JP4288714B2 - 有機汚泥より肥料を製造する方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水汚泥、水産汚泥あるいは畜産汚泥などの高含水率の有機汚泥より肥料を衛生的かつ効率的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
わが国における下水汚泥の発生量は、下水道の普及が進むにしたがって年々増加しており、今後の下水道の普及や、高度処理の推進などによって発生量は一層増大するものと考えられる。
【0003】
下水汚泥はその約99%が水分であり、これを処分する場合水分を除去することによって、減量化した後処分する。その汚泥の発生量は焼却処分されたものを除いて、平成5年度の1年間では約2億m3 にものぼっている。ここ数年汚泥の焼却乾燥等による減量化が進められているが、脱水ケーキの量は増大している。
【0004】
現在下水汚泥の約5割が埋め立てによって処分されているが、特に大都市を中心として処分地の確保は年々困難になってきている。汚泥の焼却による減量化は処分地の延命化のために必要なことであるが、それもやがては限界を迎えることになるであろう。また、汚泥を不要物として処分するのではなく、適当な方法で再生し、有効利用することは処分地の観点のみならず、地球環境保全の観点からも全世界的に求められている省資源・省エネルギーに資することになろう。こうしたことから汚泥を有効に活用する方法が強く求められている。
【0005】
有効利用の一つの方法として、汚泥を有機肥料の原料として活用する方法が古くから知られている。これはリサイクル農法としても注目されている。
【0006】
しかしながら、下水汚泥、水産汚泥あるいは畜産汚泥は、高分子凝集剤を利用して脱水処理しても、脱水汚泥の含水率が80%以上と高いため、その後の発酵に適切な含水率まで低下させるための水分調整が重要な工程になっている。従来は、この水分調整材料としてムギワラ、もみがら、イナワラ、おがくず、バーク( 樹皮) 等が用いられてきた。しかしながら、脱水汚泥の水分が高すぎるために、これらの水分調整材を添加しても、発酵に好適な水分に調整することがむずかしかった。その結果、好気性発酵が進まず良好な堆肥化が達成されないことがあった。そこでこの問題を解決するため、汚泥の脱水率向上方法が望まれていた。また、汚泥本来の悪臭と堆肥化時に発生する強烈な悪臭が環境上、作業上の問題となってきており、この改善が同時に望まれていた。
【0007】
石炭は世界の一次エネルギーの約30%を占める重要なエネルギーであると共に、豊富な資源量、経済性等を有しているために、その使用量は年々増加しており、日本国内だけでも2000年における一般炭の需要は約8000万トンと見込まれている。その時の灰の発生率を16%として計算すると、なんと石炭灰の発生量は1280万トンに達する。このうちフライアッシュは石炭灰全体の80〜90%を占める。現在、火力発電に伴って発生する石炭灰は40〜45%が有効利用されているが、残りは埋め立て処分されており、埋立地の確保が益々難しい問題となっている。また、石炭灰の埋め立て処分は世界的な環境保護の流れに逆らうことでもあることから、一刻も早い石炭灰の有効利用技術の開発が望まれている。幸いなことに、石炭灰には土壌改良材あるいはホウ素、モリブデンなどの必須微量要素供給源の特殊肥料としての利用がわずかではあるが確立されつつある。
【0008】
