JP4291233B2 - 医療用処置具 - Google Patents

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本発明は、血管病変部への血栓溶解剤注入治療や血液透析治療等に用いる医療用処置具に関するものである。
血栓溶解剤注入治療や血液透析治療に用いる医療用処置具は、血液内に挿入する細長可撓性チューブ体の先端部分に「バスケット状の膨径変体自在の膨縮径部を設け、その膨縮径部を血栓溶解剤の血管内注入部としたり、血液取出し部にする形態のものが普及しており、特許文献1〜3に示す背景技術がある。
即ち特許文献1のものは、先端部分を連結して相互に長手方向に摺動自在の外側カテーテルと内側カテーテルの2重チューブ体の外側カテーテルの先端部分に、長手方向に数本の「切れ目」を入れた膨縮径部を設け、内側カテーテルを進退させることによって該膨縮径部を膨大変化させてバスケット状に拡開することによって、開口した切れ目を血液の取出し口にして血液透析治療を行う構造を特徴としている。
そして特許文献2のものは、特許文献1のものと同様に、2重チューブ体の外側カテーテルに同じく「切れ目」を入れた膨縮径部を設け、血管病変部へ挿入した該膨縮径部をバスケット状に膨大変化させて開口した切れ目から血栓溶解剤を注入して血栓溶解治療を行う構造を特徴としている。
一方特許文献3のものは、同じく2重チューブ体の外側カテーテルに「切れ目」を入れた膨縮径部を設けると共に、その「切れ目」間のスリット片を弾性率が大なる補強材で補強し、膨縮径部の膨縮径変体の円滑を図る構造を特徴としている。
特開平10−277147号公報 特開平10−57501号公報 特開平11−197251号公報
以上の背景技術の特許文献1のものは、カテーテルの長手方向に周壁を分割した数本の「切れ目」を入れた膨縮径部構造であることから「切れ目」による引張り強度劣化が避けられず、かつ体温(血液温)の熱影響による軟化(カテーテルは一般に樹脂材質が多い)現象があり、血管壁に接触させてバスケット状に膨大変体させる膨縮径部の形状歪を生じ易く、血管壁への支承力低下をもたらして当該治療の円滑化を妨げる。そして、その「切れ目」加工が煩雑にして多大の手数がかかる。
そして特許文献2のものは、同じく「切れ目分割」の膨縮径部であることから、特許文献1のものと同様な支承力低下と加工性上の難点がある。そして、特許文献1・2のいずれも、カテーテルの任意ポイントへ「任意形状の膨縮径部」を自在に設定可能にする技術思想が開示されていない。
一方特許文献3のものは、特許文献1・2と同様な「切れ目」による膨縮径部であることから、「切れ目」存在による難点が存在すると共に「切れ目」間のスリット片の補強材の補強加工は極めて煩雑にして量産性に欠けると共に、血管内での補強材脱落が現実的に完全防止不能にして治療安全性に欠ける。
本発明は、以上の背景技術の難点を解消し、当該治療性の一段の安定向上を図り、併せて加工生産性に優れる高品質・高性能の「膨縮径部つき医療用処置具」を提供するものである。
以上の技術課題を解決する本発明の医療用処置具1は、その基本形態を示す図1参照「相互に先端連結した外側チューブ体2と外側チューブ体2に内挿した内側チューブ体3から成ると共に、外側チューブ体2内周と内側チューブ体3外周間または内側チューブ体3の内周のいずれか、または、いずれもを液体流路9と成す2層管構造の可撓性チューブ体にして、外側チューブ体2は外層被覆Cを有する中空撚線コイル体4にして、かつ、外層被覆Cを剥離した先端近傍の膨縮径部5と後端の手元操作部10を備え、手元操作部10による内側チューブ体3の引き操作による膨縮径部5のコイル素線7による任意径Dのバスケット状の膨径変体6と、その膨径変体6からの復元縮径変体を自在にした構造」が特徴である。なお前記の中空撚線コイル体とは、特開2002−275774公報等に示される多数のコイル素線を同一円周上に撚合構成した可撓性線状体の中空撚線コイル体」を意味し、前記液体流路の液体とは、血栓溶解剤・透析用血液等を意味する。
