JP4294734B2 - 洗剤及び洗濯物後処理剤への色移り抑制及び色溶出減少性添加物としてのポリカチオン性縮合生成物の使用 - Google Patents
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Description
本発明は、洗剤及び洗濯物後処理剤への色移り抑制及び色溶出減少性添加物としてのポリカチオン性縮合生成物の使用及びこのポリカチオン性縮合生成物を含有する洗剤及び洗濯物後処理剤に関する。
着色繊維製品の洗濯時に着色繊維製品から染料が部分的に溶出され、洗浴から他の織物上に移行される。例えば白色洗濯物を着色繊維製品と一緒に洗濯する場合に、白色洗濯物が汚染される。洗浴から溶出された繊維染料の洗濯物への移行を阻止するために、ポリマー色移り抑制剤を含有するいわゆる色物洗剤が開発された。これは、例えばビニルピロリドン及びビニルイミダゾールのホモ−及びコ−ポリマーである（ＤＥ−Ｂ−２２３２３５３及びＤＥ−Ａ−２８１４２８７参照）。
ＥＰ−Ａ−０４６２８０６から、洗濯物後処理浴中の柔軟すすぎ剤と一緒のカチオン性染料固定剤の使用は公知である。洗濯物の後処理は、通常、家庭で使用される洗濯機中で４０℃を下回る温度で行われる。染料固定剤は、この出願の明細書記載によれば、非イオン性洗剤中でも使用できる。カチオン性固定剤は、処理プロセスの間の着色繊維製品からの染料の溶出を遅延させる。
ＥＰ−Ａ−０２０９７８７から、反応性染料で染色された着色セルロース−繊維材料の後処理法が公知であり、この際、染色された材料を断続的に染色装置中で又は連続的に、トップ用再洗機中で又はシート材料用のパジングマングル又は拡布洗浄機上でピペラジン（誘導体）及びエピクロルヒドリンからのベンジル化された縮合生成物の水性浴を用いて、染色された材料から固定されなかった加水分解された反応色素を除去するために後処理する。
本発明は、着色繊維製品の洗濯の聞及び後処理の間の染料溶出及び他の繊維製品上への染料移行を抑止するために有効な薬剤を提供することを課題としている。
この課題は、本発明により、
（ａ）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１−アルキルピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１，４−ジアルキルピペラジン、１，４−ビス−（３−アミノプロピル）−ピペラジン、１−（２−アミノエチル）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子２〜２５を有する１−（２−ヒドロキシアルキル）ピペラジン、イミダゾール、Ｃ１〜Ｃ２５−Ｃ−アルキルイミダゾール又は前記化合物の混合物と
（ｂ）アルキレンジハロゲニド、エピハロゲンヒドリン及び／又はビス−エポキシドとを
１：０．８〜１：１．１のモル比で縮合させ、かつ場合によってはこの縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより、又は
酸性触媒の存在下でトリエタノールアミン又はトリイソプロパノールアミンを加熱し、かつこの縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより得られる、ポリカチオン性縮合生成物を、洗剤及び洗濯物後処理剤への色移り抑制及び色溶出減少性添加物として使用することにより解決される。
このために、
（ａ）ピペラジン、１−（２−ヒドロキシエチル）ピペラジン、１−（２−アミノエチル）ピペラジン、イミダゾール、Ｃ１〜Ｃ３−Ｃ−アルキルイミダゾール又は前記化合物の混合物と
（ｂ）１，２−ジクロルエタン、１，２−ジクロルプロパン、１，３−ジクロルプロパン、１，４−ジクロルブタン、エピクロルヒドリン、ビス−エポキシブタン又は前記化合物の混合物
とを縮合させ、かつ場合により
（ｃ）この縮合生成物をＣ６〜Ｃ２２−アルキルハロゲニド又はＣ８〜Ｃ２２−エポキシドを用いて４級化することにより、
又はトリエタノールアミン又はトリイソプロパノールアミンと酸性触媒とを一緒に加熱し、かつこの縮合生成物をＣ６〜Ｃ２２−アルキルハロゲニド又はＣ８〜Ｃ２２−エポキシド、特に塩化ベンジル及び／又は酸化スチレンを用いて４級化すること
により得られる、縮合生成物を使用するのが有利である。
この縮合生成物の分子量は、例えば５００〜１０００００、有利に１０００〜５００００である。１５００〜２５０００の範囲の分子量を有するカチオン性縮合生成物が特に有利である。
縮合生成物のアミノ基の４級化度は、例えば少なくとも２５％、有利には少なくとも５０％である。アミノ基の４級化度が７０〜１００％であるカチオン性縮合生成物を用いて最良の結果が得られる。前記の縮合生成物は、ＥＰ−Ｂ−０２０９７８７及びＥＰ−Ａ−０２２３０６４から、反応性染料を用いる染色及びプリントの湿式堅牢度の改善のための後処理剤として公知である。本発明での使用の際に、
（ａ）ピペラジン及び／又はイミダゾールと
（ｂ）エピハロゲンヒドリンとの反応により、又は酸性触媒の存在下におけるトリエタノールアミン叉はトリイソプロピルアミンの加熱により、かつ
引き続くＣ４〜Ｃ２２−アルキルクロリド、殊にＣ６〜Ｃ１２−アルキルハロゲニド、例えば殊に塩化ベンジルとの反応により得られる、ポリカチオン性縮合生成物が特に有利に使用される。
このポリカチオン性縮合生成物は、水中に可溶性であるか又はその中に容易に分散可能である。これは、有利に、水性媒体中で又は塊状での成分の反応により製造される。縮合を水溶液中で行う場合には、非水性成分の濃度は、例えば１０〜８０、有利に２０〜６０重量％である。
