JP4288173B2 - アルデヒドの製造方法 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロホルミル化反応器を離れる触媒およびアルデヒドを含有する均一な液体流出物を下流の抽出塔において高温のもとで合成ガスとの向流状態で処理する、オレフィン性不飽和化合物のヒドロホルミル化法に関する。
【背景技術】
【0002】
オレフィン性二重結合を含有する化合物を一酸化炭素および水素と反応させてアルデヒドを得ること(オキソ合成)は公知である。この方法はオレフィン性炭化水素を用いることに制限されておらず、二重結合の他に更に官能基を有する原料、主として反応条件のもとで変化しないままであるものにも適用することができる。
【0003】
古典的なオキソ合成は触媒としてコバルトを用いる。その性能は20MPa以上の圧力および約120℃以上の温度で金属コバルトまたはコバルト化合物に水素および一酸化炭素を作用させながらコバルトカルボニル化合物を生成することを基本としている。
【0004】
オキソ合成を更に発展させる過程で触媒金属としてコバルトはロジウムにますます交換されている。ロジウムは、一酸化炭素の他に好ましくは有機ホスフィンをリガンドとして含有する錯塩化合物として使用される。金属としてのロジウムは、低い圧力で実施することを可能とし、そのうえ高収率を達成しそして直鎖状の末端オレフィンから出発した場合には後処理に多大な費用の掛かる未分岐の生成物が有利にも生じる。
【0005】
この種の方法は低圧ロジウム法という名称で米国特許第3,527,809号明細書から公知である。その方法の改善変法を米国特許第4,148,830号明細書が開示している。このやり方によれば触媒寿命および線状アルデヒドの収率は、触媒および過剰に存在する有機ホスフィンのための溶剤として生じたアルデヒドの高沸点縮合生成物を使用した場合に高めることができる。この方法では不溶性のロジウム化合物の沈殿が回避されそして溶解した触媒はその活性の低減をみることなく何度もの触媒サイクルにわたって再利用できる。米国特許第4,148,830号明細書から公知の方法によればヒドロホルミル化反応器からの液状流出物は最初に冷却されそして放圧後に気体/液体−分離器に通し、結果として、粗アルデヒドに溶解した水素、溶解した一酸化炭素および未反応のオレフィン性化合物が蒸発される。次いで触媒含有の粗アルデヒドを蒸発器に通し、そこにおいて頂部留分として粗アルデヒドを得、遊離ホスフィン−リガンド、アルデヒド残留物および高沸点のアルデヒド縮合生成物を含有するロジウム含有残留物が得られる。後者はヒドロホルミル化工程に戻すことができる。触媒の分離の際に得られるアルデヒド含有の頂部生成物は後続の蒸留段階で更に精製されそしてn−およびイソ−化合物に分離される。米国特許第4,148,830号明細書から公知の方法は“液体循環下のヒドロホルミル化法”とも称される。
【0006】
ロジウムおよび有機ホスフィンの存在下に実施される別のヒドロホルミル化法が米国特許第4,247,486号明細書から公知である。この変法では反応器から、オレフィン性不飽和の化合物、水素、蒸発された粗アルデヒドおよびその縮合生成物を含有する気体状生成物流が取り出される。この気体状生成物流を凝縮しそして分離用容器に供給され、そこにおいて粗アルデヒドが揮発性成分から分離される。実質的に水素、一酸化炭素、オレフィン性不飽和化合物およびその水素化生成物である揮発性成分を、水素化生成物、例えばアルカンの分離後に再びヒドロホルミル化反応器に循環する。単位時間当たりに循環されるガスの量は、ヒドロホルミル化反応器中の液体容量が一定なままであるように決められている。更に気体状反応器流出物を除いたアルデヒド縮合生成物量はヒドロホルミル化反応の間に生じる量に相当する。米国特許第4,247,486号明細書から公知の方法は“気体循環下でのヒドロホルミル化法”とも称する。
【0007】
第一のヒドロホルミル化段階の排ガスを第二のヒドロホルミル化段階で更に反応させるヒドロホルミル化法も同様に公知である。かゝる方法はヨーロッパ特許出願公開(A1)第0,188,246号明細書に記載されている。この場合には第一段階を、米国特許第4,148,830号明細書から公知のように液体の循環下に実施しそして生じる排ガスを分離された第二段階、即ち第一段階と別に運転される第二段階に供給し、そこにおいて第一のヒドロホルミル化段階の排ガスを、液体または気体の循環下に、供給される一酸化炭素および水素と一緒に反応させる。
【0008】