本発明はこれから益々増大していく廃棄物を合体させることにより付加価値の高い製品を衛生的かつ効率的に産み出そうとする技術である。両者を利用して肥料を作る例としては、特開昭63-185881 号公報、特開昭57-42785号公報あるいは特開昭59-3089 号公報に開示されるように、有機汚泥にフライアッシュまたはフライアッシュ粗粉を混合する方法がある。しかしながら、これらの方法においては、汚泥を含水率80%程度に脱水した後、フライアッシュを投入し、混合する方法をとっている。この方法だと、汚泥とフライアッシュの混合が不均一になり、悪臭の除去も充分でなく、コンポスト化でもフライアッシュ混合が充分な威力を発揮しない。また、特公平1-27036 号公報には、未燃分(未燃炭素分)含有量の低いフライアッシュ粗粉を一部脱水汚泥に脱水助材として混合後、残りを脱水後添加する方法が開示されている。この発明においても水分調整は充分であるが、汚泥への空気の浸透をフライアッシュが阻害するために充分な好気性発酵が起きない恐れがある。このほかの問題として、フライアッシュを2回にわけて加えるため作業が繁雑であることや、フライアッシュが微粉末であるために脱水後の汚泥への添加時には激しく発塵すること等があげられる。また、特開昭61ー186277 号公報には、脱水汚泥(脱水ケーキ)とフライアッシュを混合し悪臭を除く方法が開示されているが、脱水汚泥にフライアッシュを添加する方法では混合が不充分で全体に均一に分散されないため、悪臭の除去は不完全である。
【0009】
【本発明が解決しようとする問題点】
本発明は、前述の通りの、有機汚泥とフライアッシュとを利用する従来の有機肥料の製造方法において問題となっていた脱水汚泥の高含水率化と、発酵中及び発酵後の悪臭発生の問題を解決することにより、有効な肥料を短期間で製造することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的の達成のために種々検討した結果、脱水前の有機汚泥に未燃炭素分4〜13重量%のフライアッシュを脱水助材および脱臭剤として投入しよく混合した後脱水し、更に脱水後の汚泥に発酵助材としてムギワラ、イナワラ、おがくず、バーク( 樹皮) 等を混合することにより、前述の課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0011】
【発明実施の形態】
本発明は、下水処理場、水産物・畜産物あるいはその他食品加工工程からの廃水の処理に付随して発生する高含水の各種有機汚泥、すなわち、初沈汚泥、活性処理汚泥、混合汚泥およびこれらの消化汚泥に適用される。本発明におけるこれらの汚泥濃度としては、移送や混合・攪拌等の面から0.1〜5重量%が好適であるが、5〜8重量%の比較的高濃度の流動性の少ない汚泥についても適応可能である。
【0012】
次に、これらに混合するフライアッシュは、微粉炭ボイラー、石炭流動層ボイラーから発生する、電機集じん器で捕集された灰であり、未燃炭素分を含んでいる。フライアッシュ中の未燃炭素分の含量は、使用する石炭の産地や組成、燃焼時の形状(粒子径など)、あるいはボイラーの形式、更にはボイラーでの燃焼条件(空気比、燃焼温度など)によって異なり、1重量%〜40重量%のものが存在することが知られている。本発明では、これらのフライアッシュのうち、灰中の未燃炭素分が4重量%以上のものを使用することが好ましい。フライアッシュの未燃炭素分が4重量%未満では、悪臭抑制が不安定であり、かつ不完全となる。一方、フライアッシュ中の未燃炭素分の上限については特に制限はないが、15重量%以下のものであれば、特殊な構造や特別の燃焼条件を必要としない極く一般的なボイラーから発生し、容易に入手できるので好適である。また、この他にボトムアッシュを含む石炭灰、あるいは一般的な焼却設備から排出される焼却灰についても、灰中の未燃炭素分が4重量%以上であれば、粒径数mmから数cmの粗大なものを分別することで適用が可能となる。
【0013】
脱水前の低濃度有機汚泥に対するフライアッシュの投入量は、脱水後の汚泥ケーキの含水率が60〜75重量%になるようにし、有機汚泥に対する添加率としては汚泥固形分当り50重量%以上、200重量%以下が好適である。有機汚泥に対するフライアッシュの添加率が50重量%未満では、脱水汚泥ケーキの含水率が75重量%以上となってしまい流動性の増大によるハンドリング等の問題が出てくるとともに、汚泥の脱臭も充分でなくなり悪臭が残る。一方、有機汚泥に対するフライアッシュの添加率が200重量%以上では、脱水汚泥に対してさらに発酵助材を添加して行う後の発酵させる工程での効率が低下するため、良好な状態での堆肥化がおこなわれないばかりでなく、取り扱う脱水汚泥ケーキ量が増大するという点からも好ましくない。
