JP4295518B2 - アドレス情報再生方法およびアドレス情報再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラックグルーブの形状変化によってアドレス情報等を記憶あるいは表現した光ディスク媒体からアドレス情報を再生するアドレス情報再生方法およびアドレス情報再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
書き換え可能な光ディスクの記録トラックにおけるアドレス情報の記憶方法として、信号記録用のトラックグルーブ(以下、単にグルーブと呼ぶ)を蛇行(以下、ウォブルと呼ぶ)させ、ウォブルの周波数、位相、振幅等を変化させることによって、アドレス情報を記憶あるいは表現する技術が一般に知られている。
【0003】
図1は、ウォブルさせたグルーブの種々の形状を示している。グルーブ100のウォブルは、正弦波のみによって構成されている。グルーブ101では、正弦波の一部分にその位相が反転している位相反転部が設けられている。非特許文献1は、グルーブ100およびグルーブ101を用いて、正弦波の位相が反転しているかどうかによって、データの「0」および「1」を割り当て、アドレス情報をグルーブ100およびグルーブ101を用いて表現することを開示している。
【0004】
また、図1に示すグルーブ102では、ウォブルパターンのディスク内周向きの偏移は、トラックの進行方向に対して急峻になっており、ディスク外周向きの偏移はトラックの進行方向に対して緩やかになっている。一方、グルーブ103では、ウォブルパターンのディスク外周向きの偏移がトラックの進行方向に対して急峻になっており、ディスク内周向きの偏移はトラックの進行方向に対して緩やかになっている。なお、図1では下方がディスクの内周側であり上方が外周側である。特許文献1は、グルーブ102およびグルーブ103をデータの「0」および「1」に割り当て、アドレス情報をグルーブ102およびグルーブ103を用いて表現することを開示している。
【0005】
図2(a)は、グルーブの形状を再生するための再生回路を示すブロック図である。また、図2(b)は、光ディスクに形成されたグルーブ200を走査するレーザビーム201を模式的に示している。レーザビーム201はグルーブ200を有する光ディスクに反射され、反射光202が、ディスクの半径方向において分割された再生回路のディテクタ203および204に入射する。ディテクタ203および204は入射した光の強度に応じた出力を差動回路205へ送る。差動回路205は2つの出力差を求めアドレス再生信号206を出力する。これにより、図2(b)に示すように、グルーブ200の形状に応じたウォブル信号206が得られる。なお、ディテクタ203および204の出力が加算回路207において加算され、ユーザデータ再生信号208が得られる。
【0006】
【特許文献1】
国際公開第01/52250号パンフレット
【非特許文献1】
ISOM2001 TECHNICAL DIGEST pp.6−7
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
光ディスクからデータを再生する場合、隣接するトラックとの干渉や、光ディスクのデータ面とレーザビームとの傾き、データ面の埃や傷など、様々な要因により再生信号の品質が劣化する。これにともない、アドレス再生信号の品質も劣化し、アドレス情報を正しく検出できないという問題が生じる。特に、記録可能な光ディスク装置を用いる場合、アドレス情報が正しく検知できないために、既に記録されているユーザデータを誤って消去してしまうという重大な問題も生じ得る。
【0008】
本発明はこのような問題を解決し、様々な要因によってアドレス再生信号の品質が劣化しても信頼性の高いアドレス情報を得ることができるアドレス情報再生方法およびアドレス情報再生装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のアドレス情報再生方法は、正弦波で構成されるウォブル形状を有する正弦波領域と、正弦波の一部分にその位相を反転させた部分が含まれたウォブル形状を有する第1の領域と、ディスクの内周向き偏移または外周向き偏移がトラックの進行方向に対して急峻になっているウォブル形状を有する第2の領域とを有するウォブルさせたトラックグルーブを備え、前記第1の領域および前記第2の領域のウォブル形状に同じアドレス情報が記憶されている光ディスク媒体から前記アドレス情報を読み出すアドレス情報再生方法であって、前記トラックグルーブから再生されたユーザデータのエラー発生状況に応じて、前記トラックグルーブの第1の領域または第2の領域から得られるアドレス情報を選択するステップを包含する。
【0014】
ある好ましい実施形態において、前記エラー発生状況は、前記ユーザデータのバーストエラーの発生頻度、前記ユーザデータのバーストエラーの平均長、あるいは、前記ユーザデータのバーストエラーの発生位置である。
【0020】
また、本発明のアドレス情報再生装置は、前記トラックグルーブをその形成方向に沿ってレーザビームで照射することにより得られる反射光から、前記第1の領域および前記第2の領域のグルーブ形状に対応した第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号と、前記反射光の強度に対応したユーザデータ再生信号とを得る信号再生手段と、前記ユーザデータ再生信号からユーザデータのエラーを検出するエラー検出手段と、前記エラー検出手段の検出結果にしたがって、前記第1のアドレス再生信号または前記第2のアドレス再生信号を選択する選択手段と、前記選択手段の結果に基づいて、前記第1のアドレス再生信号または前記第2のアドレス再生信号からアドレス情報を取得するアドレス検出手段と、を備える。
【0021】
また、本発明のアドレス情報再生装置は、前記トラックグルーブをその形成方向に沿ってレーザビームで照射することにより得られる反射光から、前記第1の領域および前記第2の領域のグルーブ形状に対応した第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号と、前記反射光の強度に対応したユーザデータ再生信号とを得る信号再生手段と、前記ユーザデータ再生信号からユーザデータのエラーを検出するエラー検出手段と、前記第1のアドレス再生信号または前記第2のアドレス再生信号から第1のアドレス情報および第2のアドレス情報をそれぞれ取得するアドレス検出手段と、前記エラー検出手段の検出結果にしたがって、前記第1のアドレス情報または前記第2のアドレス情報を選択するアドレス情報選択手段とを備える。
【0022】
ある好ましい実施形態において、前記エラー検出手段は、前記ユーザデータのバーストエラーの発生頻度を検出し、前記ユーザデータのバーストエラーの平均長を検出し、または前記ユーザデータのバーストエラーの発生位置を検出する。
【0024】
【発明の実施の形態】
まず、図3を参照しながら、本発明に用いる光ディスクのグルーブ形状を説明する。図3は光ディスクのデータ面に形成されたグルーブの平面形状を模式的に示しており、本発明に用いる光ディスクは、ディスクの半径方向にウォブルし、スパイラル状に形成されたグルーブを有する。
【0025】
グルーブは領域302、第1の領域300、第2の領域301を含む。領域302では、そのウォブルパターンが正弦波のみによって構成されている。第1の領域300は、ウォブルパターンが正弦波によって構成された部分と正弦波の位相を反転させた部分とを含んでいる。第2の領域302では、ウォブルパターンのディスク内周向きの偏移、または、ディスク外周向きの偏移がトラックの進行方向に対して急峻になるよう形成されたウォブルによって構成されている。この第1の領域300および第2の領域301を用いてアドレス情報を表現しており、第1の領域300と第2の領域301とには同じアドレス情報が記憶される。
【0026】
図3の上部は、第1の領域300および第2の領域301にアドレス情報に用いるデータ「0」を割り当てたグルーブの一例を示しており、図3の下部は、第1の領域300および第2の領域301にアドレス情報に用いるデータ「1」を割り当てたグルーブの一例を示している。2つのグルーブの第1の領域300において、矢印で示す部分の正弦波の位相が他の部分に対して反転している。図3では、この位相の反転した部分が第1の領域300の前半部分にある場合にデータ「1」を割り当て、第1の領域300の後半部分にある場合にデータ「0」を割り当てている。つまり、位相の反転した部分が第1の領域300のどの位置にあるかによって、データ「0」またはデータ「1」を表現している。
【0027】
