JP4295082B2 - 転てつ機の動作状況監視システムとその動作状況監視プログラム - Google Patents

転てつ機の動作状況監視システムとその動作状況監視プログラム Download PDF

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Description

この発明は、電気転てつ機などの設備機器の動作状況を監視する転てつ機の動作状況監視システムとその動作状況監視プログラムに関する。
電気転てつ機などの設備機器では、通常、転てつ機モニタ装置の測定値の標準偏差や保守員の経験に基づいて上限値及び下限値を電気転てつ機毎に管理値として設定し、この管理値を超えたか否かを検出して電気転てつ機の動作状態を判定している。例えば、従来の転てつ機の動作状況監視装置は、電気転てつ機のモータ電源線に流れる電流を検出する変流器と、この変流器が検出した電流の変化量を電圧に比例したパルス数に変換する電圧−周波数変換部と、この電圧−周波数変換部からのパルス数を計数する計数部と、正常動作時の電流の変化量のパルス数を予め基準値として設定し、計数部のカウント値がこの基準値以上になったときに異常として警報を出力する警報出力部とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
登録実用新案第3008097号公報
従来の転てつ機の動作状況監視装置では、各電気転てつ機の個体差が大きく各電気転てつ機の特性が極端に異なる場合や、新設の電気転てつ機のように設備状態が不明である場合に、絶対値である管理値を保守員が設定するのは困難である。特に、電気転てつ機は、同一の製造会社の装置であっても個体差が大きく、設置環境による個体差も大きい。このため、初期設定時から管理値を変更しないで使用を継続したり、最悪の状態を想定して一律に管理値を設定したりすると、異常状態を正確に検出することができない問題がある。また、従来の転てつ機の動作状況監視装置では、転てつ機の定格などの機器仕様から設定されるしきい値を測定値が逸脱しているか否かを判定することはできるが、しきい値に到達するまでの測定値の挙動を把握することができない。このため、測定値が増加減少傾向にあり一定時間後にしきい値に到達する可能性のある状況や予兆現象などを把握することができないという問題がある。さらに、従来の転てつ機の動作状況監視装置では、測定値が管理値を逸脱した段階では既に障害が進行しており、障害に対する処置時間が制約を受けてしまうという問題がある。
図21は、従来の電気転てつ機の構成進路の相違による転換パターンの変化を示すグラフであり、図21(A)は電圧の変化を示し、図21(B)は電流の変化を示し、図21(C)は電圧×電流の変化を示し、図21(D)は転換所要時間を示す。
図21は、実際の在来線の営業線設備を使用して一定期間における営業時間帯における測定データを記録するとともに、同一の電源配電線に接続された複数の電気転てつ機の動作台数を変化させたときの測定結果である。ここで、図21(A)に示す縦軸は電圧であり、横軸は電気転てつ機が動作を開始してからの経過時間(動作時間)(秒)である。図21(B)に示す縦軸は電流であり横軸は動作時間(秒)である。図21(C)に示す縦軸は電圧×電流であり横軸は動作時間(秒)である。図21(D)に示す縦軸は電気転てつ機が転換を開始してから転換を終了するまでの時間(転換所要時間)(秒)である。図21(A)〜(D)に示す「1台のみ」は、電気転てつ機を試験的に単独で動作させたときの測定結果である。「2台同時動作」〜「5台同時動作」は、同一の電源配電線に接続されている複数の電気転てつ機が同時に動作したときの測定結果であり、一週間にわたり取得したモニタデータ(32データ、点:測定値)を示す。
新幹線では、複数の電気転てつ機がスター状に電源配電線に接続されているが、在来線では複数の電気転てつ機がバス状又はリング状に同一の電源配電線に接続されていることが多い。電源配電線のインピーダンスは、電気転てつ機の動作とは無関係であり変化しないが、電気転てつ機のインピーダンスは電気転てつ機が動作していないときには無限大であるが、電気転てつ機が動作しているときには有限値となり変化する。このため、ある電気転てつ機について考えると、周囲のインピーダンスが他の電気転てつ機の動作状況によって変化する。例えば、図21(A)〜(C)に示すように、実際の営業線設備のように複数の電気転てつ機が同時に転換動作すると、インピーダンスの変化により電源が変動し、転換パターンが変化している。例えば、図21(A)に示すように、「1台のみ動作」の場合に比べて「2台同時動作」〜「5台同時動作」の場合には、転換開始時の電圧が30%程度低下している。また、図21(D)に示すように、「1台のみ動作」の場合には転換所要時間が4.4秒程度であるが、「2台同時動作」〜「5台同時動作」の場合には最大1.6秒程度の差が生じている。このように、同一形式の電気転てつ機であっても同一の電源配電線に接続されている場合には、ある電気転てつ機の電圧や電流などの測定値が他の電気転てつ機の動作状況によって影響を受けて変動することがある。このため、従来の転てつ機の動作状況監視装置では、同一の電源配電線に接続されている複数の電気転てつ機が同時に動作したときに、実際には電気転てつ機が正常に動作しているにもかかわらず、管理値を全ての動作状況に対応するように設定すると、異常の検出感度が動作状況によって異なってしまう問題がある。また、予兆検出のための微小な状態変化を検出することが困難になる。さらに、個々の動作状況に応じて設定しようとすると、最大では設備数×各設備の動作状況パターン×2(転換方向数)の数だけ設定しなければならず、管理値の管理が煩雑になるという問題がある。
この発明の課題は、現在の転てつ機の動作状況の健全性を定量的に評価することができる転てつ機の動作状況監視システムとその動作状況監視プログラムとを提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、転てつ機(15)の動作状況を監視する転てつ機の動作状況監視システムであって、前記転てつ機が複数存在する場合であって一の転てつ機が他の転てつ機の動作状況の影響を受けるときに、他の転てつ機の動作状況(D 30 )に関する動作情報を一の転てつ機の動作状況の測定データ(D 1 ,…,D M )に付与する動作情報付与手段(18c)と、前記動作情報が付与された前記一の転てつ機の動作状況の測定データ(D1,…,DM)のうち標準的な測定データ(D1,…,DN-3;D1,…,D3;D4,…,D6)の集合である基準グループ(Gr)と、前記動作情報が付与された前記一の転てつ機の動作状況の測定データ(D1,…,DM)のうち任意に選択した測定データ(DN-2,…,DN;D4,…,D6;DN-2,…,DN)の集合である試験グループ(Gt)とを比較してこれらの適合度を演算する適合度演算手段(18k)と、前記適合度演算手段の演算結果に基づいて前記一の転てつ機の動作状況を評価する評価手段(18r)とを備える転てつ機の動作状況監視システム(17)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記適合度演算手段は、前記一の転てつ機の過去の動作状況の測定データ(D1,…,DN-3)の集合である前記基準グループ(Gr)と、前記一の転てつ機の最近の動作状況の測定データ(DN-2,…,DN)の集合である前記試験グループ(Gt)とを比較して適合度を演算し、前記評価手段は、前記適合度演算手段の演算結果に基づいて前記一の転てつ機の障害発生状況を評価することを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記適合度演算手段は、前記一の転てつ機の調整前の理想的な過去の動作状況の測定データ(D1,…,D3)の集合である前記基準グループ(Gr)と、前記一の転てつ機の調整後の動作状況の測定データ(D4,…,D6)の集合である前記試験グループ(Gt)とを比較して適合度を演算し、前記評価手段は、前記適合度演算手段の演算結果に基づいて前記一の転てつ機の調整作業の妥当性を評価することを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記適合度演算手段は、前記一の転てつ機の調整直後の過去の動作状況の測定データ(D4,…,D6)の集合である前記基準グループ(Gr)と、前記一の転てつ機の調整後の動作状況の測定データ(DN-2,…,DN)の集合である前記試験グループ(Gt)とを比較して適合度を演算し、前記評価手段は、前記適合度演算手段の演算結果に基づいて前記一の転てつ機の調整作業後の設備状態の変化を評価することを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記適合度演算手段は、前記基準グループの測定データの測定時刻(t1,…,tn)毎の測定値の平均値(Ar1,…,Arn)と、前記試験グループの測定データの測定時刻(t1,…,tn)毎の測定値の平均値(At1,…,Atn)との差である平均差(ΔA1,…,ΔAn)を演算することを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記適合度演算手段は、前記基準グループの測定データの測定時刻(t1,…,tn)毎の測定値の分散(Vr1,…,Vrn)と、前記試験グループの測定データの測定時刻(t1,…,tn)毎の測定値の分散(Vt1,…,Vtn)との比である分散比(V1,…,Vn)を演算することを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項7の発明は、請求項5に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記適合度演算手段は、前記平均差に基づいてT値を演算してT分布によるT検定を実行し、測定時刻毎のP値(PA1,…,PAn)を演算することを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項8の発明は、請求項6に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記適合度演算手段は、前記分散比に基づいてF分布によるF検定を実行し、測定時刻毎のP値(PV1,…,PVn)を演算することを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項9の発明は、請求項7又は請求項8に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、モデル式に基づいて測定時刻毎のP値の予測値を演算する予測演算手段(18m)を備えることを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項10の発明は、請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記測定値のしきい値に前記P値を設定するしきい値設定手段(18n)を備えることを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項11の発明は、請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記基準グループの設定条件と前記試験グループの設定条件とを記録する設定条件記録手段(18e,18h)と、前記基準グループの設定条件を検索キーとして前記測定データ(D1,…,DM)を検索して前記基準グループ(Gr)を設定する基準グループ設定手段(18f)と、前記試験グループの設定条件を検索キーとして前記測定データ(D1,…,DM)を検索して前記試験グループ(Gt)を設定する試験グループ設定手段(18i)とを備え、前記適合度演算手段は、前記基準グループ設定手段が設定した基準グループと前記試験グループ設定手段が設定した試験グループとの適合度を演算することを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項12の発明は、請求項11に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記設定条件は、前記転てつ機の属性に関する属性情報(D20)及び前記動作情報(D30)を含むことを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項13の発明は、請求項12に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記設定条件は、転てつ機の存在する駅区名、固有名、転換方向、転てつ機を転換するときに構成した進路、同時に転換した転てつ機の台数、及び同時に動作した他の転てつ機の固有名、転換方向、転換時刻を含むことを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項14の発明は、請求項から請求項13までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記転てつ機が転換を開始してから転換を終了するまでの転換所要時間(D1t,…,DNt)の平均値(Art)を前記基準グループ(Gr)の測定データ(D1,…,DN-3)に基づいて演算する平均転換所要時間演算手段(18p)と、前記転換所要時間の平均値に基づいて前記試験グループ(Gt)の測定データ(DN-2,…,DN;D4,…,D6;DN-2,…,DN)の測定時刻(t1,…,tn)を標準的な測定時刻(t1',…,tn')に変換する測定時刻変換手段(18q)とを備えることを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項15の発明は、請求項14に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、前記評価手段は、前記転換所要時間内に前記転てつ機が連続した複数の転換ステージ(S1,…,S5)で順次動作をするときに、前記標準的な測定時刻と前記適合度演算手段の演算結果とに基づいて前記転換ステージ毎の動作状態を評価することを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項16の発明は、請求項14又は請求項15に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、過去から現在に至るまでの経過時間(T)、前記標準的な測定時刻(t')及び前記適合度を示す各種統計量を三次元表示する表示手段(19)を備えることを特徴とする転てつ機の動作状況監視システムである。
