JP4288321B2 - パイプベンダー、およびパイプ曲げ加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパイプベンダー、およびパイプ曲げ加工方法に係り、特に対象パイプの最終の曲げ予定部の曲げ加工が迅速かつ効率的に行え、構造が簡単にして部品数も少なく製作および組立は簡単にして製作コスト、設備費等を安価になし得るパイプベンダー、およびパイプ曲げ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、対象パイプのパイプ曲げ加工を行うパイプベンダーは、通常、対象パイプの管端部を外周側から把持するチャックと対象パイプの曲げ予定部を曲げ型との間で挟圧保持するクランプ台のチャック側に位置して対象パイプの曲げ予定部を曲げ型との間で挟圧保持するプレッシャ台とを備えている。
そして、対象パイプの終端部の加工を効率良く行わせるためのパイプベンダーとして、従来より提案されているものは、対象パイプの管端面に対して先端を接当作用させる小径の出退扞状具を、チャックの中心軸芯上でチャック先端よりも突出する作用状態とチャック奥部に引退する引退状態とに切り換え操作自在に設け、対象パイプの管芯方向に並ぶ複数の曲げ予定部のうち、チャック側の管端近傍に位置する最終の曲げ予定部以外の曲げ予定部については、パイプ管端部を把持したチャックをその中心軸芯方向に移動させるとともに中心軸芯周りで回動させて、曲げ予定部を所要の回動姿勢で前記曲げ型に対する適切位置に位置させ、クランプ台と前記プレッシャ台とにより曲げ予定部を挟圧保持した状態で、対象パイプの管端部を把持するチャックにより対象パイプの管端部を中心軸芯方向に押圧付勢しながら、クランプ台を曲げ型と一体的にプレッシャ台からの離間側に回動させて曲げ予定部に曲げ加工を施すものであった。
しかも、最終の曲げ予定部については、出退扞状具の引退状態でパイプ管端部を把持させたチャックをその中心軸芯方向に移動させるとともに中心軸芯周りで回動させて、最終の曲げ予定部を所要の回動曲げ姿勢で前記曲げ型に対する適切位置に位置させる。その後、チャックのパイプ管端部に対する把持を解除した状態でチャックをその中心軸芯方向でプレッシャ台との非干渉位置まで引退移動させる。
引き続き、クランプ台とプレッシャ台とにより最終の曲げ予定部を挟圧保持した状態で、作用状態に切り換えた出退扞状具により対象パイプの管端を押圧付勢しながらクランプ台を曲げ型と一体的にプレッシャ台からの離間側に回動させて、最終の曲げ予定部に曲げ加工を施すものである。
従って、このパイプベンダーは、チャックとプレッシャ台との接当干渉を回避するに足る離間寸法を確保し、曲げ加工後に対象パイプの最終の管端の不必要部分を切り捨てる後処理を必要とはしないものである(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3171696号公報(第1−8頁、図1−図10)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の上記従来のパイプベンダーは、対象パイプの最終の曲げ加工を行うには、先ず出退扞状具の引退状態でパイプ管端部を把持させたチャックを中心軸芯方向に送り用の駆動用シリンダの操作により移動させ、曲げ方向変更用のモータを中心軸芯周りで回動させて、最終の曲げ予定部を曲げ型に対する適切位置に位置させる。その後、チャックのパイプ管端部に対する把持を爪開閉用のシリンダを駆動することにより解除した状態で駆動用シリンダを駆動操作してチャックをその中心軸芯方向でプレッシャ台との非干渉位置まで引退移動させる。それから、クランプ台とプレッシャ台とにより最終の曲げ予定部を挟圧保持した状態で、作用状態に切り換えた出退扞状具により対象パイプの管端を、前記駆動用シリンダとは個別に設けた出退操作用シリンダを駆動操作することにより押圧付勢しながらクランプ台を曲げ型と一体的にプレッシャ台からの離間側に回動させて対象パイプの最終の曲げ予定部に曲げ加工を施すものである。
従って、特許文献1に記載の上記従来のパイプベンダーは、対象パイプの最終の曲げ加工を行うのに、駆動用シリンダにより軸芯方向に進退するチャックに対して駆動用シリンダとは個別の出退操作用シリンダを駆動操作することにより対象パイプの管端面に対して先端を接当作用させる小径の出退扞状具を、チャックの中心軸芯上でチャックの先端よりも突出する作用状態とチャック奥部に引退する引退状態とに切り換え操作自在に設け、しかも、チャックを進退させるための駆動用シリンダと、出退扞状具を進退させるための出退操作用シリンダとの個別の駆動源を必要とするので、最終の曲げ予定部の曲げ加工を行うのに工程数が増え、多くの時間と手間がかかるとともに稼働には多くの消費電力が必要になり、しかも、構造および制御系が複雑になり、部品数も多くなるため、製作および組立が容易には行えず、製作コスト、設備費等が高価になっていた。
【0005】
