JP4289019B2 - シートジャム検出装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートが搬送されるシート搬送路内でシートが詰まった(ジャムが発生した)ことを検出するシートジャム検出装置及び前記シートジャム検出装置を備えた画像形成装置に関し、特に、シート搬送路内でシートが蛇腹状(アコーディオン状)に折れ曲がったアコーディオンジャムを検出可能なシートジャム検出装置及び前記シートジャム検出装置を備えた画像形成装置に関する。
本発明は電子写真方式またはインクジェット記録方式の複写機、プリンター、FAX等の画像形成装置のシートジャム検出装置に好適に使用可能である。
【0002】
【従来の技術】
図25は、従来の画像形成装置の定着装置および排出装置の拡大説明図である。
図25において、従来の電子写真方式の画像形成装置において、定着装置02は、シートに転写されたトナー像を定着する一対のロール状の定着部材03と、トナー像定着後のシートが搬送されるシート搬送路04を形成するシートガイド06と、前記シート搬送路04内の排出されるシートの有無を検出する排出センサ07とを有する。そして、前記シート搬送路04のシート搬送方向下流には、シート搬送路04を通過したシートを挟持して図示しない排出トレイに排出する排出ローラ08が配置されている。
【0003】
図25において、前記定着装置02は、前記定着部材03の加圧ロール03aの外部を覆い且つカバー回転中心011aを中心に回動可能な定着装置カバー011を有している。そして、前記定着装置カバー011はガイド回転支持部011bを有しており、前記シートガイド06がガイド回転支持部011bに回転可能に支持されている。前記定着装置カバー011及び前記シートガイド06がそれぞれ回転可能に支持されているので、シート搬送路04内で紙詰まり(シートジャム)が発生した場合に、作業者が定着装置カバー011及び前記シートガイド06を回動させ、シート搬送路04を広げて詰まった紙を取り除くことができる。
【0004】
図26は排出センサの説明図であり、図26Aは側面図、図26Bは図26Aの矢印XXVIB方向から見た図、図26Cは図26Aの矢印XXVIC方向から見た図である。
前記排出センサ07は、フォトセンサ016と、アクチュエータ017とを有する。前記フォトセンサ016は、光を出射する光源016aと、前記光源から出射した光を受光する受光部016bとを有する。また、アクチュエータ017は、シート搬送路04内に突出して配置され且つ前記シート搬送路04を通過するシートに先端が接触するシート接触部017aと、前記フォトセンサ016の光源016aから出射された光を遮る遮蔽位置と光を通過させる通過位置との間を移動可能な遮光部017bと、前記シート接触部017aの基端部と遮光部017bとを連結する円柱状の連結部17cとを有する。前記アクチュエータ017の連結部017cは図示しない支持部材によって前記定着装置02に回動可能に支持されており、アクチュエータ017は連結部017cを回転中心として回動可能に構成されている。前記遮光部017bと定着装置02のカバーとの間には引張りバネ018が連結されており、前記シート接触部017aの先端が定着部材03側に位置し且つ遮光部17bが前記遮蔽位置に位置するように付勢されている。したがって、常時は、光源016aから出射された光が受光部016bに受光されないので、シート無しが検出される。
【0005】
図27は、シート排出時の定着装置、排出装置及び排出センサの説明図である。
前記構成を備えた従来の排出センサ07では、図27に示すように、シート搬送路04をシートが通過する際には、前記シート接触部017aがシート表面に接触し、シートの搬送に連れて排出ロール08側に回動する。このとき、前記遮光部017bが前記通過位置に移動するので、フォトセンサ016の光源016aから出射された光が受光部016bに受光され、シート有りが検出できる。
【0006】
そして、前記構成の従来の排出センサ07では、排出センサ07によってシート有りが検出されるべき予定の時間を経過しても、シート有りを検出しない場合、即ち、いつまで経っても排出センサ07の位置にシートが搬送されてこない場合には、前記排出センサ07よりもシート搬送方向上流側の位置でシートジャムが発生したものと判別して、シートジャムを検出する。
また、排出センサ07によってシート有りが検出されてから(即ち、シートの前端が通過してから)、シート無しが検出される(即ち、シートの後端が通過する)べき予定の時間を経過しても、シート無しを検出しない場合には、前記シート搬送路04内(排出センサ07の位置)でシートジャムが発生したものと判別して、シートジャムを検出する。
【0007】
図28は、アコーディオンジャム発生時の定着装置、排出装置及び排出センサの説明図である。
しかし、前記シートガイド06にシートの先端が引っ掛かったり、両面印刷時に逆回転する排出ロール08がシート排出時に正回転しなかったり、排出ロール08に駆動力を伝達する駆動力伝達ギヤの遊び等により排出ロール08が所定の速度で回転しない等の理由で、図28に示すように、シートSがシート搬送路04内で蛇腹状に折れ曲がるアコーディオンジャムが発生することがある。通常、アコーディオンジャムが発生した場合でも、前述のように排出センサ07が予定の時刻を経過してもシート無しを検出しなければジャムを検出することができる。
【0008】
しかしながら、シート搬送路04に詰まったシートを作業者が取り除きやすくするために、定着装置カバー011及び前記シートガイド06が回動可能に構成されているので、アコーディオンジャム発生時には、シートの腰によりシート搬送路04が広がってしまう。この場合、図28に示すように、折れ曲がったシートの間に排出センサ07のシート接触部017aが挟まり、シート無しを検出する場合がある。この結果、後端が通過する予定の時間が経過する前にシート無しを検出してしまうと、シートジャム(アコーディオンジャム)が発生しているにも関わらず、排出センサ07の検出結果では、正常に搬送されたものと判別される。即ち、アコーディオンジャムが検出できない。そして、アコーディオンジャムが検出できない状態で、次のシートが定着装置に搬送されると、次のシートがさらにひどいジャムになってしまい、定着部材03に巻き付いたりして、ユーザではシートを除去不能な状態になってしまったり、定着装置が破損したりすることがある。
【0009】
前記アコーディオンジャムを検出するために次の従来技術(J01)が公知である。
(J01)特許文献1(特開平9−179361号公報)記載の技術
特許文献1には、シートに接触する標示板80と加熱定着機構センサ90とを有するシート有無センサ(排出センサ)と、シート有無センサとは別体の鈎状片により形成されたジャム検出用センサと、を有する蛇腹状の紙詰まり(アコーディオンジャム)を検出するための装置が記載されている。前記特許文献1記載の装置では、シート搬送路を通過するシートをシート有無センサで検出すると共に、アコーディオンジャム発生時には、シートの折れ曲がり部分に鈎状片が接触してアコーディオンジャムを検出している。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−179361号公報(段落番号「0017」〜「0024」、図1〜図3)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術(J01)では、シート有無センサとは別体のジャム検出用センサを備える必要があるため部品点数が増加してしまう。前記鈎状片のジャム検出用センサを配置するためのスペースを確保する必要もある。この結果、ジャム検出装置のコストが上昇するとともに、ジャム検出装置の小型化が困難となるという問題がある。
本発明は、前述の事情に鑑み、次の記載内容(O01)を技術的課題とする。
(O01)部品点数を増やすことなく、シートジャム、特に、アコーディオンジャムを正確に検出すること。
【0012】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の要素との対応を容易にするため、実施の形態の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施の形態の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施の形態に限定するためではない。
【0021】
(第1発明)
また、前記技術的課題を解決するために第1発明のシートジャム検出装置は、下記の構成要件(A01),(A05),(A07)を備えたことを特徴とする。
(A01)シート(S)が搬送されるシート搬送路(4)に配置され、シート搬送路(4)のシート(S)の有無を検出するジャム検出用シートセンサ(7)、
(A05)前記シート(S)の搬送方向に対して前記ジャム検出用シートセンサ(7)の上流の前記シート搬送路(SH)に配置され、前記シート搬送路(SH)のシート(S)の有無を検出するシート有無センサ(21)、
(A07)シート有りを検出していた前記シート有無センサ(21)がシート無しを検出する前に、シート有りを検出していた前記ジャム検出用シートセンサ(7)がシート無しを検出した場合に、シートジャムが発生したものと判別する前記シートジャム発生判別手段(C6)。
【0022】
前記構成要件(A01),(A05),(A07)を備えた第1発明のシートジャム検出装置では、シート(S)が搬送されるシート搬送路(4)に配置されたジャム検出用シートセンサ(7)は、シート搬送路(4)のシート(S)の有無を検出する。前記シート(S)の搬送方向に対して前記ジャム検出用シートセンサ(7)の上流の前記シート搬送路(SH)に配置されたシート有無センサ(21)は、前記シート搬送路(SH)のシート(S)の有無を検出する。そして、シート有りを検出していた前記シート有無センサ(21)がシート無しを検出する前に、シート有りを検出していた前記ジャム検出用シートセンサがシート無しを検出した場合には、前記シートジャム発生判別手段(C6)によって、シートジャムが発生したものと判別される。即ち、上流側のシート有無センサ(21)をシート(S)の後端が通過する前に、下流側のジャム検出用シートセンサ(7)をシート(S)の後端が通過することが考えられないので、この場合には、シートジャムが発生したものと判別する。したがって、予定の時刻になってもシート(S)の後端が通過しない場合にシートジャムが発生したことを検出する従来技術では検出できないことがあったシートジャムを検出することができる。
【0026】
また、前記第1発明のシートジャム検出装置は、下記の構成要件(A010)を備えることも可能である。
(A010)光を出射する光源(16a)と、前記光源(16a)から出射した光を受光する受光部(16b)とを有するフォトセンサ(16)と、
前記シート搬送路(4,SH)内に突出して配置され且つ前記シート搬送路(4,SH)を通過するシート(S)が接触するシート接触部(17a)と、前記フォトセンサ(16)の光源(16a)から出射した光を遮る遮蔽位置と光を通過させる通過位置との間を移動可能な遮光部(17b)とを有するアクチュエータ(17)と、
を有する前記ジャム検出用シートセンサ(7,21)。
前記構成要件(A010)を備えたシートジャム検出装置では、前記フォトセンサ(16)とアクチュエータ(17)とを有するジャム検出用シートセンサ(7,21)によって、シート(S)の有無を検出できる。
【0027】
また、前記第1発明のシートジャム検出装置は、下記の構成要件(A011)を備えることも可能である。
(A011)光を出射する光源と、前記光源から出射されシート搬送路(4,SH)内のシート(S)で反射した反射光を検出するフォトセンサによって構成された前記ジャム検出用シートセンサ(7,21)。
前記構成要件(A011)を備えたシートジャム検出装置では、シート(S)で反射した反射光を検出するフォトセンサによって構成されたジャム検出用シートセンサ(7,21)によってシート(S)の有無を検出できる。
【0036】
(第2発明)
前記技術的課題を解決するために第2発明の画像形成装置は、前記第1発明のシートジャム検出装置(22)を備えたことを特徴とする。
第2発明の画像形成装置は、前記第1発明のシートジャム検出装置(22)を備えているので、予定の時間が経過してもシート(S)の後端が通過しない場合にシートジャムが発生したことを検出する従来技術では検出できないことがあったシートジャムを検出することができる。また、シート(S)の有無を検出するシート有無センサ(21)の機能を有するジャム検出用シートセンサ(7,21)によって、シート(S)の有無を検出すると共にアコーディオンジャムの検出もでき、ジャム検出用の部材を別個に設ける必要がないので、部品点数を増加させることなく、シートジャム、特に、アコーディオンジャムを正確に検出することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の画像形成装置を説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0038】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の画像形成装置(デジタル複写機)の縦断面図である。
図1において、カートリッジユニット装着装置としての画像形成装置(デジタル複写機)Uは、画像形成装置本体(カートリッジユニット装着装置本体)U1、自動原稿搬送装置U2を有している。前記画像形成装置本体U1は、IOT(イメージアウトプットターミナル)、IIT(イメージインプットターミナル、すなわち画像読取部)を有している。
前記自動原稿搬送装置U2は、IIT上面のプラテンガラスPG上に支持されている。
前記IOT上面には上方のIITとの間にシート排出トレイTRhが設けられている。
【0039】
図1において、前記自動原稿搬送装置U2は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1を有している。前記原稿給紙トレイTG1に載置された複数の各原稿Giは順次プラテンガラスPG上の複写位置を通過して原稿排紙トレイTG2に排出されるように構成されている。前記自動原稿搬送装置U2は、その後端部(−X端部)に設けた左右方向に延びるヒンジ軸(図示せず)により前記プラテンガラスPG上面に対して回動可能であり、原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置く場合に上方に回動される。
