JP4287874B2 - 建築物の床の遮音構造 - Google Patents
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鉄筋コンクリート造建造物の床スラブ1上に複数のベースパネル3…が支持脚2で一定の高さに支持されて床下空間Sが形成され、前記ベースパネル3…上に床材4を敷設して構築される置床構造において、
支持脚2で一定の高さに支持されて敷き詰められる、平面視が矩形状をなす個々のベースパネル3の境界面に沿って、前記境界面を形成する一方のベースパネル3の一辺毎の外周面に遮音シート6がその上端部を接着して垂らされていると共に、前記遮音シート6の各コーナー部は、その上部から下端側までを接着して気密性の角筒状に形成されており、ベースパネル3の床下空間Sは、平面視において、ベースパネル3の境界面に沿って井桁状に配置された遮音シート6により略気密な筒状に仕切られている構成を特徴とする。
鉄筋コンクリート造建造物の床スラブ1上に複数のベースパネル3…が支持脚2で一定の高さに支持されて床下空間Sが形成され、前記ベースパネル3上に床材4を敷設して構築される置床構造において、
支持脚2で一定の高さに支持されて敷き詰められる、平面視が矩形状をなすベースパネル3を複数個連ねたものを一単位とする境界面に沿って、前記一単位の境界面を形成する一方のベースパネル3の一辺毎の外周面に遮音シート6がその上端部を接着して垂らされていると共に、前記遮音シート6の各コーナー部は、その上部から下端側までを接着して気密性の角筒状に形成されており、ベースパネル3の床下空間Sは、平面視において、前記単位毎のベースパネル3の境界面に沿って井桁状に配置された遮音シート6により略気密な筒状に仕切られている構成を特徴とする。
床スラブ1とベースパネル3…との間の床下空間Sを、ベースパネル3・3相互間の境界面に支持させた遮音シート6の下端側を床スラブ1へ接触するように垂らし、平面視において井桁状に仕切る配置としたので、直上の床材4に衝撃が加わってベースパネル3…からの床衝撃音が床下空間Sに放射されても、床下空間Sを伝播する床衝撃音は四方の遮音シート6で遮断され、周囲の壁体へ伝播することを防止ないし抑制するので、下階へ到達する床衝撃音を軽減できる。
床スラブ1とベースパネル3…との間の床下空間Sを、平面視において井桁状に仕切る配置の遮音シート6が、その上端をベースパネル3・3相互間の境界面に接着して支持され、同シート6の下端側を床スラブ1へ接触するように垂らしている。
図1は、本発明の床の遮音構造を適用した集合住宅のフローリングルームにおけるベースパネル3…の平面配置を示す。図2は図1をII−II線方向に視た置床構造形式の縦断面を示す。図3は、ベースパネル3と、このベースパネル3の外周面(境界面)に接着する遮音シート6との関係を示している。
支持脚2…は支持ボルトで構成され、その下端に硬質ゴム2aが(又は防振ゴムを兼ねて)取り付けられ、上端にはベースパネル3の高さを調節可能なアジャスタ金具2b…が取り付けられた構成である。アジャスタ金具2bは筒ナット構造であり、これを回転させてベースパネル3の高さを調節できる。
遮音シート6は、例えば、厚さ0.3mm程度のポリ塩化ビニルシート又は厚さ1.2mm程度の軟質ゴムシートが好ましい。
したがって、フローリング4の床衝撃音がベースパネル3から床下空間Sに放射されても、遮音シート6が入射した床衝撃音のエネルギーを減衰させ、遮音効果を奏する。したがって、遮音シート6は、柔軟性を有し、かつ、略気密な性質を有すれば、その他の材質でも同様に実施可能である。
図3に例示したように、一つのベースパネル3を床スラブ1上へ支持脚2で支持させて設置すると、このベースパネル3の外周面に、遮音シート6の上端部を接着して支持させ、その下端側を床スラブ1へ接触するように内方に垂らす。これらの遮音シート6…は、コーナ部分を上部から下端側まで接着して気密な角筒状に形成する。
遮音シート18は、図7に示すように、音源室12のベースパネル14・14相互間の外周面に接着されている。
測定方法は、音源位置として床上対角線上の中心線を含む任意の5ヵ所を選定し、室内に分布する5点で床上より1.2mの高さのマイクロホン21で受音し、普通騒音計22(周波数補正回路、速い(FAST)動特性)で測定した。
測定条件は、中心周波数を63,125,250,500,1000Hzとするオクターブバンドで測定した。
算出方法は、平均の床衝撃音レベルを算出式により求めた。
図中、横軸にオクターブバンド周波数(単位Hz)を、縦軸に平均床衝撃音レベル(単位dB)をとり、タッピングマシン19による試験結果を○で、バングマシン20による試験結果を●で示している。
なお、遮音シート18として軟質ゴムシートを使用した場合、遮音シートを使用しない場合に比べて、重量床衝撃音及び軽量床衝撃音において周波数によっては床衝撃音レベルを1dB低下できることがわかる。
なお、遮音シートの遮音性能を高めるために、ポリ塩化ビニルシートにエンボス加工を施すのが好ましい。
1 床スラブ
2 支持脚
4 フローリング(床材)
6 遮音シート(ポリ塩化ビニルシート)
Claims (3)
- 鉄筋コンクリート造建造物の床スラブ上に複数のベースパネルが支持脚で一定の高さに支持されて床下空間が形成され、前記ベースパネル上に床材を敷設して構築される置床構造において、
支持脚で一定の高さに支持されて敷き詰められる、平面視が矩形状をなす個々のベースパネルの境界面に沿って、前記境界面を形成する一方のベースパネルの一辺毎の外周面に遮音シートがその上端部を接着して垂らされていると共に、前記遮音シートの各コーナー部は、その上部から下端側までを接着して気密性の角筒状に形成されており、ベースパネルの床下空間は、平面視において、個々のベースパネル毎の境界面に沿って井桁状に配置された遮音シートにより略気密な筒状に仕切られている構成を特徴とする、建築物の床の遮音構造。 - 鉄筋コンクリート造建造物の床スラブ上に複数のベースパネルが支持脚で一定の高さに支持されて床下空間が形成され、前記ベースパネル上に床材を敷設して構築される置床構造において、
支持脚で一定の高さに支持されて敷き詰められる、平面視が矩形状をなすベースパネルを複数個連ねたものを一単位とする境界面に沿って、前記一単位の境界面を形成する一方のベースパネルの一辺毎の外周面に遮音シートがその上端部を接着して垂らされていると共に、前記遮音シートの各コーナー部は、その上部から下端側までを接着して気密性の角筒状に形成されており、ベースパネルの床下空間は、平面視において、前記単位毎のベースパネルの境界面に沿って井桁状に配置された遮音シートにより略気密な筒状に仕切られている構成を特徴とする、建築物の床の遮音構造。 - 遮音シートは、柔軟性を有し、かつ、略気密な性質を有するポリ塩化ビニルシートであり、エンボス加工が施されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した建築物の床の遮音構造。
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