JP4293136B2 - 編集装置 - Google Patents

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この発明は、ディジタルオーディオ信号を扱うDSPモジュールの信号処理の構成をグラフィカルに編集することが可能な編集装置に関する。
ディジタルオーディオ信号を処理するための信号処理エンジンとして従来から知られるものに、例えば設備音響、放送局、あるいは、レコーディングスタジオなど種々多様なシチュエーションに応じて必要とされるサウンドシステムの構成(信号処理の内容等)を、任意にプログラム可能な信号処理エンジン(DSPのモジュール)があった。一例として、本出願人が販売するミキサエンジン:製品名「DME32」がある。これによれば、前記ミキサエンジンに接続されたパーソナルコンピュータ(以下、この明細書中では、「PC」と略称する)において、当該ミキサエンジンを制御するためのアプリケーションプログラム(以下、「制御アプリ」と略称する)が実行され、該制御アプリにより当該ミキサエンジンにて実施すべき信号処理の構成を任意に設計し、また、その動作をリアルタイムで制御することができた。すなわち、前記制御アプリは、PCに備わるディスプレイに、当該ミキサエンジンの信号処理の構成を「ブロック図」の形で提示する表示画面(ウィンドウ)を表示し、該表示画面において、操作者はマウス等のポインティングデヴァイスによるGUIを用いて、当該ミキサエンジンの内部動作(信号処理の構成等)をグラフィカルに編集することがきた(例えば、下記非特許文献1を参照)。
図8(a)は、前記制御アプリによりディスプレイに表示されるエンジンで実行される信号処理の構成を編集するための表示画面の一例を示す。図に示すとおり、表示画面80には、エンジン1において実現される信号処理の内容が、該信号処理の構成要素となるコンポーネント(信号処理要素)のアイコン81〜83及び各コンポーネントの端子間の配線状態によって、グラフフィカルに表示されている。エンジンの信号処理を構成するコンポーネントは、例えばミキサやエフェクタ等の各種オーディオプロッセサ類や、入力部(input)、出力部(output)、カスケード入力部(Cascade・in)、カスケード出力部(Cascade・out)など各種接続スロットなどのように、夫々、信号処理を行うための特定の機能を持つ要素である。この明細書では、当該表示画面80において編集対象となる信号処理の構成を表すデータ、すなわち、各コンポーネント及び各コンポーネントの端子間の配線を表すデータを「CADデータ」という。また、図8(a)のような、CADデータの編集を行うためのウィンドウを「CAD画面」という。
制御アプリは、CAD画面にて行われた編集作業に応じて、CADデータを作成/編集し、該作成/編集されたCADデータをエンジン側で解釈できるデータ形式に変換する作業を行い(これを便宜上「構成データ」と称する)、該構成データをエンジン側に転送する。エンジンでは、該転送された構成データに基づき、自機での信号処理の内容をプログラムする。これにより、当該エンジンにおいて、例えばオーディオ信号のミキシング処理等、任意にプログラムされた信号処理を実行することができる。
また、エンジンの信号処理を構成するコンポーネントには、予め用意され、或る特定の信号処理の機能を担う「プリセット・コンポーネント(略称「Pコンポーネント」)」と、ユーザが前記Pコンポーネントを組み合わせて作成した「カスタムコンポーネント(略称「Cコンポーネント」)」とがある。図8(a)では、一例として符号81と82のコンポーネントがCコンポーネントであり、符号83のコンポーネントをPコンポーネント(例えばミキサのコンポーネント)としている。エンジンのCAD画面80において、任意のCコンポーネントのアイコンを例えばダブルクリック操作等によって選択することで、該選択したCコンポーネントのCADデータを編集するためのCAD画面が別ウィンドウとして開く。図8(b)は、4入力端子、2出力端子のCコンポーネントのCAD画面84の表示例である。CコンポーネントのCAD画面84には、前記エンジンのCAD画面80と概ね同様に、当該Cコンポーネントの信号処理を構成する複数のコンポーネント(Pコンポーネント)のアイコンが配置され、各Pコンポーネントの端子間が適宜配線される。図の例では、一例として、2つのコンプレッサのPコンポーネトと、フェーダのPコンポーネトが配置されている。操作者は、前記エンジンのCAD画面80におけるCADデータの編集と同様な作業により、当該CコンポーネントのCAD画面84においてCコンポーネントのCADデータを編集できる。
また、信号処理能力やシステム規模を拡張する場合は、カスケード接続や音楽LANなどを用いて、複数台の前記エンジンを接続して、複数台のエンジンからなるネットワークを構築することができる。PCの制御アプリは、前記ネットワークを構築する複数のエンジンを1つの作業領域(これを本明細書中において「ゾーン」という)にまとめて、一括して管理できる。
図8(c)は、「ゾーン」の編集用のCAD画面の一例を示す。図の例では、エンジン1〜3が当該ゾーンに配置されている。すなわち、ゾーンのCAD画面85においては、各エンジンがCADデータの構成要素たる「コンポーネント」に相当する。当該ゾーンCAD画面85内に配置されたエンジンのアイコンを、ダブルクリック操作等によって選択することで、前記図8(a)に示したようなエンジンのCADデータを編集するためのCAD画面80が別ウィンドウとして開く。
製品名「DME32」の取扱い説明書(http://www2.yamaha.co.jp/manual/pdf/pa/japan/signal/DME32J.pdf)
図8(c)から明らかなように、ゾーンのCAD画面85においては、当該ゾーンを構成する各エンジン1〜3のアイコンが表示されるものの、そのアイコンを見ただけでは、各エンジンにおける具体的な信号処理の内容(CADデータの中身)を知ることはできなかった。各エンジンの信号処理の内容を確認するには、図8(a)のエンジンのCAD画面80を別ウィンドウとして開き、そこに当該エンジンのCADデータの全体図を表示させねばならなかった。また、エンジンCAD画面80に表示される個々のCコンポーネントのアイコンからは、そのコンポーネントの信号処理の内容(CADデータの中身)を知ることはできないので、それを確認するには、図8(b)に示すようなCコンポーネントのCAD画面84を別ウィンドウとして開かねばならなかった。