請求項17の発明は、転てつ機の動作状況を監視する転てつ機の動作状況監視プログラムであって、前記転てつ機が複数存在する場合であって一の転てつ機が他の転てつ機の動作状況の影響を受けるときに、他の転てつ機の動作状況に関する動作情報を一の転てつ機の動作状況の測定データに付与する動作情報付与手順(S230)と、前記動作情報が付与された前記一の転てつ機の動作状況の測定データのうち標準的な測定データの集合である基準グループと、前記動作情報が付与された前記一の転てつ機の動作状況の測定データのうち任意に選択した測定データの集合である試験グループとを比較してこれらの適合度を演算する適合度演算手順(S500)と、前記適合度演算手順における演算結果に基づいて前記一の転てつ機の動作状況を評価する評価手順(S500)とをコンピュータに実行させる転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項18の発明は、請求項17に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記適合度演算手順は、前記一の転てつ機の過去の動作状況の測定データの集合である前記基準グループと、前記一の転てつ機の最近の動作状況の測定データの集合である前記試験グループとを比較して適合度を演算する手順(S520)であり、前記評価手順は、前記適合度演算手順における演算結果に基づいて前記一の転てつ機の障害発生状況を評価する手順(S530)であることを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項19の発明は、請求項17又は請求項18に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記適合度演算手順は、前記一の転てつ機の調整前の理想的な過去の動作状況の測定データの集合である前記基準グループと、前記一の転てつ機の調整後の動作状況の測定データの集合である前記試験グループとを比較して適合度を演算する手順(S550)であり、前記評価手順は、前記適合度演算手順における演算結果に基づいて前記一の転てつ機の調整作業の妥当性を評価する手順(S560)であることを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項20の発明は、請求項17から請求項19までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記適合度演算手順は、前記一の転てつ機の調整直後の過去の動作状況の測定データの集合である前記基準グループと、前記一の転てつ機の調整後の動作状況の測定データの集合である前記試験グループとを比較して適合度を演算する手順(S580)であり、前記評価手順は、前記適合度演算手順における演算結果に基づいて前記一の転てつ機の調整作業後の設備状態の変化を評価する手順(S590)であることを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項21の発明は、請求項17から請求項20までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記適合度演算手順は、前記基準グループの測定データの測定時刻毎の測定値の平均値と、前記試験グループの測定データの測定時刻毎の測定値の平均値との差である平均差を演算する手順(S520,S550,S580)でであることを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項22の発明は、請求項17から請求項21までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記適合度演算手順は、前記基準グループの測定データの測定時刻毎の測定値の分散と、前記試験グループの測定データの測定時刻毎の測定値の分散との比である分散比を演算する手順(S520,S550,S580)であることを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項23の発明は、請求項21に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記適合度演算手順は、前記平均差に基づいてT値を演算してT分布によるT検定を実行し、測定時刻毎のP値を演算する手順であることを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項24の発明は、請求項22に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記適合度演算手順は、前記分散比に基づいてF分布によるF検定を実行し、測定時刻毎のP値を演算する手順であることを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項25の発明は、請求項23又は請求項24に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、モデル式に基づいて測定時刻毎のP値の予測値を演算する予測演算手順を含むことを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項26の発明は、請求項23から請求項25までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記測定値のしきい値に前記P値を設定するしきい値設定手順を含むことを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項27の発明は、請求項17から請求項26までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記基準グループの設定条件を検索キーとして前記測定データを検索して前記基準グループを設定する基準グループ設定手順(S320,S350,S380)と、前記試験グループの設定条件を検索キーとして前記測定データを検索して前記試験グループを設定する試験グループ設定手順(S420,S450,S480)とを含み、前記適合度演算手順は、前記基準グループ設定手順で設定した基準グループと前記試験グループ設定手順で設定した試験グループとの適合度を演算する手順(S520,S550,S580)であることを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項28の発明は、請求項27に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記設定条件は、前記転てつ機の属性に関する属性情報及び前記動作情報を含むことを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項29の発明は、請求項28に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記設定条件は、転てつ機の存在する駅区名、固有名、転換方向、転てつ機を転換するときに構成した進路、同時に転換した転てつ機の台数、及び同時に動作した他の転てつ機の固有名、転換方向、転換時刻を含むことを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項30の発明は、請求項27から請求項29までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記転てつ機が転換を開始してから転換を終了するまでの転換所要時間の平均値を前記基準グループの測定データに基づいて演算する平均転換所要時間演算手順(S600)と、前記転換所要時間の平均値に基づいて前記試験グループの測定データの測定時刻を標準的な測定時刻に変換する測定時刻変換手順(S610)とを含むことを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項31の発明は、請求項30に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、前記評価手順は、前記転換所要時間内に前記転てつ機が連続した複数の転換ステージで順次動作をするときに、前記標準的な測定時刻と前記適合度演算手順における演算結果とに基づいて前記転換ステージ毎の動作状態を評価する手順(S620)であることを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
請求項32の発明は、請求項30又は請求項31に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、過去から現在に至るまでの経過時間、前記標準的な測定時刻及び前記適合度を示す各種統計量を三次元表示する表示手順を含むことを特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラムである。
この発明によると、現在の転てつ機の動作状況の健全性を定量的に評価することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムによって監視される電気転てつ機の配置図である。図2は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムによって監視される電気転てつ機の平面図である。図3は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムによって監視される電気転てつ機の電源装置との接続状態を示す配置図である。
図1に示す軌道1は、列車3が走行する通路(線路)であり、列車3を運転する際に常用する上り線側の本線1a及び下り線側の本線1bと、列車3を運転する際に常用しない上り線側の側線1c及び下り線側の側線1dとから構成されている。駅2は、旅客の乗降又は貨物の積卸しのために使用される停車場であり、上り線側の乗降場2aと下り線側の乗降場2bとから構成されている。列車3は、電車や気動車などの鉄道車両であり軌道1の上下線をそれぞれ走行する。
図1及び図2に示す分岐器4は、一つの線路を二つ以上の線路に分ける装置である。分岐器4は、図2に示すように、軌道1を分けて車両の進路を転換するポイント部5を備えている。ポイント部5は、図中A,B方向に転換可能なトングレール6a,6bと、このトングレール6a,6bの先端部が密着及び分離する基本レール7a,7bと、トングレール6a,6bを移動自在に支持する床板8と、トングレール6a,6bを転換する転てつ棒9と、トングレール6a,6bの先端部の間隔を固定するフロントロッド10と、このフロントロッド10に接続される接続かん11と、トングレール6a,6bが基本レール7a,7bと密着するときの密着力を設定するスイッチアジャスタ12などを備えている。分岐器4は、図1及び図3に示すように、駅2の構内に合計5台設置されている。
図3に示す電源装置13は、電気転てつ機15を動作させるための電力を発生する装置である。電源配電線14は、電源装置13からの電力を電気転てつ機15に供給する電線であり、電源装置13と電気転てつ機15とを接続している。
図2に示す電気転てつ機15は、ポイント部5を転換及び鎖錠する装置である。電気転てつ機15は、所定のストロークで移動してポイント部5を転換する動作かん15aと、図示しないロックピースが挿入及び抜け出す切欠部を有し、トングレール6a,6bの転換後の先端位置を鎖錠(照査)する鎖錠かん15bと、トングレール6a,6bを転換するための転換力を発生する電動モータ15cなどを備えている。電気転てつ機15は、摩擦クラッチや減速歯車などを介して電動モータ15cの回転力を動作かん15aに伝達し、動作かん15aをA,B方向に移動させてトングレール6a,6bを転換すると、動作かん15aと連動して鎖錠かん15bがA,B方向に移動する。電気転てつ機15は、トングレール6a,6bが転換を開始するときには、鎖錠かん15bの切欠部からロックピースが抜け出すようにこのロックピースを駆動し、トングレール6a,6bが転換を終了したときには、鎖錠かん15bの切欠部にロックピースが挿入するようにこのロックピースを駆動する。電気転てつ機15は、図3に示すように、同一の電源配電線14に合計5台が数珠繋ぎに接続されている。
