JP4286639B2 - 洗浄槽 - Google Patents

洗浄槽 Download PDF

Info

Publication number
JP4286639B2
JP4286639B2 JP2003390322A JP2003390322A JP4286639B2 JP 4286639 B2 JP4286639 B2 JP 4286639B2 JP 2003390322 A JP2003390322 A JP 2003390322A JP 2003390322 A JP2003390322 A JP 2003390322A JP 4286639 B2 JP4286639 B2 JP 4286639B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
tank
washing
cleaned
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003390322A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005144416A (ja
Inventor
良一 山口
一郎 作花
康雄 大西
Original Assignee
クラレエンジニアリング株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by クラレエンジニアリング株式会社 filed Critical クラレエンジニアリング株式会社
Priority to JP2003390322A priority Critical patent/JP4286639B2/ja
Publication of JP2005144416A publication Critical patent/JP2005144416A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4286639B2 publication Critical patent/JP4286639B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)

Description

本発明は高度の洗浄を要求されるゴムやプラスチック製の小型成型部品例えば医薬品用各種ゴム栓あるいは医療用継手などの成型品を効率よく洗浄、滅菌、乾燥するための洗浄槽に関する、特に薬剤、薬液などの瓶の栓体として用いられているゴム栓や輸液用ゴム栓のようなゴム部品やシリンジのキャップ、血液回路用プラスチック継手などの小型成型部品の洗浄に有効な洗浄槽に関する。
従来から一般に行われている医薬品瓶用ゴム栓などの小型成型物品の洗浄方法としては、洗浄すべき物品(以下、被洗浄物という)を水中に浸漬し、攪拌して洗浄するだけの撹拌洗浄法、高圧ジェットを吹き付ける高圧ジェット洗浄法、あるいは被洗浄物を超音波洗浄器に収容して超音波により洗浄する超音波洗浄法などが知られている。
しかしながら、単に水や薬液中に浸漬し、攪拌しただけでは洗浄水を均一に流動させるのが困難なため、洗浄斑が生じ易く、しかも物品相互の摩擦により物品が損傷したり、剥離された異物が物品に再付着したりするなどの恐れがあり、満足な洗浄効果は得られていない。
また、複雑な形状のゴム栓の場合は、凹部や小孔内表面のような細部の洗浄は困難であり、高圧ジェット洗浄法によっても、大量の成型物品を一時に洗浄する場合、物品全体に均等にジェット噴流が吹き付けられることは皆無で、1つの物品をとってみても、噴流の当り具合に差が生じて均等な洗浄は困難である。