即ち、前記構成の本発明の医療用処置具1は、中空撚線コイル体4の外層チューブ体2と「可撓性チューブ体の内側チューブ体3」によって長尺可撓性の主体管を構成すると共に、血栓溶解剤の血管内注入部または透析用血液の取出し部として機能させる膨縮径部5を中空撚線コイル体4の構成素線によって形成し、自由状態でストレート外周スパイラル撚合のコイル素線7群を個個に外方へ強制膨出させて、スパイラル状膨出リブのコイル素線7の集合から成るバスケット状の膨径変体6に成す膨径変体と、その膨径変体6の強制変体外力をルーズにすることによって、コイル素線7それぞれの自己弾性力によってストレート状への自力縮径復元変体を可能にした構造が特徴である。
即ち、その膨縮径部5以外の中空撚線コイル体4の外周には樹脂被覆Cが施されて正常な可撓性管形状を維持すると共に、所要スパンSの膨縮径部5のみ樹脂被覆Cが剥離されて素線7が露出されており、手元操作部10による内側チューブ体3のプル操作によって膨径変体6とストレート状への復元縮径変体が反復自在になる構造に設定されている。
そして、前記構成の本発明の医療用処置具1は、作用効果のさらなる向上を図る意図から「内側チューブ体3を中空撚線コイル体」にしたり、「内外側チューブ体2・3の相対位置のセットロック手段」を設けたり、膨縮径部5部位の内側チューブ体3の周壁に外層チューブ体2の素線と同一の撚合方向のスパイラル状のサイド孔」を付設したり、「血液透析治療用カテーテル構造」「薬液注入治療用カテーテル構造」の態様を採択する。
前記構成の本発明の医療用処置具1は、薬液注入部または血液引き抜き部として機能する膨縮径部5の膨径変体6がスパンSの膨縮径部5の中心線に対して360°等の応分の捻り角を有するスパイラル状を呈するコイル素線7群の集合から成るので、押圧外力による機械的形状保持性が特段に高く、血管壁によって容易に圧縮変形せず、かつ血液温による強度低下を生じない正常な「素線間隔を存在させるリブ集合バスケット体」を維持し、前記治療機能を良好に奏することができる。
即ち、以上の良好な形状保持性は、血管内の要所にセットした膨径変体6から血栓溶解剤等の薬液の血液内注入に際して、注入性能が安定して一定量・一定圧力の良好な注入機能が維持される。そして、治療中に例えば血管のスパズム現象(けいれん)の異常が発生して当該部位が血管内拘束されたとき、その拘束からの即時引き抜きが可能にして治療トラブルの発生を有効に防止することができる。
さらに、血管内へ挿入した膨縮径部5の膨径変体6を外側チューブ体2に注入した薬液の血管内への注入部として機能させると、その膨径変体6のスパイラル状のリブ間を強制通過する薬液が、該スパイラル方向と同一方向にスパイラル流を生じて血液への良好な注入混合作用を奏して、血液への薬液の良好な均一注入性が確保される。
そして、形状安定性に優れる膨縮径部5によって血栓発生患部または血管壁から分離して細分化した血栓を捕捉した箇所(例えば膨径変体6の膨縮径部5)に限定した局部薬液注入が迅速かつ効率的にでき血栓をさらに溶解細分化して消失させるので、従来治療手法における出血性合併症の発生を防止すると共に、患者の治療苦痛を緩和して当該治療性の向上を図ることができる。
そして、血管内の膨径変体6を血液透析治療の「血液引き抜き部」として機能させると以下の特有作用がある。即ち、背景技術の樹脂製チューブ体では、血液引き抜き時の減圧作用による血管壁への「へばりつき現象」と血温影響による軟化によって膨径変体の形状支承力が不足する不具合がある。しかし、本発明のものは金属線撚合形態の膨縮径部5を用い、かつ必要に応じて血管内壁に対応する膨径変体形状のセットロック手段を採択するので、形状支承力が極めて大にして前記不具合現象が解消される。