本発明は上記従来の不都合を解決するとともに、対象パイプの最終の曲げ予定部の曲げ加工を行うための工程数が省略化されて迅速かつ効率的に最終の曲げ予定部の曲げ加工が行え、また、稼働に要する消費電力が少なくて済み、しかも構造および制御系が簡素化され、部品数も少なくなるため、製作および組立が容易になり、製作コスト、設備費等が安価なパイプベンダー、およびパイプ曲げ加工方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みなされ、請求項1に記載の発明は、対象パイプの管端部を外周側から把持するチャックと、対象パイプの曲げ予定部に対する曲げ案内用の円弧状部を形成した曲げ型と、対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するクランプ台と、該クランプ台のチャック側に位置して対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するプレッシャ台とを備え、前記対象パイプの管芯方向に並ぶ複数の曲げ予定部のうち、チャック側の管端近傍に位置する最終の曲げ予定部以外の曲げ予定部については、前記対象パイプの管端部を把持させた前記チャックをその中心軸芯方向に移動させるとともに中心軸芯周りで回動させて、前記曲げ予定部を所要の回動姿勢で前記曲げ型に対する適切位置に位置させ、前記クランプ台と前記プレッシャ台とにより曲げ予定部を挟圧保持した状態で、対象パイプの管端部を把持する前記チャックにより対象パイプの管端部を中心軸芯方向に押圧付勢しながら、前記クランプ台を前記曲げ型と一体的に前記プレッシャ台からの離間側に回動させて曲げ予定部に曲げ加工を施すパイプベンダーにおいて、
対象パイプの最終の曲げ予定部の曲げ加工時に、対象パイプの管端部内に配挿可能になるマンドレルが、中心軸芯方向に移動可能にプッシュロッド内に挿入され、
前記プッシュロッドは全体が略筒状に形成され、前端は前記チャックの後退移動時に前記マンドレルの先端側に形成された膨拡状の係合肩部が係脱可能に設けられ、
前記プッシュロッドには、係合部と、第1の外鍔部と、第2の外鍔部と、が設けられ、
前記係合部が、前端外周に前記対象パイプの管端部内に係止可能に設けられ、
前記第1の外鍔部が、前記プッシュロッドの中間部外周に前記対象パイプの最終の曲げ予定部の曲げ加工時において前記チャックの把持爪が係合されて、押圧可能に設けられ、
前記第2の外鍔部が、前記チャック内に設けた収容孔内に前記プッシュロッドが摺動可能に収容される時にストッパに当接可能に前記プッシュロッドの後端外周に設けられ、
前記対象パイプの最終の曲げ予定部における曲げ加工時に、前記対象パイプの管端部に対する前記チャックの把持爪による把持が解除されて前記チャックが前記プレッシャ台との非干渉位置まで後退移動されると、対象パイプの管端に前記係合部が係合されて、前記チャックの前端から前記プッシュロッドの前半部が、突出するように設けられ、
前記チャックの把持爪が、前記プッシュロッドの前記第1の外鍔部と前記第2の外鍔部との間の外周後方部を把持するように設けられ、
前記チャックが前記プッシュロッドを介して前記対象パイプの管端を押圧することにより、前記クランプ台が前記曲げ型と一体に前記プレッシャ台からの離間側に回動して前記対象パイプの最終の曲げ予定部を曲げ加工するようにチャックが設けられ、
そして、前記チャックの把持爪による前記プッシュロッドの前記外周後方部に対する把持が解除された時に、前記マンドレルの前記係合肩部が前記プッシュロッドの前記前端に係合されて、前記プッシュロッドが、前記マンドレルの後退に伴い前記チャック内に復帰可能に内装されるように設けられることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において前記プッシュロッドが、対象パイプの管端部の最終の曲げ予定部の曲げ加工時に、対象パイプの管端部の後部とチャックの前端に設けたチャックの把持爪に対し配装されてチャックを中心軸芯方向に押圧自在となるように設けられ、そして、前記プッシュロッドが、前記チャックの把持爪によりチャックとともに共用の駆動源により中心軸芯方向に押圧されて、前記対象パイプの最終の曲げ予定部が前記曲げ型と一体に前記プッシャ台からの離間側に回動されることにより、前記プッシュロッドが、前記最終の曲げ予定部に曲げ加工を施すようにされていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、対象パイプの管端部を外周側から把持するチャックと、対象パイプの曲げ予定部に対する曲げ案内用の円弧状部を形成した曲げ型と、対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するクランプ台と、該クランプ台のチャック側に位置して対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するプレッシャ台とを備えたパイプベンダーであって、前記対象パイプの管芯方向に並ぶ複数の曲げ予定部のうち、前記チャック側の管端近傍に位置する最終の曲げ予定部以外の曲げ予定部については、前記対象パイプの管端部を把持した前記チャックをその中心軸芯方向に移動させるとともに中心軸芯周りで回動させて、前記曲げ予定部を所要の回動姿勢で前記曲げ型に対する適切位置に位置させることにより、前記クランプ台と前記プレッシャ台とにより前記曲げ予定部を挟圧保持した状態で、対象パイプの管端部を把持する前記チャックにより対象パイプの管端部を押圧付勢しながら、前記クランプ台を前記曲げ型と一体的に前記プレッシャ台からの離間側に回動させて前記曲げ予定部に曲げ加工を施すパイプ曲げ加工方法において、
