JP4289070B2 - アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物及び樹脂層の形成方法 - Google Patents

アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物及び樹脂層の形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルカリ可溶性感光性脂組成物及びそれを用いた樹脂層の形成方法に関するものである。
一般に、薄膜トランジスター型液晶表示素子等の表示素子には、素子や配線を保護するための保護膜、素子や配線を絶縁するための絶縁膜、素子表面を平坦化するための平坦化膜、更に多層化された配線間を絶縁する層間絶縁膜等が設けられている。又、近年高視野角や高コントラストを実現する新しい機構の表示素子において、例えば、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)モードを用いた液晶表示素子で液晶分子の配向制御のために電極表面に形成される突起や、有機EL素子で電極間を絶縁するスペーサー等、従来なかったような新しい素子構成要素が出現している。一方、半導体装置や、それを実装するプリント配線板には、半導体素子や回路を保護するための保護膜、半導体素子や回路間を絶縁するための絶縁膜、或いは多層化された配線間を絶縁する層間絶縁膜が形成されている。これらの絶縁膜、或いは保護膜等の構成要素に使われる材料には、その加工工程中にかかる熱履歴に耐える耐熱性、使用される温度域や湿度域で長期間絶縁特性を保持し得る信頼性が要求されている。
更に、表示素子用材料としては、高い透明性も要求される。ところが、近年電子機器の軽薄短小化に伴い、表示素子の高精細化、半導体装置やプリント配線板の小型化や高集積化が進展しているために、これらの絶縁膜、或いは保護膜等に使われる材料に種々の技術的問題点が生じている。一つには、配線の高密度化及び信号の高速化に伴い、隣接する配線を通る信号間の干渉が問題になってきている。そのために、絶縁層には高い耐熱性及び信頼性と共に誘電率の低い材料が求められている。ところが、従来の耐熱性、高信頼性絶縁材料として使用されてきたポリイミド樹脂は、その樹脂骨格中に共役複素環基を有し、実際これが高い耐熱性に寄与しているわけであるが、同時に樹脂の誘電率を引き上げ、高細密化された配線間での信号の干渉を引き起こし、好ましくなかった。更に、この共役複素環基が光を吸収するため、高い透明性が要求される表示素子用材料には適応しにくいといった問題もあった。
これらの用途に適応可能な樹脂として、近年ベンゾシクロブテン樹脂が開発されている。これは、1,2−ジヒドロベンゾシクロブテン構造を有する化合物を使用して、最高250℃の熱硬化により架橋構造を形成するものである(例えば、非特許文献1参照。)。この樹脂の特長として、低い誘電率及び高い透明性と共に、耐熱性や高信頼性とを有しているため、上記のような絶縁材料への使用に非常に適した材料といえる。
一方、これらの半導体装置やプリント配線板、表示素子中には、小スペース中に高い密度の配線を作成しなければならず、絶縁樹脂を貫通して配線の導通を取るためのスルホール等のパターンを樹脂層で形成しなければならない。このようなパターン形成を容易に行う技術として、感光性樹脂組成物の使用が一般的になってきた。これは、光反応性を有する樹脂組成物で、樹脂層形成後に樹脂層を除去したい部位のみ、或いは樹脂層を除去したい部位以外のみに選択的に露光し、現像を行うことで除去したい部位の樹脂層のみを溶解除去し、パターン加工を行えるようにするものである。これら現像等による樹脂層の溶解の際、従来は有機溶剤が主に使用されていたが、良好な作業環境を確保するため、アルカリ等の水溶液で溶解加工ができる感光性樹脂組成物が要求されている。
上記のベンゾシクロブテン樹脂においても、感光性樹脂(例えば、特許文献1参照。)が開発されており、アルカリ現像が可能なものも開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、アルカリ現像性を発現するために導入されたカルボキシル基により、樹脂層の誘電率や耐湿信頼性等の特性が低下するおそれがある。そこで、パターン形成が容易で、高耐熱性、高信頼性、更に高い透明性、低誘電率に優れた特性を有する新規のアルカリ可溶性感光性樹脂組成物が望まれている。
北村他著、「熱硬化性樹脂」、合成樹脂工業協会、平成6年、第15巻、第2号、p.95〜108 特開平11−503248号公報(全頁) 米国特許第6,361,926号明細書(全頁)
本発明は、表示素子用、半導体用或いはプリント配線用等の絶縁膜、保護膜もしくは層間絶縁膜用材料等に使用可能な、パターン形成が容易で、高耐熱性、耐湿信頼性等の高信頼性、更に高い透明性、低誘電率に優れた特性を有するアルカリ可溶性感光性樹脂組成物及びそれを用いた樹脂層の形成方法を提供するものである。
本発明は、