このように、従来は或るCADデータ編集用のCAD画面に表示されたコンポーネントの信号処理の構成(すなわち下位のCADデータ:例えばゾーンに対するエンジンの構成や、エンジンに対するCコンポーネントの構成)を確認するためには、当該下位のCADデータ編集用のCAD画面を別途に開かなければならなかった。従って下位のCADデータの内容確認の作業が面倒だったという不都合があった。
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、階層化されたCADデータを編集するに際して、下位のCADデータの内容確認を簡単に行えるようにした編集装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、1乃至複数の信号処理装置に実行させる信号処理の構成を、複数の信号処理要素から選択された信号処理要素と該信号処理要素の端子間の結線によって表現したCADデータをグラフィカルに編集するための編集装置であって、前記CADデータに含まれる信号処理要素及び結線を第1の編集領域に表示する第1の表示手段と、前記第1の編集領域に表示された少なくとも1つの信号処理要素の構成をより詳細に示すために、当該少なくとも1つの信号処理要素の構成についての下位のCADデータに含まれる信号処理要素及び結線を第2の編集領域に表示する第2の表示手段と、ユーザの編集操作に応じて、前記第1及び第2の編集領域の各々において信号処理要素の配置と結線を行う編集手段と、前記第1の編集領域において、前記少なくとも1つの信号処理要素の構成として、前記第2の編集領域に表示される信号処理要素及び結線のサムネールを表示するサムネール表示手段であって、前記第1の編集領域に表示された当該少なくとも1つの信号処理要素の画像上に該サムネールを表示するものと、前記第1の編集領域に表示された少なくとも1つの信号処理要素の画像の表示サイズの最小値を、当該信号処理要素の画像上に前記サムネール表示する前記信号処理要素及び結線の規模に応じて自動的に変更制御するサイズ変更制御手段とを備える編集装置である。
また、請求項2に係る発明は、1乃至複数の信号処理装置に実行させる信号処理の構成をグラフィカルに編集するための編集装置であって、少なくとも1つのカスタム信号処理要素の構成を、複数の信号処理要素から選択された信号処理要素と該信号処理要素の端子間の結線とによって表現した下位のCADデータを記憶する第1記憶手段と、第1編集画面を開き、前記下位のCADデータに従って、前記選択された信号処理要素のアイコンを配置し表示すると共に、該アイコンの端子間の結線を表示する第1表示手段と、ユーザの下位編集操作に応じて、前記第1編集画面に配置された信号処理要素のアイコンを追加、削除又は変更すると共に、該アイコンの端子間の結線を編集する第1編集手段と、上位の信号処理の構成を、前記少なくとも1つのカスタム信号処理要素と複数の信号処理要素から選択された信号処理要素と、該信号処理要素の端子間の結線とによって表現した上位のCADデータを記憶する第2記憶手段と、第2編集画面を開き、前記上位のCADデータに従って、前記選択された信号処理要素のアイコンを配置し表示すると共に、該アイコンの端子間の結線を表示する第2表示手段と、ユーザの上位編集操作に応じて、前記第2編集画面に配置された信号処理要素のアイコンを追加、削除又は変更すると共に、該アイコンの端子間の結線を編集する第2編集手段と、前記上位のCADデータにカスタム信号処理要素が含まれるとき、前記第2編集画面に、当該カスタム信号処理要素の構成をより詳細に示す下位のCADデータのサムネールを表示するサムネール表示手段と、前記下位のCADデータのサムネールを表示する表示域のサイズの最小値を、該下位のCADデータの規模に応じて自動的に変更制御するサイズ変更制御手段とを備える編集装置である。
請求項1に係る発明によれば、第1の編集領域に表示された信号処理要素について、その信号処理要素の構成をより詳細に示す下位のCADデータの内容(信号処理要素及び結線)を第2の編集領域で表示できる一方で、該下位のCADデータの内容(信号処理要素及び結線)のサムネールを該第1の編集領域に表示された当該信号処理要素の画像上に表示することができ、かつ、該サムネールを表示する該第1の編集領域における当該信号処理要素の画像については、その表示サイズの最小値を、当該信号処理要素の画像上に前記サムネールで表示する前記信号処理要素及び結線の規模(該下位のCADデータが示す回路規模に応じて自動的に変更制御することができる。従って、第1編集領域の画面サイズや、第1編集領域上での信号処理要素の画像の表示サイズが小さい場合であっても、下位のCADデータのサムネールを表示すべき信号処理要素の画像については、その信号処理要素の構成内容(下位のCADデータ)をサムネール表示するために最低限必要な表示サイズが自動的に確保されるので、当該信号処理要素の構成内容(下位のCADデータ)を見やすく提示することができるという優れた効果を奏する。
また、請求項2に係る発明は、ユーザが下位編集操作により任意に編集できるカスタム信号処理要素が上位のCADデータに含まれるとき、第2編集画面に、当該カスタム信号処理要素の構成を示す下位のCADデータのサムネールを表示することができ、前記下位のCADデータのサムネールを表示する表示域のサイズの最小値を、該下位のCADデータの規模(信号処理要素及び結線の規模)に応じて自動的に変更制御することができる。従って、第2編集画面の画面サイズや、当該カスタム信号処理要素の画像の表示サイズ(サムネールの表示域のサイズ)が小さい場合であっても、下位のCADデータのサムネール表示に最低限必要な表示サイズが確保されので、当該カスタム信号処理要素の構成内容(下位のCADデータ)を見やすく提示することができるという優れた効果を奏する。
以下、添付図面を参照して、この発明の一実施例について説明する。