前記のポリカチオン性縮合生成物は、本発明により、洗剤への添加物として又は洗濯物後処理剤への添加物として使用される。カチオン性縮合生成物は、洗濯プロセスの間の又は後処理の間の着色繊維製品の染料の溶出を阻止又は抑制する。本発明により使用すべき縮合生成物は、例えばアニオン界面活性剤の不存在下に、洗濯浴液又はすすぎ浴液中の１０〜１００ｐｐｍの濃度で既に作用最大に達する。使用量の更なる増加は、実際に作用効果の上昇をもたらさない。反対に、ＥＰ−Ａ−０４６２８０６から公知の染料固定剤の使用の際には、本発明による縮合生成物を用いて得られる作用効果を達成するために約５００ｐｐｍの濃度が必要である。
更に、本発明の目的物は、
（ｉ）非イオン性界面活性剤少なくとも１種 １〜５０重量％
（ｉｉ）アニオン性界面活性剤 ０〜４．０重量％、有利に２．５％まで
及び
（ｉｉｉ）
（ａ）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１−アルキルピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１，４−ジアルキルピペラジン、１，４−ビス−（３−アミノプロピル）−ピペラジン、１−（２−アミノエチル）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子２〜２５を有する１−（２−ヒドロキシアルキル）ピペラジン、イミダゾール、Ｃ１〜Ｃ２５−アルキルイミダゾール又は前記化合物の混合物と
（ｂ）アルキレンジハロゲニド、エピハロゲンヒドリン及び／又はビス−エポキシドとを
１：０．８〜１：１．１のモル比で縮合させ、かつ場合により、この縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより、又は
酸性触媒の存在下でトリエタノールアミン又はトリイソプロパノールアミンを加熱し、かつこの縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより得られる、ポリカチオン性縮合生成物少なくとも１種 ０．０５〜２．５重量％
を含有する洗剤である。
好適な非イオン性界面活性剤は、例えばアルコキシル化されたＣ８〜Ｃ２２−アルコールである。このアルコキシル化は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及び／又はブチレンオキシドを用いて実施することができる。ここで、界面活性剤として、前記のアルキレンオキシドの少なくとも２分子を付加含有している全てのアルコキシル化されたアルコールが使用可能である。記載のアルキレンオキシド付加生成物は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及び／又はブチレンオキシドのブロックポリマー又は前記のアルキレンオキシドをランダムに分散して含有する付加生成物である。非イオン性界面活性剤は、アルコール１モル当たり例えばアルキレンオキシド少なくとも１種２〜５０、有利に３〜２０モルを付加含有している。アルキレンオキシドとしてエチレンオキシドを使用するのが有利である。アルコールは、有利に炭素原子１０〜１８を有する化合物から生じる。ここで、これは天然又は合成アルコールであってよい。
もう一つの群の非イオン性界面活性剤は、アルキレン鎖中に炭素原子８〜２２、有利に１０〜１８を有するアルキルポリグルコシドである。これら化合物は、例えばグルコシド単位１〜２０、有利に１．１〜５個を有する。
他の群の非イオン性界面活性剤は、一般構造式Ｉ又はＩＩ：
［式中、ＡはＣ６〜Ｃ２２−アルキルであり、ＢはＨ又はＣ１〜Ｃ４−アルキルであり、ＣはＣ−原子５〜１２個及び少なくとも３個のヒドロキシ基を有するポリヒドロキシアルカニル基である］のＮ−アルキルグルカミドである。ＡがＣ１０〜Ｃ１８−アルキル基、ＢがＣＨ３基であり、ＣがＣ５−又はＣ６−基を表すのが有利である。例えばこのような化合物は、還元性アミノ化糖をＣ１０〜Ｃ１８−カルボン酸の酸クロリドを用いてアシル化することにより得られる。洗剤組成物はエチレンオキシド３〜１２モルでエトキシル化されたＣ１０〜Ｃ１８−アルコール、特に有利にエトキシル化された脂肪アルコールを非イオン性界面活性剤として含有するのが有利である。
更に有利に使用される界面活性剤は、ＷＯ−Ａ−９５／１１２２５から公知の一般式：
R1−CO−NH−（CH2）n−O−（AO）x−R2 （III）
［式中、
Ｒ１は、Ｃ５〜Ｃ２１−アルキル−又は−アルケニル基を表し、Ｒ２はＣ１〜Ｃ４−アルキル基を表し、ＡはＣ２〜Ｃ４−アルキレンを表し、ｎは２又は３の数値を表し、ｘは１〜６の数値を表す］の末端基閉鎖脂肪酸アミドアルコキシレートである。
このような化合物の例は、式
Ｈ２Ｎ−（ＣＨ２−ＣＨ２−Ｏ）３−Ｃ４Ｈ９
のｎ−ブチルトリグリコールアミンとドデカン酸メチルエステルとの反応生成物又は式
Ｈ２Ｎ−（ＣＨ２−ＣＨ２−Ｏ）４−Ｃ２Ｈ５
のエチルテトラグリコールアミンと飽和Ｃ８〜Ｃ１８−脂肪酸メチルエステルの市販混合物との反応生成物である。
粉末−又は顆粒状の洗剤は、更に１種以上のビルダーを含有していてよい。無機ビルダー物質としては、例えば全ての通常の無機ビルダー、例えばアルミノ珪酸塩、珪酸塩、炭酸塩及び燐酸塩が好適である。
好適な無機ビルダーは、例えばイオン交換特性を有するアルミノ珪酸塩、例えばゼオライトである。種々のタイプのゼオライト、殊にゼオライトＡ、Ｘ、Ｂ、Ｐ、ＭＡＰ及びＨＳが、それらのＮａ−塩の形又はその中のＮａが部分的に他のカチオン、例えばＬｉ、Ｋ、Ｃａ、Ｍｇ又はアンモニウムで交換されている形で好適である。好適なゼオライトは、例えばＥＰ−Ａ−００３８５９１、ＥＰ−Ａ−００２１４９１、ＥＰ−Ａ００８７０３５、ＵＳ−Ａ−４６０４２２４、ＧＢ−Ａ−２０１３２５９、ＥＰ−Ａ−０５２２７２６、ＥＰ−Ａ−０３８４０７０及びＷＯ−Ａ−９４／２４２５１に記載されている。
