JP4297540B2 - 移動体の位置検出装置および位置検出プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は移動体の位置検出装置および位置検出プログラムを記録した記録媒体に関し、特に、移動体の進行する方位の変化が連続し、かつ、方位変化の方向が変化する2段以上のカーブを移動体が走行する場合に、移動体の現在位置を検出する移動体の位置検出装置および位置検出プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等の移動体の運行を支援するため、移動体の現在位置を道路地図上に表示するナビゲーションシステムが知られている。このナビゲーションシステムにおいて、移動体の道路地図上の現在位置を得るための手法として、推測航法が知られている。推測航法は、移動体に搭載した距離センサおよび方位センサの出力に基づき、移動体の走行に伴って生ずる距離変化量および方位変化量を積算しながら移動体の現在位置を推測する航法である。
【0003】
そして、推測航法により得られる移動体の走行軌跡を、道路地図と照合することにより、移動体の現在位置を道路地図上の座標に対応させる処理(マップマッチング)が行なわれる。このマップマッチングは、推測航法により求められた走行軌跡を道路地図上で平行移動させることにより、走行軌跡と道路地図とを対応させるものである。したがって、走行軌跡と平行移動量とを求めることにより、車両の現在位置を道路地図上の座標に対応させることができる。
【0004】
このマップマッチングでは、推測軌跡中の特徴点としてコーナを用いることが行なわれている。図8は、従来のナビゲーション装置で行なわれるマップマッチング処理を説明するための図である。図8を参照して、道路地図として、地図上の座標を示すノード101,102,103と、2つのノードを接続するリンクA〜Gが表わされている。図8は、図面上側を北方向として表わされている。推測航法により求められた走行軌跡100は、移動体が南方向に直進した後、カーブして進行方向を東へ変更して、その後東方向へ直進する軌跡として表わされている。
【0005】
走行軌跡100を特定するための特徴点Kが、方位センサから得られる方位の変化量をもとに走行軌跡のカーブ部分から求められる。図9は、移動体が図8に示す走行軌跡100を走行した場合の各地点における方位を示す図である。ここで、移動体の方位は、北方向を基準にして、移動体の方位が北方向と時計と反対回りになす角で示される。たとえば、移動体の方位が南方向である場合には、π[rad]であり、移動体の方位が東方向である場合には3/2π[rad]となる。
【0006】
図9に示すように、移動体の方位は、南方向(π[rad])から東方向(3/2π[rad])に変動している。この方位が変動している区間が移動体がカーブ区間となる。
【0007】
図10は、移動体が図8に示す走行軌跡100を走行した場合の各地点における方位変化量を示す図である。方位変化量は、移動体が直進移動しているときには0となり、移動体が方位を変化している間、すなわち、移動体がカーブしている間に高い値となる。走行軌跡中の特徴点を一意に定めるため、図10に示す方位変化量の曲線の重心の位置を、走行軌跡中の特徴点Kとして検出するようにしている。
【0008】
図8に戻って、走行軌跡中の特徴点Kと対応する道路地図中のノードを対応させるため、道路地図中のノードから対応づけられる可能性のあるノードが選択される。選択されるノードは、走行軌跡中の特徴点Kから所定の範囲内にあるノードが選択される。ここでは、ノード101,102,103の3つのノードが選択される。そして、いずれのノードが特徴点Kに対応するノードであるかを決定するため、それぞれのノードについて、特徴点Kとの比較が行なわれる。走行軌跡より、カーブが開始される前の進行方位(南方向(π[rad]))とカーブが終了したときの方位(東方向(3/2π[rad]))が求められ、2つの方位を有するリンクと接続されたノードが選択される。
【0009】
ノード101について言えば、ノード101に接続されたリンクは、リンクA,B,Cである。ここで、ノードに接続されたリンクには、ノードに入る入リンクと、ノードから出る出リンクの2種類がある。たとえば、リンクAについて言えば、ノード101に入る入リンクとすれば、入リンクAの方位は南方向となる。リンクAをノード101から出る出リンクとすれば、出リンクAの方位は北方向となる。これらを考慮して、カーブが開始される前の方位に対応する入リンクとカーブが終了した後の方位に対応する出リンクとが存在するか否かが、すべてのリンクA,B,Cについて調べられる。その結果、ノード101に入る入リンクAとノード101から出る出リンクBとが対応するので、ノード101が特徴点Kに対応する対応ノードとして検出される。
【0010】
ノード102とノード103については、走行軌跡でカーブが開始される前の方位とカーブが終了したときの方位とに対応する入リンクおよび出リンクがないので、特徴点Kに対応する対応ノードとしては選択されない。
【0011】
このようにして求められた走行軌跡中の特徴点Kと、これに対応する道路地図中のノード101とが決定される。そして、特徴点Kを始点とし、ノード101を終点とするベクトル110が平行移動量として求められる。
【0012】
走行軌跡100と平行移動量を示すベクトル110とが求まることにより、移動体の現在位置を道路地図中の座標点として求めることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のマップマッチングにおいては、移動体が1つの方向に方位変化する単純なカーブを走行する場合には、正確な平行移動量を求めることができるが、方位変化の方向が変化する2段以上のカーブを移動体が走行する場合には、正確な平行移動量を求めることができない。