図3に示す測定装置16は、電気転てつ機15の動作状態を測定する装置である。測定装置16は、電圧、電流、電圧×電流、及び電気転てつ機15が転換動作を開始してから転換動作を終了するまでの時間(以下、転換所要時間という)を測定するセンサ部16aと、センサ部16aの出力信号をA/D変換するA/D変換部16bと、A/D変換後のディジタルデータを測定データとして記録するメモリ部16cなどを備える転てつ機センサなどである。測定装置16は、例えば、1回の転換所要時間内にセンサ部16aによって電源状態を50ms毎に約300点の測定点でサンプリングしてA/D変換し、電気転てつ機15の動作状況の測定結果を一連の測定値(以下、測定データという)としてメモリ部16cの測定データファイル内に記録する。
図4は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの測定データのデータ構造を一例として示す図である。
測定データD1,…,DMは、図4に示すように、測定値データフィールドD10と属性情報データフィールドD20とから構成されている。測定値データフィールドD10には、例えば、転換所要時間内にセンサ部16aによって測定された測定時刻(電気転てつ機15が転換動作を開始してからの経過時間(転換時間))t0,…,tnにおける電流値、電圧値、電流値×電圧値の測定結果である測定値D11,…,D1nが時系列順に記録されている。また、測定値データフィールドD10には、測定値D11,…,D1nとともに転換所要時間の測定結果である測定値D1tが記録されている。属性情報データフィールド20には、測定データ取得年月日D21や測定データ取得時刻D22の他に、駅区名D23、設備名D24、固有名D25、転換方向D26などの電気転てつ機15の設備識別情報(設備固有の識別情報)を意味する属性情報が記録されている。ここで、駅区名D23は、図1に示すような駅2の名称であり、設備名D24は電気転てつ機のような設備の名称であり、固有名D25は例えば31イのような電気転てつ機15の番号であり、転換方向D26は電気転てつ機15が転換した方向である。転換方向D26は、例えば、図2に示すA方向に転換した状態を定位とし、A方向とは逆のB方向に転換した状態を反位とした場合には、定位が記号Nで特定され反位が記号Rで特定されている。
図5は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムのブロック図である。
動作状況監視システム17は、電気転てつ機15の動作状況を監視するシステムである。動作状況監視システム17は、所定の設定条件に基づいて測定データD1,…,DMを基準グループと試験グループとに分類するとともに、これらを比較することによって基準グループとの適合度を示す平均差、分散比及びこれらのP値などの各種統計量を演算し、これらの各種統計量を使用して電気転てつ機15の設備状態を評価する。ここで、「基準グループ」とは、電気転てつ機15の動作状態の測定データD1,…,DMのうち標準的な測定データの集合を意味する。「試験グループ」とは、電気転てつ機15の動作状態の測定データD1,…,DMのうち任意に選択した測定値の集合を意味する。動作状況監視システム17は、図5に示すように、中央処理装置18と、表示装置19と、情報記録媒体20と、読取装置21と、記憶装置22と、入力装置23などを備えている。
動作状況監視システム17は、電気転てつ機15の障害発生状況を評価する「障害検出」と、電気転てつ機15の調整作業の妥当性を評価する「調整評価」と、電気転てつ機15の調整作業後の設備状態の変化を評価する「保全検査」とを実施する。ここで、「障害検出」は、例えば、油切れや異物の介在などによって図2に示す分岐器4の可動部分が固着して滑らかな動きが妨げられた状態(いわゆる固渋)などを検出することを目的とする。「調整評価」は、例えば、分岐器4を点検修理する調整作業を実施した後に、調整作業前の分岐器4の理想的な状態に比べて調整作業後の分岐器4の状態がどのように変化したかを評価することを目的とする。「保全検査」は、例えば、調整作業直後の分岐器4の状態に比べて分岐器4の状態がどのように変化したかを検出することを目的とする。
図6は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの評価手法を説明するための模式図であり、図6(A)は障害検出時の評価手法を示し、図6(B)は調整評価時の評価方法を示し、図6(C)は保全検査時の評価方法を示す。
動作状況監視システム17は、図6(A)に示すように障害検出時には、例えば過去のある時点から現在までの比較的長時間の測定データD1,…,DN-3の集合を基準グループGrに設定し、最近の比較的短時間の測定データDN-2,…,DNの集合を試験グループGtに設定して、基準グループGrと試験グループGtとの適合度を演算し、電気転てつ機15の障害発生状況を評価する。動作状況監視システム17は、図6(B)に示すように調整評価時には、例えば過去のある時点から電気転てつ機15の調整作業時までの理想的な測定データD1,…,D3の集合を基準グループGrに設定し、調整作業終了後から現在までの測定データD4,…,D6の集合を試験グループGtに設定して、基準グループGrと試験グループGtとの適合度を演算し、電気転てつ機15の調整作業の妥当性を評価する。動作状況監視システム17は、図6(C)に示すように保全検査時には、例えば調整作業直後の測定データD4,…,D6の集合を基準グループGrに設定し、調整作業終了後から現在までの測定データDN-2,…,DNの集合を試験グループGtに設定して、基準グループGrと試験グループGtとの適合度を演算し、電気転てつ機15の調整作業後の設備状態の変化を評価する。
図5に示す中央処理装置18は、動作状況監視システム17の種々の動作を制御する装置(CPU)である。中央処理装置18は、図5に示すように、測定データ読込部18aと、測定データ記録部18bと、動作情報付与部18cと、解析対象測定データ記録部18dと、基準グループ設定条件記録部18eと、基準グループ設定部18fと、基準グループ記録部18gと、試験グループ設定条件記録部18hと、試験グループ設定部18iと、試験グループ記録部18jと、適合度演算部18kと、予測演算部18mと、しきい値設定部18nと、平均転換所要時間演算部18pと、測定時刻変換部18qと、評価部18rと、制御部18sなどを備えている。
測定データ読込部18aは、メモリ部16cから測定データD1,…,DNを読み込む手段である。測定データ読込部18aは、電気転てつ機15が転換動作をしたか否かを定期的に検出するデータ検出部(スケジューラ)からの測定データ登録指示に基づいて、図3に示すメモリ部16cから測定データD1,…,DMを順次読み込む。
測定データ記録部18bは、測定データ読込部18aが読み込んだ測定データD1,…,DMを記録する手段である。測定データ記録部18bは、測定データ読込部18aが読み込んだ前回の測定データDM-1と今回の測定データDMとを比較する。測定データ記録部18bは、前回の測定データDM-1と今回の測定データDMとが同一であるときには、今回の測定データDMを記録せずに破棄し、前回の測定データDM-1と今回の測定データDMとが異なるときには、今回の測定データDMを新たに追加し記録する。測定データ記録部18bは、今回の測定データDMの記録の有無をデータ更新テーブルに更新情報として設定する。
動作情報付与部18cは、複数の電気転てつ機15が存在する場合であって一の電気転てつ機15が他の電気転てつ機15の動作状況の影響を受けるときに、他の電気転てつ機15の動作状況に関する動作情報を一の電気転てつ機15の動作状況の測定データD1,…,DMに付与する手段である。例えば、図3に示すように、同一の電源配電線14に5台の電気転てつ機15が接続されている場合には、図21に示すように同時に動作する電気転てつ機15の台数によって電圧、電流、電圧×電流が変化する。動作情報付与部18cは、例えば、一の電気転てつ機15と同一の電源配電線14に他の電気転てつ機15が接続されており、一の電気転てつ機15が転換動作した時に、所定時間(例えば±15〜20秒程度)内に動作した他の電気転てつ機15の固有名、転換方向及び転換時刻などを動作情報として測定データD1,…,DMに付与する。
図7は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの動作情報付与後の測定データのデータ構造を示す図である。
図7に示す動作情報データフィールドD30には、進路D31、同時転換台数D32、同時動作パターンD33などの動作情報が記録されている。ここで、進路D31は、図1に示す電気転てつ機15を転換するときに構成した進路に関する情報であり、進路D31には図1に示す列車3の進路を表す記号1R,2R,3Lが記録される。進路D31は、列車3の運行を管理する運行管理システムなどから取り込まれる。同時転換台数D32は、一の電気転てつ機15が動作したときに同時に動作している他の電気転てつ機15の台数に関する情報である。同時転換台数D32には、例えば、ある電気転てつ機15の動作開始時の±15〜20秒以内に動作した他の電気転てつ機15があるときには同時に転換中であると定める動作情報付与条件設定テーブルに従って計数された同時動作台数及び同時動作パターンが記録される。同時動作パターンD33は、図3に示す同一の電源配電線14に接続されており一の電気転てつ機15と同時に動作した他の電気転てつ機15の固有名、転換方向、転換時刻などに関する情報である。同時動作パターンD33には、一の電気転てつ機15の転換動作の前後15〜20秒以内に、列車3の運行を管理する運行管理システムから他の電気転てつ機15に出力された制御信号などを検出して、他の電気転てつ機15の固有名、転換方向及び転換時刻が記録される。
図5に示す解析対象測定データ記録部18dは、動作情報が付与された測定データD1,…,DMを記録する手段である。解析対象測定データ記録部18dは、図に示すように、動作情報データフィールドD 30 に動作情報が付与された測定データD1,…,DMを解析対象の測定データD1,…,DMとして記録し登録する。
基準グループ設定条件記録部18eは、基準グループGrの設定条件を記録する手段である。基準グループ設定条件記録部18eには、障害検出用の基準グループ設定条件が自動設定され記録されているとともに、調整評価用及び保全検査用の基準グループ設定条件がそれぞれ手動設定され記録されている。基準グループ設定条件記録部18eには、障害検出用、調整評価用及び保全検査用のそれぞれについて、図3に示す全ての電気転てつ機15に共通の基準グループ設定条件を記録したり、電気転てつ機15毎に使用者が個別に設定した基準グループ設定条件を記録したりすることができる。
図8は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの設定条件データのデータ構造を示す図であり、図8(A)はある駅区名、固有名、転換方向及び動作情報での基準グループの条件設定例であり、図8(B)はある駅区名、固有名、転換方向及び動作情報での試験グループの条件設定例である。
図8(A)に示す「条件種別」には、例えば、障害判定用の基準グループ設定条件の場合には「障害判定」、調整評価用の基準グループ設定条件の場合には「調整評価」、保全検査用の基準グループ設定条件の場合には「保全検査」のように記録される。「取得開始時刻」及び「取得終了時刻」には、図8(A)に示すように、基準グループGrを設定する際に不具合のある電気転てつ機15の調整作業中の測定データや電気転てつ機15の異常発生時の測定データなどを排除するために、調整作業時間帯や異常発生時間帯などが記録される。例えば、午前1時から午前5時までの時間帯に調整作業を実施する場合には、「取得開始時刻」に午前5時と記録され、「取得終了時刻」に午前1時と記録される。「取得基準日時」には、基準グループGr及び試験グループGtを構成する測定データを取得する際に基準となる日時が記録される。
「取得方法」には、メンバー数を指定する場合には「メンバー数」と記録される。「メンバー数」には、基準グループGr及び試験グループGtを構成する測定データの個数(メンバー数)が記録されている。例えば、障害検出用の基準グループ設定条件の場合には、図6(A)に示すように、障害検出用の基準グループGrを構成する過去から現在に至るまでの測定データD1,…,DN-3の個数(メンバー数:N-3個)が記録される。調整作業用の基準グループ設定条件の場合には、図6(B)に示すように、調整評価用の基準グループGrを構成する調整作業以前の測定データD1,…,D3の個数(メンバー数:3個)が記録される。保全作業用の基準グループ設定条件の場合には、図6(C)に示すように、保全検査用の基準グループGrを構成する調整作業直後の測定データD4,…,D6の個数(メンバー数:3個)が記録される。