さらに、超音波洗浄法では、被洗浄物がゴム栓のような弾性を有する物品の場合、音波が吸収されて洗浄効果はほとんど得られていない。このように、高度の洗浄性が要求される各種ゴムやプラスチック製の小型成型品の洗浄においては、いずれの方法によっても満足な洗浄効果が得られておらず、被洗浄物の材質の違い、比重の大小にかかわらず、一つの槽で効率的に洗浄が可能で、さらに同じ槽で滅菌、乾燥を行うことができる洗浄槽が待望されていた。
このような状況に鑑み、本出願人は、密閉容器内に円筒状の回転ドラムを設け、水噴流ポンプにより回転ドラム内に強力な噴流を発生させることによるジェット洗浄効果を利用した洗浄効果の大きい洗浄装置を開発した(特許文献1)。
特公平1−34105号公報
また、被洗浄物の比重の大小にかかわらずに洗浄効果が高く、構造が簡単で異物の発生や侵入のおそれのないコンパクトで実用性が高い洗浄槽で、かつ同一の槽で滅菌、乾燥が可能な洗浄槽として、洗浄用流体出口を有する密閉可能な蓋、洗浄用流体入口を有する円錐状の底壁部及び円筒状の側壁部からなり、内部に下端と上端がラッパ状に拡径されたガイド筒を有し、洗浄用流体入口部に噴流ノズルを設けた転倒可能に構成されている改良された洗浄槽を提案した(特許文献2)。
特開平8−257519号公報
さらに本出願人は、毛髪のように可撓性に富んだ形状でかつ湿潤状態で絡みやすい特殊な異物をうまく排出することができる洗浄槽も提案した(特許文献3)。この洗浄槽は、仕切板の開口率が30〜50%のとき、開口部から流体排出速度が0.05〜0.3m/秒になるよう仕切板を配置し、ラッパ状に拡径されるガイド筒の下端部については、拡径部分と槽の底壁部との距離を3d〔d:(6V/π)1/3、V:被洗浄物の容積〕以上、下端部の角度を9〜20°、また、上端部の角度を2〜10°とするものである。
特開2001−347234号公報
上記した洗浄槽はいずれも槽内部にラッパ状に拡径されたガイド筒を有するもので、とくにガイド筒と噴流ノズルと仕切板との相乗効果により高い洗浄効果を発揮するものである。しかしながら、これらの洗浄槽により洗浄能力は向上したが、依然として医薬用のゴム栓や小型成型物品の洗浄は、非常に高価な精製水や注射用水を大量に必要とするという問題がある。大量に洗浄水を使用することはコスト面では勿論、資源の面でも決して好ましいことではない。したがって、本発明の目的は、洗浄効果を低減させることなく高価な洗浄水の使用量を減らすことのできる洗浄槽を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、従来注目されていなかったガイド筒上端拡径部の角度、ガイド筒下端拡径部の角度、ガイド筒下端と底壁部との距離とガイド筒上端と仕切板との距離の関係及び噴流ノズルの多孔の配置といった洗浄槽の構成要素について詳細に検討を加えることにより、洗浄効果を低減させることなく洗浄水の使用量を節減できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、槽内部に下端と上端がラッパ状に拡径されたガイド筒を有し、洗浄水入口部に噴流ノズルを設け、転倒可能に構成した洗浄槽において、該ガイド筒上端拡径部の角度が6°以上10°以下、かつ下端拡径部の角度が20°を越え50°未満であることを特徴とする洗浄槽である。
本発明の洗浄槽によれば、被洗浄物に対して高い洗浄効果を発揮するとともに洗浄水の量を大幅に節減することが出来る。
本発明の洗浄槽は主として、洗浄用流体出口を有する密閉可能な蓋、洗浄用流体入口を有する円錐状の底壁部及び円筒状の側壁部からなる槽本体、洗浄用流体入口部に設けられる噴流ノズル、前記の槽内部に設けられる下端部と上端部が拡径されたガイド筒、洗浄用流体の下流側すなわち該ガイド筒上端部に正対するように設けられる仕切板から構成されるが、図によってさらに具体的に説明する。図1は本発明の洗浄槽の断面図であり、1は洗浄槽、2a及び2bは洗浄用流体出口3を有する密閉可能な蓋、2bは、洗浄用流体出口3を有する上蓋、2aは、円筒状の側壁部4にボルトなどの固定具で緊締される下蓋である。5はガイド筒であり、支持体6によって円筒状の側壁部4にネジなどで固定される。7は仕切板、8は円錐状の底壁部であり、円錐の頂部には板状弁体に噴流口を有する噴流ノズル9が設けられている。
