JP4287527B2 - 吊荷切離し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川の増水により堤防が決壊する恐れが生じ、または決壊したときに、緊急処置のために、例えばコンクリートブロック等の吊荷を必要な箇所に投入するために用いる吊荷切離し装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、台風、集中豪雨等により河川が増水し、増水により河川の堤防の一部が決壊した場合には、洪水による被害を少なくするための緊急処置として、決壊した箇所にコンクリートブロックを投入して、決壊範囲の拡大を防止する処置が講じられている。コンクリートブロックの投入方法には、一般的にクレーンによる投入方法が採用されているが、吊荷を吊荷ロープと共に切離す吊荷切離し装置としては、吊荷が地面により支えられ、吊荷ロープに荷重が掛からない状態になってから切り離す構成であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例に係る吊荷切離し装置では、上記のとおり、吊荷が地面により支えられ、吊荷ロープに荷重が掛からない状態になってから切り離す構成である。
従って、増水した河川の激流中にコンクリートブロックを投入する場合、コンクリートブロックが激流下の水底面に到達して支えられてから切り離すことになるため、クレーンまでもがコンクリートブロックに一端側が掛けられた吊荷ロープに引っ張られて激流中に引き込まれる恐れがあるのに加えて、極めて危険であるために、コンクリートブロックを空中で切離し得る吊荷切離し装置の開発が望まれていた。
【0004】
ところで、コンクリートブロックを空中で切離し得る吊荷切離し装置の開発が望まれているにも係わらず、このような吊荷切離し装置が開発されていない。
それは、クレーンの吊荷による下向き方向の荷重に対しての強度はクレーン構造規格を満足するように配慮されているものの、逆反り荷重に対する規格がなく検討すらされていないのが現状で、コンクリートブロックを空中で切離した場合、コンクリートブロック切離し時の反動でブームが逆反りになり、ブームやクレーン本体が破損する恐れがあるからである。
【0005】
従って、本発明の目的とするところは、コンクリートブロックの空中切離し時の反動を少なくすることにより、コンクリートブロック等の吊荷を空中で切離し得る吊荷切離し装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、従って上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る吊荷切離し装置が採用した手段は、クレーンのブームの先端のトップシーブに主巻ロープを介して吊持されてなる主フックにより吊持され、吊持した吊荷を空中で切離す吊荷切離し装置であって、前記主フックにより吊持され、切離す吊荷の重量に応じてウエイトを付設し得る吊荷吊持枠体と、前記吊荷吊持枠体に水平軸を介して回動自在に支持される吊荷切離しレバーとを備え、この吊荷切離しレバーが、前記吊荷を吊荷ロープを介して吊持すると共に、吊荷切離しレバーの回動により吊荷を吊荷ロープと共に切り離す吊荷吊持部を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項2に係る吊荷切離し装置が採用した手段、クレーンのブームの先端のトップシーブに主巻ロープを介して吊持されてなる主フックにより吊持され、吊持した吊荷を空中で切離す吊荷切離し装置であって、前記主フックにより吊持され、上方に付勢されてなるピストンロッドを有するシリンダを備えた吊荷吊持枠体と、前記シリンダのピストンロッドの下部に取付けられ、上昇位置において閉じ、下降位置において開いて吊荷を吊荷ロープと共に切離す開閉部を有する吊荷吊持・切離し開閉体と、吊荷切離しレバーの操作により開閉する開閉弁が介装され、閉じられているときには吊荷吊持・切離し開閉体を上昇位置で保持し、開かれたときには吊荷吊持・切離し開閉体を予め設定した速度で下降させる油圧閉管路とからなることを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項3に係る吊荷切離し装置が採用した手段は、クレーンのブームの先端のトップシーブに主巻ロープを介して吊持されてなる主フックにより吊持され、吊持した吊荷を空中で切離す吊荷切離し装置であって、前記主フックにより吊持され、上方に付勢されてなるピストンロッドを有するシリンダを備えた吊荷吊持枠体と、前記シリンダのピストンロッドの下部に取付けられると共に、下端に開閉部を有し、前記ピストンロッドの昇降により前記吊荷吊持枠体の内側に形成されてなる開閉ガイドに案内されて開閉する吊荷吊持・切離し開閉体と、前記シリンダのピストンで区切られた上・下部油圧室に連通する油圧閉管路と、この油圧閉管路に介装され、開閉操作するための切離しレバーを有する開閉弁と、前記油圧閉管路の開閉弁と下部油圧室との間に介装される絞弁とからなることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項4に係る吊荷切離し装置が採用した手段は、請求項1,2または3のうちの何れか一つの項に記載の吊荷切離し装置において、吊持した吊荷を吊荷ロープと共に空中で切り離すに際して、前記吊荷切離しレバーが、前記ブームの先端の補助シーブに補巻ロープを介して吊持されてなる補フックにより回動されるように構成されてなることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態1に係る吊荷切離し装置を、クレーンのブームの主フックに吊持された状態を示すその側面図の図1と、その側面図の図2と、図2のA−A線断面図の図3とを参照しながら説明する。
【0011】
図1に示す符号1は、図示しないクレーンのブームであって、このブーム1の先端のブームヘッド1aにトップシーブ1bが設けられると共に、ブームヘッド1aに突設されてなる補助シーブブラケット2の先端に補助シーブ2aが設けられている。前記トップシーブ1bには主巻ロープ3が掛回されており、この主巻ロープ3が掛回されるシーブを有する主フック4がこの主巻ロープ3により吊持されている。また、前記補助シーブ2aに掛けられた補巻ロープ5の下端には、通常ボールフックと呼ばれる補フック6が垂設されている。そして、前記主フック4には吊持した吊荷(以下、コンクリートブロックという。)7を吊荷ロープ8と共に空中で切離す後述する吊荷切離し装置10が吊持されている。
【0012】
前記吊荷切離し装置10は、図2と図3とに示すように、前記主フック4に掛けられる吊持用水平軸11bを有する一対の垂直なブラケット11aと、この一対の垂直なブラケット11aの下端に取付けられ、中央部にコンクリートブロック7を吊持する吊荷ロープ8が通される一端側が開口するロープ用切欠き11dを有し、同じく中央部に吊荷ロープ8が通される一端側が開口するU字状のロープ用切欠き12aを有する後述する構成のウエイト12が取付けられる水平なウエイト取付板11cとからなる吊荷吊持枠体11を備えている。この吊荷吊持枠体11のウエイト取付板11cに取付けられるウエイト12は、複数個のユニットウエイトとからなっており、コンクリートブロック7の重量に応じて吊荷吊持枠体11とウエイト12との重量が所定の重量になるように、ユニットウエイトの個数が決定されるようになっている。
【0013】
ところで、吊荷切離し装置10の重量を、コンクリートブロック7が重くなるにつれて重くする必要がある。例えば、コンクリートブロック7の25〜50%の重量になるように、ウエイト12を構成するユニットウエイトの個数を決定することが好ましい。勿論、吊荷切離し装置10が大重量であって、例えば8トン用のもので8トン未満のコンクリートブロック7の切離しに使用する場合であって、かつ作業半径を大きくする必要がない場合には何らの問題も生じないから、このような場合には必ずしも吊荷切離し装置10の重量をコンクリートブロック7の重量によって変える必要がないものである。なお、作業半径を大きくする必要がある場合には、吊荷切離し装置10とコンクリートブロック7との重量を当然軽くする必要がある。
【0014】
この吊荷吊持枠体11の一対の垂直なブラケット11aの吊持用水平軸11bとウエイト12との間には、レバー支持軸13を介して吊荷切離しレバー14が回動可能に配設されている。この吊荷切離しレバー14のレバー支持軸13による回動支持部付近には、吊荷ロープ8が掛けられる吊荷吊持部14aが形成されており、この吊荷切離しレバー14の一対の垂直なブラケット11aからの突出部14bが前記ウエイト取付板11cの上面に接触した水平な状態において吊持ロープ8を保持すると共に、補フック6の上昇によりレバー操作用ロープ9を介して突出部14bが上向になるように回動されると、吊持ロープ8が吊荷吊持部14aから外れるように構成されている。
【0015】