[1] 一般式(1)で示される化合物と、1分子中にベンゾシクロブテン構造を2個以上有する化合物とを100〜200℃で加熱反応して得られる樹脂で、カルボキシル基当量が400g/モル以下であることを特徴とするアルカリ可溶性樹脂、
Figure 0004289070



(R1は水素原子、−CO−R2または−SO2−R2であり、R2はフェニル基又は炭素数
6以下のアルキル基である。nは0又は1、2である。
[2] (A)第[1]項記載のアルカリ可溶性樹脂、(B)該アルカリ可溶性樹脂100重量部に対し、0.01〜10重量部の塩基性物質及び(C)1,2−キノンジアジド構造又は1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する感光材を含むことを特徴とするアルカリ可溶性感光性樹脂組成物、
[3] 第[2]項記載のアルカリ可溶性感光性樹脂組成物を用いて、基板上に前記感光性樹脂組成物の樹脂層を形成する工程、パターン露光を行う工程、アルカリ水溶液による現像で樹脂層をパターン加工する工程、樹脂層全面に後露光を行う工程及び樹脂層を不活性気体中、100〜250℃で加熱し脱炭酸反応を起す工程を含むことを特徴とする樹脂層の形成方法、
である。
本発明のアルカリ可溶性感光性樹脂組成物を用いることによって、アルカリ水溶液によるフォトリソグラフィー工程でパターン形成が容易で、高耐熱性、耐湿信頼性等の高信頼性、更に高い透明性、低誘電率に優れた特性を有する絶縁樹脂層を得ることができる。この絶縁樹脂層は、表示素子用、半導体用或いはプリント配線用等の絶縁膜、保護膜、平坦化膜もしくは層間絶縁膜用材料等に使用可能となり、産業上有用である。
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂は、一般式(1)で示される化合物と、1分子中にベンゾシクロブテン構造を2個以上有する化合物とを100〜200℃で加熱反応して得られる樹脂であり、カルボキシル基当量が400g/モル以下であるものである。カルボキシル基当量が400g/モル以下であれば、特に限定しないが後で述べるような現像時に用いる水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、水酸化テトラメチルアンモニウムやエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ類の水溶液、及びこれにメタノール、エタノールのごときアルコール類等の水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加したアルカリ水溶液に可溶となる。カルボキシル基当量が400g/モルよりも大きいと、上記のアルカリ水溶液への溶解性が発現しにくくなり、パターン加工を行うことができなくなる。樹脂中のカルボキシル基の量は、標準アルカリ溶液を使用した樹脂溶液の滴定などにより測定することができる。
本発明に用いられる一般式(1)で示される化合物は、例えば一般式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物とを加熱反応して得られる。一般式(1)で示される化合物の製造方法は、特に限定しないが、例えばHeck反応を使用することができる。Heck反応は、パラジウム触媒により引き起こされる、アルケンと、有機ハロゲン化合物、特にハロゲン化アリールとのカップリング反応である。具体的には、たとえば一般式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物を、溶媒、パラジウム触媒およびトリメチルアミンのような酸捕捉剤の存在下、不活性雰囲気中で攪拌しながら加熱反応することにより得ることができる。又本発明では、一般式(2)で示される化合物と式(3)で示される化合物とを加熱反応して得られる化合物に、更に置換基を導入してもよい。置換基を導入した具体例としては、例えば、式(4)、式(5)で示される化合物が挙げられる。これらの化合物では、置換基がカルボニル基、スルホン基を介して結合していることにより、後述する脱炭酸反応をより効率的に起すことができる。
Figure 0004289070
(R3はハロゲン原子である。)
Figure 0004289070
(nは0又は1、2である。)
Figure 0004289070
本発明に用いられる1分子中にベンゾシクロブテン構造を2個以上有する化合物としては、下記の式(6)、式(7)、式(8)で示される化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうちでは、加熱硬化した樹脂の機械特性などの見地より、一般式(6)で示される化合物が好ましい。
Figure 0004289070