該弁体は特に制約はなく、バタフライ弁やスリース弁などの通常用いられる弁の弁体であってもよい。前記噴流ノズル9の下部フェルールは着脱が容易なクランプ継手10でエルボ配管12と締結されている。該配管12はスイベルジョイント11で配管13と接続されている。被洗浄物を洗浄槽から取り出す場合、前記クランプ継手10を取外した後、配管12を前記スイベルジョイント11の軸心を回転軸にして回転させて洗浄槽の下部に製品受缶等を置く空間を設けて行うことができる。14は洗浄用流体出口配管である。
噴流ノズルの形状はとくに制限されないが、例えば円状の間隙をバタフライ弁形の弁とケーシングとの間に形成させたもの、スライド弁の弁体に均等な間隔で多孔ノズルを設けたものなどを例示することができる。
前記ガイド筒は、該中心軸と前記噴流ノズルの中心軸が一致するように支持体を介して槽の側壁部に固設される。ガイド筒の支持体は、ガイド筒を確実に支持でき、被洗浄物が引っ掛からない形状のものであれば、板状又は棒状など形状は限定されない。一般に、被洗浄物の形状には種々あるが、被洗浄物の容積をVとした場合、被洗浄物の直径dは(6V/π)1/3で球相当直径として表すことができる。本発明の洗浄槽において、ガイド筒の直管部内径は6d〜14dにするのが洗浄効果の面で好ましい。
本発明の最大の特徴は、とくに前記ガイド筒の上端拡径部の角度及び下端拡径部の角度を最適化することにより、洗浄効果を低減させることなく洗浄水の量を大幅に節減することが可能な洗浄槽を提供することにある。
特許文献3にはガイド筒の上端部及び下端部の角度について一応記載されているが、本発明者らがさらに詳細に検討した結果、ガイド筒の上端拡径部と下端拡径部の角度と洗浄効果には密接な関係があることを突き止めたのである。本発明の洗浄槽において、図1に示す上端拡径部の角度(β)は6°以上10°以下に設定される。上端拡径部の角度が6°未満であると洗浄に不適切な渦が発生しやすくなる。また、10°を越えると洗浄効果が小さくなる。
一方、図1に示す下端拡径部の角度(α)は20°を越え50°未満に設定される。洗浄効果を高める上で、下端拡径部の角度(α)を25°以上45°以下に設定することが好ましい。より好ましくは、下端拡径部の角度(α)を30°以上40°以下に設定する。下端拡径部の角度が20°以下の場合または50°以上の場合、ガイド筒に入る洗浄水の流れが阻害されやすい。
前記仕切板は、洗浄により剥離された異物を洗浄槽外へ排出できるように開口されている。該開口としては、通常、加工コストが安価な丸孔が穿孔されて使用されることが多いが、被洗浄物品が洗浄槽外へ流出せず、かつ孔部に引っ掛からない形状と寸法であれば開口の形状は問わない。なお、多様な形態の異物をより効率的に排出するために、開口の寸法は、前記の制約の範囲内でより大きくすることが好ましい。また、当該仕切板の全面に亘りより効果的に異物を排出させるために、1枚の仕切板に複数種類の形状及び/又は寸法の穿孔を設けることもできる。
