定時間継続して出力されると、商品回収動作を停止させトレイ1を引き出した収納棚に戻し、商品排出動作を行なうように各駆動モータを制御する。コントローラ104は、センサS3から中間位置信号が出力されると、一旦、商品回収動作を停止してトレイ1を引き出した収納棚に戻し、ジャム解消動作を行ない、その後センサS3からの中間位置信号が無くなると、図12に示すセンサS3の検知レベルとセンサS1,S2の検知レベルまでの間隔D以下の大きさの商品だけを、選択された商品かの中から取り出すように各駆動モータを制御するようになっている。コントローラ104は、商品収納位置から商品排出位置への移動中に、センサS4からのロック信号が入力されないと、スライド板62がスライドしたとして動作移動を停止するようになっている。
【0048】
各駆動モータには、回転を検知する周知のエンコーダから構成された回転センサ106を付設された正逆回転可能なモータが用いられる。コントローラ104は、回転センサ106から記憶されたデータ相当のパルスを出力があると各駆動モータの動作を停止させるようになっている。
【0049】
駆動モータM3は、図9に示す遮蔽板29がセンサS6やセンサS8を通過するまでは通常よりも速い速度で駆動され、遮蔽板29がセンサS6やセンサS8を通過し、かつ、センサS5やセンサS9を通過すると減速されるようになっており、スライド板62とフック部90との係合やスライド板62の収納動作を迅速に行なうと共に、バケット6がオーバーランしないで確実にデータで指定された位置に停止できるようになっている。
【0050】
ハンド部4とバケット6は、移動機構7のZ方向への移動に際して、その移動を妨げないために各ホームポジションにおかれている。本実施例における商品取出位置とは、移動機構7とバケット6とが収納棚2,3の間に位置した内側面2A,3A近傍で、係合部18とハンド部4とが係合して商品引出部11で載置部10の商品Mをバケット6内に収納できる位置を指す。
【0051】
このような構成の商品取り出し装置の動作を説明する。
図2に示すスイッチパネル102で1種類の商品を複数個数選択したとすると、商品収納モードとなり選択商品の収納されたトレイ1に対応する位置に、ホームポジションに位置しているハンド部4とバケット6が移動される。
【0052】
選択された商品が収納棚2側の(オ)列、(う)段に収納されているとすると、駆動モータM1を駆動して商品ハンド部4とバケット6がオ列と対向するまで筐体5全体をZ方向に移動する。
【0053】
この時、図15に2点鎖線で示すように、収納棚2のトレイ1の商品引出部11が、筐体5の移動方向に通常の位置よりも大きく突出しているとする。そして、筐体5の移動に伴い図16に示すに商品引出部11が、センサS10のセンサ光Saを遮ると、トレイ検知信号が出力され、駆動モータM1の回転駆動が停止され、筐体5の移動が停止する。従って、商品引出部11と筐体5との衝突が回避され、両者の破損を防止できると共に、両者の破損による装置の可動停止という最悪の状態を回避でき、装置を正常に機能させることができる。
【0054】
発光側S10(a)と受光側S10(b)は、それぞれ収納棚2の最上段2Bと最下段2C側にそれぞれ配置されており、収納棚2に収納されたトレイ1をその配置間隔内に位置するように設けられているため、移動方向における収納棚2のどの段から商品引出部11が突出していても検知でき、筐体5を停止させることができる。収納棚3に収納されたトレイ1の商品引出部11が筐体5の移動方向に通常の位置よりも大きく突出しているとセンサS11が検知して、筐体5の移動が停止する。各センサの発光側S10(a),S11(a)と受光側S10(b),受光側S11(b)は、図2に示すように、アーム昇降機構80によるハンド部4の上下方向の移動範囲Eの外側に配置されていので、ハンド部4が移動してもその動作によるセンサS10,S11の誤作動を防止できると共に、センサS,10,S11とハンド部4との干渉がなくセンサS10,S11の破損のおそれが少なくなる。筐体5が停止した場合には、装置が設置された店舗の店員により突出した商品引出部11を収納棚2,3の中に押し戻す。
【0055】
