JP4294229B2 - 走査光学系ビーム測定装置および走査光学系ビーム測定方法 - Google Patents

走査光学系ビーム測定装置および走査光学系ビーム測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンター製品等に使用されている走査型書込み系ユニットにおける走査ビームを測定するための走査光学系検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機やプリンターで用いられている書込み光学系から照射されている走査ビームの測定において、フォトダイオードによって検知された同期信号を基に、レーザーダイオードの発光タイミング及び回転多面鏡の回転周期、更にはCCDカメラ等に代表される受光デバイスの撮像タイミングを決定し、ビームプロファイルとしての走査ビームに対する情報を取得する方法が実施されてきた。
【0003】
また、この結果からピーク時の1/2もしくは1/e2等の光量をビームの径として取得したり、強度分布プロファイルを2次元表示もしくは3次元表示する等の方法によって走査ビームに対する情報を視覚的に認識する方法も行われている。
【0004】
上記測定方法において、CCDカメラの撮影可能範囲に対して書込み光学系の書込み幅が極めて広いため、一回の測定では書込み光学系の持つ走査範囲のごく一部の領域に照射されるビームのみしか測定できないという問題がある。この問題の解決方法として、CCDカメラのサイズに応じた距離だけ主走査方向に移動させるよう移動距離を制御し、順次測定することで得られた画像を繋ぎ合わせることによって全領域の走査ビームに対する情報を取得する方法や、更にCCDカメラの移動した距離とCCDカメラによって取得された走査ビームの情報に基づいてビーム位置やビーム間距離を取得する方法も考案されている。
【0005】
例えば、特開平6−34329号公報に記載のビーム径測定装置においては、走査書込みユニットの像面に受光素子アレイを走査ラインに対して斜めに設置することによってビームの主走査径および副走査系を同時に測定している。また、特開平10−213415号公報に記載の光ビーム測定装置においては、副走査方向に十分な幅を持った受光デバイスを主走査方向に移動させながら光量を測定し、また、受光デバイスの移動量、画面上に展開した時の画素数、高さ方向の位置ずれ等からビーム径や照射位置を補正演算している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
レーザービームプリンターや複写機等の画像形成装置の主要機構である書込み光学系の持つ重要性は年々高まっている。特に画像品質を高精度高精細化するための重要な要素の一つである走査ビーム径の小径化はレーザービームプリンターや複写機等の高解像度化に必要不可欠な要素であり、小径化は非常に急速に進んでいる。そのため、書込み光学系の測定装置に要求される性能も年々高くなっている。その1つとして、走査面全域において照射ビームを正確に且つ高精度に測定することが可能な測定装置の開発が必要となっている。特にビームドット間距離の均一性(リニアリティー)が画像品質に大きな影響を与える要因であり、走査面全域において走査ビームが照射されている絶対位置、即ち書込み光学系の走査面内において設定した測定装置原点から距離を高精度で測定することが必要不可欠であると考えられる。
【0007】
しかしながら上記従来技術においては、受光デバイスの位置決めに関しては何ら述べられておらず、ビーム径が測定できたとしてもビーム照射位置が正確に取得できなければ、対象となる書込みユニットの性能を充分に評価することはできないという問題があった。
【0008】
また、副走査方向に関しては、マーカーを光路上に配置することで走査ビームの各ドットの位置ずれ量を求めているものもあるが、この場合、主走査方向に関する位置ずれ量、即ち移動によって生じる主走査方向の累積誤差を求めることはできない。また、受光デバイスの位置決めを行ったとしても、広い走査幅を持つ走査光学系においてはボールネジ等を用いてCCDカメラ等の受光デバイスを移動させる移動手段をいかに高精度に位置決めした場合でも必ず移動誤差は含まれる為、一走査面を測定する為に複数回にわたる測定を行う場合はステージ上に設置されたCCDカメラの位置は累積誤差分だけ設定値とは異なる場所になってしまい正確な走査ビームの位置情報が取得できないという問題があった。
【0009】
また、別途用意したレーザ測定器を用いてCCDカメラの位置を精度良く測定する方法もあるが、この時に用いる測長器等は非常に高価であり、コスト高を招くという欠点があった。
【0010】
その他にも発光ダイオードアレイによる固体書込みユニットにおける走査ビーム測定のために、受光デバイスの移動量や画面上に展開した場合の画素数に基づいてビーム径やビーム照射位置を補正演算しているものもあるが、受光デバイスの移動はいかに高精度に行われようとも少なからず誤差が含まれており、正確にビーム位置情報を取得できてはいなかった。
【0011】
そこで、本発明では、複数回の測定によって一走査面を測定する際に、撮像手段の撮像範囲における端部の1又は複数のドットが重複して測定されるよう撮像手段の移動量を制御することによって位置決め誤差の影響を取り除き、また基準ビームを用いることによって、走査機構に誤差がある場合でも走査ビームの照射位置を正確に取得することが可能な走査光学系ビーム測定装置および走査光学系ビーム測定方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の走査光学系ビーム測定装置は、画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像手段と、前記撮像手段を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって、前記撮像手段に複数の画像を取得させる移動手段と、前記撮像手段によって撮像された複数の前記画像に基づいて、前記書込み光学系の走査領域内の前記走査ビームに対する情報を取得するビーム情報取得手段とを備えることによって、前記走査ビームを測定する走査光学系ビーム測定装置において、直前に前記撮像手段によって取得された前記画像内の前記ドット列のうち前記撮像手段の移動方向先頭の1ドットが、前記撮像手段によって取得される前記画像内の前記ドット列に含まれるように前記移動手段を制御する制御手段を備え、前記ビーム情報取得手段が、前記書込み光学系の全走査領域内において、前記撮像手段によって重複して取得された前記ドットから前記撮像手段の位置決め誤差量を算出し、算出した前記撮像手段の位置決め誤差量に基づき前記走査ビームの照射位置を補正演算することを特徴とし、前記撮像手段によって取得された前記画像内のドット数が前記ビーム情報取得手段によって取得されるとともに、前記撮像手段の移動方向後端部に設けられ、前記移動手段による前記撮像手段の主走査方向への移動に伴い通過する前記走査ビームのドットを検出する光検出手段と、前記ビーム情報取得手段によって取得された前記画像内のドット数を記憶する記憶手段と、前記光検出手段によって検出された前記走査ビームのドット数をカウントする走査ビームカウント手段と、前記記憶手段によって記憶された前記画像内のドット数と前記走査ビームカウント手段によってカウントされた前記走査ビームのドット数とを比較演算する比較手段とを備え、前記制御手段が、前記比較手段からの演算結果に基づいて、前記移動手段を制御することを特徴とし、前記ビーム情報取得手段によって取得された前記走査ビームに対する情報を画像表示する表示手段を備えることを特徴とする構成を備えている。
【0013】
この構成により、撮像手段の撮像範囲に比べ非常に広い書込み光学系の走査ビームの走査幅のために、走査面内で撮像手段を撮像範囲の大きさと等しいだけの量を順次移動させることによって複数回の測定を行い、各測定ポイントで取得された画像を繋ぎ合わせる必要があった走査ビームを測定において、撮像手段の撮像範囲の端部1ドット分が重複するように移動手段を移動することによって位置決め誤差の影響を取り除き、正確な走査ビームの測定が可能になる。また、この構成により、画像の品質に大きく影響する走査ビームの照射位置の測定において、撮像手段の位置決め誤差量による影響を除去し、走査面内における走査ビームの照射位置を正確に測定することが可能となる。また、この構成により、撮像手段の撮像範囲内のドットの数、及び、撮像範囲外へ通過するドットの数をカウントし、そのドット数の偏差に応じて移動手段の移動をすることによって、測定対象機種や測定倍率等が変更される度に移動量の設定を変更する必要もなく、自動で位置決めすることが可能となる。また、この構成により、取得される走査ビームに対する情報を視覚的に速やかに観察及び確認可能となる。
【0014】
