JP4290816B2 - レンズ鏡枠 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光学要素に係わり、詳しくはレンズを保持する鏡枠に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に光学系の性能は、筒状の鏡胴中に複数のレンズを鏡枠を使って配置するとき、設計上の鏡枠中心精度及びレンズの中心精度はもとより各レンズを鏡枠内に固定する際にその中心が光軸上に整列するような位置決め精度にも大きく影響される。
近年提案された光学レンズに関する技術として例えば特開昭59−68710号公報に教示されたレンズ系の組立方法によれば、レンズを「ベルチャック方式」によって光軸上に整合状態にして樹脂で囲み鏡筒内に取り付ける手法が提案されている。
【0003】
また、レンズの面形状の工夫とこのレンズ面に接触する枠材を応用した技術には、例えば特開昭58−158615号公報に教示された如くのレンズ保持機構などがあり、この機構は光軸に対して傾きレンズ収差の発生が少ないようにするため利用された保持技術である。
このような従来技術は、レンズの正しい位置決めのため、レンズ自体あるいは鏡枠の枠体としての改良によって対処したものであることがわかる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如くの改良技術により、レンズの「芯取り」工程が不要又は簡素化され、組立や光学的性能のある程度の改善は可能となる。しかしながら、特開昭59−68710号公報の組立方法でも、レンズを鏡枠に正しく位置決めする際、例えば従来のベルチャック方式に基づき所定の球面で支持しながら行う「位置出し」という調整の為にその鏡枠の内径に設けた所定のガタ量(嵌合ガタ)の範囲でずれるので、この時、鏡枠とレンズ面との不整合による光軸からの中心のずれが、組み上がった光学系の性能低下に大きく影響を与えるものである。
【0005】
また、特開昭58−158615号公報のレンズ保持機構でも、光軸に直交する方向にいわゆる「平行偏心」が生じてしまい、このレンズの偏心が光学系の性能低下を招いてしまう。
このように従来では、初期の位置合せとその設計上の精度維持のための技術や、容易な位置決めを可能にするための技術については教示されていない。
【0006】
通常の光学レンズはその主要な面の多くが球面で鏡枠に支持されるが、複数の球面で成るそのレンズの光学的特性面の一部(例えばレンズ周縁近傍の端面)で支持される場合、性能上重要な主要光学特性面(第1球面)の取付け精度を高める為には、支持される面上の位置(支持点)がその面内で多少変位しても、その第1球面が実質的に光軸上からずれないような工夫が必要となる。
【0007】
そこで本発明が目的とする処は、レンズと鏡枠との嵌合ガタがある範囲でそのレンズがシフトしても、光学的性能の低下が少なく位置決めが可能なレンズ鏡枠を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するため、本発明のレンズ鏡枠では:
凸形状の球面である第一の光学特性面及び凹形状の球面である第二の光学特性面を有する円形状のレンズと上記第一の光学特性面の周端部で当接する受け面を具備し、
上記受け面は、上記レンズがレンズ鏡枠に組み付けられた状態で、上記第二の光学特性面の球芯と中心が略一致する凹状でリング状の球面で形成され、
上記第一の光学特性面の凸形状の球面の曲率半径の方が上記受け面における凹状でリング状の球面の曲率半径よりも大である、
ことを特徴としている。
【0009】
上記課題を解決し目的を達成するため、本発明の別のレンズ鏡枠では:
凹形状の球面である第一の光学特性面及び凸形状の球面である第二の光学特性面を有する円形状のレンズと上記第一の光学特性面の周端部で当接する受け面を具備し、
上記受け面は、上記レンズがレンズ鏡枠に組み付けられた状態で、上記第二の光学特性面の球芯と中心が略一致する凸状でリング状の球面で形成され、
上記受け面の凸状でリング状の球面の曲率半径の方が上記第一の光学特性面における凹形状の球面の曲率半径よりも大である、
ことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、複数の実施形態例を挙げて本発明の要旨について詳しく説明する。
(第1実施形態例)
図1には、レンズ1を保持する本発明の第1実施形態例に係わるレンズ鏡枠11を例示している。レンズ鏡枠(以下「鏡枠」又は単に「枠」と略称する)11とレンズ1から成る一組の光学要素は、枠11の開口中心を通り光軸を同じくする「同軸性」をもつように組み合わされ組み立てられる。すなわち、図1に示す組立時の断面図によれば、レンズ1が鏡枠11内面に当接し支持され、固定された状態がわかる。
【0012】
この第1実施形態例の枠11は、二つの光学特性面(所定半径の面:第一光学特性面1aおよび、所定半径の面:第二光学特性面1c)を有して成るレンズ1を、その開口に露呈された部分がレンズ1の有効径となるように取り付けている。レンズ1と枠11から構成された一組の光学要素において、レンズ面は主要な二つの光学特性面として対向するように、所定の曲率半径と有効径をもって配置され、これら二つの光学特性面のうちの少なくとも一方の面(第二光学特性面1c)は例えば球面より成り、この球面の中心は光軸上のO1に存在する。この第二光学特性面1cに対向して設けられた他方の面(第一光学特性面1a)は、この例の場合も例えば球面であり、その中心が図示されていない程に大きい曲率半径を有している。
【0013】
そして第一光学特性面1aの周端部にある球面端部1bは、「リング状」に一方の第二光学特性面1cの球面の中心と一致する中心を有するような凹面を成す枠内面(支持部)11bに当接している。但し、実際の支持部11bの形状は連続する凹面でなくともよく、図示はしないが例えばこのリング状の面の複数部分、即ちリング状の同心円の周囲に等間隔(例えば120°毎)に分割された複数箇所(三箇所)でレンズ1を支持するように形成されたものでもよい。
【0014】
曲率半径について更に詳しく説明すると、枠11の内部に設けられた枠内面11bは、光軸上に中心O1を有する半径R1の凹状の球面(半径R1の面)である。そしてこの同じ中心O1を有する半径R2の凹状のレンズ面(半径R2の面:第二光学特性面1c)が上述の第一光学特性面1aに対向するよう設計されている。つまり、このレンズ1の球面端部1bは、枠11内の枠内面11bにその角(1b)が接してこの枠11と一体的に当て付けられたとき、設計上ではこれらレンズ1と枠11とがほぼ同軸上に整列されるように設計されている。
【0015】
レンズ1の外径部と枠内周面11aとの間には、組立に必要な適切な微少隙間が設けられている。よってこの隙間の範囲内でレンズ1はバラツキを持って位置が決まることになる。
但しこのとき、より正しい位置合せの為の微調整が必要であれば、レンズ1の球面端部1bをこの枠11の凹面を成す枠内面11bに当て付けた状態で僅かに位置をずらすことができる。レンズ1と枠11を同軸上に合わせる等の微調整により所定の整合が得られた後は、枠内周面11aとレンズ1の周縁との隙間に接着剤を注入して一体的に固定することになる。
【0016】
図1に示したような特徴的断面形状をもつ枠11は、図2に示すような外観を有し、レンズ1が太矢印の方向から開口部から装着されると、まずこのレンズ1の球面端部1bが枠内周面11aを通過してこの枠11内に形成された凹面形状の枠内面11bに当て付いたとき、このレンズ1と当接する支持点が連続してリング状を成す。このように、レンズ1を枠内面11bで受けた処で、この枠11内に光学系の光軸上にその軸心を一致させる微調整を必要に際して行って組み立てられ、この鏡枠11がレンズ1を正しい位置に保持し固定するための枠体としてこのレンズ1と一体化する。
【0017】
(作用効果)
