JP4289642B2 - 尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管 - Google Patents

尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガスタービン燃焼器の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管に関し、管先端の取付部からの蒸気洩れを防止するような構造としたものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ガスタービンの高温化、高効率化に伴い、燃焼器の冷却も効率的に行うことが要求されており、特に、蒸気タービンと組合せたコンバインドサイクルにおいては、蒸気タービン系から蒸気を抽気して燃焼器に導き、蒸気で燃焼器尾筒を冷却し、冷却後の蒸気を回収して蒸気タービン系に戻す蒸気冷却方式が開発されている。
【0003】
図9は蒸気冷却方式を採用した燃焼器の概念図であり、図において、車室50内には燃焼器51がロータ周囲に複数個(通常は16個)が均等に配置されている。各燃焼器51の尾筒51aの出口は、それぞれ静翼及び動翼が配置されたガス通路52へ接続されている。尾筒51aは出口部の周囲には蒸気管取付用の保持環21が車室50に取付けられて配置されており、車室50外部から貫通して挿入された蒸気供給管30と蒸気戻り管40が接続されている。蒸気供給管30からは系外の蒸気タービン系から抽気された蒸気が導入され、保持環21内に設けられた通路を通り、各尾筒壁内に設けられた冷却通路に図示の点線で示すように流れて尾筒を冷却し、冷却により昇温した蒸気は、再び保持環21を通って蒸気戻り管40を通って車室外へ導かれ、回収されて蒸気タービン系へ戻される。
【0004】
図10は図9におけるD−D矢視図である。図において、蒸気供給管30は上下に2本が30−1,30−2として車室50を貫通し、保持環21の挿入部24へ挿入されている。蒸気供給管30−1,30−2の開放端は保持環21内の蒸気入口25へ連通し、蒸気入口25へは図示省略しているが、各燃焼器51の尾筒51aの冷却通路の蒸気入口へ接続されている。同様に蒸気戻り管40−1,40−2が上部両側に、40−3,40−4が下部の両側に配置され、両側から、それぞれ車室50を貫通してそれぞれ保持環21の挿入部22へ挿入されている。又、これら戻り管の開放端は保持環21内の蒸気出口23へ、それぞれ連通し、蒸気出口23は、図示省略しているが、各燃焼器51の尾筒51aの冷却通路の蒸気出口側へ接続されている。
【0005】
図11は上記に説明した蒸気冷却方式の蒸気の供給と蒸気の戻りを示す系統図の一例を示し、上方の蒸気供給管30−1は、上部に配置の8個の燃焼器の尾筒51aに蒸気を供給し、又、下方の蒸気供給管30−2は、下部に配置の8個の燃焼器の尾筒51aに蒸気を供給する。各尾筒51aは、尾筒の壁内に設けられた冷却通路内に蒸気を流して冷却され、冷却後の蒸気は4本の蒸気戻り管40−1〜40−4に流出し、系外へ回収される。蒸気戻り管は、40−1,40−2が上部の各4個の尾筒51aを、それぞれ分担し、下方の40−3,40−4が下部の4個の尾筒51aを、それぞれ分担して回収するようにしている。
【0006】
図12は図10におけるE−E断面図であり、蒸気戻り管の構造を示している。蒸気供給管も同様の構造であり、説明の都合上、蒸気戻り管で代表して説明する。図において、蒸気戻り管40にはフランジ41を有し、車室50を貫通して挿入され、フランジ41で車室壁にボルト42で取付けられている。蒸気戻り管40の先端部周囲には上下方向に所定の間隔(図では3本)で溝が切られており、この溝内には、それぞれピストンリング43が配設されている。このピストンリング43を有する蒸気戻り管40の先端部は、保持環21の挿入部22へ挿入されており、管が熱伸びにより変形してもピストンリング43と挿入部22内壁面とが上下に摺動し、移動可能となっており、熱伸びを吸収できる構造となっている。又、蒸気戻り管40の先端開放部は保持環21に設けられた蒸気出口23に連通しており、蒸気を尾筒51aから回収することができる。蒸気供給管30も同様の構造であるので説明は省略する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように従来の蒸気冷却方式を採用した尾筒の冷却構造では、車室外から蒸気供給管、蒸気戻り管を貫通して挿入し、これら管の先端部を管を支持する保持環に挿入し、供給管から蒸気を尾筒に供給し、尾筒壁内部に設けられた冷却通路へ流して尾筒を冷却し、冷却後の蒸気を戻り管から車室外へ導き回収している。このような蒸気供給管には約300℃程度の蒸気が導かれ、又、蒸気戻り管には冷却により昇温した約600℃程度の蒸気が流れる。従って、これら管は蒸気の熱により伸縮するので熱による変形を吸収できる構造でなければならない。現状では、この構造は管の先端部の保持環へ挿入される部分に、ピストンリングを設け、上下動可能な構造としている。しかし、このようなピストンリングにより摺動する構造では蒸気の洩れが生じ、この洩れ量も大きくなり、蒸気量を多く消費し、性能低下の原因となっていた。