このように、筐体5の側面5b,5cにその移動方向に向かってセンサS10,S11を突出させて装着することで、収納棚2,3の列毎にセンサを設けなくとも各列や段から筐体5の移動方向に向かって突出した商品引出部11を確実に検知することができる。また、センサS10,S11を収納棚2,3の列毎に設けると、コントローラ部8との配線の取回しや制御が複雑となるので、筐体5の側面5b,5cに1組のセンサS10,S11をそれぞれ設けて商品引出部11を検知できることはコスト低減や配線の簡素化及び制御の簡略化を図る上で有効な構成となる。
【0056】
駆動モータM2,M4が駆動されてハンド部4が(う)段に収納されたトレイ1と対向させると共に、バケット摺動機構45を(う)段のトレイ1の下方となる高さとなるまで移動する。駆動モータM5,M3を駆動してハンド部4を図8に示すように対向するトレイ1の係合部18の下方に位置させると共にバケット6をトレイ1の下方に位置させる。
【0057】
そして、駆動モータM4を駆動してハンド部4全体を動作メモリに設定された量だけ上昇させて、ハンド部4の係合凹部4Bを係合溝18aに挿入して商品取出位置におき、駆動モータM5を逆回転させる。すると、図7に示すように第1リンクアーム92が反時計回り方向に回転し、スライダ94が案内レール93上を収納棚3に向かって移動し、商品引出部11が図17に示す収納状態から図18に矢印Aで示す取出方向に引き出される。この動作により仕切り板20の間にある載置台10上の商品Mが、商品Mの後側に位置する仕切り板20によって押される。そして開口部11eが載置台10からバケット6上に位置すると、仕切り板20で押された商品Mがバケット6内に向かって落ちる。
【0058】
落下する商品Mは、バケット6の開口6A近傍の通過範囲に設けられたセンサS1間を通過してバケット6内に収納され、このセンサS1で収納個数が確認される。指定された商品Mが収納棚3側であれば、アーム部4及びバケット6は、同収納棚3の方向に移動されて対象となるトレイ1にアーム部4が係合し、商品引出部11を引き出して商品Mをバケット6内に落下させる。この時、落下する商品MはセンサS2側を通過してその通過個数が確認される。このようにセンサS1,S2をバケット6の上部6A側に配置することで、バケット6内に収納される商品Mを検知することができる。
【0059】
ハンド部4を摺動する駆動モータM5の駆動は、このセンサ1またはS2から選択個数分の出力が行なわれると停止し、商品引出部11を収納棚2内に戻すべく時計方向に駆動され、商品引出部11が戻されると停止して、ハンド部4をホームポジションに戻すように駆動制御される。商品引出部11の戻り状態やハンド部4が商品取出位置に位置した状態は、各駆動モータの回転センサ106の出力で判断される。そして、カウンタでカウントした値が指定した商品Mの個数となると収納動作を終えたとして商品排出モードとなる。
【0060】
スイッチパネル102で選択された商品の種類が複数ある場合には、各商品を収納するトレイ1が収納された収納棚の列と段とに対向するように、ハンド部4とバケット6を収納棚2,3の間の商品収納位置でX軸,Y軸,Z軸の各方向に移動して多種多数の商品Mをバケット6内に収納する。
【0061】
図19に示すように、バケット6内に収納した商品Mがバケット6の中央に設けたセンサS3にかかるように収納されると中間位置信号が出力される。この状態は、商品Mがバケット6内に満杯になったか、あるいは同図に符号M1で示すように商品Mが立った状態で収納されたことを示す。このような状態となると、次の商品Mの収納に不具合を来すことになるため、駆動モータM3が連続して正逆回転されてバケット6をX方向に揺すってジャム解消動作が行なわれる。このように一旦バケット6を揺することにより、立った状態の商品M1を倒すことができる。
【0062】
ジャム解消動作してセンサS3から中間位置信号の出力がなくなると、商品収納可能と見做され、間隔Dより小さい商品Mが選択されて収納される。バケット6のジャム解消動作を行なってもセンサS3から中間位置信号の出力があると、バケット6内が満杯であるとして一旦商品Mの回収動作を終え、商品排出モードに移る。
【0063】
