JP4293548B2 - コイル部品 - Google Patents

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Description

本発明は、コイル部品に関する。
この種のコイル部品として、巻芯部と当該巻芯部の軸方向の両端に位置する一対の鍔部とを有するコア、いわゆるドラムコアと、巻芯部に巻回された巻線と、巻線に電気的に接続されると共に鍔部に設けられた電極と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1、特に図17参照)。特許文献1に記載されたコイル部品には、U−T形、E−I形又はI−U形の2つのコアの組み合わせからなる磁性コアと、一方のコアの上面から実装面(底面)に亙って嵌着された板状の電極とを備えたコイル部品も開示されている。
特開2003−22916号公報
本発明者らは、種々のコイル部品の中でも、上述したドラムコアに板状の電極を設けた構成を有するコイル部品に着目して研究開発を進めたところ、以下の問題点を見出すに至った。板状の電極はコアの鍔部に設けられることとなるが、電極と鍔部との間に、わずかではあるがガタが生じる。電極と鍔部の間にガタが生じた場合、電極が鍔部から外れてしまう懼れがある。
本発明は、コアの鍔部と電極との間にガタつきが生じるのを抑制することが可能なコイル部品を提供することを課題とする。
本発明に係るコイル部品は、巻芯部と、当該巻芯部の軸方向の両端に位置する一対の鍔部とを有するコアと、巻芯部に巻回された巻線と、巻線に電気的に接続されると共に鍔部に設けられた板状の電極と、を備え、一対の鍔部は、巻芯部の軸心方向に直交する第1の側面と、当該第1の側面に交差する方向に伸びると共に互いに対向する一対の第2の側面と、をそれぞれ有し、一対の第2の側面うち少なくとも一方の第2の側面は、第1の平面と、巻芯部の軸心方向に見て第1の平面よりも巻芯部側に位置し且つ巻芯部の軸心方向に直交する方向に見て第1の平面よりも他方の第2の側面側に位置する第2の平面と、を含み、少なくとも一方の第2の側面には、第1の平面と第2の平面との境界段差を跨ぐように凹部が設けられており、電極は、第1の側面に対峙する第1の部分と、当該第1の部分の各端部から伸びると共に第2の側面にそれぞれ対峙する一対の第2の部分とを有し、少なくとも一方の第2の側面に対峙する第2の部分には、凹部に対応する位置に凸部が設けられており、電極は、凸部が凹部に入った状態で一対の第2の部分により一対の第2の側面を狭持することにより、鍔部に設けられていることを特徴とする。
本発明に係るコイル部品では、電極は、上述したように、凸部が凹部に入った状態で一対の第2の部分により一対の第2の側面を狭持することにより、鍔部に設けられる。特に、少なくとも一方の第2の側面は第1の平面と第2の平面とを含むと共に、凹部が第1の平面と第2の平面との境界段差を跨ぐように設けられているので、上記少なくとも一方の第2の側面と当該第2の側面に対峙する電極の第2の部分とが干渉するのが抑制されることとなる。この結果、鍔部と電極との間にガタつきが生じるのを抑制することができる。
また、少なくとも一方の第2の側面の第1の平面には、当該第1の平面の第1の側面側の端から凹部にわたるように、溝部が設けられており、溝部の深さは、凹部の深さよりも浅く設定されていることが好ましい。この場合、溝部が凸部を凹部まで導く案内溝として機能することとなり、電極を鍔部に容易に装着することができる。また、凹部は溝部よりも深いため、凹部の底面と溝部の底面とで段差部が形成されることとなる。この段差部と電極の凸部とが干渉することにより、装着された電極が外れてしまうのを防ぐことができる。
また、少なくとも一方の第2の側面の第1の平面には、当該第1の平面の第1の側面側の端から凹部にわたるように、溝部が設けられており、溝部の開口端の幅は、凹部の開口端の幅よりも小さく設定されていることが好ましい。この場合、溝部が凸部を凹部まで導く案内溝として機能することとなり、電極を鍔部に容易に装着することができる。また、溝部の開口端の幅は、凹部の開口端の幅よりも小さいため、凹部の開口端と溝部の開口端とで角部が形成されることとなる。この角部と電極の凸部とが干渉することにより、装着された電極が外れてしまうのを防ぐことができる。
また、第1の部分と、少なくとも一方の第2の側面に対峙する第2の部分とが成す角度は、鋭角であることが好ましい。この場合、一対の第2の部分が一対の第2の側面を狭持する力が大きくなり、ガタつきが生じるのをより一層抑制することができる。また、装着された電極が外れてしまうのを防ぐことができる。なお、上述したように、上記少なくとも一方の第2の側面は第1の平面と第2の平面とを含むので、第1の部分と上記少なくとも一方の第2の側面に対峙する第2の部分とが成す角度が鋭角である場合でも、上記少なくとも一方の第2の側面と当該第2の側面に対峙する電極の第2の部分との干渉は抑制される。
また、一対の第2の側面は、第1の平面と第2の平面とをそれぞれ含み、凹部は、一対の第2の側面にそれぞれ設けられ、凸部は、一対の第2の部分にそれぞれ設けられており、電極は、凸部が凹部にそれぞれ入った状態で一対の第2の部分により一対の第2の側面を狭持することにより、鍔部に設けられていることが好ましい。この場合、凹部は一対の第2の側面にそれぞれ設けられ、凸部は一対の第2の部分にそれぞれ設けられているので、装着された電極が外れてしまうのを確実に防ぐことができる。なお、上述したように、一対の第2の側面は第1の平面と第2の平面とをそれぞれ含むので、各第2の側面と当該各第2の側面に対峙する電極の各第2の部分との干渉は抑制される。