【0008】
そこで本発明では、ガスタービンの燃焼器尾筒を蒸気で冷却する方式の蒸気供給管と蒸気戻り管の保持部への取付構造に改良を加え、接続部での蒸気洩れをなくする構造として冷却性能を向上することのできる尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管を提供することを課題としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述の課題を解決するために、次の(1)〜()の手段を提供する。
【0010】
(1)車室壁を貫通して車室内に配設された保持環に固定された保持部に先端が挿入され、同保持部を介して複数の燃焼器尾筒の壁内の冷却通路へ蒸気を供給する蒸気供給管及び尾筒を冷却後の蒸気を回収する蒸気戻り管において、前記蒸気供給管及び戻り管の前記車室壁と前記保持部との間には伸縮部が形成され、前記伸縮部は管本体と同じ材料からなる蛇腹状であり、前記保持部への蒸気供給管及び蒸気戻り管の挿入は、下端部が前記保持部へネジで螺合され、かつ、その下端周囲と前記保持部との間には断面がコの字状の金属製パッキンが介装されていることを特徴とする尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管。
【0013】
)前記供給管及び戻り管の車室外壁面に取付けられるフランジと同車室外壁面との間には金属製ライナが介装されることを特徴とする(1)記載の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管。
【0014】
)前記伸縮部は前記管本体の上部と下端部との中間に上下接合点で溶接結合され、同上下接合点の間で、前記管本体の上部の外周は下方に向かって細くなるテーパが形成され前記伸縮部は同テーパと接するテーパ形状の内接面を有していることを特徴とする(1)記載の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管。
【0015】
)前記コの字状パッキンの外周囲には複数個のピンが設けられていることを特徴とする()記載の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管。
【0018】
本発明の(1)においては、先端部が保持環に固定された保持部へ一体的に固定され、蒸気の洩れは完全に解消される。又、熱伸びに対しては管の中間部に伸縮部が形成されているので、熱変形は、この伸縮部で完全に吸収することができる。又、伸縮部が管と同じ材料からなり、かつ蛇腹状を形成しているので伸縮が確実となり、管の成形も容易となる。
【0019】
そして、下端の金属製パッキンの断面形状がコの字状であり、弾性変形により下端を保持部に押し付けるのでシール性が確実となり、洩れ防止の信頼性が一層向上する。又、蒸気供給管及び戻り管は保持部への取付部がネジで固定されており、かつ、その先端周囲には金属製パッキンが介装されているので、保持部の管挿入部からの蒸気の漏れが防止される。従来は先端部が熱変形を防ぐためにピストンリングを設けて摺動可能な取付けであったので、摺動部からの蒸気の洩れが大きかった。本発明では先端部が保持部へ一体的に固定され、かつ、金属製パッキンも介装されているので、蒸気の洩れは完全に解消される。又、熱伸びに対しては管の中間部に伸縮部が形成されているので、熱変形は、この伸縮部で完全に吸収することができる。又、本発明の()では、車室壁とのフランジ面にも金属製ライナが介装しているので、この取付面のシール性も確保され、シールの信頼性が向上するものである。
【0020】
本発明の()では、管本体の上部と下端部との中間に上下接合点で溶接結合され、同上下接合点の間で、前記管本体の上部の外周は下方に向かって細くなるテーパが形成され前記伸縮部は同テーパと接するテーパ形状の内接面を有しているので、接合部の熱伸差による変形をテーパ形状により吸収することができる。