本発明の走査光学系ビーム測定装置は、画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像手段と、前記撮像手段を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって、前記撮像手段に複数の画像を取得させる移動手段と、前記撮像手段によって撮像された複数の前記画像に基づいて、前記書込み光学系の走査領域内の前記走査ビームに対する情報を取得するビーム情報取得手段とを備えることによって、前記走査ビームを測定する走査光学系ビーム測定装置において、直前に前記撮像手段によって取得された前記画像内の前記ドット列のうち前記撮像手段の移動方向先頭の複数のドットが、前記撮像手段によって取得される前記画像内の前記ドット列に含まれるように前記移動手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とし、前記ビーム情報取得手段が、前記書込み光学系の全走査領域内において、前記撮像手段によって重複して取得された前記ドットから前記撮像手段の位置決め誤差量や回転量を算出し、算出した前記撮像手段の位置決め誤差量や回転量に基づき前記走査ビームの照射位置を補正演算し、前記撮像手段によって取得された前記画像内のドット数が前記ビーム情報取得手段によって取得されるとともに、前記撮像手段の移動方向後端部に設けられ、前記移動手段による前記撮像手段の主走査方向への移動に伴い通過する前記走査ビームのドットを検出する光検出手段と、前記ビーム情報取得手段によって取得された前記画像内のドット数を記憶する記憶手段と、前記光検出手段によって検出された前記走査ビームのドット数をカウントする走査ビームカウント手段と、前記記憶手段によって記憶された前記画像内のドット数と前記走査ビームカウント手段によってカウントされた前記走査ビームのドット数とを比較演算する比較手段とを備え、前記制御手段が、前記比較手段からの演算結果に基づいて、前記移動手段を制御することを特徴とし、
前記ビーム情報取得手段が、前記書込み光学系の全走査領域内における前記走査ビームの各ドット間距離を算出することを特徴とし、前記ビーム情報取得手段によって取得された前記走査ビームに対する情報を画像表示する表示手段を備えることを特徴とする構成を備えている。
【0015】
この構成により、撮像手段の撮像範囲の端部の複数のドットが重複するよう移動手段において移動することによって撮像手段における走査方向と書込み光学系の走査方向の平行度の誤差を検出可能となる。また、この構成により、画像の品質に大きく影響する走査ビームの照射位置の測定において、撮像手段の位置決め誤差量や、撮像手段の移動ラインと走査ビームの書込み走査ラインとの平行度の差による影響を除去し、走査面内における走査ビームの照射位置を正確に測定することが可能となる。また、この構成により、撮像手段の撮像範囲内のドットの数、及び、撮像範囲外へ通過するドットの数をカウントし、そのドット数の偏差に応じて移動手段の移動をすることによって、測定対象機種や測定倍率等が変更される度に移動量の設定を変更する必要もなく、自動で位置決めすることが可能となる。また、この構成により、画像の品質に大きく影響する要素の1つである、走査ビームのドット間距離を書込み光学系の走査領域において正確に測定することが可能となる。また、この構成により、取得される走査ビームに対する情報を視覚的に速やかに観察及び確認可能となる。
【0026】
本発明の走査光学系ビーム測定方法は、画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像工程と、前記走査ビームのドット列を撮像する撮像位置を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって前記撮像工程において複数の画像を取得させる移動工程とを備え、前記移動工程において、直前に前記撮像工程において取得された前記画像内の前記ドット列のうち前記撮像位置の移動方向先頭の1ドットが、前記撮像工程によって取得される前記画像内の前記ドット列に含まれるように前記撮像位置を主走査方向に移動させることを特徴とし、
前記撮像工程において取得された前記画像内の前記走査ビームのドット数を記憶する記憶工程と、前記記憶工程において前記撮像工程で取得された前記画像内の前記走査ビームのドット数を記憶した後、前記移動工程において前記撮像位置を主走査方向に移動させることで前記撮像工程において撮像された撮像範囲を通過する前記走査ビームのドット数をカウントする走査ビームカウント工程と、前記記憶工程で記憶された前記画像内の前記走査ビームのドット数と前記走査ビームカウント工程でカウントされた前記走査ビームのドット数とを比較演算する比較工程とを備え、前記移動工程において、前記比較工程の演算結果に基づいて前記撮像工程における前記撮像位置を移動させることを特徴とする方法を用いている。
【0027】
この方法により、撮像工程における撮像範囲に比べ非常に広い書込み光学系の走査ビームの走査幅のために、走査面内で撮像工程における撮像位置を撮像範囲の大きさと等しいだけの量を順次移動させることによって複数回の測定を行い、各測定ポイントで取得された画像を繋ぎ合わせる必要があった走査ビームを測定において、撮像工程の撮像範囲の端部1ドット分が重複するように移動することによって位置決め誤差の影響を取り除き、正確な走査ビームの測定が可能になる。また、この方法により、撮像工程における撮像範囲内のドットの数、及び、撮像範囲外へ通過するドットの数をカウントし、そのドット数の偏差に応じて移動工程において移動を行うことによって、測定対象機種や測定倍率等が変更される度に各測定位置間の移動距離を設定変更する必要もなく書込み光学系の走査領域で測定することが可能となる。
【0028】
本発明の走査光学系ビーム測定方法は、画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像工程と、前記走査ビームのドット列を撮像する撮像位置を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって前記撮像工程において複数の画像を取得させる移動工程とを備え、前記移動工程において、直前に前記撮像工程において取得された前記画像内の前記ドット列のうち前記撮像位置の移動方向先頭の複数のドットが、前記撮像工程において取得される前記画像内の前記ドット列に含まれるように前記撮像位置を主走査方向に移動させることを特徴とし、前記撮像工程において取得された前記画像内の前記走査ビームのドット数を記憶する記憶工程と、前記記憶工程において前記撮像工程で取得された前記画像内の前記走査ビームのドット数を記憶した後、前記移動工程において前記撮像位置を主走査方向に移動させることで前記撮像工程において撮像された撮像範囲を通過する前記走査ビームのドット数をカウントする走査ビームカウント工程と、前記記憶工程で記憶された前記画像内の前記走査ビームのドット数と前記走査ビームカウント工程でカウントされた前記走査ビームのドット数とを比較演算する比較工程とを備え、前記移動工程において、前記比較工程の演算結果に基づいて前記撮像工程における前記撮像位置を移動させることを特徴とする方法を用いている。
【0029】
この方法により、撮像工程における撮像範囲の端部の複数のドットが重複するよう移動工程において撮像位置を移動することによって撮像位置の移動方向と書込み光学系の走査方向の平行度の誤差を検出可能となる。また、この方法により、撮像工程における撮像範囲内のドットの数、及び、撮像範囲外へ通過するドットの数をカウントし、そのドット数の偏差に応じて移動工程において移動を行うことによって、測定対象機種や測定倍率等が変更される度に各測定位置間の移動距離を設定変更する必要もなく書込み光学系の走査領域で測定することが可能となる。
【0032】
本発明の走査光学系ビーム測定装置は、画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像手段と、前記撮像手段を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって、前記撮像手段に画像を取得させる移動手段と、前記撮像手段によって取得された前記画像に基づいて、前記書込み光学系の走査領域内の前記走査ビームに対する情報を取得するビーム情報取得手段とを備えることによって、前記走査ビームを測定する走査光学系ビーム測定装置において、前記走査ビームの前記走査面内における位置を算出する基準となるとともに前記撮像手段に撮像される基準ビームを照射する基準ビーム照射手段を備え、前記ビーム情報取得手段が、前記撮像手段によって撮像された前記基準ビームの位置に基づいて前記走査領域内における前記走査ビームの位置を算出することを特徴とし、前記基準ビーム照射手段によって照射される前記基準ビームのドットが前記走査ビームの走査方向と平行に複数照射され、前記移動手段によって前記撮像手段を主走査方向に移動させることで前記撮像手段を通過した前記基準ビームのドット数をカウントする基準ビームカウント手段と、前記基準ビームカウント手段によってカウントされた前記基準ビームのドット数を記憶する記憶手段とを備え、前記ビーム情報取得手段が、前記記憶手段に記憶された前記基準ビームのドット数及び前記撮像手段によって撮像された前記基準ビームの位置に基づいて前記走査ビームの前記走査面内における位置を算出することを特徴とし、前記記憶手段によって記憶されている前記基準ビームのドット数及び前記撮像手段によって撮像された前記基準ビームの位置に基づいて、前記撮像手段の実移動距離と所望の移動距離との差を前記ビーム情報取得手段によって算出し、算出結果に基づいて前記撮像手段を所望の位置に移動させるように前記移動手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする構成を備えている。
【0033】