また、一対の第2の側面の第1の平面には、当該第1の平面の第1の側面側の端から凹部にわたるように、溝部がそれぞれ設けられており、各溝部の深さは、各凹部の深さよりも浅く設定されていることが好ましい。この場合、各溝部が凸部を凹部まで導く案内溝として機能することとなり、電極を鍔部に容易に装着することができる。また、各凹部は各溝部よりも深いため、各凹部の底面と各溝部の底面とで段差部が形成されることとなる。各段差部と電極の各凸部とが干渉することにより、装着された電極が外れてしまうのを確実に防ぐことができる。
また、一対の第2の側面の第1の平面には、当該第1の平面の第1の側面側の端から凹部にわたるように、溝部がそれぞれ設けられており、各溝部の開口端の幅は、各凹部の開口端の幅よりも小さく設定されていることが好ましい。この場合、各溝部が凸部を凹部まで導く案内溝として機能することとなり、電極を鍔部に容易に装着することができる。また、各溝部の開口端の幅は、各凹部の開口端の幅よりも小さいため、各凹部の開口端と各溝部の開口端とで角部が形成されることとなる。各角部と各電極の凸部とが干渉することにより、装着された電極が外れてしまうのを確実に防ぐことができる。
また、第1の部分と、一対の第2の部分とがそれぞれ成す角度は、いずれも鋭角であることが好ましい。この場合、一対の第2の部分が一対の第2の側面を狭持する力が大きくなり、ガタつきが生じるのをより一層抑制することができる。また、装着された電極が外れてしまうのを防ぐことができる。なお、上述したように、各第2の側面は第1の平面と第2の平面とをそれぞれ含むので、第1の部分と各第2の側面に対峙する第2の部分とが成す角度が鋭角である場合でも、各一方の第2の側面と当該第2の側面対峙する電極の各第2の部分との干渉は抑制される。
本発明によれば、コアの鍔部と電極との間にガタつきが生じるのを抑制することが可能なコイル部品を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。本実施形態は、本発明をコモンモードフィルタに適用した例である。
図1〜図6に基づいて、本実施形態に係るコモンモードフィルタ1の構成を説明する。図1は、本実施形態に係るコモンモードフィルタを示す斜視図である。図2及び図3は、本実施形態に係るコモンモードフィルタに含まれるコアを示す斜視図である。図4は、本実施形態に係るコモンモードフィルタに含まれる電極を示す斜視図である。図5及び図6は、本実施形態に係るコモンモードフィルタに含まれるコアの鍔部周辺の断面図である。
コモンモードフィルタ1は、図1に示されるように、コア10と、巻線30と、電極40とを備えている。
コア10は、図2及び図3にも示されるように、巻芯部12と、当該巻芯部12の軸方向の両端に形成された一対の鍔部13とを有している。コア10は、いわゆるドラムコアである。コア10は、磁性体(例えば、フェライト等)又は非磁性体(例えば、セラミック等)からなる。巻芯部12は、四角柱形状を呈している。各鍔部13は、直方体形状を呈している。巻芯部12と鍔部13とは、一体的に形成されている。コア10は、その巻芯部12の軸心方向に平行な断面での形状がH字状を呈している。以下、鍔部13については、それぞれが略同一形状であるため、特に明記しない限り、片側のみで説明し、図2及び図3に示すように、巻芯部12の長手方向をX軸方向、巻芯部12の幅方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向と定義して説明する。
各鍔部13は、巻芯部12に連結する第1の部分14と、当該第1の部分14よりY軸方向に延出されている第2の部分15と、第2の部分15の反対方向に延出されている第2の部分16と、を有している。これら第1の部分14と第2の部分15とは、巻芯部12の軸芯を通るZX平面に対して面対称な構成になっている。
第1の部分14は、Z軸方向が長手方向であり且つY軸方向が幅方向であって、巻芯部12と略同一の幅である略直方体形状を呈している。第1の部分14は、一対の第1の側面14a,14bと、一対の第2の側面14c,14dと、一対の第3の側面14e,14fと、を有している。第1の側面14a,14b同士は、X軸方向で見て互いに対向するように位置している。第2の側面14c,14d同士は、Z軸方向で見て互いに対向し、且つ、各第1の側面14a,14bに交差する方向(本実施形態においては、直交する方向)に伸びるように位置している。第3の側面14e,14f同士は、Y軸方向で見て互いに対向し、且つ、各第1の側面14a,14b及び各第2の側面14c,14dに交差する方向(本実施形態においては、直交する方向)に伸びるように位置している。各第1の側面14a,14bは巻芯部12の軸心方向に直交することとなる。第1の側面14bには、巻芯部12が連結されることとなる。
第2の部分15は、第1の部分14の第3の側面14eからY軸方向に伸び、Z軸方向が長手方向である略直方体形状を呈している。第2の部分15は、一対の第1の側面15a,15bと、一対の第2の側面15c,15dと、第3の側面15eと、を有している。第1の側面15a,15b同士は、X軸方向で見て互いに対向するように位置している。第2の側面15c,15d同士は、Z軸方向で見て互いに対向し、且つ、各第1の側面15a,15bに交差する方向に伸びるように位置している。第3の側面15eは、各第1の側面15a,15b及び各第2の側面15c,15dに交差する方向に伸びるように位置している。各第1の側面15a,15bは巻芯部12の軸心方向に直交することとなる。第1の部分14の第2の側面14c及び第3の側面14eと、第2の部分15の第2の側面15cとで、段差が形成されており、第2の部分15の第2の側面15cは第1の部分14の第2の側面14cよりも低い位置にある。
