JP4292571B2 - 磁気センサの調整方法及び磁気センサの調整装置 - Google Patents
磁気センサの調整方法及び磁気センサの調整装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4292571B2 JP4292571B2 JP2003094614A JP2003094614A JP4292571B2 JP 4292571 B2 JP4292571 B2 JP 4292571B2 JP 2003094614 A JP2003094614 A JP 2003094614A JP 2003094614 A JP2003094614 A JP 2003094614A JP 4292571 B2 JP4292571 B2 JP 4292571B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- detected
- detection
- unit
- magnetic
- waveform
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01D—MEASURING NOT SPECIALLY ADAPTED FOR A SPECIFIC VARIABLE; ARRANGEMENTS FOR MEASURING TWO OR MORE VARIABLES NOT COVERED IN A SINGLE OTHER SUBCLASS; TARIFF METERING APPARATUS; MEASURING OR TESTING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- G01D18/00—Testing or calibrating apparatus or arrangements provided for in groups G01D1/00 - G01D15/00
- G01D18/001—Calibrating encoders
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B07—SEPARATING SOLIDS FROM SOLIDS; SORTING
- B07B—SEPARATING SOLIDS FROM SOLIDS BY SIEVING, SCREENING, SIFTING OR BY USING GAS CURRENTS; SEPARATING BY OTHER DRY METHODS APPLICABLE TO BULK MATERIAL, e.g. LOOSE ARTICLES FIT TO BE HANDLED LIKE BULK MATERIAL
- B07B1/00—Sieving, screening, sifting, or sorting solid materials using networks, gratings, grids, or the like
- B07B1/28—Moving screens not otherwise provided for, e.g. swinging, reciprocating, rocking, tilting or wobbling screens
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B07—SEPARATING SOLIDS FROM SOLIDS; SORTING
- B07B—SEPARATING SOLIDS FROM SOLIDS BY SIEVING, SCREENING, SIFTING OR BY USING GAS CURRENTS; SEPARATING BY OTHER DRY METHODS APPLICABLE TO BULK MATERIAL, e.g. LOOSE ARTICLES FIT TO BE HANDLED LIKE BULK MATERIAL
- B07B1/00—Sieving, screening, sifting, or sorting solid materials using networks, gratings, grids, or the like
- B07B1/42—Drive mechanisms, regulating or controlling devices, or balancing devices, specially adapted for screens
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01D—MEASURING NOT SPECIALLY ADAPTED FOR A SPECIFIC VARIABLE; ARRANGEMENTS FOR MEASURING TWO OR MORE VARIABLES NOT COVERED IN A SINGLE OTHER SUBCLASS; TARIFF METERING APPARATUS; MEASURING OR TESTING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- G01D5/00—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable
- G01D5/12—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means
- G01D5/14—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage
- G01D5/142—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage using Hall-effect devices
- G01D5/147—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage using Hall-effect devices influenced by the movement of a third element, the position of Hall device and the source of magnetic field being fixed in respect to each other
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01D—MEASURING NOT SPECIALLY ADAPTED FOR A SPECIFIC VARIABLE; ARRANGEMENTS FOR MEASURING TWO OR MORE VARIABLES NOT COVERED IN A SINGLE OTHER SUBCLASS; TARIFF METERING APPARATUS; MEASURING OR TESTING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- G01D5/00—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable
- G01D5/12—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means
- G01D5/244—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing characteristics of pulses or pulse trains; generating pulses or pulse trains
- G01D5/24428—Error prevention
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気センサの調整方法及び磁気センサの調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平10−103145号公報
【特許文献2】
特開平11−304414号公報
【特許文献3】
特開平11−237256号公報
【0003】
回転センサや測長センサには、磁気センサを用いたものがある。磁気センサには種々の方式があるが、検知対象物と共に回転ないし移動する磁性被検知部を磁界中に配置し、該磁性被検知部の移動に基づく磁界変動を、磁気抵抗効果素子(MR素子:特許文献2,3)やホール素子(特許文献1)などの磁界検出素子により検出し、その検出波形を用いて磁性被検知部の回転角度や移動距離を算出する方式が、センサ構造が比較的簡便であり精度も高いことから広く使用されている。例えば、クランク角度検出等に使用される自動車用の回転センサとしては、外周面に凹凸が形成された軟磁性材料からなるギアを磁界発生用マグネットとの間に磁気ギャップを形成する形で対向配置し、その磁気ギャップ中に磁界検出素子(安価で小型化が容易なことから、MR素子が多用されている)を配置して、該磁界検出素子の出力波形によりギアの回転位置を検知する方式が知られている(特許文献2,3)。凹部と凸部とは、磁界検出素子との間に形成される検知ギャップ長が異なるため、特に凹凸境界部が通過する際に、磁気ギャップ内の磁界に大きな変動が生じ、これが磁界検出素子による検出波形のレベル変化となって現われる。実際のセンサでは、この波形をコンパレータなどによって二値化(方形波化)し、そのレベル変化エッジにより回転位置の特定を行なうこととなる。
【0004】
ここで、ギアとマグネットとの間に形成する検知ギャップ長が、組付け誤差等の要因により製品間でばらついたり、あるいは同一のギア内で凹部深さや凸部高さにギア加工精度等に起因したばらつきなどが生じていたりすると、角度検出精度が悪化する問題を生ずることがある。また、ギアの回転軸線の偏心も角度位相に依存した検知ギャップ長の変動を生ずる場合がある。具体的には、検知ギャップが広くなると、ギアの凹凸境界部が通過する際の波形レベル変化が鈍くなり、逆に狭くなると波形レベル変化が鋭くなる。その結果、二値化後の変化エッジの位置が検知ギャップ長に応じてばらつくことになり、回転位置の検出精度が悪化するのである。なお、この種の問題は回転センサに限らず、測長センサにおいても、また、凹凸以外の被検知部(例えばマグネットロータやマグネットスケールを用いる場合は、凹凸が担うべき役割を、交互に配列した異極性の着磁領域が代わりに果たす)を用いたセンサにおいても同様に発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題を解決するために、特許文献1においては、次のような方式を採用している。すなわち、二値化前の波形が検知ギャップ長ばらつきに起因して変化しても、凹凸を1対にして考えれば、凹凸形成の寸法精度が確保されている限り波形周期の精度は保持される。この場合、二値化後の波形は、凸部に対応した第一レベル区間と凹部に対応した第二レベル区間との繰り返し周期自体は不変となる。そこで、第一レベル区間と第二レベル区間との遷移エッジ(二値化エッジ)のうち、立下りエッジと立ち上がりエッジのいずれか一方のみを検知信号として採用すれば、凹凸形成の寸法精度により担保された角度検知精度が得られる、というものである。
【0006】
しかし、上記の方式には以下のごとく問題がある。