図1は、この実施例に係る制御アプリが表示するCAD画面の表示例を示す図であって、(a)はこの実施例の係る「ゾーン」のCAD画面(「ゾーン1CAD画面」)を示し、(b)は(a)のゾーン1に含まれる信号処理エンジンのCAD画面(「エンジン1CAD画面」)を示す。図1(a)のゾーン1CAD画面10は、前記図8(c)のゾーンCAD画面85と同様なコンポーネント及び該コンポーネントの端子間の結線によって構成されており、図1(b)のエンジン1CAD画面11は、前記図8(a)のエンジンCAD画面80と同様なコンポーネント及び該コンポーネントの端子間の結線によって構成される。すなわち、図1(a)に示すゾーン1CAD画面の編集領域には、エンジン1、2及び3のアイコン(説明の便宜上、CAD画面上のアイコンにもエンジンの番号と同じ符号を与える)が配置され、各エンジン1〜3の間が結線されている。また、エンジン1の入力端子に対して、「マイク1,2」が接続され、エンジン2の入力端子に対しては「CDプレイヤー」がステレオ接続されている。また、エンジン3の出力端子には2チャンネルのステレオアンプが接続されている。また、図1(b)に示すエンジン1CAD画面11の編集領域には、CコンポーネントCC1、CC2及びPコンポーネント(「4×4mixer(ミキサ)」のコンポーネント)のアイコン12〜14及び入力部(input)、出力部(output)、カスケード入力部(Cascade・in)、カスケード出力部(Cascade・out)のアイコンが配置され、各コンポーネントの端子間が任意に結線される。
詳しくは後述するように、この発明の要点は、CAD画面にて編集作業を行うに際して、編集対象となるCADデータに含まれる各コンポーネントの構成(つまり当該コンポーネントについてのCADデータの中身)をサムネール表示によって視認できるようになる点にある。例えば、図1(a)のゾーン1CAD画面10において、エンジン1のアイコンには、(b)のCAD画面11に示すようなエンジン1の信号処理の構成がサムネール表示される。
図2及び図3を参照して、この実施例を実現するためのハードウェア構成の一例について説明する。図2は、この実施例に係る信号処理エンジンのハードウェア構成例の概略を示すブロック図である。図2において、信号処理エンジンは、CPU20、フラッシュメモリ21、RAM22を含むマイクロコンピュータに、信号処理部(DSP群)23が接続されて構成される。また、エンジン1には、表示器24、操作子25、A/D変換器及びD/A変換器を含む波形インターフェース(波形I/O)26、音楽ネットワークインターフェース(音楽ネットI/O)27、制御ネットワークインターフェース(制御ネットI/O)28、及び、外部のMIDI機器とMIDI規格の信号を授受するためのMIDIインターフェース(MIDI・I/O)29を有し、これら各部がバス20Bを介して互いに接続される。なお、エンジン1は、上記の各種インターフェースの他にも適宜のインターフェース(その他I/O30)を有してよい。CPU20は、フラッシュメモリ21或はRAM22等メモリ内の各種プログラムを実行して、当該信号処理エンジンの全体的な動作の制御やPC(図3参照)との間の通信制御等を行う。フラッシュメモリ21或はRAM22は当該エンジンでの信号処理に必要な各種パラーメター設定値等の動作データを記憶する。また、表示器24と操作子25は、例えばエンジン1本体のフロントパネルに配置されており、エンジン本体をPC5(図3参照)と切り離して単独のプロセッサとして使用する場合等に、該操作子25を用いてパラメータ設定等、設定読み出し指示等を行い、表示器24に各種パラメータ設定値や各種名称など、当該エンジンの様々な動作状況を表示可能である。
図3は、図2に示す信号処理エンジンを複数台(この例では3台)接続したサウンドシステムの構築例を示す概念図である。当該サウンドシステムにおいては、信号処理エンジン1,2,3がハブ4を介してパーソナルコンピュータPC5(以下、単に「PC5」と略す)に接続される。PC5は、汎用のパーソナルコンピュータであってよく、ディスプレイ、マウス/キーボード等のGUI操作子、各種通信インターフェース等を含み、信号処理エンジン制御用のアプリケーションプログラム(前述した「制御アプリ」)を実行する。該制御アプリを実行するPC5のディスプレイには図1(a)や(b)に示すCAD画面が表示され、ユーザは、該CAD画面上においてコンポーネントの追加や配置、コンポーネントの端子間の結線等の作業を行うことで、当該CAD画面に対応するCADデータをグラフィカルに編集することができる。更に、CAD画面に配置されたコンポーネントに対して所定の操作を行うことにより、動作データ設定用の制御画面(図示せず)を表示することができ、該制御画面では対応するコンポーネントの動作パラメータを編集することができる。
各エンジン1〜3は自機の制御ネットI/O28(図2参照)を介して制御ネットワークに接続されている。PC5は該制御ネットワークを介して任意のエンジン1乃至3とデータ通信可能であり、PC5上の制御アプリから各エンジン1〜3の動作をリアルタイムで制御することができる。この制御ネットワークは、例えばEtherNet(イーサネット)等の適宜の接続を用いて構築してよい。前記CAD画面において編集された信号処理の構成(CADデータ)は、信号処理エンジン側で解釈可能な形式のデータに変換され(変換後のデータを便宜上「構成データ」とする)、前記制御画面で編集された動作データ(後述するプリセットデータ)と共に、信号処理エンジン本体へ転送される。信号処理エンジンの信号処理部23(図2参照)は、前記転送された構成データと動作データとに基づく信号処理の動作を行う。
各エンジン1〜3は、自機の音楽ネットI/O27(図2参照)を介して、音楽ネットワークに接続されている。音楽ネットワーク上では、各エンジン1〜3の間でディジタル音響信号の転送可能である。該音楽ネットワークは、商標「mLAN」で呼ばれる当出願人が提唱するディジタルデータ転送プロトコルや、CobraNet(商標)など適宜の通信制御方式を用いた音楽LANや、或いは、カスケード接続など、従来から知られる適宜の接続方式を用いて構築してよい。なお、この音楽ネットワークは任意のエンジン間で分離可能であり、PC5と切り離された信号処理エンジンを単体で動作するプロセッサとして扱うことも可能である。