第2の側面15c,15dは、第1〜第3の平面17a〜17cを含んでいる。第2の側面16c,16dは、第1〜第3の平面18a〜18cを含んでいる。
第2の側面15cに含まれる第2の平面17bは、巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に見て第1の平面17aよりも巻芯部12(第1の側面15b)側に位置し且つ巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に直交する方向(Z軸方向)に見て第1の平面17aよりも他方の第2の側面15d側に位置している。第2の側面15cは、第1の平面17aから第2の平面17bにわたって、段下がり形状を呈することとなる。第2の側面15cに含まれる第3の平面17cは、巻芯部12の軸心方向に見て第1の平面17aよりも第1の側面15a側に位置し且つ巻芯部12の軸心方向に直交する方向に見て第1の平面17aよりも他方の第2の側面15d側に位置している。
第2の側面15dに含まれる第2の平面17bは、巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に見て第1の平面17aよりも巻芯部12(第1の側面15b)側に位置し且つ巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に直交する方向(Z軸方向)に見て第1の平面17aよりも他方の第2の側面15c側に位置している。第2の側面15dは、第1の平面17aから第2の平面17bにわたって、段下がり形状を呈することとなる。第2の側面15dに含まれる第3の平面17cは、巻芯部12の軸心方向に見て第1の平面17aよりも第1の側面15a側に位置し且つ巻芯部12の軸心方向に直交する方向に見て第1の平面17aよりも他方の第2の側面15c側に位置している。第2の側面15dに含まれる第2の平面17bは、第1の部分14の第2の側面14dと同一平面上に位置する。
第1〜第3の平面17a〜17cは、第1の側面15a側から第1の側面15b側に向かって、第3の平面17c、第1の平面17a、第2の平面17bの順に位置している。第1の平面17aと第2の平面17bとの間には傾斜面17dが位置しており、第1の平面17a、傾斜面17d及び第2の平面17bとで段差が形成されている。第1の平面17aと第3の平面17cとの間には、傾斜面17eが位置しており、第1の平面17a、傾斜面17e及び第3の平面17cとで段差が形成されている。
第2の側面15c,15dには、第1の平面17aと第2の平面17bとの境界段差を跨ぐように凹部20が設けられている。凹部20の開口端は、第1の平面17aにおけるX軸方向での途中位置から、傾斜面17d及び第2の平面17bにわたって伸びており、第2の平面17bの第1の側面15b側の端まで至っている。凹部20は、第2の側面15c,15dにおけるY軸方向での略中央に位置している。
第1の平面17aには、当該第1の平面17aの第1の側面15a側の端から凹部20にわたるように、溝部21が設けられている。溝部21の深さは、凹部20の深さよりも浅く設定されている。また、溝部21の開口端の幅(Y軸方向での長さ)は、凹部20の開口端の幅(Y軸方向での長さ)よりも小さく設定されている。
第2の部分16は、第1の部分14の第3の側面14fからY軸方向に伸び、Z軸方向が長手方向である略直方体形状を呈している。第2の部分16は、一対の第1の側面16a,16bと、一対の第2の側面16c,16dと、第3の側面16eと、を有している。第1の側面16a,16b同士は、X軸方向で見て互いに対向するように位置している。第2の側面16c,16d同士は、Z軸方向で見て互いに対向し、且つ、各第1の側面16a,16bに交差する方向に伸びるように位置している。第3の側面16eは、各第1の側面16a,16b及び各第2の側面16c,16dに交差する方向に伸びるように位置している。各第1の側面16a,16bは巻芯部12の軸心方向に直交することとなる。第1の部分14の第2の側面14c及び第3の側面14fと、第2の部分16の第2の側面16cとで、段差が形成されており、第2の部分16の第2の側面16cは第1の部分14の第2の側面14cよりも低い位置にある。
第2の側面16cに含まれる第2の平面18bは、巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に見て第1の平面17aよりも巻芯部12(第1の側面16b)側に位置し且つ巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に直交する方向(Z軸方向)に見て第1の平面18aよりも他方の第2の側面16d側に位置している。第2の側面16cは、第1の平面18aから第2の平面18bにわたって、段下がり形状を呈することとなる。第2の側面16cに含まれる第3の平面18cは、巻芯部12の軸心方向に見て第1の平面18aよりも第1の側面16a側に位置し且つ巻芯部12の軸心方向に直交する方向に見て第1の平面18aよりも他方の第2の側面16d側に位置している。