▲1▼上記の方式では、波形の繰返し周期自体は不変でも、波形形状に応じて二値化エッジ位置の位相がばらつき、ギア側の凹凸位相との関係が一義的でなくなる。これは、検知対象物に対するギアの凹凸の取付位相を管理する必要がある場合には大きな問題となる。例えば、自動車用のクランク角を検出する角度センサの場合、凹凸位相を基準にギア取付けを行なうと、上記二値化エッジ位置の位相がばらついたとき、これを参照して行なわれる点火タイミング制御等に悪影響を与える惧れがある。
▲2▼二値化波形に生ずる立下りエッジと立ち上がりエッジのうち、一方しか採用できないから、両エッジを使用する方式と比較すれば角度検知の解像度が大幅に減少する。また、両エッジを使用する方式と同等の解像度を実現しようとすると、凹凸形成数を倍に増やす必要があり、ギアの加工コストが増大することにつながり、精度も確保しにくくなる。
【0007】
本発明の課題は、磁気センサの製品間や製品内で検知ギャップ長が変動した場合でも、これと関係なく被検知部の検知精度を常に良好に設定でき、また、二値化した波形のエッジ位相のばらつきも生じにくい磁気センサの調整方法と、それに用いる調整装置を提供することにある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記課題を解決するための、本発明の磁気センサの調整方法は、
磁界を発生させるマグネットと、
磁気的に非等価な第一被検知部と第二被検知部とが、磁気ギャップを介してマグネットと対向する位置を通る移動経路に沿って交互に配置され、それら第一被検知部と第二被検知部とが該移動経路に沿って一体的に移動可能とされた被検知部ユニットと、
磁気ギャップを第一被検知部と第二被検知部とが交互に通過することに基づく、該磁気ギャップ内の磁界変動を検出する磁界検出部と、
該磁界検出部が検出する検出波形を、予め定められた閾値に基づいて二値化する波形処理部と、
閾値を検出波形に対し相対的に調整可能となるように設定する閾値調整・設定部と、を有した磁気センサの調整方法であって、
磁気ギャップ内において第一被検知部又は第二被検知部と磁界検出部との間に形成される検知ギャップ長を複数の設定値間で変更しつつ、それら検知ギャップ長の設定値毎に磁界検出部による検出波形を取得し、
それら複数の検出波形を同相にて重ね合わせたときの波形間の交点が示す交点レベル値を算出し、
該算出された交点レベル値と一致するように閾値を調整することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の磁気センサの調整装置は、
磁界を発生させるマグネットと、
磁気的に非等価な第一被検知部と第二被検知部とが、磁気ギャップを介してマグネットと対向する位置を通る移動経路に沿って交互に配置され、それら第一被検知部と第二被検知部とが該移動経路に沿って一体的に移動可能とされた被検知部ユニットと、
磁気ギャップを第一被検知部と第二被検知部とが交互に通過することに基づく、該磁気ギャップ内の磁界変動を検出する磁界検出部と、
該磁界検出部が検出する検出波形を、予め定められた閾値に基づいて二値化する波形処理部と、
閾値を検出波形に対し相対的に調整可能となるように設定する閾値調整・設定部と、を有した磁気センサの調整に使用するための装置であって、
正規の被検知部ユニットを置き換える形で、調整対象となる磁気センサに一時的に組み付けて使用され、該磁気センサに組み付けた状態において、マグネットと対向する位置を通る移動経路に沿って磁気的に非等価な第一被検知部と第二被検知部とが交互に配置された調整用被検知部ユニットと、
磁気ギャップ内において調整用被検知部ユニットの第一被検知部又は第二被検知部と磁界検出部との間に形成される検知ギャップ長を複数の設定値間で変更しつつ設定する検知ギャップ長変更・設定手段と、
それら検知ギャップ長の設定値毎に磁界検出部による検出波形を取得する検出波形取得手段と、
それら複数の検出波形を同相にて重ね合わせたときの波形間の交点が示す交点レベル値を、閾値設定の目標値として算出する交点レベル値算出手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
上記本発明の適用対象は、磁気的に非等価な第一被検知部と第二被検知部とが、所定の移動経路に沿って交互に配列した被検知部ユニットに、磁気ギャップを介してマグネットを対向させ、それら2種の被検知部の配列を上記移動経路に沿って一体的に移動させたときの、磁気ギャップ内の磁界変動を、磁界検出部により検出し、その検出波形を予め定められた閾値に基づいて二値化する磁気センサである。第一被検知部又は第二被検知部と磁界検出部との間の検知ギャップ長が変化した場合、得られる検出波形の振幅が変化し、それに伴って波形の山や谷がブロード化したり鋭くなったりするが、本発明者が検討したところ、検知ギャップ長の影響により変化した波形を、位相一致させた形で(つまり、同相にて)重ね合わせると、検知ギャップ長と無関係に、各検出波形が略一定の交点にて交わることが判明した。
【0012】
そこで、本発明においては、波形二値化のための閾値を、この交点レベル値に一致させるように設定する。上記のごとく、検知ギャップ長を変化させて取得される複数の波形は、上記の交点で互いに交わるので、交点レベル値に一致する閾値にて二値化すれば、その二値化エッジの位相は、各検出波形、つまり検知ギャップ長の設定値によらず一定となる。従って、磁気センサの製品間や製品内で検知ギャップ長が変動した場合でも、これと関係なく被検知部の検知精度を常に良好に設定できる。
【0013】
また、検知ギャップ長が変動した場合、波形形状が検知ギャップ長に応じて変化するにも拘らず、二値化エッジ位置の位相は常に略一定となり、被検知部ユニット側の第一被検知部と第二被検知部と位相関係も、検知ギャップ長によらず一義的に定まり、被検知部ユニットの組付け位相を管理する必要がある場合にも、その位相精度が検知ギャップ長の変動により損なわれなくなる。
【0014】
さらに、二値化波形に生ずる立下りエッジと立ち上がりエッジの双方の位相が担保されるから、両エッジとも高精度の検出信号として使用できる。この場合、一方のエッジだけを用いてもよいし、双方のエッジを用いて角度検知の解像度を高める、といったことも可能である。
【0015】
具体的な効果の一例を挙げれば、自動車用のクランク角を検出する角度センサに適用した場合、第一被検知部と第二被検知部との位相を基準に回転軸に対する被検知部ユニットの組付けを行なうことで、二値化波形の位相が検知ギャップ長の影響を受けず、略一義的に定まる。従って、これを参照して行なわれる点火タイミング制御等もより正確に行なうことができる。
【0017】
本発明において、被検知部ユニットの第一被検知部と第二被検知部とが「磁気的に非等価である」とは、マグネットに対向する位置に到来したときの、マグネットによる磁界中での第一被検知部の磁化状態と、第二被検知部の磁化状態とが互いに異なっていることをいう。磁化状態が異なれば、第一被検知部ないし第二被検知部が自身の磁化に伴い発生する磁界の分布も異なったものとなり、マグネット側の磁界との相互作用状態にも相違が生ずる(例えば、合成磁界の向きなど)。従って、磁気ギャップ内の磁界分布には、第一被検知部と第二被検知部との到来に対応した変化が生ずることになる。
【0018】
磁気的に非等価な第一被検知部と第二被検知部との組合せとしては、強磁性材料で形成した、磁気ギャップ長方向に高さが変化する凹部と凸部との組み合わせがある。この場合、凹部においては、マグネットとの距離すなわち磁気ギャップ長が大きくなるので磁化の度合いは小さくなるし、凸部においてはその逆となる。これらの凹部と凸部とは、磁化の追従性が良好な軟磁性材料(例えば、パーマロイなど)を用いることが望ましい。また、第一被検知部と第二被検知部とを、永久磁石の、極性の互いに異なる着磁領域として形成することもできる。また、磁化率や飽和磁化に差異を有する強磁性材料同士の組合せを用いることもできるし、第一被検知部と第二被検知部との一方を強磁性材料で構成し、他方を非磁性材料(常磁性材料又は反磁性材料:例えばオーステナイト系ステンレス鋼、銅あるいはアルミニウムなどの非磁性金属、プラスチックなどの高分子材料など)で構成する態様も可能である。
【0019】
また、磁界を発生させるマグネットは、永久磁石を用いてもよいし、電磁石を用いてもよい。磁気ギャップ(及び検知ギャップ)は、実体のない空間で形成されていてもよいし、少なくとも一部が非磁性材料で充填されていてもよい。さらに、磁界変動を検出する磁界検出部は、周知のMR素子のほか、ホール素子、ピックアップコイル、磁気ヘッドなど、種々のものから選んで採用可能である。
【0020】
交点レベル値を算出するために検知ギャップ長をある範囲で変更する場合、検知ギャップ長の変更幅は、その範囲の中央値に対して20%以上200%以下に設定するのがよい。検知ギャップ長の変更幅が20%未満であると、検知ギャップ長を変えて得られる各検出波形の差異が小さくなり、交点レベル値を正確に読み取れなくなる惧れがある。また、検知ギャップ長の変更幅が200%を超えると、波形間に生ずる交点レベル値がもはや一定しなくなり、閾値設定の目標値としての意義を失うことにつながる。
【0021】
他方、検知ギャップ長の変更幅が20%以上200%以下に収まっている場合は、この範囲で検知ギャップ長を3以上に変化させて検出波形を取得したときの各交点レベル値を、20%以内の偏差で略一致させることができ、測定に使用する検知ギャップ長が多少ばらついても、閾値の設定精度を十分に確保することができる。例えば、3以上の検知ギャップ長を用いてそれぞれ検出波形を取得する場合、各波形間の交点レベルが厳密には一致しない場合がある。しかし、その偏差が上記のような範囲に収まっている限りは、これらは実質的に一致しているものとみなすことができる。この場合、閾値はどれかの交点レベルを代表させて用い、これに一致させるように設定することもできるし、それら交点レベルの平均値に閾値を一致させてもよい。そして、本発明においては、上記のように交点レベルを複数求めて閾値設定を行なう場合においても、設定される閾値と各交点レベルとの偏差が、閾値の20%以内に収まっていれば、それらは「一致している」の概念に含まれるものとみなす。
【0022】
従って、もっとも簡便な手法としては、検知ギャップ長を2水準間にて変更し、それにより得られる2つの検出波形の交点レベル値を、閾値を一致させるべき目標値として算出する方法を例示することができる。この場合、採用する2水準の検知ギャップ長は、上記の好ましい変更幅内にて、なるべく差が大きくなるように設定することが、本発明の効果を十分に引き出す上で望ましい。
【0023】
本発明の適用対象となる磁気センサは、被検知部ユニットが回転体とされ、該回転体の回転軸線周りにおける周側面の軌跡が移動経路をなすとともに、当該周側面に沿って第一被検知部及び第二被検知部が交互に配置された回転センサとすることができる。本発明の採用により、回転角度位相の検出精度を大幅に高めることができる。しかし、本発明は回転センサに限定されるものではなく、例えばリニアエンコーダなどの測長センサにも適用可能である。
【0024】