前記画像形成装置本体U1は、ユーザがコピースタート等の作動指令信号を入力操作するUI(ユーザインタフェース)を有している。
【0040】
前記透明なプラテンガラスPGの下方には原稿画像を読み取るための露光光学系Aが配置されている。
前記自動原稿搬送装置U2でプラテンガラスPG上面に搬送される原稿または手動でプラテンガラスPG上に置かれた原稿(図示せず)からの反射光は、前記露光光学系Aを介して、CCD(固体撮像素子)で電気信号に変換される。
IPS(イメージプロセッシングシステム)は、CCDから入力される電気信号を画像データに変換して一時的に記憶し、前記画像データを所定のタイミングで潜像形成用の画像データとしてレーザ駆動回路DLに出力する。
レーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じてレーザ駆動信号をROS(潜像形成装置)に出力する。なお、前記UI(ユーザインタフェース)、IPSおよびレーザ駆動信号出力装置DLと、後述の現像ロールGa、転写ロールRtにバイアス電圧を印加する電源回路E等の動作はコントローラCにより制御される。
【0041】
図2は図1の画像形成装置の定着ユニット部分の要部拡大図である。
図2に示す実施の形態1の画像形成装置の説明において、前記図25に示す従来の画像形成装置の構成要素と同一の構成要素には、前記図25で使用した符号の最初の0を除いた符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図1、図2において、前記ROSの左方には、黒色のトナー像を形成するトナー像形成装置(プロセスユニット、カートリッジユニット)Upが配置されている。潜像形成光学系ROSの前記図示しないレーザダイオードから出射したレーザビームLは、回転する感光体PRに入射する。
図1、図2において、前記トナー像形成装置Upは、矢印方向(図2参照)に回転する感光体ドラムにより構成された像担持体PRと、帯電ロール(帯電部材)CRと、現像装置Gと、クリーナCLとを有している。また、前記トナー像形成装置Upはユニット化されており、プロセスユニットUpとして画像形成装置本体U1に着脱可能に構成されている。前記プロセスユニット(トナー像形成装置)Upの着脱は、画像形成装置本体U1の前面に開閉可能に支持されたフロントカバー(図示せず)を開放した状態で行う。
【0042】
前記像担持体PRの表面は、帯電ロールCRにより一様に帯電された後、潜像書込位置Q1(図2参照)において前記ROS(潜像形成装置)のレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。
前記静電潜像が形成された像担持体PR表面は回転移動して現像領域Q2(図2参照)、転写領域(シート転写領域)Q3を順次通過する。
現像装置Gは、現像バイアスが印加される現像ロールGa、現像剤を現像ロールに撹拌しながら搬送する現像剤攪拌部材Gb,Gc,Gdを回転可能に支持し且つ現像剤を収容する現像容器Vを有している。そして、現像領域Q2を通過する像担持体PR上の静電潜像を現像ロールGaによりトナー像に現像する。
前記像担持体PR、帯電ロールCR、現像装置G及びクリーナCL等がユニット化されたプロセスユニット(カートリッジユニット)Upによって、トナー像形成装置Upが構成されている。
【0043】
前記転写領域Q3に搬送するための記録用シートを収容する複数の給紙トレイTR1〜TR4(図1参照)は、その左右両側に前後方向(図1で紙面に垂直な方向)に沿って配置された一対のレールRL1,RL1に沿って移動可能に支持されている。
前記各給紙トレイTR1〜TR4から、ピックアップロールRpにより取出された記録シートは、リタードロールおよび給紙ロールを有するさばきロールRsにより1枚づつ分離されて、シート搬送路SHに沿って配置された複数のシート搬送ロールRaにより搬送され、レジロールRrにより所定のタイミングで、前記転写領域Q3に搬送される。
また、前記手差トレイTR0から給紙された記録シートSも前記シート搬送路SHに沿って配置されたシート搬送ロールRa、レジロールRrにより前記転写領域Q3に搬送される。
前記シート搬送路SH、シート搬送ロールRa、レジロールRr等によりシート搬送装置(SH+Ra+Rr)が構成されている。
【0044】
前記転写領域Q3には転写バイアスが印加される転写ロール(転写装置)Rtが配置されている。この転写ロールRtは転写領域Q3において前記像担持体PRに圧接しており、記録シートが前記転写領域Q3を通過する際、前記転写ロールRtには前記コントローラCにより制御される電源回路Eから所定のタイミングで転写バイアス(転写電圧)が印加される。このとき、前記像担持体PR上のトナー像は、転写ロールRtにより記録シートに転写される。
像担持体PR表面のトナー像が転写領域Q3において記録シートに転写された後、前記像担持体PRは、クリーナCL(図2参照)により表面に付着した残留トナーが回収される。前記クリーナCLにより表面に付着した残留トナーが回収された像担持体PRは、前記帯電ロールCRにより再び帯電される。
【0045】
図1、図2において、前記転写領域Q3において未定着のトナー像が転写された記録シートは、トナー像が未定着の状態で、前記転写ロールRtの上方に配置された定着装置(定着ユニット)2に搬送される。
図2において、前記定着装置2は、前記図25の定着装置02と同様に構成されており、互いに圧接して回転する加圧ロール(加圧用定着部材)3a及び加熱ロール(加熱用定着部材)3bにより構成される一対の定着部材3を有している。また、前記定着装置2は、ユニット化されており、定着ユニット(カートリッジユニット)2として画像形成装置本体U1に着脱可能に構成されている。
前記未定着トナー像が転写された記録シートSは、加圧ロール3aと加熱ロール3bとの圧接領域によって形成される定着領域Q4に搬送され、加圧ロール3aと加熱ロール3bによりトナー像が定着される。
【0046】
図2において、加熱ロール3bは、小サイズのシートを定着する小サイズヒータh1と、大サイズのシートを定着する大サイズヒータh2とを有する。
図2において、前記定着装置2には、排出センサ(ジャム検出用シートセンサ)7が配置されている。前記排出センサ7は、図25の排出センサ07と同様に構成されており、フォトセンサ16とアクチュエータ17等を有し、シート搬送路4内を搬送される記録シートSを検出する。また、図2において、前記レジロールRr近傍のシート搬送方向上流側には、シートの有無を検出するレジロールセンサ(シート有無センサ、ジャム検出用シートセンサ)21が配置されている。前記レジロールセンサ21は、前記排出センサ7と同様に構成されている。
前記加圧ロール3a及び加熱ロール3bにより構成される定着部材3、シートガイド6、排出センサ7、定着装置カバー11等がユニット化された定着ユニット(カートリッジユニット)2によって、前記定着装置2が構成されている。
【0047】
図1、図2において、定着トナー像が形成された記録シートは、シートガイド6(図2、図27参照)にガイドされて排紙ロール(標準排出ロール)8に搬送され、前記排紙ロール8によりシート排出トレイTRhに排出される。
図1において、前記排紙ロールR1の左方には、オプション装置(シート反転装置)U3の装着時に、画像形成装置本体U1内に装着されるオプション排出ロールR2(図2参照)が2点鎖線(仮想線)で示されている。
【0048】
図1において画像形成装置本体U1の上部左側面にはオプション装置であるシート反転装置U3が着脱可能に装着されている。記録シートの両面に画像記録を行う場合、片面記録済の記録シートの後端部を挟持した排紙ロール8が逆回転し、前記シートガイド6の上面に沿ってガイドされて、前記オプション排出ロールR2からシート反転装置U3を通って、表裏反転した状態で前記転写領域Q3に再送される。
前記オプション排出ロールR2は、オプション装置であるシート反転装置U3を画像形成装置本体U1に装着した場合にのみ使用される部材(オプション排出部材)であり、シート反転装置U3の装着時に画像形成装置本体U1内に装着される。
【0049】
(実施の形態1の制御部の説明)
図3は実施の形態1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。
図3において、前記コントローラCは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インターフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)やハードディスク、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、前記ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならびにクロック発振器等を有するコンピュータにより構成されており、前記ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
【0050】
(前記コントローラCに接続された信号入力要素)
前記コントローラCは、UI(ユーザインタフェース)、排出センサ7、レジロールセンサ21等の信号入力要素からの信号が入力されている。
前記UIは、コピースタートキーUI1、テンキーUI2、コピー枚数入力キーUI3、表示部UI4、用紙設定ボタンUI5等を備えている。
前記排出センサ7は、定着部材3の下流側のシート搬送路4のシートの有無を検出する。
前記レジロールセンサ21は、レジロールRr近傍の上流のシート搬送路SHのシートの有無を検出する。
【0051】
(前記コントローラCに接続された制御要素)
また、コントローラCは、メインモータ駆動回路D1、電源回路E、その他の制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
前記電源回路Eは現像バイアス用電源回路E1、帯電用電源回路E2、転写ロール用電源回路E3、加熱ロール用電源回路E4等を有している。
前記メインモータ駆動回路D1はメインモータM1を介して像担持体PR、中現像装置Gの現像ロールGa、定着部材3等を回転駆動する。
【0052】
前記現像バイアス用電源回路E1は現像装置Gの現像ロールGaに現像バイアスを印加する。
前記帯電用電源回路E2は、帯電ロールCRに帯電バイアスを印加する。
前記転写ロール用電源回路E3は、転写ロールRtに転写バイアスを印加する。
前記加熱ロール用電源回路E4は、定着装置2の加熱ロール3bのヒータh1,h2に電流を供給する。
【0053】
(前記コントローラCの機能)
前記コントローラCは、前記各信号出力要素からの出力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能(制御手段)を有している。前記コントローラCの機能(制御手段)を次に説明する。
C1:ジョブ制御手段
ジョブ制御手段C1は、コピースタートキーUI1の入力に応じて、前記トナー像形成装置(プロセスユニット)Up、転写装置Rt、定着装置2およびシート搬送装置(SH+Ra+Rr)等の動作を制御して、画像記録動作であるジョブ(コピー動作すなわち、画像記録動作)を実行する。
C2:ジョブ禁止制御手段
ジョブ禁止制御手段C2は、プロセスユニット(トナー像形成装置)Upや定着ユニット(定着装置)2の未装着(または装着不良)や、紙詰まり(シートジャム)等のトラブルが発生した場合に、前記ジョブの実行を禁止する。
【0054】
C3:メインモータ回転制御手段
メインモータ回転制御手段C3は、前記メインモータ駆動回路D1を制御して、像担持体PRや現像装置G、定着部材3等の駆動を制御する。
C4:電源制御手段
電源制御手段C4は、電源回路Eを制御して、帯電ロールCRや転写ロールRt、定着装置2等への電圧、電流の供給を制御する。
C5:排出センサ用予定時間記憶手段
排出センサ用予定時間記憶手段C5は、排出センサオン予定時間記憶手段C5aと、排出センサオフ予定時間記憶手段C5bと、排出センサシート通過予定時間記憶手段C5cとを有し、各予定時間の設定値を記憶する。
【0055】
C5a:排出センサオン予定時間記憶手段
排出センサオン予定時間記憶手段C5aは、レジロールRrによって記録シートSの搬送が開始されてから、記録シートSの前端が排出センサ7に到達するまでの予定時間である排出センサオン予定時間t1を記憶する。なお、記録シートSの前端がレジロールRrから排出センサ7へ搬送されるまでの時間は、レジロールRrと排出センサ7との間隔(距離)と、搬送速度に依存するが、搬送速度のムラ等により到達する時間にばらつきが発生する。したがって、実施の形態1の前記排出センサオン予定時間t1は、前記ばらつきに対応するために前記間隔(設定値)と搬送速度(設定値)から算出される理想的な時間よりも長めの時間に設定されている。即ち、レジロールRrによる給紙開始後、排出センサオン予定時間t1が経過するまでには、遅くても記録シートSの前端が通過していると考えられる時間に前記排出センサオン予定時間t1が設定されている。
【0056】
C5b:排出センサオフ予定時間記憶手段
排出センサオフ予定時間記憶手段C5bは、レジロールRrによって記録シートSの搬送が開始されてから、記録シートSの後端が排出センサ7に到達するまでの予定時間である排出センサオフ予定時間t2を記憶する。なお、記録シートSの後端が排出センサ7に到達するまでの時間は、レジロールRrと排出センサ7との間隔と、搬送速度と、記録シートSの搬送方向の長さ(即ち、記録シートSのサイズ)に依存する。しかしながら、記録シートSのサイズの誤差や、搬送速度のムラ等により到達する時間にばらつきが発生する。したがって、実施の形態1の前記排出センサオフ予定時間t2は、前記ばらつきに対応するために理想的な時間よりも長めの時間に設定されている。即ち、レジロールRrによる給紙開始後、排出センサオフ予定時間t2が経過するまでには、遅くても記録シートSの後端が通過していると考えられる時間に前記排出センサオフ予定時間t2が設定されている。なお、前述のように、排出センサオフ予定時間t2は記録シートSのサイズに依存するので、搬送される記録シートSのサイズ(A4,B5等)毎に、対応する排出センサオフ予定時間t2を記憶している。