第2の側面16dに含まれる第2の平面18bは、巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に見て第1の平面18aよりも巻芯部12(第1の側面16b)側に位置し且つ巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に直交する方向(Z軸方向)に見て第1の平面18aよりも他方の第2の側面16c側に位置している。第2の側面16dは、第1の平面18aから第2の平面18bにわたって、段下がり形状を呈することとなる。第2の側面16dに含まれる第3の平面18cは、巻芯部12の軸心方向に見て第1の平面18aよりも第1の側面16a側に位置し且つ巻芯部12の軸心方向に直交する方向に見て第1の平面18aよりも他方の第2の側面16c側に位置している。第2の側面16dに含まれる第2の平面18bは、第1の部分14の第2の側面14dと同一平面上に位置する。
第1〜第3の平面18a〜18cは、第1の側面16a側から第1の側面16b側に向かって、第3の平面18c、第1の平面18a、第2の平面18bの順に位置している。第1の平面18aと第2の平面18bとの間には傾斜面18dが位置しており、第1の平面18a、傾斜面18d及び第2の平面18bとで段差が形成されている。第1の平面18aと第3の平面18cとの間には、傾斜面18eが位置しており、第1の平面18a、傾斜面18e及び第3の平面18cとで段差が形成されている。
第2の側面16c,16dには、第1の平面18aと第2の平面18bとの境界段差を跨ぐように凹部22が設けられている。凹部22の開口端は、第1の平面18aにおけるX軸方向での途中位置から、傾斜面18d及び第2の平面18bにわたって伸びており、第2の平面18bの第1の側面16b側の端まで至っている。凹部22は、第2の側面16c,16dにおけるY軸方向での略中央に位置している。
第1の平面18aには、当該第1の平面18aの第1の側面16a側の端から凹部22にわたるように、溝部23が設けられている。溝部23の深さは、凹部22の深さよりも浅く設定されている。また、溝部23の開口端の幅(Y軸方向での長さ)は、凹部22の開口端の幅(Y軸方向での長さ)よりも小さく設定されている。
巻線30は、2本の導体線31を含んでいる。2本の導体線31は、巻芯部12に巻回されている。2本の導体線31は、互いに電気的に絶縁されると共に、互いに磁気結合する。各導体線31として、例えば、絶縁被膜銅線を用いることができる。
電極40は、第1の電極41,42と、第2の電極51,52とを含んでいる。第1の電極41,42は、鍔部13の第2の部分15にそれぞれ装着されている。第2の電極51,52は、鍔部13の第2の部分16にそれぞれ装着されている。第1の電極41及び第2の電極51には、一方の導体線31が電気的に接続されている。第1の電極42及び第2の電極52には、他方の導体線31が電気的に接続されている。
第1の電極41,42は、図4にも示されるように、第1の部分43と、当該第1の部分43の各端部から伸びる一対の第2の部分44,45と、第2の部分44から伸びる第3及び第4の部分46,47を有している。第1の部分43と、一対の第2の部分44,45と、第3及び第4の部分46,47とは、金属板を折り曲げ加工することにより形成される。第1の部分43は、鍔部13の第2の部分15の第1の側面15aに対峙する。第2の部分44は、鍔部13の第2の部分15の第2の側面15cに対峙する。第2の部分45は、鍔部13の第2の部分15の第2の側面15dに対峙する。一対の第2の部分44,45のそれぞれの先端部は、巻芯部12方向に折り曲げられている。
第2の部分44には、凸部48が第2の側面15cに設けられた凹部20に対応する位置に設けられている。凸部48は、第2の部分45に向かって突出している。第2の部分45には、凸部49が第2の側面15dに設けられた凹部20に対応する位置に設けられている。凸部49は、第2の部分44に向かって突出している。
第3及び第4の部分46,47は導体線31を継線するためのものであり、第2の部分44とで導体線31を挟持する。第3及び第4の部分46,47は、第2の部分44におけるY軸方向での一方の端部から伸びている。第3の部分46は、導体線31を仮固定するための係止片であり、図4にて示された状態から曲げられることにより、第2の部分44とで導体線31を挟持する。第4の部分47は、溶接(例えば、レーザー溶接やアーク溶接等)により主に溶融状態とされるための係止片であり、図4にて示された状態から曲げられることにより、第2の部分44とで導体線31を挟持する。図1では、図示を省略するが、第3及び第4の部分46,47と第2の部分44とで導体線31を挟持した状態で溶接を行うことにより、第1の電極41と導体線31とが機械的及び電気的に接続される。図4に示されるように、曲げられる前の状態では、第3の部分46と第2の部分44とが成す角度は略45°であり、第4の部分47と第2の部分44とが成す角度は略90°である。
図4に示されるように、第1の電極41,42が鍔部13に装着されていない状態で、第1の部分43と、一対の第2の部分44,45とがそれぞれ成す角度は、いずれも鋭角(例えば、86°程度)である。また、第1の電極41,42が鍔部13に装着されていない状態で、第1の部分43のZ軸方向の長さは第1の側面15aのZ軸方向の長さよりも僅かに大きく、一対の第2の部分44,45の端部のZ軸方向での間隔は、第1の側面15aのZ軸方向の長さよりも僅かに小さい。
第1の電極41,42は、図5にも示されるように、凸部48,49が凹部20に入った状態で一対の第2の部分44,45により一対の第2の側面15c,15dを狭持することにより、鍔部13の第2の部分15に設けられる。第1の電極41,42を鍔部13の第2の部分15にそれぞれ装着する場合、第1の電極41,42は、一対の第2の部分44,45の間隔が広げられながら、第2の部分15の第1の側面15a側から第2の部分15に外挿される。このとき、凸部48,49は、第2の側面15c,15dに設けられた溝部21に係合し、第1の電極41,42の導入方向を規定する。
