JP4296393B2 - 洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材上の有機皮膜をオゾン水によって洗浄する方法及び洗浄装置に関する。
【0002】
【従来技術】
精密電子部品の基板の微細加工は、基板表面に有機被膜(レジスト)を塗布することにより行われる。この有機被膜は、微細加工した後に除去する必要がある。また、この工程時に各種溶剤、油成分等の有機物が膜状の汚染物(有機物汚染膜)として付着している場合もある。これらの有機皮膜を除去する方法としては、従来より硫酸、過酸化水素、アルカリ水、各種溶剤等が洗浄剤として使用されている。
【0003】
ところが、これらの洗浄剤はいずれも環境汚染の原因となるものであり、その廃液の処理、揮発・気散の防止等で相当のコストがかかる。また、たとえコストをかけて処理しても、完全なものとは言えない。
【0004】
これに対し、オゾン水による洗浄は、オゾンが分解して酸素となり、環境に悪影響を与えることがないため、前記の洗浄剤に代わる技術として脚光を浴びている(例えば、特許文献1、特許文献2など)。
【0005】
しかしながら、オゾン水は、前記のような洗浄剤に比して有機物の除去力が弱い。このため、これまでのオゾン水の用途としては、ごくわずかの有機的・無機的な汚れの洗浄にとどまっており、有機物汚染膜の除去、レジスト膜の剥離等に対する本格的な洗浄剤としては十分なものとはいえない。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−85947号
【0007】
【特許文献2】
特開2000−37695号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、酸又はアルカリあるいは溶剤の使用に頼らずに有機皮膜を効果的に除去することができる技術の開発が切望されている。
【0009】
従って、本発明の主な目的は、オゾンを用いて有機皮膜を効果的に除去する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来技術の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、有機皮膜の洗浄除去に当たり特定条件でオゾンを用いることによって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、下記の洗浄方法及び洗浄装置に係る。
【0012】
1. 基材上の有機皮膜を洗浄液により除去する方法であって、
(1)原料水としての純水ないしは超純水にオゾンガス及び炭酸ガスを溶解させることによって洗浄液を調製する第一工程、
(2)当該洗浄液を45℃以上で基材上の有機皮膜と接触させることにより、有機皮膜を基材から除去する第二工程
を有することを特徴とする洗浄方法。
【0013】
2. 有機皮膜と接触した後の洗浄液を使用済み液として回収し、当該使用済み液を原料水の一部又は全部として供給する第三工程をさらに有する前記項1記載の洗浄方法。
【0014】
3. 流通ないしは循環する洗浄液中に基板を固定することによって、洗浄液を有機皮膜と接触させる前記項1又は2に記載の洗浄方法。
【0015】
4. 基材上の有機皮膜を洗浄液により除去する装置であって、
(1)原料水としての純水ないしは超純水にオゾンガス及び炭酸ガスを溶解させることによって洗浄液を調製する手段、
(2)当該洗浄液を加温する手段、
(3)加温された洗浄液を基材上の有機皮膜と接触させるために当該基板を格納できる洗浄槽、及び
(4)加温された洗浄液を当該洗浄槽に供給する手段
を有することを特徴とする洗浄装置。
【0016】
5. 有機皮膜と接触した後の洗浄液を使用済み液として回収し、当該使用済み液を原料水の一部又は全部として供給する手段をさらに有する前記項4に記載の洗浄装置。
【0017】
6. 洗浄液を洗浄槽中で流通ないしは循環させる手段をさらに有する前記項4又は5に記載の洗浄装置。
【0018】
【発明の実施の形態】
1.洗浄方法
本発明の洗浄方法は、基材上の有機皮膜を洗浄液により除去する方法であって、
(1)原料水としての純水ないしは超純水にオゾンガス及び炭酸ガスを溶解させることによって洗浄液を調製する第一工程、