この構成により、撮像手段の撮像範囲に比べ非常に広い書込み光学系の走査ビームの走査幅のために、走査面内で撮像手段を撮像範囲の大きさと等しいだけの量を順次移動させることによって複数回の測定を行い、各測定ポイントで取得された画像を繋ぎ合わせる必要があった走査ビームを測定において、撮像手段に照射されるような基準となる基準ビームを用い、基準ビームの照射位置に基づいて各走査ビームが照射されている走査面内における位置を算出することによって位置決め誤差の影響を取り除き、正確な走査ビームの測定が可能となる。
【0035】
また、この構成により、書込み光学系の走査領域における全領域で走査ビームの位置を取得することが可能となる。
【0037】
また、撮像手段を通過した基準ビームのドット数及び撮像手段に照射されている基準ビームの位置情報に基づいて撮像手段の実移動距離及び予め設定した所望の移動量との偏差を算出し、この偏差に基づいた制御をすることによって設定通りの位置決めを可能とするものである。
【0038】
本発明の走査光学系ビーム測定装置は、前記基準ビーム照射手段によって前記撮像手段の撮像範囲に複数の前記基準ビームが照射され、前記ビーム情報取得手段が、前記撮像手段によって取得される複数の前記基準ビームの位置から前記書込み光学系の走査方向と前記撮像手段の移動方向との傾きを算出し、算出結果に基づいて前記走査ビームに対する情報から前記傾きを補正演算することを特徴とする構成を備えている。
【0039】
この構成により、走査ビームと平行に設置された複数の基準ビームの位置情報に基づいて書込み光学系と撮像手段の平行度の偏差を検出し、取得された走査ビームに対する情報をこの偏差に基づいて補正することによって、正確に走査ビームの位置を取得することが可能となる。
【0040】
本発明の走査光学系ビーム測定装置は、前記撮像手段に対する前記書込み光学系の副走査方向の相対位置を変更する位置変更手段と、前記撮像手段の撮像範囲内に前記走査ビームが照射されるように、前記撮像手段によって撮像される前記基準ビームの位置に基づき位置変更手段を制御する副走査方向制御手段と、を備えたことを特徴とする構成を備えている。
【0041】
この構成により、例えば拡大光学系を用いた場合においても撮像手段に走査ビームが照射されるよう、副走査方向に関しても撮像手段と書込み光学系の相対位置を制御することによって、走査ビームを確実に測定することが可能となる。
【0042】
本発明の走査光学系ビーム測定装置は、画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像手段と、前記撮像手段を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって、前記撮像手段に画像を取得させる移動手段と、前記撮像手段によって取得された前記画像に基づいて、前記書込み光学系の走査領域内の前記走査ビームに対する情報を取得するビーム情報取得手段とを備えることによって、前記走査ビームを測定する走査光学系ビーム測定装置において、前記走査ビームの前記走査面内における位置を算出する基準となる基準ビームを照射する基準ビーム照射手段と、前記基準ビームの位置を検出する位置検出素子(PSD)とを備え、前記ビーム情報取得手段が、前記位置検出素子によって検出された前記基準ビームの位置に基づいて前記走査ビームの前記走査領域内における位置を算出することを特徴とし、前記基準ビーム照射手段によって照射される前記基準ビームのドットが前記走査ビームの走査方向と平行に複数照射され、前記移動手段によって前記撮像手段を主走査方向に移動させることで前記撮像手段を通過した前記基準ビームのドット数をカウントする基準ビームカウント手段と、前記基準ビームカウント手段によってカウントされた前記基準ビームのドット数を記憶する記憶手段とを備え、前記ビーム情報取得手段が、前記記憶手段に記憶された前記基準ビームのドット数及び前記位置検出素子によって検出された前記基準ビームの位置に基づいて前記走査ビームの前記走査領域内における位置を算出することを特徴とし、前記記憶手段によって記憶されている前記基準ビームのドット数及び前記位置検出素子によって検出された前記基準ビームの位置に基づいて前記撮像手段の実移動距離と所望の移動距離との差を前記ビーム情報取得手段によって算出し、算出結果に基づいて前記撮像手段を所望の位置に移動させるように前記移動手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とし、前記基準ビーム照射手段及び前記位置検出素子を前記撮像手段の撮像範囲外に配置することを特徴とする構成を備えている。
【0043】
この構成により、走査ビームを測定するための撮像手段以外に高速で照射位置を検出可能な位置検出素子を用いることによって、より短時間で位置決め可能な構成とし、測定に要する時間短縮が可能となる。
【0045】
また、この構成により、書込み光学系の走査領域における全領域で走査ビームの位置を取得することが可能となる。
【0047】
また、この構成により、撮像手段を通過した基準ビームのドット数及び位置検出手段に照射されている基準ビームの位置情報に基づいて撮像手段の実移動距離及び予め設定した所望の移動量との偏差を算出し、この偏差に基づいた制御をすることによって設定通りの位置決めが可能となる。
【0049】
また、この構成により、基準ビームの漏れ光が撮像手段に影響を及ぼさないため、撮像手段の撮像範囲が小さい場合等に発生する基準ビームの漏れ光が走査ビームの情報にノイズとして含まれてしまうという可能性を無くし、併せて位置検出素子もそれに応じた位置にセットすることで撮像手段によって測定される走査ビームにノイズが混入することを防ぎ、より高精度で走査ビームに対する情報を取得することが可能となる。
【0050】
本発明の走査光学系ビーム測定装置は、前記基準ビーム照射手段によって前記撮像手段の撮像範囲内に複数の前記基準ビームが照射され、前記ビーム情報取得手段が、前記位置検出素子によって検出される複数の前記基準ビームの位置から前記書込み光学系の走査方向と前記撮像手段の移動方向との傾きを算出し、算出結果に基づいて前記走査ビームに対する情報から前記傾きを補正演算することを特徴とする構成を備えている。
【0051】
この構成により、走査ビームと平行に設置された複数の基準ビームの位置情報に基づいて書込み光学系と撮像手段の平行度の偏差を検出し、取得された走査ビームに対する情報をこの偏差に基づいて補正することによって、正確に走査ビーム位置を取得することが可能となる。
【0052】
本発明の走査光学系ビーム測定装置は、前記撮像手段に対する前記書込み光学系の副走査方向の相対位置を変更する位置変更手段と、前記撮像手段の撮像範囲内に前記走査ビームが照射されるように、前記位置検出素子によって検出される前記基準ビームの位置に基づき位置変更手段を制御する副走査方向制御手段と、を備えたことを特徴とする構成を備えている。
【0053】
この構成により、例えば拡大光学系を用いた場合においても撮像手段に走査ビームが照射されるよう、副走査方向に関しても撮像手段と書込み光学系の相対位置を制御することによって、走査ビームを確実に測定することが可能となる。
【0054】
本発明の走査光学系ビーム測定方法は、画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像工程と、前記撮像工程における撮像位置を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって、前記撮像工程において複数の画像を取得させる移動工程と、前記撮像工程において取得された前記画像に基づいて、前記書込み光学系の走査領域内の前記走査ビームに対する情報を取得するビーム情報取得工程と、前記走査ビームの前記走査面内における位置を算出する基準となる基準ビームを照射する基準ビーム照射工程と、前記基準ビーム照射工程によって照射される前記基準ビームの位置を検出する位置検出工程とを備え、前記ビーム情報取得工程において、前記位置検出工程において検出された前記基準ビームの位置に基づいて前記走査面内における前記走査ビームの位置を算出し、前記基準ビーム照射工程によって照射される前記基準ビームのドットが前記走査ビームの走査方向と平行に複数照射され、前記移動工程において前記撮像位置を主走査方向に移動させることで前記撮像工程において撮像された撮像範囲を通過した前記基準ビームのドット数をカウントする基準ビームカウント工程と、前記基準ビームカウント工程によってカウントされた前記基準ビームのドット数を記憶する記憶工程と、前記記憶工程によって記憶されている前記基準ビームのドット数及び前記位置検出工程において検出された前記基準ビームの位置に基づいて、前記ビーム情報取得工程が前記撮像工程における撮像位置の実移動距離と所望の移動距離との差を算出し、前記算出結果に基づいて前記撮像工程における撮像位置を所望の位置に移動させるように前記移動工程を制御する制御工程と、を備えたことを特徴とし、前記撮像工程における撮像位置に対する前記書込み光学系の副走査方向の相対位置を変更する位置変更工程を備え、前記位置変更工程において、前記撮像工程において前記走査ビームが撮像されるように、前記位置検出工程において検出される前記基準ビームの位置に基づいて、前記撮像工程における撮像位置と前記書込み光学系の副走査方向の相対位置を移動することを特徴とする方法を用いている。
【0055】
この方法により、撮像工程における撮像範囲に比べ非常に広い書込み光学系の走査ビームの走査幅のために、走査面内で撮像工程における撮像位置を撮像範囲の大きさと等しいだけの量を順次移動させることによって複数回の測定を行い、各測定ポイントで取得された画像を繋ぎ合わせる必要があった走査ビームを測定において、位置検出工程における受光範囲に照射されるような基準となる基準ビームを用い、基準ビームの照射位置に基づいて各走査ビームが照射されている走査面内における位置を算出することによって位置決め誤差の影響を取り除き、正確な走査ビームの測定が可能となる。