商品Mの収納動作中にセンサS1からの通過信号が継続して出力されたままの状態となると、図19に2点鎖線で示すように開口6Aよりも上方に商品Mが突出したことを示す。この状態は、バケット6内に収納する商品Mが多かったり、大きな商品が複数選択されて連続した場合に発生することが考えられ、バケット6内への商品収納が不可を示す。このような状態となった場合には、バケット6の駆動モータM2を駆動して一旦バケット6を下降し、駆動モータM3を連続して正逆回転してバケット6をX方向に揺すってジャム解消動作を行なう。
【0064】
あるいは、バケット6を下降させず、駆動モータM5を連続して正逆回転駆動してハンド部4をX方向に移動し、商品引出部11をX方向に移動して開口6A近傍にひっかかった商品のジャム解消動作を行なっても良い。この場合、商品引出部11の移動範囲は、商品Mを取り出して空となった範囲内で揺動させることでトレイ1内に収納された指定外の商品の不用意なバケット6内への落下を防止できる。
【0065】
ジャム解消動作の結果、センサS3が作動状態でなくなれば、商品Mの収容可能として再度商品Mの収容動作を行ない、S3の作動状態が解消されなければバケット6内が満杯であるとして一旦商品M回収納作を終えて商品排出モードに移る。
【0066】
このようにセンサS3をバケット6の中央に配置することで、バケット6内における商品の収納状態を検知することができる。また、センサS1,S2,S3によってバケット6内の状態を検知し、その状態によって商品Mの収納動作を制限することにより、商品Mのバケット6外への落下やひっかかりによる破損、あるいは移動機構7の故障を防止できる。
【0067】
商品排出モードとなると、ハンド部4とバケット6が筐体5の移動時に収納棚2,3と干渉しないように駆動モータM3,M5がコントローラ部8で駆動制御されてホームポジションに戻される。そして、駆動モータM2,M4を駆動してバケット6が傾斜シュータ101と干渉しない部位まで上昇させつつ、駆動モータM1を駆動してバケット6を商品収納位置となる収納棚2,3の間から突出させて、図3に示すように傾斜シュータ101の上方空間Tでフック部90と対向する商品排出位置まで搬送される。バケット6は、フック部90と対向しながらその上位にスライド板62が位置するように停止される。
【0068】
商品排出位置にバケット6が置かれると、商品排出動作となり駆動モータM3が駆動されて、図20に実線で示す商品排出位置に置かれたバケット6がバケットホルダと一緒に矢印▲1▼方向に移動する。そして、図21に示すように、フック部90のピン90a,90bとスライダ62の孔77a,77bとが対向すると、矢印▲1▼で示すフック部方向への移動が停止されて、駆動モータM2が駆動されてバケット6が矢印▲2▼で示す下方向へ移動され、係合部のピン90a,90bにスライド板62の左端に設けた孔77a,77bが係合したところで停止する。これらの動作は、動作メモリ103に記憶されたデータによって制御される。
【0069】
スライド板62がフック部90と係合すると、駆動モータM3だけを逆回転してバケット6を図22に矢印▲3▼で示すバケット開口方向に水平移動させる。すると、スライド板62は、フック部90に係止された状態であるので、保持機構78に磁気吸着が解除されて本体61だけが移動して、その移動方向側の底部6Bが開口される。本体61がさらに移動すると、スライド板62の底部62C上に載っている商品Mが移動方向と対向するサイドパネル61Cによって本体移動方向に押され、徐々にその面積を大きく形成される開口から傾斜シュータ101上に確実に落下する。商品Mが薄い場合、本体61の移動に伴いサイドパネル61Cとスライド板62の凹凸でしごかれるので、確実にバケット6内から排出される。
【0070】
本体61のこの移動は、設定されたストローク量だけ行なわれ、所定量移動すると、駆動モータM3を正回転させてバケット6をフック部90の方向に向かって設定されたストローク量だけ移動させて本体61の底部6Bの開口を閉じる。底部6Bが閉じられるとスライダ板62に設けたN極マグネット78Bと本体61に設けたS極マグネット78Aとが吸着してスライダ板62が本体61に保持される。このため、バケット移動中における本体61とスライド板62との離間を防止でき、搬送途中のにおける商品の落下やスライド板62と収納棚2との干渉が防止される。スライド板62と本体61とが保持状態であると、センサS4からロック信号が出力されるので、その状態確認をできる。