第2の電極51,52は、図4にも示されるように、第1の部分53と、当該第1の部分53の各端部から伸びる一対の第2の部分54,55と、第2の部分54から伸びる第3及び第4の部分56,57を有している。第1の部分53と、一対の第2の部分54,55と、第3及び第4の部分56,57とは、金属板を折り曲げ加工することにより形成される。第1の部分53は、鍔部13の第2の部分16の第1の側面16aに対峙する。第2の部分54は、鍔部13の第2の部分16の第2の側面16cに対峙する。第2の部分55は、鍔部13の第2の部分16の第2の側面16dに対峙する。一対の第2の部分54,55のそれぞれの先端部は、巻芯部12方向に折り曲げられている。
第2の部分54には、凸部58が第2の側面16cに設けられた凹部22に対応する位置に設けられている。凸部58は、第2の部分55に向かって突出している。第2の部分55には、凸部59が第2の側面16dに設けられた凹部22に対応する位置に設けられている。凸部59は、第2の部分54に向かって突出している。
第3及び第4の部分56,57は導体線31を継線するためのものであり、第2の部分54とで導体線31を挟持する。第3及び第4の部分56,57は、第2の部分54におけるY軸方向での他方の端から伸びている。第3の部分56は、導体線31を仮固定するための係止片であり、図4にて示された状態から曲げられることにより、第2の部分54とで導体線31を挟持する。第4の部分57は、溶接(例えば、レーザー溶接やアーク溶接等)により主に溶融状態とされるための係止片であり、図4にて示された状態から曲げられることにより、第2の部分54とで導体線31を挟持する。図1では、図示を省略するが、第3及び第4の部分56,57と第2の部分54とで導体線31を挟持した状態で溶接を行うことにより、第1の電極51と導体線31とが機械的及び電気的に接続される。図4に示されるように、曲げられる前の状態では、第3の部分56と第2の部分54とが成す角度は略45°であり、第4の部分57と第2の部分54とが成す角度は略90°である。
図4に示されるように、第1の電極51,52が鍔部13に装着されていない状態で、第1の部分53と、一対の第2の部分54,55とがそれぞれ成す角度は、いずれも鋭角(例えば、86°程度)である。また、第1の電極51,52が鍔部13に装着されていない状態で、第1の部分53のZ軸方向の長さは第1の側面16aのZ軸方向の長さよりも僅かに大きく、一対の第2の部分54,55の端部のZ軸方向での間隔は、第1の側面16aのZ軸方向の長さよりも僅かに小さい。
第1の電極51,52は、図6にも示されるように、凸部58,59が凹部22に入った状態で一対の第2の部分54,55により一対の第2の側面16c,16dを狭持することにより、鍔部13の第2の部分16に設けられる。第1の電極51,52を鍔部13の第2の部分16にそれぞれ装着する場合、第1の電極51,52は、一対の第2の部分54,55の間隔が広げられながら、第2の部分16の第1の側面16a側から第2の部分16に外挿される。このとき、凸部58,59は、第2の側面16c,16dに設けられた溝部23に係合し、第1の電極51,52の導入方向を規定する。
以上のように、本実施形態においては、電極40(第1の電極41,42及び第2の電極51,52)は、各凸部48,49,58,59が対応する凹部20,22に入った状態で各第2の部分44,45,54,55により第2の側面15c,15d,16c,16dをそれぞれ狭持することにより、鍔部13の第2の部分15,16に設けられる。特に、鍔部13の各第2の側面15c,15d,16c,16dは第1の平面17a,18aと第2の平面17b,18bとを含むと共に、凹部20,22が第1の平面17a,18aと第2の平面17b,18bとの境界段差を跨ぐように設けられているので、各第2の側面15c,15d,16c,16dと当該各第2の側面15c,15d,16c,16dに対峙する電極41,42,51,52の各第2の部分44,45,54,55とが干渉するのが抑制されることとなる。この結果、鍔部13と各電極41,42,51,52との間にガタつきが生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態においては、第2の側面15c,16cが有する第1の平面17a,18aには、当該第1の平面17a,18aの第1の側面15a,16a側の端から凹部20,22にわたるように、溝部21,23が設けられており、溝部21,23の深さは、凹部20,22の深さよりも浅く設定されている。これにより、溝部21,23が各凸部48,49,58,59を凹部20,22まで導く案内溝として機能することとなり、電極40を鍔部13に容易に装着することができる。また、凹部20,22は溝部21,23よりも深いため、凹部20,22の底面と溝部21,23の底面とで段差部が形成されることとなる。この段差部と電極40の各凸部48,49,58,59とが干渉することにより、装着された各電極41,42,51,52が外れてしまうのを防ぐことができる。
また、本実施形態において、溝部21,23の開口端の幅は、凹部20,22の開口端の幅よりも小さく設定されている。この場合、溝部21,23の開口端の幅は、凹部20,22の開口端の幅よりも小さいため、凹部20,22の開口端と溝部21,23の開口端とで角部が形成されることとなる。この角部と電極40の各凸部48,49,58,59とが干渉することにより、装着された各電極41,42,51,52が外れてしまうのをより一層確実に防ぐことができる。