【0057】
C5c:排出センサシート通過予定時間記憶手段(シート搬送量関連パラメータ予定量記憶手段)
排出センサシート通過予定時間記憶手段C5cは、シート無しを検出していた排出センサ7がシート有りを検出してから(即ち、記録シートSの前端を検出してから)、シート無しを検出するまで(即ち、記録シートSの後端を検出するまで)の予定時間である排出センサシート通過予定時間(シート通過予定時間)taを記憶する。即ち、実施の形態1では、記録シートSの移動距離(シート搬送量)に関連するシート搬送量関連パラメータの変化量(後述の排出センサシート通過時間t3)の予定量であるシート搬送量関連パラメータ予定量として、排出センサシート通過予定時間taを使用する。
【0058】
なお、シートの前端を検出してから後端を検出するまでの時間、即ち、記録シートSが排出センサ7を通過する時間は、記録シートSの搬送速度と、記録シートSの搬送方向の長さに依存する。しかし、記録シートSのサイズの誤差や、搬送速度のムラ等により通過に要する時間にばらつきが発生する。したがって、実施の形態1の排出センサシート通過予定時間taは、前記ばらつきに対応するために理想的な時間よりも短めの時間に設定されている。即ち、シートの先端が通過してから、排出センサシート通過予定時間taが経過するまでは、どんなに早くてもシートの後端が通過しないと考えられる時間に排出センサシート通過予定時間taが設定されている。なお、前述のように、排出センサシート通過予定時間taは記録シートSのサイズに依存するので、搬送される記録シートSのサイズ毎に、対応する排出センサシート通過予定時間taを記憶している。
【0059】
C6:シートジャム発生判別手段
シートジャム発生判別手段C6は、排出センサオン予定時間計時タイマTM1と、排出センサオフ予定時間計時タイマTM2と、排出センサシート通過時間計測タイマ(シート通過時間タイマ)TM3とを有する。そして、シートジャム発生判別手段C6は、従来技術と同様に、前記排出センサオン予定時間t1が経過するまでに排出センサがオンにならなかった(シート有りを検出しなかった)場合や、前記排出センサオフ予定時間t2が経過するまでに排出センサがオフにならなかった(シート無しを検出しなかった)場合にシートジャムが発生したと判別する。そして、実施の形態1のシートジャム発生判別手段C6は、排出シート通過時間計測タイマTM3で計測した排出センサシート通過時間t3が前記排出センサシート通過予定時間taよりも短い場合、シートジャム(特に、アコーディオンジャム)が発生したものと判別する。
【0060】
TM1:排出センサオン予定時間計時タイマ
排出センサオン予定時間計時タイマTM1は、排出センサオン予定時間t1を計時するタイマであり、レジロールRrが給紙を開始した時(即ち、レジロールRr駆動開始時)に前記排出センサオン予定時間t1がセットされ、前記排出センサオン予定時間t1が経過するとタイムアップする。なお、本明細書において、「計時タイマ」とは、設定された時間が残り時間としてセットされ、残り時間が0になるとタイムアップするタイマを意味し、「計測タイマ」とは、計測スタートの時点から計測終了の時点までの経過時間を計測するタイマを意味する。したがって、計時タイマに替えて計測タイマを使用することや、その逆は、仕様に応じて任意に変更が可能であることは言うまでもない。
【0061】
TM2:排出センサオフ予定時間計時タイマTM2
排出センサオフ予定時間計時タイマTM2は、排出センサオフ予定時間t2を計時するタイマであり、レジロールRrが給紙を開始した時に前記排出センサオフ予定時間t2がセットされ、前記排出センサオフ予定時間t2が経過するとタイムアップする。
TM3:排出センサシート通過時間計測タイマ(関連パラメータ検出手段)
排出センサシート通過時間計測タイマTM3は、排出センサ7がシート有り(排出センサオン)を検出してから、シート無しを検出するまでに要した時間であるシート通過時間(シート搬送量関連パラメータの変化量)t3を計測する。
【0062】
FL1:シートジャム検出フラグ
シートジャム検出フラグFL1は、初期値は「0」であり、シートジャムが発生したと判別されると「1」となる。そして、シートジャムが解消されると「0」になる。
前記排出センサ7、排出センサ用予定時間記憶手段C5、シートジャム発生判別手段C6等によって実施の形態1のシートジャム検出装置22が構成されている。
【0063】
(フローチャートの説明)
図4は本発明の実施の形態1の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートである。
図4のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記コントローラCのROMやハードディスクに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は画像形成装置Uの他の各種処理と並行して実行される。
図4に示すシートジャム検出処理フローは画像形成装置Uの電源オンにより開始される。
図4のST1において、レジロールRrによる給紙が開始されたか否かが判別される。ノー(N)の場合はST1を繰り返し、イエス(Y)の場合はST2に移る。
【0064】
ST2において、次の処理(1)、(2)を実行してST3に移る。
(1)排出センサオン予定時間計時タイマTM1に排出センサオン予定時間t1をセットする。
(2)排出センサオフ予定時間計時タイマTM2に排出センサオフ予定時間t2をセットする。
ST3において、排出センサ7がオンになったか否か、即ち、シート無しを検出していた排出センサ7がシート有りを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST4に移り、イエス(Y)の場合はST5に移る。
ST4において、前記排出センサオン予定時間計時タイマTM1がタイムアップしたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST10に移り、ノー(N)の場合はST3に戻る。
【0065】
ST5において、シート通過時間計測タイマTM3による排出センサシート通過時間t3の計測を開始し、ST6に移る。
ST6において、排出センサ7がオフになったか否か、即ち、シート有りを検出していた排出センサ7がシート無しを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST7に移り、イエス(Y)の場合はST8に移る。
ST7において、前記排出センサオフ予定時間計時タイマTM2がタイムアップしたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST10に移り、ノー(N)の場合はST6に戻る。
【0066】
ST8において、前記シート通過時間計測タイマTM3による排出センサシート通過時間t3の計測を終了して、ST9に移る。
ST9において、前記排出センサシート通過時間t3が、排出センサシート通過予定時間taよりも短いか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST10に移り、ノー(N)の場合はST1に戻る。
ST10において、シートジャム検出フラグFL1をFL1=「1」とする。そして、ST1に戻る。
【0067】
したがって、前記各STの処理を実行するシートジャム検出処理では、排出センサオン予定時間t1が経過しても(即ち、排出センサオン予定時間計時タイマTM1がタイムアップしても)、排出センサがオンにならない場合(ST4でイエスの場合)、シートジャムが発生したものと判別する(ST10)。また、排出センサオフ予定時間t2が経過しても、排出センサがオフにならない場合(ST7でイエスの場合)、シートジャムが発生したものと判別する(ST10)。そして、排出センサ7をシートが通過するのに要した時間である排出センサシート通過時間t3が、設定された排出センサシート通過予定時間taよりも短い場合(ST9でイエスの場合)、シートジャムが発生したものと判別する(ST10)。
【0068】
(実施の形態1の作用)
前記構成を備えたシートジャム検出装置22を備えた画像形成装置Uでは、定着部材3でトナー像が定着後の記録シートSが搬送されるシート搬送路4に配置された排出センサ7は、シートの有無を検出する。そして、排出センサ7がシート有りを検出してから、シート無しを検出するまでに要した排出センサシート通過時間t3が、排出センサシート通過予定時間taよりも短い場合、即ち、排出センサシート通過予定時間taが経過する前にシート無しを検出した場合、シートの後端が通過したものと判別せず、シートジャム(特に、アコーディオンジャム)が発生したものと判別する。
【0069】
この結果、排出センサオン予定時間t1が経過してもシート有りを検出しない場合や、排出センサオフ予定時間t2が経過してもシート無しにならない場合にシートジャムが発生したことを検出する従来技術では検出できないことがあったシートジャムを検出することができる。また、実施の形態1のシートジャム検出装置22は、排出センサ7によってシートの通過を検出すると共にアコーディオンジャムを確実に検出できるので、部品点数を増加させることなく、シートジャム、特に、アコーディオンジャムを確実に検出することができる。
【0070】
(実施の形態1のタイムチャートの説明)
図5は本発明の画像形成装置の実施の形態1のタイムチャートの一例であり、図5Aは時間経過を示す説明図、図5Bはシートジャムが発生しなかった通常時の排出センサの検出結果を示す図、図5Cはシートジャムが発生したジャム発生時の排出センサの検出結果を示す図である。
次に、図5のタイムチャートを使用して実施の形態1の一例(実験例)を説明する。
図5A、図5Bにおいて、レジロールRrによる給紙が開始された時刻(t=0)から、排出センサオン予定時間t1が経過する前のシート前端通過時刻t0に記録シートSの前端が排出センサ7を通過する(排出センサ7がシート有りを検出する)。前記シート前端通過時刻t0は、レジロールRrと排出センサ7との間隔と、シート搬送速度に依存し、実施の形態1では、シート搬送速度が120mm/sに設定されており、前記間隔が15cmである場合、前記シート前端通過時刻t0の理論値はt0=1250msに設定される。そして、実施の形態1の排出センサオン予定時間t1は、前記シート前端通過時刻t0の理論値に基づき、誤差(ばらつき)を250ms(3cm分)考慮して、t1=1400msに設定されている。
【0071】
また、実施の形態1の前記排出センサシート通過予定時間taは、記録シートSとしてA4LEF(搬送方向の長さが210mm)を使用する場合、記録シートSが通過する時間の理論値である1750ms(=210(mm)/120(mm/s))から誤差(ばらつき)を250ms(3cm分)考慮して、ta=1500msに設定されている。そして、実施の形態1の排出センサオフ予定時間t2は、前記排出センサオン予定時間t1(1400ms)から記録シートSが通過する時間(1750ms)が経過した時間に加え、誤差(ばらつき)を250ms(3cm分)考慮して、t2=3400ms(=1400+1750+250)に設定されている。
【0072】
図5Bにおいて、前記各設定値の条件において、実験を行った結果、シート前端通過時刻t0の計測値は1230msであった。そして、ジャムが発生しなかった通常時の排出センサシート通過時間t3の計測値は1770msであった。このとき、前記排出センサシート通過時間t3(1770ms)は、排出センサシート通過予定時間ta(1500ms)よりも長いため、前記図4のST9において、ノーと判別され、ジャムが発生したと判別されない。また、排出センサ7がオフになった時間がレジロールRrによる給紙開始から3000ms(1230ms+1770ms)後であるので排出センサオフ予定時間t2(3400ms)が経過する前に記録シートSの後端が通過している。即ち、図4のST7において、排出センサオフ予定時間経時タイマTM2がタイムアップする前にST6でイエスになっているので、ジャムが発生したと判別されない。
【0073】
一方、図5Cにおいて、アコーディオンジャムが発生したジャム発生時の排出センサシート通過時間t3の計測値は520msであった。このとき、前記排出センサシート通過時間t3(520ms)は、排出センサシート通過予定時間ta(1500ms)よりも短いため、前記図4のST9において、イエスと判別され、ST10においてシートジャム検出フラグFL1が「1」となりジャムが発生したと判別された。
この結果、実施の形態1のシートジャム検出装置22は、従来、排出センサオン予定時間t1及び排出センサオフ予定時間t2から、シートジャムの発生を判別していた従来技術では検出できなかったアコーディオンジャムの発生を、排出センサシート通過時間t3と排出センサシート通過予定時間taとを比較することによって検出することができた。
【0074】
なお、前記誤差(ばらつき)として設定した250ms(3cm分)は、一例であり、画像形成装置Uの搬送速度のばらつきの精度や、使用する記録シートSのサイズの精度等に応じて任意に変更可能である。また、前記各設定値は例示であり、画像形成装置Uの構成(間隔や搬送速度)や、使用する記録シートSのサイズ等に応じて、任意に変更可能である。また、実施の形態1では、排出センサ7についてのみ説明したが、レジロールセンサ21やその他の用紙搬送路に配置されたシートセンサに対して適用可能である。
【0075】
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2のシートジャム検出装置22を備えた画像形成装置Uの説明を行うが、以下の実施の形態2の説明において、前記実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を使用してその詳細な説明は省略する。実施の形態2では、以下の点において前記実施の形態1と相違するがその他の構成は実施の形態1と同様に構成されている。
【0076】
(コントローラCの機能の説明)
図6は実施の形態2の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図であり、実施の形態1の図3に対応する図である。