さらに膨径変体6を通過して液体流路9を通る血流が、同じくスパイラル流を生じて有害な血液乱流の発生を防止して、円滑効率的な血液抜き治療ができる。そして、その引き抜き血液の流路となる液体流路9の内側は中空撚線コイル体4のコイル素線7のスパイラル形態であることから、前記血液のスパイラル流を助長作用する。
さらに、本発明の医療用処置具1は、膨縮径部5が中空撚線コイル体4の任意ポイントの外層被覆Cを任意スパン剥離加工するので形成セットすることができるので、薬液注入部・血液引き抜き部の形成設定が前記背景技術のものより特段に簡便的確にして、高精度成形が可能になる特段の加工成形性が存在する。
以上のとおり、本発明の医療用処置具1は、治療性能と加工成形性を特段に向上する主たる特有の作用効果が存在する。
以下、前記基本形態の好ましい実施例諸元と、図2〜図6に示す前記基本形態に基づく好ましい実施例を説明する。
まず、図1に示す基本形態の1実施例の諸元は下記のとおりである。即ち、外側チューブ体2の中空撚線コイル体4は「線径=0.1粍の線材の撚合、または7本撚り合せの外径=0.3粍の素線を撚合した内径=3.2粍の中空コイル体に樹脂材または熱収縮チューブの外層被覆Cを施した外直径=4.0粍」の諸元である。そして内側チューブ体3は、外径=2.0粍・内径=1.6粍にして「ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリアミド・ふっ素樹脂等またはステンレス材・Ni−Ti(ニッケル−チタン)材等の可撓性中空管」または「線経=0.15粍の線材を撚合した素線を内径=1.6粍にコイル巻きして、必要に応じて樹脂材の外層被覆Cを施して外経=2.0粍にした中空撚線コイル体4」の諸元である。
続いて、図2〜図6を参照して実施例を説明する。まず、図2参照、この図2に示すものは「大径の中空撚線コイル体4Aの外側チューブ体2」に「小径の中空撚線コイル体4Bから成る内側チューブ体3」が同芯状に内挿セットされており、この内側チューブ体3の中空撚線コイル体4Bは外層被覆C不存在または存在のいずれかにして外側チューブ体2と同一撚り方向に組合せ設定されている。この外層被覆C不存在のものは、外周に流れる液体のスパイラル流を外周によって助長するので外側チューブ体2内の前記スパイラル流作用が一段と顕著になる。
なお、この図2実施例において外側チューブ体2と内側チューブ体3が同一撚り方向に設定されているのは以下の理由による。即ち、進退操作部14で内側チューブ体3の撚りが締まる方向に内側チューブ体3を回転・プル操作すると、内側チューブ体3は撚り方向に回転引張り作用を受ける。従って、その内側チューブ体3と先端連絡されている外側チューブ体2は、この内側チューブ体3の回転引張り作用の反力が撚りを緩める方向に作用して、膨縮径部5の膨径変体がし易くなる特有作用がある。そして、この作用を確実にする為には、例えば進退操作部14が「後方からみた左回転後退」であれば、中空撚線コイル体4は内側・外側チューブ体2・3ともZ撚りであることが好ましい。
続いて図3参照、この図3の実施例は前記基本形態のものにおける外側チューブ体2と内側チューブ体3の相対スライド位置のセットロック手段(膨縮径部5の膨径変体6の膨大度のセット手段)を有している。
詳しくは、外側チューブ体2の後端は治療時に体外に出す手元操作部10に連結されており、この手元操作部10は後端外周を雄ねじ部16に成して、外側チューブ体2の後端を連結した中空管体のボス部15と、このボス部15の雄ねじ部16に螺合する雌ねじ部17を前端内周に有して内側チューブ体3を中空部に挿通する中空管体の進退操作部14との2部材の組合せから成り、この進退操作部14の回転操作によるボス部15との相対進退によって内側チューブ体3の進退操作(外側チューブ体2に対する進退操作)ができる。