ヨーロッパ特許出願公開(A1)第0,188,246号明細書は、液体循環下に実施される第一のヒドロホルミル化段階の際に後続の気体/液体−分離器で生じる溶液中にオレフィン性不飽和化合物および合成ガスが溶解含有されていることを指摘している。これらのおよび別の揮発性成分を粗アルデヒドと一緒に蒸発器中で触媒溶液から留去することができそして一部は粗アルデヒド中で凝縮される。この揮発性化合物の成分は、粗アルデヒドの後続の精製の際にn−およびイソ−異性体として回収されそしてヒドロホルミル化工程に循環される。
【0009】
粗アルデヒドを触媒溶液から分離する際に粗アルデヒド中で凝縮しない揮発性成分を分離し、圧縮しそしてヒドロホルミル化工程に直接的に再び循環する。
【0010】
また、米国特許第5,105,018号明細書は、第一反応段階で気体状または液体/気体状の反応器流出物を最初に冷却しそして次に気体/液体−分離器に導き、そこから排ガスを第一ヒドロホルミル化段階に循環し、他方、原料オレフィンを溶解含有する冷却された溶液を抽出塔において合成ガスと向流状態で処理し、それによって溶解オレフィンを追い出しそして合成ガスと一緒に第一ヒドロホルミル化段階に循環する、二段階ヒドロホルミル化法に関する。第一ヒドロホルミル化段階の排ガスは第二ヒドロホルミル化段階に供給され、そこにおいて気体/液体−反応器流出物が同様に最初に冷却されそして気体/液体−分離器に供給される。第二ヒドロホルミル化段階の気体/液体−分離器で生じる粗アルデヒドおよび触媒溶液を含有する液体は第一段階での合成ガス抽出の後に生じる溶液と一緒にされそして蒸発器に供給され、そこにおいて粗アルデヒドと触媒溶液との分離が行われる。触媒溶液は第一および第二ヒドロホルミル化段階に循環される。
【0011】
従来技術から、反応温度に加熱された液状の反応器流出物を60〜80℃に冷却しそして気体/液体−分離器に供給することも公知である。その際に生じる液状物質流は著しい量の未反応のオレフィン性原料化合物を含有しており、この原料化合物は従来技術に従って、合成ガスを用いて運転される抽出塔を経て液体から除かれそしてヒドロホルミル化反応器に循環される。
【0012】
しかしながら気体/液体−分離器の後で得られる反応生成物中の多量の残留オレフィン性不飽和化合物は後続の後処理段階および分離段階でマイナスの影響を及ぼす。残留オレフィン性不飽和化合物を多量に含有することは、溶解したオレフィン性不飽和化合物をできるだけ完全に追い出すために、抽出塔において合成ガスを高圧で多量に供給することを必要とする。揮発性オレフィン化合物のこのようなできるだけ完全な除去は、多量の残留含有易揮発性オレフィン化合物が下流の蒸留において温度挙動および圧力挙動にマイナスの影響を及ぼすので、同様に粗アルデヒドを触媒溶液から下流で蒸発分離するのに並びにn−およびイソアルデヒドを蒸留精製するのに有利である。この方法のこの時点で回収されるオレフィン性化合物は、ヒドロホルミル化反応器に循環できるようにするために、最初に多大なエネルギーを用いて圧縮しなければならない。一般に気体/液体−分離器で生じる液状の均一溶液は該溶液全体を基準として10重量%まで、しばしば8重量%までのオレフィン性不飽和化合物を含有している。蒸留による後処理に送られる、液状物質流中の揮発性のオレフィン性化合物をできるだけ少なく維持するためにおよびそれによって上述の欠点を回避するためには、オレフィン性不飽和化合物のこの残留量をできるだけ簡単に、価値あるアルデヒド生成物に転化することが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
それ故に本発明の課題は、液状の均一な反応器流出物中に含まれるオレフィン性不飽和化合物の残留量をできるだけ簡単にアルデヒドに転化しそしてそれによって、蒸留的後処理に供給する液状物質流中の残留オレフィン性不飽和化合物の含有量を減少させる、オレフィン性不飽和化合物のヒドロホルミル化法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この課題は、オレフィン性不飽和化合物をロジウム及び有機リン(III) 化合物を含有する触媒溶液の存在下にヒドロホルミル化反応器において合成ガスと反応させる方法において、粗アルデヒドおよび触媒を含有する均一で液状の反応器流出物を気体/ 液体−分離器に通しそして得られる均一な液状物質流を合成ガスと向流状態で運転される抽出搭で処理しそして抽出搭からの液体流出物を蒸発器に供給し、その蒸発器中で粗アルデヒドおよび触媒溶液を互いに分離する、上記反応方法によって解決される。この方法は、気体/液体−分離器の後で得られる均一な液状物質流を場合によっては合成ガスの添加後に90℃より上の温度、好ましくは110〜150℃で抽出塔の上部に供給することを特徴としている。