そして、前記吊持ロープ8が吊荷吊持部14aから外れると共に補フック6が下降されると、吊荷切離しレバー14の突出部14bが自重により下向き方向に回動し、前記ウエイト取付板11cの上面に接触した水平な状態になるように構成されている。なお、吊荷切離しレバー14を補フック6の上昇により回動させて、コンクリートブロック7を吊荷ロープ8と共に切離し得るようにしたのは、標準仕様のクレーンによる作業を可能ならしめるためである。これにより、特別仕様のクレーンを用意する必要がなく、緊急時に容易に対応し得ると共に、コンクリートブロックの投入コストの削減にも寄与し得るという効果が生じる。
【0016】
以下、上記実施の形態1に係る吊荷切離し装置10の作用態様を説明する。
台風、集中豪雨等による河川の増水により河川の堤防の一部が決壊すると、洪水の被害を最小限に抑えるために決壊した箇所にコンクリートブロック7を投入するに際しては、先ず主フック4と補フック6とを下降させ、主フック4に吊荷切離し装置10の吊持用水平軸11bを掛け、補フック6にレバー操作用ロープ9の一端側を掛けると共に、他端側を吊荷切離しレバー14の突出端14bの先端に連結する。次いで、ブーム1の俯仰または主巻ロープ3の巻上げにより吊荷切離し装置10を所定高さに上昇させ、コンクリートブロック7に一端側が掛けられた吊荷ロープ8の他端側をウエイト12のロープ用切欠き12aと、ウエイト取付板11cのロープ用切欠き11dとに挿入すると共に、他端側を吊荷切離しレバー14の吊荷吊持部14aにその開口部から入れて掛ける。
【0017】
このような吊荷切離しレバー14の吊荷吊持部14aへの吊荷ロープ8の掛け作業が終了すると、ブーム1の俯仰または主巻ロープ3の巻上げにより吊荷切離し装置10を介してコンクリートブロック7を上昇させる。そして、クレーンの上部旋回体の旋回操作によりコンクリートブロック7を投下目標箇所の上方に移動させると共に、補巻ロープ5の巻取りにより補フック6を上昇させレバー操作用ロープ9を介して吊荷切離しレバー14の先端部14bが上向きになるように回動させると、この吊荷切離しレバー14の吊荷吊持部14aの開口部が下向きになり、吊荷ロープ8が吊荷吊持部14aから外れて切離されるので、コンクリートブロック7が吊荷ロープ8と共に投下目標箇所に向かって落下する。
【0018】
空中での切離しよるコンクリートブロック7の投下に際しては、コンクリートブロック7吊持状態においてはブーム1が撓んでいるため、切離し時の反動によりブーム1が逆反りしようとする。しかしながら、上記のとおり、この吊荷切離し装置10には、この吊荷切離し装置10の吊荷吊持枠体11とウエイト12との重量が投下されるコンクリートブロック7の重量を勘案して所定の重量になるように設定されている。そのため、コンクリートブロック7が切離されてもブーム1には吊荷切離し装置10のウエイト12を含む重量が作用していて、切離し時の逆反りが少なくて済むので、例えコンクリートブロック7が空中で切離されても、ブーム1やクレーン本体が破損するような恐れがない。勿論、従来例のように、吊荷が激流下の水底面に到達して、吊荷が水底面に支えられてから切り離す構成でないから、増水した河川の激流中にクレーンが引き込まれるというような恐れもない。
【0019】
次に、本発明の実施の形態2に係る吊荷切離し装置を、主フックに吊持された状態を示すその模式的側面断面構成説明の図4を参照しながら以下に説明する。この吊荷切離し装置20は、上記実施の形態1に係る吊荷切離し装置10よりも軽量であるにもかかわらず、大重量のコンクリートブロック7を切離してもブームの逆反りを少なくし得るようにしたものであって、クレーンの主フック4に、吊持金具21aを介して後述する吊荷切離し装置20が吊持されている。
【0020】
この吊荷切離し装置20は、上部に前記吊持金具21aを有すると共に、下端側が開口する吊荷吊持用枠体21を備えている。この吊荷吊持用枠体21の上下方向のほぼ中程、かつ内側に設けられてなるシリンダ取付板21bに、上下方向に突出するピストンロッド22aを有するシリンダ22が取付けられている。
このシリンダ22のピストンロッド22aの上方突出部分には圧縮コイルばね23が外装されており、上方に付勢されるように構成されている。一方、このピストンロッド22aの下方突出部分の下端に、金具連結軸24aを介して、下端に後述する吊荷吊持・切離し開閉体25が取付けられる連結金具24が揺動可能に連結されている。
【0021】