【0014】
図11は、移動体が2段カーブを走行したときの走行軌跡を示す図である。走行軌跡200は、移動体が図面左方向から走行してポイントP1を通過し、ポイントP2、P3の順にポイントP20までを通過する軌跡として表わされている。
【0015】
図12は、移動体が図11に示す走行軌跡200を走行した場合の各地点における移動体の方位を示す図である。移動体はポイントP1からポイントP3まで東北東の方向に直進運動を行なった後、ポイントP3からポイントP9まで右方向にカーブを行ない、ポイントP9からポイントP17まで左方向のカーブを行ない、ポイントP17からポイントP20まで北方向に直進移動している。このように、移動体は、ポイントP3からポイントP9までの右方向のカーブとポイントP9からポイントP17までの左方向のカーブとからなる2段カーブを走行している。
【0016】
図13は、移動体が図11に示す走行軌跡200を走行した場合の各地点における方位変化量を示す図である。図を参照して、方位変化量Δθは、走行軌跡中のポイントP3からP9までの1つの右カーブにおける曲線と、ポイントP9からポイントP17までの1つの左カーブにおける曲線とで、2つの山型を形成している。この2つの山型からなる曲線における重心は、ポイントP11となる。したがって、このポイントP11が走行軌跡中の特徴点となる。
【0017】
一方、カーブが始まる前の方位は、ポイントP1を始点とし、ポイントP3を終点とするベクトルが示す方向であり、カーブが終了した後の方位は、ポイントP17を始点とし、ポイントP20を終点とするベクトルが示す方位となる。従来のマップマッチングでは、カーブが始まる前の方位とカーブが終了した後の方位とをもとに、道路地図中の対応ノードを求めていたので、図11に示す2段カーブの走行軌跡においては、カーブが始まる前に直進移動する軌跡とカーブが終了した後に直進移動する軌跡との間の距離が離れているので、適切な対応ノードを求めることができない。
【0018】
このように、従来のマップマッチングでは、方位変化の方向が1つの単純なコーナのみに対応することができるが、方位変化の方向が変化する2段以上のカーブを移動体が走行する場合には、対応できないものであった。
【0019】
これは、従来のマップマッチングが単純なコーナのみしか考慮していなかったため、走行軌跡から特徴点を検出する際に、2段カーブの特徴点を適切に特定することができないことによるものである。また、2段カーブを1つのコーナとして処理するので、地図上の対応ノードを一意に特定することができないものであった。
【0020】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、移動体の方位変化の方向が変化する2段以上のカーブを移動体が走行する場合であっても、走行軌跡から地図上の位置を求めるための平行移動量を正確かつ容易に求めることができる移動体の位置検出装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するためこの発明のある局面による移動体の位置検出装置は、
移動体の移動距離を検出する移動距離検出手段と、
前記移動体が進行する方位を推定方位として検出する推定方位検出手段と、
前記移動距離検出手段および前記推定方位検出手段の出力に基づき前記移動体が移動した軌跡を求める走行軌跡検出手段と、
前記移動体が所定の距離を移動する間または所定の時間に変化する前記推定方位の変化量を方位変化量として求める方位変化量検出手段と、
前記方位変化量検出手段が方位変化の開始を検出した地点を方位変化開始地点とし、方位変化の終了を検出した地点を方位変化終了地点として認識する方位変化開始終了地点認識手段と、
前記方位変化量検出手段により求められた方位変化量が、前記走行軌跡検出手段による走行軌跡中の前記方位変化開始地点から前記方位変化終了地点迄の間で最大の地点を特徴地点として検出する特徴地点検出手段と、
複数のノードを含む道路地図を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記複数のノードから前記移動体が走行したと推測されるノードを候補ノードとして抽出する候補ノード抽出手段と、
前記特徴地点における推定方位と方位変化の方向とに基づき、前記候補ノードの内から前記特徴地点に対応する対応ノードを決定する対応ノード決定手段と、
前記特徴地点と前記対応ノードとを結ぶベクトルを平行移動ベクトルとして求める平行移動ベクトル演算手段とを備え、
前記対応ノード決定手段は、前記候補ノードの内、前記候補ノードに入る入リンクの方位と前記候補ノードから出る出リンクの方位との間に前記特徴地点における推定方位が含まれ、かつ、前記候補ノードにおける前記入リンクの方位から前記出リンクの方位への変化の方位が前記特徴地点における推定方位の方位変化の方向と同じ候補ノードを前記対応ノードとして決定する。
【0024】
好ましくは、移動体の位置検出装置は、
前記移動距離検出手段により前記移動体が所定距離移動したか否かを判断する所定距離移動判断手段を、さらに備え、
前記候補ノード抽出手段は、
前記所定距離移動判断手段が前記所定距離移動したと判断し、前記方位変化量検出手段による方位変化量の監視を行なった後に、前記候補ノードとして抽出された、前記走行軌跡中の現在地点直前の候補ノードから出る出リンクを選択し、当該選択された出リンクが入リンクとして入るノードが、前記現在地点から所定の距離範囲内に存在するか否かを判断する所定距離内存在ノード判断手段と、
当該選択された出リンクの方位が、前記現在地点の前記推定方位から所定の方位範囲内にあるか否かを判断する所定方位内存在リンク判断手段とを備え、