なお、音楽ネットワークを構築するための接続方法は、各エンジン1〜3の間でディジタル音響信号の転送が可能であれば、上記に限らずどのような方法であってもよい。また、図示の例では、制御ネットワークと音楽ネットワークが夫々別個の接続を用いて構築される構成を示したが、これに限らず、両者で同じ接続を共用する(例えば同じEtherNetを共用する)ように構成してもよい。
信号処理部23では、波形I/O26を介して外部から入力されたアナログ波形信号や、音楽ネットI/O27を介して音楽ネットワーク(図3参照)上の他のエンジンから転送された音響信号(ディジタル信号)に対して、PC5の制御アプリで作成したCADデータ及び動作データに従う内容の信号処理を施す。該信号処理が施された信号は、波形I/O26を介して外部へアナログ出力され、或いは、音楽ネットI/O27を介して音楽ネットワーク上の他のエンジンへ転送される。ここで、波形I/O26のアナログ信号を入力する部分が図1(b)の入力部に、アナログ信号を出力する部分が図1(b)の出力部にそれぞれ相当する。また、音楽ネットI/O27の他のエンジンから音響信号を受信する部分が図1(b)のカスケード入力部に、他のエンジンに音響信号を送信する部分が図1(b)のカスケード出力部にそれぞれ相当する。なお、図2において、各エンジン1〜3における外部とのアナログ信号の入出力の模様を矢印(又は両矢印)で表現している。各エンジン1〜3は、波形I/O26のアナログ入力端子を介して、例えばマイクや、CDプレイヤー等の外部機器からアナログ波形信号を取り込み、また、アナログ出力端子を介して、例えばアンプ等の外部機器へアナログ波形信号を出力する。なお、信号処理部(DSP群)23が実行する信号処理の内容は、例えば、オーディオミキサ、各種のエフェクト制御、残響制御或いは音源機能等のような、種々の音響処理である。
また、上記音楽ネットワークにおいて、該ネットワーク上の各ノード(エンジン1〜3の信号処理部)のサンプルタイミングを同期化するために、ワードクロックを使うことが知られている。音楽ネットワーク上の複数のノードの何れか1つのノードがワードクロックマスタとなり、他のノードがワードクロックスレーブとなり、各スレーブノードでは、ワードクロックマスタの発生するワードクロックの時間情報を受信して、自己の生成するワードクロックをマスタに同期させることができる。信号処理部23は、当該エンジンがワードクロックスレーブとして動作する時には、外部から取り込んだワードクロックに同期したサンプリング周期で信号処理を行う。また、信号処理部23は、当該エンジンがワードクロックマスタとして動作する時には、所定のサンプリング周期で信号処理を行い、そのサンプリング周期に同期したワードクロックを外部に出力する。
図4(a)〜(d)は、制御アプリが管理する当該サウンドシステムのデータ構成の概略を示す概念図である。制御アプリがゾーン1として管理するサウンドシステムの信号処理の構成は、図4(a)に示す「ゾーン1データ」40に記述されている。ゾーン1データ40は、大別して、ゾーン1の構成に対応する「ゾーン1CADデータ」41と、当該ゾーン1を構成する各エンジン1〜3毎の各CADデータ42〜44とが階層的に記述されている。
ゾーン1CADデータ41は、図1(a)のゾーン1CAD画面により編集されるCADデータであって、ゾーン1を構成する信号処理エンジンの配置や台数(この例では、ゾーン1が3台のエンジン1〜3によって構成されているということ)に関する情報や、各エンジンの入出力端子やカスケード接続端子の接続に関する情報を記述したデータであり、このゾーン1CADデータ41をエンジン1〜3に転送することにより、各エンジンの波形I/O26や音楽ネットI/O27の動作が制御される。なお、各エンジンの内部での信号処理の内容は、下位に記述されたエンジンCADデータ42〜44によって定義される。また、図1(a)のゾーン1CAD画面には、このゾーン1CADデータ41に対応して、3つのコンポーネント(エンジン)のアイコンと各エンジン間の結線とが表示されている。
エンジン1〜3のCADデータ42〜44には、各エンジンの信号処理の構成要素として使用するコンポーネントと、該コンポーネントの端子間の結線の情報が記述されている。例えば、図1(b)に示すようにエンジン1はCコンポーネントCC1、CC2並びにミキサのPコンポーネントから構成されているので、エンジン1CADデータ42には、これらコンポーネントを使用していることを示す情報と、各コンポーネントの端子間の接続情報が含まれていることになる。すなわち、図1(b)のエンジン1CAD画面の表示は、このエンジン1CADデータ42の内容に対応している。なお、各エンジンのCADデータに対応して設けられた「プリセットデータ」(図において「エンジン1プリセット」42a、「エンジン2プリセット」43a、「エンジン3プリセット」44a)には、当該CADデータを実行しているエンジンの信号処理に必要な動作データ(各種パラメータ設定等)が複数記憶されている。「プリセットデータ」に記憶された動作データを読み出すことで、当該CADデータを実行しているエンジンの信号処理の各種パラメータ設定等を全部一括して、該読み出したデータに設定できる。すなわち、「プリセットデータ」は当該CADデータを実行しているエンジンのシーンメモリとして使用することができる。また、エンジンのプリセットデータとして記憶する動作データは、後述するカレントメモリからセーブ・ロード可能である。
エンジンのCADデータには、当該エンジンにおいてCコンポーネントを使用していることについての情報(例えばCC1を使用していること等)が含まれているが、CコンポーネトのCADデータ自体は、例えば図4(b)に示すように、エンジンのCADデータとは別のデータとして構成されている。図4(b)において、例えば、CコンポーネントCC1のデータは、CコンポーネントCC1のCADデータ45と、当該CコンポーネントCC1のプリセットデータ(「CC1プリセット」45a)から構成されている。CコンポーネントCC1のCADデータ45は、当該CC1の信号処理の構成要素として使用するPコンポーネントと、該コンポーネント間の結線の情報が記述されている。また、「CC1プリセット」45aには、当該CC1の信号処理に必要な動作データ(各種パラメータ設定等)が複数記憶されており、これをシーンメモリとして使用することができる。「CC1プリセット」として記憶する動作データもまた、後述するカレントメモリからセーブ・ロード可能である。このように1つのゾーンデータに複数のCADデータが含まれている場合には、各エンジンは他のエンジンのCADデータやプリセットデータを全く使用しないので、PC5から各エンジンに対して当該エンジンに関する部分のみを転送する。例えば、ゾーン1データの場合は、エンジン1に対して転送するデータは、ゾーン1CADデータの一部とエンジン1のCADデータ及びプリセットデータである。また、各エンジンにはCコンポーネントのデータを記憶していないので、PC5からエンジンに対してCコンポーネントを含むCADデータを構成データに変換して転送しようとする場合には、予めそのCコンポーネント部分を当該CコンポーネントのCADデータに置換し、Cコンポーネントを含まないCADデータに変換してから該構成データへの変換を行う。