図6において、実施の形態2の画像形成装置UのコントローラCの排出センサシート通過予定時間記憶手段C5cは、排出センサオフ非判別時間記憶手段C5c1と、排出センサオフ判別時間記憶手段C5c2とを有し、記録シートSのサイズに応じた排出センサシート通過予定時間(シート通過予定時間、シート搬送量関連パラメータ予定量)t4(=t4a+t4b)を記憶する。
【0077】
C5c1:排出センサオフ非判別時間記憶手段(シートジャム発生非判別時間記憶手段)
排出センサオフ非判別時間記憶手段C5c1は、排出センサ7がシート無し(排出センサオフ)を検出してもシートジャムが発生していないとみなす時間であるセンサオフ非判別時間(シートジャム発生非判別時間)t4aを記憶する。
C5c2:排出センサオフ判別時間記憶手段
排出センサオフ判別時間記憶手段C5c2は、排出センサ7がシート無しを検出した場合にシートジャムが発生したと判別する時間であるセンサオフ判別時間(シートジャム発生判別時間)t4bを記憶する。
【0078】
また、実施の形態2のシートジャム発生判別手段C5は、排出センサシート通過時間計測タイマTM3に替えて、排出センサシート通過時間計時タイマ(シート通過時間タイマ)TM4を有する。
TM4:排出センサシート通過時間計時タイマ(関連パラメータ検出手段)
排出センサシート通過時間計時タイマTM4は、前記センサオフ非判別時間t4a又はセンサオフ判別時間t4bがセットされ、センサオフ非判別時間t4a及びセンサオフ判別時間t4bによって構成される排出センサシート通過予定時間t4内に、排出センサ7がシート有りを検出したからシート無しを検出したか否かを、シートジャム発生判別手段C5が判別するために使用される。
【0079】
(フローチャートの説明)
図7は本発明の実施の形態2の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、前記実施の形態1の図4に対応する図である。
なお、実施の形態2のフローチャートの説明において、前記実施の形態1の図4のフローチャートと同一の処理には同一のST番号を使用して詳細な説明は省略する。
図7において、実施の形態2のST1〜ST4は実施の形態1のST1〜ST4と同様の処理を実行する。
図7のST21において、シート通過時間計時タイマTM4にセンサオフ非判別時間t4aをセットし、ST22に移る。
ST22において、シート通過時間計時タイマTM4がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST22を繰り返し、イエス(Y)の場合はST23に移る。
【0080】
ST23において、シート通過時間計時タイマTM4にセンサオフ判別時間t4bをセットし、ST24に移る。
ST24において、シート通過時間計時タイマTM4がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST25に移り、イエス(Y)の場合はST26に移る。
ST25において、排出センサ7がオフか否か、即ち、排出センサ7の検出結果がシート無しであるか否かを判別する。ノー(N)の場合はST24に戻り、イエス(Y)の場合はST10に移る。
ST26において、排出センサ7がオフか否か、即ち、排出センサ7の検出結果がシート無しであるか否かを判別する。ノー(N)の場合はST27に移り、イエス(Y)の場合はST1に戻る。
ST27において、ST2で排出センサオフ予定時間t2がセットされた排出センサオフ予定時間計時タイマTM2がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST26に戻り、イエス(Y)の場合はST10に移る。
【0081】
したがって、前記各STの処理を実行する実施の形態2のシートジャム検出処理では、排出センサオン予定時間t1が経過しても(即ち、排出センサオン予定時間計時タイマTM1がタイムアップしても)、排出センサがオンにならない場合(ST4でイエスの場合)、シートジャムが発生したものと判別する(ST10)。また、排出センサオフ予定時間t2が経過しても、排出センサがオフにならない場合(ST27でイエスの場合)、シートジャムが発生したものと判別する(ST10)。そして、シート通過時間計時タイマTM4に排出センサオフ非判別時間t4aがセットされている場合は、排出センサ7がオフになったか否かの判別が行われず(ST22を繰り返し)、排出センサオフ非判別時間t4a経過後、シート通過時間計時タイマTM4にセットされた排出センサオフ非判別時間t4bがタイムアップする前に排出センサがオフになった場合(ST25でイエスの場合)、シートジャムが発生したものと判別する(ST10)。
【0082】
(実施の形態2の作用)
(実施の形態2のタイムチャートの説明)
図8は本発明の画像形成装置の実施の形態2のタイムチャートの一例であり、図8Aは時間経過を示す説明図、図8Bはシートジャムが発生しなかった通常時の排出センサの検出結果を示す図、図8Cはシートジャムが発生したジャム発生時1の排出センサの検出結果を示す図、図8Dはシートジャムが発生したジャム発生時2の排出センサの検出結果を示す図である。
【0083】
図8Aのタイムチャートにおいて、実施の形態2の排出センサオン予定時間t1及び排出センサオフ予定時間t2は、実施の形態1のそれと同様に設定されている。また、実施の形態2の排出センサシート通過予定時間t4は、実施の形態1の排出センサシート通過予定時間taと同様に、t4=1500msに設定されている。そして、排出センサシート通過予定時間t4のセンサオフ非判別時間t4aは750ms(90mm分)に設定されており、センサオフ判別時間t4bは750msに設定されている。
【0084】
図8Bにおいて、ジャムが発生しなかった通常時には、排出センサ7がシート有りを検出した直後に、チャタリングと呼ばれる現象により一時的にシート無しを検出し、センサオフ非判別時間t4aが経過する前に再びシート有りを検出した。前記チャタリングは、例えば、排出センサ7のアクチュエータ17のシート接触部17aに接触した後の記録シートSの前端がシートガイド6に引っかかり、シートの腰によって記録シートSが撓み、シート接触部17aと記録シートSとの接触が一時的に解除され、一時的にシート無しを検出することによって発生する。その後、記録シートSが搬送されるのに伴い、記録シートSとアクチュエータ17とが再び接触し、シート有りが検出される。
【0085】
一方、図8Cにおいて、記録シートSの前端が排出センサ7のアクチュエータ17に接触した直後且つセンサオフ非判別時間t4aが経過する前にシートジャムが発生した場合に、図8Cに示すような検出結果が得られた。この場合、センサオフ非判別時間t4aが経過した後、センサオフ判別時間t4bの計時開始と同時にシートジャムの発生が検出される。
さらに、図8Dにおいて、センサオフ非判別時間t4aが経過した後にシートジャムが発生した場合に、図8Dに示すような検出結果が得られた。この場合、センサオフ判別時間t4bの計時中にシート無しを検出した時点でシートジャムの発生が検知できる。
【0086】
したがって、前記構成を備えた実施の形態2のシートジャム検出装置22を備えた画像形成装置Uでは、実施の形態1のシートジャム検出装置22と同様の作用効果を備え、その上、センサオフ非判別時間t4aによりチャタリングをシートジャムと誤検出することを防止できる。即ち、実施の形態2のシートジャム検出装置22では、排出センサ7がシート有り検出してから、センサオフ批判別時間(シートジャム発生非判別時間)t4aが経過するまでは、前記排出センサ7がシート無しを検出してもシートジャムが発生していないとみなすことによって、前記誤検出を防止できる。
【0087】
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3のシートジャム検出装置を備えた画像形成装置の説明を行うが、以下の実施の形態3の説明において、前記実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を使用してその詳細な説明は省略する。実施の形態3では、以下の点において前記実施の形態1と相違するがその他の構成は実施の形態1と同様に構成されている。
【0088】
(コントローラCの機能の説明)
図9は実施の形態3の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図であり、実施の形態1の図3に対応する図である。
図9において、実施の形態3の画像形成装置UのコントローラCの排出センサシート通過予定時間記憶手段C5cは、シート通過予定時間算出手段C5c3と、レジロールセンサ・レジロール間シート通過時間記憶手段C5c4とを有する。また、実施の形態3のシートジャム発生判別手段C6は、実施の形態1のシートジャム発生判別手段C6が有する各タイマTM1〜TM3に加え、レジロールシート通過時間計測タイマTM5及びシート停止時間計測タイマTM6を有している。
【0089】
C5c3:シート通過予定時間算出手段
シート通過予定時間算出手段C5c3は、排出センサ7に対してシート搬送方向上流に配置されたレジロールセンサ21を記録シートSが通過するのに要した時間であるレジロールセンサ通過時間(上流側シート通過時間、シート通過予定時間、シート搬送量関連パラメータ予定量)tbを算出する。
C5c4:レジロールセンサ・レジロール間シート通過時間記憶手段
レジロールセンサ・レジロール間シート通過時間記憶手段C5c4は、記録シートSがレジロールセンサ21からレジロールRrの圧接位置(シートが停止する位置)まで搬送されるのに要する時間であるレジロールセンサ・レジロール間シート通過時間trを記憶する。前記レジロールセンサ・レジロール間シート通過時間trは、前記排出センサシート通過予定時間tbを算出する際に使用される。
【0090】
TM5:レジロールシート通過時間計測タイマ
レジロールシート通過時間計測タイマTM5は、レジロールセンサ21がシート有りを検出してから、シート無しを検出するまでの時間であるレジロールシート通過時間t5を計測する。即ち、レジロールセンサ21を記録シートSの前端が通過してから後端が通過するまでの時間を計測する。
TM6:シート停止時間計測タイマ
シート停止時間計測タイマTM6は、レジロールセンサ21がシート有りを検出してから、レジロールRrによる給紙が開始されるまでの時間であるシート停止時間t6を計測する。即ち、記録シートSがレジロールセンサ21からレジロールRrのシートが停止する位置まで搬送されるのに要する時間と、レジロールRrで記録シートSが停止する時間とを加算した時間を計測する。
【0091】
(フローチャートの説明)
図10は本発明の実施の形態3の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、実施の形態1の図4に対応するフローチャートである。
図11は実施の形態3の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、図10の続きのフローチャートである。
図10、図11に示すシートジャム検出処理フローは画像形成装置Uの電源オンにより開始される。
図10のST31において、レジロールセンサ21がオンになったか否か、即ち、シート無しを検出していたレジロールセンサ21がシート有りを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST31を繰り返し、イエス(Y)の場合はST32に移る。
ST32において、次の処理(1)、(2)を実行して、ST33に移る。
(1)レジロールシート通過時間計測タイマTM5によるレジロールシート通過時間t5の計測を開始する。
(2)シート停止時間計測タイマTM6によるシート停止時間t6の計測を開始する。
【0092】
ST33において、レジロールRrによる記録シートSの給紙が開始されたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST33を繰り返し、イエス(Y)の場合はST34に移る。
ST34において、シート停止時間計測タイマTM6によるシート停止時間t6の計測を終了する。そして、ST35に移る。
ST35において、実施の形態1のST2と同様に、排出センサオン予定時間計時タイマTM1及び排出センサオフ予定時間計時タイマTM2に排出センサオン予定時間t1及び排出センサオフ予定時間t2をセットする処理が実行され、ST36に移る。
【0093】
ST36において、排出センサ7がオンになったか否か、即ち、シート無しを検出していた排出センサ7がシート有りを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST37に移り、イエス(Y)の場合はST39に移る。
ST37において、レジロールセンサ21がオフになったか否か、即ち、レジロールセンサ21がシート無しを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST38に移り、イエス(Y)の場合はST42′に移る。
ST38において、排出センサオン予定時間計時タイマTM1がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST36に移り、イエス(Y)の場合は図11のST47に移る。
【0094】
ST39において、排出センサシート通過時間計測タイマTM3による排出センサシート通過時間t3の計測を開始し、ST40に移る。
ST40において、レジロールセンサ21がオフになったか否か、即ち、レジロールセンサ21がシート無しを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST41に移り、イエス(Y)の場合はST42に移る。
ST41において、排出センサ7がオフになったか否か、即ち、排出センサ7がシート無しを検出したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST47に移り、ノー(N)の場合はST40に戻る。
【0095】
ST42において、次の処理(1)、(2)を実行して、図11のST43に移る。
