JP4289314B2 - エポキシ系樹脂組成物及び半導体装置。 - Google Patents

エポキシ系樹脂組成物及び半導体装置。 Download PDF

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本発明はエポキシ系樹脂組成物に関し、特に、半導体封止用のエポキシ系樹脂組成物及び半導体装置に関する。
電気、電子部品用途等に用いられる半導体装置をエポキシ系樹脂組成物により封止する場合、エポキシ系樹脂組成物の硬化物とリードフレームとの密着性が充分でないという問題があった。
エポキシ系樹脂組成物の硬化物とリードフレームとの密着性の改良を目的として、エポキシ系樹脂組成物にシランカップリング剤を添加する方法が知られている。しかしながら、前記電子部品のリードフレームとして、銅やニッケルめっきされた銅からなるリードフレーム(以下銅系リードフレームともいう)を用いる場合には単に、シランカップリング剤を添加するだけでは充分な密着性の改良ができなかった。
前記銅系リードフレームとの密着性改良を目的として、特許文献1には無機充填材、エポキシ樹脂、硬化剤よりなる半導体封止用エポキシ樹脂組成物において、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7とトリメリット酸又はピロメリット酸との塩を、予めフェノールノボラック樹脂と溶融混合した後に添加して成ることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物が開示されている。
特開2003−40978号公報
しかしながら、前記特許文献1に開示されたエポキシ樹脂組成物を半導体の封止用として用いた場合においても、銅系リードフレームとの密着性は未だ不充分であり、特に半導体装置を表面実装する際に高いリフロー温度を要する場合には更なる密着性が求められている。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、銅系リードフレームと良好な密着性を有するエポキシ系樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置に関する。
本発明の請求項1は、(A)エポキシ系樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、及び(D)処理無機充填材を含むエポキシ系樹脂組成物において、トリメリット酸及び/又は無水トリメリット酸をエポキシ系樹脂組成物全量に対して0.01〜1.0質量%含有し、エポキシ系樹脂(A)はジシクロペンタジエン型エポキシ系樹脂を2.5〜54.8質量%含有し、前記(D)処理無機充填材は、無機充填材が(E)混合液で予め処理されたものであり、前記(E)混合液は、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン62〜91質量%と25℃における電気伝導率が0.5mS/m以下のイオン交換水及び/又は低級アルコール9〜38質量%とからなる溶液100質量部に対して、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン―7を0.06〜0.5質量部含有することを特徴とするエポキシ系樹脂組成物である。
前記エポキシ系樹脂組成物を用いて銅系リードフレームを有する半導体装置等を封止した場合にはリードフレームと良好な密着性で封止することができる。
また、前記(D)処理無機充填材が前記無機充填材100質量部に対して(E)混合液を0.01〜1.0質量%添加して処理されたものである場合には、銅系リードフレームとさらに良好な密着性を有するエポキシ系樹脂組成物を得ることができる(請求項2)。
さらに、前記無機充填材の平均粒子径が7〜15μmである場合には、エポキシ樹脂系組成物中に(E)混合液の成分をより均一に分散させることができる(請求項3)。
そして、前記エポキシ系樹脂組成物を用いて封止された銅系リードフレームを有する半導体装置は、封止材とリードフレームとの密着性に優れているため、高い信頼性がある。
本発明のエポキシ系樹脂組成物には、銅系リードフレームとの密着性を高める成分が樹脂組成物全体に均一に分散されている。従って、銅系リードフレームを有する半導体装置を前記エポキシ系樹脂組成物の硬化物で封止した場合にはリードフレームと良好な密着性を有する半導体装置を得ることができる。
従って、前記半導体装置は耐湿性にも優れており、高湿下などにおいて使用される場合にも従来のエポキシ系樹脂組成物を用いて封止された半導体装置と比較して高い信頼性が得られる。