次に、本発明において、磁気センサの検知ギャップ長を変更するには、第一被検知部と第二被検知部と磁界検出部とを相対的に移動させなければならない。しかし、磁気センサの量産を考慮すると、磁界検出部の取付位置を変更するのは工程上かなり面倒であり現実的でない。そこで、被検知部ユニットを調整専用のもの(調整用被検知部ユニット)に置き換えて調整を行い、その後、正規の被検知部ユニットを組み付ける方法を採用する方法が有効である。本発明の方法による調整が終わってしまえば、正規の被検知部ユニットを組み付ける際に検知ギャップ長が多少ばらついても、その影響はほとんど受けなくなる。
【0025】
この場合、検知ギャップ長が互いに異なるものとなるように予め作製された複数の調整用被検知部ユニットを用意し、該調整用被検知部ユニットを交換しながら個別に検出波形を測定するようにしてもよいが、調整用被検知部ユニットの交換が面倒であるし、調整用被検知部ユニットを交換する際の組付け誤差の影響を受ける可能性もある。
【0026】
そこで、本発明の調整方法においては、次のような方法を採用可能である。すなわち、調整用被検知部ユニットとして、検知ギャップ長が一律となる正規の被検知部ユニットに代え、該検知ギャップ長の互いに異なる区間が混在した調整用の可変ギャップ被検知部ユニットを磁気センサに組み付け、他方、マグネットの位置を固定として、当該可変ギャップ被検知部ユニットの検知ギャップ長の異なる区間毎に、第一被検知部及び第二被検知部に基づく検出波形を取得するように実施する。
【0027】
この場合、本発明の調整装置は、以下のように構成することができる。すなわち、調整用被検知部ユニットを、検知ギャップ長の互いに異なる区間が混在した検知ギャップ長変更・設定手段をなす可変ギャップ被検知部ユニットとし、検出波形取得手段は、可変ギャップ被検知部ユニットの検知ギャップ長の異なる区間毎に、第一被検知部及び第二被検知部に基づく検知波形を取得するものとする。
【0028】
上記の本発明の方法及び装置によると、1つの可変ギャップ被検知部ユニット内に、検知ギャップ長が互いに異なる区間が混在しているので、調整用の被検知部ユニットを交換せずとも、交点レベル値を算出するための複数の検出波形が一度に得られるので、調整工程の簡略化を図ることができる。また、調整用被検知部ユニットの交換を行わないから、その組付け誤差の影響を受ける可能性もない。
【0029】
例えば、被検知部ユニットが回転体とされ、該回転体の回転軸線周りにおける周側面の軌跡が移動経路をなすとともに、当該周側面に沿って第一被検知部及び第二被検知部が交互に配置された回転センサである場合は、可変ギャップ被検知部ユニットは、回転体の周側面に回転半径の互いに異なる区間を複数設け、それら各区間に第一被検知部及び第二被検知部を配置することにより、回転半径に応じて各区間の検知ギャップ長を互いに異ならせるようにしたものを使用することができる。この場合、検知ギャップ長が、一定の角度周期(例えば180°)に対応して切り替わるように回転体の周側面を等角度区間に分割し、互いに隣接する区間同士で回転半径を異ならせる構成としておけば、一定角度周期で検知ギャップ長の異なる検出波形が得られるようになり、交点レベル値を求めるための各波形の分離や同相による重ね合わせ処理などを簡便に精度よく実施することができる。
【0030】
なお、磁界検出部が検出する検出波形は、検出部や信号処理回路の温度特性により変化することが多く、ある温度で交点レベル値と閾値とが一致するように調整されていても、温度が変化すると閾値が交点レベル値からずれてしまい、検出精度が損なわれることがある。しかし、ある温度で閾値と交点レベル値とを一致させる調整を一旦行なった後は、温度変動により閾値と交点レベル値とが再び不一致となった場合に、波形に対する閾値の相対的な変更でこれを解消しようとすると、最初に調整を行なった温度では閾値と交点レベル値が再び不一致となってしまい、目的とする調整状態を全温度域で確保することができなくなる。また、温度に応じて閾値を追従補正することも不可能ではないが、センサシステムが複雑化するので現実的でない。
【0031】
そこで、適用対象となる磁気センサに、磁界検出部が検出する検出波形の温度変動を補正する温度補正部を設けておき、検出波形の二値化の閾値と交点レベル値が、予め定められた温度範囲の全域において一致するように、温度補正部による補正係数を設定することが望ましい。つまり、ある温度で閾値と交点レベル値とを一致させる調整を一旦行なった後は、温度変動による閾値と交点レベル値との不一致を、温度補正部の補正係数の調整により解消するようにする。これにより、目的とする閾値の調整状態を、必要な全温度域で確保することが可能となる。
【0032】
具体的な方法としては、測定温度を第一の温度に設定して、検知ギャップ長を2水準間にて変更し、それにより得られる2つの検出波形が定める交点レベル値に閾値を一致させる閾値調整を閾値調整・設定部により行い、その状態で、閾値調整・設定部による設定閾値を変更することなく、測定温度を第一の温度と相違する第二の温度に設定した後、再度、検知ギャップ長を2水準間にて変更し、それにより得られる2つの検出波形が定める交点レベル値を算出し、設定済みの閾値に該交点レベル値が一致するように、温度補正部による補正係数を設定する。この方法によると、測定温度を2水準設定するだけで、当該測定温度付近にて温度補償された形で、閾値と交点レベル値との一致状態を簡単に得ることができ、ひいては検知ギャップ長のばらつきだけでなく、温度変動の影響も受けにくい磁気センサを得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の適用対象となる磁気センサの検知部101を示すものである。本実施形態において磁気センサは回転センサとして構成され、該検知部101は、磁界を発生させるマグネット36と、該マグネット36との間に磁気ギャップを形成する形で対向配置された回転体をなす被検知部ユニット30、及び磁気ギャップ内の磁界変動を検出する磁界検出部38a,38b,40a,40bとを有している。
【0034】
被検知部ユニット30は、全体が強磁性材料(例えばパーマロイ等の軟磁性金属材料)からなる円板状に形成され、磁気的に非等価な第一被検知部と第二被検知部として、その周側面に沿って磁気ギャップ長方向に高さが変化する凹部34と凸部32とが形成されている。そして、その中心軸線Oが、回転検出対象となる図示しない回転軸(例えば自動車のクランク軸もしくは該クランク軸と連動回転する他の軸体である)に対し、同軸となるように組み付けられ、該回転軸と一体的に回転する。この回転に伴い、第一被検知部及び第二被検知部をなす凹部34と凸部32とは、被検知部ユニット30の周側面の回転軌跡を移動経路として、一体的に回転移動する。そして、磁界検出部38a,38b,40a,40bと、凹部34又は凸部32との間のギャップが検知ギャップ39として機能する。
【0035】
マグネット36は永久磁石として構成され、被検知部ユニット30は、その周側面が該マグネット36の発生する磁界の磁界中心(磁場中心)に臨む位置関係で配置されている。本実施形態では、磁場中心軸線H0と被検知部ユニット30の回転軸線とが直交するように、マグネット36と被検知部ユニット30との位置関係が定められている。
【0036】
具体的には、マグネット36はキャビティ36cを有するリング状に形成され、軸線方向に2極着磁されてなり、その一方の開口に被検知部ユニット30の周側面が対向する形で配置されている。
【0037】
本実施形態では、4つの磁界検出部38a,38b,40a,40bが、上記マグネット36の被検知部ユニット30の周側面に対応した開口直径方向に、磁界中心H0に関して左右2個ずつ対称に配置されてなる。なお、検知ギャップ長は、凹部34と凸部32とで異なり、また、厳密には磁界検出部38a,38b,40a,40bの組付け位置毎にも異なる。本実施形態では、磁界中心H0に凸部32の幅方向中心Mが到来したときの、該中心Mを通る磁界中心H0と直交する平面Qを考え、該平面Qから各磁界検出部38a,38b,40a,40bまでの距離の平均値gにて検知ギャップ長を定義する。
【0038】
磁界検出部38a,38b,40a,40bのうち、外側の2つ(以下、第一磁界検出部ともいう)38a,38bは、凹部34から凸部32への変化エッジと、凸部32から凹部34への変化エッジとが、左右の磁界検出部38a,38bにより常に同じタイミングで検知されるように配置間隔が設定されている。これにより、図2に示すように、一方の磁界検出部38aの検出波形SIGAと、他方の磁界検出部38bの検出波形SIGBとは、凹部34から凸部32への変化エッジと、波形の振幅関係が逆転する凸部32から凹部34への変化エッジとが同相で現われることになる。従って、両検出波形の差信号(以下、第一差信号という)を取れば、変化エッジの検知に伴う波形ピークをより急峻化でき、回転検出精度を向上することができる。
【0039】
一方、内側の2つ(以下、第二磁界検出部ともいう)40a,40bは、磁界中心H0から各第一磁界検出部38a,38bまでの距離をdとして、その略1/2の距離にそれぞれ配置されている。これら第二磁界検出部40a,40bの検出波形からも差信号(以下、第二差信号という)が生成される。そして、上記の第一差信号と第二差信号を用いて、それらの差信号である第三差信号が生成される。該第三差信号を用いると、凸部32ないし凹部34の幅(区間長)が変動した場合においても、後述の交点レベル値を一定に保つことができる効果が達成される。
【0040】
本実施形態においては、各磁界検出部38a,38b,40a,40bは、いずれもMR素子にて構成されている。MR素子は周知のものであり(例えばNi、Fe及びCoの合金よりなる)、磁界変化を素子の大きな抵抗変化として検出することができるので、磁気センサの磁界検出部として近年多用されている。図4に示すように、MR素子からなる磁界検出部38a,38b,40a,40bは、それぞれ1対のMR素子膜を抵抗素子37a,37bとして直列接続した抵抗ブリッジの形で検出用電源Vccに接続する形で用いられる。2つの抵抗素子37a,37bは、マグネット36の磁界中心から膜面内にて傾斜する向きに磁界が変動したときの、各々現われる抵抗変化が逆傾向となるように、膜形状及び配置位置が設定される。その結果、2つの抵抗素子37a,37bの分圧比は磁界変動を受けることにより大きく変化するので、両抵抗による分圧電圧の変化を波形出力として取り出すことができる。
【0041】
図1に示すように、本実施形態においては、抵抗素子37a,37bをなすMR素子膜が、各々線状に形成されるとともに、磁界中心H0と平行に配置される基板上にて、各長手方向が磁界中心H0に対して±45°の角度をなすようV字型に配置され、その配置間隔が狭くなる側が被検知部ユニット30側に向けられている。なお、第一磁界検出部38a,38bは、各抵抗素子37a,37bの一方の中心位置に、凹部34から凸部32への変化エッジが位置するとき、他方の中心位置に凸部32から凹部34への変化エッジが位置するように配置されている。
【0042】
図3は、図1の検知部101に使用されるセンサ制御回路29の、電気的構成の一例を示すブロック図である。該センサ制御回路29は、第一磁界検出部38a,38bをなす4つの抵抗素子(MR素子)を各辺に配置した第一MRブリッジ3と、第二磁界検出部40a,40bをなす4つの抵抗素子(MR素子)を各辺に配置した第二MRブリッジ5との各抵抗分圧点の出力電圧Vs1,Vs2及びVs3,Vs4がそれぞれ、第一差信号VD1を作るための第一プリアンプ7と、第二差信号VD2を作るための第二プリアンプ9に入力され、各プリアンプ7及び9の差信号出力電圧VD1,VD2が、第三差信号VD3を作るためのメインアンプ11に入力される。該メインアンプ11から出力される第三差信号VD3の信号波形は、オフセット補正回路13によりオフセットレベルが調整されるとともに、温度補正補正回路15により出力の温度補正がなされた形でコンパレータ17(波形処理部)により二値化され、出力バッファ回路19を経て基板2上の出力端子23から出力される。なお、符号21は基板上の各回路要素に電源電圧を供給するための電源端子であり、符号25はグランド端子である。