即ち、外側チューブ体2に内挿した内側チューブ体3は後端が手元操作部10の進退操作部14に連結されて中空部が貫通しており、この進退操作部14の押し引き操作によって外側チューブ体2に内挿した内側チューブ体3を進退させ、膨縮径部5のスパンSの伸縮変化による膨径変体6と縮径変体ができる。そして、そのボス部15の雄ねじ部16にはロックナット18が螺合されており、このロックナット18を進退操作部14の前端に接合させて締付けることによって、ボス部15と進退操作部14の相対位置をロックして膨径変体6の膨径度を最適に保持したり、解除できるセットロック手段が設定されている。
なお、この実施例のものは後述する血液透析治療または血液への薬液注入治療に用いる医療用処置具1にして、薬液注入部または血液取出し部として機能させる液体注吸入部13がボス部15の側周に突設され、この液体注吸入部13の注吸入孔19が外側チューブ体2の中空部の液体流路9と連通している。
以上のセットロック手段を有する図3実施例のものは、内側チューブ体3と外側チューブ体2の相対位置のセットロックと解除が可能にして、膨径変体6のサイズを病変部の大小多様サイズの血管径にマッチングさせてセットロックして当該治療ができるので、治療性が向上すると共に長時間治療も可能になる特有の作用効果がある。
続いて、前記基本形態から成る「血液透析治療用カテーテル構造」と「血液への薬液注入治療用カテーテル構造」の実施例を説明する。即ち、(図3・図4(A)参照)血液透析用カテーテルのものは、「膨径変体6を血液の取入れ部」「内側チューブ体3を血液の戻し部」として機能させるものにして、以下の手法で使用される。
即ち、血液透析部20を液体注吸入部13と手元操作部10後端の内側チューブ体3の開口端に接続セットすると共に、膨縮径部5を血液取り出しに適する血管内ポイントにセットして膨径変体6に成し、しかるのち、その膨径変体6から液体流路9を通して血管T中の血流Fを血液透析部20に送出して透析治療する。
かくして、その透析血液を手元操作部10の後端の内側チューブ体3内に送出して内側チューブ体3の中空部を還流路として機能させて先端開口部から血管中に還流させて治療する。
一方、血栓除去治療の薬液注入治療用カテーテルは(図3・図4(B)参照)液体流路9を薬液の注入路、膨径変体6を液体流路9からの薬液の血中放出部として機能させるものにして、治療に適する血管内ポイントに膨縮径部5を自在にセットして必要サイズの膨径変体6に成し、しかるのち、液体注吸入部13から血栓溶解剤の溶液Lを注入して外側チューブ体2内側の液体流路9に送出して膨径変体6から血管T内に放出注入して当該治療をする。
以上の治療手法において、透析処置血液と血栓溶解剤は膨径変体6によって前記スパイラル作用を生じて血液内混入するので極めて効率的な血液戻し・血栓除去治療ができる。
次に図5を参照して前記薬液注入治療用カテーテルの他の実施形態を説明する。即ち、この図5のものは膨径変体6の中心に存在する内側チューブ体3の周壁に、薬液注入用のスパイラル状のサイドホール21を設けたもので、図5(A)のものは外側チューブ体2の撚り方向と同一方向に点在連設した小孔群配列形態、図5(B)のものは図5(A)の小孔群の連続孔形態、図5(C)のものは外層被膜Cを剥離した中空撚線コイル体の素線を1本欠落させたスパイラル空隙形態に成っている。なお、図5(A)(B)のものは、図5(C)の1本欠落形態の部位にサイドホール21を設けたり、中空撚線コイル体以外の通常チューブ体を内側チューブ体3として用いるときはサイドホール21を穿設する工法によって形成しても良い。