前記所定距離内存在ノード判断手段により当該選択された出リンクが入リンクとして入るノードが前記現在地点から所定の距離範囲内に存在すると判断され、かつ、前記所定方位内存在リンク判断手段により当該選択された出リンクの方位が前記現在地点の前記推定方位から所定の方位範囲内にあると判断されたとき、当該選択された出リンクが入リンクとして入るノードを前記候補ノードとして抽出する。
【0025】
この発明の他の局面による移動体の位置検出プログラムを記録した記録媒体は、
移動体の移動距離を検出する移動距離検出手段と、前記移動体が進行する方位を推定方位として検出する推定方位検出手段と、複数のノードを含む道路地図を記憶する記憶手段と、演算手段とを備えた移動体の位置検出装置のコンピュータに実行させる、コンピュータ読取可能な位置検出プログラムを記録した記録媒体であって、
前記移動距離検出手段が出力する前記移動距離を入力する移動距離入力ステップと、
前記推定方位検出手段が出力する前記推定方位を入力する推定方位入力ステップと、
前記入力された移動距離および前記推定方位に基づき前記移動体が移動した軌跡を求める走行軌跡検出ステップと、
前記移動体が所定の距離を移動する間または所定の時間に変化する前記推定方位の変化量を方位変化量として求める方位変化量検出ステップと、
前記方位変化量検出ステップが方位変化の開始を検出した地点を方位変化開始地点とし、方位変化の終了を検出した地点を方位変化終了地点として認識する方位変化開始終了地点認識ステップと、
前記方位変化量検出ステップにより求められた方位変化量が、前記走行軌跡検出ステップによる走行軌跡中の前記方位変化開始地点から前記方位変化終了地点迄の間で最大の地点を特徴地点として検出する特徴地点検出ステップと、
前記記憶手段に記憶された前記複数のノードから前記移動体が走行したと推測されるノードを候補ノードとして抽出する候補ノード抽出ステップと、
前記特徴地点における推定方位と方位変化の方向とに基づき、前記候補ノードの内から前記特徴地点に対応する対応ノードを決定する対応ノード決定ステップと、
前記特徴地点と前記対応ノードとを結ぶベクトルを平行移動ベクトルとして求める平行移動ベクトル演算ステップとを前記コンピュータに実行させ、
前記対応ノード決定ステップは、前記候補ノードのうち、前記候補ノードに入る入リンクの方位と前記候補ノードから出る出リンクの方位との間に前記特徴地点における推定方位が含まれ、かつ、前記候補ノードにおける前記入リンクの方位から前記出リンクの方位への変化の方位が前記特徴地点における推定方位の方位変化の方向と同じ候補ノードを前記対応ノードとして決定するための移動体の位置検出プログラムを記録する。
【0026】
これらの発明に従うと、移動体の方位変化の方向が変化する2段以上のカーブを移動体を走行する場合であっても、走行軌跡から地図上の位置を求めるための平行移動量を正確かつ容易に求めることが可能な移動体の位置検出装置および位置検出プログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図中同一符号は同一または相当する部材を示す。
【0028】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける移動体の位置検出装置の概略構成を示すブロック図である。移動体の位置検出装置は、車両等の移動体に搭載され、移動体の進行する方位を検出するための方位センサ1と、移動体の走行した距離を計測するための距離センサ2と、方位センサ1および距離センサ2の出力に基づき移動体が走行した軌跡を求めるための走行軌跡演算部3と、道路地図等の道路地図データを記憶するための地図データ記憶部5と、走行軌跡演算部3で求めた走行軌跡と地図データ記憶部5に記憶されている道路地図データとから道路地図上の車両の現在位置を検出するためのマップマッチング処理部4と、道路地図および移動体を示すマークを表示する表示部6とを含む。
【0029】
方位センサ1は、ジャイロセンサであり、車両が進行する方位を検出する。ジャイロセンサとしては、振動ジャイロ、光ファイバジャイロ、差動型車輪速センサを用いることができる。また、ジャイロセンサとは別に単位時間あたりの回転角度データを出力する地磁気センサを用いることができる。さらに、地磁気センサとジャイロセンサとを組合せてもよい。
【0030】
距離センサ2は、車輪の回転数を検出することにより移動体の単位時間あたりの走行距離を算出する。また、ドップラシフト等に基づいて移動体の走行速度を算出することにより、移動体の単位時間あたりの走行距離を算出するセンサを用いることができる。
【0031】
走行軌跡演算部3は、距離センサ2から出力される距離データΔlと方位センサ1から出力される回転角度データΔθに基づいて、距離データΔlの東西方向成分Δx(=Δl×cosθ)と南北方向成分Δy(=Δl×sinθ)を算出する。そして、従前の位置データ(Px′,Py′)に対して算出した東西方向成分Δxと南北方向成分Δyとを加算することにより、現在位置データ(Px,Py)を算出する。このように、移動体がたとえば2[m]移動するごとに現在の位置データを算出する処理を繰返して行なうことにより、移動体の走行軌跡が求まる。
【0032】
地図データ記憶部5は、たとえば1[km]四方の所定の範囲に区切られた道路地図データが記憶されている。地図データ記憶部は、フラッシュメモリを含む半導体メモリやCD−ROM、DVD−ROM等が使用可能である。道路地図データは、道路地図上の座標点を示すノードと、2つのノードを接続するリンクと、リンクが示す方位とを含む。
【0033】