前記吊荷吊持・切離し開閉体25は、前記連結金具24に開閉支点軸25cを介して連結されている。そして、この吊荷吊持・切離し開閉体25は、先端側が開閉部25aとなるように湾曲形成され、閉じられた状態においてはほぼ楕円が形成されるように、その湾曲部を相対して開閉支点軸25cを支点として開閉される一対の開閉部材からなっている。さらに、これら一対の開閉部材の反湾曲形成側の先端にローラ25b,25bが取付けられており、これらローラ25b,25bが前記吊荷吊持用枠体21のシリンダ取付板21bと開口部側の間であって、かつ相対する側に形成された開閉ガイド21c,21cの面を転動するように構成されている。
【0022】
前記開閉ガイド21c,21cの面の間隔はシリンダ取付板21b側が平行で、途中から下方に向かうにつれて広くなり、再び広い状態のまま平行となるように設定されている。つまり、吊荷吊持・切離し開閉体25が最上位置にある場合には開閉部25aが閉じていて吊持ロープ8を保持し、この開閉ガイド21c,21cの上下間距離を予め設定した速度で下降して最下位置になった場合に開閉部25aから吊持ロープ8が外れるように構成されている。
【0023】
また、前記シリンダ22のピストン22bで仕切られた上部圧力室22cと下部圧力室22dとは油圧閉管路26で繋がれている。この油圧閉管路26は、上部圧力室22cから下部圧力室22dに連通するメイン管路26aと、このメイン管路26aの上部圧力室22cと下部圧力室22dとの連結側を繋ぐバイパス管路26bとからなっている。前記メイン管路26aの前記バイパス管路26bよりも上部圧力室22cと下部圧力室22dとの連結側から離れた部分には、後述する開閉弁27と、コンクリートブロックの下降速度を設定する可変絞弁28とが直列に介装され、またバイパス管路26bには下部圧力室22d側から上部圧力室22c側への圧油の流入を阻止する向きに逆止弁29が介装されている。なお、前記油圧閉管路26は、実際には吊荷吊持用枠体21の外側面部に沿わせて配管されている。また、可変絞弁28を絞り量が一定のオリフィス等に代えることができる。
【0024】
前記開閉弁27は、この開閉弁を開閉する吊荷切離しレバー27aを備えており、閉用コイルばね27cの引張力により閉弁され、図示しない補フックの上昇による閉用コイルばね27cの引張力に抗する回動力により回動して開弁される構成である。なお、この実施の形態では、吊荷切離しレバー27aを補フックの上昇により回動させる構成としたが、例えばエアシリンダ、電動シリンダあるいは電動モータ等により回動させる構成にすることもできる。また、開弁のための吊荷切離しレバー27aの回動方向は何れの方向であっても良く、その回動方向を問わないものである。
【0025】
そして、一端側がコンクリートブロック7に掛けられた吊荷ロープ8の他端側が吊荷吊持・切離し開閉体25の開閉部25aに掛けられておらず、この吊荷吊持・切離し開閉体25に下向きの負荷が作用していない無負荷状態のときには、開閉弁27の開閉の如何にかかわらず、吊荷吊持・切離し開閉体25は最上位置にあって閉じ状態で維持されるようになっている。つまり、上部圧力室22c側の圧油がバイパス管路26bの逆止弁29を通って下部圧力室22d内へと流入し得るようになっていて、圧縮コイルばね23の弾発力によってピストンロッド22aが上昇するからである。
【0026】
一方、開閉弁27を開弁し、吊荷吊持・切離し開閉体25を下降させて開閉部25aを開くと共に、一端側がコンクリートブラケット7に掛けられた吊荷ロープ8の他端側を緩めた状態で掛けて上昇させ、最上昇位置において補フックを下降させて閉用コイルばね27cの引張力に抗する回動力を解除し、閉用コイルばね27cの引張力により開閉弁27を閉弁すると、下部圧力室22d側からの上部圧力室22c側への圧油の流入が遮断され、最上昇位置においてコンクリートブロック7を吊持し得る状態となるように構成されている。
【0027】
以下、上記実施の形態2に係る吊荷切離し装置20の作用態様を説明する。
コンクリートブロック7を投入する必要が生じると、主フック4と補フックとを下降させ、主フック4に吊荷切離し装置20の吊持金具21aを掛け、補フックに緩めたレバー操作用ロープの一端側を掛けると共に、他端側を吊荷切離しレバー27aの突出端27bの先端に連結する。次いで、一端側がコンクリートブロック7に掛けられた吊荷ロープ8の他端側を、吊荷吊持・切離し開閉体25の開閉部25aに掛けるが、この吊荷吊持・切離し開閉体25が最上位置にあって開閉部25aが閉じているので、この開閉部25aに周知のシャックルを介して吊荷ロープ8の他端側を掛ける。
【0028】