前記仕切板は、前記洗浄用流体出口と前記円筒状の側壁部の上端との間に配置される。仕切板をかかる位置に配置することによって、毛髪などのように、細長く可撓性に富んだ形状でかつ湿潤状態で絡みやすい特殊な異物でも容易に洗浄除去可能となる。仕切板は、洗浄用流体出口と円筒状の槽側壁部の上端との間であって、洗浄用流体の流入量に応じた距離をガイド筒の上端面から離して配置される。ガイド筒の上端部から流出する洗浄用流体は、一般に、放射状に拡径しながら仕切板に向かって上昇するが、このとき、仕切板直前の流速がほぼ等速な上昇流を形成するように前記距離を設定するのが異物の排出性の面から好ましい。このため、仕切板は、洗浄用流体出口に近い方に配置するのがよい。仕切板の開口率が30〜50%のとき、開口部からの流体排出速度が0.05〜0.3m/秒になるように仕切板を配置するのが異物の排出を良好にする点から好ましい。
前記噴流ノズルは図2に示すように多孔9aで構成され、多孔9aはピッチサークル9b上に配設される。多孔9aの大きさは、被洗浄物が通過せず被洗浄物の一部が孔に入り込まない範囲で最も大きく、かつ洗浄用流体の噴流速度が5〜20m/秒になるように設定するのが好ましい。また、多孔が円状の間隙から構成されるものであってもよい。噴流ノズルの多孔を配設するピッチサークルの中心がガイド筒の中心軸と一致し、かつピッチサークルの直径がガイド筒の直管部内径の1/5以下とすることで、ラッパ状の拡径部(流入側)へ効率良くガイド筒外側からガイド筒内に洗浄水を流入させ、ガイド筒内における噴流と循環流との合流の流速及び流量を大きくし、洗浄効果を高めることができる。さらに、ガイド筒の中心軸上に多孔を設けないようすると洗浄効果が大きくなり好ましい。ピッチサークルの中心がガイド筒の中心軸と完全に一致することが好ましいが、洗浄効果に悪影響を及ぼさない程度の誤差があってもよい。
噴流ノズルの多孔を配設するピッチサークルの直径を、ガイド筒の直管部内径の1/5よりも大きくするとガイド筒内における噴流と循環流との合流の流速及び流量が小さくなるため、洗浄効果が小さくなる。該噴流ノズルは、被洗浄物の通過を遮断するための弁に設けると効率的であり好ましい。
前記ガイド筒の下端と底壁部との距離を3d以上にすると被洗浄物のブロック化を防ぎ、循環をスムーズに行う上で好ましいが、あまり大きくし過ぎるとガイド筒への被洗浄物の吸込みが悪化し洗浄効果が低下するため好ましくない。ガイド筒の下端と底壁部との距離とは、ガイド筒の下端と底壁部との最短距離をいう。
ガイド筒の上端と仕切板との距離とガイド筒の下端と底壁部との距離の差が0.5dを越えると洗浄効果が小さくなる傾向があるので、ガイド筒の上端と仕切板との距離と、ガイド筒の下端と底壁部との距離の差が0.5d以下となるように配設するのが好ましい。より好ましくは、ガイド筒の上端と仕切板との距離が、ガイド筒の下端と底壁部との距離と等しくなるように配設することである。
前記槽の側壁部は、通常、円筒状であるが、洗浄用流体及び被洗浄物の槽内流動が槽及びガイド筒の中心軸に対して対称になる形状であれば多少の変形した形状であっても差し支えない。また、側壁部が円筒状でなく、円錐状の底壁部が槽の頂部まで連続した形状のものであってもよい。この場合、ガイド筒の下端拡径部と槽内壁との距離を調整する意味で、底壁部分の途中を1回ないし数回屈折させてもよい。当該洗浄槽の内径はガイド筒の直管部内径の4〜7倍であるのが洗浄効果を大きくする上で、かつコンパクトな洗浄槽を製作する上で好ましい。
洗浄槽の容量は、処理する被洗浄物の量に応じて各種のものを製作することが可能であるが、0.1〜2m程度のものが取扱い易く実用的である。また、被洗浄物の充填率は、通常30〜70%程度に設定されるが、これに限定されることはなく、洗浄槽内で被洗浄物が円滑に循環流動できればよい。なお、洗浄槽に覗き窓を設けると内部の状態を直接目視確認でき、作業上好ましい。洗浄槽を回動自在に構成すると、槽を転倒して使用することもでき、好ましい。また、洗浄効果をさらにあげるために、洗浄中に槽を揺動させてもよい。