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂の製造は、一般式(1)で示される化合物と1分子中にベンゾシクロブテン構造を2個以上有する化合物とを無溶媒或いは溶媒中で、100〜200℃で加熱すればよい。100℃未満だと高分子量化反応が十分に起こらず製膜性等が劣ってしまう。逆に200℃を越えると樹脂が三次元架橋を起して不溶化してしまい、使用できなくなる。反応時間は、反応温度にもよるが100時間未満が好ましい。これにより適度な分子量の樹脂を得ることができる。100時間を越えると、生成する樹脂が高分子量になるとともに3次元化が進み、アルカリ溶解性が低下するので好ましくない。これらのアルカリ可溶性樹脂の分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)でポリスチレン換算値として測定することができるが、良好な溶解性や製膜性などを得るためには、この値が重量平均分子量として1000以上30000以下であることが望ましい。
また、この樹脂製造の際、一般式(1)で示される化合物と1分子中にベンゾシクロブテン構造を2個以上有する化合物の仕込み比を変えることにより、得られる樹脂のカルボキシル基当量を制御することができる。反応を溶媒中で行う場合の溶媒としては、メシチレン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル等を挙げることができ、これらは単独でも併用してもよい。溶媒中で反応した場合、反応物は樹脂溶液として得られる。感光性樹脂組成物を製造する場合、前記樹脂溶液をそのまま用いてもよいし、加工作業性を考慮して、更に前記のような溶媒を添加してもよい。無溶媒中で反応した場合、得られた樹脂を前記のような溶媒に溶解し、感光性樹脂組成物を製造すればよい。アルカリ可溶性樹脂を樹脂溶液で得た場合、溶液中の樹脂の濃度は、ある重量の樹脂溶液を210℃で60分加熱し、得られる固形分の量と元の樹脂溶液の重量との比として知ることができる。
得られた樹脂は、前記したようなアルカリ溶液に可溶であり、(A)前記したアルカリ可溶性樹脂、(B)該アルカリ可溶性樹脂100重量部に対し、0.01〜10重量部の塩基性物質及び(C)1,2−キノンジアジド構造又は1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する感光材を含むアルカリ可溶性感光性樹脂組成物を基板に塗布し樹脂層を形成し、露光、現像、リンス、後露光して、加熱硬化する際に樹脂層に存在するカルボキシル基を系外に除去するが、100〜250℃の加熱温度域において0.5時間以上加熱することで、アルカリ可溶性樹脂中のカルボキシル基の50%以上が脱炭酸反応により系外に除去される。加熱硬化前後の樹脂中のカルボキシル基は、各樹脂の赤外吸収スペクトルで、カルボキシル基に由来する水酸基の吸収の強度を比較することにより定量を行うことができるが、加熱により除去されるカルボキシル基が、50%未満だと樹脂層の誘電率、耐湿信頼性に悪影響を及ぼす。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる塩基性物質は、アルカリ可溶性樹脂中のカルボキシル基や、後述する後露光によって樹脂層中の感光材より生成するカルボキシル基の脱炭酸反応を促進する目的で配合するものである。塩基性物質として、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ソーダ石灰などの無機塩基、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、1−ヒドロキシエチル−2−アルキルイミダゾリン、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノン−5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン、トリエタノールアミン、トリフェニルホスフィン等の有機塩基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの中では、樹脂組成物中のイオン性不純物による回路配線腐食の防止等の見地より、有機塩基の使用がより好ましい。これらは単独でも併用してもよい。塩基性物質の配合量は、アルカリ可溶性樹脂(溶液の場合、その固形分)100重量部に対し0.01〜10重量部である。更に好ましくは0.1〜5重量部が望ましい。下限値未満だとアルカリ可溶性樹脂中のカルボキシル基の50%以上が系外に除去されず、樹脂層の誘電率、耐湿信頼性に悪影響を及ぼす。逆に、上限値を越えると、残留する塩基性物質自身の影響により耐湿信頼性がかえって低下してしまう。