(1)レジロールシート通過時間計測タイマTM5によるレジロールシート通過時間t5の計測を終了する。
(2)前記レジロールシート通過時間t5と、シート停止時間t6と、レジロールセンサ・レジロール間シート通過時間trに基づいて、レジロールセンサ21を通過するのに要した実際の時間を排出センサシート通過予定時間tb(=t5−(t6−tr))として算出する。
【0096】
前記ST37においてイエス(Y)の場合、ST42′において、ST42と同様の処理を実行してST41′に移る。
ST41′において、前記ST41と同様に、排出センサ7がオフになったか否かを判別する。ノー(N)の場合はST38′に移り、イエス(Y)の場合はST39′に移る。
ST38′において、ST38と同様に、排出センサオン予定時間計時タイマTM1がタイムアップしたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST47に移り、ノー(N)の場合はST41′に戻る。
ST39′において、前記ST39と同様の処理を実行し、図11のST43に移る。
【0097】
図11のST43において、排出センサ7がオフになったか否か、即ち、排出センサ7がシート無しを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST44に移り、イエス(Y)の場合はST45に移る。
ST44において、排出センサオフ予定時間計時タイマTM2がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST43に戻り、イエス(Y)の場合はST47に移る。
ST45において、排出センサシート通過時間計測タイマTM3による排出センサシート通過時間t3の計測を終了し、ST46に移る。
ST46において、排出センサシート通過予定時間tbよりも排出センサシート通過時間t3が短いか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST47に移り、ノー(N)の場合はST31に戻る。
ST47において、シートジャム検出フラグFL1をFL1=「1」とし、ST31に戻る。
【0098】
したがって、前記ST31〜ST47を実行する実施の形態3のシートジャム検出処理では、実施の形態1と同様に、排出センサオン予定時間t1が経過するまでに記録シートSの前端が排出センサ7を通過しない場合(ST38でイエスの場合)、シートジャムが発生したものと判別する(ST47)。また、排出センサオフ予定時間t2が経過するまでに記録シートSの後端が排出センサ7を通過しない場合(ST44でイエスの場合)、シートジャムが発生したものと判別する(ST47)。そして、実施の形態3では、実施の形態1において設定値であった排出センサシート通過予定時間taに替えて、排出センサ(ジャム検出用シートセンサ)7の上流に配置されたレジロールセンサ(シート有無センサ)21を記録シートSが通過するのに要した排出センサシート通過予定時間tbと、排出センサシート通過時間t3とを比較し、t3が短い場合(ST46でイエスの場合)にアコーディオンジャムが発生したものと判別している(ST47)。
【0099】
なお、図10のシートジャム検出処理フローチャートにおいて、シート搬送方向の長さが長く、排出センサ7に前端が差し掛かったときに後端がまだレジロールセンサ21を通過しない記録シートSの場合は、ST39〜ST42の処理が実行される。また、シート搬送方向の長さが短く、排出センサ7に前端が差し掛かる前に後端がレジロールセンサ21を通過する記録シートSの場合は、ST42′〜ST39′の処理が実行される。
そして、実施の形態3では、記録シートSのシート搬送方向の長さが長い場合に、レジロールセンサ21がオフになる前に(ST40でノーの場合)、排出センサ7がオフになった場合(ST41でイエスの場合)に、シートジャム(特に、アコーディオンジャム)が発生したものと判別している(ST47)。即ち、上流のレジロールセンサ21を記録シートSの後端が通過する前に、下流の排出センサ7を記録シートSの後端が通過することがあり得ないので、この場合には、シートジャム(アコーディオンジャム)が発生したものと判別できる。
【0100】
なお、搬送される記録シートSのサイズに応じて、前記ST36,ST38〜ST42を実行するフローチャート(長さが長い場合)と、ST37,ST38、ST42′〜ST39′を実行するフローチャート(長さが短い場合)とを切り替えて処理することも可能である。
また、実施の形態3では、レジロールRrにおいて記録シートSが停止している時間であるシート停止時間t6が、搬送される記録シート毎に異なる画像形成装置を前提としている。しかしながら、シート停止時間t6が一定の画像形成装置の場合、ST32の(2)の処理及びST34を省略し、設定値であるシート停止時間t6に基づいて排出センサシート通過予定時間tbを演算するよう構成することも可能である。
【0101】
(実施の形態3の作用)
(実施の形態3のタイムチャートの説明)
図12は本発明の画像形成装置の実施の形態3のタイムチャートの一例であり、図12Aは時間経過を示す説明図、図12Bはレジロールセンサの検出結果を示す図、図12Cはシートジャムが発生した場合の排出センサの検出結果を示す図である。
なお、図12のタイムチャートは、記録シートSのシート搬送方向の長さが長く、前記図10、図11のフローチャートにおいて、ST39〜ST42が実行される場合の一例を示すタイムチャートである。
【0102】
図12のタイムチャートに示すように、レジロールセンサがオンになった時(図12の時刻0)から、レジロールシート通過時間t5及びシート停止時間t6の計測が開始される(前記ST31,32参照)。そして、レジロールRrと排出センサ7との間でジャムが発生しなかった場合、レジロールRrによる給紙が開始されてから排出センサオン予定時間t1が経過する前に排出センサ7がオンになる(図12の時刻t0参照)。排出センサ7がオンになると、排出センサ7を記録シートSの前端が通過してから後端が通過するまでの時間である排出センサシート通過時間t3の計測が行われる。そして、レジロールセンサ21がオフになると(時刻t5参照)、レジロールシート通過時間t5の計測が終了し、排出センサシート通過予定時間tbが算出される。
【0103】
排出センサオフ予定時間t2が経過する前に排出センサ7がオフになると(時刻t0+t3参照)、排出センサシート通過時間t3の計測が終了し、前記排出センサシート通過予定時間tbと排出センサシート通過時間t3との判別が行われる(前記ST46参照)。
したがって、搬送速度が同一に設定されている場合、上流側のレジロールセンサ21を記録シートSが通過する時間と、下流側の排出センサ7を通過する時間が同一になるので、排出センサシート通過予定時間tbよりも排出センサシート通過時間t3が小さい場合、シートジャム(特に、アコーディオンジャム)が発生したものと判別できる。
【0104】
この結果、実施の形態3のシートジャム検出装置22では、シートのサイズ(A4,B5、定形外等)によって異なる排出センサシート通過予定時間(シート通過予定時間)tbを、搬送されるシート毎に検出することができる。
なお、実施の形態3では、上流側のシート有無センサとしてレジロールセンサ21を使用し、下流側のジャム検出用シートセンサとして排出センサ7を使用したが、他の2つのセンサを使用可能である。例えば、給紙トレイTR1〜TR4から給紙されるシートを検出する給紙センサを上流側のシート有無センサとして使用し、レジロールセンサ21をジャム検出用シートセンサとして使用することも可能である。
【0105】
また、実施の形態3では、シート搬送方向が長い記録シートSに対して、レジロールセンサ21がオフになる前に、排出センサ7がオフになった場合(ST40,ST41)と、排出センサシート通過予定時間tbが排出センサシート通過時間t3よりも大きな場合のいずれかの場合に、アコーディオンジャムが発生したものと判別しているが、いずれか一方のみでアコーディオンジャムの発生を検出するよう構成することも可能である。即ち、排出センサシート通過予定時間tbを演算して記憶したり、排出センサシート通過時間t3を測定したりせず、レジロールセンサ21がオフになる前に排出センサ7がオフになった否かの判別のみでアコーディオンジャムの発生を検出することもできる。
【0106】
(実施の形態4)
次に本発明の実施の形態4のシートジャム検出装置を備えた画像形成装置の説明を行うが、以下の実施の形態4の説明において、前記実施の形態1〜3と同一の構成要素には同一の符号を使用してその詳細な説明は省略する。実施の形態4では、以下の点において前記実施の形態1〜3と相違するがその他の構成は実施の形態1〜3と同様に構成されている。
【0107】
(コントローラCの機能の説明)
図13は実施の形態4の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図であり、実施の形態3の図9に対応する図である。
図13において、実施の形態4の画像形成装置UのコントローラCの排出センサシート通過予定時間記憶手段(シート搬送量関連パラメータ予定量記憶手段)C5cは、実施の形態2と同様の排出センサオフ非判別時間記憶手段C5c1と、実施の形態3と同様のシート通過予定時間算出手段C5c3及びレジロールセンサ・レジロール間シート通過時間記憶手段C5c4とを有し、さらに、誤差考慮時間記憶手段C5c5を有する。また、実施の形態4のシートジャム発生判別手段C6は、実施の形態2と同様の排出センサシート通過時間計時タイマTM4と、実施の形態3と同様のレジロール用紙通過時間計測タイマTM5及びシート停止時間計測タイマTM6とを有する。さらに、実施の形態4のシートジャム発生判別手段C6は、排出センサオフ判別時間計測タイマTM7を有する。
【0108】
C5c5:誤差考慮時間記憶手段
誤差考慮時間記憶手段C5c5は、排出センサシート通過予定時間(シート搬送量関連パラメータ予定量)tbを算出する際に使用される誤差考慮時間tdを記憶する。前記誤差考慮時間tdは、記録シートSのサイズのばらつきや、搬送速度のムラ(ばらつき)により、記録シートSが排出センサ7を通過する時間にばらつきが発生し、排出センサ7をシートの後端が通過する時間にばらつきが発生することを考慮するための時間である。前記誤差考慮時間tdは、例えば、実施の形態1で同様の誤差(ばらつき)を考慮した場合と同様に、td=250ms(3cm分)と設定できる。
TM7:排出センサオフ判別時間計測タイマ
排出センサオフ判別時間計測タイマTM7は、排出センサ7がシート有りを検出し、センサオフ非判別時間t4a経過後から排出センサ7がシート無しを検出するまでの時間である排出センサオフ判別時間t7を計測する。
【0109】
(フローチャートの説明)
図14は本発明の実施の形態4の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、実施の形態3の図10に対応するフローチャートである。
図15は図14の実施の形態4の画像形成装置のシートジャム検出処理の続きのフローチャートであり、実施の形態3の図11に対応するフローチャートである。
なお、実施の形態4のフローチャートの説明において、前記実施の形態3の図10,図11のフローチャートと同一の処理には同一のST番号を使用して詳細な説明は省略する。
【0110】
図14において、実施の形態4のST31〜ST36は実施の形態3のST31〜ST36と同様の処理を実行する。
ST36の判別処理でノー(N)の場合には、実施の形態3とは異なり、ST37を省略して、ST38に移る。そして、ST36の判別処理でイエス(Y)の場合はST51に移る。
ST51において、シート通過時間計時タイマTM4にセンサオフ非判別時間t4aをセットして、ST52に移る。
ST52において、シート通過時間計時タイマTM4がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST53に移り、イエス(Y)の場合はST54に移る。
【0111】
ST53において、レジロールセンサ21がオフになったか否か、即ち、レジロールセンサ21を記録シートSの後端が通過し、シート無しを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST52に戻り、イエス(Y)の場合はST56′に移る。
ST54において、排出センサオフ判別時間計測タイマTM7によるセンサオフ判別時間t7の計測を開始し、ST40に移る。
図14において、実施の形態4のST40及びST41は実施の形態3のST40及びST41と同様の判別処理を実行する。そして、実施の形態4では、ST40の判別処理において、イエス(Y)の場合はST56に移り、ST41の判別処理において、ノー(N)の場合はST40に戻らず、ST55に移る。
ST55において、排出センサオフ予定時間計時タイマTM2がタイムアップしたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST47に移り、ノー(N)の場合はST40に戻る。
【0112】
ST56において、前記実施の形態3のST42と同様に、次の処理(1)、(2′)が実行され、図15のST43に移る。
(1)レジロールシート通過時間計測タイマTM5によるレジロールシート通過時間t5の計測を終了する。
(2′)前記レジロールシート通過時間t5と、シート停止時間t6と、レジロールセンサ・レジロール間シート通過時間trに基づいて、レジロールセンサ21を通過するのに要した実際の時間を排出センサシート通過予定時間tb(=t5−(t6−tr)−td)として算出する。即ち、実施の形態4では、排出センサシート通過予定時間tbは、搬送速度のムラ(ばらつき)を考慮した時間として算出される。
【0113】
図15において、実施の形態4のST43〜ST44は、実施の形態3のST42〜ST44と同様の処理を実行する。そして、ST43の判別処理でイエス(Y)の場合はST45′に移る。
図15のST45′において、排出センサオフ判別時間計測タイマTM7によるセンサオフ判別時間t7の計測を終了し、ST46′に移る。
ST46′において、センサオフ判別時間t7が、シート通過予定時間tbからセンサオフ非判別時間t4aを減算した時間よりも短いか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST47に移り、ノー(N)の場合は図14のST31に戻る。