【0043】
図4は、図3のセンサ制御回路29の具体例を示すものである。第一MRブリッジ3は、磁界検出部38a,38bの、各直列接続された抵抗素子対(MR素子対)37a,37bからなる2つのハーフブリッジを組み合わせてフルブリッジ化したものである。各ハーフブリッジはそれぞれ両端が電源電圧Vccとグランドに接続され、抵抗分圧点の出力電圧Vs1,Vs2が第一プリアンプ7をなす2つのオペアンプ7a,7bに分配入力される。第二MRブリッジ5も同様のフルブリッジからなり、各ハーフブリッジの抵抗分圧点の出力電圧Vs3,Vs4が第二プリアンプ9をなす2つのオペアンプ9a,9bに分配入力される。
【0044】
第一プリアンプ7はオペアンプ7a,7bにより、第一MRブリッジ3からの出力電圧Vs1,Vs2を差動増幅する差動アンプを構成し、各オペアンプ7a,7bの出力経路と負帰還経路とを、抵抗40,42,44,46を介して並列結線したものである。抵抗40,42,44,46はゲイン決定用のものであり、抵抗40,46同士及び抵抗42,44同士がそれぞれ同じ抵抗値R1及びR2に設定され、差動増幅出力である第一差信号VD1のゲインは1+(R1/R2)で与えられる。第一プリアンプ9も、オペアンプ9a,9bとゲイン決定用の抵抗48,50,52,54とにより第一プリアンプ7と全く同様の差動アンプとして構成され、第二MRブリッジ5からの出力電圧Vs3,Vs4を差動増幅し、差動増幅出力である第二差信号VD2として出力する。さらに、メインアンプ11も、オペアンプ11a,11bとゲイン決定用の抵抗56,57,58,59とにより同様の差動アンプとして構成され、第一差信号VD1と第二差信号VD2とを入力する形でこれらを差動増幅し、差動増幅出力である第三差信号VD3として出力する。
【0045】
第三差信号VD3はオペアンプからなるコンパレータ17に入力され、抵抗68,69の分圧電圧を閾値電圧VTHとして、センサの出力波形信号である第三差信号VD3を二値化(方形波化)する。本実施形態において、閾値電圧VTHを決める分圧抵抗68,69はいずれも固定抵抗にて構成され、閾値電圧VTHは一定である。なお、出力バッファ回路19はオペアンプを用いたボルテージフォロワで構成されている。
【0046】
次に、オフセット補正回路13(閾値調整・設定部)は、オフセット調整電圧VOFFの生成回路であり、本実施形態では電源電圧Vccを分圧抵抗60,61により分圧調整する形でオフセット調整電圧VOFFが設定され、ボルテージフォロワをなすオペアンプ13aを介して、その出力が第三差信号VD3に重畳される。分圧抵抗60,61は、一方のものが可変抵抗61として構成され、該可変抵抗61の抵抗値を調整することにより、オフセット調整電圧VOFFを変更・調整することができる。これにより、第三差信号VD3に基づくセンサ出力波形は、重畳されるオフセット調整電圧VOFFのレベルに応じて一律に高電圧側又は低電圧側にシフトする。そして、本実施形態では、コンパレータ17の閾値電圧VTHを一定にしているので、オフセット調整電圧VOFFの変更により、出力波形を二値化するための閾値レベルを相対的に変更・調整することが可能である。
【0047】
また、温度補正回路15(温度補正部)は次のように構成されている。まず、可変設定部(本実施形態では、一方が可変抵抗67とされた分圧抵抗66,67からなる)からの補正係数電圧VKを、ボルテージフォロワをなすオペアンプ15bを介して、オペアンプ15aを主体とする温度補正部に入力する。温度補正部は、オペアンプ15aと、補正係数電圧VKの入力段に挿入された基準抵抗64と、帰還抵抗の形で挿入された温度検出抵抗65とを有し、第三差信号VD3に重畳するための温度補正電圧VTを出力する。温度検出抵抗65は、基準抵抗64よりも抵抗温度係数が大きいものを使用するが、抵抗温度係数は正であっても負であってもいずれでもよい。
【0048】
オペアンプ15aのゲインは、温度検出抵抗65の抵抗率温度変化に追従して自動的に変化し、温度補正電圧VTが出力される。オペアンプ15aの増幅参照電圧(抵抗62,63の分圧電圧として与えられている)をVAとし、帰還抵抗65の抵抗値を温度の関数R(T)とし、また、基準抵抗64の抵抗値を定数R0として表すと、
VA=VK+(VT−VK)・R0/(R0+R(T)) ‥(1)’
となるので、温度補正電圧VTは、
VT=((VA−VK)/R0)・R(T)+VA ‥(1)
と表すことができる。この式の第一項が温度補正項であり、補正係数電圧VKを調整することで、出力波形に対する温度補正項の寄与を自由に調整できることがわかる。
【0049】
従って、図4の回路において、最終的に二値化に供される調整済みの信号電圧をVFとしたとき、
VF=VD3+VOFF+VT
=VD3+(VA+VOFF)+((VA−VK)/R0)・R(T)‥(2)
と表すことができる。第一項が調整前の原波形(第三差信号VD3)、第二項が波形オフセット値(VOFFは可変オフセット値であり、(1)式の第二項VA(増幅参照電圧)は固定オフセット値として寄与する)、第三項が温度補正項である。
【0050】
なお、図4の回路において、使用されているオペアンプはいずれも単電源アンプであり、図3の基板構成からも明らかな通り、供給される電源電圧Vccも一系統のみである(本実施形態では、端子21から外部の安定化電源より供給される構成としている)。従って、プリアンプ7,9を構成する差動増幅回路においては、差動増幅出力が負電圧側にアンダーフローしないよう、極性保障回路7c,9cが設けられている。これら極性保障回路7c,9cは、直列結線されたゲイン決定抵抗列の末端に付加される形で設けられ、極性保障電圧VJ(分圧抵抗70,71により電源電圧Vccを分圧調整して形成している)を、ボルテージフォロワを介して供給するものである。機能はいずれも同じであるので、プリアンプ7側で代表させて説明すると、オペアンプの回路理論から、中間の抵抗42,44の抵抗値R2が、両端の抵抗40,46の抵抗値R1に対して十分に大きければ、差動増幅出力(第一差信号)VD1は下式で表される:
VD1=(1+R1/R2)(VJ+Vs1−Vs2) ‥(3)
他方、極性補償回路7c,9cを例えば接地に置き換えた構成では、
VD1=(1+R1/R2)(Vs1−Vs2) ‥(4)
となる。(4)では、Vs1<Vs2のときVD1が負電圧となってアンダーフローを生ずる可能性があるが、(3)では、Vs1<Vs2となっても、その差分の絶対値が極性保障電圧VJより小さければ、正極性の出力が保障される。
【0051】
また、メインアンプ11では、オフセット補正回路13と温度補正回路15とが極性保障回路の機能を兼用している。さらに、温度補正回路15においては、(1)式に示す通り、補正係数電圧VKが増幅参照電圧VAからの差分の形で与えられる回路構成となっているので、VKがVAを超えない限り、温度補正回路15の出力がアンダーフローする心配が生じない。
【0052】
次に、図5は、図4のセンサ制御回路29を用いる磁気センサの調整装置の構成例を示すブロック図である。該調整装置100は、CPU111、ROM112、RAM113及び入出力インターフェース114とを備えたマイコン110を主体に構成され、そのROM112に制御用及び解析用のプログラムが格納されている。そして、CPU111は、RAM113をワークエリアとして該プログラムを実行し、検出波形取得手段と交点レベル値算出手段との機能をソフトウェア的に実現する。なお、RAM113内の各メモリの機能については後述する。また、入出力インターフェース114には、データ出力用のモニタ120及びプリンタ121が接続されている。
【0053】
マイコン110には、入出力インターフェース114を介して、次の装置要素が接続されている;
▲1▼モータ119:可変ギャップ被検知部ユニット130を回転駆動するためのものであり、マイコン110から駆動指令を受けるサーボドライバ115により、サーボ駆動制御される。モータ119ひいては可変ギャップ被検知部ユニット130の回転角度は、パルスジェネレータ(例えば光学式のロータリエンコーダで構成されるものである)118により検出され、サーボドライバ115にフィードバックされている。
▲2▼センサ制御回路29:図3の回路により二値化後のセンサ出力波形が、A/D変換器116によりデジタル化され、マイコン110に入力される。
▲3▼データベース117:ハードディスクドライブ(HDD)等で構成され、取り込まれた波形データや交点レベル値の算出結果などが記憶される。
【0054】
図7は、可変ギャップ被検知部ユニット130の一例を示すものである。
磁気センサに正規に組み付けられるのは、図1のような被検知部ユニット30であり、検知ギャップ長gが一律となっている。具体的には、凹凸高さを除外すれば、被検知部ユニットの半径が一律に設定されているということでもある。他方、可変ギャップ被検知部ユニット130は、上記の正規の被検知部ユニット30を置き換える形で、調整対象となる磁気センサに一時的に組み付けて使用されるものであり、図7に示すように、検知ギャップ長の異なる区間が混在している。具体的には、図8に示すように、位置固定の磁界検出部35(図1の38a,38b,40a,40b)との間に形成される検知ギャップ長が第一の値g1となる区間と、検知ギャップ長が第一の値g1よりも大きい第二の値g2となる区間とが、図7に示すように、被検知部ユニットの半径を変更する形で各180°ずつ形成されたものとして構成されている(以下、前者の区間を検知ギャップ小区間、後者の区間を検知ギャップ大区間と称する)。
【0055】
なお、正規の被検知部ユニット30には、回転検出対象となるセンサ取付先の回転軸(例えば、自動車のクランク軸ないしそれと連動回転する検出用の軸体などである)が結合されるが、可変ギャップ被検知部ユニット130に組替えた場合は、図5のモータ119の出力軸が取り付けられることとなる。
【0056】
以下、調整装置100を用いた磁気センサの調整方法について説明する。
まず、調整対象となるセンサ側では、図4のセンサ制御回路29において、オフセット調整電圧VOFFと温度補正係数電圧VKとを適当な仮の値に設定しておく。次に、センサの正規の被検知部ユニット30に代えて、図7の可変ギャップ被検知部ユニット130を組み付ける。このとき、可変ギャップ検知部ユニット130の検知ギャップ大区間と検知ギャップ小区間との切り替わりの角度位相は、予めパルスジェネレータ118の出力を用いて測定しておく。以上で準備が終わり、以下、調整の手順を、図6を用いて説明する。
【0057】