前記対象パイプの管端部内に配挿可能とするマンドレルを、全体が略筒状のプッシュロッド内に中心軸芯方向に移動可能に挿入して、前記プッシュロッドを対象パイプの管端部を把持する前記チャック内に挿脱可能に収容する工程と、
前記対象パイプの最終の曲げ予定部における曲げ加工時に、前記対象パイプの管端部に対する前記チャックの把持爪による把持を解除して前記チャックを前記プレッシャ台との非干渉位置まで移動させて、前記プッシュロッドの前端外周に設けられた係合部を対象パイプの管端部内に係合して前記チャックの前端から前記プッシュロッドの前半部を突出させる工程と、
前記プッシュロッドの中間部外周に設けられた第1の外鍔部と前記プッシュロッドの後端部外周に設けられた第2の外鍔部との間の外周後方部を前記チャックの前記把持爪が把持して、前記チャックが前記プッシュロッドを介して前記対象パイプの管端を押圧することにより、前記クランプ台を前記曲げ型と一体に前記プレッシャ台からの離間側に回動させ、前記対象パイプの最終の曲げ予定部に曲げ加工を施す工程と、
前記チャックの把持爪による前記プッシュロッドの前記外周後方部に対する把持を解除した時に、前記マンドレルの先端側に設けた係合肩部が前記プッシュロッドの前端に係合されて、前記プッシュロッドを、前記マンドレルの後退に伴い前記チャック内に内装するように復帰させる工程と、
を有することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に従って本発明の実施の形態の具体例の詳細を説明する。
図1は本発明のパイプベンダーの一実施形態を示し、対象パイプの最終の曲げ予定部に曲げ加工を施している状態の断面図、図2は同じくプッシュロッドを介して対象パイプの管端部を中心軸芯方向に押圧する状態の断面図、図3は同じくプッシュロッドがチャック内に収納されている拡大断面図、図4は同じくプッシュロッドを介して対象パイプの管端部を中心軸芯方向に押圧する状態の拡大断面図、図5は本発明のパイプベンダーの全体構成を示す側面図、図6は同じく平面図、図7は側面図、図8は斜視図である。
【0011】
本実施形態のベンダーでは、対象パイプPの管端部P1を外周側から把持するチャック1と、対象パイプPの曲げ予定部に対する曲げ案内用の円弧状部2mを形成した曲げ型2と、対象パイプPの曲げ予定部を前記曲げ型2との間で挟圧保持するクランプ台3と、該クランプ台3のチャック1側に位置して対象パイプPの曲げ予定部を前記曲げ型2との間で挟圧保持するプレッシャ台4とを備え、対象パイプPの管芯方向に並ぶ複数の曲げ予定部のうち、チャック1側の管端近傍に位置する最終の曲げ予定部以外の曲げ予定部については、対象パイプPの管端部P1を把持させた前記チャック1をその中心軸芯方向Iに移動させるとともに中心軸芯周りWで回動させて、曲げ予定部を所要の回動姿勢で前記曲げ型2に対する適切位置に位置させ、前記クランプ台3と前記プレッシャ台4とにより曲げ予定部を挟圧保持した状態で、対象パイプPの管端部P1を把持する前記チャック1により対象パイプPの管端部P1を中心軸芯方向Iに押圧付勢しながら、前記クランプ台3を前記曲げ型2と一体的に前記プレッシャ台4からの離間側に回動させて曲げ予定部に曲げ加工を施す点は特許文献1に記載の従来のパイプベンダーと略同様の構成を採用し、同様の作用である。
【0012】
しかしながら、本実施形態のパイプベンダーでは、プッシュロッド50を前記チャック1内に挿脱可能に設けている。
このプッシュロッド50は、図1、図2に示すように、全体が略筒状に形成され、通常時にはチャック1内に設ける収容孔1a内に収容され(図3参照)、内部には対象パイプPの管端部P1内に配挿可能なマンドレル51が中心軸芯方向Iに移動可能に挿入され、前端はチャック1の後退移動時に前記マンドレル51の先端側に形成する膨拡状の係合肩部51aに係脱可能に設けられるとともに前端は対象パイプPの管端部P1に係脱可能な係合部52Aが形成され、中間部外周にはチャック1の押圧時にチャック1の把持爪1Aが係合可能な第1の外鍔部52Bが形成され、後端には収容孔1a内にプッシュロッド50を収納する時に摺動可能にストッパ53に当接可能な第2の外鍔部52Cが形成されている。対象パイプPの管端部P1に係脱可能な係合部52Aとしては、例えば図示する実施形態では小径な係合段部が採用される。
そして、該プッシュロッド50は、図3に示すようにチャック1内に収容された状態で対象パイプPの管端部P1を把持する前記チャック1が中心軸芯方向Iに移動されるとともに中心軸芯周りWで管端部P1が回動されることにより対象パイプPの管端部P1の最終の曲げ予定部を所要の回動姿勢で曲げ型2に対する適切位置に設置可能に設けられる。
【0013】
そして、対象パイプPの管端部P1に対する前記チャック1の把持が解除された状態にて図に示すように前記チャック1が中心軸芯方向Iで、かつ前記プレッシャ台4との非干渉位置Jまで後退移動されると、図3に示すように該チャック1の収容孔1a内に収容されているプッシュロッド50は、対象パイプPの管端部P1の最終の曲げ予定部の曲げ加工時に、対象パイプPの管端部P1の後部と前記チャック1の外部前方Fに少なくとも前半部が突出される。