【0015】
本発明のヒドロホルミル化法は液体の循環下に実施する。液状の反応器流出物を最初に冷却することなく気体/液体−分離器に導入し、そこにおいて液状物質流から気体状成分を蒸発処理しそして反応系からの排ガスとして除去する。気体/液体−分離器中では均一で液状の反応器流出物が有する温度に調整する。これは一般に90℃より上、通常では110〜150℃の範囲にある。圧力条件はヒドロホルミル化反応器における圧力に相応する。
【0016】
気体/液体−分離器を離れる、粗アルデヒドと触媒溶液とよりなる液状物質流は更に、溶解している合成ガスおよびオレフィン性不飽和化合物を含有している。一般にオレフィン性不飽和化合物の含有量は均一な反応混合物を基準として10重量%まで、多くの場合には4〜8重量%である。
【0017】
従来技術からの教示と反対に、液状の反応器流出物は冷却せずに気体/液体−分離器に供給する。液体分離器の後で得られる均一な溶液は90℃より上の温度、好ましくは110〜150℃、特に好ましくは115〜145℃の温度で抽出塔の上部に供給することが重要である。
【0018】
上記供給は一般に抽出塔の上部、好ましくは塔頂部から数えて第一番目の棚の上に行う。合成ガスは粗アルデヒドと触媒溶液との液体混合物に対峙して底部から流し、そして抽出塔の頂部で取り出しそしてヒドロホルミル化反応器に再び循環する。抽出塔は一般に、反応器温度より幾らか下の温度で運転する。一般に80〜120℃、好ましくは90〜110℃である。合成ガスは抽出塔を通ってヒドロホルミル化反応器に圧入しなければならないので、抽出塔ではヒドロホルミル化反応器での圧力条件に比較して高めた合成ガス圧に調整され、その圧力は一般にヒドロホルミル化反応器での圧力より0.1〜1.0MPaだけ過剰である。
【0019】
気体/液体−分離器の後で得られる均一な溶液を本発明に従って高温で抽出塔に供給することによって、溶解したオレフィン性不飽和化合物を向流状態で供給される合成ガスと触媒溶液の存在下に更に反応させて、アルデヒドを生成する。本発明の方法を実施する際に抽出塔は従って抽出塔の頂部を経てオレフィン性不飽和化合物を分離するために一度、蒸留塔として働き、そしてオレフィン性不飽和化合物を反応させてあまり揮発性でないアルデヒドを生じる反応塔として働く。そのアルデヒドは抽出塔の底部を経て液状流出物と一緒に粗アルデヒド蒸発器に供給される。
【0020】
抽出塔においてはオレフィン性不飽和化合物の蒸発分離の他に同様にアルデヒドをもたらす反応が行われるので、ヒドロホルミル化反応を維持し続けるために抽出塔においては十分に高い温度を維持することを保証する。これは一般に、抽出塔における反応によって反応熱を放出することによって達成される。90℃より高い温度、好ましくは110〜150℃の温度で抽出塔の上部に均一な溶液を供給することによって、抽出塔ではヒドロホルミル化反応に必要な反応温度を抽出塔の長さを基準として該塔の頂部から計って約20%の領域にわたって維持することができる。
【0021】
抽出塔でのオレフィン性不飽和化合物の蒸発が冷却作用をするので、抽出塔に導入すべき均一液状の均一溶液を予めに導管中で合成ガスと混合し、次いで抽出塔に供給するのが有利であることを実証できる。液状の均一な反応器流出物は冷却されておらず、更に本来のヒドロホルミル化温度より僅かに下にある温度で存在しているので、溶解された触媒の存在のために抽出塔への供給導管において、溶解されたオレフィン性不飽和化合物と添加された合成ガスとの間での更なる反応が反応熱の放出下にもたらされる。抽出塔への供給導管における滞留時間は僅かだけでありそして放出される反応熱によって追加的に加熱される溶液は殆ど即座に抽出塔に供給されるので、この方法でその場所で触媒が損傷する恐れがない。反応熱によって追加的に加熱された均一な液状溶液を抽出塔に供給することによって抽出塔での温度プロフィールは簡単に更に高められ得る。結果として均一な液状物質流が比較的高い温度で抽出塔を離れるので、粗アルデヒドと触媒とを分離するための下流の蒸発器においては僅かなエネルギー消費量しか必要とされない。
【0022】