本発明のエポキシ系樹脂組成物に用いられる(A)エポキシ系樹脂としては、従来から各種電子部品の封止材料用途に用いられているエポキシ系樹脂を用いることができる。
(A)エポキシ系樹脂の具体例としては、例えば、O−クレゾールノボラック型エポキシ系樹脂、フェノールノボラック型エポキシ系樹脂、ビスフェノール型エポキシ系樹脂、ビフェニル型エポキシ系樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ系樹脂、ブロム含有エポキシ系樹脂、及び、これらの誘導体等が挙げられる。これらは1種のみを用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。これらの中では、O−クレゾールノボラック型エポキシ系樹脂が銅やニッケルめっきと良好な密着性を有する点から好ましい。また、O−クレゾールノボラック型エポキシ系樹脂とジシクロペンタジエン型エポキシ系樹脂とを組合わせて用いた場合には、さらに良好な密着性を有する点から好ましい。
なお、前記ジシクロペンタジエン型エポキシ系樹脂は、(A)エポキシ系樹脂全量に対して5〜50質量%含有させることが好ましい。前記割合が5質量%未満の場合には前記密着性改良効果が小さくなり、50質量%を超える場合には高温下での剛性が低くなり、ランナー折れ等を生じて連続成形性がわるくなることがある。
また、本発明におけるエポキシ系樹脂組成物には(A)エポキシ系樹脂の他に、その他の熱硬化性樹脂を本発明の効果を損なわない範囲で含んでもよい。
前記その他の熱硬化性樹脂の具体例としては、それぞれ、熱硬化性のポリフェニレンオキサイド系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は(A)エポキシ系樹脂成分の10質量%未満であることが本発明のエポキシ系樹脂組成物の特徴である優れた密着性及び機械的特性などを保持できる点から好ましい。
本発明のエポキシ系樹脂組成物に用いられる(B)硬化剤としては、従来からエポキシ系樹脂の硬化剤として知られているものを用いることができる。具体的には、例えば、フェノールノボラック系樹脂、ナフタレン骨格含有樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール系樹脂、フェノールアラルキル系樹脂、酸無水物系硬化剤、又はこれらの誘導体等が挙げられる。これらは1種のみを用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。これらの中では、フェノールノボラック系樹脂が、前記リードフレームと良好な密着性を有するエポキシ系樹脂組成物を得ることができる点からより好ましい。
本発明において(C)硬化促進剤としては前記したエポキシ樹脂及と硬化剤との硬化反応を促進することができるものであれば特に制限することなく使用することができる。具体的には、例えばトリフェニルホスフィンやトリブチルホスフィンなどの有機リン化合物、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミンなどの三級アミン類、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類を用いることができる。
硬化促進剤はエポキシ系樹脂組成物中に0.1〜5質量%配合されることが好ましい。前記割合が0.1質量%未満であれば、硬化促進効果を高めることができず、5質量%を超えると、成形性に不具合を生じる恐れがあり、また、硬化促進剤の配合量が多くなって経済的に不利となる恐れがある。
本発明における(D)処理無機充填材は、無機充填材に後述する(E)混合液を添加し、混合することにより得られる。
混合液(E)は得られるエポキシ系樹脂組成物(硬化物)に銅系リードフレームとの高い密着性付与する成分であり、前記無機充填材と予め混合処理されて用いられる。
前記無機充填材としては、従来からエポキシ系樹脂組成物の充填材として知られているものが用いられる。具体的には、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミナなどを単独あるいは2種以上混合して使用することができる。
なお、(D)処理無機充填材としてはその平均粒子径が1〜30μm、さらには7〜15μmであることが好ましい。前記平均粒子径が1μm未満の場合には凝集等が生じることにより成形時に未充填部分を生じさせるおそれがあり、30μmを超える場合には、成形時に充填材が大きすぎることを原因とするゲート詰まり等を生じるおそれがある。
従って、平均粒子径が7〜15μmの処理無機充填材を用いた場合には、得られるエポキシ系樹脂組成物中に混合液(E)の成分をより凝集することなく均一に分散させることができ、得られるエポキシ系樹脂組成物の硬化物は銅系リードフレームと高い密着性を有するものになる。