マップマッチング処理部4は、走行軌跡演算部3で求められた走行軌跡と、地図データ記憶部5に記憶されている道路地図データとを照合することにより、走行軌跡の平行移動量を求める。これにより、走行軌跡演算部3で求められた移動体の現在の座標(Px,Py)を平行移動量分だけ移動させることにより、道路地図中の移動体の現在の座標を求める処理を行なう。
【0034】
表示部6は、液晶表示装置であり、地図データ記憶部5に記憶されている道路地図を表示する。また、マップマッチング処理部4で求められた道路地図上の移動体の現在位置に移動体を示すマークをその進行方向がわかるように道路地図に重畳して表示する。これにより移動体の操縦者は、表示部6に地図と移動体を示すマークとが表示されるので、移動体がどの地点を走行しているのかを認識することができる。
【0035】
走行軌跡演算部3とマップマッチング処理部4とで行なう処理を、CPU(中央演算装置)7で行なうようにしてもよい。この場合には、走行軌跡演算部3とマップマッチング処理部4とで行なわれる処理は、プログラムとして記載され、CD−ROM8に記憶される。CPU7は、CD−ROM8に記憶されているプログラムを読込んで、それを実行することにより、走行軌跡演算部3とマップマッチング処理部4とで行なう処理と同じ処理を実行する。
【0036】
図2は、本実施の形態における移動体の位置検出装置で行なわれるマップマッチング処理を説明するための図であり、移動体の走行軌跡とその周辺の道路地図データとの一例を示す。図を参照して、移動体の走行軌跡200は、移動体がポイントP1からP5,P10,P15を通ってP20に至る軌跡として示されている。走行軌跡200は、図11で示した走行軌跡と同じ軌跡である。したがって、移動体が走行軌跡200を走行するときの方位は、図12に示す移動体の方位の変化となる。
【0037】
道路地図データは、道路地図上の座標点を示すノードN1〜N11までの11個のノードと、ノードを接続するリンクL1〜L10が示されている。ノードとリンクとの関係は、たとえば、リンクL1は、ノードN1とノードN2とを結ぶリンクである。同様に、他のリンクは、2つのノードを結ぶリンクとなる。ここで示す道路地図データは、1つのノードに対して2つのリンクが接続されている。たとえば、ノードN2についてみれば、リンクL1とリンクL2とが接続されている。これは、ここに示す道路地図データが1本道であることによるものである。道路は、交差点等の2本の道路が交わる場合があり、この場合には1つのノードに対して3つ以上のリンクが接続されることになる。
【0038】
次に、本実施の形態における位置検出装置で行なわれるマップマッチング処理について説明する。図3は、本実施の形態における位置検出装置で行なわれるマップマッチング処理の流れを示すフロー図である。図を参照して、マップマッチング処理は、方位変化の監視処理(ステップS02)と、候補ノードの選択処理(ステップS03)と、平行移動量計算処理(ステップS04)とを含む。これらの処理は移動体がX[m]移動するごとに行なわれる。
【0039】
マップマッチング処理は、まず、ステップS01において移動体がX[m]移動したか否かを判断し、X[m]移動するまで待機状態となる。移動体がX[m]進んだか否かは、距離センサ2の出力に基づき判断される。移動体がX[m]進んだ場合には(ステップS01でYES)、方位変化の監視処理(ステップS02)、候補ノードの選択処理(ステップS03)、平行移動量計算処理(ステップS04)の順に3つの処理が行なわれる。これら3つの処理が終了すると、ステップS01に戻る。移動体がX[m]移動するごとに3つの処理が繰返して行なわれる。
【0040】
図4は、図3のステップS02で行なわれる方位変化の監視処理の流れを示すフロー図である。図を参照して、方位変化の監視処理は、方位変化の状態を示すフラグが「変化終了」か否かが判断される(ステップS11)。フラグが「変化終了」の場合には(ステップS11でYES)、フラグを「変化待ち」に設定する(ステップS12)。フラグが「変化終了」でない場合には(ステップS11でNO)、何も行なわずステップS13に進む。フラグが「変化終了」の場合にフラグを「変化待ち」に設定するのは、フラグが「変化終了」の場合にのみ平行移動量計算処理(図3のステップS04)を1回のみ行なうためである。すなわち、平行移動量の計算処理を2回続けて行なうことがないようにするためである。
【0041】
ステップS13では、方位センサ1でX[m]前に検知された移動体の方位と、現在の移動体の方位との差Δθを求める。これにより、移動体がX[m]前の位置にあったときから現在の位置にあるときまでに、移動体の方位が変化した方位変化量を求めることができる。図5に、移動体が図2に示す走行軌跡200を走行した場合の各地点における方位変化量を示す。なお、図5に示す方位変化量の曲線は図11に示した方位変化量の曲線と同じである。
【0042】
次に、フラグが「変化待ち」か否かを判断する(ステップS14)。フラグが「変化待ち」の場合には、方位変化量Δθがしきい値θ1 より大きいか否かを判断する(ステップS15)。方位変化量Δθがしきい値θ1 よりも大きい場合は、フラグを「変化中」に設定し(ステップS16)、最大旋回角を初期化する(ステップS17)。方位変化量Δθがしきい値θ1 よりも大きくない場合には(ステップS15でNO)、何も行なわず処理を終了する。
【0043】
ステップS17において最大旋回角を初期化する場合に、ステップS13で方位変化量Δθを求めたときの移動体の位置、すなわち、走行軌跡200上の位置座標と、移動体がその位置にあるときの推定方位と方位変化の方向とが方位変化量Δθとともに記憶される。方位変化の方向については後で説明する。
【0044】
