JP4295351B2 - 磁気転写用マスター担体および磁気記録媒体フォーマット方法 - Google Patents
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200の記録磁性層202に記録すべき所望のサーボ情報に対応するパターン形状を有する。次に、図31(c)に示すように、磁性材パターン302のパターン形状を記録磁性層202に対して磁気的に転写する。具体的には、上述の初期磁化磁界H1とは逆方向の転写磁界H2をマスター担体300とともに磁気ディスク200に印加することにより、記録磁性層202において磁性材パターン302に対向する箇所の磁化方向を反転させる。このようにして、記録磁性層202においてサーボ情報が記録されてサーボゾーン202Aが形成される。従来の磁気転写法については、例えば下記の特許文献1や特許文献2に記載されている。
ある。また、磁性材パターンは、磁性材料よりなるパターン形状であって、表面が平坦な基材上に磁性材料を成膜した後に当該磁性膜をパターニングして形成される磁性膜パターンや、表面に所定の凹凸形状を有する基材上に磁性材料を成膜した場合に当該磁性膜に生ずる凸パターンを、含む。
わせる。転写工程では、磁気転写用マスター担体とともに磁気記録媒体に対して第1方向とは逆の第2方向に転写磁界を印加することにより、記録磁性層において凸パターンに対向する箇所を第2方向に磁化して当該記録磁性層にサーボ情報を記録する。本工程にて、サーボ情報が記録されたサーボゾーンと、ユーザデータゾーンとが、記録磁性層に生ずることとなる。光照射工程では、透光性基材を介して磁性材層に向けて光を照射することにより、記録磁性層においてユーザデータゾーン対応部に対向する箇所(ユーザデータゾーン)を、記録磁性層においてサーボゾーン対応部に対向する箇所(サーボゾーン)よりも高温に加熱する。本工程では、光照射により磁性材層が加熱され、当該磁性材層から記録磁性層に熱が伝達される。
ー担体は、本発明の第2の側面のフォーマット方法における磁気転写用マスター担体として使用することができる。
あって、記録磁性層102におけるユーザデータゾーン102Bの磁化状態を表す。磁気記録媒体100の記録磁性層102ないし記録面には、図8に示すように、サーボ情報(図示略)が記録されているサーボゾーン102A、および、ダミー信号(図示略)が形成されているユーザデータゾーン102Bが形成されている。磁気記録媒体100では、図9に示すように、ユーザデータゾーン102Bの磁化方向は、非一様である。
(屈折率:約1.5)よりなる。マスター担体X2を使用して行う後述のフォーマット方法の光照射工程における照射光の波長をλとし、基材21の屈折率をnとすると、凸パターン21aの高さは、当該光照射工程での反射光の強度向上の観点より、好ましくはλ(2k−1)/(8n)〔k:正の整数〕である。したがって、λ=266[nm](YAGの4倍波のレーザの波長)であり且つn=1.5である場合、凸パターン21aの高さは、好ましくは例えば66.5nm(k=2)である。
0nmである。
、好適である。
が生ずる。(P×n)sinθはいわゆる光路差に相当し、波長λのm倍が当該光路差に等しい箇所に回折光が出現するのである。また、sinθは1以下であり且つmは1以上であるため、上記条件式から、λ≦P×nの場合に回折現象が生じ得ることが理解できよう。したがって、上述の光照射工程では、少なくともλ≦P×nを満たす波長λの光(レーザ)を採用する必要がある。照射レーザとしては、凹凸周期Pに応じて、例えば、YAGの4倍波のレーザ(波長266nm)、ArのSHGレーザ(波長247nm)、およびArF(波長193nm)を採用することができる。加えて、基材21における凸パターン21aの高さの相異によって、回折現象における少なくとも第2面21B側への反射光の強度は変化し、且つ、当該高さがλ(2k−1)/(8n)〔k:正の整数〕に等しい場合に高い反射光強度が得られることが知られているところ、本実施形態においては、凸パターン21aの高さはλ(2k−1)/(8n)〔k:正の整数〕であるのが好ましい。
凸形状に対応して凸パターン33aが形成される。以上のようにして、マスター担体X3を製造することができる。
昇温する。その結果、ユーザデータゾーン102Bにて非一様磁化が生ずることとなる。本工程では、既に記録されているサーボ情報が破壊されないようにサーボゾーン102Aでの昇温を抑えつつ、ユーザデータゾーン102Bの第2方向の一様磁化を熱揺らぎにより撹乱させて、当該ユーザデータゾーン102Bにて非一様磁化が生ずるように、照射光の強度および波長を調整する。また、本工程では、光照射ととともに、転写磁界H2より弱い磁界を第1方向に印加してもよい。