【0057】
また、この方法により、撮像工程における撮像範囲を通過した基準ビームのドット数及び位置検出工程において検出された基準ビームの位置情報に基づいて撮像範囲における撮像位置の実移動距離及び予め設定した所望の移動距離との偏差を算出し、この偏差に基づいた制御をすることによって設定通りの位置決めが可能となる。
【0059】
また、この方法により、例えば拡大光学系を用いた場合においても撮像工程において撮像範囲に走査ビームが照射されるよう、副走査方向に関しても撮像工程における撮像位置と書込み光学系の相対位置を制御することによって、走査ビームを確実に測定することが可能となる。
【0060】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を用いて説明する。
【0061】
(第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態の走査光学系ビーム測定装置を示す図である。
【0062】
図1において、画像形成装置1の書込み光学系2において、レーザーダイオード3から照射された走査ビーム4は回転多面鏡5によって反射され、レンズ群6を通過して書込み面7に結像する。そして同期検知用フォトダイオード8からの信号をトリガにして書込み面7上に配置された撮像手段としてのCCDカメラ9の位置決めや露光時間を制御することによって、図示しない感光体等の書込み面7上に結像している走査ビーム4を撮像し、得られた画像をビーム情報取得部10で演算することによりビーム径やビーム位置、ビーム間距離等のビーム情報を取得する。
【0063】
CCDカメラ9は、移動可能な移動手段としての移動部11に取り付けられており、また、制御手段としての制御部12に接続されている。
【0064】
移動部11は、書込み光学系2によって照射される走査ビーム4のドット列を撮像するCCDカメラ9を書込み光学系2の走査面内で主走査方向に移動させることによって、複数の画像を取得させる。
【0065】
制御部12は、同期検知用フォトダイオード8からの信号をトリガにして書込み面7上に配置されたCCDカメラ9の位置決めや露光時間を制御したり、CCDカメラ9によって撮像された画像に基づいて、移動部11を制御することによってCCDカメラ9の位置決めを行う。
【0066】
次に動作を説明する。CCDカメラ9が画像形成装置1の書込み光学系2によって照射される走査ビーム4のドット列の撮像を行う際、図2に示すように、CCDカメラ9の撮像範囲9aは書込み光学系2の走査範囲に比べ非常に狭い範囲であるため、CCDカメラ9の撮像範囲9aの幅Lだけ主走査方向に移動させて、複数回の測定を行い、得られた画像を繋ぎ合わせ、繋ぎ合わせた画像によって取得できる情報を基に走査ビーム4のビーム径やビーム照射位置を取得する。しかしながら、CCDカメラ9を移動させる移動部11の移動の際には、必ず移動量に誤差を生じてしまう。
【0067】
そこで図3に示すように、書込み面7に照射される走査ビーム4のドット列を測定する際に、隣り合う測定個所において、撮像範囲9aが走査ビーム4の1ドット分を重複するようCCDカメラ9を移動して撮像を行い、2回撮像された走査ビーム4を基準とすることで移動量の誤差による影響を取り除くことを可能としている。
【0068】
図4に、本実施形態の走査光学系ビーム測定方法のフローチャートを示す。測定開始(ステップS101)後、まず原点初期化を行いCCDカメラ9を原点復帰させ、(ステップS102)、次に走査ビーム4のドット列を撮像する撮像位置を書込み光学系2の走査領域内で測定箇所まで主走査方向に移動させることによってCCDカメラ9に複数の画像を取得させる移動工程を行う(ステップS103)。測定箇所においては走査ビーム4のドット列をCCDカメラ9によって撮像する撮像工程を行う(ステップS104)。
【0069】
2回目以降の移動では、移動工程において、直前にCCDカメラ9に取得された画像内のドット列のうちCCDカメラ9の撮像範囲9aの移動方向先頭の1ドットが、CCDカメラ9によって取得される画像内のドット列に含まれるようにCCDカメラ9を主走査方向に移動させ(ステップS105)、測定箇所において走査ビーム4のドット列をCCDカメラ9によって撮像する撮像工程を行う(ステップS106)。その工程を測定範囲が終了するまで繰り返して(ステップS107)測定を終了する(ステップS108)。
【0070】
また、図5(a)に示すように、書込み光学系2の走査ライン14に対して移動部11によるCCDカメラ9の移動が平行でない場合、即ち、CCDカメラ9の撮像範囲9aが走査ラインに対して斜めになっている場合、取得される走査ビーム4の情報は図5(b)のように平行度の誤差の情報を含んでしまうため正確な走査ビームに対する情報が得られない。
【0071】
そこで図6(a)に示すように、隣り合う測定個所において、撮像範囲9aが走査ビーム4の複数のドット13を重複するようにCCDカメラ9を移動させる。
【0072】
そのようにして図6(a)に示すような画像を取得し、重複して撮像した走査ビーム4のドット13の重心を通る直線の傾きをビーム情報取得部において画像演算等によって算出することによって、図6(b)に示す書込み光学系2の走査ライン14に対するCCDカメラ9の撮像範囲9aの傾きα、βを取得することが可能となり、取得された重心を通る直線の傾きα、βの差分(α−β)だけ各ドットの位置座標を回転演算することによって、CCDカメラ9の走査ラインと書込み光学系2の移動ライン14との平行度の誤差を補正し、より高精度な走査ビーム4に対する情報を取得することが可能となる。
【0073】
なお、この場合のCCDカメラ9の傾きα、βの基準となる水平軸は予め設定してもよいし、走査ビーム4の測定開始時に初期化の作業を行うことでもよい。
【0074】
図7に、本実施形態の走査光学系ビーム測定方法のフローチャートを示す。測定開始(ステップS201)後、まず原点初期化を行いCCDカメラ9を原点復帰させ、(ステップS202)、次に走査ビーム4のドット列を撮像する撮像位置を書込み光学系2の走査面内で測定箇所まで主走査方向に移動させることによってCCDカメラ9に複数の画像を取得させる移動工程を行う(ステップS203)。測定箇所においては走査ビーム4のドット列をCCDカメラ9によって撮像する撮像工程を行う(ステップS204)。
【0075】
2回目以降の移動では、移動工程において、直前にCCDカメラ9に取得された画像内のドット列のうちCCDカメラ9の撮像範囲9aの端部、即ち移動方向先頭の複数のドット13が、CCDカメラ9によって取得される画像内のドット列に含まれるように主走査方向に移動させ(ステップS205)、測定箇所において走査ビーム4のドット列をCCDカメラ9によって撮像する撮像工程を行う(ステップS206)。その工程を測定範囲が終了するまで繰り返して(ステップS207)測定を終了する(ステップS208)。
【0076】
(第2実施形態)図8は、本発明の第2実施形態の走査光学系ビーム測定装置を示す図である。本実施形態の走査光学系ビーム測定装置は、第1実施形態の構成に加え、CCDカメラ9の移動方向後端部に設けられ、通過する走査ビーム4のドット13を検出する光検出手段としてのフォトダイオード15が設けられ、フォトダイオード15には、フォトダイオード15によって検出された走査ビーム4のドット13の数をカウントするための走査ビームカウント手段としての走査ビームカウント部16が接続され、またビーム情報取得部10には記憶手段としての記憶保持部17が接続され、記憶保持部17及び走査ビームカウント部16には比較演算手段としての比較演算部18が接続される構成とする。
【0077】
走査ビームカウント部16は、フォトダイオード15によって検出された走査ビーム4のドット13の数をカウントする。
【0078】
記憶保持部17は、ビーム情報取得部10によって取得された画像内の走査ビーム4のドット13の数を記憶する。
【0079】
比較演算部18は、記憶保持部17によって記憶されるCCDカメラ9によって撮像された画像内の走査ビーム4のドット13の数と走査ビームカウント部16によってカウントされた走査ビーム4のドット13の数とを比較演算する。
【0080】
次に動作について説明する。図9に、図7中のA以降に続く、本実施形態の走査光学系ビーム測定方法のフローチャートを示す。書込み光学系2の走査領域の各測定個所における走査ビーム4の撮像後毎に、CCDカメラ9の撮像範囲9a内に存在する走査ビーム4のドット13の数をビーム情報取得部10によってラベリング処理等の画像処理を行って取得し、取得された走査ビーム4のドット13の数を記憶保持部17によって記憶する記憶工程を行う(ステップS301)。この後、CCDカメラ9及びフォトダイオード15を移動工程において主走査方向に移動させると、フォトダイオード15からは図10のような出力が得られる。得られた出力のうち設定されたしきい値(図10中に点線で示す)を超えた回数を走査ビームカウント部16によってカウントすることでフォトダイオード15を通過したドット13、即ちCCDカメラ9の撮像範囲9aから外れたドット13の数が取得できる走査ビームカウント工程を行う(ステップS302)。
【0081】