また、第2の領域301では、ウォブルパターンのディスク内周向きあるいは外周向きの偏移が急峻であるかどうかによって、データ「0」またはデータ「1」を表現している。図3では、下方がディスクの内周側であり、上方がディスクの外周側である。したがって、図3では、ウォブルパターンのディスク内周向き偏移が急峻であり、ディスク外周向き偏移が緩やかである場合にデータ「0」を対応させ、ウォブルパターンのディスク外周向き偏移が急峻であり、ディスク内周向き偏移が緩やかである場合にデータ「1」を対応させている。このようなウォブル形状によって、光ディスクから得られるアドレス再生信号の信号波形の立ち上がりもウォブルパターンに対応して、急峻であったり緩やかであったりする。
【0028】
以下において詳述するように、光ディスクから得られる反射光を信号処理し、得られるアドレス再生信号を積分することによって、第1の領域300および第2の領域301が示すデータ「0」またはデータ「1」を検出することができる。
【0029】
なお、特に図示していないが、第1の領域300の前には同期を取るためのSYNCマークが形成されており、このSYNCマークを基準として各領域の開始位置および終了位置を特定することができる。また、光ディスクからユーザデータを再生する際、データ面とレーザビームとの傾き、データ面の埃や傷などの原因により、ユーザデータ再生信号が劣化し、その結果、ユーザデータに誤りが生じる。このようなユーザデータの誤りを防ぐために、一般には誤り訂正されたユーザデータをディスクに記録し、再生時にこれを用いて誤り訂正処理を行い、発生した誤りの訂正を行うことができる。
【0030】
(第1の実施形態)
本実施形態のアドレス情報再生方法およびアドレス情報再生装置では、光ディスクのグルーブの第1の領域300と第2の領域301とから得られる信号をそれぞれ独立して乗算、積分を行い、それぞれの積分値を加算し、アドレス情報を検出する。
【0031】
図4は、本実施形態のアドレス情報再生装置11を示すブロック図である。また、図5、図6および図7は、アドレス情報再生装置11の各部において得られる信号の波形を示している。アドレス情報再生装置11は、ディスクの半径方向に分割されたディテクタ401および402と、差動回路403とを含む。光ディスクのグルーブに照射されたレーザビームの反射光400は、ディテクタ401および402で受光され、差動回路403において、ディテクタ401および402の出力差を求めることにより、ウォブル形状に応じたアドレス再生信号404が得られる。図5に示すように、アドレス再生信号404は、光ディスクのグルーブに形成された第1の領域300および第2の領域301からそれぞれ得られる第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406を含む。図5において、アドレス再生信号404は2つ示されており、上のアドレス再生信号404では、第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406がデータ「1」を表しており、下のアドレス再生信号404では、第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406がデータ「0」を表している。図5に示すように、光ディスクのグルーブに形成された領域302から正弦波のアドレス再生信号431が得られる。また、第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406は、光ディスクのグルーブに設けられたウォブル形状に対応した信号波形を備えている。具体的には、第1のアドレス再生信号405は、正弦波によって構成された部分と正弦波の位相を反転させた部分とを含む信号波形を備えている。第2のアドレス再生信号406は、進行方向に対して急峻な立ち上がり、あるいは緩やかな立ち上がり部分を有する信号波形を備えている。
【0032】
アドレス情報再生装置11は、第1の乗算回路409、第1の信号生成回路411、第2の乗算回路410、第2の信号生成回路412、第1の積分回路415および第2の積分回路416を含む。
【0033】
第1の乗算回路409および第2の乗算回路410は並列に差動回路403に接続されており、第1のアドレス再生信号405、第2のアドレス再生信号406および正弦波のアドレス再生信号431を含むアドレス再生信号404は、同時に第1の乗算回路409および第2の乗算回路410へ出力される。このため、第1の乗算回路409および第2の乗算回路410は、第1のアドレス再生信号405、第2のアドレス再生信号406および正弦波のアドレス再生信号431をそれぞれ受け取って演算を行う。しかし、以下において詳述するように、第1の乗算回路409および第2の乗算回路410の出力をそれぞれ受け取る第1の積分回路415および第2の積分回路416は、それぞれ第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406が出力されている期間のみ積分を行うよう制御される。言い換えれば、第1の乗算回路409および第2の乗算回路410が行う演算は、それぞれ第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406を対するもの以外はアドレス情報の再生に影響を及ぼさない。このため、以下では、第1の乗算回路409および第2の乗算回路410がそれぞれ第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406を処理する場合のみを説明する。
【0034】
第1の乗算回路409は、第1のアドレス再生信号405と、第1の信号生成回路411から得られる出力信号407とを乗算し、第1の乗算回路の出力信号413を得る。図5および図6に示すように、第1の信号生成回路411から得られる出力信号407は、正弦波のアドレス再生信号431と同相または逆相で位相同期し、アドレス再生信号431と同じ周波数を有する基準信号である。出力信号407は第1のアドレス再生信号405が出力される期間の前半の後半との間で位相が反転している。
【0035】
第1の乗算回路409の出力信号413は第1の積分回路415において積分され、第1の積分値417が第1の積分回路415から出力される。第1の積分回路415が第1のアドレス再生信号405による出力信号413のみを積分するように、第1の積分回路415のスイッチ424を制御する第1のゲート生成回路428が設けられている。図5に示すように、第1のアドレス再生信号405が出力されている間、第1のゲート生成回路428が制御信号426を出力し、スイッチ424が解放されて、第1の積分回路415が出力信号413の積分を行う。第1のアドレス再生信号405が出力されていないときは、制御信号426も出力されず、スイッチ424が閉じる。したがって、第1のアドレス再生信号405が出力されていないとき、第1の積分回路415はリセットされ、積分値はゼロとなる。このような動作によって、第1の積分回路415は図5および図6に示す第1の積分値417を出力する。
【0036】
図5および図6に示すように、第1のアドレス再生信号405がデータ「0」を示すものである場合、第1の積分値417は正の値となり、データ「1」を示すものである場合、第1の積分値417は負の値となる。
【0037】
第2の乗算回路410および第2の積分回路416は、第2のアドレス再生信号406に対して、上述と同様の演算を行う。具体的には、第2の乗算回路410は、第2のアドレス再生信号406と、第2の信号生成回路412から得られる出力信号408とを乗算し、出力信号414を得る。図5および図7に示すように、第2の信号生成回路412から得られる出力信号408は、正弦波のアドレス再生信号431の2倍の周波数を有し、正弦波のアドレス再生信号431とゼロクロス点が一致するようアドレス再生信号431と位相同期している。ここでは、出力信号414は正弦波のアドレス再生信号431の2倍の周波数を有しているが、偶数倍の周波数を有しておればよい。以下の実施形態でも同様である。
【0038】
第2の乗算回路410の出力信号414は第2の積分回路416において積分され、第2の積分値418が第2の積分回路416から出力される。第2の積分回路416が第2のアドレス再生信号406による出力信号414のみを積分するように、第2の積分回路416のスイッチ425を制御する第2のゲート生成回路429が設けられている。図5に示すように、第2のアドレス再生信号406が出力されている間、第2のゲート生成回路429が制御信号427を出力し、スイッチ425が解放されて、第2の積分回路416が出力信号414の積分を行う。第2のアドレス再生信号406が出力されていないときは、制御信号427も出力されず、スイッチ425が閉じる。したがって、第2のアドレス再生信号406が出力されていないとき、第2の積分回路416はリセットされ、積分値はゼロとなる。このような動作によって、第2の積分回路416は図5および図7に示す第2の積分値418を出力する。