:正の整数)である。
ることができる。sinθは1以下であり且つmは1以上であるため、上述の光照射工程では、少なくともλ≦P×nを満たす波長λの光(レーザ)を採用する必要がある。パターン42aの高さの相異によって、回折現象における少なくとも第2面41B側への反射光の強度は変化し、且つ、当該高さがλ(2k−1)/(8n)〔k:正の整数〕に等しい場合に高い反射光強度が得られることが知られているところ、本実施形態においては、パターン42aの高さはλ(2k−1)/(8n)〔k:正の整数〕であるのが好ましい。
、遮光層52、および磁性材層53よりなる積層構造を有する。各サーボゾーン対応部50Aは、作製目的の磁気ディスクのサーボゾーンを形成するための部位である。各ユーザデータゾーン対応部50Bは、作製目的の磁気ディスクのサーボゾーン間に形成されるユーザデータゾーンに対応する部位である。
に、マスター担体X5とともに磁気記録媒体100に対して第1方向とは逆の第2方向に転写磁界H2を印加することによって、記録磁性層102において凸パターン53aに対向する箇所を第2方向に磁化して記録磁性層102にサーボ情報を記録し、且つ、記録磁性層102においてユーザデータゾーン対応部50Bに対向する箇所を第2方向に磁化する。本工程を経ることによって、磁気記録媒体100にサーボゾーン102Aおよびユーザデータゾーン102Bが生ずることとなる。次に、マスター担体X5の透明な基材51の側から磁性材層53に向けて光(レーザ)を照射することによって、図27(d)に示すように、磁気記録媒体100のユーザデータゾーン102Bの磁化方向を非一様化する。
層52の厚さが10〜20nmである場合、マスター担体X5を使用して行う上述のフォーマット方法における転写工程にてサーボゾーン対応部50Aおよびユーザデータゾーン対応部50Bとの間で良好な磁気的コントラストを得る観点より、断熱層54の厚さは例えば40〜190nmである。
前記記録磁性層にサーボ情報を記録するための第1磁性材パターンを有するサーボゾーン対応部と、
前記記録磁性層にダミー信号を形成するための第2磁性材パターンを有するユーザデータゾーン対応部と、を備える磁気転写用マスター担体。
(付記2)前記第2磁性材パターンはランダムパターンを含む、付記1に記載の磁気転写用マスター担体。
(付記3)前記磁気記録媒体は磁気ディスクであり、前記第2磁性材パターンは複数の線パターンを含み、当該複数の線パターンは、前記磁気ディスクの周方向に対応する方向に各々が延び且つ前記磁気ディスクの径方向に対応する方向に並列する、付記1に記載の磁気転写用マスター担体。
(付記4)前記磁気記録媒体は磁気ディスクであり、前記第2磁性材パターンは複数の線パターンを含み、当該複数の線パターンは、前記磁気ディスクの径方向に対応する方向に各々が延び且つ前記磁気ディスクの周方向に対応する方向に並列する、付記1に記載の磁気転写用マスター担体。
(付記5)垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体をフォーマットするための方法であって、
前記磁気記録媒体に対して第1方向に磁界を印加することによって前記記録磁性層を前記第1方向に初期磁化するための初期磁化工程と、
前記記録磁性層にサーボ情報を記録するための第1磁性材パターンを有するサーボゾーン対応部、および、前記記録磁性層にダミー信号を形成するための第2磁性材パターンを有するユーザデータゾーン対応部、を含む磁気転写用マスター担体と、前記磁気記録媒体とを、前記第1および第2磁性材パターンと前記記録磁性層とが対向するように重ね合わせるための、重ね合わせ工程と、
前記磁気転写用マスター担体とともに前記磁気記録媒体に対して前記第1方向とは逆の第2方向に転写磁界を印加することにより、前記記録磁性層において前記第1磁性材パターンに対向する箇所を第2方向に磁化して当該記録磁性層にサーボ情報を記録し、且つ、前記記録磁性層において前記第2磁性材パターンに対向する箇所を第2方向に磁化して当該記録磁性層にダミー信号を形成するための、転写工程と、を含む磁気記録媒体フォーマット方法。
(付記6)垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体をフォーマットするための方法であって、