ステップS15において、方位変化量Δθがしきい値θ1 よりも大きいと判断された場合は、移動体が方位変化を開始したことを示す。これは移動体が直線の走行からカーブの走行に移行したことを示すものである。ここで、図5を参照して、方位変化量Δθがしきい値θ1 を超えるのは、ポイントP4である。したがって、ステップS15において、方位変化量Δθがしきい値θ1 よりも大きいと判断されるのは、移動体がポイントP4の位置にあるときである。また、走行軌跡200中で、ポイントP1からポイントP3までが直進であり、ポイントP3がカーブ区間の開始を示す位置として検出される。
【0045】
ステップS14において、フラグが「変化待ち」でない場合、すなわちフラグが「変化中」の場合には、ステップS13で求めた方位変化量Δθが最大か否かが判断される(ステップS18)。このとき、ステップS13で求められた方位変化量Δθは、最大旋回角として記憶されている方位変化量と比較される。
【0046】
ステップS13で求められた方位変化量Δθが最大旋回角として記憶されている方位変化量よりも大きい場合には(ステップS18でYES)、最大旋回角をステップS13で求められた方位変化量Δθに設定する(ステップS19)。これにより、最大旋回角には、移動体がカーブし始めてから最大の方位変化量が記憶される。方位変化量Δθが最大旋回角に記憶されている方位変化量よりも大きくない場合にはステップS19の処理は行なわれない。
【0047】
ステップS19において、最大旋回角に方位変化量Δθを設定する場合に、ステップS13で方位変化量Δθを求めたときの移動体の位置、すなわち、走行軌跡200上の位置座標と、移動体がその位置にあるときの推定方位と方位変化の方向とが方位変化量Δθとともに記憶される。
【0048】
方位変化の方向とは、たとえば、移動体が走行軌跡200のポイントP4にあるときの方位変化の方向とは、移動体がP3にあるときの方位から移動体がP4にあるときの方位へ変化する方向を言う。図12を参照して、ポイントP3にあるときの方位はポイントP4にあるときの方位よりも大きい。ポイントP3からポイントP4に移動体が移動したときに、方位は時計回りの方向に変化する。したがって、移動体がP4にあるときの方位変化の方向は、時計回りとなる。
【0049】
また、移動体がポイントP14にあるときの方位変化の方向とは、移動体がポイントP13にあるときの方位からポイントP14にあるときの方位に変化する方向を言う。図12を参照して、ポイントP13にあるときの方位はポイントP14にあるときの方位よりも小さい。ポイントP13からポイントP14へ移動体が移動するときに、方位は時計と反対回りの方向に変化する。したがって、移動体がポイントP14にあるときの方位変化の方向は、時計と反対回りの方向である。
【0050】
移動体が、図2に示す走行軌跡200をポイントP1からポイントP20まで進行したとき、図4に示すステップS18で方位変化量Δθが最大とされるのは、移動体がポイントP13にあるときである。これは図5に示す方位変化量の曲線からも明らかである。そして、移動体が走行軌跡200のポイントP13にあるときの方位は、東方向である(図12参照)。またポイントP13にあるときの方位変化の方向は、時計と反対回りである。
【0051】
図4に戻って、ステップS20において、ステップS13で求めた方位変化量Δθがしきい値θ2 よりも小さいか否かが判断される。方位変化量Δθがしきい値θ2 よりも小さい場合には(ステップS20でYES)、フラグに「変化終了」を設定する(ステップS21)。方位変化量Δθがしきい値θ2 よりも小さくない場合には、ステップS21の処理は行なわれない。ステップS20で、方位変化量Δθがしきい値θ2 よりも小さくなる場合には、移動体がカーブ走行から直線の走行へ移行したことを示す。すなわち、この地点において移動体がカーブを走行するのを終了したこと、すなわちカーブ区間が終了したことを検知する。図5を参照して、方位変化量Δθがしきい値θ2 よりも小さくなるのは、移動体が走行軌跡200のポイントP18にあるときである。すなわち、走行軌跡200のうち、ポイントP3からポイントP17までの区間が、カーブ区間として検知される。
【0052】
このように、方位変化の監視処理においては、移動体が走行軌跡200を走行する複数のポイントにおいて、方位変化量Δθを求めることにより、走行軌跡200中からカーブ区間(P3〜P17)を抽出することができ、そのカーブ区間における方位変化量Δθの最大となるポイントP13を求める。ここで求められた方位変化量Δθが最大となるポイントP13は、走行軌跡200を特定するための特徴点となる。そして、移動体がP13にあるときの移動体の方位と方位変化の方向とが走行軌跡200上の座標と併せて記憶される。
【0053】
次に、図3のステップS03に示される候補ノードの選択処理について説明する。図6は、図3のステップS03で行なわれる候補ノードの選択処理の流れを示すフロー図である。図を参照して、候補ノードの選択処理は、移動体が通過するであろうと推測されるノードを選択する処理である。移動体が通過するであろうと推測されるノードは、前回に候補ノードとされたノードとの接続関係と、走行軌跡200上における移動体の現在の位置からの距離とを条件に選択される。
【0054】
候補ノードの選択処理は、まず、以前に登録された候補ノードに接続されるリンクを選択する(ステップS41)。たとえば、図2を参照して、以前に登録された候補ノードがN2の場合には、N2に接続されるリンクはリンクL1とリンクL2であるので、このうちいずれかのリンクが選択される。ここではリンクL2が選択されたとする。
【0055】