本発明のアルカリ可溶性感光性樹脂組成物に用いられる感光材は、1,2−ベンゾキノンジアジド又は1,2−ナフトキノンジアジド構造を有しており、これらのうちでは、特に小さい露光量で高い溶解性のコントラストを得るために、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸或いは1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とフェノール化合物とのエステル化合物が好ましい。この感光材は、放射線照射による露光時の光反応でカルボキシル基を生成し、露光部のアルカリ現像液に対する溶解性を増加させるポジ型の感光材として機能する。この感光材の配合量は、アルカリ可溶性樹脂(溶液の場合、その固形分)100重量部に対して1〜50重量部が好ましく、更に好ましくは2〜25重量部が望ましい。1重量部未満だと感光性樹脂組成物のパターン形成が困難になり、50重量部を越えると感度が大幅に低下するので好ましくない。本発明に用いられるアルカリ可溶性感光性樹脂組成物は、感度等の特性向上を目的として、必要によりフェノール化合物や、シランカップリング剤、レベリング剤等を適宜配合することができる。
本発明によるアルカリ可溶性感光性樹脂組成物を用いた樹脂層の製造方法として、例えば、ガラス、半導体素子、回路配線等の基板上に樹脂層を形成し、フォトリソグラフィーにより露光、現像を行った後、後露光を行い、加熱硬化で樹脂層を完成させる方法を挙げることができる。樹脂層の形成方法としては、キャスト法により感光性樹脂組成物の溶液を基板上へ塗布した後、乾燥により溶剤除去する方法等を挙げることができる。露光は、上記感光材が反応を起こし得るエネルギーの波長を有する放射線をパターン形状に照射することにより行われる。具体的には、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが望ましい。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、水酸化テトラメチルアンモニウムやエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ類の水溶液、及びこれにメタノール、エタノールのごときアルコール類等の水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。
現像方式は、基板の現像液への浸漬、パドル現像、スプレー現像、超音波現像等を挙げることができる。現像後に形成した樹脂パターンをリンスする。リンス液としては、蒸留水を用いる。後露光は、現像後の樹脂層全面にパターン露光時に使用した露光機やUVコンベア等で露光を行うことができる。この工程により感光材中の未反応の感光基がカルボキシル基に変換され、光の吸収を抑えることにより透明性に優れた樹脂層が得られる。後露光の後に加熱硬化することにより樹脂層を完成させる。即ち、加熱によって樹脂中のベンゾシクロブテン構造が反応することで強固な架橋構造を形成し、耐熱性を発現し得るようになると同時に、この加熱によって樹脂中に存在し、光加工時にアルカリ可溶性の発現に寄与していたカルボキシル基、後露光部によって樹脂層中に存在する感光材より生成したカルボキシル基を脱炭酸反応によって系外に除去させ、加工後の樹脂層の誘電率や耐湿信頼性等の信頼性に悪影響が残るのを防止できることが、本発明の最大の特徴である。後硬化は、オーブンやホットプレートを使用して、100〜250℃まで加熱することによって行うことができる。加熱は、窒素やアルゴン等のアルカリ可溶性感光性樹脂組成物と直接反応を起こさない不活性気体雰囲気中で行う。かかる工程の後に、耐熱性や信頼性、電気特性、透明性に優れた樹脂層を得ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制約されるものではない。
実施例1
温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌装置を装着した200mL入り4口フラスコに4−ブロモベンゾシクロブテン36.6g(0.2モル)、3−ブテン酸21.5g(0.25モル)、トリフェニルホスフィン1.82g(0.007モル)、トリエチルアミン20.2g(0.2モル)、酢酸パラジウム0.39g(0.002モル)及びN,N−ジメチルホルムアミド75mLを導入し、窒素気流下攪拌しながら90℃で5時間加熱した。加熱後、反応系を10%水酸化ナトリウム水溶液中に滴下し、トルエンで未反応物を抽出除去した後、10%塩酸を滴下し、濾過により得られた析出物をメタノールにより再結晶し、室温で真空乾燥することにより、白色結晶である式(9)の1−(ベンゾシクロブテン−4−イル)−3−ブテン酸(1)を得た。次に、温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌装置を装着した100ml入り4口フラスコに、前記で得られた(1)17.6g(0.093モル)、1,3−ビス(2−ビシクロ[4.2.0]オクタ−1,3,5−トリエン−3−イルエテニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン11.8g(0.030モル)及び酢酸ジプロピレングリコールメチルエーテル88.2gを導入し、窒素気流中攪拌しながら160℃で50時間加熱反応することにより、樹脂溶液(2)(樹脂分23.8%)を得た。溶液の滴定により得られた、樹脂の固形分に対するカルボキシル基当量は320g/モルであった。得られた樹脂溶液(2)20g、トリフェニルホスフィン0.05g及び式(10)で示される感光材0.5gを混合し、均一な感光性樹脂組成物(4)を得た。