【0039】
図7に示すように、第2のアドレス再生信号406がデータ「0」を示すものである場合、第2の積分値418は正の値となり、データ「1」を示すものである場合、第2の積分値418は負の値となる。
【0040】
図4に示すように、第1の積分回路415の第1の積分値417は、サンプルホールド回路419でサンプルホールドされる。サンプルホールド回路419は、第2の積分回路46から第2の積分値418が出力されるまで第1の積分値417を保持する。サンプルホールド回路419の出力信号420は、加算回路421において第2の積分回路416の第2の積分値418と足し合わされ、加算信号422となる。これにより、第1のアドレス再生信号405に基づく積分値と第2のアドレス再生信号406に基づく積分値とが足し合わされる。第2のアドレス再生信号406が終了する際、アドレス情報を判別するアドレス判別回路423は、加算信号422がデータ「0」を示すものであるかデータ「1」を示すものかを判別する。これにより、グルーブのウォブル形状によって示されたアドレス情報を取得することができる。
【0041】
このように本実施形態では、位相を反転させた部位を有する正弦波で構成されるウォブル形状を有する第1の領域300と、ディスク内周向き偏移または外周向き偏移を急峻にした部位で構成されたウォブル形状を有する第2の領域301とを備え、第1の領域300および第2の領域301に同じアドレス情報が記録された光ディスクからアドレス信号を再生する。このような光ディスクに対して本実施形態では、第1の領域300および第2の領域301に基づく、第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406をそれぞれ積分して検出を行い、第1の積分値417および第2の積分値418を得る。そして、第1の積分値417および第2の積分値418を足し合わせることによって、アドレス情報を判別するための信号としている。第1の積分値417および第2の積分値418を加算することによって信号成分は6dB増加するが、ノイズ成分は3dBしか増加しないため、信号対ノイズ比を3dB増加させることができ、アドレスを正しく判別する判別能力を向上させることができる。また、アドレス情報の検出誤りは、第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406を積分することによって得られる第1の積分値および第2の積分値の絶対値がストレスの影響により小さくなることによって生じる。しかし、第1の積分値417および第2の積分値418を加算し、加算値からアドレス情報を得ることによってより確からしいアドレス情報を得ることができる。
【0042】
なお、上記本実施形態では、光ディスクは第1の領域300において位相を反転させた部位を有する正弦波で構成されるウォブル形状を有し、第2の領域301において、ディスク内周向き偏移または外周向き偏移を急峻にした部位で構成されたウォブル形状を有していた。しかし、ウォブルの形状は逆であってもかまはない。この場合には、サンプルホールド回路419は第2の積分回路416の後段に設けることによって、2つの領域に対応するアドレス再生信号の積分値を正しく加算することができる。また、第1の領域300および第2の領域301のウォブル形状とデータ「0」および「1」との対応関係は逆になっていてもよい。
【0043】
(第2の実施形態)
図8は本発明のアドレス情報再生方法およびアドレス情報再生装置の第2の実施形態を示すブロック図である。本実施形態のアドレス情報再生装置12は、第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406に対して共通に用いられる乗算回路および積分回路を備えている。第1の実施形態と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
【0044】
図8に示すように、アドレス情報再生装置12は、信号生成回路800、乗算回路801、積分回路802およびサンプルホールド回路803、加算回路805およびアドレス判別回路806を備える。図9は、アドレス情報再生装置12の各部における信号の波形を示している。
【0045】
第1の実施形態と同様、半径方向に分割したディテクタ401および402と差動回路403とによって得られるグルーブ形状に応じたアドレス再生信号404は、図5に示すように第1のアドレス再生信号405と第2のアドレス再生信号406とを含む。
【0046】
第1のアドレス再生信号405が差動回路403から出力されている場合、信号生成回路800は、第1の実施形態と同様、正弦波のアドレス再生信号431と同相または逆相で位相同期し、アドレス再生信号431と同じ周波数を有する基準信号407を出力する。この基準信号407と第1のアドレス再生信号405が乗算回路801において乗算され、乗算信号が積分回路802へ入力される。積分回路802はゲート生成回路808から出力される制御信号807(図9)に基づいて、第1のアドレス再生信号405が出力されている期間、積分を行う。そして、第1の積分値417がサンプルホールド回路803によりサンプルホールドされる。
【0047】
次に第2のアドレス再生信号406が差動回路403から出力されると、信号生成回路800は、正弦波のアドレス再生信号431の2倍の周波数を有し、アドレス再生信号431と位相同期した基準信号408を出力する。この基準信号408と第2のアドレス再生信号406とが乗算回路801において乗算され、乗算信号が積分回路802へ入力される。積分回路802はゲート生成回路808から出力される制御信号807(図9)に基づいて、第2のアドレス再生信号406が出力されている期間、積分を行い、第2の積分値418を出力する。第2の積分値418はサンプルホールド回路803へは入力されず、加算回路805へ入力される。
【0048】
このときサンプルホールド回路803からは同時に第1の積分値417が加算回路805へ入力され、第1の積分値417と第2の積分値とが加算される。これにより加算信号422が得られる。アドレス判別回路806は、加算信号422がデータ「0」であるか「1」であるかを判別し、判別結果に基づいてアドレス情報を生成する。
【0049】
図9に示すように、ゲート生成回路808は第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406が出力されている期間以外では、制御信号807をOFFにし、スイッチ804を閉じる。これによって、積分回路802の出力をリセットすることができる。
【0050】
このように本実施形態によれば、乗算回路および積分回路をそれぞれ1つにすることができるため、アドレス情報再生装置12の構成を簡単にすることができる。
【0051】
図10は、本実施形態の他の例であるアドレス情報再生装置12’を示すブロック図である。
【0052】
アドレス情報再生装置12’は、信号生成回路800、乗算回路801、サンプルホールドスイッチ1001、積分回路1000およびアドレス判別回路1003を備える。
【0053】
第1のアドレス再生信号405が差動回路403から出力されている場合、信号生成回路800は、第1の実施形態と同様、正弦波のアドレス再生信号431と同相または逆相で位相同期し、アドレス再生信号431と同じ周波数を有する基準信号407を出力する。この基準信号407と第1のアドレス再生信号405とが乗算回路801において乗算され、サンプルホールドスイッチ1001を介して乗算信号が積分回路1000へ入力される。積分回路1000はこの乗算信号を積分する。なお、積分回路1000は、ゲート生成回路から出力される制御信号1004に基づくスイッチ1002により制御される。図9に示すように、第1のアドレス再生信号405の出力が開始され、第2のアドレス再生信号406の出力が終了するまでの間、積分回路1000が積分を実行するよう制御信号1004がゲート生成回路1007から出力される。
【0054】