抽出塔においてオレフィン性不飽和化合物の除去が物理的蒸留法によるのでなくオレフィン性不飽和化合物と合成ガスとの反応によってアルデヒドを得ることで実施される本発明の手段によって、本発明は多種多様の長所を達成する。抽出塔に供給すべき液状物質流を冷却するのではなく、高温で供給しそして放出される反応熱が追加的に熱をもたらすので、抽出塔は、追加的な外的エネルギー源を必要とすることなく高温で運転できる。それ故にオレフィン性不飽和化合物は、高温で運転される抽出塔において相当な程度除去されるので、残留オレフィン性不飽和化合物の含有量は抽出塔を離れる液状物質流で低減され、僅かのオレフィン性不飽和化合物しか下流の粗アルデヒド蒸発器を通って後続のプロセス段階に到達しないという長所をもたらす。一般に粗アルデヒド蒸発器に供給される均一な溶液中の残留オレフィン性不飽和化合物の含有量は該均一溶液を基準として0.5重量%より少なく、好ましくは0.5重量%より少ない。抽出塔においてはオレフィン性不飽和化合物からアルデヒドへの更なる反応が行われるので、本発明の手段は反応器容積を更に増加させそしてそれ故に非常に簡単に性能向上をもたらす。更に反応熱が抽出塔からの均一な液状流出物に移り、それ故に高められた温度で粗アルデヒド蒸発器に供給することができる。それによって粗アルデヒド蒸発器での外的エネルギー要求が低減される。
【0023】
本発明の方法を実施するのに特に適するのは、充填材、例えばリング状またはサドル状充填材またはスチール製円錐状物が充填された抽出塔である。この抽出塔は一般に10〜40、好ましくは10〜25の棚段を有している。
【0024】
抽出塔の底部を経て離れる、触媒および粗アルデヒドを含有する液状物質流は蒸発器に供給され、そこにおいて頂部を経て粗アルデヒドが引き出され、他方、触媒溶液は溜液として得られそしてヒドロホルミル化反応器に循環される。蒸発器に供給される均一な液状物質流は上述の本発明の手段によって残留オレフィン性不飽和化合物の含有量を僅かしか含有していないので、圧力条件および温度条件は115〜160℃の範囲および減圧乃至標準圧のもとで使用するのが有利である。これら条件は、できるだけ少ない有機性リン(III)-化合物およびロジウムしか頂部を経て搬出されずそして蒸発器においてロジウム錯塩化合物の熱的分解ができるだけ回避されるように選択するのが有利である。
【0025】
分離除去される粗アルデヒドは自体公知の方法で蒸留で後処理されそしてn−アルデヒドとイソアルデヒドとに分離される。
【0026】
ヒドロホルミル化は均一反応系で実施する。均一反応系とは実質的に溶剤、触媒、オレフィン性不飽和化合物および反応生成物で組成される均一溶液である。特に有効な溶剤としてはヒドロホルミル化の際に副生成物として生じる、製造すべきアルデヒドの比較的に高い沸点の縮合化合物、特に好ましくは製造すべきアルデヒドの三量体および四量体並びにそれらと製造すべきアルデヒドとの混合物が実証されており、そのために別に溶剤を全く添加する必要がない。しかしながら幾つかの場合には、溶剤を添加することも有利であることが判っている。溶剤としては、原料、反応生成物および触媒が溶解する有機化合物が使用される。かゝる化合物の例には芳香族炭化水素、例えばベンゼンおよびトルエンまたはキシレンがある。使用可能な他の溶剤にはパラフィン油、シクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタンまたはn−オクタン、エーテル、例えばテトラヒドロフラン、ケトン、Eastman 社の Texanol(R) またはアルキレンジオール類、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールまたは200〜1000g/モルの範囲内の中位の分子量を有するアルキレングリコールがある。反応媒体中の溶剤の割合は広い範囲で変更することができ、反応混合物を基準として一般に20〜90重量%、好ましくは50〜80重量%である。
【0027】
触媒としては有機リン(III)-化合物をリガンドとして含有するロジウム錯塩化合物を使用する。この種の錯塩化合物およびその製造方法は公知である(例えば米国特許第3,527,809号明細書、同第4,148,830号明細書、同第4,247,486号明細書、同第4,283,562号明細書)。これらは単一の錯塩化合物としてまたは異なる錯塩化合物の混合物としても使用できる。反応媒体中のロジウム濃度は約1〜約1000重量ppmの範囲にわたっており、10〜800重量ppmが有利である。特にロジウムはそれぞれ均一な反応溶液を基準として100〜700重量ppmの濃度で使用するのが好ましい。触媒としては化学量論的組成のロジウム錯塩化合物を用いることができる。しかしながらヒドロホルミル化をロジウム−リン錯塩化合物と、ロジウムと錯塩化合物を形成していない遊離のリン系リガンド、即ち過剰のリン系リガンドとよりなる触媒系の存在下に実施するのが有利であることが判っている。遊離のリン系リガンドはロジウム錯塩化合物のものと同じものでもよいが、これと異なるリガンドも使用できる。遊離のリガンドは単一の化合物であってもまたは異なる有機リン(III)-化合物の混合物で構成されていてもよい。