前述のエンジンCADデータ或いはCコンポーネントCADデータを構成する各Pコンポーネントは、図4(c)に示すコンポーネントデータによって定義されている。このコンポーネントデータは、ミキサ、フェーダ等のように、当該コンポーネトが担う信号処理の機能に応じて、複数定義されている(図4(c)において「コンポーネント1」、「コンポーネント2」・・・「コンポーネントNpc」)。各コンポーネントデータは、(1)当該コンポーネントの信号処理の処理内容、(2)当該コンポーネントの動作データのデータ構成、(3)該動作データの編集方法(例えば、パラメータの設定範囲等)、(4)該動作データに基づく信号処理の制御、及び、(5)CAD画面上での表示デザイン、色、端子数等の表示態様態様を含み、これらの情報により各Pコンポーネントを定義する。また、各エンジンにも同様のコンポーネントデータが記憶されているが、そのコンポーネントデータにはCAD画面上の表示に関する(5)のデータは含まれない。
また、PC5側の適宜のメモリ(例えばRAMやフラッシュメモリ等)内には、ゾーンデータに含まれる複数のCADデータとCコンポーネントのCADデータとコンポーネントデータの上記(2)のデータに基づいて、当該サウンドシステムにおいて当該ゾーンデータに含まれるCADデータの示す信号処理を1乃至複数含むエンジンに実行させたとき、その制御に用いられる全てのパラメータの現在値を記憶する記憶領域(カレントメモリ)が用意される。図4(d)はカレントメモリの概略構成を示す。カレントメモリには、当該サウンドシステムで現在実行すべき信号処理に必要な全ての動作データ(パラメータ設定等)が「カレント動作データ」として記録されている。この例に示すように、サウンドシステムが「ゾーン1」のシステム構成で動作している場合は、「カレント動作データ」には、ゾーン1データのエンジン1〜3のCADデータに基づいて、当該ゾーン1を構成するエンジン1〜3の各動作データ46〜48の記憶領域が用意されると共に、ゾーン1のCADデータに基づいて当該ゾーン1の各エンジンのネットワーク設定等のようなその他動作データ49の記憶領域が用意される。このようにして用意された各エンジンの動作データ46〜48には、当該エンジンを構成する各コンポーネントの動作データが含まれる。例えば、エンジン1の動作データ46であれば、Pコンポーネト(ミキサ)の動作データと、CコンポーネントCC1及びCC2の動作データが含まれている。各エンジンにおける信号処理のパラメータは、対応する動作データに基づき設定される。
次に、PC5の制御アプリによるCADデータの編集作業について簡単に説明する。
PC5のディスプレイ上に表示されたゾーン1CAD画面10(図1(a)参照)の上部には当該CADデータの名称が表示されるタイトルバーと、当該CAD画面にて使用する複数のメニューアイテムが表示されメニューバーが具わり、ゾーン1CAD画面10の編集領域には、ゾーン1のCADデータに基づき、コンポーネント(ゾーンCAD画面においてはエンジン)のアイコン1〜3が配置され、各エンジン1〜3の間が結線されている。この編集領域おいて、ユーザは、例えばマウス等のポインティングデヴァイスを使用したGUIにより、コンポーネント(エンジン等)の配置、追加を任意に行い、また、該コンポーネントの端子間を任意に結線することで当該ゾーン1のCADデータの編集作業を行う。
ゾーン1CAD画面10において、任意のエンジンのアイコンを、例えばダブルクリック操作等により選択することで、該選択したエンジンのCAD画面が別ウィンドウとして開く。例えば、ゾーン1CAD画面10のエンジン1のアイコンを選択すると、図1(b)に示すエンジン1のCADデータの全体図を表すエンジン1CAD画面11が開く。ユーザは、エンジン1CAD画面11においても上記と同様に、コンポーネントの配置、追加或いは削除や、input/output等の接続端子の増設等を任意に行い、また、該コンポーネント間を任意に結線することでエンジン1のCADデータの編集作業を行うことができる。エンジン1のCADデータの編集において、追加/配置するコンポーネントは、メニューバーのコンポーネントメニュー(「Component」)からポップアップ表示されるドロップダウンメニューから選択できる。該ドロップダウンメニューには、Cコンポーネントデータ及びPコンポーネントデータ(図4(c)及び(d)参照)として記録されている複数のコンポーネントがリストアップされており、ユーザは所望のコンポーネントをマウスによるドラッグ&ドロップ操作等により選択して、該選択したコンポーネトをCAD画面の編集領域上に任意に追加・配置できる。
エンジン1CAD画面に配置される各Cコンポーネント12,13についても、上記と同様に例えばダブルクリック操作等によって選択することで、CコンポーネントのCAD画面(例えば図8(b)参照)を別ウインドウとして開いて、当該CコンポーネントのCADデータを編集することができる。また、エンジン1CAD画面或いはCコンポーネントのCAD画面に配置されたPコンポーネント(図1(b)ではミキサ14)を、例えばダブルクリック操作等によって選択すると、当該Pコンポーネントのパラメータ設定等を行うための画面が開く。例えば、Pコンポーネントがミキサであれば、各チャンネル毎の音像定位操作子やフェーダ操作子等を配置したミキサコンソールを摸擬したミキサ画面が表示され、ユーザは、該ミキサ画面において、各種パラメータの設定等、当該Pコンポーネントの動作データの編集を行うことができる。