このような吊荷吊持・切離し開閉体25の開閉部25aへの吊荷ロープ8の掛け作業が終了すると、ブームの俯仰または主巻ロープ3の巻上げにより吊荷切離し装置20を介してコンクリートブロック7を上昇させる。そして、クレーンの上部旋回体の旋回操作によりコンクリートブロック7を投下目標箇所の上方位置に移動させると共に、補巻ロープの巻取りにより補フックを上昇させ、レバー操作用ロープを介して吊荷切離しレバー27aの先端部27bが下向きになるように回動させると、開閉弁27が開弁される。開閉弁27が開弁されると、シリンダ22の下部圧力室22d内の圧油が、下部圧力室22d側から可変絞弁28、開閉弁27を通って上部圧力室22c側に流入するので、コンクリートブロック7が所定の速度で下降し、そして最下位置まで下降すると吊荷ロープ8が開閉部25aから外れ、コンクリートブロック7は吊荷ロープ8と共に投下目標箇所に向かって落下する。
【0029】
コンクリートブロック7が下降を開始してから切離されるまでの間、このコンクリートブロック7は可変絞弁28の開度調整に応じた速度で下降するが、この下降中ではブームに作用する下向きの作用力が吊荷切離し装置20とコンクリートブロック7との総重量よりも軽減される。具体的には、シリンダ22の下部圧力室22dの受圧面積をSとし、最上位置においてコンクリートブロック7が吊持されているときの保持圧をPとすれば、この時ブームには吊荷切離し装置20とコンクリートブロック7との重量(PS)が掛かっている。しかしながら、開閉弁27が開弁されると、下部圧力室22d内の圧油が上部圧力室22cに流入するので、下部圧力室22dの内圧が低下して保持圧Pよりも低圧のpとなり、コンクリートブロック7の重量に起因する、シリンダ22、つまり吊荷切離し装置20に作用する負荷が(P−p)Sだけ軽減される。
【0030】
従って、コンクリートブロック7の下降中に、軽減された重量分だけブームが復元するので、コンクリートブロック7の切離し時の反動によるブームの逆反りが少なくて済むから、例えコンクリートブロック7が空中で切離されても、ブームやクレーン本体が破損するような恐れがない。そして、従来例に係る切離し装置のように、吊荷が激流下の水底面に到達して、吊荷が水底面に支えられてから切り離す構成でないから、増水した河川の激流中にクレーンが引き込まれるような恐れもない。さらに、上記実施の形態1に係る吊荷切離し装置10のように、ウエイトを必要とせず吊荷切離し装置20が軽量であるにもかかわらず、同能力のクレーンを使用する場合にはより大重量のコンクリートブロックの切離しに使用し得るという効果がある。
【0031】
因みに、この実施の形態2に係る吊荷切離し装置20では、コンクリートブロック7が下降を開始してから切離されるまでの下降距離を40cmに設定しているが、0.3秒で下降するように可変絞弁28の開度を調整すると、下部圧力室22dの内圧pが約0.5Pとなるので、重量Wのコンクリートブロック7の場合は0.5W分のブーム1の撓みが0.3秒の間に解消され、0.5Wのコンクリートブロック7を切離す場合と同等になる。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の請求項1に係る吊荷切離し装置によれば、吊荷切離し装置の吊荷吊持枠体に切離す吊荷の重量を勘案したウエイトを付設し得るように構成されている。そのため、空中で吊荷を切離してもブームにはウエイトの重量を含む吊荷切離し装置の重量が作用していて、吊荷切離し時の反動によるブームの逆反りが少なくて済むので、ブームやクレーンの破損を恐れることなく、空中で吊荷を離すことができる。勿論、従来例のように、吊荷が激流下の水底面に到達して、吊荷が水底面に支えられてから切り離す構成でないから、増水した河川の激流中にクレーンが引き込まれるような恐れもない。
【0033】
本発明の請求項2または3に係る吊荷切離し装置によれば、開閉弁の開弁により吊荷が下降し始めると、シリンダの内圧が低下し、内圧の低下分だけ吊荷の重量が軽減される。従って、吊荷の下降中に、軽減された重量分だけブームが復元して切離し時の反動によるブームの逆反りが少なくて済むので、ブームやクレーン本体の破損を恐れることなく吊荷を空中で切離すことができる。勿論、従来例のように、増水した河川の激流中にクレーンが引き込まれるような恐れもない。さらに、上記請求項1に係る吊荷切離し装置のようにウエイトを必要とせず吊荷切離し装置事態が軽量であるにもかかわらず、同能力のクレーンを使用する場合にはより大重量のコンクリートブロックの切離しに使用し得るという優れた効果がある。
【0034】