すなわち、プッシュロッド50は、対象パイプPの管端部P1の最終の曲げ予定部の曲げ加工時に、対象パイプPの管端部P1とチャック1の前端に設けるチャック1の複数の把持爪1Aとに対して配挿される。また、マンドレル51の先端側は、対象パイプPの終段側の曲げ予定部に曲げ加工を容易かつ迅速に施せるように、管端部P1を中心軸芯周りWに回動するのに追従して屈曲可能になるように先端部側が分割された複数個が連結されている。
【0014】
そして、中心軸芯方向Iに押圧自在に設けた前記チャック1の把持爪1Aによりプッシュロッド50を介して対象パイプPの管端部P1をチャック1とともに共用の駆動源としての駆動用シリンダ54により中心軸芯方向Iに押圧しながら前述のように前記クランプ台3を前記曲げ型2と一体に前記プレッシャ台4からの離間側に回動させて前記対象パイプPの最終の曲げ予定部に曲げ加工を施すことができる。
55はチャック1を搭載する基台Bに係止され、架台K上に長手方向にスプロケット56,57を介して懸架された回転受動部品としての2本のチェーンであり、このチェーン55,55は架台Kに備えたモータM,Mのモータシャフトに装着するスプロケット56,56が係合することにより駆動用シリンダ54の駆動と共働してチャック1を備えた基台Bは中心軸芯方向Iに案内移動される。
なお、図中58は基台Bに設けられ、チャック1からプッシュロッド50の少なくとも前半部を突出するためのシリンダであり、59はチャック1の把持爪1Aを開閉するためのシリンダである。
【0015】
本発明のベンダーの一実施形態は以上の構成からなり、対象パイプPの最終の曲げ予定部の曲げ加工を行うには、先ず、プッシュロッド50が収容孔1a内に収容された状態のチャック1は、対象パイプPの管端部P1を把持爪1Aにより把持した状態で、駆動用シリンダ54が駆動するのと、このように駆動用シリンダ54が駆動するのと共働して架台Kに備えたモータM,Mが駆動することによりモータシャフトに装着したスプロケット56,56によりチェーン55,55が回転移動されることにより基台B毎中心軸芯方向Iに移動される。
【0016】
この際、対象パイプPの管端部P1の最終の曲げ予定部を所要の回動姿勢で曲げ型2に対する適切位置に設置させておく。しかも、チャック1に設けた収容孔1a内に収容されている前記プッシュロッド50は、その先端に係合部52Aとしての係止段部が設けられているので、シリンダ58が駆動されることによりチャック1の収容孔1a内から少なくとも前半部が突出されれば、対象パイプPを中心軸芯方向Iに移動した場合に、この係止段部が対象パイプPの管端部P1内に容易に係止され、対象パイプPと一体になる。
【0017】
次いで、対象パイプPの管端部P1に対するチャック1の把持爪1Aによる把持が解除されて緩むと、駆動用シリンダ54が駆動するのと、モータM,Mが駆動してチェーン55,55が回転駆動することにより、前記チャック1が中心軸芯方向Iで、かつ前記プレッシャ台4との非干渉位置Jまで基台B毎後退移動される。
【0018】
そして、チャック1が中心軸芯方向Iで、かつ前記プレッシャ台4との非干渉位置Jまで後退移動されると、プレッシャ台4は閉まり、クランプ台3により対象パイプPの管端部P1の最終の曲げ予定部を挟圧保持する。
【0019】
こうして、チャック1が中心軸芯方向Iにプレッシャ台4との非干渉位置Jまで後退移動されると、チャック1の収容孔1a内に収容されていたプッシュロッド50は、その前端に設けた係合部52Aが前述のように対象パイプPの管端部P1内に係止されることによりチャック1の収容孔1aから少なくとも前半部が突出される(図3,図4参照)。しかも、チャック1の把持爪1Aは、プッシュロッド50に対して、その中間部に形成される第1の外鍔部52Bと、プッシュロッド50の後端に形成される第2の外鍔部52Cとの間に位置される。
【0020】
そして、プッシュロッド50がチャック1の収容孔1aから前方の大半部が突出されて対象パイプPの管端部P1との間に配置された後に、シリンダ59が駆動されることによりチャック1の把持爪1Aを閉じると、この把持爪1Aはプッシュロッド50の中間部に形成される第1の外鍔部52Bに係止され、プッシュロッド50を把持するとともにプッシュロッド50の後端に設けた第2の外鍔部52Cとの間に係入される(図4参照)。
【0021】
その後、共用の駆動源としての駆動用シリンダ54が駆動されるのと、モータM,Mが駆動するのとからチャック1が前進されると、チャック1の把持爪1Aが第1の外鍔部52Bに係合されているプッシュロッド50を介して対象パイプPの管端部P1を中心軸芯方向Iに押圧するので、クランプ台3が曲げ型2と一体にプレッシャ台4からの離間側に回動されることにより対象パイプPの管端部P1における最終の曲げ予定部に曲げ加工が施される。
【0022】
その後、再び共用の駆動源としての駆動用シリンダ54を駆動されるのと、モータM,Mが回転駆動しチェーン55,55が回転、移動するのとからチャック1が後退する。そして、シリンダ59が駆動して把持爪1Aが開かれると、対象パイプPの終段の曲げ予定部内に挿入されていたマンドレル51が対象パイプPとプッシュロッド50との内部を後退する。そして、プッシュロッド50の前端は、その前端がマンドレル51の先端側に設けられている膨拡状の係合肩部51aに係合されるので、プッシュロッド50はマンドレル51の後退に伴い、把持爪1Aが開かれたチャック1の収容孔1a内にストッパ53に当接するまでマンドレル51により引き込まれて後退されることにより収容され、旧位に復し、次期の対象パイプPの終段曲げ加工に備える。