第1のアドレス再生信号405の出力が終了した後、第2のアドレス再生信号406の出力が開始するまでの間、ゲート生成回路1006から出力される制御信号1005によって、サンプルホールドスイッチ1001は解放される。これにより、正弦波で構成されるアドレス再生信号が乗算回路801へ入力されても、その乗算信号は積分回路1000へ入力されることはない。また、積分回路1000では、制御信号1004に基づいて積分を実行しているが、サンプルホールドスイッチ1001が解放されており、積分回路1000へ入力する信号はない。このため、積分回路1000は、第1の積分値417をこの間保持する。
【0055】
次に第2のアドレス再生信号406が差動回路403から出力されると、信号生成回路800は、正弦波のアドレス再生信号431の2倍の周波数を有し、アドレス再生信号431と位相同期した基準信号408を出力する。この基準信号408と第2のアドレス再生信号406が乗算回路801において乗算され、乗算信号がサンプルホールドスイッチ1001を介して積分回路1000へ入力される。積分回路1000は、入力された第2のアドレス再生信号406に基づく乗算信号を積分する。この時、第1のアドレス再生信号405に基づく第1の積分値417が積分回路1000に保持されているので、積分回路1000は、第1の積分値417に第2のアドレス再生信号406に基づく第2の積分値を加算することとなる。したがって、積分回路1000の出力は第1のアドレス再生信号405に基づく第1の積分値417および第2のアドレス再生信号406に基づく第2の積分値418の合計になっている。
【0056】
アドレス判別回路1003は、第2のアドレス再生信号406の出力の終了時に、積分回路1000の積分値からデータ「0」であるか「1」であるかを判別し、判別結果に基づいてアドレス情報を生成する。
【0057】
その後、図9に示すように、制御信号1004がオフとなり、スイッチ1002が閉じる。これにより積分回路1000がリセットされる。
【0058】
(第3の実施形態)
本実施形態では、アドレス再生信号から所望の2値化信号を生成、2値化信号によって乗算および積分を行い、それぞれの積分値を加算し、アドレス情報を検出する。
【0059】
図11は本実施形態によるアドレス情報再生装置13を示すブロック図であり、図12、図13、図14はアドレス情報再生装置13の各部における信号の波形を示している。
【0060】
アドレス情報再生装置13において、第1のアドレス再生信号405は、第1のバンドパスフィルタ(BPF)1101を通過する。このとき帯域が制限され、帯域制限されたアドレス再生信号1102がコンパレータ1103に入力される。コンパレータ1103は、帯域制限されたアドレス再生信号1102から2値化信号1104を生成し、EX−OR回路(排他的OR回路)1107へ2値化信号1104を出力する。
【0061】
図13に示すように、第1のパルス生成回路1105は、正弦波のアドレス再生信号431と同相または逆相で位相同期し、アドレス再生信号431と同じ周波数を有する基準信号の2値化パルス信号1106である。2値化パルス信号1106は第1のアドレス再生信号405が出力される期間の前半の後半との間で位相が反転している。
【0062】
2値化信号1104と2値化パルス信号1106とは、EX−OR回路1107へ入力される。2値演算では、EX−OR回路1107は乗算回路として機能する。EX−OR回路1107の出力信号1108は第1の積分回路1117において積分され、第1の積分値1119が第1の積分回路1117から出力される。第1の積分回路1117が第1のアドレス再生信号405による出力信号1108のみを積分するように、第1の積分回路1117のスイッチ1126を制御する第1のゲート生成回路1130が設けられている。図12に示すように、第1のアドレス再生信号405が出力されている間、第1のゲート生成回路が制御信号1128を出力し、スイッチ1126が解放されて、第1の積分回路1117が出力信号1108の積分を行う。第1のアドレス再生信号405が出力されていないときは、制御信号1128も出力されず、スイッチ1126が閉じる。したがって、第1のアドレス再生信号405が出力されていないとき、第1の積分回路1117はリセットされ、積分値はゼロとなる。このような動作によって、第1の積分回路1117は図12および図13に示す出力信号1119を出力する。
【0063】
図12および図13に示すように、第1のアドレス再生信号405がデータ「0」を示すものである場合、第1の積分値1119は正の値となり、データ「1」を示すものである場合、第1の積分値1119は負の値となる。
【0064】
第2のEX-OR回路1115および第2の積分回路1118は、第2のアドレス再生信号406に対して、上述と同様の演算を行う。具体的には、第2のアドレス再生信号406を第2のバンドパスフィルタ(BPF)1109に通過させ、二次高調波成分信号1110を生成する。二次高調波成分信号1110は、コンパレータ1111に入力される。コンパレータ1111から出力される2値化信号1112は、EX−OR回路(排他的OR回路)1115へ入力される。EX−OR回路1115は、2値化信号1112と、第2のパルス生成回路113から得られる出力信号1114との排他的OR演算を行い、出力信号1116を得る。図12および図14に示すように、第2のパルス生成回路1113から得られる出力信号1114は、正弦波のアドレス再生信号431の2倍の周波数を有し、アドレス再生信号431と位相同期した基準信号の2値化信号である。
【0065】
EX−OR回路1115の出力信号1116は第2の積分回路1118において積分され、第2の積分値1120が第2の積分回路1118から出力される。第2の積分回路1118が第2のアドレス再生信号406による出力信号1116のみを積分するように、第2の積分回路1118のスイッチ1127を制御する第2のゲート生成回路1131が設けられている。図12に示すように、第2のアドレス再生信号406が出力されている間、第2のゲート生成回路1131が制御信号1129を出力し、スイッチ1127が解放されて、第2の積分回路1118が出力信号1116の積分を行う。第2のアドレス再生信号406が出力されていないときは、制御信号1129も出力されず、スイッチ1127が閉じる。したがって、第2のアドレス再生信号406が出力されていないとき、第2の積分回路1118はリセットされ、積分値はゼロとなる。このような動作によって、第2の積分回路1118は図14に示す出力信号1120を出力する。
【0066】
図14に示すように、第2のアドレス再生信号406がデータ「0」を示すものである場合、出力信号1120は正の値となり、データ「1」を示すものである場合、出力信号1120は負の値となる。
【0067】
図11に示すように、第1の積分回路1117の出力信号1119は、サンプルホールド回路1121でサンプルホールドされる。サンプルホールド回路1121の出力信号1122は、加算回路1123において第2の積分回路1118の出力信号1120と足し合わされ、加算信号1124となる。これにより、第1のアドレス再生信号405に基づく積分値と第2のアドレス再生信号406に基づく積分値とが足し合わされる。第2のアドレス再生信号406が終了際、アドレス情報を判別するアドレス判別回路1125は、加算信号1124がデータ「0」を示すものであるかデータ「1」を示すものかを判別する。これにより、グルーブのウォブル形状によって示されたアドレス情報を取得することができる。
【0068】
このように、本実施形態によれば、第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号をコンパレータで2値化してから積分し、検出を行うので、第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号の振幅が変動しても、安定して積分を行うことが出来る。また、EX-OR回路を乗算回路として使用できるため回路が簡単になる。
【0069】
なお、本実施形態において、第1の積分回路1117および第2の積分回路1118はアナログ回路で構成されているが、デジタル回路を用いて構成してもよい。また、第2のアドレス再生信号から2次高調波成分を検出しているが、他の高次高調波成分を検出して利用してもよい。さらに、第1の積分値1119および第2の積分値1120をそのまま加算しているが、一方の信号あるいはそれぞれの信号を重み付け回路に通過させ、第1の積分値および/または第2の積分値に重み付けをしてから加算を行ってもよい。
【0070】
(第4の実施形態)
第1から第3の実施形態では、第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号を加算できるように処理をし、加算値からアドレスを判別していた。これに対し、以下の実施形態では、第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号のうち、いずれの再生信号から得られるアドレス情報の信頼性が高いかを判断し、信頼性のより高いアドレス再生信号を用いてアドレス情報を取得する。