他の好適なビルダーは、例えば非晶質又は結晶珪酸塩、例えば非晶質ジシリケート、結晶ジシリケート、例えば層状シリケート（sheet silicate）ＳＫＳ−６（製造者Hoechst AG）である。これらの珪酸塩はそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩の形で使用することができる。Ｎａ−、Ｌｉ−及びＭｇ−珪酸塩が有利に使用される。
他の好適な無機ビルダー物質は、炭酸塩及び炭酸水素塩である。これらは、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩の形で使用することができる。Ｎａ−、Ｌｉ−及びＭｇ−炭酸塩又は炭酸水素塩、殊に炭酸ナトリウム及び／又は炭酸水素ナトリウムを使用するのが有利である。
無機ビルダーは、洗剤中で０〜６０重量％の量で、場合により使用されるべき有機コビルダーと一緒に含有していてよい。無機ビルダーは、単独でも、任意の相互の混合物としても洗剤中に導入することができる。
粉末状又は顆粒状又は他の固体洗剤組成物中に、有機コビルダーが０〜２０重量％、有利に１〜１５重量％の量で無機ビルダーと一緒に含有している。粉末状又は顆粒状ヘビーデュテイ洗剤は、更にその他の慣用の成分、例えば少なくとも１種の漂白剤を、場合によっては漂白活性化剤及び／又は漂白触媒及び他の慣用の成分、例えば汚れ放出ポリマー、灰色化防止剤、酵素、無機増量剤、例えば硫酸ナトリウム、錯化剤、光学的明化剤、色素、香油、消泡剤、腐食防止剤、燐酸塩及び／又はホスホン酸塩と組み合わせて常用量で含有していてよい。
洗剤はアニオン性界面活性剤不含であるのが有利であるが、これらを成分（ｉｉ）として４重量％まで、有利に２．５重量％までの量で含有していてよい。アニオン性界面活性剤としては、例えば炭素原子８〜２２個を有する脂肪アルコールの脂肪アルコール硫酸塩、硫酸化され、エトキシル化されたＣ８〜Ｃ２２−アルコール又はそれらの水溶性アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好適である。他の好適なアニオン性界面活性剤は、アルキルスルホネート、例えば、Ｃ８〜Ｃ２４−アルカンスルホネート及び石けん、例えばＣ８〜Ｃ２４−カルボン酸のアルカリ金属塩である。更に、アニオン性界面活性剤としては、Ｃ９〜Ｃ２０−線状アルキルベンゾールスルホネート（ＬＡＳ）が好適である。アニオン性界面活性剤は、例えばヒドロキシエチルアンモニウム塩、ジ（ヒドロキシエチル）アンモニウム塩及びトリ（ヒドロキシエチル）アンモニウム塩の形で使用することもできる。本発明の洗剤がアニオン性界面活性剤を含有する場合には、石けん、アシルサルコシネート又は硫酸化され、エトキシル化されたＣ８〜Ｃ２２−アルコールを使用するのが有利である。
洗剤は、本発明によれば、成分（ｉｉｉ）として前記のカチオン性縮合生成物少なくとも１種０．０５〜２．５、有利に０．１〜１．０重量％を含有する。
本発明のもう一つの目的物は、洗濯物後処理剤であり、これは、
（ｉ）洗濯物用柔軟すすぎ剤 １〜５０重量％
（ｉｉ）非イオン性界面活性剤 １〜５０重量％及び
（ｉｉｉ）
（ａ）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１−アルキルピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１，４−ジアルキルピペラジン、１，４−ビス−（３−アミノプロピル）−ピペラジン、１−（２−アミノエチル）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子２〜２５を有する１−（２−ヒドロキシアルキル）ピペラジン、イミダゾール、Ｃ１〜Ｃ２５−Ｃ−アルキルイミダゾール又は前記化合物の混合物と
（ｂ）アルキレンジハロゲニド、エピハロゲンヒドリン及び／又はビス−エポキシドとを
１：０．８〜１：１．１のモル比で縮合させ、かつ場合によってはこの縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより、又は
酸性触媒の存在下でトリエタノールアミン又はトリイソプロパノールアミンを加熱し、かつこの縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより得られる、ポリカチオン性縮合生成物 ０．１〜２．５重量％
を含有する。
この洗濯物後処理剤は、成分（ｉ）として洗濯物用柔軟化すすぎ剤１〜５０、有利に２．５〜３０重量％を含有する。好適な柔軟化すすぎ剤は、例えば４級化されたアンモニウム化合物、ポリシロキサン及び非イオン性セルロースエーテルである（例えばＥＰ−Ａ−０２３９９１０、ＥＰ−Ａ−０１５０８６７及びＥＰ−Ａ−０２１３７３０参照）。洗濯物用柔軟化すすぎ剤は、例えばジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びアルキルイミダゾリウムメチルスルフェートである。
この洗濯物後処理剤は、成分（ｉｉ）として、例えば非イオン性界面活性剤１〜５０、有利に２〜２０重量％を含有する。非イオン性界面活性剤は、洗剤の組成の際に成分（ｉ）として既に記載されている。そこに挙げられている化合物は、同様に洗濯物後処理剤中でも使用できる。この洗濯物後処理剤は、成分（ｉｉｉ）として、染料固定添加物としてのポリカチオン性縮合生成物０．１〜２．５、有利に０．２〜２．０重量％を含有する。この縮合生成物は既に前記した。
実施例中の百分率は重量％を意味する。
実施例
次のカチオン性縮合生成物を使用した：
ポリマー１
ピペラジンとエピクロルヒドリンとを１：１モル比で縮合させ、かつこの反応生成物をピペラジンに対して１．４モル当量の塩化ベンジルを用いて４級化することにより製造されたポリカチオン性縮合生成物。分子量は３５００（１％水溶液中、２０℃での粘度測定により測定）であった。このカチオン性縮合生成物は、２４％水溶液の形で存在した。