まず、恒温槽(図示せず)に検知部101を配置し、温度を第一の温度(本実施形態では25℃(室温)である)に設定する(S1)。温度が安定したら、可変ギャップ検知部ユニット130をモータ119(図5)により回転させる(S2)。すると、図9の工程1に示すように、検知ギャップ大区間と検知ギャップ小区間とにそれぞれ対応した検出波形が、180°毎に切り替わる形でセンサ制御回路29から出力されるので、これを図5のマイコン110においてA/D変換しつつ取り込む(図6:S3)。このとき、パルスジェネレータ118のカウント値を参照して検知ギャップ大区間と検知ギャップ小区間との切り替わりを検出し、検知ギャップ大区間の波形データ201をRAM113内のセンサ波形メモリ(I)113aに、また、検知ギャップ小区間の波形データ202をRAM113内のセンサ波形メモリ(II)113bに切り分けた形で格納する(図5参照)。両波形データは、いずれも電圧レベルと角度位相とを座標値とする二次元座標データの集合として与えられる。
【0058】
次に、切り分けられた2つの波形データ201,202を、図9の工程2に示すように、位相一致させた形で重ね合わせる。この処理は、図5のRAM113内の、センサ波形メモリ(I)113a内の波形データとセンサ波形メモリ(II)113b内の波形データとを、位相合わせしつつ波形合成メモリ113c内にて重ね合わせることにより行う。なお、検知ギャップ大区間と検知ギャップ小区間とで凹部と凸部の形成角度幅及び間隔を同一に設定しておき、かつ両区間の凹凸プロファイルの開始位相を一致させておけば、検知ギャップ大区間と検知ギャップ小区間との、切り分けられた波形データの先頭位相を一致させることができ、重ね合わせ処理をより簡便に行なうことができる。
【0059】
図9に戻り、重ね合わされた両波形201,202には、工程3に拡大して示すように交点Cが発生する。そこで、図5のAG0演算メモリ113dを用い、両波形データ201,202の一致する点、つまり電圧レベル値と角度位相とが共に一致する座標データを検索し、交点Cの座標として決定する。そして、該交点Cの電圧レベルの座標値を交点レベル値AG0として決定し、さらに、閾値電圧VTHと交点レベル値AG0との差分ΔV(=VTH−AG0)を演算して、図5のモニタ120又はプリンタ121に出力する(図6:S4)。
【0060】
次に、こうして求められた交点レベル値AG0が、図4のセンサ制御回路の、コンパレータ17の閾値電圧VTHに一致するように、波形出力VFの調整を行なう。上記ΔVが負の値であれば、図10に示すように、AG0がΔVだけ閾値電圧VTHが不足側にシフトしていることを意味するので、最初に設定されているオフセット調整電圧VOFF’をΔVだけ引き上げて調整済みのオフセット調整電圧VOFFとし、波形を高電圧側にシフトさせれば、VTHとAG0とを一致させることができる。また、ΔVが正の値であれば、AG0がΔVだけ閾値電圧VTHが過剰側にシフトしているので、オフセット調整電圧VOFF’をΔVだけ引き上げ、波形を低電圧側にシフトさせればよい。この調整は、具体的には図4の可変抵抗61の抵抗値を変更することにより実施する。
【0061】
図6に戻り、S5においては、温度を第二の温度(本実施形態では、センサ動作保障温度の上限等に対応する高温(例えば150℃)である)に設定する。そして、S6、S7及びS8において、S2,S3,S4と全く同じ工程を繰り返して、第二の温度におけるAG0値及びΔVを算出する。温度が上がったことにより、AG0は再びVTHの値からずれを生ずるが、これは出力波形の温度特性に依存したずれであるため、温度補正電圧VTの変更により、AG0がVTHに一致するように調整する。これにより、第一の温度と第二の温度の略全域にわたって、AG0とVTHとが一致した状態を得ることができる。調整は、具体的には図4の可変抵抗67の抵抗値により、補正係数電圧VKを変更する形で実施する。
【0062】
なお、補正係数電圧VKの具体的な調整量は、(2)式の温度補正項((VA−VK)/R0)・R(T)を用いて計算することができる。すなわち、第一の温度をTP、第二の温度をTSとして、現在設定されているVKによる温度補正項の、該温度変化に伴う変分ΔVTは、
ΔVT=((VA−VK)/R0)・R(TS)−((VA−VK)/R0)・R(TP)
=((VA−VK)/R0)(R(TS)−R(TP)) ‥(5)
と表される。他方、温度補正を行なわないときの、温度上昇によるAG0の固有の減少量をΔAG0とすれば、該ΔAG0に上記温度補正項の変分ΔVTがキャンセル項として利いた結果が、現在のAG0とVTHとのずれΔVとなって現われているので、
ΔAG0−ΔVT=ΔV ‥(6)
と表すことができる。
【0063】
他方、(5)において、VKをVK’に変更して、ΔVTがΔVT’になったとすると、
ΔVT’=((VA−VK’)/R0)(R(TS)−R(TP)) ‥(7)
である。この変更によりΔVがゼロになったと考えると、
ΔAG0−ΔVT’=0 ‥(8)
となる。(6)と(8)からΔAG0を消去すると、
ΔVT’−ΔVT=ΔV ‥(9)
となり、これに(5)と(7)を代入して整理すると、
VK’−VK=−ΔV・R0/(R(TS)−R(TP)) ‥(10)
が得られる。該VK’−VKが補正係数電圧の調整量を表しており、R(TS)とR(TP)とが予め知れていれば、上記測定により得られるΔVを用いて計算が可能である。
【0064】
このようにして調整が終了すれば、可変ギャップ被検知部ユニット130を取り外し、代わって正規の被検知部ユニット30を組み付けることで、閾値調整済みの磁気センサが得られる。
【0065】
上記のように、出力波形の交点レベル値AG0に二値化の閾値VTHを一致させるように調整することの効果は、図9の工程3に示す通りである。すなわち、閾値VTHが交点レベル値AG0に一致していない場合、検知ギャップ長が変わったときの各波形は、異なる位相(φa、φb)にて閾値VTHと交わり、その結果、二値化後のレベルエッジの位相に無視できない差が生ずる。この差が、検知ギャップ長のばらつきによる角度検知の精度低下を招くことにつながる。しかし、閾値VTHが交点レベル値AG0に一致していると、検知ギャップ長が変わっても、各波形と閾値VTHとは常に同じ位相φcにて交わり、二値化後のレベルエッジも一定となるので、角度検知の精度を向上させることができる。この効果は、異なるセンサ間での被検知部ユニット30の組付けの影響による検知ギャップ長ばらつきに対しても、また、同じセンサ内における、被検知部ユニット30の回転軸線の偏心や凹凸の高さの不揃い等による検知ギャップ長ばらつきに対しても、いずれにおいても発揮される。
【0066】
また、本実施形態においては、図1に示すように、第二磁界検出部40a,40bを追加して、既に説明した第三差信号を用いるようにしているから、凸部32ないし凹部34の幅(区間長)がばらついた場合においても、交点レベル値AG0を一定に保つことができる効果が達成される。また、実際の磁気センサでは、目的に応じて凹凸幅を種々の値に形成した被検知部ユニットが使用に供されているが、凸部32ないし凹部34の幅が異なる被検知部ユニット同士では、第二磁界検出部40a,40bを用いない場合、検知ギャップ長が同じであっても、交点レベル値AG0の値が異なって現われるので、調整用の可変ギャップ被検知部ユニット130を製品種別毎に異なるものを用意しなければならない。しかし、第二磁界検出部40a,40bを追加することにより、凸部32ないし凹部34の幅が多少異なる製品であっても、検知ギャップ長が同じなら交点レベル値AG0もほぼ一致して現われるので、これらの製品間で可変ギャップ被検知部ユニット130の共通化を図ることも可能となる。
【0067】
なお、既に調整が終わっている磁気センサの二値化の閾値VTHが、交点レベル値AG0に実際に合わせ込まれているか否かを確認したい場合には、次のような方法が可能である。まず、組み付けらている被検知部ユニット30自体に、偏心や凹凸の寸法ばらつき等の影響により、検知ギャップ長が回転角度位相によって変動する傾向があるならば、違いが顕著となる位相区間同士の波形をサンプリングして重ね合わせることで、交点レベル値AG0を見出せる場合がある。しかし、違いが顕著となる位相区間を見出すことが困難であれば、例えばすでに取り付けてある磁界検出部38a,38b,40a,40bを移動させるか、被検知部ユニット30を検知ギャップ長の異なるものに組替えて、検知ギャップ長を仕様値から強制的に変更し、変更前と変更後とでそれぞれ検出波形を測定すれば、交点レベル値AG0を容易に見出すことができる。このようにして見出された交点レベル値AG0に、閾値VTHが一致しているかどうかを確かめればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の適用対象となる磁気センサの検知部の一例を示す模式図。
【図2】 2つの磁界検出部を用いて検出波形の急峻化を行なう原理を説明する図。
【図3】 本発明の適用対象となる磁気センサのセンサ制御回路の一例を示すブロック図。
【図4】 図3のセンサ制御回路の具体例を示す回路図。
【図5】 本発明の磁気センサの調整装置の電気的構成を示すブロック図。
【図6】 本発明による磁気センサの調整方法の手順の一例を示す流れ図。
【図7】 可変ギャップ被検知部ユニットの一例を示す平面図。
【図8】 可変ギャップ被検知部ユニットの作用説明図。
【図9】 可変ギャップ被検知部ユニットを用いて調整を行なう工程説明図。
【図10】 オフセット調整により交点レベル値と閾値とを一致させる様子を説明する図。
【符号の説明】
13 オフセット補正回路
15 温度補正回路(温度補正部)
17 コンパレータ(波形処理部)
30 被検知部ユニット
32 凸部(第二被検知部)
34 凹部(第一被検知部)
36 マグネット
38a,38b,40a,40b 磁界検出部
39 検知ギャップ
100 調整装置
110 マイコン(検出波形取得手段、交点レベル値算出手段)
130 可変ギャップ被検知部ユニット
Claims (10)
- 磁界を発生させるマグネットと、
磁気的に非等価な第一被検知部と第二被検知部とが、磁気ギャップを介して前記マグネットと対向する位置を通る移動経路に沿って交互に配置され、それら第一被検知部と第二被検知部とが該移動経路に沿って一体的に移動可能とされた被検知部ユニットと、
前記磁気ギャップを前記第一被検知部と前記第二被検知部とが交互に通過することに基づく、該磁気ギャップ内の磁界変動を検出する磁界検出部と、
該磁界検出部が検出する検出波形を、予め定められた閾値に基づいて二値化する波形処理部と、
前記閾値を前記検出波形に対し相対的に調整可能となるように設定する閾値調整・設定部と、を有した磁気センサの調整方法であって、
前記磁気ギャップ内において前記第一被検知部又は前記第二被検知部と前記磁界検出部との間に形成される検知ギャップ長を複数の設定値間で変更しつつ、それら検知ギャップ長の設定値毎に前記磁界検出部による検出波形を取得し、
それら複数の検出波形を同相にて重ね合わせたときの波形間の交点が示す交点レベル値を算出し、
該算出された交点レベル値と一致するように前記閾値を調整することを特徴とする磁気センサの調整方法。 - 前記検知ギャップ長を2水準間にて変更し、それにより得られる2つの検出波形が定める交点レベル値に前記閾値を一致させる請求項1記載の磁気センサの調整方法。
- 前記被検知部ユニットとして、前記検知ギャップ長が一律となる正規の被検知部ユニットに代え、該検知ギャップ長の互いに異なる区間が混在した調整用の可変ギャップ被検知部ユニットを前記磁気センサに組み付け、他方、前記マグネットの位置を固定として、当該可変ギャップ被検知部ユニットの前記検知ギャップ長の異なる区間毎に、前記第一被検知部及び前記第二被検知部に基づく前記検出波形を取得する請求項1又は請求項2に記載の磁気センサの調整方法。