前記記録磁性層に対して第1方向に磁界を印加することによって当該記録磁性層を前記第1方向に初期磁化するための初期磁化工程と、
サーボゾーン対応部およびユーザデータゾーン対応部を含み、当該サーボゾーン対応部およびユーザデータゾーン対応部にわたって広がる第1面ならびに当該第1面とは反対の第2面を有する透光性基材と、前記サーボゾーン対応部および前記ユーザデータゾーン対応部にわたって前記透光性基材における前記第1面の側に設けられ且つサーボ情報を記録するための凸パターンを前記サーボゾーン対応部において有する磁性材層と、を備える磁
気転写用マスター担体と、前記磁気記録媒体とを、前記磁性材層および前記記録磁性層が対向するように重ね合わせるための、重ね合わせ工程と、
前記磁気転写用マスター担体とともに前記磁気記録媒体に対して前記第1方向とは逆の第2方向に転写磁界を印加することにより、前記記録磁性層において前記凸パターンに対向する箇所を前記第2方向に磁化して当該記録磁性層にサーボ情報を記録するための、転写工程と、
前記透光性基材を介して前記磁性材層に向けて光を照射することにより、前記記録磁性層において前記ユーザデータゾーン対応部に対向する箇所を、前記記録磁性層において前記サーボゾーン対応部に対向する箇所よりも高温に加熱するための、光照射工程と、を含む磁気記録媒体フォーマット方法。
(付記7)前記転写工程では、前記記録磁性層において前記ユーザデータゾーン対応部に対向する箇所の磁化方向を前記第2方向に反転させ、且つ、前記光照射工程では、前記転写磁界より低強度の磁界を前記第1方向に印加しつつ前記光を照射する、付記6に記載の磁気記録媒体フォーマット方法。
(付記8)前記透光性基材の前記第1面は、前記サーボ情報に対応する凸パターンを前記サーボゾーン対応部において有する、付記6または7に記載の磁気記録媒体フォーマット方法。
(付記9)前記凸パターンの最短ピッチをPとし、前記透光性基材の屈折率をnとし、前記光照射工程における前記光の波長をλとすると、当該λは、λ≦P×nを満たす、付記6から8のいずれか一つに記載の磁気記録媒体フォーマット方法。
(付記10)前記磁気転写用マスター担体は、更に、前記サーボ情報に対応するパターン形状を有して前記サーボゾーン対応部における前記透光性基材および前記磁性材層の間に設けられた遮光層を備える、付記6または7に記載の磁気記録媒体フォーマット方法。
(付記11)前記磁気転写用マスター担体は、更に、前記遮光層および前記磁性材層の間に設けらた断熱層を備える、付記10に記載の磁気記録媒体フォーマット方法。
(付記12)前記磁気転写用マスター担体は、更に、前記ユーザデータゾーン対応部における前記透光性基材および前記磁性材層の間に設けられた低反射層を更に備える、付記6から11に記載の磁気記録媒体フォーマット方法。
(付記13)垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体に対して磁気転写法によりサーボ情報を書き込むための、サーボゾーン対応部とユーザデータゾーン対応部とを含む磁気転写用マスター担体であって、
前記サーボゾーン対応部および前記ユーザデータゾーン対応部にわたって広がり且つ前記サーボゾーン対応部において前記サーボ情報に対応する凸パターンを有する第1面、並びに当該第1面とは反対の第2面、を有する透光性基材と、
前記サーボゾーン対応部および前記ユーザデータゾーン対応部にわたって前記透光性基材における前記第1面の側に設けられ、且つ、前記サーボゾーン対応部において前記サーボ情報に対応する凸パターンを有する、磁性材層と、を備える磁気転写用マスター担体。(付記14)前記第1面は、前記ユーザデータゾーン対応部における前記サーボゾーン対応部との境界において、熱緩衝用の凸パターンを有する、付記13に記載の磁気転写用マスター担体。
(付記15)前記ユーザデータゾーン対応部における前記透光性基材および前記磁性材層の間に介在する低反射層を更に備える、付記13または14に記載の磁気転写用マスター担体。
(付記16)垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体に対して磁気転写法によりサーボ情報を書き込むための、サーボゾーン対応部とユーザデータゾーン対応部とを含む磁気転写用マスター担体であって、
前記サーボゾーン対応部および前記ユーザデータゾーン対応部にわたって広がる第1面、並びに当該第1面とは反対の第2面、を有する透光性基材と、