ポリマー２
イミダゾール、ピペラジン及びエピクロルヒドリンの１：１：２のモル比での反応により製造されたポリカチオン性縮合生成物。この水性ポリマー溶液は、分子量２２００を有するカチオン性縮合生成物５０％を含有した。
ポリマー３
水溶液中でのイミダゾールとエピクロルヒドリンとの１：１のモル比での反応により製造されたポリカチオン性縮合生成物。このポリマー溶液は分子量１４００を有する縮合生成物５０％を含有した。
ポリマー４
次亜燐酸０．５重量％の存在下にトリエタノールアミンの２３０℃までの加熱及び０．８モル当量の塩化ベンジルを用いる４級化により製造されたポリカチオン性縮合生成物。この分子量は４５００であった。
前記のカチオン性縮合生成物の色溶出減少性及び色移り抑制性作用を試験するために、前記のポリマーを市販の洗濯物柔軟化すすぎ剤に添加した。着色織物をこの柔軟化すすぎ剤の水溶液で２５℃で予めすすぎ、水道水で後すすぎをし、乾燥させ、アイロンをかけた。引き続き、このように前処理された着色織物を白色試験織物と一緒に市販の洗剤で洗濯した。この白色試験織物の色濃度を、予め測定された色濃度と比較してA.Kud.Seifen,Oele,Fette,Wachse,Band 119,590〜594頁（1993）に従って測定した。その都度の白色織物の着色の色濃度を測定し、これからポリマー１〜４の色移り抑制作用を測定した。
着色試料織物の色落ちの試験のために、柔軟すすぎ剤で処理し、引き続く洗濯及び乾燥を同じ着色織物で５回繰り返した。着色織物の最初の洗濯の前の色濃度及び５回洗濯の後の色濃度から、色落ち率を次の式により測定した：
試験条件：
装置：ラウダー−ｏ−メーター
着色織物：着色木綿織物 １．０ｇ、
ダイレクト レッド ２１２（染料３％）
ダイレクト ブルー ７１（染料０．８％）
で染色
白色織物：木綿織物 ２．５ｇ
前処理：
柔軟すすぎ剤：ソフトラン（Softlan▲Ｒ▼；製造者Colgate Polmolive）
柔軟すすぎ剤中のポリマーの使用濃度：２．０％
柔軟すすぎ剤使用量：１．７５ｇ／ｌ
温度（すすぎ）：３０℃
すすぎ時間：１０分。
洗濯：
洗剤：Ａｊａｘ▲Ｒ▼（製造者Colgate-Palmolive）
量：５．０ｇ／ｌ
浴液量：２５０ｇ
洗濯温度：４０℃
水硬度：１４．５ｄＨ
Ｃａ／Ｍｇ−比：４．０：１．０
洗濯時間：３０分。
例１
ポリマー１を前記の柔軟すすぎ剤に２％の量で添加した。ダイレクトブルー７１で染色された織物の色移り抑制作用（％）は９９％であった。ダイレクトブルー７１で染色された織物の色落ち率（％）は、前記の洗剤で５回洗濯の後に７．２％であった。
比較例１
ポリマー１の不存在下に操作して例１を繰り返した。色移り抑制作用は０％であった。ダイレクトブルー７１で染色された織物の５回洗濯の後の色落ち率は２０．３％であった。
例２
ポリマー４ ２％を用いて例１を繰り返した。色移り抑制作用は９８％であり、色落ち率は８．４％であった。
次の例で、ポリマー１〜ポリマー４の作用を種々の洗剤組成物中で説明する。このために、次の試験条件を選択した：
装置：ラウダー−ｏ−メーター
着色織物：染色された織物１．０ｇ
ダイレクトレッド２１２（染料３％で染色）及びダイレクトブルー７１（染料０．８％で染色）で染色
白色織物：木綿織物２．５ｇ
洗剤組成（％）（洗剤Ａ）
１０ＥＯを有するＣ１３／Ｃ１５−オキソアルコール
エトキシレート ６．３
ゼオライト Ａ ５５．０
炭酸−Ｎａ ６．０
クエン酸−Ｎａ ９．０
アクリル酸７０％とマレイン酸３０％とからのコポリマー、
分子量７００００、Ｎａ−塩 ４．０
カルボキシメチルセルロース ０．５
硫酸ナトリウム ５．８
水 全量 １００
洗濯：
洗剤：洗剤Ａ
量： ５．０ｇ／ｌ
浴液量： ２５０ｇ
洗濯温度： ６０℃
水硬度： １４．５°ｄＨ
Ｃａ／Ｍｇ−比：４．０：１．０
洗濯時間： ３０分。
色移り抑制作用の測定を１回洗濯後に、色溶出の測定を５回洗濯後に、それぞれ白色織物又は着色織物の色濃度を用いて、柔軟すすぎ剤中での使用の際に記載されていると同様に行った。
本発明により使用すべきポリマー１及び４を用いる結果は、アニオン性界面活性剤不含の洗剤中のポリマーが非常に良好な色移り抑制作用を示すことを示している。更に、着色織物からの染料溶出は明白に減少され、これにより着色繊維製品の洗濯時の色あせが著しく減少される。
本発明により使用すべきカチオン性縮合生成物の種々の洗剤組成物中での作用を試験するために、種々のヘビーデュテイ洗剤及び色物洗剤中の色移り抑制作用を試験した（第３表及び第４表）。例示組成物中で、ポリカチオン性縮合生成物は、色移りの明白な減少及び色溶出の減少を示している。
略字：
ＴＡＥＤ：テトラアセチルエチレンジアミン
ＳＫＳ−６：層状シリケートＮａ−塩（製造者：Fa.Hoechst）
ＥＯ：エチレンオキシド
ＡＳ／ＭＳ（７００００）＝重量比７０：３０のアクリル酸／マレイン酸−コポリマー、分子量Ｍｗ＝７００００
ＡＳ／ＭＳ／ＶＡｃ（４００００）＝モル比４０：１０：５０のアクリル酸／マレイン酸／酢酸ビニル−ターポリマー、分子量Ｍｗ＝４００００
ソカラン▲Ｒ▼ＨＰ ２２＝市販のポリエチレングリコール上の酢酸ビニルのグラフトポリマー（汚れ−放出ポリマー）
カランチン▲Ｒ▼ＳＨ＝市販のオレオイルサルコシネート（酸形）
第４表中に、本発明により使用されるべきカチオン性縮合生成物を含有する色物洗剤の組成物を挙げる。
略字は第３表参照
着色繊維製品の洗濯時に着色繊維製品から染料が部分的に溶出され、洗浴から他の織物上に移行される。例えば白色洗濯物を着色繊維製品と一緒に洗濯する場合に、白色洗濯物が汚染される。洗浴から溶出された繊維染料の洗濯物への移行を阻止するために、ポリマー色移り抑制剤を含有するいわゆる色物洗剤が開発された。これは、例えばビニルピロリドン及びビニルイミダゾールのホモ−及びコ−ポリマーである（ＤＥ−Ｂ−２２３２３５３及びＤＥ−Ａ−２８１４２８７参照）。