図6に戻って、選択されたリンクに接続されるノードのうち、候補ノードと反対側のノードが、移動体の走行軌跡上の位置から近いか否かが判断される(ステップS42)。たとえば、図2を参照して、選択されたリンクL2に接続される他方のノードN3が、走行軌跡200上の移動体の現在位置と近いか否かが判断される。近いか否かの判断は、所定のしきい値を用いて判断される。移動体が走行軌跡200上のポイントP5にある場合には、ポイントP5とノードN3との距離が計算され、この距離が所定のしきい値よりも短い場合には、近いと判断される。
【0056】
図6に戻って、近いと判断されなかった場合には(ステップS42でNO)、ステップS45に進む。近いと判断された場合には(ステップS42でYES)、選択されたリンクの方位が、移動体の走行軌跡200上の現在地における推定方位と近いか否かが判断される(ステップS43)。図2を参照して、たとえば、移動体が走行軌跡200のポイントP5にある場合には、ポイントP5における移動体の方位と、処理対象となっているリンクL2の方位とが比較される。方位が近いか否かは、たとえば、ポイントP5における移動体の推定方位±π/9[rad]の範囲内にリンクL2の方位がある場合に、リンクL2の方位はポイントP5における移動体の推定方位に近いとされる。図6に戻って、処理対象となっているリンクの方位が、走行軌跡200中の移動体の現在地における推定方位に近いとされた場合には(ステップS43でYES)、処理対象のリンクの他方に接続されるノードが候補ノードとして新たに登録される(ステップS44)。
【0057】
そして、候補ノードに接続するリンクが他にあるか否かが判断され(ステップS45)、他に接続するリンクがある場合には、上述の処理が繰返し行なわれて接続するリンクがない場合には処理を終了する。たとえば、候補ノードN2の場合には、候補ノードN2に接続するリンクがリンクL1とリンクL2の2つあった。したがって、2つのリンクL1,L2についてステップS41からステップS44までの処理が繰返し行なわれることになる。
【0058】
以上説明したとおり、候補ノードの選択処理においては、移動体が走行したであろうと推測されるノードが選択される。図2における道路地図データの場合には、移動体が走行軌跡200をポイントP2からP17までを走行する間に、ノードN2からノードN10までの9つのノードが候補ノードとして登録される。
【0059】
次に、図3のステップS04で行なわれる平行移動量計算処理について説明する。平行移動量計算処理は、候補ノードの選択処理で求められた候補ノードから対応ノードを選択し、方位変化の監視処理で求められた特徴点と対応ノードとから走行軌跡の平行移動量を計算する処理である。
【0060】
図7は、図3のステップS04で行なわれる平行移動量計算処理の流れを示すフロー図である。図を参照して、平行移動量計算処理は、フラグが「変化終了」か否かを判断する(ステップS31)。フラグが「変化終了」でない場合には、処理を終了する。したがって、平行移動量計算処理は、フラグが「変化終了」の場合にのみ行なわれ、フラグが「変化終了」でない場合には行なわれない。フラグが「変化終了」の場合とは、移動体がカーブの走行を終了した地点であり、このときに始めて平行移動量計算処理が行なわれることになる。
【0061】
図2および図5を参照して、フラグが「変化終了」の場合とは、方位変化量Δθがしきい値θ2 よりも小さいことが検出されたときであり、そのときの移動体の走行軌跡200上の位置は、ポイントP18である。したがって、平行移動量計算処理は、図2において移動体が走行軌跡200のポイントP18にある場合に行なわれることになる。
【0062】
図7に戻って、次に候補リンクの選択が行なわれる(ステップS32)。候補リンクの選択とは、移動体がカーブを終了した地点、すなわち移動体が走行軌跡200のポイントP18にあるときの移動体の推定方位と所定の範囲内にある方位を有するリンクであって、ポイントP18から所定の距離の範囲内にあるリンクを候補リンクとして選択する。たとえば、ポイントP18における移動体の推定方位は北向きであり、北向きと±π/9[rad]の範囲内にある方位を有するリンクであって、ポイントP18を中心とする200[m]四方の範囲内にあるリンクが選択される。これにより、リンクL10とリンクL9とが候補リンクとして選択される。
【0063】
次に、対応ノードの選択が行なわれる(ステップS33)。対応ノードの選択は、上述した候補ノードの選択処理において登録された候補ノードについて、所定の条件を満たす候補ノードが対応ノードとされる。以下、所定の条件について説明する。
【0064】
(条件1)
候補ノードへの入リンク方位<特徴点における推定方位<候補ノードの出リンク方位
(条件2)
候補ノードへの入リンク方位>特徴点における推定方位>候補ノードの出リンク方位
(条件3)
候補ノードの入リンク方位から候補ノードの出リンク方位への変化の方向が特徴点における方位の変化の方向と等しい。
【0065】
所定の条件は次の論理式で表わされる。
((条件1)OR(条件2))AND(条件3)
この所定の条件を満たす候補ノードが対応ノードとして選択される。上述の(条件1)と(条件2)とは、特徴点における移動体の推定方位が、候補ノードの入リンクの方位と出リンクの方位との間に含まれる場合を示す。たとえば、図12を参照して、特徴点P13における推定方位は、(3π)/2(東方向)である。図2を参照して、ノードN2における入リンクL1と出リンクL2を見ると、入リンクL1の方位は、(3π)/2よりも大きく、出リンクL2の方位は(3π)/2よりも小さい。したがって、候補ノードN2は(条件2)を満たすことになる。次に(条件3)について見ると、入リンクL1の方位から出リンクL2の方位の変化方向は、入リンクL1の方位が出リンクL2の方位よりも大きいので、時計回りの方向である。これに対して、特徴点P13における方位の変化の方向は、図12を参照して、P12の方位の方がP13の方位よりも小さいので、時計と反対回りの方向となる。したがって、ノードN2は条件3を満たさないので、対応ノードとしては選択されない。