【0023】
このように、本実施形態のパイプベンダーは、特許文献1に記載の従来のパイプベンダーにおいては、対象パイプの最終の曲げ予定部に曲げ加工を施す際に、曲げ型に対して対象パイプの最終の曲げ予定部を適切位置に位置させ、次いでチャックのパイプ管端部に対する把持を爪開閉用のシリンダを駆動して解除した状態で駆動用シリンダを駆動操作してチャックをその中心軸芯方向でプレッシャ台との非干渉位置まで引退移動させた後に、クランプ台とプレッシャ台とにより最終の曲げ予定部を挟圧保持した状態で、前記駆動用シリンダとは個別に設けた出退操作用シリンダを駆動操作することにより作用状態に切り換えた出退扞状具により対象パイプの管端を押圧付勢して対象パイプの最終の曲げ予定部に曲げ加工を施すようにしているのとは異なり、チャック1内に収容されているプッシュロッド50を、対象パイプPの管端部P1と前記チャック1の外部前方に少なくとも前方の大半部が突出されるプッシュロッド50を介してチャック1により対象パイプPを押圧しながらクランプ台3を曲げ型2と一体にプレッシャ台4からの離間側に回動させて対象パイプPの最終の曲げ予定部に曲げ加工を施す構成を採用している。
【0024】
従って、本実施形態のパイプベンダーでは、特許文献1のように駆動用シリンダとは個別に設けた出退操作用シリンダを駆動操作することにより作用状態に切り換えた出退扞状具により対象パイプの管端部を押圧付勢するのではなく、シリンダ58を駆動することにより対象パイプPの管端部P1とチャック1の外部前方との間にプッシュロッド50の少なくとも前方の大半部を突出させたり、またはプッシュロッド50は対象パイプPの最終の曲げ加工を施した後は、チャック1の把持爪1Aによる外周への把持が解放されてチャック1に対する連係が断たれ、該チャック1を進退する駆動源としての駆動シリンダー54、モータM,Mとは分断されて駆動力の影響を受けない状態になり、チャック1の収容孔1a内に収容される。そして、対象パイプPの最終の曲げ予定部に曲げ加工を行うのに、プッシュロッド50を介してチャック1の把持爪1Aにより把持した状態で対象パイプPを中心軸芯方向Iへ押圧、移動させて最終の曲げ予定部に曲げ加工を行うので、対象パイプPの管端部P1を中心軸芯方向Iに押圧するための装置・構造並びに工程が複雑化することなく簡単になり、また工程数が省略化され、迅速かつ効率的に、しかも確実に対象パイプPの管端部P1の最終の曲げ予定部に曲げ加工を行うことができる。また、本実施形態では、対象パイプPの最終に曲げ加工を施すのに、管端部P1をプッシュロッド50にて押圧、移動させる場合に、プッシュロッド50をチャック1に対して少なくとも前半部を突出させて行うようにしているが、これに限ることなくプッシュロッド50はチャック1の前方に完全に突出されてから、チャック1の前端にて押圧されるようにする場合でも本発明の適用範囲である。
【0025】
また、チャック1の進退移動動作と、対象パイプPの最終の曲げ加工に要する押圧動作とは、共用の駆動源としての1つの駆動シリンダー54を駆動することにより行われるのと、この駆動シリンダー54を駆動するのと協同して架台Kに備えたモータM,Mを駆動させてそのモータシャフトに装着したスプロケット56,56によりチェーン55,55を回転、移動させることによりチャック1を確実に移動案内するので、前記モータM,Mの稼働に要する消費電力が少なくて済むとともにこのモータを小容量にすることができるため、構造および制御系が簡素化され、部品数も少なくなり、製作および組立が容易になり、製作コスト、設備費等は安価になる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の発明は以上のように、対象パイプの管端部を外周側から把持するチャックと、対象パイプの曲げ予定部に対する曲げ案内用の円弧状部を形成した曲げ型と、対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するクランプ台と、該クランプ台のチャック側に位置して対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するプレッシャ台とを備え、前記対象パイプの管芯方向に並ぶ複数の曲げ予定部のうち、チャック側の管端近傍に位置する最終の曲げ予定部以外の曲げ予定部については、前記対象パイプの管端部を把持させた前記チャックをその中心軸芯方向に移動させるとともに中心軸芯周りで回動させて、前記曲げ予定部を所要の回動姿勢で前記曲げ型に対する適切位置に位置させ、前記クランプ台と前記プレッシャ台とにより曲げ予定部を挟圧保持した状態で、対象パイプの管端部を把持する前記チャックにより対象パイプの管端部を中心軸芯方向に押圧付勢しながら、前記クランプ台を前記曲げ型と一体的に前記プレッシャ台からの離間側に回動させて曲げ予定部に曲げ加工を施すパイプベンダーにおいて、対象パイプの最終の曲げ予定部の曲げ加工時に、対象パイプの管端部内に配挿可能になるマンドレルが、中心軸芯方向に移動可能にプッシュロッド内に挿入され、前記プッシュロッドは全体が