本第1実施形態例によれば、レンズ1を支持し内部に保持する為、このレンズ1を受ける面(枠内面11b)が例えば凹面状を成したことを特徴とするレンズ支持枠としての枠11が実現される。このとき特にこの枠11は、二つの球面1a,1cを対向して有するレンズ1、即ち一方の球面1aがこの枠内面11b側に突出した第一光学特性面で、他方の球面1cがこの枠内面11b側に凹んだ第二光学特性面であるようなレンズ1、を支持する。この場合、枠11に形成された球面を成す枠内面11bの球面中心は、レンズ1の第二光学特性面としての球面1cの球面中心と同じ光軸上の中心O1に在るように設計しているので、このレンズ1が当て付いた状態で僅かに動いても、角(球面端部1b)はこれを支持する枠内面11bに沿ってのみ変位することになる。
【0018】
つまり、支持される点を含む球面端部1bは、レンズ1の第二光学特性面としての球面1cと同じ球面中心O1を中心にして変位するので、少なくとも主要な第二光学特性面としての球面1cは、その変位に追従するときその球面中心O1は光軸上からはずれず、ほぼ同軸性が維持可能となる。
【0019】
このように、鏡枠11を特徴的形状に設計したことで、組立時の位置決めの為に微調整が必要な場合に予め設けられたレンズ1と鏡枠11との「嵌合ガタ量」の範囲内であれば、位置決めなどにより装着するレンズ1を設計上の所定の支持点から僅かにシフトしても、光学的性能の低下を極めて少なくすることが可能となる。尚、支持されるレンズ1の動ける範囲は、その鏡枠11の内面にリング状に設けられた凹面を成す枠内面11bの範囲に限られ、当然この範囲はレンズ口径(有効径)外にある。
【0020】
以上のように、本第1実施形態例に係わる鏡枠11の枠内面11bを成す凹面の中心が、対向するレンズ球面1cの中心O1と同じ光軸上の位置に実質的に存在する幾何学的な条件を満たす設計によれば、初期のガタ量がある構造において位置決めの為の微調整が可能な場合に生ずるスラスト位置(即ち光軸方向の位置)の変位(シフト・ずれ)があっても、光軸からの偏心成分がでないので、この位置決めによる光学系の精度に悪影響は生じない。
【0021】
なお、上述の如き形状の鏡枠11を製造する方法については、本発明の主旨ではないので詳しい説明は省略するが、材質がプラスチック製の場合は、予め設計・加工された型枠による型成形工程で作ることになる。
【0022】
よって、設計に基づく枠11の対称性や、同軸性が製造によって許容範囲内に保たれていれば、レンズ1の位置決め工程における調整で多少のズレが生じても、少なくともレンズ1の主要な光学特性面と鏡枠11の枠内面11bとの同軸性は維持されるので、基本的光学的特性にはほとんど影響しない。
【0023】
(第2実施形態例)
次に例示する鏡枠の形状は、装着しようとするレンズが前述の第1実施形態例と形状が異なるのに対応した形状的特徴をもつ一例である。
図3には、本発明の第2実施形態例としてのレンズ鏡枠(以下単に「枠」と略称する)12と、この枠12によって支持されたレンズ2が一体である状態を断面図で示している。また図4にはこの枠12にレンズ2を組み込もうとするときの外観が示されている。
【0024】
第2実施形態例に係わる枠12とレンズ2から成る一組の光学要素も、枠体の開口中心を通る光軸を同じくする同軸性を有して組み立てられ、図3に示す如く、組立によりレンズ1は枠12内面に当接し支持されて固定される。このとき、所定の半径をそれぞれもつ第一光学特性面2aおよび第二光学特性面2cを有して成るレンズ2をこの枠12は、その開口に露呈された部分がそのレンズの有効径となり設計に基づく光軸上に支持する。
【0025】
このようなレンズ2と枠12から構成された一組の光学要素において、これらレンズ面は、主要光学特性面として対向するように所定の有効径をもって配置され、これらの光学特性面のうちの少なくとも一方の面(第二光学特性面2c)は例えば球面より成り、この球面の中心は光軸上のO1に存在する。この第二光学特性面2cに対向した他方の面(第一光学特性面2a)は、第1実施形態例とは異なる凹んだ図示の如くの球面である。
【0026】
そしてこの第一光学特性面2aの周縁部にある球面端部2bは、リング状に第二光学特性面2cの球面の中心と一致する中心を有するような凸面を成す枠内面(支持部)12bに当接している。なお、実際の支持部12bの形状も連続する凸面でなくともよく、図示はしない例えばリング状の面の部分、即ち等間隔(例えば120°毎)に分割された複数箇所(三箇所)でレンズ2を支持するように形成されたものでもよい。