【0071】
本実施形態では、第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号からそれぞれ得られるアドレス検出信号のアイ開口値を評価し、アイ開口値に基づいて、第1のアドレス再生信号または第2のアドレス再生信号を選択する。
【0072】
まず図6および図7を参照しながらアドレス検出信号およびアイ開口値について説明する。
【0073】
アドレス検出信号とは、図6に示す第1のアドレス再生信号405および図7に示す第2のアドレス再生信号406を積分して得られる第1の積分値417および第2の積分値418を矢印で示すように、第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406の出力の終了時に検出したものである。実際には、アドレス検出系回路にはノイズが混入するため、アドレス検出信号の絶対値によって、検出されたアドレス情報の信頼性が変化し、絶対値が大きいほどアドレス検出結果の信頼性は高い。一般にデータ「0」および「1」に応じて変化する再生信号の波形をアイパターンといい、データ「0」および「1」に対応した振幅差のことをアイ開口(eye open)という。ここでは、アドレス検出信号の絶対値をアイ開口値と呼ぶ。
【0074】
アドレス検出信号のアイ開口値を何らかの方法により測定できれば、グルーブの第1のアドレス再生信号405から得られるアドレス情報および第2のアドレス再生信号406に基づくアドレス情報のうち、アイ開口値の大きい検出信号から得られるアドレス情報を選択すれば、より信頼性の高いアドレス情報を得ることができる。この時、アドレス情報の1ビットごとにアイ開口値を測定し、ビットごとに情報を選択してもよいし、所定の領域(たとえば、複数のアドレス情報ビットより構成されるアドレスブロック)ごとに、アイ開口値の平均値、二乗平均、最小値などの統計値により、より信頼性の高いアドレス情報を選択してもよい。また、過去のアイ開口値の統計値に基づいて、次に選択するアドレス情報を決定してもよい。
【0075】
図3に示すように、光ディスクに設けられたグルーブの第1の領域300および第2の領域301に形成されているウォブルによるアドレス情報を再生したとき、アイ開口値に差が生じる具体例を簡単に説明する。
【0076】
まず、光ディスクの表面に付着した埃の粒子などによって生じる小規模な欠陥の場合を考える。第1の領域300において、位相が逆転している部分は短くまた、第1の領域300自体も短い。このため、その欠陥がたまたま第1の領域300上にあれば、欠陥により再生光ビームが遮られるので、第1の領域300におけるアドレス検出信号のアイ開口値は極度に劣化する。一方、第2の領域301において、アドレス情報は長い範囲に分散して記憶されている。このため、欠陥が第2の領域301上に存在しても、その影響は部分的であり、アイ開口値の劣化は小さい。
【0077】
これに対して、光ディスクのデータ面に付着した指紋などのように広い範囲にわたって光ビームを弱く遮断するような欠陥に対しては、アドレス情報が分散している第2の領域301のほうがより影響を受け易く、アドレス検出信号のアイ開口値は劣化する。
【0078】
なお、アドレス検出信号は積分回路に適当なゲインを持たせ、理想的な信号が入力したときのアドレス検出信号で正規化しておくことが好ましい。
【0079】
以下、図15を参照して、本実施形態のアドレス情報再生装置14を説明する。図15はアドレス情報再生装置14のブロック図であり、第1の実施形態のアドレス情報再生装置11と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。第1の実施形態において説明したように、第1の積分回路415は、第1のアドレス再生信号405に基づく第1の積分値417を出力する。第1のアドレス判別回路1500は第1の積分値417を受け取り、積分期間の終了時である第1のアドレス再生信号の出力の終了時における値を第1のアドレス検出信号としてその極性から第1のアドレス情報を決定する。つまりデータ「0」であるか「1」であるかを決定する。そして、決定したアドレス情報をアドレス選択回路1502へ出力する。また、第1のアドレス検出信号の絶対値を第1のアイ開口値としてアドレス選択回路1502へ出力する。
【0080】
第2の積分回路416も同様に第2のアドレス再生信号406に基づく第2の積分値418を出力する。第2のアドレス判別回路1501は第2の積分値418を受け取り、積分期間の終了時である第2のアドレス再生信号の出力の終了時における値を第2のアドレス検出信号として、その極性から第2のアドレス情報を決定する。そして、決定したアドレス情報をアドレス選択回路1502へ出力する。また、第2のアドレス検出信号の絶対値を第2のアイ開口値としてアドレス選択回路1502へ出力する。
【0081】
アドレス選択回路1502は、第1のアイ開口値と第2のアイ開口値とを比較し、値の大きなほうのアドレス情報をより信頼性が高いデータであるとして選択する。このようにして、アドレス情報の1ビットごとにより信頼性の高いアドレス情報を選択して再生することができる。上述したように、第2の領域301に記憶されたアドレス情報は埃などの欠陥に対して強く、第1の領域300に記憶されたアドレス情報は指紋等の欠陥に対して強い。このため、本実施形態によれば、埃に対しても指紋等の汚れに対しても、高い信頼性でアドレス情報を再生することができる。
【0082】
なお、第1のアドレス判別回路1500および第2のアドレス判別回路1501は、第1および第2のアイ開口値をアドレス選択回路1502へ出力する替わりに第1および第2のアドレス検出信号のアイ開口値を基準信号などで正規化した第1および第2のアイ開口率を出力してもよい。
【0083】
上述のアドレス情報再生装置14ではアドレス情報をビットごとに比較していたが、アドレスブロック毎に、第1の領域300より再生されるアドレス情報と第2の領域301より再生されるアドレス情報を選択してもよい。図16は、図15に示すアドレス情報再生装置14の構成を一部変更したアドレス再生装置14’の構成を示すブロック図である。アドレス情報再生装置14’は、アドレス情報再生装置14の構成要素に加えて、第1のアドレスバッファ1600、第2のアドレスバッファ1601、統計値演算回路1602を更に備えている。
【0084】
アドレス判別回路1500は第1のアイ開口値を統計値演算回路1602へ出力し、第1のアドレアス情報をアドレスバッファ1600へ出力する。アドレスバッファ1600は1アドレスブロック分の第1のアドレス情報を記憶し、記憶した第1のアドレス情報をアドレスブロックの終了時にまとめてアドレス選択回路1603へ出力する。同様にアドレス判別回路1501は第2のアイ開口値を統計値演算回路1602へ出力し、第2のアドレアス情報をアドレスバッファ1601へ出力する。アドレスバッファ1601は1アドレスブロック分の第2のアドレス情報を記憶し、記憶した第2のアドレス情報をアドレスブロックの終了時にまとめてアドレス選択回路1603へ出力する。
【0085】
統計値演算回路1602は、第1および第2のアイ開口値の1アドレスブロックの間に入力される全ビットの平均値をそれぞれ計算し、アドレスブロック終了時に、アイ開口値の平均値の大きい方のアドレス情報を選択させるための選択信号をアドレス選択回路1603へ出力する。アドレス選択回路1603は、選択信号にしたがい、第1のアドレス情報または第2のアドレス情報を選択する。このようにして、アドレスブロック毎に、常に信頼性の高いアドレス情報を選択して再生することができる。
【0086】
なお、過去のアイ開口値に基づいてアドレス情報を選択する場合には、アドレス情報再生装置14’は、第1のアドレスバッファ1600および第2のアドレスバッファ1601を備えていなくてもよい。この場合には、第1のアドレス判別回路1500および第2のアドレス判別回路1501は、ビットごとの第1のアドレス情報および第2のアドレス情報を順次アドレス選択回路1603へ入力する。統計値演算回路1602は、過去の所定の範囲における第1および第2のアイ開口値のそれぞれの平均値を計算し、アイ開口値の平均値の大きい方のアドレス情報を選択させるための選択信号をアドレス選択回路1603へ出力する。アドレス選択回路1603は選択信号にしたがい、順次送られてくる第1のアドレス情報または第2のアドレス情報のいずれかを選択する。
【0087】