ＥＰ−Ａ−０４６２８０６から、洗濯物後処理浴中の柔軟すすぎ剤と一緒のカチオン性染料固定剤の使用は公知である。洗濯物の後処理は、通常、家庭で使用される洗濯機中で４０℃を下回る温度で行われる。染料固定剤は、この出願の明細書記載によれば、非イオン性洗剤中でも使用できる。カチオン性固定剤は、処理プロセスの間の着色繊維製品からの染料の溶出を遅延させる。
ＥＰ−Ａ−０２０９７８７から、反応性染料で染色された着色セルロース−繊維材料の後処理法が公知であり、この際、染色された材料を断続的に染色装置中で又は連続的に、トップ用再洗機中で又はシート材料用のパジングマングル又は拡布洗浄機上でピペラジン（誘導体）及びエピクロルヒドリンからのベンジル化された縮合生成物の水性浴を用いて、染色された材料から固定されなかった加水分解された反応色素を除去するために後処理する。
本発明は、着色繊維製品の洗濯の聞及び後処理の間の染料溶出及び他の繊維製品上への染料移行を抑止するために有効な薬剤を提供することを課題としている。
この課題は、本発明により、
（ａ）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１−アルキルピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１，４−ジアルキルピペラジン、１，４−ビス−（３−アミノプロピル）−ピペラジン、１−（２−アミノエチル）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子２〜２５を有する１−（２−ヒドロキシアルキル）ピペラジン、イミダゾール、Ｃ１〜Ｃ２５−Ｃ−アルキルイミダゾール又は前記化合物の混合物と
（ｂ）アルキレンジハロゲニド、エピハロゲンヒドリン及び／又はビス−エポキシドとを
１：０．８〜１：１．１のモル比で縮合させ、かつ場合によってはこの縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより、又は
酸性触媒の存在下でトリエタノールアミン又はトリイソプロパノールアミンを加熱し、かつこの縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより得られる、ポリカチオン性縮合生成物を、洗剤及び洗濯物後処理剤への色移り抑制及び色溶出減少性添加物として使用することにより解決される。
このために、
（ａ）ピペラジン、１−（２−ヒドロキシエチル）ピペラジン、１−（２−アミノエチル）ピペラジン、イミダゾール、Ｃ１〜Ｃ３−Ｃ−アルキルイミダゾール又は前記化合物の混合物と
（ｂ）１，２−ジクロルエタン、１，２−ジクロルプロパン、１，３−ジクロルプロパン、１，４−ジクロルブタン、エピクロルヒドリン、ビス−エポキシブタン又は前記化合物の混合物
とを縮合させ、かつ場合により
（ｃ）この縮合生成物をＣ６〜Ｃ２２−アルキルハロゲニド又はＣ８〜Ｃ２２−エポキシドを用いて４級化することにより、
又はトリエタノールアミン又はトリイソプロパノールアミンと酸性触媒とを一緒に加熱し、かつこの縮合生成物をＣ６〜Ｃ２２−アルキルハロゲニド又はＣ８〜Ｃ２２−エポキシド、特に塩化ベンジル及び／又は酸化スチレンを用いて４級化すること
により得られる、縮合生成物を使用するのが有利である。
この縮合生成物の分子量は、例えば５００〜１０００００、有利に１０００〜５００００である。１５００〜２５０００の範囲の分子量を有するカチオン性縮合生成物が特に有利である。
縮合生成物のアミノ基の４級化度は、例えば少なくとも２５％、有利には少なくとも５０％である。アミノ基の４級化度が７０〜１００％であるカチオン性縮合生成物を用いて最良の結果が得られる。前記の縮合生成物は、ＥＰ−Ｂ−０２０９７８７及びＥＰ−Ａ−０２２３０６４から、反応性染料を用いる染色及びプリントの湿式堅牢度の改善のための後処理剤として公知である。本発明での使用の際に、
（ａ）ピペラジン及び／又はイミダゾールと
（ｂ）エピハロゲンヒドリンとの反応により、又は酸性触媒の存在下におけるトリエタノールアミン叉はトリイソプロピルアミンの加熱により、かつ
引き続くＣ４〜Ｃ２２−アルキルクロリド、殊にＣ６〜Ｃ１２−アルキルハロゲニド、例えば殊に塩化ベンジルとの反応により得られる、ポリカチオン性縮合生成物が特に有利に使用される。
このポリカチオン性縮合生成物は、水中に可溶性であるか又はその中に容易に分散可能である。これは、有利に、水性媒体中で又は塊状での成分の反応により製造される。縮合を水溶液中で行う場合には、非水性成分の濃度は、例えば１０〜８０、有利に２０〜６０重量％である。
前記のポリカチオン性縮合生成物は、本発明により、洗剤への添加物として又は洗濯物後処理剤への添加物として使用される。カチオン性縮合生成物は、洗濯プロセスの間の又は後処理の間の着色繊維製品の染料の溶出を阻止又は抑制する。本発明により使用すべき縮合生成物は、例えばアニオン界面活性剤の不存在下に、洗濯浴液又はすすぎ浴液中の１０〜１００ｐｐｍの濃度で既に作用最大に達する。使用量の更なる増加は、実際に作用効果の上昇をもたらさない。反対に、ＥＰ−Ａ−０４６２８０６から公知の染料固定剤の使用の際には、本発明による縮合生成物を用いて得られる作用効果を達成するために約５００ｐｐｍの濃度が必要である。
更に、本発明の目的物は、
（ｉ）非イオン性界面活性剤少なくとも１種 １〜５０重量％
（ｉｉ）アニオン性界面活性剤 ０〜４．０重量％、有利に２．５％まで
及び
（ｉｉｉ）