以上のサイドホール21を設けたものは、血栓溶解剤液等の薬液注入路として内側チューブ体3が活用できると共に、サイドホール21から送出される薬液はサイドホール21の配設形態に基づくスパイラル流を生じて膨径変体6内に送出されるので、膨径変体6によるスパイラル流を助長し、それに基づく薬液の血液への効果的混合注入・均一注入作用が一段と顕著になる。
続いて図6を参照して他の実施形態を説明する。即ち、まず図6(A)に示すものは外側チューブ体2の中空撚線コイル体4のコイル素線が、図示7A・7Bのようにステンレス鋼線・Ni−Ti合金線・タングステン線等の異種金属の組合せに成っている。このNi−Ti合金線使用のものは膨径変体6の形状記憶性・超弾性特性によって反復使用による曲りぐせ発生の防止と特段の形状安定性を図ることができる。
次に図6(B)のものは外側チューブ体2の中空撚線コイル体4が円形加工後にスエージング加工または外周ダイス引き加工によって外周が強制縮径加工されている。この縮径加工形態のものは、縮径による細径化と加工による剛性向上効果があり、長手方向または径方向の縮径部位または縮径度を調整することによって長手方向の先柔後剛の好ましい形態設定が可能になる。
そして、図6(C)のものは外側チューブ体2の中空撚線コイル体4のコイル素線7Cが断面矩形状の異形形状に設定されている。この平板素線を用いると外側チューブ体2の外径細径化または「液体流路9として活用する内径の増径化による流路拡大」が可能になるメリット作用がある。
一方、図6(D)のものは膨縮径部5の両端の外側チューブ体2の外周に、膨縮径部5の反復変体の応力を受ける外周を押えロックする「コイル体・リング体」等からなる変形防止用の結束部22が施してある。この図6(D)のものは、その部位の外側チューブ体2の変体反復による「変形・ほぐれ」を防止するので膨縮径部5の変体形状が安定して変体反復性が向上する。
なお、外側コイル体2の中空撚線コイル体4のコイル素線7は、図示しないが単線のみではなく、多数の細線を撚合した(1×7撚合等)公知の撚合線を用いて柔軟性を向上し、膨縮径部5の膨縮作用の一段の容易化を図る形態にすることがあり、手元操作部10は(図1参照)、指先によってスライド移動させる指先操作片11の形態等にすることがあり、前記セットロック手段は、別物品クランプによるクランプロック形態・クランプピンのセットロックでも良い。さらに、膨縮径部5は例えば前記薬液注入の効率化を意図して、同一の外側チューブ体2に複数セット形態にすることがあり、液体注吸入部13は手元操作部10から分離した形態にして外側チューブ体2に独立設定することがある。
さらに、外側チューブ体2の中空撚線コイル体4の外層被覆Cは、膨径時の内側チューブ体3の引張りによる圧縮反力を円滑に享受するため、比較的硬質材料が好ましく、熱可塑性樹脂のみならず「フェノール樹脂・エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂」でも良く、またステンレス鋼管・アルミニウム管等によって形成しても良い。そして(図3参照)段落0028に記載した血液透析治療等に用いるものにおいて、内側チューブ体3内を流体流路として用いる場合は、図示点線のように内側チューブ体3を伸長して、その端部に「進退操作部14に固定した接続具24」を設け、血液透析部20等から引き出したホース25に接続する構造にすることがある。そして、図3・図4(A)に示す「内側チューブ体3の内周を液体流路と成す」形態のものは、その内側チューブ体3の先端開口部を薬液の血中放出部と成す薬液注入治療用カテーテルとしても応用する。