- 前記磁気センサは、前記被検知部ユニットが回転体とされ、該回転体の回転軸線周りにおける周側面の軌跡が前記移動経路をなすとともに、当該周側面に沿って前記第一被検知部及び前記第二被検知部が交互に配置された回転センサであり、
前記可変ギャップ被検知部ユニットは、前記回転体の周側面に回転半径の互いに異なる区間を複数設け、それら各区間に前記第一被検知部及び前記第二被検知部を配置することにより、回転半径に応じて各区間の前記検知ギャップ長を互いに異ならせるようにしたものが使用される請求項3記載の磁気センサの調整方法。 - 前記磁気センサは、磁界検出部が検出する検出波形の温度変動を補正する温度補正部を有し、
前記検出波形の二値化の閾値と前記交点レベル値とが、予め定められた温度範囲の全域において一致するように、前記温度補正部による補正係数を設定する請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の磁気センサの調整方法。 - 測定温度を第一の温度に設定して、前記検知ギャップ長を2水準間にて変更し、それにより得られる2つの検出波形が定める交点レベル値に前記閾値を一致させる閾値調整を前記閾値調整・設定部により行い、その状態で、前記閾値調整・設定部による設定閾値を変更することなく、前記測定温度を前記第一の温度と相違する第二の温度に設定した後、再度、前記検知ギャップ長を2水準間にて変更し、それにより得られる2つの検出波形が定める交点レベル値を算出し、設定済みの前記閾値に該交点レベル値が一致するように、前記温度補正部による補正係数を設定する請求項5記載の磁気センサの調整方法。
- 磁界を発生させるマグネットと、
磁気的に非等価な第一被検知部と第二被検知部とが、磁気ギャップを介して前記マグネットと対向する位置を通る移動経路に沿って交互に配置され、それら第一被検知部と第二被検知部とが該移動経路に沿って一体的に移動可能とされた被検知部ユニットと、
前記磁気ギャップを前記第一被検知部と前記第二被検知部とが交互に通過することに基づく、該磁気ギャップ内の磁界変動を検出する磁界検出部と、
該磁界検出部が検出する検出波形を、予め定められた閾値に基づいて二値化する波形処理部と、
前記閾値を前記検出波形に対し相対的に調整可能となるように設定する閾値調整・設定部と、を有した磁気センサを調整するための装置であって、
正規の前記被検知部ユニットを置き換える形で、調整対象となる磁気センサに一時的に組み付けて使用され、該磁気センサに組み付けた状態において、マグネットと対向する位置を通る移動経路に沿って磁気的に非等価な第一被検知部と第二被検知部とが交互に配置された調整用被検知部ユニットと、
前記磁気ギャップ内において前記調整用被検知部ユニットの前記第一被検知部又は前記第二被検知部と前記磁界検出部との間に形成される検知ギャップ長を複数の設定値間で変更しつつ設定する検知ギャップ長変更・設定手段と、
それら検知ギャップ長の設定値毎に前記磁界検出部による検出波形を取得する検出波形取得手段と、
それら複数の検出波形を同相にて重ね合わせたときの波形間の交点が示す交点レベル値を、前記閾値設定の目標値として算出する交点レベル値算出手段と、
を備えたことを特徴とする磁気センサの調整装置。 - 前記検知ギャップ長を2水準間にて変更し、それにより得られる2つの検出波形の交点レベル値を、前記閾値を一致させるべき目標値として算出する請求項7記載の磁気センサの調整装置。
- 前記調整用被検知部ユニットは、前記検知ギャップ長の互いに異なる区間が混在した前記検知ギャップ長変更・設定手段をなす可変ギャップ被検知部ユニットであり、
前記検出波形取得手段は、前記可変ギャップ被検知部ユニットの前記検知ギャップ長の異なる区間毎に、前記第一被検知部及び前記第二被検知部に基づく前記検知波形を取得する請求項7又は請求項8に記載の磁気センサの調整装置。 - 前記磁気センサは、前記被検知部ユニットが回転体とされ、該回転体の回転軸線周りにおける周側面の軌跡が前記移動経路をなすとともに、当該周側面に沿って前記第一被検知部及び前記第二被検知部が交互に配置された回転センサであり、
前記可変ギャップ被検知部ユニットは、前記回転体の周側面に回転半径の互いに異なる区間を複数設け、それら各区間に前記第一被検知部及び前記第二被検知部を配置することにより、回転半径に応じて各区間の前記検知ギャップ長を互いに異ならせるようにしたものが使用される請求項9記載の磁気センサの調整装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003094614A JP4292571B2 (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 磁気センサの調整方法及び磁気センサの調整装置 |
KR10-2004-0021856A KR100538472B1 (ko) | 2003-03-31 | 2004-03-30 | 자기 센서 조정 방법, 자기 센서 조정 장치 및 자기 센서 |
US10/811,874 US6812694B2 (en) | 2003-03-31 | 2004-03-30 | Magnetic sensor adjusting method, magnetic sensor adjusting device and magnetic sensor |
FR0403324A FR2853067B1 (fr) | 2003-03-31 | 2004-03-30 | Procede de reglage de capteur magnetique, dispositif de reglage de capteur magnetique et capteur magnetique |
DE102004015893.2A DE102004015893B4 (de) | 2003-03-31 | 2004-03-31 | Magnetfeldsensorabgleichungsverfahren, Magnetfeldsensorabgleichungsvorrichtung und Magnetfeldsensor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003094614A JP4292571B2 (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 磁気センサの調整方法及び磁気センサの調整装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004301645A JP2004301645A (ja) | 2004-10-28 |
JP4292571B2 true JP4292571B2 (ja) | 2009-07-08 |
Family
ID=32959531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003094614A Expired - Fee Related JP4292571B2 (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 磁気センサの調整方法及び磁気センサの調整装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6812694B2 (ja) |
JP (1) | JP4292571B2 (ja) |
KR (1) | KR100538472B1 (ja) |
DE (1) | DE102004015893B4 (ja) |
FR (1) | FR2853067B1 (ja) |
Families Citing this family (57)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004003404A (ja) * | 2002-06-03 | 2004-01-08 | Hitachi Ltd | 電子制御式絞り弁装置、当該装置等に用いられる非接触式回転角度検出装置、ホール素子の信号処理装置。 |
US7135859B2 (en) * | 2004-04-06 | 2006-11-14 | Murugesan Sethu | Rotary and angular position sensing |
FR2877084B1 (fr) * | 2004-10-27 | 2007-02-23 | Electricfil Automotive Soc Par | Dispositif pour detecter au moins la position d'une cible mobile |
US7253613B2 (en) * | 2004-11-02 | 2007-08-07 | Denso Corporation | Rotation detecting device |
DE102005027362A1 (de) | 2004-12-15 | 2006-06-22 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zur Bestimmung eines Schaltpunktes bei der Auswertung der Signale einer Magnetsensoranordnung |
US7271584B2 (en) * | 2005-07-09 | 2007-09-18 | Honeywell International Inc. | Magnetic sensing apparatus |
JP2007024598A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-01 | Denso Corp | 磁気センサ |
JP2007228000A (ja) * | 2006-02-21 | 2007-09-06 | Alps Electric Co Ltd | 磁気式スイッチ |
US20080030188A1 (en) * | 2006-08-07 | 2008-02-07 | Richard Louis Ponziani | Non-contact position sensor |
JP4904358B2 (ja) * | 2006-08-31 | 2012-03-28 | アルプス電気株式会社 | 磁気検出装置 |
JP4992528B2 (ja) * | 2007-04-23 | 2012-08-08 | 株式会社デンソー | 回転センサ |
JP2008304348A (ja) * | 2007-06-08 | 2008-12-18 | Nippon Densan Corp | 電圧信号変換回路およびモータ |
JP2008309626A (ja) * | 2007-06-14 | 2008-12-25 | Oki Electric Ind Co Ltd | 感磁出力ic |
JP5012252B2 (ja) * | 2007-06-25 | 2012-08-29 | ヤマハ株式会社 | 磁気データ処理装置、方法およびプログラム |
DE102007036200A1 (de) * | 2007-08-02 | 2009-02-05 | Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH | Induktiver Weg- oder Drehwinkelsensor mit zwischen zwei Spulen angeordnetem Abschirmblech |