記憶工程において予め記憶させたCCDカメラ9の撮像範囲9a内に照射していたドット13の数とフォトダイオード15を通過したドット13の数を比較演算する比較工程を行い、所望のドット13の数、即ち隣り合う測定個所において撮像範囲9aが走査ビーム4の1ドット分又は複数ドット分を重複するようになるまで移動工程においてCCDカメラ9の移動を行う(ステップS303)。所望のドット13の数になった地点においてCCDカメラ9の移動を終了し、走査ビーム4の測定を行う(ステップS304)。この工程を書込み光学系2の走査領域における全ての測定点において終了するまで繰り返して(ステップS305)測定を終了する(ステップS306)。
【0082】
この方法により測定対象機種や測定倍率が変更になった場合でも隣り合う測定地点毎の移動距離を設定変更することなく、適切な距離だけ自動で移動させることが可能となる。
【0083】
また、本実施形態の構成によれば、図11(a)に示すように、書込み光学系2の走査領域において、例えば3回の測定を行ってビーム情報取得部10によって走査ビーム4に対する情報、例えば5つのドットD0、D1、D2、D3、D4に関して各測定で座標D0(X0,Y0)、D1(X1,Y1)、D2(X2,Y2)、D3(X3,Y3)、D4(X4,Y4)が得られた場合、ビーム情報取得部10が、CCDカメラ9によって重複して取得されたドットD0とD1そしてD2とD3から、D0に対するD2の相対座標は(X2−X1,Y2−Y1)となる。同様の処理を全測定ドットにおいて行うことによってCCDカメラ9の移動の際の位置決め誤差量による測定誤差を含まない正確な走査ビーム4の位置を取得できる。また、測定開始時に初期化を行って走査面内における原点検出を行ってから上記測定を行うことによって、図11(b)のように走査面内における走査ビーム4の照射位置をに取得することが可能となる。
【0084】
さらに、CCDカメラ9の移動の際の位置決め誤差量による測定誤差、及び、CCDカメラ9の移動ラインと書込み光学系2の走査ライン14との平行度の誤差を補正した正確な走査ビーム4の位置を取得した上で、ビーム情報取得部10によって書込み光学系2の走査領域において照射される走査ビーム4のドット間隔を算出することで正確な走査ビーム4のドット間隔を取得することができる。
【0085】
なお、上述の構成によって取得された走査ビーム4に対する情報は、モニタ等に出力することで視覚的に観察及び確認可能にしてもよい。
【0086】
(第3実施形態)図12は、本発明の第3実施形態の走査光学系ビーム測定装置を示す図である。本実施形態の走査光学系ビーム測定装置は、第1実施形態の構成に、走査ビーム4の走査面内における位置を算出する基準となるとともにCCDカメラ9に撮像される基準ビーム21を照射する基準ビーム照射手段20を加えて構成したものである。
【0087】
図12に示すように、基準ビーム照射手段20は発光ダイオードやレーザーダイオード等の発光源を備え、発光ダイオードやレーザーダイオード等の発光源から照射される基準ビーム21がをCCDカメラ9の撮像範囲9aにおいて走査ビーム4と重ならない位置に結像するように設置する。
【0088】
次に動作について説明する。書込み光学系2によって照射される走査ビーム4のドット列を撮像する撮像工程において走査ビーム4のドット列は撮像されるが、CCDカメラ9の撮像範囲9aは書込み光学系2の走査範囲に比べ非常に狭い範囲であるため、撮像工程における撮像位置を走査ビーム4の照射位置まで書込み光学系2の走査面内で主走査方向に移動させる移動工程によってCCDカメラ9を移動させて、撮像工程において複数の画像を撮像させる必要がある。CCDカメラ9の設定した測定装置原点からの移動量をX1、CCDカメラ9の撮像面上のドット13の照射座標をX2とすると、走査面内でビームが照射されている位置は(X1+X2)となる。しかしながら、CCDカメラ9の移動においては累積誤差等が含まれているため、設定量X1だけ正確に移動していないため、撮像工程において取得された画像に基づいて、走査面内の走査ビーム4に対する情報を取得するビーム情報取得工程においては走査ビーム4の位置を正確に取得することができない。
【0089】
そのため、走査ビーム4の走査面内における位置を算出する基準となるとともに撮像工程において撮像される基準ビーム21を照射する基準ビーム照射工程において照射される基準ビーム21の照射位置を基準に走査ビーム4の位置をビーム情報取得工程において画像演算することで正確な走査ビーム4の位置を取得する。
【0090】
図13に示すように測定装置原点から基準ビーム21のドット22までの主走査方向の距離をX3、CCDカメラ9の撮像範囲9a内での照射位置座標をX4、CCDカメラ9の撮像範囲9a内において取得されている走査ビーム4のドットD1の位置座標をX5とすると、走査面内における走査ビーム4のD1の照射されている位置は(X3−X4+X5)となり、CCDカメラ9の移動において生じる累積誤差による影響もなく、高精度に走査ビーム4の照射位置を取得することが可能となる。
【0091】
なお、基準ビーム21を走査ビーム4とは明らかに異なる形状にすることによって、基準ビーム21と走査ビーム4の誤認による測定ミスを防ぐことができる。
【0092】
(第4実施形態)図14は、本発明の第4実施形態の走査光学系ビーム測定装置を示す図である。本実施形態の走査光学系ビーム測定装置は、第3実施形態の基準ビーム照射手段20を書込み光学系2の全走査領域を含む長さにアレイ状に配列して走査ビーム4のドット13の走査方向と平行に基準ビーム21を複数照射するように構成し、また、第3実施形態の構成に基準ビームカウント手段としての基準ビームカウント部23を加えて構成したものである。
【0093】
基準ビームカウント部23は、CCDカメラ9の撮像範囲9aを通過した基準ビーム21のドット22の数をカウントするもので、本実施形態において基準ビームカウント部23は、基準ビームカウント部23によってカウントされた基準ビーム21のドット22の数を記憶する記憶部17としての役割も併せ持っている。
【0094】
次に動作を説明する。図14に示すように、書込み光学系2の全走査領域を含む長さにアレイ状に配列された基準ビーム照射手段20は、基準ビーム21の間隔が一定の間隔L1になるように設置され、基準ビーム照射手段20から照射される基準ビーム21の間隔L1は既知のものであるので、CCDカメラ9の撮像面を横切る基準ビーム21の数をカウントすることによって、得られたカウント数と基準ビーム照射手段20の基準ビーム21の間隔と基準ビーム21の照射位置情報に基づき走査面内におけるCCDカメラ9の位置を取得でき、CCDカメラ9を移動させた場合でも移動の際に生じる累積誤差の影響を含まない正確な走査ビーム4の照射されている位置を取得することが可能となる。
【0095】
基準ビーム照射手段20の基準ビーム21の間隔がL1で均一であるとすると、測定装置原点から数えてn個の基準ビーム21がCCDカメラ9の撮像面を通過した地点で、CCDカメラ9の撮像範囲9a内における座標X6、X7に基準ビーム21及び測定対象である走査ビーム4が照射されていた場合、走査ビーム4の走査面内における位置は(L1×n−X8−X6+X7)となる。
【0096】
また、書込み光学系2の走査領域においては、特に走査領域端部ではCCDカメラ9の移動の際に生じる累積誤差のために所望の基準ビーム21がCCDカメラ9の撮像範囲9aに照射されない場合がある。図15に示すように、例えば測定装置原点から距離L3付近に照射されている走査ビーム4のドットD2〜D5を測定する場合、移動部11に設けられている図示しないステッピングモータやサーボモータ等を用いてCCDカメラ9を距離L3だけ移動させる。
【0097】
CCDカメラ9の移動の際に累積誤差がL4だけ生じた場合、CCDカメラ9の撮像範囲9aに照射される走査ビーム4のドットはD1〜D4であり、走査ビーム4のドットD5は撮像することができない。そのため、ビーム情報取得部10によってCCDカメラ9の実移動距離L5、及び、所望の移動距離L3との誤差であるL4=L3−L5を算出し、この算出結果に基づいて制御部12が、CCDカメラ9を誤差L4だけ更に移動させるよう移動部11を制御することで、走査ビームD5をCCDカメラ9の撮像範囲9a内に照射させることができる。
【0098】
図16に本実施形態の走査光学系ビーム測定方法のフローチャートに示す。測定開始後(ステップS401)、CCDカメラ9を走査面内の測定装置原点に原点復帰させる(ステップS402)。次に、CCDカメラ9を移動工程において主走査方向に移動させ、撮像工程における撮像範囲9aを通過した基準ビーム21のドット22の数をカウントする基準ビームカウント工程においてCCDカメラ9の撮像範囲9aを通過した基準ビーム21のドット22の数をカウントし(ステップS403)、基準ビームカウント工程によってカウントされた基準ビーム21のドット22の数を記憶する記憶工程において、カウントされたドット22の数は記憶される。記憶工程において記憶された基準ビーム21のドット22の数及び基準ビーム21が照射されている位置情報に基づいてビーム情報取得部10がCCDカメラ9の実移動距離L5、及び、所望の移動距離L3との誤差であるL4=L3−L5を算出する(ステップS404)。
【0099】
制御部12が、この算出結果に基づいて撮像工程における撮像位置を誤差L4だけ更に移動させるよう移動部11を制御することで(ステップS405)、所望の走査ビーム4をCCDカメラ9の撮像範囲9aに照射させることができ確実に所望の走査ビーム4の画像の取得が可能となり(ステップS406)、画像の取得後測定を終了する(ステップS407)。