(2)洗浄液を45℃以上で基材上の有機皮膜と接触させることにより、当該有機皮膜を基材から除去する第二工程
を有することを特徴とする。
【0019】
有機皮膜
洗浄の対象となる基材上の有機皮膜は、有機成分を含むものであれば限定的でなく、従来技術で洗浄の対象とされているものをすべて含む。例えば、有機物を主成分とする汚染膜のほか、レジスト膜のような有機被膜も包含される。基材は、樹脂、金属、セラミックス等のほか、これらの複合材料が挙げられる。基材の用途も特に限定されない。例えば、本発明の洗浄方法は、半導体用ウエハ等に付着した有機皮膜の洗浄、電子基板上に形成されたレジスト膜の剥離除去等に有効である。
【0020】
第一工程
第一工程では、原料水としての純水ないしは超純水にオゾンガス及び炭酸ガスを溶解させることによって洗浄液を調製する。
【0021】
原料水としての純水ないしは超純水は、公知の方法に従って調製されたものを用いることができる。本発明では、これらの原料水の純度は洗浄の対象となるものによって異なるが、一般的には超純水を用いることが好ましい。
【0022】
オゾンガス(O3)及び炭酸ガス(CO2)は、公知の方法で製造されたもの又は市販品を使用することができる。特に、オゾンガスは、不純物が少ないという点で、水電解により得られる電解オゾンガスであることが好ましい。
【0023】
洗浄液としては、原料水にオゾンガス及び炭酸ガスを溶解させたものを用いる。これらのガスの混入方法は限定的でなく、公知の方法も採用することができる。例えば、エジェクター装置、バブリング装置、ミキサー等の公知の装置を用いて実施することができる。なお、これらのガスを混入する際の原料水の温度は、これらのガスの溶解度を高めるという点で、25℃以下、特に5〜20℃、さらには10〜15℃とすることが望ましい。
【0024】
また、オゾンガス及び炭酸ガスの混入順序も限定されず、1)オゾンガスを混入した後、炭酸ガスを混入する方法、2)オゾンガスと炭酸ガスとを同時に混入する方法、3)炭酸ガスを混入した後、オゾンガスを混入する方法があるが、本発明では上記1)又は2)がより好ましい。
【0025】
洗浄液におけるオゾンガス及び炭酸ガスの濃度は、対象となる有機皮膜の種類等によって適宜設定することができるが、好ましくはオゾンガスは15〜40重量ppm、炭酸ガスは10〜100cc/Lとなるように調節する。なお、上記濃度は、洗浄液が洗浄に供される時点(すなわち、洗浄槽中)における濃度をいう。
【0026】
第二工程
第二工程では、洗浄液を45℃以上で基材上の有機皮膜と接触させることにより、当該有機皮膜を基材から除去する。
【0027】
洗浄液は、液温45℃以上、好ましくは50℃以上で有機皮膜と接触させる。洗浄液を上記温度まで加温して使用することにより、有機皮膜に対する洗浄力を大幅に高めることが可能となり、洗浄時間の短縮に寄与することもできる。なお、上記温度の上限は限定されないが、一般的には90℃程度(好ましくは70℃)とすれば良い。
【0028】
洗浄液の加温方法は限定的でなく、例えばヒーターによる加温、熱交換器による加温等の公知の手段によって実施すれば良い。また、加温する時期は制限されないが、オゾン濃度の低下を回避できるという点で、加温から洗浄までの時間がより短い方が好ましい。
【0029】
液温45℃以上に加温された洗浄液を有機皮膜に接触させることにより、有機皮膜の除去を行う。洗浄液の使用方法は、公知のオゾン水による洗浄方法に従って実施すれば良い。例えば、流通ないしは循環する洗浄液中に基板を固定する方法、スプレーを基板上の有機皮膜に吹き付ける方法等を採用することができる。本発明では、流通ないしは循環する洗浄液中に基板を固定することによって、洗浄液を当該有機皮膜と接触させることが好ましい。具体的には、例えば洗浄液を流通させる流路をつくり、その流路に基材を固定し、その基板を通過するように洗浄液を流通させれば良い。この場合、できるだけ洗浄液が抵抗なく流れるようにするため、後記の図1(a)に示すように洗浄液の流通方向と基板面とが平行になるように配置することが好ましい。あるいは、洗浄槽中で対流のような流れを洗浄液に生じさせ、その中に基板を固定することによっても、有機皮膜との接触が可能である。
【0030】
第三工程