【0021】
本発明の()では、コの字状断面のパッキンには、外周囲にピンが突設するので、パッキンが保持部に設けられた挿入用の穴から位置がずれるのが防止され、蒸気洩れ防止の信頼性が一層向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実施の形態に係る尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管の全体の配置図であり、図10に示す従来の矢視図に相当する図である。図において蒸気供給管20は上下に、20−1,20−2の2本がそれぞれ車室50を貫通して保持環21の挿入部24へ挿入されている。又、蒸気戻り管10−1,10−2が上方の両側に、1010が下側の両側に、それぞれ車室50を貫通し、保持環21の挿入部22へ挿入されている。その他の保持環21、挿入部22,24、蒸気出口23、蒸気入口25、車室50、尾筒51aの構造は図10に示す従来のものと同じ構成であるので詳しい説明は省略する。又、蒸気の供給管、戻り管の系統も図11に示す従来例と同じであるので、その説明も省略する。
【0024】
図2は本発明の実施の一形態に係る尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管の断面を示し、図1のA−A断面図であり、蒸気戻り管を示している。なお、蒸気供給管20も同様の構造であるので説明は省略し、蒸気戻り管10の例で代表して説明する。
【0025】
図2において、蒸気戻り管10は、フランジ部11を有する上部管10aと下部のフレキシブル管13とから構成されている。上部管10aはフランジ11により車室50にボルト12により取付けられ、フレキシブル管13は上部にフランジ14を有し、このフランジ14は、上部管10aに設けられた溝11aに上面が、下面が車室50に貫通して設けられた穴53a周囲に、それぞれ挟まれ、ボルト12で締め付けられて上部管10aのフランジ11と連結し、1本の蒸気戻り管10を構成している。
【0026】
上部管10aのフランジ11とフレキシブル管13のフランジ14との間には環状のガスケット18が挿入され、又、フランジ14の底面と車室50の穴53周囲上面との間には、環状で金属製のライナ17が挿入されて、この両接合面をシールし、蒸気の洩れを防止している。なお、この金属製ライナ17はフレキシブル管13と同じ材料のSUS304から作られている。
【0027】
フレキシブル管13は中間部に伸縮部13aを有し、伸縮部13aもSUS304の材料からなり、蛇腹状の構造であり、上下軸方向に伸縮可能で、熱による伸縮を吸収できる構成となっている。フレキシブル管13の上部と伸縮部13aとはX点の周囲で溶接結合される。
【0028】
フレキシブル管13の下端部もY点で伸縮部13aと溶接結合され、下端はブッシュ16へネジ部15で螺合されブッシュ16底面と下端との間には断面がコの字状で環状のメタルパッキン19が挿入されている。メタルパッキン19の材料も管の材料と同じ、SUS304で作られる。ブッシュ16は保持環20に固定される部分で、従来例の図10、12、及び本実施の形態の図1の挿入部22に相当する部材である。
【0029】
従って、蒸気戻り管10は、その下端が保持環21の挿入部22であるブッシュ16内周囲のネジ部とネジ部15とが螺合してネジ結合されると共に、その下端周囲はブッシュ底面とコの字状断面の環状のメタルパッキン19が圧入され、弾性支持される構成である。なお、図示していないが、保持環21の蒸気出口23(図参照)はブッシュ16の底面に設けられた穴より管内へ導かれる。
【0030】
図3は図2におけるB部拡大図であり、ブッシュ16にはフレキシブル管13の下端部が挿入され、ネジ部15で螺合しており、フレキシブル管13の下端周囲には環状のメタルパッキン19が介装されている。従って、蒸気戻り管10全体は上部が、図2に示すようにフランジ11,14で車室に固定され、下端が保持環21のブッシュ16へ螺合されると共に、下端周囲に断面がコの字状のメタルパッキン19が介装されて下端は弾性支持されている。
【0031】
図4は図2におけるC部拡大図であり、上部管10aのフランジ11には環状の溝11aが設けられ、フレキシブル管13のフランジ14が嵌入されている。フランジ14の上面には環状の溝14aが設けられ、その溝14a内にはガスケット18が挿入されフランジ11の底面と密着している。又、フランジ14底面と車室50の穴53周囲上面との間には環状の金属製ライナ17が挿入され、フランジ14と車室との間を密着せしめている。なお、以上図2〜図4により説明した管の構造は蒸気供給管20についても同じであるので、その説明は省略する。