【0100】
また、書込み光学系2の走査ライン14に対してCCDカメラ9の移動ラインが平行でない場合、得られた走査ビーム4の情報には平行度の誤差の情報を含んでしまい、正確な走査ビームに対する情報が得られない。例えばCCDカメラ9の撮像可能な領域が主走査方向に700μm、平行度の差が1°の場合、
700×tan(π/180)=12.2
となり、走査ビーム4の副走査方向の誤差は10μm以上になってしまう。
【0101】
図17に示すように、複数の基準ビーム21のドット22がCCDカメラ9の撮像範囲9aに照射されるように設置し、得られた画像から基準ビーム21のドット22の重心位置を結んだ直線の傾きβをビーム情報取得部10によって算出する。この傾きβは書込み光学系2に対するCCDカメラ9の移動ラインの平行度の誤差であり、画像演算によって傾きβだけ走査ビーム4の画像情報を回転する演算を行うことによって図18に示すように、傾きを除去した正確な走査ビーム4に対する情報を取得することが可能となる。
【0102】
(第5実施形態)図19は、本発明の第5実施形態の走査光学系ビーム測定装置を示す図である。本実施形態の走査光学系ビーム測定装置は、第4実施形態の構成に基準ビーム21のドット22の位置を検出する位置検出素子30を加えて構成したものである。
【0103】
図19に示すように、位置検出素子30はCCDカメラ9の撮像範囲9a下部にCCDカメラ9の撮像面と平行に設けられ、位置検出工程において高速で基準ビーム照射工程によって照射される基準ビーム21の位置を検出することが可能なものである。
【0104】
次に動作について説明する。制御部12は、第4実施形態と同様にして、位置検出素子30によって検出される基準ビーム照射位置に基づいて、走査ビーム4の走査面内における位置を算出する。
【0105】
なお、位置検出素子30の位置はCCDカメラ9の撮像範囲9aの上部にCCDカメラ9の撮像面と平行に設けられてもよい。
【0106】
(第6実施形態)図20は、本発明の第6実施形態の走査光学系ビーム測定装置を示す図である。本実施形態の走査光学系ビーム測定装置は、第5実施形態の構成において、構成の一つである位置検出素子30の位置を変更したものである。
【0107】
図20に示すように基準ビーム照射手段20及び位置検出素子30を、走査ビーム4を撮像するCCDカメラ9の撮像範囲9a外、即ち、CCDカメラ9の走査ビーム4の撮像に影響を及ぼさない位置、例えばCCDカメラ9の裏側に設置する。
【0108】
上述の構成によれば、CCDカメラ9の撮像範囲9aが狭い場合に、基準ビーム21の漏れ光が測定されることで発生するノイズ等が走査ビーム4の情報に与える誤差要因を除去し、高精度に走査ビームに対する情報を取得することが可能となる。
【0109】
なお、基準ビーム照射手段20及び位置検出素子30は走査ビーム4に影響を与えない場所であればよいので、例えばCCDカメラ9の上下等に設置しても良い。
【0110】
(第7実施形態)図21は、本発明の第7実施形態の走査光学系ビーム測定装置を示す図である。本実施形態の走査光学系ビーム測定装置は、第4実施形態の構成に基準ビーム21の位置を検出する位置検出素子30と位置変更手段としてのZ軸ステージ40を加えて構成したものである。なお、本実施形態において制御部12は、CCDカメラ9の撮像範囲9a内に走査ビーム4が照射されるように、CCDカメラ9によって撮像される基準ビーム21の位置に基づいてZステージ40を副走査方向に制御する副走査方向制御手段をも構成している。なお、Zステージ40は位置検出素子30によって検出される基準ビーム21の位置に基づいて副走査方向制御手段に副走査方向に制御されてもよい。
【0111】
位置検出素子30は、例えば図21に示すようにCCDカメラ9の上端及び下端に設けられ、基準ビーム21の照射位置の検出を行う。
【0112】
Z軸ステージ40は、撮像工程における撮像位置に対する書込み光学系2の副走査方向の相対位置を変更する位置変更工程においてCCDカメラ9の撮像範囲9aに対する書込み光学系2の副走査方向の相対位置を変更するものである。
【0113】
上述の構成によれば、CCDカメラ9が取り付けられている移動部11が副走査方向に振れて走査ビーム4がCCDカメラ9の撮像範囲9a外になってしまう場合、図21に示すように、書込み光学系2及び基準ビーム照射手段20を搭載したZ軸ステージ40によって副走査方向に移動可能であるため、CCDカメラ9の上端及び下端に設けられている位置検出素子30によって検出される基準ビーム21の位置情報に基づいて副走査方向に書込み光学系2及び基準ビーム照射手段20を移動することによって、確実に走査ビーム4を測定することが可能となる。
【0114】
なお、本実施形態の構成は、CCDカメラ9に対する書込み光学系2の副走査方向の相対位置の振れによる影響が顕著になる拡大光学系41を用いた場合に、より一層効果的となる。
【0115】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、書込み光学系の走査領域において複数回の測定を行う場合でも、撮像手段の移動量を正確に求めるために例えばレーザ測長器などの高価な測定器を必要とせず、移動による誤差を除去し正確に走査ビームを測定することが可能になる。
【0116】
また、請求項2記載の発明によれば、書込み光学系の走査方向に対する撮像手段の移動方向の平行度の影響を除去し、より正確に走査ビームを測定することが可能となる。
【0117】
また、請求項記載の発明によれば、書込み光学系の走査領域において、撮像手段の位置決め誤差量の影響を取り除き、走査ビームの照射位置を正確に取得することが可能となる。
【0118】
また、請求項記載の発明によれば、書込み光学系の走査領域において、撮像手段の位置決め誤差量、及び、撮像手段の移動方向と書込み光学系の走査方向の平行度の誤差の影響を取り除き、走査ビームの照射位置を正確に取得することが可能となる。
【0119】
また、請求項1又は2記載の発明によれば、測定対象機種や測定倍率が変更された場合においても、撮像手段の移動量の設定をその度に変更することなく測定することが可能となる。
【0120】
また、請求項記載の発明によれば、走査面全域において、照射されている走査ビームのドット間隔を正確に取得することが可能となる。
【0121】
また、請求項1又は2記載の発明によれば、照射されている走査ビームの位置情報をモニタ上で容易に観察することが可能となる。
【0122】
また、請求項記載の発明によれば、撮像工程における撮像位置の移動量を正確に求めるために例えばレーザ測長器などの高価な測定器を用いることなく、移動による誤差を除去し正確に走査ビームを測定することが可能になる。
【0123】
また、請求項記載の発明によれば、書込み光学系の走査方向に対する撮像工程における撮像位置の移動方向の平行度の影響を除き、より正確に走査ビームを測定することが可能となる。
【0124】
また、請求項3又は4記載の発明によれば、測定対象機種や測定倍率が変更された場合においても、撮像工程における撮像位置の移動量の設定をその度に変更することなく自動で測定することが可能となる。
【0125】
また、請求項記載の発明によれば、移動手段による位置決め誤差の影響を除去し、書込み光学系の走査領域において走査ビームが照射されている位置を取得することが可能となる。
【0126】
また、請求項記載の発明によれば、移動手段による位置決め誤差の影響を除去し、書込み光学系の走査領域において走査ビームが照射されている位置を取得することが可能となる。
【0127】
また、請求項記載の発明によれば、書込み光学系の走査領域において、所望の走査ビームを設定通りの位置に移動させることができ、確実に所望の走査ビームに対する情報を取得することが可能となる。
【0128】
また、請求項記載の発明によれば、書込み光学系の走査方向に対する撮像手段の撮像方向の平行度の影響を除き、より正確に走査ビームを測定することが可能となる。
【0129】
また、請求項記載の発明によれば、副走査方向に撮像手段がずれた場合においても、撮像手段と書込み光学系の副走査方向の相対位置を移動させることで走査ビームを測定することが可能となる。
【0130】
また、請求項記載の発明によれば、撮像手段をより高速で位置決めすることができ測定時間を短縮することが可能となる。
【0131】
また、請求項記載の発明によれば、移動手段による位置決め誤差の影響を除去し、書込み光学系の走査領域において走査ビームが照射されている位置を取得することが可能となる。
【0132】
また、請求項記載の発明によれば、書込み光学系の走査領域において、所望の走査ビームを設定通りの位置に移動させることができ、確実に所望の走査ビームに対する情報を取得することが可能となる。
【0133】
また、請求項記載の発明によれば、基準ビームからの漏れ光による誤差要因を取り除き、より高精度に走査ビームに対する情報を取得することが可能となる。
【0134】
また、請求項記載の発明によれば、書込み光学系の走査方向に対する撮像手段の移動方向の平行度の影響を除き、より正確に走査ビームを測定することが可能となる。
【0135】
また、請求項10記載の発明によれば、副走査方向に撮像手段がずれ、走査ビームが撮像手段の撮像範囲外に照射された場合に関しても撮像手段と書込み光学系の相対位置を移動させ走査ビームを測定することが可能となる。
【0136】