本発明方法では、機皮膜と接触した後の洗浄液を使用済み液として回収し、当該使用済み液を第一工程の原料水の一部又は全部として供給する第三工程をさらに有することが好ましい。すなわち、使用済み液を原料水として用い、これにオゾンガス及び炭酸ガスを溶解させて再び洗浄液として再利用する。
【0031】
一般に、使用済み液は、溶存オゾンの一部又は全部が消費され、オゾン含有量が減少している。そこで、使用済み液を原料水として供給し、オゾンガス及び炭酸ガスを溶解させ、所定のオゾン含有量に戻し、これを洗浄水として再利用する。使用済み液の回収方法及び原料水としての供給方法は、公知の方法に従って行えば良い。例えば、使用済み液を取水口から取水したり、あるいはオーバーフローさせることにより、使用済み液を回収することができる。回収された使用済み液は、ポンプ等で圧送することにより第一工程の原料水として供給すれば良い。この場合、原料水のすべてとして使用済み液を使用することができるほか、原料水の一部として(すなわち、別途に用意した原料水と併せて)使用することも可能である。
【0032】
2.洗浄装置
本発明の洗浄装置は、基材上の有機皮膜を洗浄液により除去する装置であって、
(1)原料水としての純水ないしは超純水にオゾンガス及び炭酸ガスを溶解させることによって洗浄液を調製する手段(洗浄液調製手段)、
(2)当該洗浄液を加温する手段(加温手段)、
(3)加温された洗浄液を基材上の有機皮膜と接触させるために当該基板を格納できる洗浄槽、及び
(4)加温された洗浄液を当該洗浄槽に供給する手段(洗浄液供給手段)
を有することを特徴とする。
【0033】
洗浄液調製手段
洗浄液調製手段では、原料水としての純水ないしは超純水にオゾンガス及び炭酸ガスを溶解させることによって洗浄液を調製する。このような洗浄液が調製できる手段であれば特に限定されず、例えばエジェクタ、バブリング装置、ミキサー等の公知の装置を採用することができる。例えば、原料水、オゾンガス及び炭酸ガスを吸入して吐出するエジェクタによって洗浄液を効率的に洗浄液を調製することが可能である。
【0034】
加温手段
洗浄液調製手段で得られた洗浄水は、加温手段によって所定の温度まで加温される。加温手段としては、例えば公知のヒーター、熱交換器等を採用することができる。特に、洗浄液を迅速に加温できるという点で、熱交換器(特に二重管式熱交換器)を用いることが望ましい。
【0035】
洗浄槽
洗浄槽は、加温された洗浄液を基材上の有機皮膜と接触させるために当該基板を格納できるものを使用する。例えば、基板全体を収納できる容器(特に密閉型容器)を用いることができる。洗浄槽(容器)の材質は、本発明の洗浄液(オゾン水)に耐えられるものであれば限定されず、例えばガラス(石英)製、フッ素樹脂製等の公知の材質を適用できる。また、必要に応じて、洗浄の対象となる基板を支持する支持部材(スタンド)が洗浄槽内に設置されていても良い。
【0036】
前記の第三工程を実施する場合は、洗浄液を洗浄槽中で流通させる手段を設ける。例えば、洗浄槽中に洗浄液の吐出部を配置し、基板の配置個所をはさんで吸込部を設け、吸込部から取水された使用済み液をポンプ等により吐出部に循環させることによって、洗浄槽中において吐出部から吸込部に向かって洗浄液の流れを作り出すことができる。この場合、吸込部から取水された使用済み液を気液分離して効率良く圧送できるように、気液分離装置を設けることもできる。また例えば、後記の洗浄液供給手段を川上側に配置し、基板の配置個所をはさんで川下側に吸込部を設け、吸込部から取水した使用済み液を原料水として循環させる態様も採用することができる。
【0037】
洗浄液供給手段
洗浄液供給手段によって、加温された洗浄液を当該洗浄槽に供給する。かかる手段は限定的でなく、例えば複数の噴き出し口を有する管状体を洗浄槽中に設け、この管状体に洗浄液を送り込む構成を好適に採用することができる。また、洗浄液の送り込みは、公知のポンプ等を用いれば良い。
【0038】
循環システム
本発明の洗浄装置では、有機皮膜と接触した後の洗浄液を使用済み液として回収し、当該使用済み液を原料水として供給する手段(循環システム)を採用することが望ましい。例えば、洗浄水の調製をエジェクタを用いて行う場合、エジェクタに送り込む原料水の一部又は全部として上記使用済み液をポンプ等にて供給すれば良い。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、オゾンガスが炭酸ガスとともに溶解した洗浄液を加温しながら有機皮膜の除去に使用するので、従来よりも優れた洗浄力を発揮することができ、環境汚染の問題と洗浄力の問題を一挙に解決することができる。