【0027】
曲率半径について詳しく述べると、枠12の内部に設けられた枠内面12bは、光軸上に中心O1を有する半径R1の凸状の球面(半径R1の面)である。そしてこの同じ中心O1を有する半径R2の凸状のレンズ面(半径R2の面:第二光学特性面2c)が上述の第一光学特性面2aに対向するよう設計されている。また、レンズ2の球面端部2bは、枠12内の枠内面12bにその角(2b)が当接してこの枠12と一体的に当て付けられたとき、設計上ではこれら一組のレンズ2と枠12がほぼ同軸上に整列されるように設計されている。
【0028】
但し、より正しい位置合せの為の微調整が必要であれば、レンズ2の球面端部2bをこの枠12の凸面を成す枠内面12bに当て付けた状態で僅かにその位置をずらすことができる。その後、レンズ2と枠12を同軸上に合わせる等の微調整により整合が得られたら、枠内周面12aとレンズ2の周縁との隙間に接着剤を注入することで一体的な固定を行う。
【0029】
図3に示したような特徴的断面形状をもつ枠12は、図4に示すような外観をもち、太矢印の方向からレンズ2が開口部から装着されると、まず、レンズ2の球面端部2bが広い枠内周面12aを通過して、この枠12内に形成された凸面形状の球面を成す枠内面12bに当て付いたとき、レンズ2と当接する支持点が連続してリング状を成す。このように、レンズ2を枠内面12bで受けた処でこの枠12内に光学系の光軸上に軸心を一致させる微調整を必要に際して行って組み立てられ、枠12はこのレンズ2を保持し固定する枠体としてレンズ2と一体化する。
【0030】
(作用効果2)
このように、第2実施形態例によれば、レンズ2を支持し内部に保持する為、このレンズ2を受ける面、即ち枠内面12bが例えば凸面状を成したことを特徴とするレンズ支持枠としての鏡枠が実現される。このとき特に、二つの球面2a,2cを対向して有するレンズ2の第1球面2aが枠内面12b側に凹んだ第一光学特性面であると共に、第2球面2cがこの枠内面12bとは反対側に突出した第二光学特性面であるような形状のレンズ2を支持する場合、この枠12に形成された球面を成す枠内面12bの球面中心は、取り付けようとするレンズ2の第二光学特性面としての球面2cの球面中心と同じ光軸上の中心O1に在るように設計しているので、レンズ2がこの枠内面12bに当て付いた状態で僅かに動いても、レンズ2の角(球面端部2b)はこれを支持する枠内面12bに沿った範囲でのみ変位することになる。
【0031】
つまり、支持される点を含む球面端部2bは、レンズ2の第二光学特性面としての球面2cと同じ球面中心O1を中心にして変位するので、少なくとも主要な第二光学特性面としての球面2cは、その変位に追従するときこの球面中心O1が光軸上からずれず、同軸性が維持できる。
【0032】
このように第2実施形態例においても、取着するレンズ2の面に合わせて特徴的形状に設計したことで、組立時の位置決めの為に微調整が必要な場合でも予め設けられたレンズと鏡枠との「嵌合ガタ量」の範囲内であれば、そのレンズ2を設計上の所定の支持点からシフトしても、位置決めによる光学的性能の低下を少なくすることが可能となる。
【0033】
また、枠12の枠内面12bを成す凸面の中心が、対向するレンズ球面2cの中心O1と同じ光軸上の位置に実質的に存在する幾何学的な条件を満たす設計によれば、ガタ量がある構造において位置決めなどの為の微調整が可能な場合に生ずるスラスト位置(光軸方向の位置)の変位があっても、光軸からの偏心成分がでない故に、この位置決めによる変位が光学系の精度に悪影響を及ぼさない。よって、設計に基づく枠の対称性や、同軸性が製造によって許容範囲内に保たれていれば、レンズの位置決め工程における調整で多少のズレが生じても、少なくともレンズの主要な光学特性面と鏡枠の枠内面との同軸性は維持されるので、基本的光学的特性にはほとんど影響しない。つまり、この第2実施形態例でも前述の作用効果1と実質的に同等な作用効果が得られる。