Figure 0004289070
Figure 0004289070
得られた感光性樹脂組成物(4)をガラス基板上にスピンコーターで塗布し、ホットプレート上100℃で10分間乾燥させ、厚さ2μmの樹脂層を形成した。マスクを介した平行露光機(光源:高圧水銀灯)を使用して露光強度25mW/cm2で15秒間ガラスマスクを介し露光を行った。その後、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液に樹脂層を30秒間浸漬現像することにより、露光部の樹脂層は溶解し、パターン化された樹脂層を得ることができた。その後、樹脂層全体に露光時に用いた平行露光機を使用して、露光強度25mW/cm2で40秒間、後露光を行った後、熱風循環式乾燥器を使用して窒素気流下240℃で1時間加熱硬化を行った。別途、加熱硬化前後の(4)の赤外吸収スペクトルをFT−IRスペクトロメーター(PARAGON100型、パーキンエルマー社製)で測定したところ、2500〜3500cm-1に観察されるカルボキシル基の水酸基に由来する吸収が、加熱硬化により78%減少したことを確認した。
得られた樹脂層について、以下の特性を測定した。
透過率:透明性の目安として、上記の樹脂層付きガラス基板について、波長400nmでの光線の透過率を、分光光度計(UV−160型、島津製作所(株)・製)を用いて測定した(単位、%)。透過率が大きな値ほど、透明性は良好である。
吸水率:樹脂層付きガラス基板より剥離した樹脂層を23℃で24時間水中に浸漬し、浸漬前後の重量変化率を測定した。(単位、%)
誘電率:MIL−P−55617に準じて測定した。
熱重量減少開始温度:示差熱天秤(TG/DTA 6200型、セイコーインスツルメンツ(株)・製)を用いて、窒素雰囲気中昇温速度を10℃/分として重量減少開始温度を測定した(単位、℃)。
測定結果を表1に示す。表1より得られた樹脂層は、いずれの項目も良好な値を示した。
実施例2
温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌装置を装着した300ml入り4口フラスコに、実施例1で合成した式(9)で示される(1)22.6g(0.25モル)、塩化アセチル23.6g(0.3モル)、無水塩化アルミニウム40g(0.3モル)、臭化テトラエチルアンモニウム0.1g及び酢酸エチル100mLを導入し、窒素気流下25℃で1時間攪拌した。加熱後、水約1L中に反応系を滴下し、有機相を1%の塩酸、1%の炭酸ナトリウム水溶液、水を使用してこの順に洗浄し、溶媒留去の後真空乾燥することで、式(9)にアセチル基を導入した構造の、式(11)で示される1−(5−アセト−ベンゾシクロブテン−4−イル)−3−ブテン酸(5)を得た。
Figure 0004289070
次に、温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌装置を装着した100ml入り4口フラスコに、得られた(5)11.7g(0.051モル)、1,3−ビス(2−ビシクロ[4.2.0]オクタ−1,3,5−トリエン−3−イルエテニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン6.64g(0.017モル)及び酢酸ジプロピレングリコールメチルエーテル55mLを導入し、窒素気流下攪拌しながら150℃で50時間加熱反応することにより、樹脂溶液(6)(樹脂分23.2%)を得た。得られた樹脂の固形分に対するカルボキシル基当量は360g/モルであった。
得られた樹脂溶液(6)20g、トリフェニルホスフィン0.05g及び式(10)で示される感光材0.5gを混合し均一な感光性樹脂組成物(7)を得た。感光性樹脂組成物(7)を実施例1と同様の方法でガラス基板上に樹脂層を形成し、露光、現像、後露光を行った後、熱風循環式乾燥器を使用して窒素気流下240℃で1時間加熱硬化を行った。加熱硬化後の(7)の赤外吸収スペクトルより、カルボキシル基の水酸基に由来する吸収が加熱硬化前のそれに比べ89%減少したことを確認した。
得られた樹脂層の透過率、吸水率、誘電率、熱重量減少開始温度を実施例1同様に測定した。結果を表1に示す。表1より得られた樹脂層は、いずれもの項目も良好な値を示した。
比較例1
実施例1で得られた樹脂溶液(2)20g及び感光材(10)0.5gを混合し、均一な感光性樹脂組成物(8)を得た。感光性樹脂組成物(8)を実施例1と同様の方法でガ
ラス基板上に樹脂層を形成し、露光、現像、後露光を行った後、熱風循環式乾燥器を使用して窒素気流下240℃で1時間加熱硬化を行った。