【0032】
上記に説明した本実施の形態の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管によれば、管の上部は車室壁にフランジ11で固定し、下部のフレキシブル管13は上部がフランジ11と車室50との間にフランジ14が挟まれて取付けられ、フレキシブル管13の途中には蛇腹状の伸縮部13aを形成させて、下部を保持環21のブッシュ16へ螺合し、かつ下端周囲をコの字状断面のメタルパッキン19でブッシュ16と弾性支持させた構成とする。更に、フレキシブル管13のフランジ14の上面にはガスケット18を、底面には金属製ライナ17を、それぞれ介装させた構成としたので、車室50との取付部がガスケット18と金属製ライナ17で確実に密封されると共に、下端部が摺動せずにネジ結合として下端部の保持環21との取付部からの蒸気洩れが完全に防止される。更に、これに加えて、フレキシブル管13が伸縮部13aで伸縮するので、熱による管の伸縮も完全に吸収することができる。
【0033】
図5は図3に示したメタルパッキン19の取付けを改良したもので、パッキン19の外周囲には所定の間隔でピン62が突設して設けられており、このようにピン62を設けることにより、コの字状断面の円環状メタルパッキン19がブッシュ16の周囲内壁面に当接し、位置ズレや脱落が防止される。
【0034】
図6は図2に示す伸縮部13aの接続部の改良を示す拡大図であり、図2で説明した伸縮部13aの接合点X,Y点の間はテーパ形状で嵌合しており、フレキシブル管13の外周は、下方に向かって細くなるテーパが形成され、伸縮部13aは、これと接するテーパ形状の内接面を有し、X,Y点で溶接されている。このような形状とすることにより熱伸び差や変形を防止することができる。
【0035】
図7は本発明に係り本発明者が検討した検討例1の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管の断面図である。本検討例1においては、図12に示す従来例の蒸気戻り管40の挿入部22の外周囲にフランジ60を設けたものである。このようなフランジ60を設けることにより、挿入部22の熱変形を防止し、蒸気戻り管の先端との間に隙間が生じて蒸気洩れが発生するのが防止され、従来の構造に簡単な改良でフランジ60を設けるのみでも、蒸気洩れの対策として効果があるものである。なお、上記の検討例1においては、蒸気戻り管40の例で説明したが、蒸気供給管30にも同様に適用されることは、もちろんである。
【0036】
図8は本発明に係り本発明者が検討した検討例2の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管の断面図である。本検討例2においては、図12に示す従来例の蒸気戻り管40の挿入部22の外周囲に断熱材61で覆ったものである。このような構成により挿入部22の熱変形を防止し、蒸気戻り管の先端との間に変形による隙間が生じて蒸気洩れが発生するのが防止される。なお、上記の検討例2においても、蒸気戻り管40の例で説明したが、蒸気供給管30にも同様に適用されることは、もちろんである。このように断熱材を設けるのみで、従来の構造に簡単な改良で蒸気洩れの対策を行うことができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管は、(1)車室壁を貫通して車室内に配設された保持環に固定された保持部に先端が挿入され、同保持部を介して複数の燃焼器尾筒の壁内の冷却通路へ蒸気を供給する蒸気供給管及び尾筒を冷却後の蒸気を回収する蒸気戻り管において、前記蒸気供給管及び戻り管の前記車室壁と前記保持部との間には伸縮部が形成され、前記伸縮部は管本体と同じ材料からなる蛇腹状であり、前記保持部への蒸気供給管及び蒸気戻り管の挿入は、下端部が前記保持部へネジで螺合され、かつ、その下端周囲と前記保持部との間には断面がコの字状の金属製パッキンが介装されていることを特徴としている。このような構成により、保持部の管挿入部からの蒸気の洩れが防止される。従来は、先端部が熱変形を防ぐためにピストンリングを設けて摺動可能な取付けであったので、摺動部からの蒸気の洩れが大きかった。本発明では先端部が保持部へ一体的に固定され、又、熱伸びに対しては管の中間部に伸縮部が形成されているので、熱変形は、この伸縮部で完全に吸収することができる。又、伸縮部が管と同じ材料からなり、かつ蛇腹状を形成しているので伸縮が確実となり、管の成形も容易となる。