前記平均粒子径は光散乱粒度分布試験機により測定される。
混合液(E)は下記一般式(I)で表されるシランカップリング剤及びイオン交換水及び/又は低級アルコールからなる溶液に、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン―7(以下、DBUともいう)添加された混合液である。
Figure 0004289314
混合液(E)中のシランカップリング剤の割合としては、シランカップリング剤及びイオン交換水及び/又は低級アルコールからなる溶液中62〜91質量%、さらには75〜
85質量%であることが好ましい。前記割合が62質量%未満の場合にはイオン交換水及び低級アルコールと相溶しにくくなり、91質量%を超える場合には密着性向上効果が少なくなる。
前記シランカップリング剤の具体例としては、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの中ではγ―グリシドキシプロピルトリメトキシシランがイオン交換水及び低級アルコールとの相溶性が良好である点から好ましい。これらは1種のみを用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。
前記シランカップリング剤はイオン交換水又は低級アルコール、又はこれらの混合物
に予め溶解されている。
前記イオン交換水は、25℃における電気伝導率が1.0mS/m以下であり、好ましくは0.5mS/m以下の水が好ましい。前記イオン交換水として電気伝導率が1.0mS/mを超える水を用いた場合には、得られるエポキシ系樹脂組成物の硬化物中に不純物イオンが残存するため、電子部品の封止用途に用いる場合に絶縁性等の電気特性が低下する傾向がある。
一方、前記低級アルコールとしては炭素数1〜3の1級アルコールが挙げられる。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノールが挙げられる。これらは1種のみを用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。これらの中ではメタノールが相溶性が良好である点から好ましく用いられる。
さらに、イオン交換水と前記低級アルコールとを組合わせて用いてもよい。
本発明における混合液(E)は前記シランカップリング剤及び前記イオン交換水又は低級アルコールからなる溶液に、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン―7を添加することにより得られる。
前記1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン―7(以下、DBUともいう)は銅系リードフレームとの密着性を高める成分である。
前記DBUの配合量は前記シランカップリング剤及び前記イオン交換水又は低級アルコールからなる溶液100質量部に対して、0.06〜0.5質量部であり、好ましくは0.1〜0.3質量部である。前記配合量が0.06質量部未満の場合には銅系リードフレームを用いた半導体装置を封止する場合に高い密着性を得ることができず、0.5質量部を超える量を添加した場合には混合液がゲル化しやすくなる。
また、混合液(E)には、本発明の目的を損なわない範囲で、さらにその他の成分を含んでも良い。
本発明においては前記シランカップリング剤及び前記イオン交換水又は低級アルコールからなる溶液に、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン―7を前記それぞれの割合で溶解することにより、全ての成分を良好に溶解することができる。
(D)処理無機充填材は前記無機充填材と混合液(E)とを予備混合することにより得られる。
前記予備混合する方法としては、無機充填材にスプレー等の噴霧装置を用いて混合液(E)を均一に吹きつけ、さらにブレンダー・ミキサーなどで混合することにより均一分散させる。
前記混合時間としては2〜5分間程度が好ましい。
混合液(E)の混合量としては前記無機充填材100質量部に対して0.01〜1.0質量部、さらには、0.1〜0.5質量部であるのが好ましい。前記混合液(E)の混合量が0.01質量部未満の場合には密着性改良効果がほとんどなく、前記混合液(E)の混合量が1.0質量部を超える場合には混合液が凝集する傾向がある。
なお、混合液(E)中のイオン交換水又は低級アルコールは予備混合後は加熱処理等により蒸発される。
このようにして得られる(D)処理無機充填材は本発明のエポキシ系樹脂組成物全量中に60〜93質量%、さらには85〜90質量%含まれるのが好ましい。前記割合が60質量%未満の場合にはエポキシ系樹脂組成物の硬化物の吸湿性が高くなる傾向があり、封止した後の吸湿耐熱性が低くなる傾向があり、93質量%を超える場合には成形性が低下する傾向がある。
