JP4289034B2 - ポリテトラフルオロエチレン水性分散液組成物およびその製造方法 - Google Patents

ポリテトラフルオロエチレン水性分散液組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという。)の水性分散液組成物の製造方法およびその製造方法により得られたPTFE水性分散液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
乳化重合法によるPTFEは、水、重合開始剤、パーフルオロカルボン酸塩系アニオン界面活性剤(以下、APFCという。)、およびパラフィンワックス安定剤等の存在下で、テトラフルオロエチレン(以下、TFEという。)モノマーを重合させることにより得られ、PTFE微粒子を含有するPTFE水性分散液として得られる。なお、PTFE水性分散液中のAPFCは、大部分がPTFE微粒子に吸着されていることが知られている。
重合後のPTFE水性分散液は、そのまま使用されたり、濃縮されて使用されたり、または界面活性剤、フィラー若しくはその他公知の他の成分を必要に応じて配合したPTFE水性分散液組成物として使用されたりするが、PTFE水性分散液組成物中のAPFCを特別に除去することは工業的には行なわれていなかった。
【0003】
このAPFCは非常に高価であり、PTFEの重合時に使用されるAPFCは、できるだけ回収して再利用することが好ましい。
APFCの回収率を上げるには、製品として利用するPTFE水性分散液組成物中に含まれるAPFC濃度を下げ、できるだけ製品外にAPFCを移行させることが必要である。
PTFE水性分散液組成物外にAPFCを移行させるために、PTFE水性分散液をイオン交換樹脂に通し、APFCを吸着させる方法が提案されている(特許文献1参照)が、イオン交換樹脂がPTFE粒子により閉塞するため吸着性能が低下する問題がある。
また、PTFE水性分散液組成物外にAPFCを移行させるために、PTFE水性分散液組成物を煮沸してAPFCを揮発させる方法が提案されている(特許文献1参照)が、処理過程で凝集物を生成し歩留まりが低下しやすい問題がある。
【0004】
【特許文献1】
国際公開WO00/35971号パンフレット
【特許文献2】
国際公開WO01/79332号パンフレット
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、PTFE水性分散液中に含まれるAPFC濃度を効率的に低減できる方法およびその方法により得られるPTFE水性分散液組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前述の課題を克服するために鋭意研究を重ねた結果、PTFE水性分散液に、APFC以外のアニオン界面活性剤および水を特定量添加し、かつpHを5以上にすることによりPTFE粒子表面に吸着しているAPFCが効率的に水相に移行することを発見し、PTFE粒子を沈降させて、沈降部分でPTFEを高濃度にし、上澄みを除去する濃縮工程により水相の大半を除去することにより、PTFE水性分散液組成物中のAPFC濃度を大幅に低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。これにより得られた水相からは多量のAPFCを回収することが可能となった。
【0007】
すなわち、本発明は、APFCの存在下でTFEを乳化重合して得られるPTFE水性分散液に、APFC以外のアニオン界面活性剤をPTFEの質量に対して0.1〜20質量%、水をPTFEの質量に対して10〜800質量%添加し、pHが5〜11でPTFEを沈降させ、PTFE高濃度水性分散液組成物を上澄みから分別することを特徴とするPTFE水性分散液組成物の製造方法を提供する。
【0008】
また、本発明は、上記PTFE水性分散液組成物の製造方法により得られたPTFE高濃度水性分散液組成物に、水をPTFEの質量に対して100〜800質量%添加し、さらにPTFEを沈降させ、PTFE高濃度水性分散液組成物を上澄みから分別することを特徴とするPTFE水性分散液組成物の製造方法を提供する。