なお、統計値演算回路1602は、第1および第2のアイ開口値のそれぞれの平均値ではなく、二乗平均や最小値等、平均値以外の統計値を演算し、選択すべきアドレス情報を決定してもよい。
【0088】
(第5の実施形態)
以下、本実施形態によるアドレス情報再生装置およびアドレス情報再生方法を説明する。まず、図2を参照して、アドレス再生信号とユーザデータ再生信号との関係を説明する。ユーザデータ再生信号208は、2つのディテクタ203および204の出力を加算回路207を用いて加算することにより得られ、ユーザデータとしてグルーブに設けられたピットやマークにより生じる反射光の強弱に対応している。上述した通り、アドレス再生信号206もディテクタ203および204の出力信号から生成されるため、ユーザデータ再生信号が劣化していれば、アドレス再生信号も劣化していると考えられる。すなわち、ユーザデータのエラー発生状況から、アドレス再生信号の品質を推測することができる。
【0089】
ユーザデータに連続した誤りが発生するバーストエラーが発生したとき、アドレス情報の記憶領域の全てがバーストエラーの発生位置と重なると、再生されるアドレス情報の信頼性はもはや期待できない。バーストエラーの発生頻度が高くなるほど、アドレス情報の記憶領域のすべてがバーストエラーの発生位置と重なる可能性は高くなる。また、発生するバーストエラーの平均長が長くなるほど、アドレス情報の記憶領域のすべてがバーストエラーの発生位置と重なる可能性は高くなる。さらに、アドレス情報が記憶されている領域が小さいほど、アドレス情報の記憶領域のすべてがバーストエラーの発生位置と重なる可能性は高くなる。
【0090】
図3に模式的に示すように、第1の領域300は短い領域に集中してアドレス情報が記憶されているのに対して第2の領域301はより長い領域に分散してアドレス情報が記憶されている。このため、バーストエラーの発生頻度が高くなるほど、第1の領域300のすべてバーストエラーの発生位置と重なる可能性は、第2の領域301のすべてがバーストエラーの発生位置と重なる可能性よりも高くなる。また、発生するバーストエラーの平均長が長くなるほど、第1の領域300のすべてがバーストエラーの発生位置と重なる可能性は、第2の領域301のすべてがバーストエラーの発生位置と重なる可能性よりも高くなる。
【0091】
したがって、発生するバーストエラーの発生頻度が高くなる場合、第1の領域300から再生した第1のアドレス情報よりも、第2の領域301から再生した第2のアドレス情報の方が安定してアドレス情報が得られるので、第2の領域301から再生した第2のアドレス情報を選択すればよい。また、発生するバーストエラーの平均長が長くなる場合、第1の領域300から再生した第1のアドレス情報よりも、第2の領域301から再生した第2のアドレス情報の方が安定してアドレス情報が得られるので、第2の領域301から再生した第2のアドレス情報を選択すればよい。
【0092】
これとは逆に、バーストエラーが少ない状態では、第1の領域300から得られる第1のアドレス情報を検出し、利用するほうがよい。短い領域に集中して情報が記録されているため、短時間で読み取れるからである。
【0093】
バーストエラーの発生位置を特定できる場合には、さらに効率のよい選択が可能である。第1の領域300がバーストエラーの発生位置と重なった場合には、第2の領域301から再生される第2のアドレス情報を選択すればよい。また、第1の領域300のすべてがバーストエラーの発生位置と重なっていなくとも、所定の割合よりも多くの第1の領域300がバーストエラーの発生位置と重なった場合には、第2の領域301から再生される第2のアドレス情報を選択してもよい。
【0094】
バーストエラーの検出は、訂正前のユーザデータと訂正後のユーザデータとを比較することにより行なってもよいし、エラー訂正時に行なってもよい。さらに、例えば積符号の繰り返し復号時に用いる消失情報のように、バーストエラーが発生している可能性が高い場所を示す情報が使用可能であれば、この情報をバーストエラーの発生場所として用いてもよい。
【0095】
なお、ユーザデータにインターリーブが施されている場合には、ディスクに記録されているデータの物理的連続性により、バーストエラーを定義すればよい。ある区間に集中して発生しているランダムエラーは、バーストエラーとみなしてもよい。
【0096】
また、エラー訂正するまでもなく、ユーザデータ再生信号のエンベロープの落ち込み、およびその長さを計測することで、バーストエラーの程度や長さをある程度見積もることが可能である。この方法は、エラー訂正コードによるものに比べ、精度は劣るが、ユーザデータが記録されていない領域でもある程度バーストエラーを見積もることが可能である。ユーザーデータが記録されていない場合には、アドレス再生信号の状態からエラーになる蓋然性を見積もることが可能である。
【0097】
以下、図17を参照して、本実施形態のアドレス情報再生装置15を説明する。図17はアドレス情報再生装置15のブロック図を示している。アドレス情報再生装置15は、再生回路1700、バーストエラー検出回路1701、選択回路1702およびアドレス検出回路1708を備えている。アドレス検出回路1708は、信号生成回路1703、乗算回路1704、ゲート生成回路1705、積分回路1706を含む。
【0098】
再生回路1700において、グルーブの形状に応じた信号波形を有するアドレス再生信号は差動回路403から出力され、ユーザデータ再生信号は加算回路441から出力される。バーストエラー検出回路1701はユーザデータ再生信号を受け取って、バーストエラーの発生頻度や発生したバーストエラーの平均長を検出し、これらの検出結果を選択回路1702へ出力する。バーストエラーの頻度およびバーストエラーの平均長の検出は、ユーザデータに施されている誤り訂正符号を用いて、訂正前と訂正後のユーザデータを比較することにより行ってもよいし、誤り訂正処理の実行時に行ってもよいし、誤り訂正処理実行時に用いるバーストエラーが発生している可能性が高い場所を示すフラッグを用いてもよい。また、ユーザデータ再生信号のエンベローブの落ち込みなどにより検出することもできる。
【0099】
選択回路1702は、バーストエラー発生頻度が所定の値よりも大きいとき、もしくは、バーストエラーの平均長が所定の値より大きいとき、第2の領域301から得られる第2のアドレス再生信号を選択する信号を信号生成回路1703およびゲート生成回路1705へ出力する。それ以外のときは、第1の領域300から得られる第1のアドレス再生信号を選択する信号を信号生成回路1703およびゲート生成回路1705へ出力する。
【0100】
信号生成回路1703は、選択回路1702からの信号にしたがって、第1のアドレス再生信号を選択する場合には正弦波のアドレス再生信号と同相または逆相で位相同期し、アドレス再生信号と同じ周波数を有する第1の基準信号を生成する。また、第2のアドレス再生信号を選択する場合には、正弦波のアドレス再生信号の2倍の周波数を有し、ゼロクロス点が一致するようアドレス再生信号と位相同期している第2の基準信号を生成する。
【0101】
乗算回路1704は信号生成回路1703から受け取る基準信号と差動回路403から受け取るアドレス再生信号との積を求め、積分回路1706へ乗算信号を出力する。
【0102】
ゲート生成回路1705は、選択回路1702からの信号にしたがって、第1のアドレス再生信号を選択する場合には第1のアドレス再生信号が出力されている期間、積分回路1706において積分を行うようスイッチ1709を解放する第1のゲート信号を出力し、第2のアドレス再生信号を選択する場合には、第2のアドレス再生信号が出力されている期間、積分回路1706において積分を行うようスイッチ1709を解放する第2のゲート信号を出力する。
【0103】
積分回路1706は、第1または第2のゲート信号が出力される期間において、乗算回路1704から受け取る乗算信号を積分する。そして、積分期間の終了時における値をアドレス検出信号としてアドレス判別回路1707へ出力する。アドレス判別回路1707は、アドレス検出信号の極性からアドレス情報を決定し、出力する。
【0104】
なお、乗算回路1704は第1の基準信号または第2の基準信号のいずれかを選択的に受け取るが、差動回路403からは第1のアドレス再生信号405および第2のアドレス再生信号406の両方を受け取る。このため、乗算信号を求めるのには適切でない基準信号とアドレス再生信号との組み合わせが生じる。たとえば、第2の基準信号と第1のアドレス再生信号との積である乗算信号も乗算回路1704から出力される。しかし、積分回路1706において、選択回路1702が選択したアドレス再生信号のみに基づく乗算信号を積分するようゲート生成回路1705を制御するため、適切でない基準信号とアドレス再生信号との組み合わせに基づく乗算信号は積分されない。したがって、選択回路1702によって決定されるアドレス再生信号のみに基づくアドレス情報を再生することができる。