（ａ）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１−アルキルピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１，４−ジアルキルピペラジン、１，４−ビス−（３−アミノプロピル）−ピペラジン、１−（２−アミノエチル）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子２〜２５を有する１−（２−ヒドロキシアルキル）ピペラジン、イミダゾール、Ｃ１〜Ｃ２５−アルキルイミダゾール又は前記化合物の混合物と
（ｂ）アルキレンジハロゲニド、エピハロゲンヒドリン及び／又はビス−エポキシドとを
１：０．８〜１：１．１のモル比で縮合させ、かつ場合により、この縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより、又は
酸性触媒の存在下でトリエタノールアミン又はトリイソプロパノールアミンを加熱し、かつこの縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより得られる、ポリカチオン性縮合生成物少なくとも１種 ０．０５〜２．５重量％
を含有する洗剤である。
好適な非イオン性界面活性剤は、例えばアルコキシル化されたＣ８〜Ｃ２２−アルコールである。このアルコキシル化は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及び／又はブチレンオキシドを用いて実施することができる。ここで、界面活性剤として、前記のアルキレンオキシドの少なくとも２分子を付加含有している全てのアルコキシル化されたアルコールが使用可能である。記載のアルキレンオキシド付加生成物は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及び／又はブチレンオキシドのブロックポリマー又は前記のアルキレンオキシドをランダムに分散して含有する付加生成物である。非イオン性界面活性剤は、アルコール１モル当たり例えばアルキレンオキシド少なくとも１種２〜５０、有利に３〜２０モルを付加含有している。アルキレンオキシドとしてエチレンオキシドを使用するのが有利である。アルコールは、有利に炭素原子１０〜１８を有する化合物から生じる。ここで、これは天然又は合成アルコールであってよい。
もう一つの群の非イオン性界面活性剤は、アルキレン鎖中に炭素原子８〜２２、有利に１０〜１８を有するアルキルポリグルコシドである。これら化合物は、例えばグルコシド単位１〜２０、有利に１．１〜５個を有する。
他の群の非イオン性界面活性剤は、一般構造式Ｉ又はＩＩ：
更に有利に使用される界面活性剤は、ＷＯ−Ａ−９５／１１２２５から公知の一般式：
R1−CO−NH−（CH2）n−O−（AO）x−R2 （III）
［式中、
Ｒ１は、Ｃ５〜Ｃ２１−アルキル−又は−アルケニル基を表し、Ｒ２はＣ１〜Ｃ４−アルキル基を表し、ＡはＣ２〜Ｃ４−アルキレンを表し、ｎは２又は３の数値を表し、ｘは１〜６の数値を表す］の末端基閉鎖脂肪酸アミドアルコキシレートである。
このような化合物の例は、式
Ｈ２Ｎ−（ＣＨ２−ＣＨ２−Ｏ）３−Ｃ４Ｈ９
のｎ−ブチルトリグリコールアミンとドデカン酸メチルエステルとの反応生成物又は式
Ｈ２Ｎ−（ＣＨ２−ＣＨ２−Ｏ）４−Ｃ２Ｈ５
のエチルテトラグリコールアミンと飽和Ｃ８〜Ｃ１８−脂肪酸メチルエステルの市販混合物との反応生成物である。
粉末−又は顆粒状の洗剤は、更に１種以上のビルダーを含有していてよい。無機ビルダー物質としては、例えば全ての通常の無機ビルダー、例えばアルミノ珪酸塩、珪酸塩、炭酸塩及び燐酸塩が好適である。
好適な無機ビルダーは、例えばイオン交換特性を有するアルミノ珪酸塩、例えばゼオライトである。種々のタイプのゼオライト、殊にゼオライトＡ、Ｘ、Ｂ、Ｐ、ＭＡＰ及びＨＳが、それらのＮａ−塩の形又はその中のＮａが部分的に他のカチオン、例えばＬｉ、Ｋ、Ｃａ、Ｍｇ又はアンモニウムで交換されている形で好適である。好適なゼオライトは、例えばＥＰ−Ａ−００３８５９１、ＥＰ−Ａ−００２１４９１、ＥＰ−Ａ００８７０３５、ＵＳ−Ａ−４６０４２２４、ＧＢ−Ａ−２０１３２５９、ＥＰ−Ａ−０５２２７２６、ＥＰ−Ａ−０３８４０７０及びＷＯ−Ａ−９４／２４２５１に記載されている。
他の好適なビルダーは、例えば非晶質又は結晶珪酸塩、例えば非晶質ジシリケート、結晶ジシリケート、例えば層状シリケート（sheet silicate）ＳＫＳ−６（製造者Hoechst AG）である。これらの珪酸塩はそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩の形で使用することができる。Ｎａ−、Ｌｉ−及びＭｇ−珪酸塩が有利に使用される。
他の好適な無機ビルダー物質は、炭酸塩及び炭酸水素塩である。これらは、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩の形で使用することができる。Ｎａ−、Ｌｉ−及びＭｇ−炭酸塩又は炭酸水素塩、殊に炭酸ナトリウム及び／又は炭酸水素ナトリウムを使用するのが有利である。
無機ビルダーは、洗剤中で０〜６０重量％の量で、場合により使用されるべき有機コビルダーと一緒に含有していてよい。無機ビルダーは、単独でも、任意の相互の混合物としても洗剤中に導入することができる。
粉末状又は顆粒状又は他の固体洗剤組成物中に、有機コビルダーが０〜２０重量％、有利に１〜１５重量％の量で無機ビルダーと一緒に含有している。粉末状又は顆粒状ヘビーデュテイ洗剤は、更にその他の慣用の成分、例えば少なくとも１種の漂白剤を、場合によっては漂白活性化剤及び／又は漂白触媒及び他の慣用の成分、例えば汚れ放出ポリマー、灰色化防止剤、酵素、無機増量剤、例えば硫酸ナトリウム、錯化剤、光学的明化剤、色素、香油、消泡剤、腐食防止剤、燐酸塩及び／又はホスホン酸塩と組み合わせて常用量で含有していてよい。