また、請求項11記載の発明によれば、例えばレーザ測長器などの高価な測定器を用いることなく、移動工程における位置決め誤差の影響を除去し、走査ビームが照射されている位置を取得することが可能となる。
【0137】
また、請求項11記載の発明によれば、書込み光学系の走査領域において所望の走査ビームが撮像工程の撮像位置に確実に照射されるよう位置決めすることが可能となる。
【0138】
また、請求項11記載の発明によれば、副走査方向に撮像工程における撮像位置がずれた場合に関しても撮像工程における撮像位置と書込み光学系の相対位置を移動させることによって確実に走査ビームを測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る走査光学系ビーム測定装置を示す図である。
【図2】走査ビームと撮像手段の撮像範囲を示す図である。
【図3】撮像手段の移動を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る走査光学系ビーム測定方法のフローチャートである。
【図5】撮像手段によって取得された画像を示す図である。
【図6】撮像手段によって取得された傾きをもった画像を示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る走査光学系ビーム測定方法のフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係る走査光学系ビーム測定装置を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る走査光学系ビーム測定方法のフローチャートである。
【図10】フォトダイオードからの出力を示す図である。
【図11】撮像手段によって取得されるドットの座標を示す図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る走査光学系ビーム測定装置を示す図である。
【図13】書込み光学系の走査面内における基準ビームと走査ビームの位置を示す図である。
【図14】本発明の第4実施形態に係る走査光学系ビーム測定装置を示す図である。
【図15】実移動距離と所望の移動距離との誤差を示す図である。
【図16】本発明の第4実施形態に係る走査光学系ビーム測定方法のフローチャートである。
【図17】撮像手段によって取得された傾きをもった画像を示す図である。
【図18】取得された画像を画像演算することによって得られた画像を示す図である。
【図19】本発明の第5実施形態に係る走査光学系ビーム測定装置を示す図である。
【図20】本発明の第6実施形態に係る走査光学系ビーム測定装置を示す図である。
【図21】本発明の第7実施形態に係る走査光学系ビーム測定装置を示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 書込み光学系
4 走査ビーム
9 CCDカメラ(撮像手段)
11 移動部(移動手段)
10 ビーム情報取得部(ビーム情報取得手段)
12 制御部(制御手段)
13 ドット
15 フォトダイオード(光検出手段)
17 記憶保持部(記憶手段)
16 走査ビームカウント部(走査ビームカウント手段)
18 比較演算部(比較手段)
9a 撮像範囲
21 基準ビーム
20 基準ビーム照射手段
40 Z軸ステージ(位置変更手段)
30 位置検出素子
23 基準ビームカウント部(基準ビームカウント手段)

Claims (11)

  1. 画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像手段と、前記撮像手段を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって、前記撮像手段に複数の画像を取得させる移動手段と、前記撮像手段によって撮像された複数の前記画像に基づいて、前記書込み光学系の走査領域内の前記走査ビームに対する情報を取得するビーム情報取得手段とを備えることによって、前記走査ビームを測定する走査光学系ビーム測定装置において、直前に前記撮像手段によって取得された前記画像内の前記ドット列のうち前記撮像手段の移動方向先頭の1ドットが、前記撮像手段によって取得される前記画像内の前記ドット列に含まれるように前記移動手段を制御する制御手段を備え、
    前記ビーム情報取得手段が、前記書込み光学系の全走査領域内において、前記撮像手段によって重複して取得された前記ドットから前記撮像手段の位置決め誤差量を算出し、算出した前記撮像手段の位置決め誤差量に基づき前記走査ビームの照射位置を補正演算することを特徴とし、
    前記撮像手段によって取得された前記画像内のドット数が前記ビーム情報取得手段によって取得されるとともに、前記撮像手段の移動方向後端部に設けられ、前記移動手段による前記撮像手段の主走査方向への移動に伴い通過する前記走査ビームのドットを検出する光検出手段と、前記ビーム情報取得手段によって取得された前記画像内のドット数を記憶する記憶手段と、前記光検出手段によって検出された前記走査ビームのドット数をカウントする走査ビームカウント手段と、前記記憶手段によって記憶された前記画像内のドット数と前記走査ビームカウント手段によってカウントされた前記走査ビームのドット数とを比較演算する比較手段とを備え、前記制御手段が、前記比較手段からの演算結果に基づいて、前記移動手段を制御することを特徴とし、
    前記ビーム情報取得手段によって取得された前記走査ビームに対する情報を画像表示する表示手段を備えることを特徴とする走査光学系ビーム測定装置。
  2. 画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像手段と、前記撮像手段を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって、前記撮像手段に複数の画像を取得させる移動手段と、前記撮像手段によって撮像された複数の前記画像に基づいて、前記書込み光学系の走査領域内の前記走査ビームに対する情報を取得するビーム情報取得手段とを備えることによって、前記走査ビームを測定する走査光学系ビーム測定装置において、直前に前記撮像手段によって取得された前記画像内の前記ドット列のうち前記撮像手段の移動方向先頭の複数のドットが、前記撮像手段によって取得される前記画像内の前記ドット列に含まれるように前記移動手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とし、
    前記ビーム情報取得手段が、前記書込み光学系の全走査領域内において、前記撮像手段によって重複して取得された前記ドットから前記撮像手段の位置決め誤差量や回転量を算出し、算出した前記撮像手段の位置決め誤差量や回転量に基づき前記走査ビームの照射位置を補正演算し、
    前記撮像手段によって取得された前記画像内のドット数が前記ビーム情報取得手段によって取得されるとともに、前記撮像手段の移動方向後端部に設けられ、前記移動手段による前記撮像手段の主走査方向への移動に伴い通過する前記走査ビームのドットを検出する光検出手段と、前記ビーム情報取得手段によって取得された前記画像内のドット数を記憶する記憶手段と、前記光検出手段によって検出された前記走査ビームのドット数をカウントする走査ビームカウント手段と、前記記憶手段によって記憶された前記画像内のドット数と前記走査ビームカウント手段によってカウントされた前記走査ビームのドット数とを比較演算する比較手段とを備え、前記制御手段が、前記比較手段からの演算結果に基づいて、前記移動手段を制御することを特徴とし、
    前記ビーム情報取得手段が、前記書込み光学系の全走査領域内における前記走査ビームの各ドット間距離を算出することを特徴とし、
    前記ビーム情報取得手段によって取得された前記走査ビームに対する情報を画像表示する表示手段を備えることを特徴とする走査光学系ビーム測定装置。
  3. 画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像工程と、前記走査ビームのドット列を撮像する撮像位置を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって前記撮像工程において複数の画像を取得させる移動工程とを備え、前記移動工程において、直前に前記撮像工程において取得された前記画像内の前記ドット列のうち前記撮像位置の移動方向先頭の1ドットが、前記撮像工程によって取得される前記画像内の前記ドット列に含まれるように前記撮像位置を主走査方向に移動させることを特徴とし、
    前記撮像工程において取得された前記画像内の前記走査ビームのドット数を記憶する記憶工程と、前記記憶工程において前記撮像工程で取得された前記画像内の前記走査ビームのドット数を記憶した後、前記移動工程において前記撮像位置を主走査方向に移動させることで前記撮像工程において撮像された撮像範囲を通過する前記走査ビームのドット数をカウントする走査ビームカウント工程と、前記記憶工程で記憶された前記画像内の前記走査ビームのドット数と前記走査ビームカウント工程でカウントされた前記走査ビームのドット数とを比較演算する比較工程とを備え、前記移動工程において、前記比較工程の演算結果に基づいて前記撮像工程における前記撮像位置を移動させることを特徴とする走査光学系ビーム測定方法。