【0066】
ノードN7について見ると、図2を参照して、ノードN7への入リンクL6の方位は(3π)/2よりも小さく、ノードN7の出リンクL7の方位は(3π)/2よりも大きい。したがって、ノードN7は、(条件1)を満たす。リンクL6の方位はリンクL7の方位よりも小さいので、入リンク方位から出リンク方位への変化の方向は、時計と反対回りの方向である。一方、特徴点P13における方位変化の方向は時計と反対回りなので、ノードN7は条件3を満たすことになる。したがって、ノードN7が対応ノードとして選択される。候補ノードN2〜N10のうち、ノードN2とN7以外のノードについては、条件1と条件2のいずれの条件も満たさないので、対応ノードとしては選択されない。
【0067】
以上説明した対応ノードの選択は、ステップS32において選択された候補リンクごとに行なわれる。ステップS32においては、候補リンクとしてリンクL10とリンクL9とが選択された。リンクL10についての対応ノードの選択処理は、候補ノードをノードN2〜N10として上述の処理がなされる。この結果、候補リンクL10に対応する対応ノードとしては、ノードN7が選択される。
【0068】
次に、候補リンクL9についての対応ノードの選択処理は、候補ノードがノードN2からノードN9となることが異なるのみで、その他の点についてはリンクL10についての対応ノードの選択と同様である。したがって、候補リンクL9に対する対応ノードとしては、ノードN7が選択される。
【0069】
1つの候補リンクに対して候補ノードのいずれもが上述の所定の条件を満たさない場合がある。この場合にはその候補リンクに対応する対応ノードの選択は行なわれない。
【0070】
図7に戻って、ステップS34において、対応ノードが選択されたか否かが判断される。対応ノードが選択されなかった場合には、次のステップS35における平行移動量の計算が行なわれず処理が終了する。
【0071】
対応ノードが選択された場合には、ステップS35において、平行移動量の計算が行なわれる。平行移動の計算とは、走行軌跡200上の特徴点を始点とし、対応ノードを終点とするベクトルを求める処理である。図2に示した例においては、候補リンクL10に対する対応ノードがノードN7であったので、特徴点P13を始点とし、対応ノードN7を終点とするベクトル210が平行移動ベクトルとして求められる。同様に、リンクL9に対する対応ノードがノードN7であったので、特徴点P13を始点とし、対応ノードN7を終点とするベクトル210が平行移動ベクトルとして求められる。
【0072】
このように、候補リンクが複数求まると、それぞれの候補リンクごとに平行移動ベクトルが求められる。また、1つの候補リンクに対して複数の対応ノードが選択された場合には、それぞれの対応ノードに対して平行移動ベクトルが求められる。この場合には、求められた複数の平行移動ベクトルのうち、前回に求められた平行移動ベクトルと方向および長さにおいて最も近似する唯一の平行移動ベクトルが選択される。
【0073】
以上説明したとおり、本実施の形態における移動体の位置検出装置は、方位変化の方向が変化する2段以上のカーブを移動体が走行する場合であっても、走行軌跡中の最も方位変化量の大きい位置を特徴点として抽出する。したがって、2段以上のカーブの走行軌跡を特定するために最も特徴のある点を一意に定めることができる。
【0074】
また、移動体が通過するであろうと推測される候補のノードのうち、ノードの入リンク方位と出リンク方位との間に特徴点の推定方位を含むノードであって、入リンク方位から出リンク方位への方位の変換方向が特徴点における方位変化の方向と同じノードを特徴点に対応する対応ノードとして選択する。これにより、特徴点における方位変化の方向を考慮して対応ノードを選択するので、特徴点に対応する道路地図データ中の対応ノードを正確に特定することができる。
【0075】
さらに、方位変化の方向が変化する2段以上のカーブであっても、走行軌跡上の特徴点と道路地図データ中のノードと対応づけすることができるので、マップマッチングの精度が向上する。
【0076】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態の1つにおける移動体の位置検出装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施の形態における移動体の位置検出装置で行なわれるマップマッチング処理を説明するための図であり、移動体の走行軌跡とその周辺の道路地図データとの一例を示す図である。
【図3】 本実施の形態における移動体の位置検出装置で行なわれるマップマッチング処理の流れを示すフロー図である。
【図4】 図3のステップS02で行なわれる方位変化の監視処理の流れを示すフロー図である。
【図5】 移動体が図2に示す走行軌跡200を走行する場合の各地点における方位変化量を示す図である。
【図6】 図3のステップS03で行なわれる候補ノードの選択処理の流れを示すフロー図である。
【図7】 図3のステップS04で行なわれる平行移動量計算処理の流れを示すフロー図である。
【図8】 従来のナビゲーション装置で行なわれるマップマッチング処理を説明するための図であり、走行軌跡100とその周辺の道路地図データを示す図である。
【図9】 移動体が図8に示す走行軌跡100を走行した場合の各地点における方位を示す図である。
【図10】 移動体が図8に示す走行軌跡100を走行した場合の各地点における方位変化量を示す図である。