触媒として使用できるロジウム−リン錯塩化合物の例には米国特許第3,527,809号明細書に記載されている。ロジウム錯塩触媒中の特に有利なリガンドには、例えばトリアリールホスフィン類、例えばトリフェニルホスフィン、トリアルキルホスフィン類、例えばトリ(n−オクチル)ホスフィン、トリラウリルホスフィン、トリ(シクロヘキシル)ホスフィン、アルキルフェニルホスフィン、シクロアルキルフェニルホスフィンおよびジホスフィン、特に芳香族残基を持つかゝるジホスフィン、例えば2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−ビフェニル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−ビナフチル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−ビフェニルまたは2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−ビナフチルが属する。
【0028】
容易に入手できるのでトリフェニルホスフィンが特にしばしば使用される。有機ホスフィンの他に有機ホスフィットおよびジホスフィットも有機リン(III)-化合物として使用することもできる。
【0029】
有機リン(III)-化合物の濃度は均一な反応溶液を基準として一般に15〜60重量%である。均一な反応溶液をそれぞれ基準として25〜50重量%の範囲内、特に30〜40重量%の有機リン(III)-化合物濃度で実施するのが有利である。驚くべきことに有機リン(III)-化合物濃度が増加するにつれてn−アルデヒドの方向へのn−/イソ−アルデヒド比が移動することが見られる。
【0030】
ヒドロホルミル化条件は広範な範囲で変動させることができ、個々の状況に適合させることができる。これは原料物質または選択された触媒系に左右される。一般に出発物質のヒドロホルミル化は90〜150℃の温度で実施する。110〜150℃、特に120〜140℃の温度を使用するのが有利である。全体圧は0.1〜10MPaの範囲、好ましくは1〜5MPaの範囲、特に2〜2.5MPaの範囲に亙る。
【0031】
一般に、ロジウムまたはロジウム化合物および有機リン(III)-化合物の各成分から触媒をプレホーミング段階で合成ガスの存在下に生成する。プレホーミングを実施する特に適する溶剤はアルデヒドの高沸点縮合生成物であることが判っている。同様に適する溶剤にはアルキレングリコール、例えばエチレングリコールまたは1,2-プロパンジオールがある。プレホーミング段階の条件は一般にヒドロホルミル化段階における条件に相応する。プレホーミング条件はヒドロホルミル化工程を開始する際に調整し、オレフィン性不飽和化合物の添加を、活性のロジウム触媒が生じた時に初めて行う。プロセスが進行する過程でロジウムを供給する場合には、別のプレホーミング段階において初めて活性のロジウム- リン(III)-錯塩の溶液を製造し、これを次いで方法工程に導入する。この場合にはヒドロホルミル化段階で既に使用された溶剤をプレホーミング段階で使用するのが有利である。
【0032】
ヒドロホルミル化反応は公知の反応器の態様において、例えば攪拌機付き反応機、管状反応器、マルチチェンバー反応器(Multichamber reactor) またはループ型反応器で実施することができる。
【0033】
供給される合成ガスの組成は広い範囲で変更することができる。水素と一酸化炭素とのモル比は一般に1:10〜10:1の間で変動し、水素と一酸化炭素との3:1〜1:3、特に約1:1の混合物が特に適している。しかしながら水素リッチの合成ガスを用いるのが有利であることが判っている。比較的に水素の割合が多いことが触媒系に安定な作用を示す。
【0034】
ヒドロホルミル化反応器に合成ガスを供給する場所も変更することができ、その際に合成ガスは1つまたは複数の供給場所でヒドロホルミル化反応器に供給される。反応器の下部、好ましくは反応器底部を通しての合成ガスの通例の供給の他に、別の変法においては合成ガスをヒドロホルミル化反応器の中間部分に供給してもよい。この場合には合成ガス全部をヒドロホルミル化反応器の下部または中間部を通して供給してもまたは合成ガスの一部を下部に供給しそして他の合成ガス部分流をヒドロホルミル化反応器の中間部に供給してもよい。合成ガスの供給の際に最初に、プロセス中に導入される新鮮な合成ガスを全部最初に抽出塔に供給しそして抽出塔の上部から搬出しそしてオレフィン性不飽和化合物が負荷した合成ガスをヒドロホルミル化反応器に供給してもよい。しかしながら新鮮な合成ガスの流れを最初に分け、そして最初に抽出塔に供給される部分流を反応器に供給し、他方、新鮮な合成ガスの他の部分をヒドロホルミル化反応器に直接的に供給することも可能である。部分流相互の割合は広い範囲で変更することができる。一般に、新たに供給される合成ガスはそれぞれの部分流により同じ量の合成ガスが供給されるように分ける。