【0040】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴を一層明確にする。ただし、本発明の範囲は、これら実施例に限定されるものではない。
【0041】
実施例1
洗浄装置
図1に示す洗浄装置を用いてウエハの洗浄処理を行った。図1(a)は洗浄装置の上方からみた図、図1(b)は洗浄装置の側面図である。
【0042】
図1(b)において、この洗浄装置は、ウエハ(1)を収納する石英製洗浄槽(2)を有する。洗浄槽のサイズは幅450mm×奥行き125mm×深さ450mmであり、ウエハを垂直に固定するための四フッ化エチレン製支持部(図示せず)が洗浄槽内に設けられている。
【0043】
洗浄槽中には洗浄液を供給するためのフッ素樹脂製管状供給部(5)が備えられている。この管状供給部は、その側面に洗浄液の噴き出し口が多数設けられている。この供給部は、洗浄槽中に1ヶ所又は2ヶ所以上設けることもできる。また、供給部の設置個所も、洗浄する基板の形状・大きさ等に応じて適宜決定することができる。例えば、図1(b)のように洗浄槽の上部から下部に向かって伸びるような筒状供給部であっても良いし、あるいは洗浄槽の底部に供給部を設けることもできる。
【0044】
洗浄液は、エジェクタ(図示せず)にて純水、オゾンガス及び炭酸ガスを混合することにより調製される。調製された洗浄液は二重管式熱交換器(8)に送り込まれた後、そこで加温された後、配管(9)を通じて管状供給部より洗浄槽に供給される。この熱交換器は、フッ素樹脂製外管(内径24mm)の中にフッ素樹脂製品内管(外径12mm)が通っていて、内管には洗浄液が流通し、外管には熱水が洗浄液に対して向流で流れる。これにより、洗浄液がすばやく加温され、溶存オゾンの自己分解の防止に貢献するすることができる。
【0045】
洗浄槽中には、吸込ヘッダー(3)及び吐出ヘッダー(4)が対向て配置されている。両ヘッダーは、ともにフッ素樹脂製であり、側面に多数の小さな開口部が設けられている。洗浄槽に送り込まれた洗浄液は、いったん吸込ヘッダー(3)から回収され、ポンプ(6)から配管(7)を通じて吐出ヘッダー(4)に圧送され、吐出ヘッダーに設けられた複数の開口部(図示せず)からウエハを経て吸込ヘッダーまで流される。洗浄液の流れがウエハ表面を通過することにより、ウエハ上の有機皮膜と洗浄液とが接触し、有機皮膜の除去が行われる。有機皮膜と接触した後の洗浄液は、管状供給部から供給される新たな洗浄液ととともに吸込ヘッダーで再び回収され、ポンプで循環される。実施例のポンプは、いずれも、接液部がフッ素樹脂製のベローズ式空気作動型ポンプを用いる。
【0046】
ウエハの洗浄
図1に示す洗浄浄置を用いて実際にウエハの洗浄を行った。
【0047】
まず、洗浄装置の洗浄槽には、図1(b)に示すように、直径300mmのウエハ(円盤状基板)を4mmピッチで垂直に25枚固定した。各ウエハには、厚さ約2μmの有機皮膜が形成されている。本実施例では、有機皮膜としてポジ型フォトレジストを用いた。
【0048】
また、洗浄水の調製にあたり、オゾンガスとして、電解法オゾン発生装置より得られた電解オゾンガス(オゾン濃度:約240g/m3)を用いた。エジェクターにて、このオゾンガス及び炭酸ガス(約150Ncc/分)で純水に注入した。オゾンガスの注入量は、エジェクタを出た洗浄水のオゾン濃度が70重量ppmとなるように調節した。
【0049】
次いで、得られた洗浄水(5〜20℃)を10L/分の流量で二重管式熱交換器を通過させ、約50℃まで加温した。この加温された洗浄液を筒状供給部より洗浄槽に供給し、洗浄槽を洗浄液で満たした。吸込ヘッダーから吐出ヘッダーへの循環量は220L/分とし、これによって洗浄槽内で洗浄液の流れを吐出ヘッダーから吸込ヘッダーに向かって作り出し、ウエハどうしの隙間に洗浄液を通過させた。洗浄槽内にある洗浄液の濃度は約25重量ppmに調整した。
【0050】