「データ取得方向」には、基準グループGr及び試験グループGtを構成する測定データを取得する方向が記録される。例えば、障害検出用の基準グループGrの場合には基準日時(現在日時)以前と記録され、調整評価用の基準グループGrの場合には基準日時(調整作業開始日時)以前と記録され、保全検査用の基準グループGrの場合には基準日時(調整作業終了日時)以降と記録される。「オフセットメンバー数」には、例えば、図6(A)に示すように、基準日時(現在日時)から3個目以前のデータDN-3,…を障害検出用の基準グループGrとして設定するような場合には図8(A)に示すように「−3」と記録される。
図5に示す基準グループ設定部18fは、基準グループの設定条件を検索キーとして解析対象の測定データD1,…,DMを検索して基準グループGrを設定する手段である。基準グループ設定部18fは、図8(A)に示すような基準グループ設定条件に記録された全ての設定条件を検索キーとして、解析対象測定データ記録部18dが記録する解析対象の測定データD1,…,DMを検索する。基準グループ設定部18fは、例えば、図6(A)に示すように、障害検出用の基準グループGrを設定する場合には、基準グループ設定条件に記録された全ての設定条件を満たす解析対象の測定データD1,…,DNを抽出して基準グループGrとして設定する。
基準グループ記録部18gは、基準グループ設定部18fが設定した基準グループGrを記録する手段である。基準グループ記録部18gは、障害検出用の基準グループGrの場合には、図6(A)に示すように、図8(A)に示すような基準グループ設定条件の全ての設定条件を満たす解析対象の測定データD1,…,DN-3を要素とする集合を障害検出用の基準グループGrとして記録する。
図5に示す試験グループ設定条件記録部18hは、試験グループGtの設定条件を記録する手段である。試験グループ設定条件記録部18hには、障害検出用及び保全検査用の試験グループ設定条件がそれぞれ自動設定され記録されているとともに、調整評価用の試験グループ設定条件が手動設定され記録されている。試験グループ設定条件記録部18hは、図8(B)に示すように、基準グループ設定条件記録部18eと同様に、試験グループ設定条件が記録されている。例えば、障害検出用の試験グループ設定条件の場合には、図6(A)に示すように、障害検出用の試験グループGtを構成する過去から現在に至るまでの測定データDN-2,…,DNの個数(メンバー数:3個)が記録される。調整作業用の基準グループ設定条件の場合には、図6(B)に示すように、調整評価用の試験グループGtを構成する調整作業の測定データD4,…,D6の個数(メンバー数:3個)が記録される。保全作業用の試験グループ設定条件の場合には、図6(C)に示すように、保全検査用の試験グループGtを構成する調整作業直後の測定データDN-2,…,DNの個数(メンバー数:3個)が記録される。試験グループ設定条件記録部18hは、基準グループ設定条件記録部18eとは異なり、「取得開始時刻」及び「取得終了時刻」には時間帯の記録をせず、原則として調整作業時間帯の測定データなどについて除外しない。
試験グループ設定部18iは、試験グループGtの設定条件を検索キーとして解析対象の測定データD1,…,DMを検索して試験グループGtを設定する手段である。試験グループ設定部18iは、基準グループ設定部18fと同様に、試験グループ設定条件に記録された全ての設定条件を検索キーとして、解析対象測定データ記録部18dが記録する解析対象の測定データD1,…,DMを検索する。試験グループ設定部18iは、例えば、図6(A)に示すように、障害検出用の試験グループGtを設定する場合には、図8(B)に示すような試験グループ設定条件に記録された全ての設定条件を満たす解析対象の測定データDN-2,…,DNを抽出して試験グループGtとして設定する。
試験グループ記録部18jは、試験グループ設定部18iが設定した試験グループGtを記録する手段である。試験グループ記録部18jは、図6(A)に示すように、障害検出用の試験グループGtの場合には、図8(B)に示すような試験グループ設定条件の全ての設定条件を満たす解析対象の測定データDN-2,…,DNを要素とする集合を障害検出用の試験グループGtとして記録する。
適合度演算部18kは、基準グループGrと試験グループGtとを比較してこれらの適合度を演算する手段である。適合度演算部18kは、図6(A)に示す障害検出時には、電気転てつ機15の過去の動作状況の測定データD1,…,DN-3の集合である基準グループGrと、電気転てつ機15の最近の動作状況の測定データDN-2,…,DNの集合である試験グループGtとを比較し適合度を演算する。また、適合度演算部18kは、図6(B)に示す調整評価時には、電気転てつ機15の調整前の理想的な過去の動作状況の測定データD1,…,D3の集合である基準グループGrと、電気転てつ機15の調整後の動作状況の測定データD4,…,DNの集合である試験グループGtとを比較して適合度を演算する。さらに、適合度演算部18kは、図6(C)に示す保全検査時には、電気転てつ機15の調整直後の過去の動作状況の測定データD4,…,D6の集合である基準グループGrと、電気転てつ機15の調整後の動作状況の測定データDN-2,…,DNの集合である試験グループGtとを比較して適合度を演算する。
図9は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの適合度演算部の演算過程を説明するための図であり、図9(A)は基準グループの測定データの平均値及び分散の演算過程を示し、図9(B)は試験グループの測定データの平均値及び分散の演算過程を示し、図9(C)は基準グループの平均値と試験グループの平均値との差である平均差及びこの平均差によるP値の演算過程を示す。図9(D)は基準グループの分散と試験グループの分散との比である分散比及びこの分散比によるP値の演算過程を示す。以下では、図9に示すように、障害検出用の基準グループGrと試験グループGtとの適合度の演算過程を例に挙げて説明する。
適合度演算部18kは、図9(A)に示すように、基準グループGrの測定データD1,…,DN-3の測定時刻t1,…,tn毎の測定値の平均値Ar1,…,Arn及び転換所要時間の平均値Artを演算する。また、適合度演算部18kは、図9(B)に示すように、試験グループGtの測定データDN-2,…,DNの測定時刻t1,…,tn毎の測定値の平均値At1,…,Atn及び転換所要時間の平均値Attを演算する。次に、適合度演算部18kは、図9(C)に示すように、測定値の平均値Ar1,…,Arnと測定値の平均値At1,…,Atnとの差である平均差ΔA1,…,ΔAnを測定時刻t1,…,tn毎に演算するとともに、転換所要時間の平均値Artと転換所要時間の平均差Attとの差である平均差ΔAtを演算する。次に、適合度演算部18kは、平均差ΔA1,…,ΔAnに基づいてT値を演算してT検定を実行し、測定時刻t1,…,tn毎のP値PA1,…,PAnを演算するとともに、平均差ΔAtに基づいてT値を演算してT検定を実行し、転換所要時間のP値PAtを演算する。
適合度演算部18kは、図9(A)に示すように、基準グループGrの測定データD1,…,DN-3の測定時刻t1,…,tn毎の測定値の分散Vr1,…,Vrn及び転換所要時間の分散Vrtを演算する。また、適合度演算部18kは、図9(B)に示すように、試験グループGtの測定データDN-2,…,DNの測定時刻t1,…,tn毎の測定値の分散Vt1,…,Vtn及び転換所要時間の分散Vttを演算する。次に、適合度演算部18kは、図9(D)に示すように、測定値の分散Vr1,…,Vtnと測定値の分散Vt1,…,Vtnとの比である分散比V1,…,Vnを測定時刻t1,…,tn毎に演算するとともに、転換所要時間の分散Vrtと転換所要時間の分散Vttとの比である分散比Vtを演算する。次に、適合度演算部18kは、分散比V1,…,Vnに基づいてF分布によるF検定を実行し、測定時刻t1,…,tn毎のP値PV1,…,PVnを演算するとともに、分散比Vtに基づいてF分布によるF検定を実行し、転換所要時間のP値PVtを演算する。
図5に示す予測演算部18mは、モデル式に基づいて将来のP値を予測演算する手段である。予測演算部18mは、例えば、回帰方程式などのモデル式を使用して、適合度演算部18kが演算した測定時刻t1,…,tn毎のP値PA1,…,PAn,PV1,…,PVnの予測値を演算するとともに、適合度演算部18kが演算した転換所要時間のP値PAt,PVtの予測値を演算する。
しきい値設定部18nは、測定値のしきい値にP値を設定する手段である。しきい値設定部18nは、例えば、適合度演算部18kが演算した測定時刻t1,…,tn毎のP値をそれぞれ測定値D11,…,D1nのしきい値に設定する。
平均転換所要時間演算部18pは、電気転てつ機15の転換所要時間の平均値を基準グループGrの測定データに基づいて演算する手段である。平均転換所要時間演算部18pは、図9(A)に示す基準グループGrに属する測定データD1,…,DN-3の転換所要時間D1t,…,DNtの平均値Artを演算する。
測定時刻変換部18qは、平均転換所要時間演算部18pが演算した平均値Artに基づいて、試験グループGtの測定データDN-2,…,DNの測定時刻t1,…,tnを標準測定時刻t1',…,tn'に変換する手段である。測定時刻変換部18qは、図4に示す測定データD1,…,DN-3の各測定時刻t1,…,tnを平均値Artで除算して標準測定時刻t1',…,tn'に変換する。
評価部18rは、適合度演算部18kの演算結果に基づいて電気転てつ機15の動作状況を評価する手段である。評価部18rは、電気転てつ機15の障害発生状況や、電気転てつ機15の調整作業の妥当性や、電気転てつ機15の調整作業後の設備状態の変化を評価する。評価部18rは、適合度演算部18kが演算したP値がゼロに近いときには、電気転てつ機15に確率的に発生し難い現象が発生し、電気転てつ機15に何らかの異常が発生したと判断する。評価部18rは、転換所要時間内に電気転てつ機15が連続した複数の転換ステージで順次動作をするときに、標準的な測定時刻t1,…,tnと適合度演算部18kの演算結果とに基づいて転換ステージ毎の動作状態を評価する。
制御部18sは、動作状況監視プログラムに従って動作状況監視システム17の種々の動作を制御する手段である。制御部18sは、記憶装置22から動作状況監視プログラムを読み出して測定データ読込部18aなどに所定の処理を指令し実行させる。制御部18sは、中央処理装置18を構成する測定データ読込部18aなどが相互に通信可能なようにバスなどの通信手段によって接続されている。
表示装置19は、表示画面上に種々の情報を表示する装置である。表示装置19は、過去から現在に至るまでの経過時間、補正後の測定時刻及び適合度を示す各種統計量を三次元表示する。表示装置19は、例えば、X軸に現在から過去に至るまでの経過時間を表示し、Y軸に標準測定時刻を表示し、Z軸に平均差、分散比及びこれらのP値などの各種統計量を表示する。
情報記録媒体20は、電気転てつ機15の動作状況を監視するための動作状況監視プログラムを記録したCD-ROM、DVD-ROM、FDなどである。読取装置21は、情報記録媒体20に記録された動作状況監視プログラムを読み取るCD-ROMドライブ、DVD-ROMドライブ、FDドライブなどである。記憶装置22は、情報記録媒体20から読み取った動作状況監視プログラムを記録するメモリ(RAM)などである。
入力装置23は、表示装置19の表示画面上に種々の情報を入力する装置である。入力装置23は、例えば、基準グループ設定条件や試験グループ設定条件を手動で登録するときに種々の設定条件を入力するために使用されるキーボードなどである。
次に、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの動作を説明する。
図10は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。図11は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの測定データ登録処理を説明するためのフローチャートである。
図10に示すステップ(以下、Sという)100において、中央処理装置18が測定データ登録処理を実行する。記憶装置22が記憶する動作状況監視プログラムを制御部18sが読み出して、この動作状況監視プログラムに基づいて電気転てつ機15の動作状況監視処理を開始する。
図11に示すS110において、測定データ登録指示がされたか否かが判断される。電気転てつ機15が転換動作をしたか否かを定期的に検出する図示しないデータ検出部(スケジューラ)から制御部18sに測定データ登録指示がされたときにはS120に進み、制御部18sに測定データ登録指示がされていないときには指示がされるまでS110の判断を繰り返す。
S120において、測定データ読込部18aが測定データDMを読み込む。制御部18sからの測定データ読込指令に基づいて、測定データ読込部18aが図3に示すメモリ部16cから図4に示す測定データDMを読み込む。