【0034】
(変形例)
上述の第1実施形態例は次のように変形実施しても良い。すなわち前述した第1実施形態例の鏡枠に装着するレンズ1(図1参照)は、枠11に接する第一光学特性面1aが凸面であるが、この特性面が凹面であってもよく、このような鏡枠でもほぼそのままそのレンズと整合する。
また、例えばレンズ1の細部の形状は、利用する光学機器やその光学要素の組合せ、或いは製造方法によって適宜変更してもよい。
【0035】
なお、これまでは鏡枠に設けたレンズ支持面(枠内面)が「球面」である例を前提として説明してきたが、厳密な球面ではないいわゆる「非球面」や、所定球面に対する所定のずれを有するような近似な球面、いわゆる「近似球面」であっても、本発明の要旨は同様に適用できる。
通常、球面あるいは非球面に係わらずこれらは光軸に対して点対称であり、この非球面や近似球面は基本的には、所定球面の半径との差や球面中心からの変位などを含む式によぅて表わせるので、設計上の違いのほかはほぼ同様に扱える。これによっても、前述の各実施形態例と同等、またはそれ以上の効果が期待できる。
【0036】
(その他の変形例)
このほかにも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0037】
以上、複数実施形態例とその変形例に基づき説明してきたが、本明細書中には次の発明が含まれる。
(1) レンズを支持するためこのレンズを受けるためのレンズ受け面が球面から成ることを特徴とするレンズ支持枠(鏡枠・保持枠)を提供できる。
【0038】
(2) 上記レンズ支持枠は、円環状に形成されていることを特徴とする(1)に記載のレンズ支持枠である。
(3) 上記レンズ受け面は、円環状に形成されていることを特徴とする(1)に記載のレンズ支持枠である。
(4) 上記レンズ受け面は、凸状の球面に形成されていることを特徴とする(1)に記載のレンズ支持枠である。
(5) 上記レンズ受け面は、凹状の球面に形成されていることを特徴とする(1)に記載のレンズ支持枠である。
【0039】
(6) 二つの球面を互いに対向して有するレンズを支持するレンズ鏡枠であり、
上記レンズの球面の一方を受けるための球面形状を有し、上記レンズを支持する枠部材を備えたことを特徴とするレンズ鏡枠を提供できる。
【0040】
(7) 二つの球面を互いに対向して有する円形状のレンズを支持するレンズ鏡枠であり、
上記レンズを支持するため、上記レンズの面の一方を受け、上記レンズ面の他方の面の面中心を中心とする形状面をレンズ受けとした円環状の枠部材を備えたことを特徴とするレンズ鏡枠を提供できる。
【0041】
(8) 二つの球面を互いに対向して有する円形状のレンズを支持するレンズ鏡枠において、
上記レンズを支持し固定するため、上記レンズの球面の一方を受けて、その球面の他方の球面の面中心を中心とする球面形状の面をレンズ受けとする円環状の枠部材を備えたことを特徴とするレンズ鏡枠を提供できる。
【0042】
(9) 上記球面の曲率は、上記レンズの二つの球面のうち接しない側の主要球面が凸状である場合は、そのレンズの曲面のほうが大きく、
一方、その主要球面が凹状である場合は、鏡枠の曲面のほうが大きい方の曲率を有することを特徴とする(8)に記載のレンズ鏡枠である。
【0043】
(10) 第一光学特性面と第二光学特性面が対向して配置されたレンズを支持する鏡枠において、
上記第一光学特性面または上記第二光学特性面の上記レンズの面中心と同一な中心をもつ面が形成され、この面で上記レンズを受けて支持するリング状の面を有することを特徴とする鏡枠。
【0044】
(11) 上記レンズを支持するリング状の面は、鏡枠内部に成形された凸状面であることを特徴とする(10)に記載のレンズ支持枠である。
(12) 上記レンズを支持するリング状の面は、鏡枠内部に成形された凹状面であることを特徴とする(10)に記載のレンズ支持枠である。
【0045】
(13) レンズを支持するためこのレンズを受ける面が「非球面」又は「近似球面」から成ることを特徴とするレンズ支持枠(鏡枠)を提供できる。