本発明のエポキシ系樹脂組成物においては、さらに、エポキシ系樹脂組成物(硬化物)に銅系リードフレームとの高い密着性付与する成分として、トリメリット酸及び/又は無水トリメリット酸を含有させることが好ましい。
前記トリメリット酸及び/又は無水トリメリット酸の添加量としては、エポキシ系樹脂組成物全量に対して0.01〜1.0質量%、さらには、0.1〜0.5質量%含有するように添加することが好ましい。前記トリメリット酸及び/又は無水トリメリット酸の添加量が0.01質量%未満の場合には、前記密着性改良効果が小さくなり、1.0質量%を超える場合には成形時にバリが増える傾向がある。
なお、前記トリメリット酸及び/又は無水トリメリット酸は、混合液(E)に添加したり、後述するエポキシ系樹脂組成物の加熱混練の前にドライブレンドしたりする方法等により添加される。
本発明のエポキシ系樹脂組成物においては、本発明の目的を損なわない範囲で、さらに、被着体との密着性を高める目的でその他のカップリング剤を用いたり、また、その他目的に応じて、例えば、その他の無機充填材、カーボンブラック等の顔料、カルナバワックス等の離型剤、三酸化アンチモンなどの難燃剤・難燃助剤及びイオントラップ剤等を配合することもできる。
本発明のエポキシ系樹脂組成物を調製するにあたっては、一般的な製法を適宜採用することができる。具体的には、例えば、(A)エポキシ系樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、及び(D)処理無機充填材及びその他の各成分をミキサー、ブレンダー等で均一に混合した後にニーダーやロール等で加熱混練し、冷却後、粉砕することにより成形に適した形状の樹脂組成物を得ることができる。なお、混練中および混練後においては、減圧することにより樹脂組成物中に含まれる気泡を脱気するようにするのが好ましい。
前記のようにして得られたエポキシ系樹脂組成物は、トランスファー成形などの成形工程に供される。
具体的には、IC等の半導体素子を搭載したリードフレームをトランスファー成形用金型にセットし、トランスファー成形を行なうことによって半導体素子をエポキシ系樹脂組成物による封止材で封止した半導体装置を作製することができる。
このようにして得られた半導体装置は、封止材と銅系リードフレームとの密着性に優れている。従って、耐湿性にも優れており、高湿下において使用される場合にも従来のエポキシ系樹脂組成物を用いて封止された半導体装置と比較して高い信頼性が得られる。
以下に、本発明をさらに具体的に説明するために実施例を示す。なお、以下の実施例は本発明の一形態であり、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3、参考例1〜11
エポキシ系樹脂、硬化剤、硬化促進剤、処理無機充填材及びその他の成分を表1に示す配合量で配合し、ミキサーで充分混合した後、加熱ロールで約5分間混練することによりエポキシ系樹脂組成物を得た。
前記混練により得られたエポキシ系樹脂組成物は冷却・固化され、ドライミルにより粉砕することにより粉粒状のエポキシ系樹脂組成物を得た。
なお、前記処理無機充填材は、表1に示す割合に予め調整された混合液を表1の量で無機充填材に噴霧により添加し、さらにミキサーで混合した。
なお、各材料としては次のものを用いた。
・ エポキシ樹脂A :O−クレゾールノボラック型エポキシ系樹脂である住友化学工業株式会社製のESCN−195XL
・ エポキシ樹脂B :ジシクロペンタジエン型エポキシ系樹脂である大日本インキ化学工業株式会社製のDIC HP7200
・ エポキシ樹脂C :ブロム化エポキシ系樹脂
・ 硬化剤 :フェノールノボラック系樹脂である群栄化学工業株式会社製のPSM6200
・ 硬化促進剤 :トリフェニルホスフィン
・ 無機充填材 :結晶シリカ
・ イオン交換水A :25℃における電気伝導率が0.1mS/mの水
・ イオン交換水B :25℃における電気伝導率が1mS/mの水
・ 低級アルコール :メタノール
・ 高級アルコール :ヘキシルアルコール
・ シランカップリング剤:γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
・ 1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン―7(1)(DBU)
・ 難燃剤 :三酸化アンチモン
・ 離型剤 :カルナバワックス
・ 顔料 :カーボンブラック
上記のようにして得られた各エポキシ系樹脂組成物を用いて、以下の評価方法に従い各種特性を調べた。これらの結果を表1に示す。