【0114】
図14のST53の判別処理でイエスの場合に移るST56′において、前記ST56と同様の処理が実行され、ST57に移る。
ST57において、シート通過時間計時タイマTM4にセットされたセンサオフ非判別時間t4aがタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST57を繰り返し、イエス(Y)の場合はST58に移る。
ST58において、シート通過時間計時タイマTM4に、センサオフ判別時間として(tb−t4a)をセットして、図15のST59に移る。
図15のST59において、シート通過時間計時タイマTM4にセットされたセンサオフ判別時間(tb−t4a)がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST60に移り、イエス(Y)の場合はST61に移る。
ST60において、排出センサ7がオフになったか否か、即ち、排出センサ7がシート無しを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST59に戻り、イエス(Y)の場合はST47に移る。
【0115】
ST61において、排出センサ7がオフになったか否か、即ち、排出センサ7がシート無しを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST62に移り、イエス(Y)の場合はST31に戻る。
ST62において、排出センサオフ予定時間計時タイマTM2がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST61に戻り、イエス(Y)の場合はST47に移る。
【0116】
(実施の形態4の作用)
前記構成を備えた実施の形態4のシートジャム検出装置22の作用を図16に示すタイムチャートに基づいて説明する。
(実施の形態4のタイムチャートの説明)
図16は本発明の画像形成装置の実施の形態4のタイムチャートの一例であり、図16Aは時間経過を示す説明図、図16Bはレジロールセンサの検出結果を示す図、図16Cはシートジャムが発生しなかった通常の場合の排出センサの検出結果を示す図、図16Dはシートジャムが発生した場合の排出センサの検出結果を示す図である。
【0117】
図16のタイムチャートにおいて、レジロールセンサ21がオンになると(図16において時刻0参照)、レジロールシート通過時間t5及びシート停止時間t6の計測が開始される(ST31,ST32参照)。レジロールRrによる記録シートSの搬送(給紙)が開始されると(時刻t6参照)、シート停止時間t6の計測が終了し(ST34参照)、排出センサセンサオン予定時間t1及び排出センサオフ予定時間t2の計時が開始される(ST35)。そして、排出センサセンサオン予定時間t1が経過する前に排出センサ7がオンになると(時刻t0)、センサオフ非判別時間t4aの計時が開始される(ST51)。なお、排出センサセンサオン予定時間t1が経過しても排出センサ7がオンにならない場合(ST38でイエスの場合)には、排出センサ7の上流でシートジャムが発生したと判別される(ST47)。
【0118】
図16C、図16Dにおいて、前記センサオフ非判別時間t4aが経過する前に、チャタリングにより排出センサ7がシート無しを検出しても、シートジャムが発生したものと判別されない(ST52〜53、ST57参照)。そして、レジロールセンサがオフになる前に、センサオフ非判別時間t4aが経過した場合(ST52でイエスの場合、時刻t0+t4a参照)、センサオフ判別時間t7の計測が開始される(ST54)。
【0119】
排出センサ7がオフになる前且つセンサオフ予定時間t2が経過する前にレジロールセンサがオフになると(時刻t5)、レジロールシート通過時間t5の計測が終了し、排出センサシート通過予定時間tbが算出される(ST56)。なお、レジロールセンサ21がオフになる前に排出センサ7がオフになった場合(ST41でイエスの場合)、上流側のレジロールセンサ21をシートの後端が通過する前に、下流側の排出センサ7をシートの後端が通過したことになる。したがって、このような状況は通常起こりえないので、排出センサ7の位置でシートジャムが発生したものと判別する(ST47)。また、センサオフ予定時間t2が経過してもレジロールセンサ21及び排出センサ7の何れもオフにならない場合(ST55でイエスの場合)、記録シートSが各センサ7,21に留まり、搬送されない状態なので、シートジャムが発生したものと判別する(ST47)。
【0120】
図16において、センサオフ予定時間t2が経過する前に排出センサ7がオフになった場合(ST43でイエスの場合、時刻ta+t4a+t7)には、センサオフ判別時間t7の計測を終了する(ST45′)。そして、排出センサ7を記録シートが通過するのに要した排出センサシート通過時間(t4a+t7)が、排出センサシート通過予定時間tbよりも短いか否か、即ち、センサオフ判別時間t7が(tb−t4a)よりも短いか否かが判別される(ST46′)。図16Cに示すように、排出センサシート通過時間(t4a+t7)が排出センサシート通過予定時間tbよりも長い場合(ST46′でノーの場合)、正常に搬送されていると判別し、図16Dに示すように、排出センサシート通過時間(t4a+t7)が排出センサシート通過予定時間tbよりも短い場合(ST46′でイエスの場合)、シートジャムが発生したものと判別する。なお、センサオフ予定時間t2が経過しても排出センサ7がオフにならない場合(時刻t6+t2)、シートジャムが発生したものと判別している(ST44)。
【0121】
図16のタイムチャートは、センサオフ非判別時間t4aが経過した後にレジロールセンサ21がオフになるサイズの記録シートSに対応するタイムチャートである。これに対し、センサオフ非判別時間t4aが経過する前にレジロールセンサ21がオフになるサイズの記録シートSの場合、図14、図15において、ST53〜62の処理が実行される。即ち、センサオフ非判別時間t4aが経過する前に、排出センサシート通過予定時間tbが算出される(ST56′)ので、シート通過時間計時タイマTM4がタイムアップ後、シート通過時間計時タイマTM4にセンサオフ判別時間としてtb−t4aをセットし、実施の形態2のST24〜ST27と同様のST59〜ST62の処理を実行することにより、シートジャムの発生を検出できる。
なお、前記ST58〜ST62に替えて、ST57でイエスの場合にST43に移り、ST44〜ST47の処理を実行することにより、シートジャムの発生を検出することも可能である。
【0122】
この結果、実施の形態4のシートジャム検出装置22では、実施の形態3と同様に、上流側のレジロールセンサ21を記録シートSが通過するのに要したレジロールシート通過時間t5等から算出された排出センサシート通過予定時間tbと、排出センサ7を記録シートSが通過するのに要した排出センサシート通過時間(t4a+t7)とを比較して、シートジャムを検出することができる。このとき、実施の形態4では、誤差考慮時間tdを使用して排出センサシート通過予定時間tbを算出しているので、搬送速度のムラ等に対応できる。また、センサオフ非判別時間t4aが経過するまでに排出センサ7がオフになったか否かを判別しないことにより、チャタリング等をシートジャムと誤検出することを防止できる。
【0123】
なお、前記実施の形態4において、排出センサシート通過予定時間tbを演算して記憶したり、センサオフ非判別時間t4aを記憶したり、センサオフ判別時間t7を測定したりせず、レジロールセンサ21がオフになる前に排出センサ7がオフになった否かの判別のみでアコーディオンジャムの発生を検出することもできる。
【0124】
(実施の形態5)
次に本発明の実施の形態5のシートジャム検出装置を備えた画像形成装置の説明を行うが、以下の実施の形態5の説明において、前記実施の形態1〜4と同一の構成要素には同一の符号を使用してその詳細な説明は省略する。実施の形態5では、以下の点において前記実施の形態1〜4と相違するがその他の構成は実施の形態1〜4と同様に構成されている。
【0125】
(コントローラCの機能の説明)
図17は実施の形態5の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図であり、実施の形態1の図3に対応する図である。
図17において、実施の形態5の画像形成装置UのコントローラCは、実施の形態1の排出センサシート通過予定時間記憶手段C5cに替えて、センサ間シート通過予定時間記憶手段C5dを有している。また、実施の形態5のシートジャム発生判別手段C6は、実施の形態1の排出センサシート通過時間計測タイマTM3に替えて、センサ間シート通過時間計測タイマ(センサ間シート通過時間タイマ)TM8を有している。
【0126】
C5d:センサ間シート通過予定時間記憶手段(センサ間シート搬送量関連パラメータ予定量記憶手段)
センサ間シート通過予定時間記憶手段C5dは、記録シートSがレジロールセンサ21から排出センサ7まで搬送されるのに要する予定時間であるセンサ間シート通過予定時間(センサ間シート搬送量関連パラメータ予定量)teを記憶する。なお、実施の形態5のセンサ間シート通過予定時間teは、センサ7,21間の距離と、記録シートSの搬送速度から導出されるセンサ間シート通過予定時間の理論値から、搬送速度のムラ(ばらつき)による誤差を考慮した誤差考慮時間(例えば、250ms)が減算された時間が設定されている。
TM8:センサ間シート通過時間計測タイマ(センサ間シート搬送量関連パラメータ検出手段)
センサ間シート通過時間計測タイマTM8は、記録シートSがレジロールセンサ21から排出センサ7まで搬送されるのに要した時間であるセンサ間シート通過時間(センサ間シート搬送量関連パラメータの変化量)t8を計測する。なお、実施の形態5のセンサ間シート通過時間計測タイマTM8は、レジロールセンサ21が記録シートSの後端を検出してから、排出センサ7が記録シートSの後端を検出するまでの時間を計測する。
【0127】
(フローチャートの説明)
図18は本発明の実施の形態5の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、実施の形態1の図4に対応するフローチャートである。
図18のST81において、レジロールセンサ21がオンになったか否か、即ち、シート無しを検出していたレジロールセンサ21がシート有りを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST81を繰り返し、イエス(Y)の場合はST82に移る。
ST82において、レジロールRrによる記録シートSの搬送(給紙)が開始されたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST82を繰り返し、イエス(Y)の場合はST83に移る。
【0128】
ST83において、実施の形態1の図4のST2と同様の処理(1)、(2)を実行し、ST84に移る。
ST84において、排出センサ7がオンになったか否か、即ち、シート無しを検出していた排出センサ7がシート有りを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST85に移り、イエス(Y)の場合はST86に移る。
ST85において、排出センサオン予定時間計時タイマTM1がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST84に戻り、イエス(Y)の場合はST94に移る。
ST86において、レジロールセンサ21がオフになったか否か、即ち、記録シートSの後端がレジロールセンサ21を通過したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST87に移り、イエス(Y)の場合はST89に移る。
【0129】
ST87において、排出センサ7がオフになったか否か、即ち、記録シートSの後端外排出センサ7を通過したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST88に移り、イエス(Y)の場合はST94に移る。
ST88において、排出センサオフ予定時間計時タイマTM2がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST86に戻り、イエス(Y)の場合はST94に移る。
ST89において、センサ間シート通過時間計測タイマTM8によるセンサ間シー通過時間t8の計測を開始する。そして、ST90に移る。
【0130】
ST90において、排出センサ7がオフになったか否か、記録シートSの後端外排出センサ7を通過したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST91に移り、イエス(Y)の場合はST92に移る。
ST91において、排出センサオフ予定時間計時タイマTM2がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST90に戻り、イエス(Y)の場合はST94に移る。
ST92において、前記センサ間シート通過時間計測タイマTM8によるセンサ間シート通過時間t8の計測を終了する。そして、ST93に移る。
【0131】
ST93において、センサ間シート通過時間t8がセンサ間シート通過時間teよりも短いか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST94に移り、ノー(N)の場合はST81に戻る。
ST94において、シートジャム検出フラグFL1をFL1=「1」とする。そして、ST81に戻る。
【0132】
(実施の形態5の作用)
前記構成を備えた実施の形態5のシートジャム検出装置22の作用を図19に示すタイムチャートに基づいて説明する。
(実施の形態5のタイムチャートの説明)
図19は本発明の画像形成装置の実施の形態5のタイムチャートの一例であり、図19Aは時間経過を示す説明図、図19Bはレジロールセンサの検出結果を示す図、図19Cはシートジャムが発生しなかった通常の場合の排出センサの検出結果を示す図、図19Dはシートジャムが発生した場合の排出センサの検出結果を示す図である。