【0105】
このように、本実施形態によれば、バーストエラーの発生状況を考慮してより信頼性の高いアドレス情報を光ディスクから再生することができる。
【0106】
なお、バーストエラー検出回路1701は、光ディスクのグルーブの所定の領域もしくは所定の期間毎にバーストエラーの検出を行なってもよい。また、バーストエラー検出回路1701が第1の領域300においてバーストエラーの発生を検出した場合には、第2の領域301を選択させる検出結果を選択回路1702へ出力すればよい。
【0107】
図17に示すアドレス情報再生装置15では、バーストエラー検出回路の検出結果に基づいて、第1のアドレス再生信号または第2のアドレス再生信号のいずれかを選択的に検出していた。しかし、第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号の両方を検出し、検出後にいずれかの検出結果を選択してもよい。
【0108】
図18は、このようなアドレス情報再生装置15’のブロック図を示している。アドレス情報再生装置15’は、第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号をそれぞれ検出する第1のアドレス検出回路1708aおよび第2のアドレス検出回路1708bとアドレス選択回路1800とを備えている。
【0109】
第1のアドレス検出回路1708aは、図4に示す第1の信号生成回路411、乗算回路409、積分回路415およびゲート生成回路428を備え、第1のアドレス再生信号を検出し、第1のアドレス検出信号をアドレス選択回路1800へ出力する。同様に、第2のアドレス検出回路1708bは、第2のアドレス再生信号を検出し、第2のアドレス検出信号をアドレス選択回路1800へ出力する。
【0110】
アドレス選択回路1800は、バーストエラーの発生頻度が所定値より多いとき、もしくは、バーストエラーの平均長が所定値より長いとき、第2のアドレス検出回路1708bからのアドレス情報を選択し、それ以外の場合には第1のアドレス検出回路1708aからのアドレス情報を選択する。
【0111】
なお、バーストエラーの発生頻度および平均長が十分に小さくとも、第2の領域301より再生されるアドレス情報の方が、第1の領域300より再生されるアドレス情報よりも信頼性が高い場合には、バーストエラー検出回路1701は常に第2の領域301から再生される第2のアドレス再生信号を選択させる検出結果を出力してもよい。
【0112】
(第6の実施形態)
第1、第2、4および第5の実施形態では、アドレス再生信号をアナログ信号のまま演算処理していた。しかし、これらの実施形態において、アドレス信号を多ビットのデジタル信号に変換し、演算処理を行ってもよい。
【0113】
図19は、第1の実施形態のアドレス情報再生装置11において、デジタル信号処理を行うよう構成したアドレス情報再生装置16のブロック図を示している。
【0114】
アドレス情報再生装置16は、光ディスクから反射されたレーザビームをディテクタ401および402によって受光する。ディテクタ401および402の出力差が差動回路403において求められ、アドレス再生信号404が差動回路403から出力される。アドレス情報再生装置16は、A/D変換器1900を備え、アドレス再生信号404を多ビットのデジタル信号に変化する。これにより、デジタル信号1901が得られる。ここで、A/D変換器1900のサンプリング周波数は、たとえば22MHzであり、7ビットのデジタル信号を生成する。サンプリング周波数およびビット値は他の値でもよい。
【0115】
アドレス情報再生装置16において、デジタル信号1901は、第1のバンドパスフィルタ(BPF)1921を通過する。このとき帯域が制限され、帯域制限されたデジタル信号1902が第1の乗算回路1904に入力される。第1の信号生成回路1919の出力信号1903は、正弦波のアドレス再生信号と同相または逆相で位相同期し、アドレス再生信号と同じ周波数を有する基準信号である。
【0116】
第1の乗算回路1904は、出力信号1903とデジタル信号1902との積を求め、乗算信号1905を第1の積分検出回路1906へ出力する。第1の積分検出回路1906は、第1のゲート生成回路1923から得られるゲート信号1925により、第1の領域300から得られる第1の再生信号が出力されている期間のみ乗算信号1905の積分を行う。この積分は、サンプリングクロックに基づいて求められ、第1の積分値1907を得る。
【0117】
また、デジタル信号1901は、第2のバンドパスフィルタ(BPF)1922を通過する。これにより、二次高調波成分信号1908が得られ、第2の乗算回路1910に入力される。第2の信号生成回路1920の出力信号1909は、正弦波のアドレス再生信号の2倍の周波数を有し、アドレス再生信号と位相同期した基準信号である。
【0118】
第2の乗算回路1910は、出力信号1909と二次高調波成分信号1908との積を求め、乗算信号1911を第2の積分検出回路1912へ出力する。第2の積分検出回路1912は、第2のゲート生成回路1924から得られるゲート信号1926により、第2の領域301から得られる第2の再生信号が出力されている期間のみ乗算信号1911の積分を行う。この積分は、サンプリングクロックごとに累積して求められ、第2の積分値1913を得る。
【0119】
第1の積分値1907および第2の積分値1913はそれぞれ第1の重み付け回路1914および第2の重み付け回路1915により重み付けされ、加算回路1916により加算される。ここで、第1の重み付け回路1914および第2の重み付け回路1915は、第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号に基づく第1の積分値1907および第2の積分値1913を等しくするために用いられる。しかし、第1の重み付け回路1914および第2の重み付け回路1915によりそれぞれの重み付けを任意に定めてもよい。
【0120】
アドレス判別回路1017は加算回路1916の出力が極性に基づいてデータ「0」であるか「1」であるかの判別を行う。
【0121】
このように、デジタル回路を用いてアドレス情報再生装置を構成することにより、アナログ回路において発生する部品の個体差(温度特性や特性のばらつき)による影響を低減し、信頼性の高いアドレス情報を再生することのできるアドレス情報再生装置を実現することができる。上述したようにこのようなデジタル回路を用いる構成を第1、第2、第4、および第5の実施形態のアドレス情報再生装置に採用してもよい。
【0122】
(第7の実施形態)
第1から第6の実施形態のアドレス情報再生装置は、光ディスクから情報を再生し、あるいは、光ディスクに情報を記録する光ディスク装置に好適に用いられる。
【0123】
図20は、光ディスク装置の一例を示すブロック図である。光ディスク装置17は、光ディスク2001を回転するためスピンドルモータ2007と、サーボ回路2008と、光ピックアップ2002と、ユーザデータ再生回路2003と、アドレス情報再生装置2006とを備える。光ピックアップ2002は、光ディスクから情報を読み取るためのレーザビームを出射する発光素子および反射光を検出するためのディテクタを含む。光ディスク装置17が記録も行う場合には、記録用のレーザ素子等を更に含んでいる。ユーザデータ再生回路2003は光ピックアップ2002のディテクタから得られる出力信号に基づいて、ユーザデータ再生信号を得る。ユーザデータ再生信号は復調回路2004および誤り訂正回路2005を経てユーザデータに変換される。
【0124】
アドレス情報再生装置2006は上記第1から第6の実施形態のアドレス情報再生装置のいずれかを用いることができる。ただし、図2に示すディテクタ203、204、図8に示すディテクタ401、402などは、上述した光ピックアップ2002のディテクタとして光ピックアップ2002に組み込まれている。アドレス情報再生装置2006から得られるアドレス情報は、光ディスク装置17全体の制御を行うシステムコントローラ2009に入力される。
【0125】
本実施形態の光ディスク装置によれば、常に信頼性の高いアドレス情報をアドレス情報再生装置によって得ることができる。このため、光ディスクに埃が付着していたり、光ディスクに傷が生じていたりしても、信頼性の高いアドレス情報に基づいて正しいアドレスにおいてデータを記録/再生することができる。