US9823090B2 (en) | 2014-10-31 | 2017-11-21 | Allegro Microsystems, Llc | Magnetic field sensor for sensing a movement of a target object |
CN101676690B (zh) * | 2008-09-19 | 2011-11-30 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 驱动装置 |
JP5156671B2 (ja) * | 2009-02-27 | 2013-03-06 | 株式会社日立製作所 | 磁界検出装置および計測装置 |
JP2010271188A (ja) * | 2009-05-21 | 2010-12-02 | Denso Corp | センサ較正装置及びセンサ較正方法 |
US9091566B2 (en) * | 2010-02-23 | 2015-07-28 | Mitsubishi Electric Corporation | Binarization circuit for binarizing detection signal representing rotation or movement of object |
US8872508B2 (en) | 2011-01-07 | 2014-10-28 | Woodward Mpc, Inc. | Method and apparatus for a half-bridge variable differential transformer position sensing system |
JP5578115B2 (ja) * | 2011-03-07 | 2014-08-27 | 株式会社デンソー | 磁気センサ調整方法、及び、磁気センサ調整装置 |
US9817078B2 (en) | 2012-05-10 | 2017-11-14 | Allegro Microsystems Llc | Methods and apparatus for magnetic sensor having integrated coil |
JP5682798B2 (ja) * | 2012-08-06 | 2015-03-11 | 株式会社デンソー | 位置検出装置 |
US10145908B2 (en) | 2013-07-19 | 2018-12-04 | Allegro Microsystems, Llc | Method and apparatus for magnetic sensor producing a changing magnetic field |
US10495699B2 (en) | 2013-07-19 | 2019-12-03 | Allegro Microsystems, Llc | Methods and apparatus for magnetic sensor having an integrated coil or magnet to detect a non-ferromagnetic target |
US9810519B2 (en) | 2013-07-19 | 2017-11-07 | Allegro Microsystems, Llc | Arrangements for magnetic field sensors that act as tooth detectors |
JP6481254B2 (ja) * | 2014-03-06 | 2019-03-13 | 株式会社リコー | 位相検出装置、モータ駆動制御装置、及びモータ装置 |
US11125768B2 (en) | 2014-06-17 | 2021-09-21 | Infineon Technologies Ag | Angle based speed sensor device |
JP6438233B2 (ja) * | 2014-08-18 | 2018-12-12 | Dmg森精機株式会社 | 変位検出装置 |
US9719806B2 (en) * | 2014-10-31 | 2017-08-01 | Allegro Microsystems, Llc | Magnetic field sensor for sensing a movement of a ferromagnetic target object |
US9720054B2 (en) | 2014-10-31 | 2017-08-01 | Allegro Microsystems, Llc | Magnetic field sensor and electronic circuit that pass amplifier current through a magnetoresistance element |
US10712403B2 (en) | 2014-10-31 | 2020-07-14 | Allegro Microsystems, Llc | Magnetic field sensor and electronic circuit that pass amplifier current through a magnetoresistance element |
US9823092B2 (en) | 2014-10-31 | 2017-11-21 | Allegro Microsystems, Llc | Magnetic field sensor providing a movement detector |
US9625281B2 (en) * | 2014-12-23 | 2017-04-18 | Infineon Technologies Ag | Fail-safe operation of an angle sensor with mixed bridges having separate power supplies |
JP6710214B2 (ja) | 2014-12-29 | 2020-06-17 | ザ・ティムケン・カンパニーThe Timken Company | プログラム可能なセンサ |
US9605981B1 (en) * | 2015-09-22 | 2017-03-28 | Mitsubishi Electric Corporation | Absolute encoder |
US20170097247A1 (en) * | 2015-10-02 | 2017-04-06 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Sensor assembly with an encoder disc |
DE102016103518A1 (de) * | 2016-02-29 | 2017-08-31 | Robert Bosch Automotive Steering Gmbh | Verfahren und Vorrichtung zur Rotorlagendiagnose in einem elektromotorischen Antrieb |
US10352955B2 (en) * | 2016-04-20 | 2019-07-16 | Hamilton Sundstrand Corporation | Rotary speed sensors |
US10041810B2 (en) | 2016-06-08 | 2018-08-07 | Allegro Microsystems, Llc | Arrangements for magnetic field sensors that act as movement detectors |
US10260905B2 (en) | 2016-06-08 | 2019-04-16 | Allegro Microsystems, Llc | Arrangements for magnetic field sensors to cancel offset variations |
DE102016115624A1 (de) * | 2016-08-23 | 2018-03-01 | Fraba B.V. | Verfahren zum Kalibrieren eines Drehgebers und Drehgeber |
US10996289B2 (en) * | 2017-05-26 | 2021-05-04 | Allegro Microsystems, Llc | Coil actuated position sensor with reflected magnetic field |
US10837943B2 (en) | 2017-05-26 | 2020-11-17 | Allegro Microsystems, Llc | Magnetic field sensor with error calculation |
US11428755B2 (en) | 2017-05-26 | 2022-08-30 | Allegro Microsystems, Llc | Coil actuated sensor with sensitivity detection |
US10838022B2 (en) * | 2017-09-01 | 2020-11-17 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Rotational manipulation detector and lens barrel |
US10866117B2 (en) | 2018-03-01 | 2020-12-15 | Allegro Microsystems, Llc | Magnetic field influence during rotation movement of magnetic target |
US11255700B2 (en) | 2018-08-06 | 2022-02-22 | Allegro Microsystems, Llc | Magnetic field sensor |
US10823586B2 (en) | 2018-12-26 | 2020-11-03 | Allegro Microsystems, Llc | Magnetic field sensor having unequally spaced magnetic field sensing elements |
DE102019115396A1 (de) * | 2019-06-06 | 2020-12-10 | Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH | Raddrehzahlsensor für ein Nutzfahrzeug |
US11280637B2 (en) | 2019-11-14 | 2022-03-22 | Allegro Microsystems, Llc | High performance magnetic angle sensor |
US11237020B2 (en) | 2019-11-14 | 2022-02-01 | Allegro Microsystems, Llc | Magnetic field sensor having two rows of magnetic field sensing elements for measuring an angle of rotation of a magnet |