また、本発明は、上記製造方法により得られた、PTFEを30〜70質量%含有し、APFCをPTFEに対して250ppm以下含有するPTFE水性分散液組成物を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で出発原料として使用されるPTFE水性分散液は、APFCの存在下でTFEを乳化重合して得られるPTFEを好ましくは10〜50質量%含有するPTFE水性分散液である。
PTFE水性分散液は、純水、過酸化物またはレドックス系重合開始剤、APFCおよびパラフィンワックスなどの安定剤等の存在下で、TFEを2〜50気圧の加圧下で注入することにより重合させることにより得られるものが好ましい。
【0010】
ここで、PTFEとは、TFEの単独重合物、または実質的に溶融加工のできない程度の微量のクロロトリフルオロエチレン等のハロゲン化エチレン、ヘキサフルオロプロピレン等のハロゲン化プロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル等のフルオロビニルエーテル等の、TFEと共重合しうる共重合成分に基づく重合単位を1種以上含むいわゆる変性PTFEも含まれる。PTFEの平均分子量は100,000〜100,000,000の範囲のものが好ましい。
APFCは一般式(1)で表されるものが好ましい。
【0011】
【化1】
X−COOY (1)
(式中、Xはポリフルオロ炭化水素基であり、Yは塩基性基である。)
一般式(1)におけるXのポリフルオロ炭化水素基は、実質的に完全にフッ素化されたパーフルオロ炭化水素基が好ましく、フッ素化されていない1〜2個の水素原子を有するものであってもよい。パーフルオロ炭化水素基は、重合安定性の点から炭素数が3〜12のものが好ましく、4〜10がより好ましく、中でも炭素数が7であることが特に好ましい。また、Yの塩基性基は、NH基、アルカノールアミン基、Li、Na、Kなどのアルカリ金属などが挙げられるが、NH基であることが好ましい。
【0012】
APFCの含有量は、PTFEの重合量に対して200〜10,000ppmが好ましく、800〜5,000ppmが特に好ましい。
PTFE水性分散液中のPTFE粒子の平均粒子径は、0.15〜0.50μmが好ましく、0.18〜0.45μmがより好ましく、0.2〜0.35μmが特に好ましい。平均粒子径が小さすぎると濃縮工程での沈降性が悪く、平均粒子径が大きすぎると製品の保存安定性が低下するため好ましくない。
PTFE重合時に使用する安定剤としては、パラフィンワックスの他、フッ素系オイル、フッ素系溶剤、シリコーンオイル等が好ましい。これらは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。特に、パラフィンワックスの存在下にTFEの重合を行うことが好ましい。パラフィンワックスとしては、室温で液体でも、半固体でも、固体であってもよいが、炭素数12以上の飽和炭化水素が好ましい。パラフィンワックスの融点は、通常40〜65℃が好ましく、50〜65℃がより好ましい。パラフィンワックスの量は、使用される水の質量基準で0.1〜12質量%が好ましく、0.1〜8質量%がより好ましい。なお、重合反応終了時にPTFE水性分散液を静置することにより、ワックス等の安定剤は上相として分離するので、PTFE水性分散液より容易に除去できる。
【0013】
PTFE水性分散液中のPTFE粒子の形状は、粒子の長径を短径で除したアスペクト比の平均値が1〜3のものが好ましく、これは球状や紡錘状のものが該当する。アスペクト比が大きすぎるいわゆる針状粒子の場合、濃縮工程における沈降性が悪く、また、比表面積が大きいためにAPFCがPTFE粒子表面に残留しやすく好ましくない。
PTFE水性分散液中のPTFE濃度は10〜50質量%が好ましく、15〜40質量%がより好ましく、20〜35質量%が特に好ましい。PTFE濃度が低い状態で重合工程を終えた場合、PTFE粒子径が小さすぎる又は針状粒子を含有しやすいため好ましくない。
【0014】