略筒状に形成され、前端は前記チャックの後退移動時に前記マンドレルの先端側に形成された膨拡状の係合肩部が係脱可能に設けられ、前記プッシュロッドには、係合部と、第1の外鍔部と、第2の外鍔部と、が設けられ、前記係合部が、前端外周に前記対象パイプの管端部内に係止可能に設けられ、前記第1の外鍔部が、前記プッシュロッドの中間部外周に前記対象パイプの最終の曲げ予定部の曲げ加工時において前記チャックの把持爪が係合されて、押圧可能に設けられ、前記第2の外鍔部が、前記チャック内に設けた収容孔内に前記プッシュロッドが摺動可能に収容される時にストッパに当接可能に前記プッシュロッドの後端外周に設けられ、前記対象パイプの最終の曲げ予定部における曲げ加工時に、前記対象パイプの管端部に対する前記チャックの把持爪による把持が解除されて前記チャックが前記プレッシャ台との非干渉位置まで後退移動されると、対象パイプの管端に前記係合部が係合されて、前記チャックの前端から前記プッシュロッドの前半部が、突出するように設けられ、前記チャックの把持爪が、前記プッシュロッドの前記第1の外鍔部と前記第2の外鍔部との間の外周後方部を把持するように設けられ、前記チャックが前記プッシュロッドを介して前記対象パイプの管端を押圧することにより、前記クランプ台が前記曲げ型と一体に前記プレッシャ台からの離間側に回動して前記対象パイプの最終の曲げ予定部を曲げ加工するようにチャックが設けられ、そして、前記チャックの把持爪による前記プッシュロッドの前記外周後方部に対する把持が解除された時に、前記マンドレルの前記係合肩部が前記プッシュロッドの前記前端に係合されて、前記プッシュロッドが、前記マンドレルの後退に伴い前記チャック内に復帰可能に内装されるように設けられ、また、請求項3に記載の発明は、対象パイプの管端部を外周側から把持するチャックと、対象パイプの曲げ予定部に対する曲げ案内用の円弧状部を形成した曲げ型と、対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するクランプ台と、該クランプ台のチャック側に位置して対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するプレッシャ台とを備えたパイプベンダーであって、前記対象パイプの管芯方向に並ぶ複数の曲げ予定部のうち、前記チャック側の管端近傍に位置する最終の曲げ予定部以外の曲げ予定部については、前記対象パイプの管端部を把持した前記チャックをその中心軸芯方向に移動させるとともに中心軸芯周りで回動させて、前記曲げ予定部を所要の回動姿勢で前記曲げ型に対する適切位置に位置させることにより、前記クランプ台と前記プレッシャ台とにより前記曲げ予定部を挟圧保持した状態で、対象パイプの管端部を把持する前記チャックにより対象パイプの管端部を押圧付勢しながら、前記クランプ台を前記曲げ型と一体的に前記プレッシャ台からの離間側に回動させて前記曲げ予定部に曲げ加工を施すパイプ曲げ加工方法において、前記対象パイプの管端部内に配挿可能とするマンドレルを、全体が略筒状のプッシュロッド内に中心軸芯方向に移動可能に挿入して、前記プッシュロッドを対象パイプの管端部を把持する前記チャック内に挿脱可能に収容する工程と、前記対象パイプの最終の曲げ予定部における曲げ加工時に、前記対象パイプの管端部に対する前記チャックの把持爪による把持を解除して前記チャックを前記プレッシャ台との非干渉位置まで移動させて、前記プッシュロッドの前端外周に設けられた係合部を対象パイプの管端部内に係合して前記チャックの前端から前記プッシュロッドの前半部を突出させる工程と、前記プッシュロッドの中間部外周に設けられた第1の外鍔部と前記プッシュロッドの後端部外周に設けられた第2の外鍔部との間の外周後方部を前記チャックの前記把持爪が把持して、前記チャックが前記プッシュロッドを介して前記対象パイプの管端を押圧することにより、前記クランプ台を前記曲げ型と一体に前記プレッシャ台からの離間側に回動させ、前記対象パイプの最終の曲げ予定部に曲げ加工を施す工程と、前記チャックの把持爪による前記プッシュロッドの前記外周後方部に対する把持を解除した時に、前記マンドレルの先端側に設けた係合肩部が前記プッシュロッドの前端に係合されて、前記プッシュロッドを、前記マンドレルの後退に伴い前記チャック内に内装するように復帰させる工程と、を有するので、対象パイプの最終の曲げ予定部の曲げ加工を行うための装置・構造並びに工程が複雑化することなく簡単になり、また工程数が省略化され、迅速かつ効率的に、しかも確実に対象パイプの管端部の最終の曲げ予定部に曲げ加工を行うことができる。また、チャックを軸芯方向に進退するのに要するモータの消費電力が少なくても済み、しかも構造および制御系が簡素化され、部品数も少なくなるため、製作および組立が容易になり、製作コスト、設備費は安価になる。