また、本実施形態において、電極40が鍔部13に装着されていない状態で、各電極41,42,51,52の第1の部分43,53と、各第2の部分44,45,54,55とが成す角度は、いずれも鋭角である。これにより、各第2の部分44,45,54,55が対応する第2の側面15c,15d,16c,16dを狭持する力が大きくなり、ガタつきが生じるのをより一層抑制することができる。また、装着された各電極41,42,51,52が外れてしまうのを防ぐことができる。なお、第2の側面15c,15dに含まれる第2の平面17b,18bは、巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に直交する方向(Z軸方向)に見て第1の平面17a,18aよりも他方の第2の側面15d,15c側に位置しているので、各電極41,42,51,52の第1の部分43,53と各第2の部分44,45,54,55とが成す角度が鋭角である場合でも、各第2の側面15c,15d,16c,16dと当該各第2の側面15c,15d,16c,16dに対峙する電極41,42,51,52の各第2の部分44,45,54,55とが干渉するのが抑制されることとなる。
次に、図7〜図11に基づいて、本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例について説明する。図7及び図8は、本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアを示す斜視図である。図9は、本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれる電極を示す斜視図である。図10及び図11は、本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアの鍔部周辺の断面図である。
図7〜図11に示された変形例に係るコモンモードフィルタは、鍔部13の形状等の点で上述したコモンモードフィルタ1と相違する。変形例に係るコモンモードフィルタのコア60は、図7及び図8に示されるように、巻芯部12と、一対の鍔部13とを有している。各鍔部13は、巻芯部12に連結する第1の部分14と、第2の部分15,16とを有している。
第2の部分15は、一対の第1の側面15a,15bと、一対の第2の側面15c,15dと、第3の側面15eと、を有している。第1の側面15bは、第1の部分14の第1の側面14bと略同一平面上に位置する。第2の側面15c,15dは、第1〜第3の平面17a〜17cと、傾斜面17d,17eとを含んでいる。第2の側面15c,15dには、第1の平面17aと第2の平面17bとの境界段差を跨ぐように凹部20が設けられている。凹部20の開口端は、第1の平面17aにおけるX軸方向での途中位置から、傾斜面17d及び第2の平面17bに伸びており、第2の平面17bにおけるX軸方向での途中位置まで至っている。
第2の部分16は、一対の第1の側面16a,16bと、一対の第2の側面16c,16dと、第3の側面16eと、を有している。第1の側面16bは、第1の部分14の第1の側面14bと略同一平面上に位置する。第2の側面16c,16dは、第1〜第3の平面18a〜18cと、傾斜面18d,18eとを含んでいる。第2の側面16c,16dには、第1の平面18aと第2の平面18bとの境界段差を跨ぐように凹部22が設けられている。凹部22の開口端は、第1の平面18aにおけるX軸方向での途中位置から、傾斜面18d及び第2の平面18bに伸びており、第2の平面18bにおけるX軸方向での途中位置まで至っている。
第1の電極41,42は、鍔部13の第2の部分15にそれぞれ装着されている。第1の電極41,42は、図9にも示されるように、第1の部分43と、一対の第2の部分44,45と、第3及び第4の部分46,47を有している。第2の電極51,52は、鍔部13の第2の部分16にそれぞれ装着されている。第2の電極51,52は、第1の部分53と、一対の第2の部分54,55と、第3及び第4の部分56,57を有している。各第2の部分44,45,54,55の先端部は、図10及び図11にも示されるように、巻芯部12方向に折り曲げられることなく伸びている。
続いて、図12〜図16に基づいて、本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例について説明する。図12及び図13は、本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアを示す斜視図である。図14は、本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれる電極を示す斜視図である。図15及び図16は、本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアの鍔部周辺の断面図である。
図12〜図16に示された変形例に係るコモンモードフィルタは、鍔部13の形状等の点で上述したコモンモードフィルタ1と相違する。変形例に係るコモンモードフィルタのコア70は、図12及び図13に示されるように、巻芯部12と、一対の鍔部13とを有している。各鍔部13は、巻芯部12に連結する第1の部分14と、第2の部分15,16とを有している。
第2の部分15は、一対の第1の側面15a,15bと、一対の第2の側面15c,15dと、第3の側面15eと、を有している。第1の側面15bは、第1の部分14の第1の側面14bと略同一平面上に位置する。第2の側面15c,15dは、第1〜第3の平面17a〜17cと、第4の平面77aと、傾斜面17d,17eと、傾斜面77bとを含んでいる。第2の側面15c,15dには、第1の平面17aと第2の平面17bとの境界段差を跨ぐように凹部20が設けられている。凹部20の開口端は、第1の平面17aにおけるX軸方向での途中位置から、傾斜面17d及び第2の平面17bに伸びており、第2の平面17bにおけるX軸方向での端近傍まで至っている。