【0133】
図19において、レジロールRrによる記録シートSの給紙が開始されると(時刻0)、排出センサオン予定時間t1と排出センサオフ予定時間t2の計時が開始される。排出センサオン予定時間t1が経過する前に排出センサ7がオンにならない場合(ST85でイエスの場合)、排出センサ7の上流でシートジャムが発生したものと判別する(ST94)。
そして、排出センサオフ予定時間t2が経過する前にレジロールセンサ21がオフになると(ST86でイエスの場合)、センサ間シート通過時間t8の計測が開始され、排出センサ7がオフになると(ST90でイエスの場合)センサ間シート通過時間t8の計測が終了する。そして、センサ間シート通過時間t8がセンサ間シート通過予定時間teよりも短い場合(図19Dの場合、ST93でイエスの場合)、シートジャム(特に、アコーディオンジャム)が発生したと判別する(ST94)。一方、センサ間シート通過時間t8がセンサ間シート通過予定時間teよりも長い場合(図19Cの場合、ST93でノーの場合)、正常にシートが搬送されたと判別する。
【0134】
なお、前記排出センサオフ予定時間t2が経過しても排出センサ7がオフにならない場合(ST88又はST91でイエスの場合)、排出センサ7がシート有りを検出し続けているので、シートジャムが発生したと判別する(ST94)。また、レジロールセンサ21がオフになる前に排出センサがオフになった場合(ST87でイエスの場合)、記録シートSの後端がレジロールセンサ21を通過する前に、排出センサ7を通過したこととなる。この場合、排出センサ7の位置でシートジャム(特に、アコーディオンジャム)が発生して、排出センサ7がシート無しを検出したものとみなし、シートジャムが発生したものと判別している(ST94)。なお、実施の形態5において、センサ間シート通過時間t8を計測したり、センサ間シート通過予定時間teを記憶したりせず、レジロールセンサ21がオフになる前に排出センサ7がオフになった否かの判別のみでアコーディオンジャムの発生を検出することもできる。即ち、ST89〜ST93の処理を省略することも可能である。但し、ST89〜ST93を備える方が好ましい。
【0135】
この結果、実施の形態5のシートジャム検出装置22では、上流側のレジロールセンサ21と下流側の排出センサ7との距離と搬送速度とから設定されたセンサ間シート通過予定時間teと、実際に要した時間であるセンサ間シート通過時間t8とによって、シートジャムの発生を判別できる。したがって、実施の形態5のシートジャム検出装置22は、前記実施の形態1〜4のシートジャム検出装置22と同様に、シートジャムの発生を検出することができる。その上、前記センサ間シート通過予定時間te及びセンサ間シート通過時間t8は、記録シートSのサイズに依らず一定なので、記録シートSのサイズ毎に設定値を記憶しておく必要が無くなる。
【0136】
(実施の形態6)
次に本発明の実施の形態6のシートジャム検出装置を備えた画像形成装置の説明を行うが、以下の実施の形態6の説明において、前記実施の形態1〜5と同一の構成要素には同一の符号を使用してその詳細な説明は省略する。実施の形態5では、以下の点において前記実施の形態1〜5と相違するがその他の構成は実施の形態1〜5と同様に構成されている。
【0137】
(コントローラCの機能の説明)
図20は実施の形態6の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図であり、実施の形態4の図17に対応する図である。
図20において、実施の形態6の画像形成装置Uでは、コントローラCの排出センサシート通過予定時間記憶手段(センサ間シート搬送量関連パラメータ予定量記憶手段)C5cは、実施の形態2と同様に、排出センサオフ非判別時間記憶手段C5c1及び排出センサオフ判別記憶手段C5c2を有する。また、実施の形態6のコントローラCの排出センサ用予定時間記憶手段C5は、実施の形態5とは異なるセンサ間シート通過予定時間記憶手段C5dを有している。そして、シートジャム発生判別手段C6は、実施の形態2と同様に排出センサシート通過時間計時タイマTM4を有し、さらに、センサ間シート通過時間計時タイマ(センサ間シート通過時間タイマ、センサ間シート搬送量関連パラメータ検出手段)TM9を有している。
【0138】
C5d:センサ間シート通過予定時間記憶手段
実施の形態6のセンサ間シート通過予定時間記憶手段C5dは、排出センサオフ非判別時間記憶手段C5d1と、排出センサオフ判別時間記憶手段C5d2とを有し、記録シートSがレジロールセンサ21から排出センサ7まで搬送されるのに要する予定時間であるセンサ間シート通過予定時間(センサ間シート搬送量関連パラメータ予定量)t9(=t9a+t9b)を記憶する。なお、実施の形態6のセンサ間シート通過予定時間t9も、実施の形態5のセンサ間シート通過予定時間teと同様に、センサ間シート通過予定時間の理論値から、前記誤差考慮時間が減算された時間が設定されている。
【0139】
C5d1:排出センサオフ非判別時間記憶手段(シートジャム発生非判別時間記憶手段)
排出センサオフ非判別時間記憶手段C5d1は、シート有りを検出している排出センサ7がシート無しを検出してもシートジャムが発生していないとみなす時間であるセンサオフ非判別時間(シートジャム発生非判別時間)t9aを記憶する。なお、実施の形態6のセンサオフ判別時間記憶手段C5d1は、記録シートSのサイズ(A4,B5等)に応じたセンサオフ非判別時間t9aを記憶している。例えば、レジロールセンサ21がオフになる際に、排出センサ7がオンになってからの経過時間がチャタリングの影響が少ない程度まで十分時間が経過する大サイズの記録シート(例えば、A3SEF、B3SEF等)に対しては、前記センサオフ非判別時間t9aとしてt9a=0ms(即ち、センサオフ非判別時間無し)を記憶している。一方、レジロールセンサ21がオフになる際に、排出センサ7がオンになってからの経過時間がチャタリングの影響が考えられる程度までしか経過しない中サイズの記録シート(例えば、A4SEF、B5SEF等)に対しては、各記録シートのサイズに応じた前記センサオフ非判別時間t9a(例えば、t9a=500ms等)を記憶している。
【0140】
C5d2:排出センサオフ判別時間記憶手段
排出センサオフ判別時間記憶手段C5d2は、前記センサオフ非判別時間t9aが経過後、排出センサ7がシート無しを検出するまでの予定時間であるセンサオフ判別時間(シートジャム発生判別時間)t9bを記憶する。なお、実施の形態6の排出センサオフ判別時間記憶手段C5d2は、前記センサ間シート通過予定時間t9からセンサオフ非判別時間t9aを減算した時間をセンサオフ判別時間t9bとして記録シートSのサイズ毎に記憶している。なお、記録シートSの種類や厚みに応じた前記センサオフ判別時間t9b等を記憶することも可能である。
なお、実施の形態6では、前記センサオフ非判別時間t9a及びセンサオフ判別時間t9bを記録シートSのサイズ毎に異なるように設定したが、シートサイズに依らず、一定の値に設定することも可能である。即ち、シートサイズに関係なく所定値のセンサオフ非判別時間t9a(≠0ms)及びセンサオフ判別時間t9bを設定することも可能である。
【0141】
TM9:センサ間シート通過時間計時タイマ
センサ間シート通過時間計時タイマTM9は、前記センサオフ非判別時間t9aまたはセンサオフ判別時間t9bのいずれかがセットされ、レジロールセンサ21がシート無しを検出してから、排出センサ7がシート無しを検出するまでに要したセンサ間シート通過時間がセンサ間シート通過予定時間(t9a+t9b)内であるか否かを検出するために使用される。
【0142】
(フローチャートの説明)
図21は本発明の実施の形態6の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、実施の形態5の図18に対応するフローチャートである。
図22は実施の形態6の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、図21の続きのフローチャートである。
なお、実施の形態6のフローチャートの説明において、前記実施の形態2の図7又は実施の形態5の18のフローチャートと同一の処理には同一のST番号を使用して詳細な説明は省略する。
【0143】
図21において、実施の形態6のST81〜ST84は、実施の形態5のST81〜ST84と同様の処理が実行される。
ST85において、実施の形態5のST85と同様の判別処理が実行される。イエス(Y)の場合は実施の形態5と同様にST94に移り、ノー(N)の場合は実施の形態5と異なりST101に移る。
ST101において、レジロールセンサ21がオフになったか否かを判別する。ノー(N)の場合はST84に戻り、イエス(Y)の場合はST3に移る。
図21、図22において、実施の形態6のST3,ST4、ST21〜ST27は、実施の形態2のST3,ST4、ST21〜ST27と同様の処理が実行される。
【0144】
図21において、実施の形態6のST86〜ST88は、実施の形態5と同様の判別処理が実行される。なお、ST86において、イエス(Y)の場合は実施の形態5と異なりST102に移る。
ST102において、センサ間シート通過時間計時タイマTM9に記録シートSのシートサイズに応じたセンサオフ非判別時間t9aをセットする。そして、ST103に移る。
ST103において、センサ間シート通過時間計時タイマTM9がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST103を繰り返し、イエス(Y)の場合はST104に移る。
【0145】
ST104において、センサ間シート通過時間計時タイマTM9に記録シートSのシートサイズに応じたセンサオフ判別時間t9bをセットする。そしてST105に移る。
ST105において、センサ間シート通過時間計時タイマTM9がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST106に移り、イエス(Y)の場合はST107に移る。
ST106において、排出センサ7がオフになったか否か、即ち、排出センサ7がシート無しを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST105に移り、イエス(Y)の場合はST94に移る。
【0146】
ST107において、排出センサ7がオフになったか否か、即ち、排出センサ7がシート無しを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST108に移り、イエス(Y)の場合はST81に戻る。
ST108において、排出センサオフ予定時間計時タイマTM2がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST107に戻り、イエス(Y)の場合はST94に移る。
【0147】
(実施の形態6の作用)
前記構成を備えた実施の形態6のシートジャム検出装置22の作用を図23、図24に示すタイムチャートに基づいて説明する。
(実施の形態6のタイムチャートの説明)
図23は実施の形態6の大サイズシート使用時のタイムチャートの一例であり、図23Aは時間経過を示す説明図、図23Bはレジロールセンサの検出結果を示す図、図23Cはシートジャムが発生しなかった通常の場合の排出センサの検出結果を示す図、図23Dはシートジャムが発生した場合の排出センサの検出結果を示す図である。
図24は実施の形態6の中サイズシート使用時のタイムチャートの一例であり、図24Aは時間経過を示す説明図、図24Bはレジロールセンサの検出結果を示す図、図24Cはシートジャムが発生しなかった通常の場合の排出センサの検出結果を示す図、図24Dはシートジャムが発生した場合の排出センサの検出結果を示す図である。
【0148】
図23,図24において、レジロールRrによる記録シートSの給紙が開始されると(時刻0)、排出センサオン予定時間t1と排出センサオフ予定時間t2の計時が開始される。排出センサオン予定時間t1が経過する前に排出センサ7がオンにならない場合(ST85でイエスの場合)、排出センサ7の上流でシートジャムが発生したものと判別する(ST94)。
そして、排出センサオフ予定時間t2が経過する前にレジロールセンサ21がオフになると(ST86でイエスの場合)、記録シートSのシートサイズに応じたセンサオフ非判別時間t9aの計時が開始される(ST102)。
【0149】
記録シートSのシートサイズが大サイズである場合、図23Aに示すように、センサ間シート通過時間計時タイマTM9にセンサオフ非判別時間t9a=0msがセットされ(ST102)、直後にタイムアップし(ST103)、センサオフ判別時間t9bの計時が開始される(ST104)。そして、図23Dに示すように、センサオフ判別時間t9bが経過する前に排出センサ7がオフになった場合(ST106でイエスの場合)、シートジャム(特に、アコーディオンジャム)が発生したものと判別する(ST94)。これに対し、図23Cに示すように、センサオフ判別時間t9b経過後、排出センサオフ予定時間t2が経過する前に排出センサ7がオフになった場合(ST107でイエスの場合)、正常にシートが搬送されたものと判別する。なお、排出センサオフ予定時間t2が経過しても排出センサ7がオフにならない場合(ST108でイエスの場合)、シートジャムが発生したものと判別する(ST94)。
【0150】
一方、記録シートSのシートサイズが中サイズである場合、図24Aに示すように、シートサイズに応じたセンサ間シート通過時間計時タイマTM9にセンサオフ非判別時間t9a(≠0ms)がセットされる(ST102)。センサオフ非判別時間t9aが経過する前に、図24Cに示すようにチャタリングが発生して、一時的にシート無しを検出しても、シートジャムが発生したものと判別されない。そして、センサオフ非判別時間t9aが経過すると(ST103でイエスになると)、センサオフ判別時間t9bの計時が開始される(ST104)。
【0151】