【0046】
(14) 「非球面」又は「近似球面」の二つの面を互いに対向して有するレンズを支持固定するレンズ鏡枠であって、
上記レンズの一方の面を受けるための同じ曲率の非球面又は近似球面形状を有し、上記レンズを支持する枠部材を具備することを特徴とするレンズ鏡枠を提供できる。
【0047】
(15) 二つの球面を互いに対向して有する円形状のレンズを支持固定するレンズ鏡枠であって、
上記レンズを支持するため、このレンズの非球面又は近似球面の一方を受け、上記レンズの面の他方の面の面中心を中心とする非球面又は近似球面形状の面をレンズ受けとした円環状の枠部材を具備することを特徴とするレンズ鏡枠を提供できる。
【0048】
(16) 上記非球面または近似球面は、リング状を成す面の中心と、この面に当接するレンズ面の他方の面の中心とが光軸上で一致するように形成されていることを特徴とする(15)に記載のレンズ鏡枠である。
【0049】
(17) 二つの主要な光学特性面をもつレンズの一方のレンズ面を、このレンズ面の中心と同じ光軸上の点を中心とした面を有する鏡枠によって支持する場合、この鏡枠の面がこのレンズ面の一部に当接してそのレンズを支持することを特徴とするレンズ鏡枠を提供できる。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、レンズと鏡枠との嵌合ガタがある分、支持するそのレンズがシフトしても、光学的性能の低下が少なく位置決めが可能なレンズ鏡枠を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の第1実施形態例としてのレンズ鏡枠がその内部にレンズを保持した状態を示す断面図。
【図2】 図2は、図1に例示した同第1実施形態例のレンズ鏡枠と、このレンズ鏡枠に保持されようとするレンズを示す斜視図。
【図3】 図3は、本発明の第2実施形態例としてのレンズ鏡枠がその内部にレンズを保持した状態を示す断面図。
【図4】 図4は、図3に例示した同第2実施形態例のレンズ鏡枠と、このレンズ鏡枠に保持されようとするレンズを示す斜視図。
【符号の説明】
1…レンズ、
1a…球面(R1面:第一光学特性面)、
1b…球面端部(被支持部)、
1c…球面(R2面:第二光学特性面)、
2…レンズ、
2a…球面(R1面:第一光学特性面)、
2b…球面端部(被支持部)、
2c…球面(R2面:第二光学特性面)、
11…枠(第1実施形態例のレンズ用鏡枠)、
11a…枠内周面、
11b…枠内面(凹面:レンズ支持点を含む当接部)、
12…枠(第2実施形態例のレンズ用鏡枠)、
12a…枠内周面、
12b…枠内面(凸面:レンズ支持点を含む当接部)。
Claims (2)
- 凸形状の球面である第一の光学特性面及び凹形状の球面である第二の光学特性面を有する円形状のレンズと上記第一の光学特性面の周端部で当接する受け面を具備し、
上記受け面は、上記レンズがレンズ鏡枠に組み付けられた状態で、上記第二の光学特性面の球芯と中心が略一致する凹状でリング状の球面で形成され、
上記第一の光学特性面の凸形状の球面の曲率半径の方が上記受け面における凹状でリング状の球面の曲率半径よりも大である、
ことを特徴とするレンズ鏡枠。 - 凹形状の球面である第一の光学特性面及び凸形状の球面である第二の光学特性面を有する円形状のレンズと上記第一の光学特性面の周端部で当接する受け面を具備し、
上記受け面は、上記レンズがレンズ鏡枠に組み付けられた状態で、上記第二の光学特性面の球芯と中心が略一致する凸状でリング状の球面で形成され、
上記受け面の凸状でリング状の球面の曲率半径の方が上記第一の光学特性面における凹形状の球面の曲率半径よりも大である、
ことを特徴とするレンズ鏡枠。
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JP2001013390A (ja) | 2001-01-19 |
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