本発明で使用される、APFC以外のアニオン界面活性剤は、
【化2】
Figure 0004289034
などの一般式で表されるものの中から選択することができ、好ましくは一般式(4)、(5)、(7)、(8)、(9)、(11)であり、特に好ましくは一般式(4)、(5)である。
【0015】
一般式(4)〜(13)において、R''は炭素数が5〜22の飽和または不飽和アルキル基であり、その炭素数は、好ましくは6〜20であり、特に好ましくは7〜18である。
また、一般式(4)〜(13)におけるX''は、NH基、アルカノールアミン基、アルカリ金属などが挙げられるが、NH基であることが好ましい。なお、アルカリ金属としては、Li、Na、Kなどが挙げられるが、Naが好ましい。
一般式(8)〜(10)において、nは0〜10の整数であり、0〜5の整数が好ましい。
【0016】
APFC以外のアニオン界面活性剤の好適な具体例としては、C 123-CONa、C 123-CONH、C 2 5-SONa、C 2 5-SONH、C1735-CONa、C1735-CONH、C1837-SONa、C1837O-SONH、C17−C−SONa、C17−C−SONH、C17−C−O−(CHCHO)SONa、C17−OCOCH(C17−OCOCH)SONaなどのアニオン界面活性剤が挙げられる。
【0017】
本発明における、PTFE水性分散液へのAPFC以外のアニオン系界面活性剤の添加量は、PTFEの質量に対して0.1〜20質量%であり、好ましくは0.1〜10質量%であり、さらに好ましくは0.2〜8質量%であり、特に好ましくは0.5〜5質量%である。APFC以外のアニオン系界面活性剤の添加量が少ない場合にはPTFE粒子からのAPFCの脱離が少なく、また、PTFE水性分散液組成物の安定性が損なわれる。APFC以外のアニオン系界面活性剤の添加量が多すぎる場合には、添加量に見合う効果が得られず、不経済である。
【0018】
本発明において、PTFE水性分散液に添加される水は、蒸留水またはイオン交換水を使用することが粘度安定化のために好ましい。水の添加量は多い方が、濃縮後に分離されるAPFCが多くなるため好ましいが、多すぎるとPTFE粒子の濃縮に時間を要し生産性が低下するため、PTFEの質量に対して10〜800質量%が好ましく、20〜600質量%がより好ましく、さらに30〜500質量%が好ましい。
【0019】
本発明において、濃縮時のPTFE水性分散液のpHは、5〜11が好ましく、さらに好ましくは5.5〜9であり、特に好ましくは6〜8である。重合後のPTFE水性分散液のpHは通常2〜4であるが、pHが5未満ではAPFCの解離が不充分であるために、液相にAPFCが溶出しにくく好ましくない。また、pHが11超では濃縮時に運転が不安定になるほか、製品の取扱い時に臭気や安全性上の問題を生ずるため好ましくない。pHを5〜11とするためにはアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、エタノールアミン等の塩基性物質を添加することができるが、アンモニアがPTFE水性分散液組成物の加工時の乾燥段階で揮散し、製品に残留しないため特に好ましい。
【0020】
本発明において、水、アニオン系界面活性剤および塩基性物質を添加した、濃縮前のPTFE水性分散液は、PTFE濃度が1〜40質量%であることが好ましく、3〜30質量%がより好ましく、4〜24質量%がさらに好ましく、5〜19質量%が特に好ましい。
本発明においては、PTFEの濃縮は、PTFE水性分散液中のPTFE粒子を沈降させ、その沈降部分を高濃度のPTFE水性分散液にすることにより行われる。その沈降方法としては、ふっ素樹脂ハンドブック(p32、1990年日刊興業新聞社発行、里川孝臣編集)に記載されるように、ED法(Electro−decantation法または電気濃縮法とも称される)、あるいは遠心沈降法などの種々の方法が利用できる。
【0021】
アニオン系界面活性剤および水を加えたPTFE水性分散液は、濃縮工程によってPTFE粒子を沈降させたのち、上部生成する上澄み中に多量のAPFCが含有されるため、この上澄みを分液することによりAPFC含有量の少ないPTFE高濃度水性分散液組成物を分別することができる。