前記サーボゾーン対応部および前記ユーザデータゾーン対応部にわたって前記透光性基材における前記第1面の側に設けられ、且つ、前記サーボゾーン対応部において前記サー
ボ情報に対応する凸パターンを有する、磁性材層と、
前記ユーザデータゾーン対応部における前記透光性基材および前記磁性材層の間に介在する低反射層と、を備える磁気転写用マスター担体。
(付記17)垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体に対して磁気転写法によりサーボ情報を書き込むための、サーボゾーン対応部とユーザデータゾーン対応部とを含む磁気転写用マスター担体であって、
前記サーボゾーン対応部および前記ユーザデータゾーン対応部にわたって広がる第1面、並びに当該第1面とは反対の第2面、を有する透光性基材と、
前記サーボゾーン対応部および前記ユーザデータゾーン対応部にわたって前記透光性基材における前記第1面の側に設けられ、且つ、前記サーボゾーン対応部において前記サーボ情報に対応する凸パターンを有する、磁性材層と、
前記サーボ情報に対応するパターン形状を有して前記サーボゾーン対応部における前記透光性基材および前記磁性材層の間に設けられた遮光層と、を備える磁気転写用マスター担体。
(付記18)前記遮光層および前記磁性材層の間に設けられた断熱層を更に備える、付記17に記載の磁気転写用マスター担体。
10A,20A,30A,40A,50A サーボゾーン対応部
10B,20B,30B,40B,50B ユーザデータゾーン対応部
11,21,31,41,51 基材
12,13 磁性材パターン
22,33,43,53 磁性材層
32,42 低反射層
52 遮光層
54 断熱層
100 磁気記録媒体
101,201 基板
102,202 記録磁性層
102A,202A サーボゾーン
102B,202B ユーザデータゾーン
Claims (2)
- 垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体をフォーマットするための方法であって、
前記記録磁性層に対して第1方向に磁界を印加することによって当該記録磁性層を前記第1方向に初期磁化するための初期磁化工程と、
サーボゾーン対応部およびユーザデータゾーン対応部を含み、当該サーボゾーン対応部およびユーザデータゾーン対応部にわたって広がる第1面ならびに当該第1面とは反対の第2面を有する透光性基材と、前記サーボゾーン対応部および前記ユーザデータゾーン対応部にわたって前記透光性基材における前記第1面の側に設けられ且つサーボ情報を記録するための凸パターンを前記サーボゾーン対応部において有する磁性材層と、前記サーボ情報に対応するパターン形状を有して前記サーボゾーン対応部における前記透光性基材および前記磁性材層の間に設けられた遮光層と、を備える磁気転写用マスター担体と、前記磁気記録媒体とを、前記磁性材層および前記記録磁性層が対向するように重ね合わせるための、重ね合わせ工程と、
前記磁気転写用マスター担体とともに前記磁気記録媒体に対して前記第1方向とは逆の第2方向に転写磁界を印加することにより、前記記録磁性層において前記凸パターンに対向する箇所を前記第2方向に磁化して当該記録磁性層にサーボ情報を記録するための、転写工程と、
前記透光性基材を介して前記磁性材層に向けて光を照射することにより、前記記録磁性層において前記ユーザデータゾーン対応部に対向する第1箇所を、前記記録磁性層において前記サーボゾーン対応部に対向する第2箇所よりも高温に加熱して、前記第1箇所の磁化方向を非一様化するための、光照射工程と、を含む磁気記録媒体フォーマット方法。 - 垂直磁気異方性を有する記録磁性層を備える磁気記録媒体に対して磁気転写法によりサーボ情報を書き込むための、サーボゾーン対応部とユーザデータゾーン対応部とを含む磁気転写用マスター担体であって、
前記サーボゾーン対応部および前記ユーザデータゾーン対応部にわたって広がる第1面、並びに当該第1面とは反対の第2面、を有する透光性基材と、
前記サーボゾーン対応部および前記ユーザデータゾーン対応部にわたって前記透光性基材における前記第1面の側に設けられ、且つ、前記サーボゾーン対応部において前記サーボ情報に対応する凸パターンを有する、磁性材層と、
前記サーボ情報に対応するパターン形状を有して前記サーボゾーン対応部における前記透光性基材および前記磁性材層の間に設けられた遮光層と、を備える磁気転写用マスター担体。
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