【0071】
センサS1,S2を収納棚2,3に収納されたトレイ1からの商品落下範囲にだけ設け、商品Mがほとんど通過しないバケット6の上部6Aの中央に設けないようにすると、センサ長を短くできコストを抑えられる。センサS1,S2は、分割して設けているが、何れか一方のセンサを延長して上部6Aに配置すると、制御系の簡素化でき、コスト低減となる。
【0072】
本実施例のトレイ1は、商品Mを配置する載置部10と、それに摺動自在に支持した商品引出部11とから構成したが、トレイ1の構成はこれに限定されるものではなく、載置部10が収納棚2,3に摺動自在に支持されたトレイであっても良い。
【0073】
トレイ突出検知手段として光電センサを用いて説明したがこれらセンサに換えて、トレイ1の突出状態を画像検知するカメラ等の画像認識手段を用いても良い。このような画像検知する場合、その画像でトレイ1の突出量を検知できるので実施例のようなオン/オフ制御ではなく、トレイ1の突出量に応じて筐体5の動作や各部の動作を制御することが可能となる。
【0074】
実施例の移動手段は、ハンド部4を直接X方向に移動させるアーム移動機構9としているがこれに限定されるものではなく、図1,図2に示すスライダ23と筐体5の底部5aとの間に、走行駆動機構7と同一構成のX方向走行手段をZ方向と直交させて設け、筐体5全体をX方向に移動可能とする構成であっても良い。X方向走行手段としては、走行駆動機構7と同一構成のものだけでなく、駆動モータとその回転駆動を筐体5に伝達する手段を持つ構成であれば構わない。
【0075】
このように筐体5全体をX方向に移動させて収納棚2,3と近接、離間させると、収納棚2,3の間隔が広い場合でも各収納棚からのトレイ1の突出を検知でき、検知範囲を広くできる。
【0076】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、トレイ突出検知手段を移動可能な移動部に設けるので、同移動部に向かって突出した商品収納トレイを検知することができる。
【0077】
請求項2記載の発明によれば、トレイ突出検知手段を移動部に商品収納トレイを挟むように設けると、トレイ収納棚の列毎に設ける場合よりも検知手段の数を少なくでき、コストを抑えた装置となる。
【0078】
請求項3記載の発明によれば、商品収納トレイの商品引出部の突出を検知することができる。
【0079】
請求項4記載の発明によれば、移動部の移動方向に位置し、トレイ収納棚の最上段から最下段までの間で突出する商品収納トレイやその商品引出部を検知することができ、検知幅が広くなる。
【0080】
請求項5記載の発明によれば、昇降機構による商品取出手段の上下方向の移動範囲の外側にトレイ突出検知手段を設けるので、昇降機構で上下する商品取出手段とトレイ突出検知手段との干渉を防止でき、検知手段の誤動作や破損を防止できる。
【0081】
請求項6記載の発明によれば、移動部を移動させながら商品収納トレイからバケット内に商品を収納できると共に、移動方向において移動部側に突出している商品収納トレイや商品引出部を検知できる。
【0082】
請求項7記載の発明によれば、トレイ突出検知手段による検知結果に基づいて、移動部の移動を停止するように制御手段で制御すると、商品収納トレイが移動部側に突出している場合、移動部と商品収納トレイとの干渉を防止でき、両者の破損をおそれを低減すると共に装置を正常に機能させることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の商品取り出し装置の全体構成を示す正面図である。
【図2】収納棚の構成と商品取り出し装置の構成を示す側面図である。
【図3】商品取り出し装置の概略構成とトレイ突出検知手段の配置を示す拡大平面図である。
【図4】商品収納トレイの構成を示す正面図である。
【図5】図4に示す商品収納トレイの構成を示す分解図である。
【図6】図4に示す商品収納トレイの商品排出時の動作を示す側面断面図である。