【0035】
単位時間当たりに供給される合成ガス全量並びに上述の部分流により供給される合成ガスの量はそれぞれの反応器の寸法に左右され、簡単な実験によって決めることができる。
【0036】
本発明の方法の特に有利な実施態様においては、抽出塔から循環される合成ガスを反応器底部を通して供給し、他方、新鮮な合成ガスはヒドロホルミル化反応器の中間部に供給される。合成ガスが供給される、ヒドロホルミル化反応器の中間域は、ヒドロホルミル化反応器の中間点の上方または下方の、反応器全長の30%まで、好ましくは20%までを占める領域にある。
【0037】
驚くべきことにヒドロホルミル化反応器の中間部分への合成ガスの供給はオレフィン性不飽和化合物とアルデヒドとの反応の著しい増加並びに直鎖状アルデヒドの選択率の増加を実現する。
【0038】
本発明の有利な一つの実施態様においては気体/液体−分離器の後に得られる均一な液状物質流に、抽出塔中へ該物質流を導入する前に合成ガスを供給する。この合成ガス供給は抽出塔への導管中で既に供給し、オレフィン性不飽和化合物を反応熱の放出下にアルデヒドに更に反応させ、その結果液状物質流の温度を外部エネルギー供給を必要なしに抽出塔の入口より前で再度加熱することができる。この場合には合成ガスは、ヒドロホルミル化反応器に供給される合成ガス量の一般に5〜40%、好ましくは10〜20%である量で供給される。
【0039】
本発明の方法は任意の構造のオレフィン性不飽和化合物を使用することができる。従って原料としては内部位置に並びに末端位置に二重結合を持つオレフィンおよび直鎖状のまたは分岐したオレフィンが適している。更にオレフィンは官能基を持つていてもよく、特に反応の過程で変化しないものを有していてもよい。
【0040】
多重オレフィン性不飽和化合物も原料として適している。例えば1,3−ブタジエンまたは1,3−ペンタジエンが適している。本発明の方法は、分子中に3〜12個の炭素原子を有するオレフィン性不飽和炭化水素、好ましくはプロピレン、およびラフィネート(raffinate)II として工業的に入手し得る異性体ブテン類、ブテン−1とブテン−2との混合物またはラフィネートIII 、即ち1−ブテンが激減しているラフィネートIIをヒドロホルミル化するのに特に適していることが判っている。オクテン−2および/またはオクテン−3を含有するC8 −オレフィン混合物も本発明の方法に従って原料化合物として使用することができる。工業的に使用可能なオレフィン混合物、例えばDimersol(R) またはOctol (R) またはトリマープロピレンも本発明の方法で転化される。
【0041】
ロジウムは金属としてもまたは化合物としても使用される。金属の状態では微細な粒子としてまたは担体、例えば活性炭、炭酸カルシウム、珪酸アルミニウム、アルミナ上に沈着した薄い層の状態で使用する。ロジウム化合物としては脂肪族モノ−およびポリカルボン酸の塩、例えばロジウム−2−エチルヘキサノエート、酢酸ロジウム、蓚酸ロジウム、プロピオン酸ロジウムまたはマロン酸ロジウムが適している。更に無機系水素酸または酸素酸のロジウム塩、例えば硝酸ロジウムまたは硫酸ロジウム、種々のロジウム酸化物またはロジウムカルボニル化合物、例えばPh3(CO)12またはPh6(CO)16またはロジウムの錯塩化合物、例えばシクロオクタジエニル−ロジウム化合物またはロジウムアセチルアセトナートも使用するのに適する。ロジウム−ハロゲン化合物はハロゲン化物イオンの腐食挙動のためにあまり適していない。酸化ロジウムおよび特に硝酸ロジウム、酢酸ロジウムおよびロジウム−2−エチルヘキサノエートが適する。
【0042】
添付の図面に本発明の可能な実施態様を例として概略的に図示する。
【0043】