S130において、前回読み込んだ測定データDM-1と今回読み込んだ測定データDMとが同じであるか否かが判断される。膨大な測定データD1,…,DMを毎回記録するとメモリ容量が不足するため、前回読み込んだ測定データDM-1と今回読み込んだ測定データDMとが同一であるときには、今回読み込んだ測定データDMの記録が省略される。前回読み込んだ測定データDM-1と今回読み込んだ測定データDMとが同じであると制御部18sが判断したときにはS200に進み、前回読み込んだ測定データDM-1と今回読み込んだ測定データDMとが異なると制御部18sが判断したときにはS140に進む。
S140において、測定データ記録部18bが測定データDMを記録する。制御部18sからの測定データ読込指令に基づいて、測定データ記録部18bが測定データDMを記録しS200に進む。
図12は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの同時動作台数計数処理を説明するためのフローチャートである。
図10に示すS200において、中央処理装置18が同時動作台数計数処理を実行する。図12に示すS210において、動作情報が取得される。一の電気転てつ機15が転換動作した時に所定時間(例えば±15〜20秒程度)内に動作した他の電気転てつ機15の動作情報を運行管理システムなどから制御部18sが取得すると、この動作情報を動作情報付与部18cに制御部18sが送信する。
S220において、測定データDMが読み込まれる。制御部18sからの測定データ読込指令に基づいて、測定データ記録部18bから図4に示す測定データDMを動作情報付与部18cが読み込む。
S230において、動作情報が付与される。制御部18sからの動作情報付与指令に基づいて、図7に示すように測定データDMの動作情報データフィールドD30に動作情報付与部18cが動作情報を付与し、動作情報が付与された測定データDMを解析対象測定データ記録部18dに送信する。
S240において、解析対象の測定データDMが記録される。制御部18sからの解析対象測定データ記録指令に基づいて、動作情報が付与された測定データDMを解析対象測定データ記録部18dが記録しS300に進む。
図13は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの基準グループ設定処理を説明するためのフローチャートである。
図10に示すS300において、中央処理装置18が基準グループ設定処理を実行する。図13に示すS310において、障害検出用の基準グループGrを設定するか否かが判断される。基準グループ設定条件記録部18eが記録する図8(A)に示す基準グループ設定条件を制御部18sが参照して、「障害検出」が記録されている基準グループ設定条件が存在するか否かを判断する。「障害検出」が記録されている基準グループ設定条件が存在するときにはS310に進み、「障害検出」が記録されいる基準グループ設定条件が存在しないときにはS340に進む。
S320において、解析対象の測定データD1,…,DMが障害検出用の基準グループ設定条件によってグループ化される。図8(A)に示すような障害検出用の基準グループ設定条件を基準グループ設定条件記録部18eから制御部18sが読み出すとともに、図7に示す解析対象の測定データD1,…,DMを解析対象測定データ記録部18dから制御部18sが読み出す。次に、障害検出用の基準グループ設定条件の全ての設定条件を満たす解析対象の測定データD1,…,DN-3を制御部18sが抽出してグループ化するとともに、障害検出用の基準グループGrとして基準グループ記録部18gに制御部18sが出力する。
S330において、障害検出用の基準グループGrが記録される。制御部18sからの基準グループデータ登録指示に基づいて、図6(A)に示すような障害検出用の基準グループGrを基準グループ記録部18gが記録し、測定データD1,…,DN-3の集合である障害検出用の基準グループGrが設定される。
S340において、調整評価用の基準グループGrを設定するか否かが判断される。基準グループ設定条件を制御部18sが参照し、「調整評価」が記録されている基準グループ設定条件が存在するときにはS350に進み、「調整評価」が記録されている基準グループ設定条件が存在しないときにはS370に進む。
S350において、解析対象の測定データD1,…,DMが調整評価用の基準グループ設定条件によってグループ化される。調整評価用の基準グループ設定条件の全ての設定条件を満たす解析対象の測定データD1,…,D3を制御部18sが抽出してグループ化するとともに、調整評価用の基準グループGrとして基準グループ記録部18gに制御部18sが出力する。
S360において、調整評価用の基準グループGrが記録される。制御部18sからの基準グループデータ登録指示に基づいて、図6(B)に示すような調整評価用の基準グループGrを基準グループ記録部18gが記録し、測定データD1,…,D3の集合である調整評価用の基準グループGrが設定される。
S370において、保全検査用の基準グループGrを設定するか否かが判断される。基準グループ設定条件を制御部18sが参照し、「保全検査」が記録されている基準グループ設定条件が存在するときにはS380に進み、「保全検査」が記録されている基準グループ設定条件が存在しないときにはS400に進む。
S380において、解析対象の測定データD1,…,DMが保全検査用の基準グループ設定条件によってグループ化される。保全検査用の基準グループ設定条件の全ての設定条件を満たす解析対象の測定データD4,…,D6を制御部18sが抽出してグループ化するとともに、保全検査用の基準グループGrとして基準グループ記録部18gに制御部18sが出力する。
S390において、保全検査用の基準グループGrが記録される。制御部18sからの基準グループデータ登録指示に基づいて、図6(C)に示すような保全検査用の基準グループGrを基準グループ記録部18gが記録し、測定データD4,…,D6の集合である保全検査用の基準グループGrが設定される。
図14は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの試験グループ設定処理を説明するためのフローチャートである。以下では、図13に示す基準グループ設定処理と同様の処理については、対応する番号を付して詳細な説明を省略する。
図10に示すS400において、中央処理装置18が試験グループ設定処理を実行する。図14に示すS410において、図13に示すS330と同様の手法によって障害検出用の試験グループGtを設定するか否かを制御部18sが判断し、S420において解析対象の測定データD1,…,DMが障害検出用の試験グループ設定条件によってグループ化され、S430において障害検出用の試験グループGtが記録される。その結果、図6(A)に示すように測定データDN-2,…,DNの集合である障害検出用の試験グループGtが設定される。
S440において、調整評価用の試験グループGtを設定するか否かを制御部18sが判断し、S450において解析対象の測定データD1,…,DMが調整評価用の試験グループ設定条件によってグループ化され、S460において調整評価用の試験グループGtが記録される。その結果、図6(B)に示すように測定データDN-2,…,DNの集合である調整評価用の試験グループGtが設定される。
S470において、保全検査用の試験グループGtを設定するか否かを制御部18sが判断し、S480において解析対象の測定データD1,…,DMが保全検査用の試験グループ設定条件によってグループ化され、S490において保全検査用の試験グループGtが記録される。その結果、図6(C)に示すように測定データDN-2,…,DNの集合である保全検査用の試験グループGtが設定される。
図15は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの解析処理を説明するためのフローチャートである。
図10に示すS500において、中央処理装置18が解析処理を実行する。図15に示すS510において、障害検出可能であるか否かが判断される。障害検出用の基準グループGrと障害検出用の試験グループGtとが存在するか否かを制御部18sが判定し、存在するときにはS520に進み、存在しないときにはS540に進む。
S520において、障害検出用の基準グループGrと障害検出用の試験グループGtとの適合度が演算される。制御部18sからの適合度演算指令に基づいて、障害検出用の基準グループGrと障害検出用の試験グループGtとの適合度を表す平均差、分散比及びこれらのP値を適合度演算部18kが演算する。
S530において、電気転てつ機15の動作状況が評価される。適合度演算部18kの演算結果に基づいて、電気転てつ機15の動作状況を評価部18rが評価する。また、必要に応じて測定時刻毎のP値の予測値を予測演算部18mが演算し、その結果が表示装置19に表示されるとともに、測定値のしきい値としてP値をしきい値設定部18nが設定する。
S540において、調整評価可能であるか否かを制御部18sが判断する。S510と同様に調整評価用の基準グループGrと調整評価用の試験グループGtとが存在するか否かを制御部18sが判定し、S550において調整評価用の基準グループGrと調整評価用の試験グループGtとの適合度を適合度演算部18kが演算し、S560において電気転てつ機15の調整作業の妥当性を評価部18rが評価する。
S570において、保全検査可能であるか否かを制御部18sが判断し、S580において保全検査用の基準グループGrと保全検査用の試験グループGtとの適合度を適合度演算部18kが演算し、S590において電気転てつ機15の調整作業後の設備状態の変化を評価部18rが評価する。
図16は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの評価結果の一例を示すグラフである。
図16に示す縦軸は、電流(A)であり、横軸は電気転てつ機15が転換動作を開始してからの経過時間(測定時刻)(秒)である。図16に示す点は測定値であり、実線は平均値である。図2に示す床板8が半分給油された状態で電気転てつ機15を4回転換動作させたときの測定データの集合を基準グループGrに設定し、床板8が全て給油されていない状態で電気転てつ機15を4回転換動作させたときの測定データの集合を試験グループGtに設定して、適合度演算部18kによって適合度を演算した。図16に示す二点鎖線の領域は、適合度演算部18kによるT検定の結果、有意水準(両側検定)5%で平均差(絶対値で評価)が有意である箇所である。黒色の領域は、適合度演算部18kによるF検定の結果、有意水準5%で分散比が有意な箇所である。図16に示すように、トングレール6a,6bが床板8上を移動している動作時間内で平均差が有意であり、分散比も有意な箇所が認められた。このように、床板8が給油された理想的な状態の測定データを基準グループGrに設定して、平均差や分散比に対して統計手法を使用することによって床板8の状態を定量的に評価することができる。
図17は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの床板が給油されたときの転換所要時間と床板が全く給油されていないときの転換所要時間との関係を説明するための模式図である。
電気転てつ機15は、図17に示すように、転換所要時間内に連続した複数の転換ステージS1,…,S5で順次動作する。転換ステージS1では、図2に示す電気転てつ機15内の駆動機構部が空転しており、転換ステージS2では駆動機構部が駆動して鎖錠かん15bの切欠部からロックピースが抜け出しており、転換ステージS3では駆動機構部が駆動して動作かん15aが動作しており、転換ステージS4では駆動機構部が駆動して鎖錠かん15bの切欠部にロックピースが挿入しており、転換ステージS5では駆動機構部が空転している。ここで、転換ステージS3では、動作かん15aが実際に動作してトングレール6a,6bが床板8上を移動している。
図17に示すように、同一形式の電気転てつ機15であっても動作状況に応じて転換所要時間にばらつき(時間差Δt)があり転換所要時間が異なる。例えば、他の電気転てつ機15の動作状況の影響を受け、同時に動作する電気転てつ機15の台数によって転換所要時間に差が生ずる。このため、図17に示すように、電気転てつ機15の動作状況に応じて転換ステージS1,…,S5と測定時刻t1,…,tnとは対応しておらず、測定時刻t1,…,tn毎の各種統計量と転換ステージS1,…,S5との対応づけが一意に定まらない場合がある。
図15に示すS600において、標準転換所要時間演算部18pが転換所要時間t1t,…,tNtの平均値tAVEを演算する。基準グループGrには、電気転てつ機15の調整作業中の測定データや電気転てつ機15の異常発生時の測定データなどが極力排除されており、標準的な測定値によって構成されている。このため、例えば、図9(A)に示す標準的な測定データD1,…,DN-3の集合である障害検出用の基準グループGrの転換所要時間t1t,…,tNtの平均値Artを標準転換所要時間演算部18pが演算する。