【0014】
脱水前の有機汚泥にフライアッシュを投入した後加える高分子凝集剤の添加は、経済的並びに効果的観点から0.3〜2.0重量%(対汚泥固形分)が好適である。また、高分子凝集剤のほか、カルシウム系、鉄系、アルミニウム系の無機凝集剤や古紙等の併用もできる。
【0015】
低濃度有機汚泥に対してフライアッシュを添加した後の攪拌は、混合スラリーの濃度ムラがなくなる程度行えばよく、通常のかい形、タービン形、プロペラ形の攪拌機を用いることができる。
【0016】
また、前述したカルシウム系、鉄系、アルミニウム系の無機凝集剤や古紙等を併用する場合、これらの添加の時期に特に制限はなく、低濃度有機汚泥に対して添加するフライアッシュの前後どちらでもよい。高分子凝集剤の添加の時期に関しては、低濃度有機汚泥に対してフライアッシュ等が添加され、攪拌・混合された後に添加する方が高分子凝集剤の性能発揮という点で好ましい。
【0017】
フライアッシュ添加後の脱水処理としては、真空脱水ろ過装置、加圧ろ過装置、遠心脱水装置、ベルトプレス脱水装置、スクリュープレス脱水装置、多重円板型脱水装置等がいずれも適用できる。
【0018】
混合すべき発酵助材としては、ムギワラ、もみがら、イナワラ、おがくず、バーク( 樹皮) 、木片等の有機物の他にゼオライト、造粒フライアッシュ、キルン灰がある。これらの中でも、発酵後に減容する有機物、特に、無機成分が少ないことや形態的な特徴から、それ自体の分解も容易な、ムギワラ、イナワラ、おがくず、バーク( 樹皮) 等が好適である。これらの発酵助材を脱水後の汚泥の含水率が55〜73重量%となるように混合する。脱水汚泥と発酵助材の混合には、スクリューコンベヤー型を用いたが、これ以外にも堆肥用の混合機ならばいずれを使用してもよい。
【0019】
発酵助材を混合した後の汚泥は、野積み法のほか、ロータリーキルン式、多段式、サイロ式、オーガ式、ビン式等の各種発酵槽を用いる方法によって好気性発酵させる。発酵中は、切り返しあるいは強制通風によって汚泥空隙中の酸素濃度を2〜15%に保つ。2%未満では、発酵に要する期間が長くなり、一方15%を超えると通風に要するエネルギーコストが増大し好ましくない。また、発酵温度としては40〜80℃の範囲であれば特に問題はないが、コンポスト化の反応速度を高いレベルに維持するためには、50〜70℃が好適である。なお、発酵期間は、有機汚泥及び脱水助材の種類、あるいはこれらの混合割合、発酵前の汚泥水分、発酵方法によって異なるが、好気性発酵の場合、短いもので1〜3日、長いもので60日程度であるが、肥料化の状況にあわせて適切な範囲を決定する必要があるため、特に限定はされない。また、より簡便な方法として、嫌気性発酵も適用可能であるが、この場合には半年から1年の発酵期間が必要である。
【0020】
【作用】
本発明では、脱水前の低濃度の有機汚泥に対して、フライアッシュを添加し、攪拌によって均一に混合した後脱水する。添加されたフライアッシュによって脱水効率が向上すると同時に、フライアッシュ中に4重量%以上含まれ脱臭性能を有する未燃炭素分が、悪臭発生源となる有機汚泥中に均一に分散されるため悪臭の除去が非常に効率よく達成される。また更に、脱水後にムギワラ等の発酵助材を添加することにより、汚泥中に空気を充分浸透させることができる空隙構造を形成させる。これにより、その後の好気性発酵を安定して継続させることができ、前工程で添加したフライアッシュ中の未燃物の効果も相まって、悪臭発生もなく良好な状態での堆肥化が達成されるものと考えられる。
【0021】
【実施例】
未燃炭素分の異なるフライアッシュの脱臭性能を測定した。なお、ここでのフライアッシュ中の未燃炭素分は、サンプルを酸素中で強熱分解して二酸化炭素とする方法によって定量した(丸善発行、第4版実験化学講座15、p167〜172 )。また、このほかJIS A-6201の強熱減量をはかる方法によっても、未燃炭素分の近似値を得ることができ、定簡便法として充分有効に活用できる。