図1に概略的に図示した変法に従って液体が満タンに充填されたヒドロホルミル化反応器(1)に導管(2)を通して底部にオレフィンを供給する。導管(3)を通して供給される新鮮な合成ガス流を分流器(4)において導管(5)を通してヒドロホルミル化反応器(1)の底部に供給する部分流と導管(6)を通して抽出塔(12)の底部に供給される部分流とに分配する。ヒドロホルミル化反応器(1)の頂部の所で液状の触媒含有生成物流を導管(7)を通して取り出しそして気体/液体−分離器(8)に供給する。その際に生じる排ガスを導管(9)を通して排出する。この排ガスは主として一酸化炭素、水素および少量の未反のオレフィン性不飽和化合物および反応生成物を含有する。液体生成物流は導管(10)を通してポンプ(11)によって抽出塔(12)に供給する。導管(6)を通して合成ガスを抽出塔(12)の底部に供給し、これを液体生成物流と向流させ、その際に液体生成物流中に溶解した残留オレフィン性不飽和化合物の量を更にアルデヒドへと反応させる。抽出塔(12)においては、熱い液状生成物流の熱を、抽出塔(12)の頂部を離れる合成ガスに移し、導管(13)を経て痕跡量の残留オレフィン性不飽和化合物と一緒にヒドロホルミル化反応器(1)に再循環する。オレフィン性不飽和化合物を除いた、粗アルデヒド、溶剤および触媒を含有する生成物流を導管(14)を通して蒸発器(15)に供給し、そこにおいて粗アルデヒドを蒸発処理しそして導管(16)を通して、自体公知の別の後処理段階に搬送する。蒸発器で生じる、高沸点アルデヒド縮合生成物および場合によっては他の、添加された高沸点溶剤および溶解したロジウム触媒を含有する高沸点溶液を導管(17)を通してポンプ(18)によって再びヒドロホルミル化反応器(1)に循環する。
【0044】
図2に図示した変法は図1に図示したものと、ヒドロホルミル化反応器(1)がループ状反応器として運転される点で相違している。この目的のために液状部分流を導管(19)を通して放出し、熱交換器(20)において冷却しそして、液体の循環を維持するためにポンプ(21)によて再び反応器に供給する。図2に図示した変法の場合には新鮮な合成ガスが導管(3)を通して供給されそして分流器(4)で生じる一つの部分流に合成ガスを、導管(5)を通してヒドロホルミル化反応器(1)の中間部分に供給する。本発明の方法の別の一つの実施態様においては場合によっては追加的な合成ガスを図2に点線で示した導管(22)を通して、抽出塔(12)に入る場所より前の上流の位置で導管(10)中に供給してもよい。(2)、(6)〜(9)、(11)、(13)〜(18)の数で図中に示した装置要素は図1のそれらに相当する。
【0045】
本発明を以下の実施例で更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【実施例1】
【0046】
図2に示した装置でプロピレンのヒドロホルミル化を以下の反応条件で実施する:
反応器容積: 14L
圧力: 2.1MPa
温度: 120℃
合成ガス供給量(全量): 4Nm3 /時*
プロピレンの供給量: 5.0kg/時
反応器液状内容物の滞留時間: 0.7時間
ロジウム濃度: 600ppm
全反応溶液を基準とするトリフェニルホスフィン濃度:30%
*:Nm3 /時は1時間当たりの標準立方メートル、即ち273Kの温度および1013mbarの圧力で1立方メートルを意味する。
【0047】
触媒溶液が充填されたヒドロホルミル化反応器(1)中に導管(2)を通してプロピレンを底部から供給する。新鮮な合成ガスは導管(3)を通して分流器(4)に供給する。その際に分流器は導管(3)を通して供給される全合成ガス量を導管(6)に供給するように調整する。供給される全合成ガスを最初に抽出塔(12)に流しそして次に導管(13)を通してヒドロホルミル化反応器(1)の底部に流す。液体循環系(19)によってヒドロホルミル化反応器(1)をループ型反応器の原理に従って運転し、その際に反応熱を熱交換器(20)によって除く。ヒドロホルミル化反応器でのプロピレンの転化率は85%である。液状反応器流出物は導管(7)を通して気体/液体−分離器(8)に供給し、そこにおいて排ガスは導管(9)を通して放出する。均一な液状溶液を基準として約5重量%のプロピレンを含有する生じる液状物質流の温度は約115℃である。導管(10)を通してこの溶液をポンプ(11)によって抽出塔の、塔頂部から数えて1番目の棚の上に流入させる。この液状物質流に導管(6)を通して合成ガスを向流状態で供給する。この反応温度は抽出塔の長さに関して塔頂部から計算して20%の領域で維持することができる。主として合成ガスおよびプロピレンを含有する、抽出塔の塔頂部生成物は導管(13)を通してヒドロホルミル化反応器(1)の底部に循環する。抽出塔(12)からの液体流出物は85℃の温度を有し、液体全量を基準として未だ0.3重量%の残留プロピレンを含有している。この液状物質流を導管(14)を通して、145℃の温度および標準圧で運転される蒸発器(15)に供給し、その際に塔頂部生成物としての粗アルデヒドは導管(16)を通して排出しそして触媒溶液は導管(17)を通してポンプ(18)によってヒドロホルミル化反応器(1)に循環する。導管(16)を通して排出される粗アルデヒドは公知の方法で最初に凝縮し、その際に残留量のプロピレン、不活性物質、例えばプロパンおよび他の揮発性成分を含有する排ガスを放出し、他方、液状の粗アルデヒドは更に後処理される(図2に示していない)。