S610において、測定時刻t1,…,tnを標準測定時刻t1',…,tn'に測定時刻変換部18qが変換する。例えば、図9(A)に示す試験グループGtの測定データDN-2,…,DNの測定時刻t1,…,tnを平均値Artによって除算して、標準測定時刻t1',…,tn'に変換する。この標準測定時刻t1',…,tn'は、転換開始時刻を0とし平均的な転換終了時刻を1とする変量によって表される。例えば、障害検出用の基準グループGrの転換所要時間t1t,…,tNtの平均値Artが5秒である場合であって、図17に示す「床板給油なし」の転換ステージS3の測定時刻が3秒から4.5秒であるときには、この転換ステージS3の標準測定時刻は0.6から0.9になる。
図18は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの標準測定時刻と転換ステージとの対応関係を説明するための模式図である。
図15に示すS620において、電気転てつ機15の転換ステージS1,…,S5毎の動作状況を評価部18rが評価する。評価部18rは、図18に示すように、標準測定時刻t1',…,tn'と転換ステージS1,…,S5との対応関係を表す対応表をテーブル化して記憶している。この対応表は、同種の電気転てつ機15に共通して使用可能であり、同一の分岐器4を構成する箇所では共通して使用可能である。評価部18rは、測定時刻変換部18qが変換した標準測定時刻t1',…,tn'を検索キーとして図18に示す対応表を参照し、標準転換時刻t1',…,tn'毎の各種統計量と転換ステージS1,…,S5とを対応付けし、調整の必要な転換ステージS1,…,S5や障害の発生した転換ステージS1,…,S5を検出する。
図19は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの表示処理を説明するためのフローチャートである。
図10に示すS700において、中央処理装置18が表示処理を実行する。図19に示すS710において、表示処理を実行するか否かが判断される。図5に示す入力装置23を使用して使用者が表示処理の実行を制御部18sに指令したときにはS720に進み、使用者が表示処理の実行を制御部18sに指令しなかったときには一連の動作状況監視処理を終了する。
S720において、過去から現在に至るまでの経過時間、標準測定時刻及び各種統計量を表示装置19が表示画面上に三次元表示する。適合度演算部18kが演算した各種統計量を経過時間及び標準測定時刻と対応させて表示装置19が表示画面上に表示する。
図20は、この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの表示装置の表示内容を説明するための模式図であり、図20(A)は異物介在時の標準測定時刻と電圧×電流との関係を示すグラフであり、図20(B)は経過時間、標準測定時刻及びP値を三次元表示したグラフである。なお、図20(B)に示す経過時間は、設定条件の異なる測定結果を時系列順に並べたものであり、経過時刻0〜T1は設定条件が徐々に負荷を増加させた場合であり、経過時刻T2〜T3は設定条件が一時的に固渋を発生させた場合であり、経過時刻T4以降は設定条件が固渋を継続させた場合である。
図20(A)に示すX軸は標準測定時刻t'であり、Y軸は電圧×電流の値である。図20(B)に示すZ軸は電圧×電流のP値であり、等高線C1,…,C10は異物がない状態を標準状態として標準測定時刻t'毎のP値の大きさを段階的に等高線図で示したものである。等高線C1,…,C10は、P値がゼロに近く有意な変化が検出された部分であり、何らかの障害が検出された部分である。
波形W0は、図2に示すトングレール6a,6bと基本レール7a,7bとの間に異物を介在させずに電気転てつ機15を転換動作させた標準状態における測定結果である。波形W1,…,W3は、トングレール6a,6bと基本レール7a,7bとの間に厚さの異なる異物などを介在させて電気転てつ機15を転換動作させたときの測定結果である。波形W1は、トングレール6a,6bと基本レール7a,7bとの間に氷を挟み込み、徐々に負荷を増大させたときの測定結果である。波形W1では、標準測定時刻t3'秒付近から電圧×電流が徐々に増加している。波形W2は、トングレール6a,6bと基本レール7a,7bとの間に束ねた割り箸を異物として挟み込み、トングレール6a,6bが異物と衝突した瞬間に固渋を発生させ、その後に異物が折れて転換可能になったときの測定結果である。波形W2では、割り箸と衝突した標準測定時刻t3'秒〜t4'秒の間で電圧×電流が瞬間的に増加しているが、割り箸が折れた後には電圧×電流の変化が波形W1と同じである。波形W3は、トングレール6a,6bと基本レール7a,7bとの間に角材を異物として挟み込み、トングレール6a,6bが異物と衝突した瞬間に固渋を発生させ、その後に固渋が継続して転換不能になったときの測定結果である。波形W3では、角材と衝突した標準測定時刻t3'秒付近から電圧×電流が急激に増加しており、以降は電圧×電流が突入時の値付近で一定である。
図20(B)に示す経過時間0〜T1の間では、大きさの異なる3種類の氷をそれぞれ詰めて徐々に負荷を増加させた。その結果、図20(A)に示す波形W1の電圧×電流がなだらかに徐々に増加した標準測定時刻t3'秒付近と対応する図20(B)に示す標準測定時刻t3'秒付近では、等高線C1が疎になっており障害が検出されている。図20(B)に示す経過時間T2〜T3の間では、長さの異なる8種類の割り箸をそれぞれ挟み込みトングレール6a,6bが異物と衝突する位置を変化させ固渋の発生する位置を僅かにずらして測定した。その結果、長さの異なる割り箸とそれぞれ衝突した標準測定時刻t3'〜t5'の間では、等高線C2,…,C9が部分的に密になっており障害が検出されている。また、長さの異なる割り箸とそれぞれ衝突して割り箸が折れた標準測定時刻t3',…,t5'以降には等高線C2,…,C9が消えており正常な状態に戻っている。図20(B)に示す経過時間T4以降では、長さの異なる数種類の角材をそれぞれ挟み込みトングレール6a,6bが異物と衝突する位置を変化させた。その結果、図20(A)に示す波形W3の電圧×電流が急激に増加した標準測定時刻t3'〜t5'の間では、等高線C10が密になっており障害が検出されていることが分かる。
表示装置19は、入力装置23を使用者が操作してX軸が指定されたときには、Y軸及びZ軸の関係を図示し、Y軸が指定されたときにはX軸及びZ軸の関係を図示し、Z軸が指定されたときにはX軸及びY軸の関係を図示する。表示装置19は、例えば、Z軸が指定されたときには、図20(B)に示すように経過時間T及び標準測定時刻t'によって特定されたP値の等高線図を表示する。
この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムには、以下に記載するような効果がある。
(1) この実施形態では、基準グループGrと試験グループGtとを適合度演算部18kが比較してこれらの適合度を演算し、この適合度演算部18kの演算結果に基づいて電気転てつ機15の動作状況を評価部18rが評価する。このため、個体差が極めて大きい電気転てつ機15の管理値を保守員などが明示的に設定する必要がなくなり、現在の電気転てつ機15の健全性を定量的に評価することができる。
(2) この実施形態では、電気転てつ機15の過去の動作状況の測定データD1,…,DN-3の集合である障害検出用の基準グループGrと、電気転てつ機15の最近の動作状況の測定データDN-2,…,DNの集合である障害検出用の試験グループGtとを適合度演算部18kが比較して適合度を演算し、この適合度演算部18kの演算結果に基づいて電気転てつ機15の障害発生状況を評価部18rが評価する。このため、電気転てつ機15に発生する突発的な障害を容易に検出することができる。
(3) この実施形態では、電気転てつ機15の調整前の理想的な過去の動作状況の測定データD1,…,D3の集合である調整評価用の基準グループGrと、電気転てつ機15の調整後の動作状況の測定データD4,…,D6の集合である調整評価用の試験グループGtとを適合度演算部18kが比較して適合度を演算し、適合度演算部18kの演算結果に基づいて電気転てつ機15の調整作業の妥当性を評価部18rが評価する。このため、電気転てつ機15の調整作業が理想的な状態で実施されたか否かを容易に把握することができる。
(4) この実施形態では、電気転てつ機15の調整直後の過去の動作状況の測定データD4,…,D6の集合である保全検査用の基準グループGrと、電気転てつ機15の調整後の動作状況の測定データDN-2,…,DNの集合である保全検査用の試験グループGtとを適合度演算部18kが比較して適合度を演算し、この適合度演算部18kの演算結果に基づいて電気転てつ機15の調整作業後の設備状態の変化を評価部18rが評価する。このため、調整作業後の電気転てつ機15の状態変化の推移を容易に把握することができる。
(5) この実施形態では、例えば、障害検出用の基準グループGrの測定データD1,…,DN-3の測定時刻t1,…,tn毎の測定値の平均値と、障害検出用の試験グループGtの測定データDN-2,…,DNの測定時刻t1,…,tn毎の測定値の平均値との差である平均差ΔA1,…,ΔAnを適合度演算部18kが演算する。また、この実施形態では、例えば、障害検出用の基準グループGrの測定データD1,…,DN-3の転換所要時間の平均値Artと、障害検出用の試験グループGtの測定データDN-2,…,DNの転換所要時間の平均値Attとの差である平均差ΔAtを適合度演算部18kが演算する。このため、電気転てつ機15の動作状況を容易に把握することができる。
(6) この実施形態では、例えば、障害検出用の基準グループGrの測定データD1,…,DN-3の測定時刻t1,…,tn毎の測定値の分散Vr1,…,Vrnと、障害検出用の試験グループGtの測定データDN-2,…,DNの測定時刻t1,…,tn毎の測定値の分散Vt1,…,Vtnとの比である分散比V1,…,Vnを適合度演算部18kが演算する。また、この実施形態では、例えば、障害検出用の基準グループGrの測定データD1,…,DN-3の転換所要時間の分散Vrtと、障害検出用の試験グループGtの測定データDN-2,…,DNの転換所要時間の分散Vttとの比である分散比Vtを適合度演算部18kが演算する。このため、分岐器4の転換途中に発生するがたを容易に評価することができる。
(7) この実施形態では、平均差ΔA1,…,ΔAnに基づいてT値を演算してT分布によるT検定を実行し、測定時刻t1,…,tn毎のP値PA1,…,PAnを適合度演算部18kが演算するとともに、転換所要時間の平均差ΔAtに基づいてT値を演算してT分布によるT検定を実行し、転換所要時間のP値PAtを適合度演算部18kが演算する。また、この実施形態では、分散比V1,…,Vnに基づいてF分布によるF検定を実行し、測定時刻t1,…,tn毎のP値PV1,…,PVnを適合度演算部18kが演算するとともに、転換所要時間の分散Vtに基づいてT値を演算してT分布によるT検定を実行し、転換所要時間のP値PVtを適合度演算部18kが演算する。このため、個々の電気転てつ機15の設備状態を平均差ΔA1,…,ΔAn,ΔAtのP値PA1,…,PAn,PAtや分散比V1,…,Vn,VtのP値PV1,…,PVn,PVtを使用して定量化することができるとともに、電気転てつ機15の障害発生の予兆を捉えることができる可能性がある。
(8) この実施形態では、予測演算部18mがモデル式に基づいて測定時刻t1,…,tn毎のP値PA1,…,PAn,PAtやP値PV1,…,PVn,PVtの予測値を演算するため、無次元量であり全て同じP値という指標を使用して危険度を予測評価することができ、電気転てつ機15の設備状態を容易に予測することができる。
(9) この実施形態では、例えば、測定値D11,…,D1nのしきい値にしきい値設定部18nがP値を設定するため、警報を発生するための管理値としてP値を使用することができる。
(10) この実施形態では、一の電気転てつ機15が他の電気転てつ機15の動作状況の影響を受けるときに、他の電気転てつ機15の動作状況に関する動作情報を一の電気転てつ機15の動作状況の測定データD1,…,DMに動作情報付与部18cが付与する。このため、他の電気転てつ機15の動作パターンに関する情報などを種々雑多な測定データD1,…,DMに付与して測定データD1,…,DMを容易に分類可能にすることができる。
(11) この実施形態では、基準グループGrの設定条件を検索キーとして基準グループ設定部18fが測定データD1,…,DMを検索して基準グループGrを設定し、試験グループGtの設定条件を検索キーとして試験グループ設定部18iが測定データD1,…,DMを検索して試験グループGtを設定する。このため、基準グループGrと試験グループGtとに測定データD1,…,DMを簡単に分類することができる。
(12) この実施形態では、電気転てつ機15の存在する駅区名、固有名、転換方向、電気転てつ機15を転換するときに構成した進路、同時に転換した電気転てつ機15の台数、及び同一の電源配電線14に接続されており一の電気転てつ機15と同時に動作した他の電気転てつ機15の固有名、転換方向、転換時刻を設定条件として基準グループ設定条件記録部18e及び試験グループ設定条件記録部18hが記録する。このため、同時に動作する他の電気転てつ機15の動作状況に応じて種々雑多な測定データD1,…,DMを簡単に分類することができる。