【図7】商品取出手段とその移動手段の一構成例と動作を示す一部破断平面図である。
【図8】商品取出手段とその移動手段の一構成例と動作を示す正面図である。
【図9】バケット及びその移動機構の構成を示す分解斜視図である。
【図10】バケットの摺動機構の構成と動作を示す正面図である。
【図11】バケットの摺動機構の構成を示す断面図である。
【図12】バケットの構成を示す正面図である。
【図13】図12に示すバケットの断面図である。
【図14】本発明で用いられる制御手段の一例を示すブロックである。
【図15】トレイ突出検知手段によるトレイの検知状態を示す平面図である。
【図16】トレイ突出検知手段によるトレイの検知状態を示す正面図である。
【図17】商品収納トレイとバケットの位置関係を示す図である。
【図18】商品収納動作における通過検知センサの商品検知状態を示す図である。
【図19】通過検知センサ及び量検知センサによるバケット内での商品の検知状態を示す図である。
【図20】商品排出位置へ移動するバケットの動作を示す拡大断面図である。
【図21】バケットと係合部との係合動作を示す拡大断面図である。
【図22】バケットの商品排出動作を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 商品収納トレイ
2,3 トレイ収納棚
2B,3B 最上段
2C,3C 最下段
4 商品取出手段
5 移動部
6 バケット
7 駆動機構
8 制御手段
9 移動手段
10 載置部
11 商品引出部
40 昇降機構
E 移動範囲
M 商品
S10,S11 トレイ突出検知手段
Z 水平方向

Claims (7)

  1. 複数の商品を収納する商品収納トレイと、上記商品収納トレイに収納された商品を取り出す商品取出手段と、上記商品収納トレイを複数個収納するトレイ収納棚と、上記商品取出手段を上記トレイ収納棚に対して接近、離間させる移動手段とを備えた商品取り出し装置であって、
    記商品の取り出し動作に伴って、上記トレイ収納棚に対向した位置を移動する移動部と、この移動部に設けられ、上記商品収納トレイの移動部側への突出を検知するトレイ突出検知手段とを有することを特徴とする商品取り出し装置。
  2. 請求項1記載の商品取り出し装置において、
    上記トレイ突出検知手段は、上記商品収納トレイを挟むように設けられていることを特徴とする商品取り出し装置。
  3. 請求項2記載の商品取り出し装置において、
    上記商品収納トレイは、上記複数個の商品を配置する載置部と、この載置部に摺動自在に支持されて、上記トレイ収納棚から突出可能に設けられた商品引出部とを有し、上記トレイ突出検知手段は、上記商品引出部の突出を検知するものであることを特徴とする商品取り出し装置。
  4. 請求項2記載の商品取り出し装置において、
    上記トレイ収納棚は、上記商品収納トレイを上下、左右に多数収納したもので、
    上記トレイ収納棚に対向した位置で、前記移動部を水平方向に移動させる駆動機構を有し、
    上記トレイ突出検知手段は、2つのセンサ部を有し、上記トレイ収納棚の最上段側と最下段側で互いに対向するように上記移動部に設けられたことを特徴とする商品取り出し装置。
  5. 請求項4記載の商品取り出し装置において、上記移動部は、上記商品取出手段を上下方向に移動させる昇降機構を有し、
    上記トレイ突出検知手段は、上記昇降機構による上記商品取出手段の上下方向の移動範囲の外側に設けられたことを特徴とする商品取り出し装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の商品取り出し装置において、
    上記移動部は、上記商品取出手段で取り出された商品を収納するバケットを有することを特徴とする商品取り出し装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の商品取り出し装置において、上記トレイ突出検知手段の検知結果に基づき、少なくとも上記移動部の移動を停止させる制御手段を備えることを特徴とする商品取り出し装置。
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