【0022】
( フライアッシュの脱臭性能)
0.1%のメチルメルカプタン標準溶液2mlを500ml容ガス洗浄びんに入れ、一方の1口を12cmφのU字管と繋ぎ、ガス検知管(ガステック社製)でガスを吸引することによってメルカプタンの濃度を測定した。このとき、3gのフライアッシュをU字管に詰めてその脱臭性能を測定した(図1参照)。
【0023】
その結果を表1、図2に示す。明らかに、未燃炭素分4%以上のフライアッシュが脱臭性能に優れていることがわかる。以下の実施例および比較例においては、表1に示した未燃炭素分4.2%のフライアッシュを用いた。
【0024】
[実施例1]
終末処理場において、消化汚泥(固形分濃度1.7重量%)の脱水試験をおこなった。ここで、フライアッシュの脱水助材および脱臭剤としての効果を確認した。消化汚泥の固形分に対して118重量%のフライアッシュを添加した後、高分子凝集剤0.84重量%(対汚泥固形分)を添加した。引き続きベルトプレスで脱水した。脱水ケーキの含水率は73.6重量%で、悪臭はほとんどなかった。この結果を表2に示す。
【0025】
次に、この脱水汚泥5000kgと含水率10重量%のムギワラ500kgをスクリューコンベヤー方式の混合機により混合し、コンポスト化サンプルを調整した。
【0026】
コンポスト化の試験は、周囲を断熱材で覆った試験用の箱(内容量2m3 )を用いて行った。コンポスト化サンプルを試験箱にいれ、コンポスト化した。切り返しは、それぞれ25日目、67日目および88日目におこなった。サンプルの温度を100日に渡って測定した。含水率は試験期間中5回測定した。臭気濃度に関してはコンポスト化の最初と最後に測定した。この結果を図3、4および表4、5示す。
【0027】
[比較例1]
終末処理場で通常おこなわれているフライアッシュを脱水時に添加しない方法でのコンポスト化試験をおこなった。消化汚泥(固形分濃度1.7重量%)に初沈汚泥(固形分濃度4.0重量%)を30重量%添加し、それに高分子凝集剤を0.78重量%(対汚泥固形分)添加して、ベルトプレスで脱水した。脱水ケーキの含水率は80.9%で、悪臭はまったく除去できていない状態であった。この結果を表2に示す。
【0028】
比較例1と同じ脱水汚泥5000kgと、フライアッシュ500kgおよび含水率10重量%のムギワラ500kgをスクリューコンベヤー方式の混合機により混合し、コンポスト化サンプルを調整した(表3)。
【0029】
コンポスト化の試験は、実施例1と同様の試験箱を用い、切り返し、温度・含水率・臭気濃度の測定についても実施例1と同じ間隔日数で行った。この結果を図3、4および表4、5示す。
【0030】
[比較例2]
比較例1と同じコンポスト化に供するサンプルを用いてコンポスト化の試験をおこなった(表3)。
【0031】
次に、この脱水汚泥5000kgと含水率10重量%のムギワラ500kgをスクリューコンベヤー方式の混合機により混合し、コンポスト化サンプルを調整した。
【0032】
コンポスト化の試験は、実施例1と同様の試験箱を用い、切り返し、温度・含水率・臭気濃度の測定についても実施例1と同じ間隔日数で行った。この結果を図3、4および表4、5示す。
【0033】
[実施例2]
実施例1と同じ消化汚泥(固形分濃度1.7重量%)を用いて脱水試験を行った。消化汚泥の固形分に対して88重量%のフライアッシュを添加した後、高分子凝集剤0.87重量%(対汚泥固形分)を添加した。引き続きベルトプレスで脱水した。脱水ケーキの含水率は73.2重量%で、悪臭はかなり低減されていた。この結果を表2に示す。
【0034】
実施例1と同様な方法でコンポスト化の試験を行い、発酵は成功し良質な堆肥を得ることができた。発酵後の悪臭は無かった。
【0035】
[実施例3]