そして、図24Dに示すように、センサオフ判別時間t9bが経過する前に排出センサ7がオフになった場合(ST106でイエスの場合)、シートジャム(特に、アコーディオンジャム)が発生したものと判別する(ST94)。これに対し、図24Cに示すように、センサオフ判別時間t9b経過後、排出センサオフ予定時間t2が経過する前に排出センサ7がオフになった場合(ST107でイエスの場合)、正常にシートが搬送されたものと判別する。なお、排出センサオフ予定時間t2が経過しても排出センサ7がオフにならない場合(ST108でイエスの場合)、シートジャムが発生したものと判別する(ST94)。
【0152】
なお、実施の形態6では、記録シートSの後端がレジロールセンサ21を通過した後に排出センサ7の先端が通過するような小サイズ(例えば、A5LEFやはがきサイズ等)の記録シートSが搬送される場合には、実施の形態2(図8参照)と同様に処理される(ST3,ST4、ST21〜ST27)。
【0153】
この結果、実施の形態6のシートジャム検出装置22では、大サイズ又は中サイズの記録シートSに対して、上流側のレジロールセンサ21と下流側の排出センサ7との距離と、搬送速度とから設定されたセンサオフ非判別時間t9aとセンサオフ判別時間t9bとを有するセンサ間シート通過予定時間t9によって、シートジャムの発生を判別できる。また、小サイズシートの場合、実施の形態2と同様にセンサオフ非判別時間t4a及びセンサオフ判別時間t4bによって、シートジャムの発生を判別できる。したがって、実施の形態6のシートジャム検出装置22は、前記実施の形態1〜5と同様にシートジャム(特に、アコーディオンジャム)を検出できると共に、センサオフ非判別時間t9a,t4aによってチャタリングを誤検出することを防止できる。
【0154】
(変更例)
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例を下記に例示する。
(H01)本発明はモノクロの画像形成装置だけでなく、カラーの画像形成装置にも適用可能である。また、感光体PR上のトナー像を直接シートS(被転写体)に転写せず、中間転写ベルトBを使用する画像形成装置にも適用可能である。
(H02)前記各実施の形態1〜6において、ジャム検出用シートセンサとして、フォトセンサ16とアクチュエータ17とを有する排出センサ7を使用したが、これに替えて、任意のシートセンサを使用することができる。例えば、光を出射する光源と、前記光源から出射されシート搬送路内のシートで反射した反射光を検出するフォトセンサによって構成された前記ジャム検出用シートセンサを使用することも可能である。
【0155】
(H03)前記各実施の形態1〜6において、シート搬送量に対応するシート搬送量関連パラメータの変化量としてシート通過時間t3,t7,t8を使用し、シート搬送量関連パラメータ予定量としてシート通過予定時間ta,t4,tb,te,t9を使用したが、時間ではなく、シートを搬送するローラ等の回転数等のシート搬送量関連パラメータに基づいてシートジャムの発生を判別することができる。例えば、排出センサ7がオンになってからの排出ロール8の回転数(シート搬送量関連パラメータ)をエンコーダ等によりカウントし、回転数のカウント値(累積回転数、シート搬送量関連パラメータの変化量)が所定の値(シート搬送量関連パラメータ予定量)になる前に、排出センサ7がオフになった場合にシートジャムと判別することができる。また、例えば、排出ローラ8に駆動力を伝達するモータとしてステッピングモータを使用した場合に、排出センサ7がオンになってからステッピングモータに入力されたパルス数(シート搬送量関連パラメータ)をカウントして、パルス数のカウント値(累積パルス数、シート搬送量関連パラメータの変化量)が所定の値(シート搬送量関連パラメータ予定量)になる前に排出センサ7がオフになった場合に、シートジャムと判別することができる。さらに、前記シート搬送量関連パラメータとして、シートSを搬送するシート搬送装置の制御手段に使用されるクロック発振器のクロックのカウントや、前記シート搬送装置の制御手段がセンサ7をモニタする単位時間(例えば、0.5ms毎にセンサの値を読み取る場合の0.5ms)のカウント値等を使用できる。
【0156】
(H04)前記各実施の形態において、前記各センサ7,21以外の、画像形成装置Uのシート搬送路上に配置されたシートセンサに対して適用可能である。例えば、給紙トレイTR1〜TR4から給紙されるシートを検出する給紙センサの他にも、画像形成装置に対してオプションで取り付けられるオプション装置(シート反転装置)U3に設けられたシートセンサや、ステープラやソータ等のシート後処理装置内に設けられたシートセンサに対して適用可能である。
【0157】
【発明の効果】
前述の本発明のシートジャム検出装置及び画像形成装置は下記の効果(E01)、(E02)を奏する。
(E01)部品点数を増やすことなく、シートジャム、特に、アコーディオンジャムを正確に検出することができる。
(E02)シートジャム発生非判別時間が経過するまで、シートジャムの発生を検出しないことによって、チャタリング等によるシートジャムの誤検出を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態1の画像形成装置(デジタル複写機)の縦断面図である。
【図2】 図2は図1の画像形成装置の定着ユニット部分の要部拡大図である。
【図3】 図3は実施の形態1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。
【図4】 図4は本発明の実施の形態1の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートである。
【図5】 図5は本発明の画像形成装置の実施の形態1のタイムチャートの一例であり、図5Aは時間経過を示す説明図、図5Bはシートジャムが発生しなかった通常時の排出センサの検出結果を示す図、図5Cはシートジャムが発生したジャム発生時の排出センサの検出結果を示す図である。
【図6】 図6は実施の形態2の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図であり、実施の形態1の図3に対応する図である。
【図7】 図7は本発明の実施の形態2の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、前記実施の形態1の図4に対応する図である。
【図8】 図8は本発明の画像形成装置の実施の形態2のタイムチャートの一例であり、図8Aは時間経過を示す説明図、図8Bはシートジャムが発生しなかった通常時の排出センサの検出結果を示す図、図8Cはシートジャムが発生したジャム発生時1の排出センサの検出結果を示す図、図8Dはシートジャムが発生したジャム発生時2の排出センサの検出結果を示す図である。
【図9】 図9は実施の形態3の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図であり、実施の形態1の図3に対応する図である。
【図10】 図10は本発明の実施の形態3の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、実施の形態1の図4に対応するフローチャートである。
【図11】 図11は実施の形態3の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、図10の続きのフローチャートである。
【図12】 図12は本発明の画像形成装置の実施の形態3のタイムチャートの一例であり、図12Aは時間経過を示す説明図、図12Bはレジロールセンサの検出結果を示す図、図12Cはシートジャムが発生した場合の排出センサの検出結果を示す図である。
【図13】 図13は実施の形態4の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図であり、実施の形態3の図9に対応する図である。
【図14】 図14は本発明の実施の形態4の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、実施の形態3の図10に対応するフローチャートである。
【図15】 図15は図14の実施の形態4の画像形成装置のシートジャム検出処理の続きのフローチャートであり、実施の形態3の図11に対応するフローチャートである。
【図16】 図16は本発明の画像形成装置の実施の形態4のタイムチャートの一例であり、図16Aは時間経過を示す説明図、図16Bはレジロールセンサの検出結果を示す図、図16Cはシートジャムが発生しなかった通常の場合の排出センサの検出結果を示す図、図16Dはシートジャムが発生した場合の排出センサの検出結果を示す図である。
【図17】 図17は実施の形態5の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図であり、実施の形態1の図3に対応する図である。
【図18】 図18は本発明の実施の形態5の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、実施の形態1の図4に対応するフローチャートである。
【図19】 図19は本発明の画像形成装置の実施の形態5のタイムチャートの一例であり、図19Aは時間経過を示す説明図、図19Bはレジロールセンサの検出結果を示す図、図19Cはシートジャムが発生しなかった通常の場合の排出センサの検出結果を示す図、図19Dはシートジャムが発生した場合の排出センサの検出結果を示す図である。
【図20】 図20は実施の形態6の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図であり、実施の形態4の図17に対応する図である。
【図21】 図21は本発明の実施の形態6の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、実施の形態5の図18に対応するフローチャートである。
【図22】 図22は実施の形態6の画像形成装置のシートジャム検出処理のフローチャートであり、図21の続きのフローチャートである。
【図23】 図23は実施の形態6の大サイズシート使用時のタイムチャートの一例であり、図23Aは時間経過を示す説明図、図23Bはレジロールセンサの検出結果を示す図、図23Cはシートジャムが発生しなかった通常の場合の排出センサの検出結果を示す図、図23Dはシートジャムが発生した場合の排出センサの検出結果を示す図である。
【図24】 図24は実施の形態6の中サイズシート使用時のタイムチャートの一例であり、図24Aは時間経過を示す説明図、図24Bはレジロールセンサの検出結果を示す図、図24Cはシートジャムが発生しなかった通常の場合の排出センサの検出結果を示す図、図24Dはシートジャムが発生した場合の排出センサの検出結果を示す図である。
【図25】 図25は、従来の画像形成装置の定着装置および排出装置の拡大説明図である。
【図26】 図26は排出センサの説明図であり、図26Aは側面図、図26Bは図26Aの矢印XXVIB方向から見た図、図26Cは図26Aの矢印XXVIC方向から見た図である。
【図27】 図27は、シート排出時の定着装置、排出装置及びシート有無センサの説明図である。
【図28】 図28は、アコーディオンジャム発生時の定着装置、排出装置及びシート有無センサの説明図である。
【符号の説明】
C5c…シート通過予定時間記憶手段,シート搬送量関連パラメータ予定量記憶手段、C5d…センサ間シート通過予定時間記憶手段,センサ間シート搬送量関連パラメータ予定量記憶手段、C5c1,C5d1…シートジャム発生非判別時間記憶手段、C6…シートジャム発生判別手段、S…シート、t3,t7…シート通過時間,シート搬送量関連パラメータ、t4a,t9a…シートジャム発生非判別時間、t8…センサ間シート通過時間,センサ間シート搬送量関連パラメータ、ta,t4,tb…シート通過予定時間,シート搬送量関連パラメータ予定量、tb…上流側シート通過時間、te,t9…センサ間シート通過予定時間,センサ間シート搬送量関連パラメータ予定量、TM3〜TM7…シート通過時間タイマ,シート搬送量関連パラメータ検出手段、TM8,TM9…センサ間シート通過時間タイマ,センサ間シート搬送量関連パラメータ検出手段、4,SH…シート搬送路、7,21…ジャム検出用シートセンサ、16…フォトセンサ、16a…光源、16b…受光部、17…アクチュエータ、17a…シート接触部、17b…遮光部、21…シート有無センサ、22…シートジャム検出装置。
Claims (4)
- 下記の構成要件(A01),(A05),(A07)を備えたシートジャム検出装置、
(A01)シートが搬送されるシート搬送路に配置され、シート搬送路のシートの有無を検出するジャム検出用シートセンサ、
(A05)前記シートの搬送方向に対して前記ジャム検出用シートセンサの上流の前記シート搬送路に配置され、前記シート搬送路のシートの有無を検出するシート有無センサ、
(A07)シート有りを検出していた前記シート有無センサがシート無しを検出する前に、シート有りを検出していた前記ジャム検出用シートセンサがシート無しを検出した場合に、シートジャムが発生したものと判別する前記シートジャム発生判別手段。 - 下記の構成要件(A010)を備えた請求項1に記載のシートジャム検出装置、
(A010)光を出射する光源と、前記光源から出射した光を受光する受光部とを有するフォトセンサと、
前記シート搬送路内に突出して配置され且つ前記シート搬送路を通過するシートが接触するシート接触部と、前記フォトセンサの光源から出射した光を遮る遮蔽位置と光を通過させる通過位置との間を移動可能な遮光部とを有するアクチュエータと、
を有する前記ジャム検出用シートセンサ。 - 下記の構成要件(A011)を備えた請求項1に記載のシートジャム検出装置、
(A011)光を出射する光源と、前記光源から出射されシート搬送路内のシートで反射した反射光を検出するフォトセンサによって構成された前記ジャム検出用シートセンサ。 - 前記請求項1ないし3のいずれか記載のシートジャム検出装置を備えた画像形成装置。
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CN100522437C (zh) * | 2003-11-06 | 2009-08-05 | 株式会社阿玛达 | 带锯床及其锯齿安装方法、锯齿驱动方法及切断加工方法 |
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