【0022】
得られるPTFE高濃度水性分散液組成物は、PTFE濃度が30〜70質量%であることが好ましく、50〜70質量%であることがより好ましく、55〜70質量%であることが特に好ましい。高濃度である方がより多くのAPFCをPTFE高濃度水性分散液組成物から除去できるが、高濃度すぎるとPTFE粒子が工程中で凝集しやすいため好ましくない。
【0023】
また、本発明においては、上記方法で得られたPTFE高濃度水性分散液組成物に対し、さらにPTFEの質量に対して100〜800質量%の水を添加したのち再濃縮工程を経ることにより、得られたPTFE高濃度水性分散液組成物中のAPFC濃度をさらに低減することが可能である。再濃縮工程は前述の濃縮工程と同様の工程を行なうことができる。また、水の添加量はPTFEの質量に対して200〜600質量%がより好ましく、さらに300〜500質量%が好ましい。水の添加量は多い方が、再濃縮後に分離されるAPFCが多くなるため好ましいが、多すぎるとPTFE粒子の濃縮に時間を要し生産性が低下する。さらに、この再濃縮工程を複数回実施してもよい。
【0024】
なお、本発明で製造したPTFE高濃度水性分散液組成物はそのまま又は水で希釈して使用することができるほか、別のアニオン界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、ポリエチレンオキサイド系やポリウレタン系の粘性調整剤、各種レベリング剤、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、くえん酸やこはく酸などの有機酸、防腐剤、着色剤、フィラー、有機溶剤、その他公知の他の成分を必要に応じて添加し、実際の使用に適したPTFE水性分散液組成物として使用することができる。
なお、本発明においては、PTFE水性分散液組成物はPTFE高濃度水性分散液組成物を含めたものを意味する。
【0025】
PTFE水性分散液組成物のPTFE濃度は、PTFE濃度が30〜70質量%であることが好ましく、40〜65質量%であることがより好ましく、50〜65質量%であることが特に好ましい。PTFE濃度が低すぎると保存時にPTFE粒子が沈降しやすく、また、PTFE濃度が高すぎると濃縮工程でのロスが多くなり好ましくない。
【0026】
また、PTFE水性分散液組成物中のPTFEおよび水以外の添加剤濃度は、PTFEの質量に対して2〜20質量%が好ましく、2.5〜12質量%がより好ましい。
得られたPTFE水性分散液組成物におけるAPFCの濃度は、PTFE質量に対して250ppm以下であることが好ましく、160ppm以下であることがより好ましく、100ppm以下であることが特に好ましい。
なお、本発明で分取した上澄み液には多量のAPFCが含有され、蒸留法や吸着法等の公知のプロセスで回収できる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、これらは何ら本発明を限定するものではない。
なお、実施例は例1〜5であり、比較例は例6〜8である。
各項目の評価方法は以下に示す。
【0028】
(A)PTFEの平均分子量:諏訪(J.Appl.Polym.Sci,17,3253(1973)記載)の方法に従い、示差熱分析での潜熱から求めた。
(B)PTFE粒子の平均粒径:PTFE水性分散液を乾燥後、走査型電子顕微鏡を用いて10000倍で写真撮影し、平均値を求めた。
(C)PTFE濃度および添加剤濃度:水性分散液サンプル約10gを質量既知のアルミ皿に入れ、120℃1時間後の質量を求め、固形分濃度S(%)を算出した。また、浮き秤りを用いて25℃での液比重を測定し、表4の換算表を用いてPTFE濃度S(%)を求めた。添加剤濃度S(%/PTFE)は、S=100×(S−S)/Sから算出した。なお、添加剤濃度はPTFE質量に対する界面活性剤やAPFC等の添加剤濃度とみなすことができる。
【0029】