本発明の請求項4に係る吊荷切離し装置によれば、補フックの昇降により吊荷切離しレバーを回動させて吊荷を空中にて切離すことができるので、標準仕様のクレーンを使用することができ、緊急時に容易に対応し得るのに加えて、吊荷の投下工事コストの削減に寄与することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係り、クレーンのブームの主フックに吊持された状態を示す吊荷切離し装置の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る吊荷切離し装置の側面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係り、主フックに吊持された状態を示す吊荷切離し装置の模式的側面断面構成説明である。
【符号の説明】
1…ブーム,1a…ブームヘッド,1b…トップシーブ,2…補助シーブブラケット,2a…補助シーブ,3…主巻ロープ,4…主フック,5…補巻ロープ,6…補フック,7…コンクリートブロック,8…吊荷ロープ,9…レバー操作用ロープ
10…吊荷切離し装置,11…吊荷吊持枠体,11a…ブラケット,11b…吊持用水平軸,11c…ウエイト取付板,11d…ロープ用切欠き,12…ウエイト,12a…ロープ用切欠き,13…レバー支持軸,14…吊荷切離しレバー,14a…吊荷吊持部,14b…突出端
20…吊荷切離し装置,21…吊荷吊持枠体,21a…吊持金具,21b…シリンダ取付板,21c…開閉ガイド,22…シリンダ,22a…ピストンロッド,22b…ピストン,22c…上部圧力室,22d…下部圧力室,23…圧縮コイルばね,24…連結金具,25…吊荷吊持・切離し開閉体,25a…開閉部,25b…ガイドローラ,25c…開閉支点軸,26…油圧閉管路,26a…メイン管路,26b…バイパス管路,27…開閉弁,27a…吊荷切離しレバー,27b…突出端,27c…閉用コイルばね,28…可変絞弁,29…逆止弁

Claims (4)

  1. クレーンのブームの先端のトップシーブに主巻ロープを介して吊持されてなる主フックにより吊持され、吊持した吊荷を空中で切離す吊荷切離し装置であって、前記主フックにより吊持され、切離す吊荷の重量に応じてウエイトを付設し得る吊荷吊持枠体と、前記吊荷吊持枠体に水平軸を介して回動自在に支持される吊荷切離しレバーとを備え、この吊荷切離しレバーが、前記吊荷を吊荷ロープを介して吊持すると共に、吊荷切離しレバーの回動により吊荷を吊荷ロープと共に切り離す吊荷吊持部を有することを特徴とする吊荷切離し装置。
  2. クレーンのブームの先端のトップシーブに主巻ロープを介して吊持されてなる主フックにより吊持され、吊持した吊荷を空中で切離す吊荷切離し装置であって、前記主フックにより吊持され、上方に付勢されてなるピストンロッドを有するシリンダを備えた吊荷吊持枠体と、前記シリンダのピストンロッドの下部に取付けられ、上昇位置において閉じ、下降位置において開いて吊荷を吊荷ロープと共に切離す開閉部を有する吊荷吊持・切離し開閉体と、吊荷切離しレバーの操作により開閉する開閉弁が介装され、閉じられているときには吊荷吊持・切離し開閉体を上昇位置で保持し、開かれたときには吊荷吊持・切離し開閉体を予め設定した速度で下降させる油圧閉管路とからなることを特徴とする吊荷切離し装置。
  3. クレーンのブームの先端のトップシーブに主巻ロープを介して吊持されてなる主フックにより吊持され、吊持した吊荷を空中で切離す吊荷切離し装置であって、前記主フックにより吊持され、上方に付勢されてなるピストンロッドを有するシリンダを備えた吊荷吊持枠体と、前記シリンダのピストンロッドの下部に取付けられると共に、下端に開閉部を有し、前記ピストンロッドの昇降により前記吊荷吊持枠体の内側に形成されてなる開閉ガイドに案内されて開閉する吊荷吊持・切離し開閉体と、前記シリンダのピストンで区切られた上・下部油圧室に連通する油圧閉管路と、この油圧閉管路に介装され、開閉操作するための切離しレバーを有する開閉弁と、前記油圧閉管路の開閉弁と下部油圧室との間に介装される絞弁とからなることを特徴とする吊荷切離し装置。
  4. 吊持した吊荷を吊荷ロープと共に空中で切り離すに際して、前記吊荷切離しレバーが、前記ブームの先端の補助シーブに補巻ロープを介して吊持されてなる補フックにより回動されるように構成されてなることを特徴とする請求項1,2または3のうちの何れか一つの項に記載の吊荷切離し装置。
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