US11262422B2 (en) | 2020-05-08 | 2022-03-01 | Allegro Microsystems, Llc | Stray-field-immune coil-activated position sensor |
CN112816730B (zh) * | 2021-01-04 | 2022-11-08 | 东风柳州汽车有限公司 | 霍尔式转速传感器、转速测量装置及测量方法 |
US11493361B2 (en) | 2021-02-26 | 2022-11-08 | Allegro Microsystems, Llc | Stray field immune coil-activated sensor |
US11578997B1 (en) | 2021-08-24 | 2023-02-14 | Allegro Microsystems, Llc | Angle sensor using eddy currents |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08105707A (ja) * | 1994-10-06 | 1996-04-23 | Nippondenso Co Ltd | 回転位置検出装置 |
US5500589A (en) * | 1995-01-18 | 1996-03-19 | Honeywell Inc. | Method for calibrating a sensor by moving a magnet while monitoring an output signal from a magnetically sensitive component |
JP3323082B2 (ja) | 1996-09-27 | 2002-09-09 | 株式会社日立製作所 | 内燃機関用回転位置検出装置 |
US5867021A (en) * | 1997-02-11 | 1999-02-02 | Hancock; Peter G. | Method and apparatus for sensing the position of a ferromagnetic object |
JPH10239338A (ja) * | 1997-02-26 | 1998-09-11 | Mitsubishi Electric Corp | 検出装置 |
JP3440855B2 (ja) | 1997-11-28 | 2003-08-25 | 株式会社デンソー | 回転検出装置 |
US6452381B1 (en) | 1997-11-28 | 2002-09-17 | Denso Corporation | Magnetoresistive type position detecting device |
JPH11304414A (ja) | 1998-04-21 | 1999-11-05 | Mitsubishi Electric Corp | 磁気検出装置 |
JPH11304416A (ja) * | 1998-04-24 | 1999-11-05 | Mitsubishi Electric Corp | 磁気検出装置 |
US6191576B1 (en) * | 1998-06-30 | 2001-02-20 | Honeywell Inc. | Method of operating or constructing a geartooth sensor |
DE19906937A1 (de) * | 1999-02-19 | 2000-09-14 | Mannesmann Vdo Ag | Drehzahlgeber |
JP2000337922A (ja) * | 1999-05-25 | 2000-12-08 | Denso Corp | 回転検出装置 |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003094614A patent/JP4292571B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2004
- 2004-03-30 KR KR10-2004-0021856A patent/KR100538472B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2004-03-30 US US10/811,874 patent/US6812694B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2004-03-30 FR FR0403324A patent/FR2853067B1/fr not_active Expired - Fee Related
- 2004-03-31 DE DE102004015893.2A patent/DE102004015893B4/de not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR100538472B1 (ko) | 2005-12-22 |
US6812694B2 (en) | 2004-11-02 |
DE102004015893B4 (de) | 2014-07-17 |
FR2853067B1 (fr) | 2007-05-25 |
DE102004015893A1 (de) | 2004-10-21 |
KR20040085075A (ko) | 2004-10-07 |
FR2853067A1 (fr) | 2004-10-01 |
US20040189285A1 (en) | 2004-09-30 |
JP2004301645A (ja) | 2004-10-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4292571B2 (ja) | 磁気センサの調整方法及び磁気センサの調整装置 | |
US8415946B2 (en) | Arrangement and method for magnetic determination of a linear length or a rotary angle | |
US9030194B2 (en) | Position encoder apparatus | |
US6674280B1 (en) | Position detection apparatus with distributed bridge sensor | |
EP2038615B1 (en) | Methods and apparatus for an analog rotational sensor | |
US8106649B2 (en) | Angle detecting apparatus and angle detecting method | |
US4904937A (en) | Apparatus for magnetically detecting positions with minimum length magnetic information units recorded on a plurality of magnetic tracks | |
US20100026282A1 (en) | Angle detecting apparatus and angle detecting method | |
EP0689035A1 (en) | Angular position detection apparatus | |
US7135857B2 (en) | Serially connected magnet and hall effect position sensor with air gaps between magnetic poles | |
US6927566B2 (en) | Device for generating output voltages | |
US20040263155A1 (en) | Magnetic array position sensor | |
JPH0374927B2 (ja) | ||
JP2009150795A (ja) | 非接触式回転角度検出センサ装置およびその出力補正方法 | |
US20020011840A1 (en) | Sensor for sensing absolute angular position of cylindrical object | |
CN109256905A (zh) | 用于转子位置估计的环形磁体 | |
JP4229877B2 (ja) | 磁気検出装置 | |
JPH10239338A (ja) | 検出装置 | |
Hsiao et al. | Characterization of signal integrity due to pitch–roll–yaw rotation tolerance in magnetic position sensing systems | |
JPH08501154A (ja) | ホール素子を有する幾何位置関係検出用装置 | |
US6307366B1 (en) | Object position sensor using magnetic effect device | |
JP5162739B2 (ja) | エンコーダ信号処理方法、エンコーダ装置及びサーボモータ | |
CN110260890B (zh) | 用于确定旋转构件的至少一个旋转参数的系统 | |
JPH0552583A (ja) | 磁気エンコーダ | |
EP1016852B1 (en) | Apparatus for measuring the position of a movable member |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050415 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070926 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080618 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080818 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081205 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090128 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090316 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090329 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4292571 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140417 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |