JP4292385B2 - テレビジョン受像機の転倒防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はテレビジョン受像機の転倒を防止する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン受像機の大型化に伴って、テレビジョン受像機は、専用のテレビジョンスタンドに搭載されて設置される場合が多い。
そして、テレビジョン受像機の大型化によりその重量も増大しており、テレビジョンスタンドには、搭載されたテレビジョン受像機の転倒を防止する装置が設けられている(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−68220号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の転倒防止装置では、テレビジョンスタンドの上にテレビジョン受像機を載せる作業とは別にバックルを操作する必要があり、テレビジョンスタンドの上にテレビジョン受像機を簡単にロックすることができない不具合があった。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、テレビジョンスタンドの上にテレビジョン受像機を載せた際に自動的にロックできる転倒防止装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明は、テレビジョンスタンドに固着されるフレームと、前記フレームに設けられテレビジョン受像機の一部が載置される載置部と、前記載置部よりも高所の前記フレーム箇所に設けられたロック部と、前記載置部に上下方向に移動可能に設けられ、前記載置部から上方に突出した第1の位置と、前記載置部内に没入した第2の位置との間で移動し、前記第1の位置方向に付勢されテレビジョン受像機が載置されることで前記第2の位置となる昇降ボタンと、前記ロック部に水平方向に移動可能に設けられ、前記ロック部から突出した突出位置と、前記ロック部内に没入した没入位置との間で移動し、前記突出位置方向に付勢され前記突出位置で前記テレビジョン受像機に係合するロック爪と、前記ロック爪に設けられ該ロック爪を前記突出位置から没入位置に移動させる摘まみと、前記ロック爪が前記突出位置から没入位置に位置した際に前記ロック部に係止しロック爪を没入位置に保持する係止片と、前記昇降ボタンとロック爪とを連結するリンク機構とを備え、前記リンク機構は、前記昇降ボタンが第1の位置から第2の位置に移動すると前記係止片の前記ロック部への係止を解除するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、テレビジョン受像機の一部が、転倒防止装置の載置部に載せられると、第1の位置に位置している昇降ボタンは第2の位置に移動する。昇降ボタンが第2の位置に移動すると、リンク機構は係止片のフレームへの係止を解除し、ロック爪は没入位置から突出位置に移動する。そして、テレビジョン受像機にロック爪が係合し、テレビジョン受像機の転倒防止が図られる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1はテレビジョンスタンドおよびテレビジョンテレビジョン受像機の側面図、図2はテレビジョンスタンドの平面図を示す。
テレビジョン受像機12はテレビジョンスタンド20の上に載置され、転倒防止装置22によりテレビジョンスタンド20上でのテレビジョン受像機12の転倒の防止が図られている。
テレビジョン受像機12の筐体14の底部には、筐体14の前面から前方へ引き出し可能にペデスタル16が設けられ、不使用時には筐体14内に収容できるように構成されている。このペデスタル16は、テレビジョン受像機12に関する転倒力や転倒角などの安全基準を満たすために用いるものである。
【0007】
本実施の形態では、転倒防止装置22がテレビジョンスタンド20の後部左右にそれぞれ設けられている。
図3は昇降ボタンが突出しロック爪が没入した状態の転倒防止装置の斜視図、図4は昇降ボタンが没入しロック爪が突出した状態の転倒防止装置の斜視図、図5は転倒防止装置の分解斜視図、図6はロック爪部分の断面図、図7(A)はロック爪を斜め下方から見た図、(B)はロック爪の平面図、図8は昇降ボタンが第1の位置に位置しロック爪が没入位置に位置した状態のリンク機構の説明図、図9は昇降ボタンが第2の位置に位置しロック爪が突出位置に位置した状態のリンク機構の説明図、図10は昇降ボタンが第2の位置に位置しロック爪が没入位置に位置した状態のリンク機構の説明図、図11は昇降部材の斜視図を示す。
転倒防止装置22は、フレーム24、昇降ボタン26、ロック爪28、摘まみ30、係止片32、リンク機構34などを含んで構成されている。
フレーム24は、図5に示すように、板金製の3つのフレーム部材24A、24B、24Cが組み合わされて構成されている。
フレーム24の低所に載置部2402が設けられ、載置部2402の上方のフレーム24箇所にロック部2410が設けられている。
【0008】
昇降ボタン26は合成樹脂製で円柱状を呈し、その軸心を上下に向けて載置部2402に上下方向に移動可能に配設されている。昇降ボタン26は載置部2402の孔2404から上方に突出するように不図示のコイルスプリングにより付勢されて配設されている。
そして、鍔部2602(図5参照)が孔2404の下面に係止することで載置部2402から突出する第1の位置となり、また、載置部2402の上にテレビジョン受像機12の一部が載置されると、昇降ボタン26は載置部2402の下方に沈み込み、昇降ボタン26の上面が載置部2402と同一面となる第2の位置になるように構成されている。
【0009】
ロック爪28は合成樹脂製で、ロック部2410に水平方向に移動可能に配設され、ロック部2410から突出した突出位置と、ロック部2410内に没入した没入位置との間で移動し、突出位置でテレビジョン受像機12に係合するように構成されている。
より詳細には、ロック爪28は、フレーム24の下面部2412と上面部2414との間に配設され、上面部2414はフレーム24の最も高所に位置している。
摘まみ30は、ロック爪28の上面に突設されており、係止片32は、ロック爪28の下面中央に上下に弾性変形可能に設けられ、係止片32の前端3202はロック爪28の下面よりも下方に突出している。
【0010】
図5に示すように、フレーム24の下面部2412には開口2416が形成され、ロック爪28の没入位置において、開口2416の前縁に係止片32の前端3202が係止し、これによりロック爪28の没入位置が保持されるように構成されている。
また、上面部2414には開口2418が形成され、ロック爪28の突出位置において、開口2418の前縁に摘まみ30の前端が係止し、これによりロック爪28の突出位置が保持されるように構成されている。
図6に示すように、ロック爪28の後部中央に設けた軸2802にコイルスプリング2804が巻装され、このコイルスプリング2804が下面部2412の後端の起立壁2412Aに当接することでロック爪28は突出位置方向に付勢されている。
【0011】
リンク機構34は、昇降ボタン26が第1の位置から第2の位置に沈み込むこと、係止片32のフレーム24への係止を解除するように構成されている。したがって、テレビジョン受像機12の一部が載置部2402に載せられ、昇降ボタン26が第1の位置から第2の位置に沈み込むと、図8から図9に示すように、リンク機構34を介してロック爪28は没入位置から突出位置に移動する。
リンク機構34は、昇降ボタン26の下端に連結され軸3402を支点として揺動する第1レバー3404と、第1レバー3404に連結され軸3406および係合溝3408を支点として揺動する第2レバー3410と、案内軸3412により上下に移動可能に配設され第2レバー3410の上端に連結された合成樹脂製の昇降部材3414などを備えている。より詳細には、第2レバー3410と昇降部材3414とは、第2レバー3410の上端に取着されたカムフォロアが昇降部材3414のカム溝3415(図11参照)に係合されることで連結されている。
【0012】
昇降部材3414の上端は、係止片32の前端3202に係合可能な形状で形成されている。
昇降ボタン26が第1の位置に位置した状態で、図6に想像線で示したように、昇降部材3414の上端は係止片32の前端3202に係合しており、昇降ボタン26が下降すると、第1レバー3404および第2レバー3410がそれぞれ揺動し、昇降部材3414を上昇させ、これにより係止片32の前端3202が開口24516の前縁から外れ下面2412上に位置し、ロック爪28が没入位置から突出位置へ移動するように構成されている。
【0013】
また、昇降ボタン26が第2の位置に位置し、ロック爪28が突出位置に位置した状態において、すなわち、テレビジョン受像機12が載置部2402に載せられた状態で、摘まみ30を没入位置方向へ移動させると、摘まみ30と一体にロック爪28は突出位置から没入位置へ移動し、ロック爪28が没入位置に位置すると、図6の状態よりも更に上方に位置した昇降部材3414が図6の上下位置まで戻され、係止片32の前端3202が開口24516の前縁に係止し、昇降部材3414の上端が係止片32の前端3202に係合し、ロック爪28は没入状態に保持される。この場合、図9から図10に示すように、昇降部材3414の下方への移動時、第2レバー3410の上端に取着されたカムフォロアに対して昇降部材3414のカム溝3415が相対的に移動する。
さらに、昇降ボタン26が第1の位置に位置し、ロック爪28が突出位置に位置した状態において、摘まみ30を没入位置方向へ移動させると、摘まみ30と一体にロック爪28は突出位置から没入位置へ移動し、ロック爪28が没入位置に位置すると、図6の状態よりも更に上方に位置した昇降部材3414が図6の上下位置まで戻され、係止片32の前端3202が開口24516の前縁に係止し、昇降部材3414の上端が係止片32の前端3202に係合し、ロック爪28は没入状態に保持される。
【0014】
本実施の形態によれば、テレビジョン受像機12がテレビジョンスタンド20の上に載置されると、テレビジョン受像機12の一部が、転倒防止装置22の載置部2402に載せられる。
これにより、第1の位置に位置している昇降ボタン26は下方に沈み込み、第2の位置に移動する。昇降ボタン26が第2の位置に移動すると、リンク機構34は係止片32のフレーム24への係止を解除し、ロック爪28は没入位置から突出位置に移動する。そして、テレビジョンスタンド20の上に載置されたテレビジョン受像機12の後部にロック爪28が係合し、テレビジョン受像機12の転倒防止が図られる。
したがって、従来のようにバックルなどを何ら操作することなく、テレビジョン受像機12がテレビジョンスタンド20の上に載置されることで、テレビジョン受像機12の転倒防止が自動的に図られる。
また、転倒防止装置22によるテレビジョン受像機12の転倒防止機能を解除する場合には、摘まみ30を没入位置方向へ移動すれば、ロック爪28は摘まみ30と一体に没入位置に移動して没入位置に保持され、転倒防止機能が解除される。したがって、摘まみ30の操作によりその解除も簡単になされる。
【0015】
なお、本実施の形態の転倒防止装置22に加え、テレビジョン受像機12をテレビジョンスタンド20にロックするその他の種々の形式のロック機構を設けるなど任意である。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、テレビジョンスタンドの上にテレビジョン受像機を載せた際に、テレビジョン受像機を自動的にロックできる転倒防止装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】テレビジョンスタンドおよびテレビジョンテレビジョン受像機の側面図である。
【図2】テレビジョンスタンドの平面図である。
【図3】昇降ボタンが突出しロック爪が没入した状態の転倒防止装置の斜視図である。
【図4】昇降ボタンが没入しロック爪が突出した状態の転倒防止装置の斜視図である。
【図5】転倒防止装置の分解斜視図である。
【図6】ロック爪部分の断面図である。
【図7】(A)はロック爪を斜め下方から見た図、(B)はロック爪の平面図である。
【図8】昇降ボタンが第1の位置に位置しロック爪が没入位置に位置した状態のリンク機構の説明図である。
【図9】昇降ボタンが第2の位置に位置しロック爪が突出位置に位置した状態のリンク機構の説明図である。
【図10】昇降ボタンが第2の位置に位置しロック爪が没入位置に位置した状態のリンク機構の説明図である。
【図11】昇降部材の斜視図である。
【符号の説明】
12……テレビジョン受像機、20……テレビジョンスタンド、22……転倒防止装置、24……フレーム、26……昇降ボタン、28……ロック爪、30……摘まみ、32……係止片、34……リンク機構。

Claims (4)

  1. テレビジョンスタンドに固着されるフレームと、
    前記フレームに設けられテレビジョン受像機の一部が載置される載置部と、
    前記載置部よりも高所の前記フレーム箇所に設けられたロック部と、
    前記載置部に上下方向に移動可能に設けられ、前記載置部から上方に突出した第1の位置と、前記載置部内に没入した第2の位置との間で移動し、前記第1の位置方向に付勢されテレビジョン受像機が載置されることで前記第2の位置となる昇降ボタンと、
    前記ロック部に水平方向に移動可能に設けられ、前記ロック部から突出した突出位置と、前記ロック部内に没入した没入位置との間で移動し、前記突出位置方向に付勢され前記突出位置で前記テレビジョン受像機に係合するロック爪と、
    前記ロック爪に設けられ該ロック爪を前記突出位置から没入位置に移動させる摘まみと、
    前記ロック爪が前記突出位置から没入位置に位置した際に前記ロック部に係止しロック爪を没入位置に保持する係止片と、
    前記昇降ボタンとロック爪とを連結するリンク機構とを備え、
    前記リンク機構は、前記昇降ボタンが第1の位置から第2の位置に移動すると前記係止片の前記ロック部への係止を解除するように構成されている、
    ことを特徴とするテレビジョン受像機の転倒防止装置。
  2. 前記ロック爪は、前記フレームの最も高所に位置する上面部の下方で水平方向に移動するように配設され、前記摘まみはロック爪の上面から上方に突出して設けられ、前記摘まみは、前記上面部に設けられた開口内に位置していることを特徴とする請求項1記載のテレビジョン受像機の転倒防止装置。
  3. 前記ロック爪は、上面部と、この上面部の下方の下面部との間で水平方向に移動するように配設され、前記下面部には開口が設けられ、前記ロック爪は前記下面部に摺動可能な下面を有し、前記係止片は前記下面の下方に突出する端部を有し、前記ロック爪が突出位置から没入位置に位置した際に前記係止片の端部が前記開口の縁に係止するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のテレビジョン受像機の転倒防止装置。
  4. 前記昇降ボタンが第2の位置に位置し、前記ロック爪が突出位置に位置した状態で、前記摘まみを没入位置方向に動かすと、前記ロック爪は突出位置から没入位置に移動し、没入位置において前記係止片が前記ロック部に係止しロック爪が没入位置に保持されることを特徴とする請求項1記載のテレビジョン受像機の転倒防止装置。
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