洗剤はアニオン性界面活性剤不含であるのが有利であるが、これらを成分（ｉｉ）として４重量％まで、有利に２．５重量％までの量で含有していてよい。アニオン性界面活性剤としては、例えば炭素原子８〜２２個を有する脂肪アルコールの脂肪アルコール硫酸塩、硫酸化され、エトキシル化されたＣ８〜Ｃ２２−アルコール又はそれらの水溶性アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好適である。他の好適なアニオン性界面活性剤は、アルキルスルホネート、例えば、Ｃ８〜Ｃ２４−アルカンスルホネート及び石けん、例えばＣ８〜Ｃ２４−カルボン酸のアルカリ金属塩である。更に、アニオン性界面活性剤としては、Ｃ９〜Ｃ２０−線状アルキルベンゾールスルホネート（ＬＡＳ）が好適である。アニオン性界面活性剤は、例えばヒドロキシエチルアンモニウム塩、ジ（ヒドロキシエチル）アンモニウム塩及びトリ（ヒドロキシエチル）アンモニウム塩の形で使用することもできる。本発明の洗剤がアニオン性界面活性剤を含有する場合には、石けん、アシルサルコシネート又は硫酸化され、エトキシル化されたＣ８〜Ｃ２２−アルコールを使用するのが有利である。
洗剤は、本発明によれば、成分（ｉｉｉ）として前記のカチオン性縮合生成物少なくとも１種０．０５〜２．５、有利に０．１〜１．０重量％を含有する。
本発明のもう一つの目的物は、洗濯物後処理剤であり、これは、
（ｉ）洗濯物用柔軟すすぎ剤 １〜５０重量％
（ｉｉ）非イオン性界面活性剤 １〜５０重量％及び
（ｉｉｉ）
（ａ）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１−アルキルピペラジン、アルキル基中にＣ−原子１〜２５を有する１，４−ジアルキルピペラジン、１，４−ビス−（３−アミノプロピル）−ピペラジン、１−（２−アミノエチル）ピペラジン、アルキル基中にＣ−原子２〜２５を有する１−（２−ヒドロキシアルキル）ピペラジン、イミダゾール、Ｃ１〜Ｃ２５−Ｃ−アルキルイミダゾール又は前記化合物の混合物と
（ｂ）アルキレンジハロゲニド、エピハロゲンヒドリン及び／又はビス−エポキシドとを
１：０．８〜１：１．１のモル比で縮合させ、かつ場合によってはこの縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより、又は
酸性触媒の存在下でトリエタノールアミン又はトリイソプロパノールアミンを加熱し、かつこの縮合生成物をＣ４〜Ｃ２５−アルキル化剤を用いて４級化することにより得られる、ポリカチオン性縮合生成物 ０．１〜２．５重量％
を含有する。
この洗濯物後処理剤は、成分（ｉ）として洗濯物用柔軟化すすぎ剤１〜５０、有利に２．５〜３０重量％を含有する。好適な柔軟化すすぎ剤は、例えば４級化されたアンモニウム化合物、ポリシロキサン及び非イオン性セルロースエーテルである（例えばＥＰ−Ａ−０２３９９１０、ＥＰ−Ａ−０１５０８６７及びＥＰ−Ａ−０２１３７３０参照）。洗濯物用柔軟化すすぎ剤は、例えばジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びアルキルイミダゾリウムメチルスルフェートである。
この洗濯物後処理剤は、成分（ｉｉ）として、例えば非イオン性界面活性剤１〜５０、有利に２〜２０重量％を含有する。非イオン性界面活性剤は、洗剤の組成の際に成分（ｉ）として既に記載されている。そこに挙げられている化合物は、同様に洗濯物後処理剤中でも使用できる。この洗濯物後処理剤は、成分（ｉｉｉ）として、染料固定添加物としてのポリカチオン性縮合生成物０．１〜２．５、有利に０．２〜２．０重量％を含有する。この縮合生成物は既に前記した。
実施例中の百分率は重量％を意味する。
実施例
次のカチオン性縮合生成物を使用した：
ポリマー１
ピペラジンとエピクロルヒドリンとを１：１モル比で縮合させ、かつこの反応生成物をピペラジンに対して１．４モル当量の塩化ベンジルを用いて４級化することにより製造されたポリカチオン性縮合生成物。分子量は３５００（１％水溶液中、２０℃での粘度測定により測定）であった。このカチオン性縮合生成物は、２４％水溶液の形で存在した。
ポリマー２
イミダゾール、ピペラジン及びエピクロルヒドリンの１：１：２のモル比での反応により製造されたポリカチオン性縮合生成物。この水性ポリマー溶液は、分子量２２００を有するカチオン性縮合生成物５０％を含有した。
ポリマー３
水溶液中でのイミダゾールとエピクロルヒドリンとの１：１のモル比での反応により製造されたポリカチオン性縮合生成物。このポリマー溶液は分子量１４００を有する縮合生成物５０％を含有した。
ポリマー４
次亜燐酸０．５重量％の存在下にトリエタノールアミンの２３０℃までの加熱及び０．８モル当量の塩化ベンジルを用いる４級化により製造されたポリカチオン性縮合生成物。この分子量は４５００であった。
前記のカチオン性縮合生成物の色溶出減少性及び色移り抑制性作用を試験するために、前記のポリマーを市販の洗濯物柔軟化すすぎ剤に添加した。着色織物をこの柔軟化すすぎ剤の水溶液で２５℃で予めすすぎ、水道水で後すすぎをし、乾燥させ、アイロンをかけた。引き続き、このように前処理された着色織物を白色試験織物と一緒に市販の洗剤で洗濯した。この白色試験織物の色濃度を、予め測定された色濃度と比較してA.Kud.Seifen,Oele,Fette,Wachse,Band 119,590〜594頁（1993）に従って測定した。その都度の白色織物の着色の色濃度を測定し、これからポリマー１〜４の色移り抑制作用を測定した。
着色試料織物の色落ちの試験のために、柔軟すすぎ剤で処理し、引き続く洗濯及び乾燥を同じ着色織物で５回繰り返した。着色織物の最初の洗濯の前の色濃度及び５回洗濯の後の色濃度から、色落ち率を次の式により測定した：