また、前記プッシュロッドは、全体が略筒状に形成され、通常時にはチャック内に設ける収容孔内に収容され、内部には対象パイプの管端部内に配挿可能なマンドレルが中心軸芯方向に移動可能に挿入され、前端はチャックの後退移動時に前記マンドレルの先端側に形成する膨拡状の前記係合肩部が係脱可能に設けられるとともに前端は対象パイプの管端部に係脱可能な係合部が形成され、中間部外周には前記チャックの押圧時に該チャックの把持爪が係合可能な第1の外鍔部が形成され、後端には前記チャック内に設けた収容孔内に前記プッシュロッドを収納する時に摺動可能にストッパに当接可能な第2の外鍔部が形成されたことを特徴とするので、対象パイプの管端部の最終の曲げ予定部の曲げ加工時に、対象パイプの管端部の後部とチャックとの間に配置されるプッシュロッドを介して対象パイプの管端部を押圧したり、またはチャックの収容孔内にプッシュロッドを収容するのにマンドレルの復帰動作を利用して連繋させて確実に行うことができる。
【0027】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において前記プッシュロッドは、対象パイプの管端部の最終の曲げ予定部の曲げ加工時に、対象パイプの管端部の後部とチャックの前端に設けるチャックの把持爪に対して配装されることによりチャックを中心軸芯方向に押圧自在に設けるとともに前記チャックの把持爪によりチャックとともに共用の駆動源により中心軸芯方向に押圧されて対象パイプの最終の曲げ予定部が前記曲げ型と一体に前記プッシャ台からの離間側に回動され、最終の曲げ予定部に曲げ加工を施すことを特徴とするので、対象パイプの最終の曲げ予定部に曲げ加工を行うための工程数が複雑化することなく省略化され、迅速かつ効率的に、しかも確実に最終の曲げ予定部の曲げ加工を行うことができる。
また、チャックの進退移動動作と、対象パイプの最終の曲げ加工に要する押圧動作とは、共用の駆動源としての1つの駆動シリンダーを駆動することにより行われるのと、この駆動シリンダーを駆動するのと協同して架台に備えたチェーンを回転、移動するモータの駆動とにより行われるので、モータの稼働に要する消費電力が少なくて済むとともにこのモータを小容量にすることができ、しかも構造および制御系が簡素化され、部品数も少なくなり、製作および組立が容易になり、製作コスト、設備費等は安価になる。
【0028】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2の何れかにおいて前記プッシュロッドは、全体が略筒状に形成され、通常時にはチャック内に設ける収容孔内に収容され、内部には対象パイプの管端部内に配挿可能なマンドレルが中心軸芯方向に移動可能に挿入され、前端はチャックの後退移動時に前記マンドレルの先端側に形成する膨拡状の前記係合肩部が係脱可能に設けられるとともに前端は対象パイプの管端部に係脱可能な係合部が形成され、中間部外周には前記チャックの押圧時に該チャックの把持爪が係合可能な第1の外鍔部が形成され、後端には前記チャック内に設けた収容孔内に前記プッシュロッドを収納する時に摺動可能にストッパに当接可能な第2の外鍔部が形成されたことを特徴とするので、対象パイプの管端部の最終の曲げ予定部の曲げ加工時に、対象パイプの管端部の後部とチャックとの間に配置されるプッシュロッドを介して対象パイプの管端部を押圧したり、またはチャックの収容孔内にプッシュロッドを収容するのにマンドレルの復帰動作を利用して連繋させて確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明のパイプベンダーの一実施形態を示し、対象パイプの最終の曲げ予定部に曲げ加工を施している状態の断面図である。
【図2】 図2は同じくプッシュロッドを介して対象パイプの管端部を中心軸芯方向に押圧する状態の断面図である。
【図3】 図3は同じくプッシュロッドがチャック内に収納されている拡大断面図である。
【図4】 図4は同じくプッシュロッドを介して対象パイプの管端部を中心軸芯方向に押圧する状態の拡大断面図である。
【図5】 図5は本発明のパイプベンダーの全体構成を示す側面図である。
【図6】 図6は同じく平面図である。
【図7】 図7は同じく側面図である。
【図8】 図8は同じく斜視図である。
【符号の説明】
1 チャック
1A 把持爪
2 曲げ型
2m 円弧状部
3 クランプ台
4 プレッシャ台
50 プッシュロッド
51 マンドレル
51a 係合肩部
52A 係合部
52B 第1の外鍔部
52C 第2の外鍔部
53 ストッパ
54 駆動シリンダ
58 シリンダ
59 シリンダ
Claims (3)
- 対象パイプの管端部を外周側から把持するチャックと、対象パイプの曲げ予定部に対する曲げ案内用の円弧状部を形成した曲げ型と、対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するクランプ台と、該クランプ台のチャック側に位置して対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するプレッシャ台とを備え、前記対象パイプの管芯方向に並ぶ複数の曲げ予定部のうち、チャック側の管端近傍に位置する最終の曲げ予定部以外の曲げ予定部については、前記対象パイプの管端部を把持させた前記チャックをその中心軸芯方向に移動させるとともに中心軸芯周りで回動させて、前記曲げ予定部を所要の回動姿勢で前記曲げ型に対する適切位置に位置させ、前記クランプ台と前記プレッシャ台とにより曲げ予定部を挟圧保持した状態で、対象パイプの管端部を把持する前記チャックにより対象パイプの管端部を中心軸芯方向に押圧付勢しながら、前記クランプ台を前記曲げ型と一体的に前記プレッシャ台からの離間側に回動させて曲げ予定部に曲げ加工を施すパイプベンダーにおいて、