(13) この実施形態では、転換所要時間D1t,…,DNtの平均値Artを基準グループGrの測定データD1,…,DN-3に基づいて平均転換所要時間演算部18pが演算し、この転換所要時間D1t,…,DNtの平均値Artに基づいて試験グループGtの測定データDNの測定時刻tN1,…,tNnを標準測定時刻tN1',…,tNn'に測定時刻変換部18qが演算する。このため、電気転てつ機15の動作状況によって転換所要時間に差が生ずる場合であっても、転換ステージS1,…,S5と標準測定時刻tN1',…,tNn'とを対応付けすることができる。
(14) この実施形態では、標準測定時刻tN1',…,tNn'と適合度演算部18kの演算結果とに基づいて、転換ステージS1,…,S5毎の動作状態を評価部18rが評価する。このため、各種統計量に基づいて異常が認められる転換ステージS1,…,S5を特定し、調整が必要な箇所や障害発生箇所を容易に把握することができる。その結果、電気転てつ機15の転換動作中のどの箇所で異常が発生したかを容易に把握することができるため、電気転てつ機15の駆動機構部を構成する歯車の欠落や、床板8の油切れや、異物の介在などを検出することができる。
(15) この実施形態では、経過時間T、標準測定時刻t'及び適合度を示す各種統計量を表示装置19が三次元表示する。このため、各種統計量を表すP値などを等高線図で表示することができ、分岐器4の転換時の異常を時系列で把握することができる。また、他の電気転てつ機15の動作状況による影響を標準測定時刻t'が受けないため、標準測定時刻t'と各種統計量との関係が各電気転てつ機15固有のものとなり、各電気転てつ機15固有の設備状態を表示することができる。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、電気転てつ機15を設備機器の例に挙げて説明したがこれに限定するものではない。例えば、図2に示すトングレール6a,6bと基本レール7a,7bとの密着力測定装置や、鎖錠かん15bの切欠部とロックピースとの位置ずれを検出するロック狂い検出装置などについてもこの発明を適用することができる。この場合には、密着力や位置ずれの測定値などを列車3の通過時に測定して、分岐器4の非転換時に発生するがたなどを常時監視することもできる。また、この実施形態では、鉄道の設備機器を例に挙げて説明したがこれに限定するものではなく、プラントなどの計測機器などについてもこの発明を適用することができる。
(2) この実施形態では、図6(A)に示すように、障害検出用の基準グループGrを構成する測定データをN-3個選択し、図6(B)(C)に示すように調整評価用及び保全検査用の基準グループGrを構成する測定データを3個選択しているがこの個数に限定するものではない。例えば、基準グループGrを構成する測定データを時系列順に連続した集合とするだけではなく、任意に選択した部分集合とすることもできる。同様に、試験グループGtを構成する測定データについても任意に設定することができる。例えば、調整評価用の基準グループGrについては、調整作業前の任意の部分集合でもよいし、必ずしも調整作業直近まで測定データを取得する必要もない。同様に、調整評価用の試験グループGtについては、調整作業後の任意の部分集合でもよいし、必ずしも調整作業直後から測定データを取得する必要もない。また、保全検査用の基準グループGrについても、調整作業後の任意の部分集合でもよいし、必ずしも調整作業直後から測定データを取得する必要もない。同様に、保全検査用の試験グループGtについても、調整作業後の任意の部分集合でもよい。さらに、平均差のみで検定する場合には測定データを1個選択するだけでもよく、分散比と平均差の両方で検定する場合には測定データを4個以上選択することもできる。
(3) この実施形態では、「所得開始時刻」及び「取得終了時刻」に異常発生時間帯などを記録しているが、評価部18rの解析結果に基づいて基準グループGrを自動的に設定し、異常発生時間帯の測定データを基準グループGrから排除することもできる。また、この実施形態では、平均差と分散比の両方で検定しているが、分散比を最初に検定しこの検定結果の後に平均差を検定することもできる。
(4) この実施形態では、過去のある時点からの測定データD1,…,DNを基準グループGrや試験グループGtとして設定しているが設定方法を限定するものではない。例えば、過去のある一定時間内の測定データや未来にわたる一定時間内の測定データなどを基準グループGrや試験グループGtとして設定したり、障害検出用の基準グループGrや試験グループGtについては移動平均によって数日間の測定データを平均化したりすることもできる。また、この実施形態では、保全検査の場合に適合度演算部18kが自動的に解析処理を実行しているが、解析処理を手動で実行するように構成することもできる。さらに、この実施形態では、電気転てつ機15の電圧、電流、電圧×電流を所定時間毎にサンプリングしているが、電気転てつ機15の駆動機構部の回転角を測定して転換ステージS1,…,S5と回転角とを対応付けることもできる。
この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムによって監視される電気転てつ機の配置図である。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムによって監視される電気転てつ機の平面図である。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムによって監視される電気転てつ機の電源装置との接続状態を示す配置図である。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの測定データのデータ構造を一例として示す図である。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムのブロックである。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの評価手法を説明するための模式図であり、(A)は障害検出時の評価手法を示し、(B)は調整評価時の評価方法を示し、(C)は保全検査時の評価方法を示す。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの動作情報付与後の測定データのデータ構造を示す図である。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの基準グループ設定条件データのデータ構造を示す図であり、図8(A)はある駅区名、固有名、転換方向及び動作情報での基準グループの条件設定例であり、図8(B)はある駅区名、固有名、転換方向及び動作情報での試験グループの条件設定例である。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの適合度演算部の演算過程を説明するための図であり、(A)は基準グループの測定データの平均値及び分散の演算過程を示し、(B)は試験グループの測定データの平均値及び分散の演算過程を示し、(C)は基準グループの平均値と試験グループの平均値との差である平均差及びこの平均差によるP値の演算過程を示し、(D)は基準グループの分散と試験グループの分散との比である分散比及びこの分散比によるP値の演算過程を示す。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの測定データ登録処理を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの同時動作台数計数処理を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの基準グループ設定処理を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの試験グループ設定処理を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの解析処理を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの評価結果の一例を示すグラフである。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの床板が給油されたときの転換所要時間と床板が全く給油されていないときの転換所要時間との関係を説明するための模式図である。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの標準測定時刻と転換ステージとの対応関係を説明するための模式図である。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの表示処理を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施形態に係る設備機器の動作状況監視システムの表示装置の表示内容を説明するための模式図であり、(A)は異物介在時の標準測定時刻と電圧×電流との関係を示すグラフであり、(B)は経過時間、標準測定時刻及びP値を三次元表示したグラフである。 従来の電気転てつ機の構成進路の相違による転換パターンの変化を示すグラフであり、(A)は電圧の変化を示し、(B)は電流の変化を示し、(C)は電圧×電流の変化を示し、(D)は転換所要時間を示す。
符号の説明
13 電源装置
14 電源配電線
15 電気転てつ機
16 測定装置
17 動作状況監視システム
18 中央処理装置
18c 動作情報付与部
18e 基準グループ設定条件記録部
18f 基準グループ設定部
18h 試験グループ設定条件記録部
18i 試験グループ設定部
18k 適合度演算部
18m 予測演算部
18n しきい値設定部
18p 平均転換所要時間演算部
18q 測定時刻変換部
18r 評価部
18s 制御部
19 表示装置
r 基準グループ
t 試験グループ
1,…,DM 測定データ
1,…,DN 測定データ
1,…,tn 測定時刻
1',…,tn' 標準測定時刻
r1,…,Arn,Art 平均値
t1,…,Atn,Att 平均値
ΔA1,…,ΔAn,ΔAt 平均差
r1,…,Vrn,Vrt 分散
t1,…,Vtn,Vtt 分散
1,…,Vn,Vt 分散比
A1,…,PAn,PAt P値
V1,…,PVn,PVt P値
1,…,S5 転換ステージ

Claims (32)

  1. 転てつ機の動作状況を監視する転てつ機の動作状況監視システムであって、
    前記転てつ機が複数存在する場合であって一の転てつ機が他の転てつ機の動作状況の影響を受けるときに、他の転てつ機の動作状況に関する動作情報を一の転てつ機の動作状況の測定データに付与する動作情報付与手段と、
    前記動作情報が付与された前記一の転てつ機の動作状況の測定データのうち標準的な測定データの集合である基準グループと、前記動作情報が付与された前記一の転てつ機の動作状況の測定データのうち任意に選択した測定データの集合である試験グループとを比較してこれらの適合度を演算する適合度演算手段と、
    前記適合度演算手段の演算結果に基づいて前記一の転てつ機の動作状況を評価する評価手段と
    を備える転てつ機の動作状況監視システム。
  2. 請求項1に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記適合度演算手段は、前記一の転てつ機の過去の動作状況の測定データの集合である前記基準グループと、前記一の転てつ機の最近の動作状況の測定データの集合である前記試験グループとを比較して適合度を演算し、
    前記評価手段は、前記適合度演算手段の演算結果に基づいて前記一の転てつ機の障害発生状況を評価すること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記適合度演算手段は、前記一の転てつ機の調整前の理想的な過去の動作状況の測定データの集合である前記基準グループと、前記一の転てつ機の調整後の動作状況の測定データの集合である前記試験グループとを比較して適合度を演算し、
    前記評価手段は、前記適合度演算手段の演算結果に基づいて前記一の転てつ機の調整作業の妥当性を評価すること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記適合度演算手段は、前記一の転てつ機の調整直後の過去の動作状況の測定データの集合である前記基準グループと、前記一の転てつ機の調整後の動作状況の測定データの集合である前記試験グループとを比較して適合度を演算し、
    前記評価手段は、前記適合度演算手段の演算結果に基づいて前記一の転てつ機の調整作業後の設備状態の変化を評価すること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記適合度演算手段は、前記基準グループの測定データの測定時刻毎の測定値の平均値と、前記試験グループの測定データの測定時刻毎の測定値の平均値との差である平均差を演算すること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記適合度演算手段は、前記基準グループの測定データの測定時刻毎の測定値の分散と、前記試験グループの測定データの測定時刻毎の測定値の分散との比である分散比を演算すること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  7. 請求項5に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記適合度演算手段は、前記平均差に基づいてT値を演算してT分布によるT検定を実行し、測定時刻毎のP値を演算すること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  8. 請求項6に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記適合度演算手段は、前記分散比に基づいてF分布によるF検定を実行し、測定時刻毎のP値を演算すること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    モデル式に基づいて測定時刻毎のP値の予測値を演算する予測演算手段を備えること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  10. 請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記測定値のしきい値に前記P値を設定するしきい値設定手段を備えること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記基準グループの設定条件と前記試験グループの設定条件とを記録する設定条件記録手段と、
    前記基準グループの設定条件を検索キーとして前記測定データを検索して前記基準グループを設定する基準グループ設定手段と、
    前記試験グループの設定条件を検索キーとして前記測定データを検索して前記試験グループを設定する試験グループ設定手段とを備え、
    前記適合度演算手段は、前記基準グループ設定手段が設定した基準グループと前記試験グループ設定手段が設定した試験グループとの適合度を演算すること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  12. 請求項11に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記設定条件は、前記転てつ機の属性に関する属性情報及び前記動作情報を含むこと、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  13. 請求項12に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記設定条件は、転てつ機の存在する駅区名、固有名、転換方向、転てつ機を転換するときに構成した進路、同時に転換した転てつ機の台数、及び同時に動作した他の転てつ機の固有名、転換方向、転換時刻を含むこと、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  14. 請求項から請求項13までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記転てつ機が転換を開始してから転換を終了するまでの転換所要時間の平均値を前記基準グループの測定データに基づいて演算する平均転換所要時間演算手段と、
    前記転換所要時間の平均値に基づいて前記試験グループの測定データの測定時刻を標準的な測定時刻に変換する測定時刻変換手段とを備えること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  15. 請求項14に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    前記評価手段は、前記転換所要時間内に前記転てつ機が連続した複数の転換ステージで順次動作をするときに、前記標準的な測定時刻と前記適合度演算手段の演算結果とに基づいて前記転換ステージ毎の動作状態を評価すること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  16. 請求項14又は請求項15に記載の転てつ機の動作状況監視システムにおいて、
    過去から現在に至るまでの経過時間、前記標準的な測定時刻及び前記適合度を示す各種統計量を三次元表示する表示手段を備えること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視システム。
  17. 転てつ機の動作状況を監視する転てつ機の動作状況監視プログラムであって、
    前記転てつ機が複数存在する場合であって一の転てつ機が他の転てつ機の動作状況の影響を受けるときに、他の転てつ機の動作状況に関する動作情報を一の転てつ機の動作状況の測定データに付与する動作情報付与手順と、
    前記動作情報が付与された前記一の転てつ機の動作状況の測定データのうち標準的な測定データの集合である基準グループと、前記動作情報が付与された前記一の転てつ機の動作状況の測定データのうち任意に選択した測定データの集合である試験グループとを比較してこれらの適合度を演算する適合度演算手順と、
    前記適合度演算手順における演算結果に基づいて前記一の転てつ機の動作状況を評価する評価手順と
    をコンピュータに実行させる転てつ機の動作状況監視プログラム。
  18. 請求項17に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記適合度演算手順は、前記一の転てつ機の過去の動作状況の測定データの集合である前記基準グループと、前記一の転てつ機の最近の動作状況の測定データの集合である前記試験グループとを比較して適合度を演算する手順であり、
    前記評価手順は、前記適合度演算手順における演算結果に基づいて前記一の転てつ機の障害発生状況を評価する手順であること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  19. 請求項17又は請求項18に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記適合度演算手順は、前記一の転てつ機の調整前の理想的な過去の動作状況の測定データの集合である前記基準グループと、前記一の転てつ機の調整後の動作状況の測定データの集合である前記試験グループとを比較して適合度を演算する手順であり、
    前記評価手順は、前記適合度演算手順における演算結果に基づいて前記一の転てつ機の調整作業の妥当性を評価する手順であること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  20. 請求項17から請求項19までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記適合度演算手順は、前記一の転てつ機の調整直後の過去の動作状況の測定データの集合である前記基準グループと、前記一の転てつ機の調整後の動作状況の測定データの集合である前記試験グループとを比較して適合度を演算する手順であり、
    前記評価手順は、前記適合度演算手順における演算結果に基づいて前記一の転てつ機の調整作業後の設備状態の変化を評価する手順であること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  21. 請求項17から請求項20までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記適合度演算手順は、前記基準グループの測定データの測定時刻毎の測定値の平均値と、前記試験グループの測定データの測定時刻毎の測定値の平均値との差である平均差を演算する手順であること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  22. 請求項17から請求項21までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記適合度演算手順は、前記基準グループの測定データの測定時刻毎の測定値の分散と、前記試験グループの測定データの測定時刻毎の測定値の分散との比である分散比を演算する手順であること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  23. 請求項21に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記適合度演算手順は、前記平均差に基づいてT値を演算してT分布によるT検定を実行し、測定時刻毎のP値を演算する手順であること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  24. 請求項22に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記適合度演算手順は、前記分散比に基づいてF分布によるF検定を実行し、測定時刻毎のP値を演算する手順であること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  25. 請求項23又は請求項24に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    モデル式に基づいて測定時刻毎のP値の予測値を演算する予測演算手順を含むこと、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  26. 請求項23から請求項25までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記測定値のしきい値に前記P値を設定するしきい値設定手順を含むこと、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  27. 請求項17から請求項26までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記基準グループの設定条件を検索キーとして前記測定データを検索して前記基準グループを設定する基準グループ設定手順と、
    前記試験グループの設定条件を検索キーとして前記測定データを検索して前記試験グループを設定する試験グループ設定手順とを含み、
    前記適合度演算手順は、前記基準グループ設定手順で設定した基準グループと前記試験グループ設定手順で設定した試験グループとの適合度を演算する手順であること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  28. 請求項27に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記設定条件は、前記転てつ機の属性に関する属性情報及び前記動作情報を含むこと、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  29. 請求項28に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記設定条件は、転てつ機の存在する駅区名、固有名、転換方向、転てつ機を転換するときに構成した進路、同時に転換した転てつ機の台数、及び同時に動作した他の転てつ機の固有名、転換方向、転換時刻を含むこと、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  30. 請求項27から請求項29までのいずれか1項に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記転てつ機が転換を開始してから転換を終了するまでの転換所要時間の平均値を前記基準グループの測定データに基づいて演算する平均転換所要時間演算手順と、
    前記転換所要時間の平均値に基づいて前記試験グループの測定データの測定時刻を標準的な測定時刻に変換する測定時刻変換手順とを含むこと、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  31. 請求項30に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    前記評価手順は、前記転換所要時間内に前記転てつ機が連続した複数の転換ステージで順次動作をするときに、前記標準的な測定時刻と前記適合度演算手順における演算結果とに基づいて前記転換ステージ毎の動作状態を評価する手順であること、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
  32. 請求項30又は請求項31に記載の転てつ機の動作状況監視プログラムにおいて、
    過去から現在に至るまでの経過時間、前記標準的な測定時刻及び前記適合度を示す各種統計量を三次元表示する表示手順を含むこと、
    を特徴とする転てつ機の動作状況監視プログラム。
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