【0038】
そして、下端の金属製パッキンの断面形状がコの字状であり、弾性変形により下端を保持部に押し付けるのでシール性が確実となり、洩れ防止の信頼性が一層向上する。又、蒸気供給管及び戻り管は保持部への取付部がネジで固定されており、かつ、その先端周囲には金属製パッキンが介装されているので、保持部の管挿入部からの蒸気の漏れが防止される。従来は先端部が熱変形を防ぐためにピストンリングを設けて摺動可能な取付けであったので、摺動部からの蒸気の洩れが大きかった。本発明では先端部が保持部へ一体的に固定され、蒸気の洩れは完全に解消される。又、本発明の()では、車室壁とのフランジ面にも金属製ライナが介装しているので、この取付面のシール性も確保され、シールの信頼性が向上するものである。
【0039】
本発明の()では、管本体の上部と下端部との中間に上下接合点で溶接結合され、同上下接合点の間で、前記管本体の上部の外周は下方に向かって細くなるテーパが形成され前記伸縮部は同テーパと接するテーパ形状の内接面を有しているので、接合部の熱伸差による変形をテーパ形状により吸収することができる。
【0040】
本発明の()では、コの字状断面のパッキンには、外周囲にピンが突設するので、パッキンが保持部に設けられた挿入用の穴から位置がずれるのが防止され、蒸気洩れ防止の信頼性が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管の全体配置図である。
【図2】 図1におけるA−A断面図である。
【図3】 図2におけるB部拡大図である。
【図4】 図2におけるC部拡大図である。
【図5】 図3におけるメタルパッキンの改良を示す断面図である。
【図6】 図2に示す伸縮部の接続部の改良を示す拡大図である。
【図7】 本発明に係り本発明者が検討した検討例1の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管の断面図である。
【図8】 本発明に係り本発明者が検討した検討例2の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管の断面図である。
【図9】 従来の尾筒の蒸気冷却方式の概略断面図である。
【図10】 図9におけるD−D矢視図である。
【図11】 図10における蒸気冷却構造の蒸気の供給、戻りの系統図である。
【図12】 図10におけるE−E断面図である。
【符号の説明】
10 蒸気戻り管
11,14 フランジ
11a,14a 溝
13 フレキシブル管
13a 伸縮部
15 ネジ部
16 ブッシュ
17 金属製ライナ
18 ガスケット
19 メタルパッキン
20 蒸気供給管
21 保持環
22,24 挿入部
23 蒸気出口
25 蒸気入口
50 車室
51 燃焼器
51a 尾筒

Claims (4)

  1. 車室壁を貫通して車室内に配設された保持環に固定された保持部に先端が挿入され、同保持部を介して複数の燃焼器尾筒の壁内の冷却通路へ蒸気を供給する蒸気供給管及び尾筒を冷却後の蒸気を回収する蒸気戻り管において、前記蒸気供給管及び戻り管の前記車室壁と前記保持部との間には伸縮部が形成され、前記伸縮部は管本体と同じ材料からなる蛇腹状であり、前記保持部への蒸気供給管及び蒸気戻り管の挿入は、下端部が前記保持部へネジで螺合され、かつ、その下端周囲と前記保持部との間には断面がコの字状の金属製パッキンが介装されていることを特徴とする尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管
  2. 前記供給管及び戻り管の車室外壁面に取付けられるフランジと同車室外壁面との間には金属製ライナが介装されることを特徴とする請求項1記載の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管。
  3. 前記伸縮部は前記管本体の上部と下端部との中間に上下接合点で溶接結合され、同上下接合点の間で、前記管本体の上部の外周は下方に向かって細くなるテーパが形成され前記伸縮部は同テーパと接するテーパ形状の内接面を有していることを特徴とする請求項1記載の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管。
  4. 前記コの字状断面のパッキンの外周囲には複数個のピンが設けられていることを特徴とする請求項記載の尾筒冷却用蒸気供給管及び戻り管
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