編集したCADデータをエンジン1で実行するには、当該CADデータをエンジン1側で解釈できるデータ形式に変換する作業を行い(変換されたデータを説明の便宜上「構成データ」と称する)、前記制御画面で編集された動作データ(プリセットデータ)と共に、該構成データをエンジン1に転送する。この転送指示は、例えばエンジン1CAD画面のメニューバーのファイルメニューを開き、該ファイルメニューから「エンジン1の同期(PC→エンジン)」を指示できるようにしてよい。ここで「同期」は、PCからエンジンへ(乃至エンジンからPCへ)所定のデータを送信し、当該データの内容を相互に一致させる処理をいう。エンジン1では、該転送された構成データに基づき、自機の信号処理部23(図2参照)の信号処理の構成をプログラムすると共に、該転送された動作データを同信号処理部23に供給して、当該プログラムされた信号処理を実行する。これにより、エンジン1の内部動作がエンジン1CADデータ及びエンジン1プリセットデータに従って構成及び制御される。また、制御アプリで編集したゾーン1データの全体をエンジン1〜3に実行させたい場合は、ゾーン1CAD画面10乃至エンジン1〜3の何れかのエンジンのCAD画面のメニューバーのファイルを開き、該ファイルメニューから「ゾーンの同期(PC→エンジン)」を指示することができる。該指示に応じて、エンジン1〜3の各エンジンのCADデータが、構成データに変換されると共に、ゾーン1CADデータ及び当該エンジンのプリセットデータと共にPC5から各々対応するエンジンに転送され、当該ゾーンに属する全エンジンの信号処理動作が一括して制御される。
なお、図に示すとおり、エンジン1CAD画面において、メニューバーの右端には、上矢印の描かれたボタン(上矢印ボタン)15が表示されている。この上矢印ボタン15をマウス・クリック操作等により指示することで、現在のCAD画面よりも1つ上位の階層のCAD画面(この場合はゾーンCAD画面)が既に開かれていれば、当該CAD画面を、ディスプレイに表示されている複数の画面の中の一番手前に移動することができ、また、まだ開かれていなければ、当該CAD画面を新規に開くことができる。これにより、上位のCAD画面に移行するのが容易になる。なお、この「上矢印ボタン」は、エンジンCAD画面のみならず、ゾーンCAD画面やCコンポーネトのCAD画面にも備わっていてよい。
この実施例によれば、図1(a)に示すように、ゾーン1CAD画面10において、編集領域に配置されたエンジン1のアイコン内には、エンジン1のCADデータ(信号処理の構成)の全体図のサムネール16が表示されている。また、図1(b)に示すように、エンジン1CAD画面において、編集領域に配置されたCコンポーネントCC1、CC2のアイコン内には、各CコンポーネントのCADデータの全体図のサムネール17,18が表示されている。コンポーネトのアイコン上に、当該コンポーネトのCADデータのサムネールを表示するかどうかについての選択は、図5に示すようなアイコン表示態様のプロパティ画面にて設定できるものとする。
制御アプリは、サムネール表示するよう選択されたコンポーネトのCADデータに基づきサムネールを作成し、該作成したサムネールを当該コンポーネントのアイコン上に表示する。サムネール表示される図像は、当該コンポーネトの信号処理の構成としてCAD画面に表示されるものの縮小図である。例えば、図1(a)のゾーン1CAD画面において、エンジン1のアイコン上のサムネール16は、図1(b)に示すエンジン1CAD画面に表示されるエンジン1CADデータの全体図の縮図である。このように、この実施例によれば、上位の階層のCAD画面(例えば、エンジンCADデータに対するゾーンCADデータ)において、下位の階層のコンポーネントの信号処理の構成(CADデータ:例えば、ゾーンCADデータに対するエンジンCADデータ)がサムネール表示されることにより、当該上位の階層のCAD画面において下位のCADデータの中身(コンポーネントの信号処理の構成)を視認できる。なお、サムネール表示のための制御及び動作自体は、従来から知られる適宜の方法を適用して差し支えない。
図5はエンジン1のアイコンのプロパティ画面の表示例を示す。図1(a)のゾーン1CAD画面10において、例えばマウスクリック操作等によりエンジン1のアイコンを選択した後、メニューバーのファイルメニュー(「File」)を開き、ポップアップ表示されたドロップダウンメニューから当該アイコンのプロパティ画面を開くことができる。
図5に示すように、エンジン1のプロパティ画面には、コンポーネントの名前入力欄「Label」50、アイコンの横サイズ「Width」51及び縦サイズ「Hight」52を設定する欄、サムネール表示の有無(するか、しないか)のチェックボックス「Thumbnail」53が設けられている。また、アイコンの表示色を選択・調整するためのパレットウィンドウを開くボタン「Color」54、プロパティ設定の確定ボタン「OK」55、プロパティ設定の変更をキャンセルするボタン「CANCEL」56が設けられている。ユーザは、サムネール表示有無のチェックボックス「Thumbnail」53にて、アイコン上に当該コンポーネントのCADデータのサムネールを表示するかどうかの選択できる。また、アイコンの横サイズ「Width」51、縦サイズ「Hight」52に任意の数値を入力し、アイコンサイズを可変設定できる。コンポーネントのアイコンの表示サイズが可変されると、設定されたアイコンの大きさに追従してサムネール表示の解像度が変化する。
プロパティ画面においてアイコンの表示サイズ(縦サイズ及び/又は横サイズ)が指定されると、制御アプリはアイコン表示サイズの変更制御を行う。該表示サイズの変更制御の手順の一例を図6のフローチャートを参照して説明する。プロパティ画面でアイコンの表示サイズ(横サイズの数値「x」及び/又は縦サイズの数値「y」)が変更されると、ステップS1において該変更された数値(x,y)を取り込み、サムネール表示チェックボックスにサムネール表示が指示されているかどうかを判別する(ステップS2)。そして、ステップS3〜S6では、前記ステップS1にて取り込んだ表示サイズの数値(x,y)が、或る規定の閾値よりも小さいかどうか判別して、表示サイズの数値(x,y)が、或る規定の閾値を超えていれば、そのまま設定値でアイコンの表示サイズを変更できるが、小さい場合には該規定の閾値に応じた最小サイズに設定値を変更する処理を行う。この設定値の変更処理はサムネール表示の無い場合(チェックボックス53にチェック無し)と、サムネール表示のある場合(同チェック有り)とで異なる。