(混合液の相溶性)
表1に記載の混合液組成により、各種混合液の構成成分を混合したときの状態を目視により観察し、各成分が分離することなく1相に溶解している場合を○とし、成分が分離している場合を×とし、ゲル化した場合を△と判断した。
(シリカ凝集性)
予備混合により得た処理無機充填材を目視で観察して、凝集しているシリカの有無を目視で確認した。
(ゲル化時間)
キュラストメータ((株)オリエンテック製)を用いて、エポキシ系樹脂組成物の175℃におけるゲル化時間として、トルクが0.1Kgfになるまでの時間を測定した。
(バリ流動性)
放射状に厚み20μmのスリットを有するバリ評価金型を用いて、得られたエポキシ系樹脂組成物を樹脂温170〜175℃でトランスファー成形により90秒間成形し、前記スリットに流れ込んだ樹脂流動長を測定した。
(体積抵抗値)
150℃における体積抵抗値(Ω・cm)を測定した。
(密着性)
トランスファー成形用金型に銅板、及び前記銅板にニッケルめっきした銅板(2.5×2.5×0.5(厚)(mm))をインサートし、トランスファー成形により前記銅板上に円柱状の成形品を成形した。その後、175℃で6時間硬化させて円柱型の硬化物からなる試験材を作製した。なお、試験材の寸法は高さが2mm、底面積は0.1mmある。この試験材にプッシュプルゲージを用いて荷重を加え、試験材が成形基板から剥離したときの最大荷重を測定し、単位面積当たりの密着強度(単位:MPa)を求めた。
Figure 0004289314
表1に示すように、実施例1〜3のエポキシ系樹脂組成物においては全て、処理無機充填材が凝集することが無く、エポキシ系樹脂組成物中に均一に分散させることができた。従って、銅や銅にニッケルめっきを施した金属に対しても高い密着性を維持することが出来た。
(比較例1〜8)
エポキシ系樹脂組成物の組成を表2の組成にした以外は実施例1〜3と同様の条件でエポキシ系樹脂組成物を得、評価した。この結果を表2に示す。
Figure 0004289314
表2に示すように、比較例1のように表面処理をしない無機充填材を用いた場合には、密着性が非常に低いことが分かる。
また、比較例2のように無機充填材にシランカップリング剤だけで表面処理した場合においても充分な密着性改良効果が得られないことが分かる。
さらに、比較例3及び4のようにシランカップリング剤とイオン交換水の割合が本発明の範囲でない溶液を用いた場合には、DBUを充分に溶解させることができないために無機充填材を均一に表面処理させることができなかった。
さらに、比較例7のように電気伝導度が高いイオン交換水を用いた場合には、得られるエポキシ系樹脂組成物の硬化物に不純物イオンが残存し、電気的特性が低下することが分かる。
そして、比較例8のように、イオン交換水の代わりに高級アルコールを用いた場合には、相溶しないことが分かる。

Claims (4)

  1. (A)エポキシ系樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、及び(D)処理無機充填材を含むエポキシ系樹脂組成物において、
    トリメリット酸及び/又は無水トリメリット酸をエポキシ系樹脂組成物全量に対して0.01〜1.0質量%含有し、
    エポキシ系樹脂(A)はジシクロペンタジエン型エポキシ系樹脂を2.5〜54.8質量%含有し、
    前記(D)処理無機充填材は、無機充填材が(E)混合液で予め処理されたものであり、
    前記(E)混合液は、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン62〜91質量%と25℃における電気伝導率が0.5mS/m以下のイオン交換水及び/又は低級アルコール9〜38質量%とからなる溶液100質量部に対して、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン―7を0.06〜0.5質量部含有することを特徴とするエポキシ系樹脂組成物。
  2. 前記(D)処理無機充填材が前記無機充填材100質量部に対して(E)混合液を0.01〜1.0質量%添加して処理されたものである請求項1記載のエポキシ系樹脂組成物。
  3. 前記無機充填材の平均粒子径が7〜15μmである請求項1又は請求項2に記載のエポキシ系樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のエポキシ系樹脂組成物の硬化物で封止された銅又はニッケルめっきされた銅からなるリードフレームを有する半導体装置。
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