  4. 画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像工程と、前記走査ビームのドット列を撮像する撮像位置を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって前記撮像工程において複数の画像を取得させる移動工程とを備え、前記移動工程において、直前に前記撮像工程において取得された前記画像内の前記ドット列のうち前記撮像位置の移動方向先頭の複数のドットが、前記撮像工程において取得される前記画像内の前記ドット列に含まれるように前記撮像位置を主走査方向に移動させることを特徴とし、
    前記撮像工程において取得された前記画像内の前記走査ビームのドット数を記憶する記憶工程と、前記記憶工程において前記撮像工程で取得された前記画像内の前記走査ビームのドット数を記憶した後、前記移動工程において前記撮像位置を主走査方向に移動させることで前記撮像工程において撮像された撮像範囲を通過する前記走査ビームのドット数をカウントする走査ビームカウント工程と、前記記憶工程で記憶された前記画像内の前記走査ビームのドット数と前記走査ビームカウント工程でカウントされた前記走査ビームのドット数とを比較演算する比較工程とを備え、前記移動工程において、前記比較工程の演算結果に基づいて前記撮像工程における前記撮像位置を移動させることを特徴とする走査光学系ビーム測定方法。
  5. 画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像手段と、前記撮像手段を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって、前記撮像手段に画像を取得させる移動手段と、前記撮像手段によって取得された前記画像に基づいて、前記書込み光学系の走査領域内の前記走査ビームに対する情報を取得するビーム情報取得手段とを備えることによって、前記走査ビームを測定する走査光学系ビーム測定装置において、前記走査ビームの前記走査面内における位置を算出する基準となるとともに前記撮像手段に撮像される基準ビームを照射する基準ビーム照射手段を備え、前記ビーム情報取得手段が、前記撮像手段によって撮像された前記基準ビームの位置に基づいて前記走査領域内における前記走査ビームの位置を算出することを特徴とし、
    前記基準ビーム照射手段によって照射される前記基準ビームのドットが前記走査ビームの走査方向と平行に複数照射され、前記移動手段によって前記撮像手段を主走査方向に移動させることで前記撮像手段を通過した前記基準ビームのドット数をカウントする基準ビームカウント手段と、前記基準ビームカウント手段によってカウントされた前記基準ビームのドット数を記憶する記憶手段とを備え、
    前記ビーム情報取得手段が、前記記憶手段に記憶された前記基準ビームのドット数及び前記撮像手段によって撮像された前記基準ビームの位置に基づいて前記走査ビームの前記走査面内における位置を算出することを特徴とし、
    前記記憶手段によって記憶されている前記基準ビームのドット数及び前記撮像手段によって撮像された前記基準ビームの位置に基づいて、前記撮像手段の実移動距離と所望の移動距離との差を前記ビーム情報取得手段によって算出し、算出結果に基づいて前記撮像手段を所望の位置に移動させるように前記移動手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする走査光学系ビーム測定装置。
  6. 前記基準ビーム照射手段によって前記撮像手段の撮像範囲に複数の前記基準ビームが照射され、前記ビーム情報取得手段が、前記撮像手段によって取得される複数の前記基準ビームの位置から前記書込み光学系の走査方向と前記撮像手段の移動方向との傾きを算出し、算出結果に基づいて前記走査ビームに対する情報から前記傾きを補正演算することを特徴とした請求項5に記載の走査光学系ビーム測定装置。
  7. 前記撮像手段に対する前記書込み光学系の副走査方向の相対位置を変更する位置変更手段と、前記撮像手段の撮像範囲内に前記走査ビームが照射されるように、前記撮像手段によって撮像される前記基準ビームの位置に基づき位置変更手段を制御する副走査方向制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の走査光学系ビーム測定装置。
  8. 画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像手段と、前記撮像手段を前記書込み光学系の走査面内で平行移動させることによって、前記撮像手段に画像を取得させる移動手段と、前記撮像手段によって取得された前記画像に基づいて、前記書込み光学系の走査領域内の前記走査ビームに対する情報を取得するビーム情報取得手段とを備えることによって、前記走査ビームを測定する走査光学系ビーム測定装置において、前記走査ビームの前記走査面内における位置を算出する基準となる基準ビームを照射する基準ビーム照射手段と、前記基準ビームの位置を検出する位置検出素子とを備え、前記ビーム情報取得手段が、前記位置検出素子によって検出された前記基準ビームの位置に基づいて前記走査ビームの前記走査領域内における位置を算出することを特徴とし、
    前記基準ビーム照射手段によって照射される前記基準ビームのドットが前記走査ビームの走査方向と平行に複数照射され、前記移動手段によって前記撮像手段を主走査方向に移動させることで前記撮像手段を通過した前記基準ビームのドット数をカウントする基準ビームカウント手段と、前記基準ビームカウント手段によってカウントされた前記基準ビームのドット数を記憶する記憶手段とを備え、前記ビーム情報取得手段が、前記記憶手段に記憶された前記基準ビームのドット数及び前記位置検出素子によって検出された前記基準ビームの位置に基づいて前記走査ビームの前記走査領域内における位置を算出することを特徴とし、
    前記記憶手段によって記憶されている前記基準ビームのドット数及び前記位置検出素子によって検出された前記基準ビームの位置に基づいて前記撮像手段の実移動距離と所望の移動距離との差を前記ビーム情報取得手段によって算出し、算出結果に基づいて前記撮像手段を所望の位置に移動させるように前記移動手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とし、
    前記基準ビーム照射手段及び前記位置検出素子を前記撮像手段の撮像範囲外に配置することを特徴とする走査光学系ビーム測定装置。
  9. 前記基準ビーム照射手段によって前記撮像手段の撮像範囲内に複数の前記基準ビームが照射され、前記ビーム情報取得手段が、前記位置検出素子によって検出される複数の前記基準ビームの位置から前記書込み光学系の走査方向と前記撮像手段の移動方向との傾きを算出し、算出結果に基づいて前記走査ビームに対する情報から前記傾きを補正演算することを特徴とした請求項8に記載の走査光学系ビーム測定装置。
  10. 前記撮像手段に対する前記書込み光学系の副走査方向の相対位置を変更する位置変更手段と、前記撮像手段の撮像範囲内に前記走査ビームが照射されるように、前記位置検出素子によって検出される前記基準ビームの位置に基づき位置変更手段を制御する副走査方向制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項8又は9に記載の走査光学系ビーム測定装置。
  11. 画像形成装置の書込み光学系によって照射される走査ビームのドット列を撮像する撮像工程と、前記撮像工程における撮像位置を前記書込み光学系の走査面内で主走査方向に移動させることによって、前記撮像工程において複数の画像を取得させる移動工程と、前記撮像工程において取得された前記画像に基づいて、前記書込み光学系の走査領域内の前記走査ビームに対する情報を取得するビーム情報取得工程と、前記走査ビームの前記走査面内における位置を算出する基準となる基準ビームを照射する基準ビーム照射工程と、前記基準ビーム照射工程によって照射される前記基準ビームの位置を検出する位置検出工程とを備え、
    前記ビーム情報取得工程において、前記位置検出工程において検出された前記基準ビームの位置に基づいて前記走査面内における前記走査ビームの位置を算出し、
    前記基準ビーム照射工程によって照射される前記基準ビームのドットが前記走査ビームの走査方向と平行に複数照射され、前記移動工程において前記撮像位置を主走査方向に移動させることで前記撮像工程において撮像された撮像範囲を通過した前記基準ビームのドット数をカウントする基準ビームカウント工程と、前記基準ビームカウント工程によってカウントされた前記基準ビームのドット数を記憶する記憶工程と、前記記憶工程によって記憶されている前記基準ビームのドット数及び前記位置検出工程において検出された前記基準ビームの位置に基づいて、前記ビーム情報取得工程が前記撮像工程における撮像位置の実移動距離と所望の移動距離との差を算出し、前記算出結果に基づいて前記撮像工程における撮像位置を所望の位置に移動させるように前記移動工程を制御する制御工程と、を備えたことを特徴とし、
    前記撮像工程における撮像位置に対する前記書込み光学系の副走査方向の相対位置を変更する位置変更工程を備え、前記位置変更工程において、前記撮像工程において前記走査ビームが撮像されるように、前記位置検出工程において検出される前記基準ビームの位置に基づいて、前記撮像工程における撮像位置と前記書込み光学系の副走査方向の相対位置を移動することを特徴とする走査光学系ビーム測定方法。
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