【0126】
なお、上記第1から第6の実施形態では特に図示していないが、第1から第6の実施形態で説明したアドレス信号の再生方法を実行する手順は、電子部品等を用いた回路によりハードウエア的に実現してよいし、マイクロコンピュータや光ディスク装置のホストコンピュータによって実行される。マイクロコンピュータやホストによって実行する場合には、上記手順を実行するためのコンピュータに読み取り可能なプログラム(ファームウェア)がEEPROMやRAMなどの情報記録媒体等に格納される。
【0127】
【発明の効果】
本発明によれば、隣接するトラックとの干渉や、光ディスクのデータ面とレーザビームとの傾き、データ面の埃や傷など、様々な要因により再生信号の品質が劣化しても、信頼性の高いアドレス情報を得ることができるアドレス情報再生方法およびアドレス情報再生装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスクのグルーブに設けられるウォブル形状を示す模式図である。
【図2】(a)は、グルーブの形状を再生するための再生回路を示すブロック図であり、(b)は、グルーブ形状およびそれに対応する再生信号の波形を示している。
【図3】本発明の光ディスクに設けられるグルーブのウォブル形状を示す模式図である。
【図4】本発明のアドレス情報再生装置の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図5】図4に示すアドレス情報再生装置の各部における信号の波形を示している。
【図6】図4に示すアドレス情報再生装置の各部における信号の波形を示している。
【図7】図4に示すアドレス情報再生装置の各部における信号の波形を示している。
【図8】本発明のアドレス情報再生装置の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図9】図8に示すアドレス情報再生装置の各部における信号の波形を示している。
【図10】本発明のアドレス情報再生装置の第2の実施形態の他の例を示すブロック図である。
【図11】本発明のアドレス情報再生装置の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図12】図11に示すアドレス情報再生装置の各部における信号の波形を示している。
【図13】図11に示すアドレス情報再生装置の各部における信号の波形を示している。
【図14】図11に示すアドレス情報再生装置の各部における信号の波形を示している。
【図15】本発明のアドレス情報再生装置の第4の実施形態を示すブロック図である。
【図16】本発明のアドレス情報再生装置の第4の実施形態の他の例を示すブロック図である。
【図17】本発明のアドレス情報再生装置の第5の実施形態を示すブロック図である。
【図18】本発明のアドレス情報再生装置の第5の実施形態の他の例を示すブロック図である。
【図19】本発明のアドレス情報再生装置の第6の実施形態を示すブロック図である。
【図20】本発明の光ディスク装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
11、12、13、14、15、16 アドレス情報再生装置
100、101、102、103、200 グルーブ
201 レーザビーム
202、400 反射光
203、204、401、402 ディテクタ
205 差動回路
206、404 アドレス再生信号
207 加算回路
208 ユーザデータ再生信号
300 第1の領域
301 第2の領域
302 領域
411 第1の信号生成回路
412 第2の信号生成回路
409 第1の乗算回路
410 第2の乗算回路
428 第1のゲート生成回路
429 第2のゲート生成回路
415 第1の積分回路
416 第2の積分回路
419、803 サンプルホールド回路
421、805 加算回路
423、806 アドレス判別回路
800 信号生成回路
801 乗算回路
808 ゲート生成回路
802 積分回路
1700 再生回路
1701 バーストエラー検出回路
1702 選択回路
1708 アドレス検出回路

Claims (9)

  1. 正弦波で構成されるウォブル形状を有する正弦波領域と、正弦波の一部分にその位相を反転させた部分が含まれたウォブル形状を有する第1の領域と、ディスクの内周向き偏移または外周向き偏移がトラックの進行方向に対して急峻になっているウォブル形状を有する第2の領域とを有するウォブルさせたトラックグルーブを備え、前記第1の領域および前記第2の領域のウォブル形状に同じアドレス情報が記憶されている光ディスク媒体から前記アドレス情報を読み出すアドレス情報再生方法であって、
    前記トラックグルーブから再生されたユーザデータのバーストエラー発生状況に応じて、前記トラックグルーブの第1の領域または第2の領域から得られるアドレス情報を選択するステップを包含するアドレス情報再生方法。
  2. 前記エラー発生状況は、前記ユーザデータのバーストエラーの発生頻度である請求項1に記載のアドレス情報再生方法。
  3. 前記エラー発生状況は、前記ユーザデータのバーストエラーの平均長である請求項に記載のアドレス情報再生方法。
  4. 前記エラー発生状況は、前記ユーザデータのバーストエラーの発生位置である請求項1に記載のアドレス情報再生方法。
  5. 正弦波で構成されるウォブル形状を有する正弦波領域と、正弦波の一部分にその位相を反転させた部分が含まれたウォブル形状を有する第1の領域と、ディスクの内周向き偏移または外周向き偏移がトラックの進行方向に対して急峻になっているウォブル形状を有する第2の領域とを有するウォブルさせたトラックグルーブを備え、前記第1の領域および前記第2の領域のウォブル形状に同じアドレス情報が記憶されている光ディスク媒体から前記アドレス情報を読み出すアドレス情報再生装置であって、
    前記トラックグルーブをその形成方向に沿ってレーザビームで照射することにより得られる反射光から、前記第1の領域および前記第2の領域のグルーブ形状に対応した第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号と、前記反射光の強度に対応したユーザデータ再生信号とを得る信号再生手段と、
    前記ユーザデータ再生信号からユーザデータのバーストエラーを検出するエラー検出手段と、
    前記エラー検出手段の検出結果にしたがって、前記第1のアドレス再生信号または前記第2のアドレス再生信号を選択する選択手段と、
    前記選択手段の結果に基づいて、前記第1のアドレス再生信号または前記第2のアドレス再生信号からアドレス情報を取得するアドレス検出手段と、
    を備えるアドレス情報再生装置。
  6. 正弦波で構成されるウォブル形状を有する正弦波領域と、正弦波の一部分にその位相を反転させた部分が含まれたウォブル形状を有する第1の領域と、ディスクの内周向き偏移または外周向き偏移がトラックの進行方向に対して急峻になっているウォブル形状を有する第2の領域とを有するウォブルさせたトラックグルーブを備え、前記第1の領域および前記第2の領域のウォブル形状に同じアドレス情報が記憶されている光ディスク媒体から前記アドレス情報を読み出すアドレス情報再生装置であって、
    前記トラックグルーブをその形成方向に沿ってレーザビームで照射することにより得られる反射光から、前記第1の領域および前記第2の領域のグルーブ形状に対応した第1のアドレス再生信号および第2のアドレス再生信号と、前記反射光の強度に対応したユーザデータ再生信号とを得る信号再生手段と、
    前記ユーザデータ再生信号からユーザデータのバーストエラーを検出するエラー検出手段と、
    前記第1のアドレス再生信号または前記第2のアドレス再生信号から第1のアドレス情報および第2のアドレス情報をそれぞれ取得するアドレス検出手段と、
    前記エラー検出手段の検出結果にしたがって、前記第1のアドレス情報または前記第2のアドレス情報を選択するアドレス情報選択手段と、
    を備えるアドレス情報再生装置。
  7. 前記エラー検出手段は、前記ユーザデータのバーストエラーの発生頻度を検出する請求項5または6に記載のアドレス情報再生装置。
  8. 前記エラー検出手段は、前記ユーザデータのバーストエラーの平均長を検出する請求項5または6に記載のアドレス情報再生装置。
  9. 前記エラー検出手段は、前記ユーザデータのバーストエラーの発生位置を検出する請求項5または6に記載のアドレス情報再生装置。
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