また、余剰の洗浄液は、洗浄槽からオーバーフローさせ、これを回収して前記エジェクターに戻し、オゾンガス及び炭酸ガスを注入して再び洗浄液として利用した。このように、ウエハ上の有機皮膜に洗浄液を接触させることによって、有機皮膜が完全に除去されるまでの時間を測定した。その結果を表1に示す。
【0051】
比較例1〜4
1)洗浄槽に注入する際の洗浄液のオゾン濃度(供給洗浄液のオゾン濃度)、2)洗浄液の温度、3)洗浄槽のオゾン濃度、4)炭酸ガスの注入、5)洗浄液の流通を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様にしてウエハの洗浄を行い、有機皮膜が完全に除去されるまでの時間を測定した。その結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004296393
【0053】
表1の結果からも明らかなように、比較例はいずれも、有機皮膜の除去時間が7〜24分と比較的長くなっている。特に、炭酸ガスを注入しない場合は、洗浄槽中の洗浄液のオゾン濃度が、供給洗浄液のオゾン濃度に対して大きく低下している。これに対し、実施例1では、炭酸ガスをオゾンガスとともに注入していることから比較的高温でも高いオゾン濃度を安定して維持できる結果、3分という短時間で有機皮膜を除去できることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用した洗浄装置の概要を示す図である。図1(a)は洗浄装置を上方からみた図、図1(b)は洗浄装置の側面図である。
【符号の説明】
1…ウエハ(基板)
2…洗浄槽
3…吸込ヘッダー
4…吐出ヘッダー
5…洗浄液供給部
6…ポンプ
7…配管
8…熱交換器
9…配管

Claims (11)

  1. 基材上の有機皮膜を洗浄液により除去する方法であって、
    (1)原料水としての純水ないしは超純水にオゾンガス及び炭酸ガスを溶解させることによって洗浄液を調製する第一工程、
    (2)当該洗浄液を45℃以上の温度まで加温した後、45℃以上の当該洗浄液を基材上の有機皮膜と接触させることにより、有機皮膜を基材から除去する第二工程
    を有することを特徴とする洗浄方法。
  2. 前記原料水の温度が、25℃以下である請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 前記原料水の温度が、5〜25℃である請求項1又は2に記載の洗浄方法。
  4. 有機皮膜と接触した後の洗浄液を使用済み液として回収し、当該使用済み液を原料水の一部又は全部として供給する第三工程をさらに有する請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄方法。
  5. 流通ないしは循環する洗浄液中に基板を固定することによって、洗浄液を有機皮膜と接触させる請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄方法。
  6. 基材上の有機皮膜を洗浄液により除去する装置であって、
    (1)原料水としての純水ないしは超純水にオゾンガス及び炭酸ガスを溶解させることによって洗浄液を調製する手段、
    (2)当該洗浄液を45℃以上の温度まで加温する手段、
    (3)加温された洗浄液を基材上の有機皮膜と接触させるために当該基板を格納できる洗浄槽、及び
    (4)加温された洗浄液を当該洗浄槽に供給する手段
    を有することを特徴とする洗浄装置。
  7. 前記原料水の温度が、25℃以下である請求項6に記載の洗浄装置。
  8. 前記原料水の温度が、5〜25℃である請求項6又は7に記載の洗浄装置。
  9. 加温する手段(2)が、手段(1)で調製された洗浄液を流通させるための内管及び熱水を当該洗浄液に対して向流で流すための外管を備えた二重管式熱交換器である請求項6〜8のいずれかに記載の洗浄装置。
  10. 有機皮膜と接触した後の洗浄液を使用済み液として回収し、当該使用済み液を原料水の一部又は全部として供給する手段をさらに有する請求項6〜9のいずれかに記載の洗浄装置。
  11. 洗浄液を洗浄槽中で流通ないしは循環させる手段をさらに有する請求項6〜10のいずれかに記載の洗浄装置。
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