対象パイプの最終の曲げ予定部の曲げ加工時に、対象パイプの管端部内に配挿可能になるマンドレルが、中心軸芯方向に移動可能にプッシュロッド内に挿入され、
前記プッシュロッドは全体が略筒状に形成され、前端は前記チャックの後退移動時に前記マンドレルの先端側に形成された膨拡状の係合肩部が係脱可能に設けられ、
前記プッシュロッドには、係合部と、第1の外鍔部と、第2の外鍔部と、が設けられ、
前記係合部が、前端外周に前記対象パイプの管端部内に係止可能に設けられ、
前記第1の外鍔部が、前記プッシュロッドの中間部外周に前記対象パイプの最終の曲げ予定部の曲げ加工時において前記チャックの把持爪が係合されて、押圧可能に設けられ、
前記第2の外鍔部が、前記チャック内に設けた収容孔内に前記プッシュロッドが摺動可能に収容される時にストッパに当接可能に前記プッシュロッドの後端外周に設けられ、
前記対象パイプの最終の曲げ予定部における曲げ加工時に、前記対象パイプの管端部に対する前記チャックの把持爪による把持が解除されて前記チャックが前記プレッシャ台との非干渉位置まで後退移動されると、対象パイプの管端に前記係合部が係合されて、前記チャックの前端から前記プッシュロッドの前半部が、突出するように設けられ、
前記チャックの把持爪が、前記プッシュロッドの前記第1の外鍔部と前記第2の外鍔部との間の外周後方部を把持するように設けられ、
前記チャックが前記プッシュロッドを介して前記対象パイプの管端を押圧することにより、前記クランプ台が前記曲げ型と一体に前記プレッシャ台からの離間側に回動して前記対象パイプの最終の曲げ予定部を曲げ加工するようにチャックが設けられ、
そして、前記チャックの把持爪による前記プッシュロッドの前記外周後方部に対する把持が解除された時に、前記マンドレルの前記係合肩部が前記プッシュロッドの前記前端に係合されて、前記プッシュロッドが、前記マンドレルの後退に伴い前記チャック内に復帰可能に内装されるように設けられることを特徴とするパイプベンダー。 - 前記プッシュロッドが、対象パイプの管端部の最終の曲げ予定部の曲げ加工時に、対象パイプの管端部の後部とチャックの前端に設けたチャックの把持爪に対し配装されてチャックを中心軸芯方向に押圧自在となるように設けられ、そして、前記プッシュロッドが、前記チャックの把持爪によりチャックとともに共用の駆動源により中心軸芯方向に押圧されて、前記対象パイプの最終の曲げ予定部が前記曲げ型と一体に前記プッシャ台からの離間側に回動されることにより、前記プッシュロッドが、前記最終の曲げ予定部に曲げ加工を施すようにされていることを特徴とする請求項1に記載のパイプベンダー。
- 対象パイプの管端部を外周側から把持するチャックと、対象パイプの曲げ予定部に対する曲げ案内用の円弧状部を形成した曲げ型と、対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するクランプ台と、該クランプ台のチャック側に位置して対象パイプの曲げ予定部を前記曲げ型との間で挟圧保持するプレッシャ台とを備えたパイプベンダーであって、前記対象パイプの管芯方向に並ぶ複数の曲げ予定部のうち、前記チャック側の管端近傍に位置する最終の曲げ予定部以外の曲げ予定部については、前記対象パイプの管端部を把持した前記チャックをその中心軸芯方向に移動させるとともに中心軸芯周りで回動させて、前記曲げ予定部を所要の回動姿勢で前記曲げ型に対する適切位置に位置させることにより、前記クランプ台と前記プレッシャ台とにより前記曲げ予定部を挟圧保持した状態で、対象パイプの管端部を把持する前記チャックにより対象パイプの管端部を押圧付勢しながら、前記クランプ台を前記曲げ型と一体的に前記プレッシャ台からの離間側に回動させて前記曲げ予定部に曲げ加工を施すパイプ曲げ加工方法において、
前記対象パイプの管端部内に配挿可能とするマンドレルを、全体が略筒状のプッシュロッド内に中心軸芯方向に移動可能に挿入して、前記プッシュロッドを対象パイプの管端部を把持する前記チャック内に挿脱可能に収容する工程と、
前記対象パイプの最終の曲げ予定部における曲げ加工時に、前記対象パイプの管端部に対する前記チャックの把持爪による把持を解除して前記チャックを前記プレッシャ台との非干渉位置まで移動させて、前記プッシュロッドの前端外周に設けられた係合部を対象パイプの管端部内に係合して前記チャックの前端から前記プッシュロッドの前半部を突出させる工程と、
前記プッシュロッドの中間部外周に設けられた第1の外鍔部と前記プッシュロッドの後端部外周に設けられた第2の外鍔部との間の外周後方部を前記チャックの前記把持爪が把持して、前記チャックが前記プッシュロッドを介して前記対象パイプの管端を押圧することにより、前記クランプ台を前記曲げ型と一体に前記プレッシャ台からの離間側に回動させ、前記対象パイプの最終の曲げ予定部に曲げ加工を施す工程と、
前記チャックの把持爪による前記プッシュロッドの前記外周後方部に対する把持を解除した時に、前記マンドレルの先端側に設けた係合肩部が前記プッシュロッドの前端に係合されて、前記プッシュロッドを、前記マンドレルの後退に伴い前記チャック内に内装するように復帰させる工程と、
を有することを特徴とするパイプ曲げ加工方法。
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