得られた樹脂層の透過率、吸水率、誘電率、熱重量減少開始温度を実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。表1より吸水率、誘電率及び熱重量減少開始温度は、実施例1、2に較べて劣っていた。
比較例2
温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌装置を装着した100ml入り4口フラスコに4−ブロモベンゾシクロブテン36.6g(0.2モル)、アクリル酸18g(0.25モル)、トリフェニルホスフィン1.82g(0.007モル)、トリエチルアミン20.2g(0.2モル)、酢酸パラジウム0.39g(0.002モル)及びN,N−ジメチルホルムアミド75mLを導入し、窒素気流中攪拌しながら90℃で5時間加熱した。加熱後、反応系を10%水酸化ナトリウム水溶液中に滴下し、トルエンで未反応物を抽出除去した後、10%塩酸を滴下した後10℃以下に冷却し、析出した白色結晶より濾液を濾別し、室温で真空乾燥することにより1−(ベンゾシクロブテン−4−イル)−アクリル酸(9)を得た。次に、温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌装置を装着した100ml入り4口フラスコに得られた(9)12.2g(0.103モル)、1,3−ビス(2−ビシクロ[4.2.0]オクタ−1,3,5−トリエン−3−イルエテニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン9.77g(0.036モル)及び酢酸ジプロピレングリコールメチルエーテル66mLを導入し、窒素気流中攪拌しながら150℃で50時間加熱することにより、樹脂溶液(10)(樹脂分23.0%)を得た。得られた樹脂の固形分に対するカルボキシル基当量は203g/モルであった。
得られた樹脂溶液(10)20g、トリフェニルホスフィン0.05g及び感光材(10)0.5gを混合し均一な感光性樹脂組成物(11)を得た。感光性樹脂組成物(11)を実施例1と同様の方法でガラス基板上に樹脂層を形成し、露光、現像、後露光を行った後、熱風循環式乾燥器を使用して窒素気流下240℃で1時間加熱硬化を行った。加熱硬化後の(11)の赤外吸収スペクトルより、カルボキシル基の水酸基に由来する吸収が加熱硬化前のそれに比べ12%減少したことを確認した。
得られた樹脂層の透過率、吸水率、誘電率、熱重量減少開始温度を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示す。表1より吸水率及び誘電率は、実施例1、2に較べて劣っていた。
Figure 0004289070
本発明は、表示素子用、半導体用或いはプリント配線用等の絶縁膜、保護膜もしくは層間絶縁膜用材料等に使用可能なアルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物、及びそれを用いた樹脂層の形成方法を提供するものである。
本発明のアルカリ可溶性感光性樹脂組成物を用いることによって、アルカリ水溶液によるフォトリソグラフィー工程でパターン形成が容易で、高耐熱性、耐湿信頼性等の高信頼性、更に高い透明性、低誘電率に優れた特性を有する絶縁樹脂層を得ることができる。この絶縁樹脂層は、表示素子用、半導体用或いはプリント配線用等の絶縁膜、保護膜、平坦化膜もしくは層間絶縁膜用材料等に使用可能となり、産業上有用である。

Claims (4)

  1. 一般式(1)で示される化合物と、1分子中にベンゾシクロブテン構造を2個以上有する化合物とを100〜200℃で加熱反応して得られる樹脂で、カルボキシル基当量が400g/モル以下であることを特徴とするアルカリ可溶性樹脂。
    Figure 0004289070


    (R1は水素原子、−CO−R2または−SO2−R2であり、R2はフェニル基又は炭素数
    6以下のアルキル基である。nは0又は1、2である。
  2. (A)請求項1記載のアルカリ可溶性樹脂、(B)該アルカリ可溶性樹脂100重量部に対し、0.01〜10重量部の塩基性物質及び(C)1,2−ベンゾキノンジアジド構造又は1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する感光材を含むことを特徴とするアルカリ可溶性感光性樹脂組成物。
  3. 請求項2記載のアルカリ可溶性感光性樹脂組成物を用いて、基板上に前記感光性樹脂組成物の樹脂層を形成する工程、パターン露光を行う工程、アルカリ水溶液による現像で樹脂層をパターン加工する工程、樹脂層全面に後露光を行う工程及び樹脂層を不活性気体中、100〜250℃で加熱し脱炭酸反応を起す工程を含むことを特徴とする樹脂層の形成方法。
  4. 請求項2記載のアルカリ可溶性感光性樹脂組成物を用いて、ガラス基板上に前記感光性樹脂組成物の樹脂層を形成して得られたことを特徴とする樹脂層付きガラス基板。
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