サムネール表示の無い場合(ステップS2のno)は、ステップS3にて、予めアイコン表示の最低サイズとして規定された所定の最小値(所定サイズ)を参照して、アイコン表示サイズの数値(x,y)が該所定サイズよりも小さい場合、ステップS4において、該数値(x,y)を、該所定サイズの値に設定し直す。
一方、サムネール表示の有る場合(ステップS2のyes)は、サムネール表示すべきCADデータの広さに応じて、アイコン表示サイズの最小値(必要サイズ)が変化する。例えば、サムネール表示すべきCADデータが画像として大きければ必要サイズもまた相対的に大きくなる。ステップS5において、前記必要サイズを参照してアイコン表示サイズの数値(x,y)が該必要サイズよりも小さい場合、ステップS6において、アイコン表示サイズの数値(x,y)を、該必要サイズの値に設定し直す。上記ステップS3〜S6により、アイコンの表示サイズとしてユーザが設定した値が小さすぎた場合、アイコンの表示サイズがある特定の閾値(所定サイズ又は必要サイズ)に変更制御される。アイコン表示サイズの閾値として、サムネール表示するCADデータに応じた値(前記必要サイズ)を設定することで、サムネール表示に最低限必要な表示域を確保することができる。ここでは、エンジンのアイコンに関して、プロパティ画面でサムネール表示の設定をしたり、アイコン表示サイズの変更したりする場合について説明したが、Cコンポーネントのアイコンの場合も同様である。すなわち、CコンポーネントCC1のアイコンを選択し、ドロップダウンメニューから当該アイコンの上記と同様のプロパティ画面を開き、そのプロパティ画面でサムネール表示の有無を設定したり表示サイズを数値入力するようにすればよい。
図6の例では、プロパティ画面での数値入力により、アイコンの表示サイズを変更する際の制御例について説明したが、これに限らず、CAD画面上にてアイコンの角をマウスでドラッグして、アイコンの枠を拡張・縮小することでアイコンの表示サイズの変更を行うこともできる。この場合、上述した制御例と同様に、アイコン表示の最小サイズを、プロパティ画面での設定がサムネールの無しであれば所定サイズに、サムネール有りであれば必要サイズに制限すればよい。
また、プロパティ画面でのサムネール表示の選択を特に行わず、数値入力やマウスのドラッグ操作によって変更されたアイコンの表示サイズに応じて、サムネール表示するか否かを制御するようにしてもよい。その場合、数値入力やマウスドラッグ操作により、アイコンの表示サイズを常時上記所定サイズ以上の範囲で任意に拡大・縮小できるようにして、サムネール表示するか否かは、変更されたアイコンの表示サイズに応じて判断するようにすればよい。変更された表示サイズに応じてサムネール表示の有無を決定する変更制御を手順の一例を図7のフローチャートに示す。数値入力乃至マウスドラッグ操作によりコンポーネントのアイコンの表示サイズが変更されると、ステップS10にて該変更された表示サイズの数値(横サイズの数値「x」及び/又は縦サイズの数値「y」)を取り込み、該取り込んだ表示サイズ(x,y)が必要サイズ以上かどうか判定する(ステップS11)。必要サイズは、当該サイズ変更されたコンポーネントのCADデータの大きさに応じて定まる閾値である。表示サイズ(x,y)が必要サイズ以上であれば(ステップS11のyes)、ステップS12において、設定された表示サイズ(x,y)にてコンポーネントのアイコンを表示して、該アイコン上にCADデータのサムネール表示を行う。一方、表示サイズ(x,y)が必要サイズより小さければ(ステップS11のno)、ステップS13にて、CADデータのサムネールの表示無しで、設定された表示サイズ(x,y)にてコンポーネントのアイコンを表示する。このように、サムネール表示に必要な表示域が確保できない場合は、サムネール表示をやめるよう判断することで、マウスドラッグ操作によりアイコンサイズを変更した場合にあっても、サムネール表示を行うのに最低限必要な表示域というものを確保している。なお、上記図7のフローにおいて、取り込んだ表示サイズ(x、y)が、アイコン表示の最小値(前記所定サイズ)以下であった場合、表示サイズ(x、y)を該所定サイズに変更してから表示する処理を更に加えてもよい。更に、図6の動作と図7の動作を組み合わせた実施例も考えられる。その場合、図5のプロパティ画面のサムネール表示の選択肢に「自動」を追加して、サムネール表示する/しない/自動を選択設定できるようにすればよい。そして「自動」に設定されれば、図7の実施例の動作を行い、それ以外の場合は図6の実施例の動作を行うようにすればよい。
以上説明した通り、この実施例によれば、上位の階層のCAD画面(例えば、エンジンCADデータに対するゾーンCADデータ)において、コンポーネントの信号処理の構成(つまり下位のCADデータ:例えば、ゾーンCADデータに対するエンジンCADデータ)をサムネール表示することで、或るCAD画面に表示された或るコンポーネントについて、下位のCADデータのCAD画面を開くことなく、その信号処理の構成を確認できるようなる。
なお、図5のプロパティ画面において、更に、オリジナルのウィンドウ・サイズ(CADデータの広さ)に対するサムネール表示の縮小率を設定する欄を設けて、サムネール表示の縮小率を任意に設定できるようにしてもよい。その場合、先述した必要サイズが、設定された縮小率に応じて変化する。すなわち、そのプロパティ画面でサムネール表示ありに設定すると、アイコンの表示サイズの変化範囲は、該縮小率に応じた必要サイズ以上に制限される。