本発明の医療用処置具の基本形態を示し、(A)はその全体正面図、(B)はその膨縮径部の拡大図、(C)は膨縮径部の変体説明図 本発明1実施例の医療用処置具の膨縮径部の正面図 本発明の他の実施例の医療用処置具を示し、(A)はその全体正面図、(B)はその手元操作部の拡大図 図3実施例の作用状態を示し、(A)(B)とも膨径変体部位の正面図 本発明の他の実施例の膨縮径部位の内側チューブ体を示し、(A)〜(C)ともその構造説明図 本発明の他の実施例の部分構造を示し、(A)〜(C)は外側チューブ体の構造説明図、(D)は膨縮径部の構造説明図
符号の説明
1 医療用処置具
2 外側チューブ体
3 内側チューブ体
4 中空撚線コイル体
5 膨縮径部
6 膨径変体
7 コイル素線
9 液体流路
10 手元操作部
13 液体注吸入部
14 進退操作部
15 ボス部
18 ロックナット
21 サイドホール
22 結束部
C 外層被覆
F 血流
L 薬液
T 血管

Claims (7)

  1. 相互に先端連結した外側チューブ体と該外側チューブ体に内挿した内側チューブ体から成ると共に、前記外側チューブ体内周と前記内側チューブ体外周間または前記内側チューブ体の内周のいずれか、または、いずれをも液体流路と成す層管構造の可とう性チューブ体にして、該外側チューブ体は外層被覆を有する多数の金属線を同一円周上に撚合構成した可とう性線状体の中空撚線コイル体にして、かつ、該外層被覆を任意ポイントで剥離して形成した先端近傍の膨縮径部と後端の手元操作部を備え、
    該手元操作部による前記内側チューブ体の引き操作による前記膨縮径部のスパイラル撚合のコイル素線群を個個に外方へ強制膨出させ、
    スパイラル状膨出リブのコイル素線の集合から成るバスケット状膨径変体と、
    該バスケット状膨径変体からの復元縮径変体を膨径変体の強制変体外力をルーズすることにより、コイル素線それぞれの自己弾性力によって自力縮径復元変体にした構造を特徴とする医療用処置具。
  2. 前記内側チューブ体は、前記外側チューブ体の前記中空撚線コイル体よりも小径で、外層被覆不存在、または存在のいずれかから成り、前記外側チューブ体の前記中空撚線コイル体と同一撚り方向に組み合わせ、かつ、同芯状に内挿セットされ、前記内側チューブ体の回転引張り作用の反力により、前記外側チューブ体の撚り方向が緩められて前記膨縮径部の膨径変体を容易にしたことを特徴とする請求項1に記載の医療用処置具。
  3. 前記手元操作部に、前記外側チューブ体と前記内側チューブ体の相対位置のセットロック手段を設けた請求項1または請求項2に記載の医療用処置具。
  4. 前記手元操作部または前記外側チューブ体の後端部位に前記外側チューブ体の内側と前記内側チューブ体の外周間の液体流路に連通する液体注吸入部を備え、膨径状の膨縮径部を血液の取出し口と成し、かつ、内側チューブ体の先端開口部を血液の戻し口とした血液透析治療用カテーテル構造の請求項1〜請求項3のいずれかに記載の医療用処置具。
  5. 前記手元操作部または前記外側チューブ体の後端部位に外側チューブ体の内側と内側チューブ体の外周間の液体流路に連通する液体注吸入部を備え、膨径状の膨縮径部を前記液体流路に注入した薬液の血中放出部、または、内側チューブ体内に薬液を注入して該内側チューブ体の先端開口部を薬液の血中放出部、の少くとも1つの血中放出部を備えて成る薬液注入治療用カテーテル構造の請求項1〜請求項3のいずれかに記載の医療用処置具。
  6. 中空撚線コイル体のコイル素線が、ステンレス鋼線とNi−Ti合金線の異種金属の組合せから成る請求項1〜請求項5のいずれかに記載の医療用処置具。
  7. 中空撚線コイル体のコイル外周が、長手方向、または径方向に縮径加工されて、縮径部位、または、縮径度を調整することにより長手方向に先柔後剛形態から成る請求項1〜請求項6のいずれかに記載の医療用処置具。
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