実施例1と同じ消化汚泥(固形分濃度1.7重量%)を用いて脱水試験を行った。消化汚泥の固形分に対して176重量%のフライアッシュを添加した後、高分子凝集剤0.72重量%(対汚泥固形分)を添加した。引き続きベルトプレスで脱水した。脱水ケーキの含水率は71.0重量%で、悪臭はほとんどなかった。この結果を表2に示す。
【0036】
実施例1と同様な方法でコンポスト化の試験を行い、発酵は成功し良質な堆肥を得ることができた。発酵後の悪臭は無かった。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【発明の効果】
実施例1と比較例1、2を比較すると、コンポスト化期間の含水率の減少はやはり実施例1が一番大きく、2番目が比較例2であった。フライアッシュを加えていない、比較例1に関しては100日の試験を経過しても含水率の低下は少なかった(図4参照)。このようにコンポスト化による含水率の変化に関してもフライアッシュは効果があった(図4)。
【0043】
臭気に関しては、堆肥化4日目のデータ(表4)で見ると、フライアッシュをまったく使用しないもの(比較例1)と比べて脱水時にフライアッシュを使用したもの(実施例1)はもっとも臭気濃度が低下しており、脱水後にフライアッシュを混ぜたもの(比較例2)も、臭気濃度の低下は大きかった。このようにフライアッシュを汚泥に作用させることにより汚泥本来の悪臭を低減できた。
【0044】
また、コンポスト化試験終了後、同様に臭気濃度を測定したところ(表5参照)、比較例1、比較例2の臭気濃度はコンポスト化初期に比較してかなり低下していたが、実施例1に関しては臭気濃度は比較例1、比較例2より、高くなっていた。しかしながら、実施例1の臭気はコンポスト特有の放線菌から発する臭いになっており、コンポスト化が完全に達成されたことを示していた。
【0045】
これらの試験結果より、下水汚泥の脱水時にフライアッシュを脱水助材として添加することにより、下水汚泥のコンポスト化は従来のものよりも優れたものとなった。
【0046】
このように本発明のフライアッシュを汚泥の固形分当たり50〜200重量%添加する方法では、初沈汚泥を添加する通常の方法に比べ、脱水性が向上し、脱水ケーキの水分は10%前後低下した。また、悪臭に関しても、通常の方法に比べ大幅に低減でき、フライアッシュ88重量%の添加では極わずか残ったものの、118重量%および176重量%の添加では完全に除去することができた。更に、その後の堆肥化試験についても、脱水時のフライアッシュ添加と、発酵時の発酵助材の添加によって良好な結果を得た。
【0047】
以上のように、本発明の方法により、有機汚泥から効率よくかつ良好な有機肥料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 脱臭性能測定に用いた装置を示す図である。
【図2】 フライアッシュ中の未燃炭素分(重量%)と脱臭性能の関係を示すグラフである。
【図3】 コンポスト化試験におけるサンプルの温度変化を示すグラフである。また、試験期間中の気温変化のグラフも示した。
【図4】 コンポスト化試験におけるサンプルの含水率の変化を示すグラフである。
Claims (1)
- 有機汚泥より肥料を製造する方法において、(1)脱水前の有機汚泥に対して、未燃炭素分を4重量%以上含有するフライアッシュを有機汚泥の固形分当り50〜200重量%加え、攪拌・混合する工程、(2)次いで高分子凝集剤を該混合汚泥の固形分当り0.3〜2.0重量%加え攪拌し、含水率60〜75重量%に脱水する工程、(3)次いで前工程で得られた脱水汚泥に対して、発酵助材としてムギワラ、イナワラ、おがくず、バーク(樹皮)等を添加後の汚泥の含水率が55〜73重量%になるように加えて混合した後発酵させる工程、からなる有機汚泥より肥料を製造する方法。
以上の補正内容は、特許法第17条の2第3項の規定に違反しないものであります。
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