【実施例2】
【0048】
導管(22)を通して追加的に合成ガスを導管(10)中に供給する点だけを除いて、実施例1と同様に実施する。導管(22)を通して供給される合成ガス量はヒドロホルミル化反応器中での合成ガスの供給量を基準として10〜20%である。この合成ガス供給は導管(10)での更なるプロピレンの転化をもたらしそして142℃への温度上昇をもたらしおよび残留プロピレン含有量を溶液全量を基準として4重量%に減少させる。実施例1に従う実施態様に比較して抽出塔(12)中に導管(10)を通して供給される均一で液状の物質流はより高い温度および少ない残留プロピレン含有量を示す。同様に、実施例1に比較して抽出塔を導管(14)を通して離れる液状物質流は115℃に上昇した温度を有する。その中ではプロピレンはもはや検出できない。
【実施例3】
【0049】
実施例3を実施例2と同様に実施するが、供給される合成ガスが分流器(4)において分配されそして合成ガス流が導管5を通してヒドロホルミル化反応器(1)の中間部分に供給される点が相違する。実施例1に比較してプロピレン転化率が6.5%から90.5%の増加し、他方その他の結果は実施例2の結果に相応している。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は本発明の方法の一つの実施態様を示す概略的工程図である。
【図2】図2は本発明の方法の一つの実施態様を示す概略的工程図である。

Claims (12)

  1. オレフィン性不飽和化合物をロジウム及び有機リン(III) 化合物を含有する触媒溶液の存在下にヒドロホルミル化反応器において合成ガスと反応させ、その際に粗アルデヒドおよび触媒を含有する均一で液状の反応器流出物を気体/ 液体−分離器に通しそして得られる均一な液状物質流を合成ガスと向流状態で運転される抽出搭で処理しそして抽出搭からの液体流出物を蒸発器に供給し、その蒸発器中で粗アルデヒドおよび触媒溶液を互いに分離する方法において、気体/液体−分離器の後で得られる均一な液状物質流に、抽出塔中へ該物質流を導入する前に合成ガスを供給しそしてその均一な液状物質流を合成ガスの添加後に110〜150℃の温度で抽出塔の上部に供給することを特徴とする、上記方法。
  2. 合成ガスをヒドロホルミル化反応器に1つまたは複数の供給場所で供給する請求項1に記載の方法。
  3. ヒドロホルミル化反応器に供給される合成ガスが新鮮な合成ガスおよび抽出塔を経て循環される合成ガスで組成されている、請求項1または2に記載の方法。
  4. 新鮮な合成ガスがヒドロホルミル化反応器の中間部分に供給されそして抽出塔を経て循環される合成ガスがヒドロホルミル化反応器の下方部分を経て循環される請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 気体/液体−分離器の後で得られる均一な液状物質流を塔頂部から数えて抽出塔の一番目の棚段の上に導入する請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  6. 抽出塔が棚型塔、整然と充填材を含有する塔またはランダムに充填材を含有する塔である請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
  7. 抽出塔が10〜40の棚段を有する、請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
  8. 抽出塔が15〜25の棚段を有する、請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
  9. 均一な反応溶液中の有機リン(III)-化合物の濃度が、均一な反応溶液を基準として15〜60重量%である請求項1〜のいずれか一つに記載の方法。
  10. 均一な反応溶液中の有機リン(III)-化合物の濃度が、均一な反応溶液を基準として25〜50重量%である請求項に記載の方法。
  11. 均一な反応溶液中のロジウム濃度が、均一な反応溶液を基準として1〜1000ppmである請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。
  12. 均一な反応溶液中のロジウム濃度が、均一な反応溶液を基準として10〜800ppmである請求項11に記載の方法。
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