【図11】 移動体の走行軌跡の一例を示す図である。
【図12】 移動体が図11に示す走行軌跡200を走行した場合の各地点における方位を示す図である。
【図13】 移動体が図11に示す走行軌跡200を走行した場合の各地点における方位変化量を示す図である。
【符号の説明】
1 方位センサ
2 距離センサ
3 走行軌跡演算部
4 マップマッチング処理部
5 地図データ記憶部
6 表示部
Claims (3)
- 移動体の移動距離を検出する移動距離検出手段と、
前記移動体が進行する方位を推定方位として検出する推定方位検出手段と、
前記移動距離検出手段および前記推定方位検出手段の出力に基づき前記移動体が移動した軌跡を求める走行軌跡検出手段と、
前記移動体が所定の距離を移動する間または所定の時間に変化する前記推定方位の変化量を方位変化量として求める方位変化量検出手段と、
前記方位変化量検出手段が方位変化の開始を検出した地点を方位変化開始地点とし、方位変化の終了を検出した地点を方位変化終了地点として認識する方位変化開始終了地点認識手段と、
前記方位変化量検出手段により求められた方位変化量が、前記走行軌跡検出手段による走行軌跡中の前記方位変化開始地点から前記方位変化終了地点迄の間で最大の地点を特徴地点として検出する特徴地点検出手段と、
複数のノードを含む道路地図を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記複数のノードから前記移動体が走行したと推測されるノードを候補ノードとして抽出する候補ノード抽出手段と、
前記特徴地点における推定方位と方位変化の方向とに基づき、前記候補ノードの内から前記特徴地点に対応する対応ノードを決定する対応ノード決定手段と、
前記特徴地点と前記対応ノードとを結ぶベクトルを平行移動ベクトルとして求める平行移動ベクトル演算手段とを備え、
前記対応ノード決定手段は、前記候補ノードの内、前記候補ノードに入る入リンクの方位と前記候補ノードから出る出リンクの方位との間に前記特徴地点における推定方位が含まれ、かつ、前記候補ノードにおける前記入リンクの方位から前記出リンクの方位への変化の方位が前記特徴地点における推定方位の方位変化の方向と同じ候補ノードを前記対応ノードとして決定する、移動体の位置検出装置。 - 前記移動距離検出手段により前記移動体が所定距離移動したか否かを判断する所定距離移動判断手段を、さらに備え、
前記候補ノード抽出手段は、
前記所定距離移動判断手段が前記所定距離移動したと判断し、前記方位変化量検出手段による方位変化量の監視を行なった後に、前記候補ノードとして抽出された、前記走行軌跡中の現在地点直前の候補ノードから出る出リンクを選択し、当該選択された出リンクが入リンクとして入るノードが、前記現在地点から所定の距離範囲内に存在するか否かを判断する所定距離内存在ノード判断手段と、
当該選択された出リンクの方位が、前記現在地点の前記推定方位から所定の方位範囲内にあるか否かを判断する所定方位内存在リンク判断手段とを備え、
前記所定距離内存在ノード判断手段により当該選択された出リンクが入リンクとして入るノードが前記現在地点から所定の距離範囲内に存在すると判断され、かつ、前記所定方位内存在リンク判断手段により当該選択された出リンクの方位が前記現在地点の前記推定方位から所定の方位範囲内にあると判断されたとき、当該選択された出リンクが入リンクとして入るノードを前記候補ノードとして抽出する、請求項1に記載の移動体の位置検出装置。 - 移動体の移動距離を検出する移動距離検出手段と、前記移動体が進行する方位を推定方位として検出する推定方位検出手段と、複数のノードを含む道路地図を記憶する記憶手段と、演算手段とを備えた移動体の位置検出装置のコンピュータに実行させる、コンピュータ読取可能な位置検出プログラムを記録した記録媒体であって、
前記移動距離検出手段が出力する前記移動距離を入力する移動距離入力ステップと、
前記推定方位検出手段が出力する前記推定方位を入力する推定方位入力ステップと、
前記入力された移動距離および前記推定方位に基づき前記移動体が移動した軌跡を求める走行軌跡検出ステップと、
前記移動体が所定の距離を移動する間または所定の時間に変化する前記推定方位の変化量を方位変化量として求める方位変化量検出ステップと、
前記方位変化量検出ステップが方位変化の開始を検出した地点を方位変化開始地点とし、方位変化の終了を検出した地点を方位変化終了地点として認識する方位変化開始終了地点認識ステップと、
前記方位変化量検出ステップにより求められた方位変化量が、前記走行軌跡検出ステップによる走行軌跡中の前記方位変化開始地点から前記方位変化終了地点迄の間で最大の地点を特徴地点として検出する特徴地点検出ステップと、
前記記憶手段に記憶された前記複数のノードから前記移動体が走行したと推測されるノードを候補ノードとして抽出する候補ノード抽出ステップと、
前記特徴地点における推定方位と方位変化の方向とに基づき、前記候補ノードの内から前記特徴地点に対応する対応ノードを決定する対応ノード決定ステップと、
前記特徴地点と前記対応ノードとを結ぶベクトルを平行移動ベクトルとして求める平行移動ベクトル演算ステップとを前記コンピュータに実行させ、
前記対応ノード決定ステップは、前記候補ノードのうち、前記候補ノードに入る入リンクの方位と前記候補ノードから出る出リンクの方位との間に前記特徴地点における推定方位が含まれ、かつ、前記候補ノードにおける前記入リンクの方位から前記出リンクの方位への変化の方位が前記特徴地点における推定方位の方位変化の方向と同じ候補ノードを前記対応ノードとして決定する、移動体の位置検出プログラムを記録した記録媒体。
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