(D)APFC濃度:PTFE水性分散液組成物またはPTFE高濃度分散液組成物50gを70℃で16時間乾燥後、エタノールで抽出し、ガスクロマトグラフィーによって分析し、予め作成しておいた検量線を用いて定量した。なお、PTFE水性分散液組成物中のAPFC濃度の判定基準は、PTFEに対して200ppm以下は良好、200ppm超は不良とした。
(E)pH:ガラス電極法によった。
なお、各例で使用した界面活性剤(a)〜(e)は、表1、表2のそれぞれに対応する符号の界面活性剤に相当する。用いた界面活性剤の化学構造および品名を表3に示す。
【0030】
[例1〜4]
APFCとしてパーフルオロオクタン酸アンモニウムを使用し、PTFEの重合量に対して2200ppmを重合前に添加し、さらに、安定剤としてのパラフィンワックスを水の量に対して1質量%を重合前に添加し、乳化重合法により、PTFE粒子の平均粒径が0.25μmであり、PTFE粒子のアスペクト比が1.3であり、PTFE粒子の平均分子量が約300万であり、pH=3.0であり、PTFE濃度が26質量%であるPTFE水性分散液を得た。
このPTFE水性分散液に対して、表1に示す(a)〜(d)のアニオン系界面活性剤、水、アンモニアを加え、ED法により濃縮を行ない、PTFE高濃度水性分散液組成物を得た。
これらのPTFE高濃度水性分散液組成物中のAPFC濃度は大幅に低減していた。なお、例3では、濃縮時のPTFE水性分散液のpHが9.1とやや高いので、電気濃縮時の運転が少し不安定であった。
【0031】
[例5]
例2で得られたPTFE高濃度水性分散液組成物に、水をPTFEに対して400質量%添加し、再度濃縮を行ない、上澄みを除去し、APFC濃度がPTFE質量に対して34ppmに低減されたPTFE水性分散液組成物を得た。
[例6]
アンモニアを添加しないほかは例1と同じ条件で濃縮を行なったが、APFC濃度はPTFEの質量に対して520ppmあり好ましくなかった。
【0032】
[例7]
濃縮工程前に水を添加しないこと以外は例1と同様の工程を用いて、PTFE水性分散液組成物を得たが、APFC濃度はPTFEの質量に対して380ppmであり好ましくなかった。
[例8]
PTFE水性分散液にノニオン系界面活性剤(平均分子構造C1225O(CO)H)をPTFEに対して2質量%、水をPTFEに対して200質量%溶解させ、例1と同様に濃縮を行なった。
得られたPTFE水性分散液組成物中のAPFC濃度は、PTFEの質量に対して680ppmであり好ましくなかった。
【0033】
【表1】
Figure 0004289034
【0034】
【表2】
Figure 0004289034
【0035】
【表3】
Figure 0004289034
【0036】
【表4】
Figure 0004289034
【0037】
【発明の効果】
本発明は、PTFE水性分散液組成物中のAPFC濃度を低減し、より好ましいPTFE水性分散液組成物を提供することができる。

Claims (2)

  1. パーフルオロカルボン酸塩系アニオン界面活性剤の存在下でテトラフルオロエチレンを乳化重合して得られるポリテトラフルオロエチレン水性分散液に、パーフルオロカルボン酸塩系アニオン界面活性剤以外のアニオン界面活性剤をポリテトラフルオロエチレンの質量に対して0.1〜20質量%、水をポリテトラフルオロエチレンの質量に対して10〜800質量%添加し、pHが5〜11でポリテトラフルオロエチレンを沈降させ、ポリテトラフルオロエチレン高濃度水性分散液組成物を上澄みから分別することを特徴とするポリテトラフルオロエチレン水性分散液組成物の製造方法。
  2. 請求項1に記載の方法により得られたポリテトラフルオロエチレン高濃度水性分散液組成物に、水をポリテトラフルオロエチレンの質量に対して100〜800質量%添加し、さらにポリテトラフルオロエチレンを沈降させ、ポリテトラフルオロエチレン高濃度水性分散液組成物を上澄みから分別することを特徴とするポリテトラフルオロエチレン水性分散液組成物の製造方法。
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