第2の側面15cに含まれる第4の平面77aは、巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に見て第2の平面17bよりも巻芯部12(第1の側面15b)側に位置し且つ巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に直交する方向(Z軸方向)に見て第2の平面17bよりも他方の第2の側面15d側に位置している。第2の平面17bと第4の平面77aとの間には傾斜面77bが位置している。第2の側面15cは、第2の平面17bから第4の平面77aにわたって、段下がり形状を呈することとなる。
第2の部分16は、一対の第1の側面16a,16bと、一対の第2の側面16c,16dと、第3の側面16eと、を有している。第1の側面16bは、第1の部分14の第1の側面14bと略同一平面上に位置する。第2の側面16c,16dは、第1〜第3の平面18a〜18cと、第4の平面78aと、傾斜面18d,18eと、傾斜面78bとを含んでいる。第2の側面16c,16dには、第1の平面18aと第2の平面18bとの境界段差を跨ぐように凹部22が設けられている。凹部22の開口端は、第1の平面18aにおけるX軸方向での途中位置から、傾斜面18d及び第2の平面18bに伸びており、第2の平面18bにおけるX軸方向での端近傍まで至っている。
第2の側面16cに含まれる第4の平面78aは、巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に見て第2の平面18bよりも巻芯部12(第1の側面16b)側に位置し且つ巻芯部12の軸心方向(X軸方向)に直交する方向(Z軸方向)に見て第2の平面18bよりも他方の第2の側面16d側に位置している。第2の平面18bと第4の平面78aとの間には傾斜面78bが位置している。第2の側面16cは、第2の平面18bから第4の平面78aにわたって、段下がり形状を呈することとなる。
第1の電極41,42は、鍔部13の第2の部分15にそれぞれ装着されている。第1の電極41,42は、図14にも示されるように、第1の部分43と、一対の第2の部分44,45と、第3及び第4の部分46,47を有している。第2の電極51,52は、鍔部13の第2の部分16にそれぞれ装着されている。第2の電極51,52は、第1の部分53と、一対の第2の部分54,55と、第3及び第4の部分56,57を有している。各第2の部分44,45,54,55の先端部は、図15及び図16にも示されるように、傾斜面77bに沿うように折り曲げられている。
以上のように、いずれの変形例においても、上述した本実施形態と同様に、鍔部13の各第2の側面15c,15d,16c,16dは第1の平面17a,18aと第2の平面17b,18bとを含むと共に、凹部20,22が第1の平面17a,18aと第2の平面17b,18bとの境界段差を跨ぐように設けられているので、各第2の側面15c,15d,16c,16dと当該各第2の側面15c,15d,16c,16dに対峙する電極41,42,51,52の各第2の部分44,45,54,55とが干渉するのが抑制されることとなる。この結果、鍔部13と各電極41,42,51,52との間にガタつきが生じるのを抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしもこれらの実施形態に限定されるものではない。本実施形態では、本発明をコモンモードフィルタ1に適用しているが、これに限られることなく、コモンモードフィルタ以外のコイル部品(例えば、巻線30が1本あるいは3本以上有するインダクタ部品等)に本発明を適用してもよい。
本実施形態においては、一対の第2の側面15c及び16c,15d及び16dのそれぞれに凹部20,22を設けると共に、一対の第2の部分44及び54,45及び55のそれぞれに凸部48及び58,49及び59を設けているが、これに限られない。例えば、一対の第2の側面15c及び16c,15d及び16dのうちいずれか一方にのみ凹部を設けると共に、一対の第2の部分44及び54,45及び55のうちいずれか一方にのみ凸部を設けてもよい。
また、コモンモードフィルタ1は、当該コモンモードフィルタ1の上面を平坦面として、自動装着機の吸着ノズルで吸着可能にするために、板状コアを備えていてもよい。板状コアの代わりに、セラミック製の板や樹脂製の板を備えていてもよく、コモンモードフィルタ1を樹脂モールドしてもよい。