また、上述の実施例では、上位のCAD画面において、コンポーネント(例えばゾーンCAD画面ならばエンジン)のアイコン上に、当該コンポーネトのCADデータのサムネールを表示する方法を示したが、サムネール表示の方法は、これに限らず、現在作業中のCAD画面において(つまり下位のCAD画面に移動することなく)、下位のCADデータの構成がサムネールにより視認できれば、どのような方法であってもよい。例えば、比較的小さなサムネール表示用ウインドウを上位のCAD画面近傍に開いて、該サムネール表示用ウインドウ内に下位のCADデータのサムネールを表示する方法であってもよい。なお、前記ウィンドウはサムネール表示用のプレヴューウィンドウであるから、これを表示したままでも上位のCAD画面での編集作業は継続できる。
また、上述の例では、プロパティ画面での設定に応じてサムネール表示の有無を選択する構成であったが、例えば、サムネールを表示したいコンポーネントのアイコンを、例えばマウスクリック操作等で選択すると、該選択操作に応じて、当該コンポーネトのアイコン上に当該コンポーネントのCADデータのサムネールが浮かび上がるように表示される方法であってもよい。このようなサムネール表示方法を適用するに際して、アイコンの表示サイズがサムネール表示に最低限必要なサイズよりも小さい場合、サムネール表示がなされなくともよいし、或いは、選択操作に応じて当該アイコンをサムネール表示が可能なサイズに自動的に拡張する制御を行うようにしてもよい。また、アイコンの選択操作としては、マウスクリック操作に限らず、マウスカーソルをアイコン上にかざす等、その他適宜の方法を適用しうる。
この発明の一実施例に係るCADデータ編集画面の表示例であって、(a)はゾーンCAD画面、(b)はエンジンCAD画面。 同実施例に係る信号処理エンジンのハードウェア構成を示すブロック図。 図2の信号処理エンジンを複数台接続して構築した音楽システムの構成例を示す概念図。 同実施例に係るデータ構成の概念図であって、(a)は、ゾーン毎に纏められたデータの構成例、(b)はカスタムコンポーネントデータの構成例、(c)はプリセットコンポーネントデータの構成例、(d)はカレントメモリにおける動作データの構成例。 同実施例に係るCAD画面におけるコンポーネントの表示に関するプロパティ画面の表示例。 図5のプロパティ画面において、アイコン表示サイズの変更が行われた場合の制御手順の一例を示すフローチャート。 アイコン表示サイズの変更が行われた場合の別の制御手順の一例であって、CAD画面においてマウスドラッグ操作によりアイコン表示サイズの変更が行われた場合の手順の一例を示すフローチャート。 従来のCADデータ編集画面の表示例であって、(a)はエンジンCAD画面、(b)はCコンポーネントCAD画面、(c)はゾーンCAD画面。
符号の説明
1〜3 信号処理エンジン、4 バス、5 パーソナルコンピュータ、10 ゾーンのCAD画面、11 エンジンのCAD画面、12,13 カスタムコンポーネントのアイコン、14 プリセットコンポーネントのアイコン、16〜18 サムネール、20 CPU、21 フラッシュメモリ、22 RAM、23 信号処理部(DSP)、24 表示器、25 操作子、26 波形インターフェース、27、音楽ネットワークインターフェース、28 制御ネットークインターフェース

Claims (2)

  1. 1乃至複数の信号処理装置に実行させる信号処理の構成を、複数の信号処理要素から選択された信号処理要素と該信号処理要素の端子間の結線によって表現したCADデータをグラフィカルに編集するための編集装置であって、
    前記CADデータに含まれる信号処理要素及び結線を第1の編集領域に表示する第1の表示手段と、
    前記第1の編集領域に表示された少なくとも1つの信号処理要素の構成をより詳細に示すために、当該少なくとも1つの信号処理要素の構成についての下位のCADデータに含まれる信号処理要素及び結線を第2の編集領域に表示する第2の表示手段と、
    ユーザの編集操作に応じて、前記第1及び第2の編集領域の各々において信号処理要素の配置と結線を行う編集手段と、
    前記第1の編集領域において、前記少なくとも1つの信号処理要素の構成として、前記第2の編集領域に表示される信号処理要素及び結線のサムネールを表示するサムネール表示手段であって、前記第1の編集領域に表示された当該少なくとも1つの信号処理要素の画像上に該サムネールを表示するものと、
    前記第1の編集領域に表示された少なくとも1つの信号処理要素の画像の表示サイズの最小値を、当該信号処理要素の画像上に前記サムネール表示する前記信号処理要素及び結線の規模に応じて自動的に変更制御するサイズ変更制御手段と
    を備える編集装置。
  2. 1乃至複数の信号処理装置に実行させる信号処理の構成をグラフィカルに編集するための編集装置であって、
    少なくとも1つのカスタム信号処理要素の構成を、複数の信号処理要素から選択された信号処理要素と該信号処理要素の端子間の結線とによって表現した下位のCADデータを記憶する第1記憶手段と、
    第1編集画面を開き、前記下位のCADデータに従って、前記選択された信号処理要素のアイコンを配置し表示すると共に、該アイコンの端子間の結線を表示する第1表示手段と、
    ユーザの下位編集操作に応じて、前記第1編集画面に配置された信号処理要素のアイコンを追加、削除又は変更すると共に、該アイコンの端子間の結線を編集する第1編集手段と、
    上位の信号処理の構成を、前記少なくとも1つのカスタム信号処理要素と複数の信号処理要素から選択された信号処理要素と、該信号処理要素の端子間の結線とによって表現した上位のCADデータを記憶する第2記憶手段と、
    第2編集画面を開き、前記上位のCADデータに従って、前記選択された信号処理要素のアイコンを配置し表示すると共に、該アイコンの端子間の結線を表示する第2表示手段と、
    ユーザの上位編集操作に応じて、前記第2編集画面に配置された信号処理要素のアイコンを追加、削除又は変更すると共に、該アイコンの端子間の結線を編集する第2編集手段と、
    前記上位のCADデータにカスタム信号処理要素が含まれるとき、前記第2編集画面に、当該カスタム信号処理要素の構成をより詳細に示す下位のCADデータのサムネールを表示するサムネール表示手段と、
    前記下位のCADデータのサムネールを表示する表示域のサイズの最小値を、該下位のCADデータの規模に応じて自動的に変更制御するサイズ変更制御手段と
    を備える編集装置。
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