装置：ラウダー−ｏ−メーター
着色織物：着色木綿織物 １．０ｇ、
ダイレクト レッド ２１２（染料３％）
ダイレクト ブルー ７１（染料０．８％）
で染色
白色織物：木綿織物 ２．５ｇ
前処理：
柔軟すすぎ剤：ソフトラン（Softlan▲Ｒ▼；製造者Colgate Polmolive）
柔軟すすぎ剤中のポリマーの使用濃度：２．０％
柔軟すすぎ剤使用量：１．７５ｇ／ｌ
温度（すすぎ）：３０℃
すすぎ時間：１０分。
洗濯：
洗剤：Ａｊａｘ▲Ｒ▼（製造者Colgate-Palmolive）
量：５．０ｇ／ｌ
浴液量：２５０ｇ
洗濯温度：４０℃
水硬度：１４．５ｄＨ
Ｃａ／Ｍｇ−比：４．０：１．０
洗濯時間：３０分。
例１
ポリマー１を前記の柔軟すすぎ剤に２％の量で添加した。ダイレクトブルー７１で染色された織物の色移り抑制作用（％）は９９％であった。ダイレクトブルー７１で染色された織物の色落ち率（％）は、前記の洗剤で５回洗濯の後に７．２％であった。
比較例１
ポリマー１の不存在下に操作して例１を繰り返した。色移り抑制作用は０％であった。ダイレクトブルー７１で染色された織物の５回洗濯の後の色落ち率は２０．３％であった。
例２
ポリマー４ ２％を用いて例１を繰り返した。色移り抑制作用は９８％であり、色落ち率は８．４％であった。
装置：ラウダー−ｏ−メーター
着色織物：染色された織物１．０ｇ
ダイレクトレッド２１２（染料３％で染色）及びダイレクトブルー７１（染料０．８％で染色）で染色
白色織物：木綿織物２．５ｇ
洗剤組成（％）（洗剤Ａ）
１０ＥＯを有するＣ１３／Ｃ１５−オキソアルコール
エトキシレート ６．３
ゼオライト Ａ ５５．０
炭酸−Ｎａ ６．０
クエン酸−Ｎａ ９．０
アクリル酸７０％とマレイン酸３０％とからのコポリマー、
分子量７００００、Ｎａ−塩 ４．０
カルボキシメチルセルロース ０．５
硫酸ナトリウム ５．８
水 全量 １００
洗濯：
洗剤：洗剤Ａ
量： ５．０ｇ／ｌ
浴液量： ２５０ｇ
洗濯温度： ６０℃
水硬度： １４．５°ｄＨ
Ｃａ／Ｍｇ−比：４．０：１．０
洗濯時間： ３０分。
本発明により使用すべきポリマー１及び４を用いる結果は、アニオン性界面活性剤不含の洗剤中のポリマーが非常に良好な色移り抑制作用を示すことを示している。更に、着色織物からの染料溶出は明白に減少され、これにより着色繊維製品の洗濯時の色あせが著しく減少される。
本発明により使用すべきカチオン性縮合生成物の種々の洗剤組成物中での作用を試験するために、種々のヘビーデュテイ洗剤及び色物洗剤中の色移り抑制作用を試験した（第３表及び第４表）。例示組成物中で、ポリカチオン性縮合生成物は、色移りの明白な減少及び色溶出の減少を示している。
ＴＡＥＤ：テトラアセチルエチレンジアミン
ＳＫＳ−６：層状シリケートＮａ−塩（製造者：Fa.Hoechst）
ＥＯ：エチレンオキシド
ＡＳ／ＭＳ（７００００）＝重量比７０：３０のアクリル酸／マレイン酸−コポリマー、分子量Ｍｗ＝７００００
ＡＳ／ＭＳ／ＶＡｃ（４００００）＝モル比４０：１０：５０のアクリル酸／マレイン酸／酢酸ビニル−ターポリマー、分子量Ｍｗ＝４００００
ソカラン▲Ｒ▼ＨＰ ２２＝市販のポリエチレングリコール上の酢酸ビニルのグラフトポリマー（汚れ−放出ポリマー）
カランチン▲Ｒ▼ＳＨ＝市販のオレオイルサルコシネート（酸形）
第４表中に、本発明により使用されるべきカチオン性縮合生成物を含有する色物洗剤の組成物を挙げる。
Claims (8)
- （１）（ａ）イミダゾール、Ｃ 1 〜Ｃ 25 −Ｃ−アルキルイミダゾール、又はこれらの混合物、又はイミダゾールとピペラジンとの混合物と、
（ｂ）アルキレンジハロゲニド、エピハロゲンヒドリン及び／又はビス−エポキシドとを１：０．８〜１：１．１のモル比で縮合させて得られたポリカチオン性縮合生成物、または
（２）この縮合生成物をさらにＣ6〜Ｃ22−アルキルハロゲニド又はＣ8〜Ｃ22−エポキシドを用いて４級化することにより得られるポリカチオン性縮合生成物
を含有する、洗剤及び洗濯物後処理剤への色移り抑制及び色溶出減少性添加物。 - ポリカチオン性縮合生成物が、
（１）（ａ）イミダゾール、Ｃ 1 〜Ｃ 25 −Ｃ−アルキルイミダゾール、又はこれらの混合物、又はイミダゾールとピペラジンとの混合物と
（ｂ）１，２−ジクロルエタン、１，２−ジクロルプロパン、１，３−ジクロルプロパン、１，４−ジクロルブタン、エピクロルヒドリン、ビス−エポキシブタン又は前記化合物の混合物
とを縮合させて得られたポリカチオン性縮合生成物であるか、または
（２）この縮合生成物をさらに塩化ベンジル及び／又は酸化スチレンを用いて４級化することにより得られるポリカチオン性縮合生成物である、請求項１に記載の添加物。 - ポリカチオン性縮合生成物は、５００〜１０００００の分子量を有する、請求項１又は２に記載の添加物。
- ポリカチオン性縮合生成物は、１０００〜５００００の分子量を有する、請求項１又は２に記載の添加物。
- ポリカチオン性縮合生成物のアミノ基の４級化度は少なくとも２５％である、請求項１から４のいずれか１項に記載の添加物。
- ポリカチオン性縮合生成物のアミノ基の４級化度は少なくとも５０％である、請求項１から５のいずれか１項に記載の添加物。
- ポリカチオン性縮合生成物のアミノ基の４級化度は７０〜１００％である、請求項１から６のいずれか１項に記載の添加物。
- （ｉ）洗濯物用柔軟化すすぎ剤 １〜５０重量％
（ｉｉ）非イオン性界面活性剤 １〜５０重量％及び
（ｉｉｉ）請求項１から７までのいずれか１項記載のポリカチオン性縮合生成物 ０．１〜２．５重量％
を含有することを特徴とする洗濯物後処理剤。
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