本実施形態に係るコモンモードフィルタを示す斜視図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタに含まれるコアを示す斜視図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタに含まれるコアを示す斜視図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタに含まれる電極を示す斜視図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタに含まれるコアの鍔部周辺の断面図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタに含まれるコアの鍔部周辺の断面図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアを示す斜視図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアを示す斜視図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれる電極を示す斜視図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアの鍔部周辺の断面図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアの鍔部周辺の断面図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアを示す斜視図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアを示す斜視図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれる電極を示す斜視図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアの鍔部周辺の断面図である。 本実施形態に係るコモンモードフィルタの一変形例に含まれるコアの鍔部周辺の断面図である。
符号の説明
1…コモンモードフィルタ、10,60,70…コア、12…巻芯部、13…鍔部、14…第1の部分、15…第2の部分、15a,15b…第1の側面、15c,15d…第2の側面、16…第2の部分、16a,16b…第1の側面、16c,16d…第2の側面、17a,18a…第1の平面、17b,18b…第2の平面、20,22…凹部、21,23…溝部、30…巻線、31…導体線、40…電極、41,42…第1の電極、43…第1の部分、44,45…第2の部分、48,49…凸部、51,52…第2の電極、53…第1の部分、54,55…第2の部分、58,59…凸部。

Claims (6)

  1. 巻芯部と、当該巻芯部の軸方向の両端に位置する一対の鍔部とを有するコアと、
    前記巻芯部に巻回された巻線と、
    前記巻線に電気的に接続されると共に前記鍔部に設けられた板状の電極と、を備え、
    前記一対の鍔部は、前記巻芯部の前記軸心方向に直交する第1の側面と、当該第1の側面に交差する方向に伸びると共に互いに対向する一対の第2の側面と、をそれぞれ有し、
    前記一対の第2の側面うち少なくとも一方の第2の側面は、第1の平面と、前記巻芯部の前記軸心方向に見て前記第1の平面よりも前記巻芯部側に位置し且つ前記巻芯部の前記軸心方向に直交する方向に見て前記第1の平面よりも他方の第2の側面側に位置する第2の平面と、を含み、
    前記少なくとも一方の第2の側面には、前記第1の平面と前記第2の平面との境界段差を跨ぐように凹部が設けられており、
    前記電極は、前記第1の側面に対峙する第1の部分と、当該第1の部分の各端部から伸びると共に前記第2の側面にそれぞれ対峙する一対の第2の部分とを有し、前記第1の部分と、前記少なくとも一方の第2の側面に対峙する第2の部分とが成す角度は、鋭角であり、
    前記少なくとも一方の第2の側面に対峙する第2の部分には、前記凹部に対応する位置に凸部が設けられており、
    前記電極は、前記凸部が前記凹部に入った状態で前記一対の第2の部分により前記一対の第2の側面を狭持することにより、前記鍔部に設けられていることを特徴とするコイル部品。
  2. 前記少なくとも一方の第2の側面の前記第1の平面には、当該第1の平面の前記第1の側面側の端から前記凹部にわたるように、溝部が設けられており、
    前記溝部の深さは、前記凹部の深さよりも浅く設定されていることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記少なくとも一方の第2の側面の前記第1の平面には、当該第1の平面の前記第1の側面側の端から前記凹部にわたるように、溝部が設けられており、
    前記溝部の開口端の幅は、前記凹部の開口端の幅よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  4. 前記一対の第2の側面は、前記第1の平面と前記第2の平面とをそれぞれ含み、
    前記凹部は、前記一対の第2の側面にそれぞれ設けられ、
    前記凸部は、前記一対の第2の部分にそれぞれ設けられており、
    前記第1の部分と、前記一対の第2の部分とがそれぞれ成す角度は、いずれも鋭角であり、
    前記電極は、前記凸部が前記凹部にそれぞれ入った状態で前記一対の第2の部分により前記一対の第2の側面を狭持することにより、前記鍔部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  5. 前記一対の第2の側面の前記第1の平面には、当該第1の平面の前記第1の側面側の端から前記凹部にわたるように、溝部がそれぞれ設けられており、
    前記各溝部の深さは、前記各凹部の深さよりも浅く設定されていることを特徴とする請求項に記載のコイル部品。
  6. 前記一対の第2の側面の前記第1の平面には、当該第1の平面の前記第1の側面側の端から前記凹部にわたるように、溝部がそれぞれ設けられており、
    前記各溝部の開口端の幅は、前記各凹部の開口端の幅よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項に記載のコイル部品。
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