以上のように構成される洗浄槽を用いることにより、洗浄水入口部に設けられた噴流ノズルからの噴流と洗浄槽内部に設けられたガイド筒との相乗作用により強力な洗浄効果を得ることができ、かつ洗浄水出口と円筒状の槽側壁部の上端との間に適切に設けられた仕切板により高い異物排出効果を得ることができる。洗浄水として、通常、精製水、注射用水が用いられるが、洗浄効果を上げるために加温することも有効である。
図3は、本発明の洗浄槽を使用して被洗浄物の洗浄、滅菌及び乾燥を行う場合のフロ−シ−トである。本発明の洗浄槽を使用するシステムとしては、本発明の洗浄槽、洗浄水を貯溜する分離用槽、被洗浄物と洗浄水とのスラリ−を洗浄槽へ投入するための投入用槽、槽内を減圧状態にするための真空ポンプ(図示せず)及び被洗浄物のスラリー移送のため、洗浄水を昇圧し送液するため及び/又は循環するための送液ポンプから構成される。また、洗浄水入口配管及び洗浄水出口配管は槽転倒用中空軸内を潜りぬけ、洗浄槽全体が転倒可能な、さらに洗浄槽が正立または倒立下状態で槽が回転可能な方向に揺動可能な構造となっている。洗浄槽が正立状態とは図1に示す洗浄槽の状態を、倒立状態とは図1と上下逆の状態をいう。次に、本発明の洗浄槽を使用して被洗浄物を洗浄する方法について説明する。
(1)洗浄の準備
製品仕込み用槽35に被洗浄物、及び輸送用水供給弁36より輸送用水を投入し、投入用槽内をスラリ−状態にする。モ−タ−17を作動させ、洗浄槽1を図2に示した状態と上下逆の状態にし、次いでロータリアクチュエータ15を作動させ、洗浄槽底壁に取り付けられたスライド弁の板状弁体を開く。
スラリ−輸送管バルブ21、洗浄用水供給バルブ22、滅菌用蒸気供給バルブ23、乾燥用空気供給バルブ24、洗浄水循環バルブ25、洗浄水排水バルブ28、ドレン排水バルブ29、分離用槽排水バルブ34及び輸送用水供給弁36を閉止し、真空引きライン31から洗浄槽及び分離用槽系統を減圧状態にする。スラリ−輸送管バルブ21を開け、製品仕込み用槽35と洗浄槽1との圧力差を利用して製品仕込み用槽内のスラリ−状物を、集合管20を経由して洗浄槽1へ投入する。集合管20は固体、液体及び気体が通る必要があるので、中心部をスラリ−状物が通りぬけ、周囲から洗浄用及び輸送用水、滅菌用蒸気、乾燥用及び水追出し用空気等の流体が通過でき、製品が外側へ通過できないように内筒が網状になった二重管を使用するのが好ましい。
製品仕込み用槽内のスラリ−状物が1回で洗浄槽1へ輸送できない場合は、洗浄槽内に設けられた仕切板7及び洗浄水出口配管14を経由して、輸送用水を分離用槽32へ抜き出した水を輸送用水返送バルブ26を開き、循環ポンプ33を作動させて製品仕込み用槽35へ返送する操作を繰り返せばよい。洗浄槽1へスラリ−状物を投入後、系内の陰圧を開放した後、洗浄水排水バルブ28、分離用槽排水バルブ34及び製品仕込み用排水バルブ38を開放し、排水する。排水完了後、前記各排水バルブ及びスラリー輸送管バルブ21を閉止する。次に、ロータリアクチュエータ15を作動させて噴流ノズルを形成している板状弁体を閉状態にし、モーター17を作動させて洗浄槽1を正立の状態にもどす。
(2)洗浄
各バルブの開閉を確認し、洗浄用水供給バルブ22から給水し、洗浄槽1を満水にし、オ−バ−フロ−水により分離用槽32の所定液面になるまで液面計37で確認しつつ給水し、循環ポンプ33を作動させ、洗浄用液を循環させる。必要により、循環ポンプ33の後にフィルタ−を設けてもよい。分離用槽の液面計37の他、洗浄槽1に圧力計、温度計及び洗浄槽内を観察する覗き窓などを設置するのが、準備段階での状況の確認、定常運転時の目安、異常の検出等に便利である。定常状態では、図2に示されるように、ラッパ状のガイド筒の内側と外側を循環する循環流ができ、覗き窓より被洗浄物が良好に洗浄されているのを確認できる。洗浄時間にとくに制限はないが、通常は5〜20分間程度に設定される。
被洗浄物の比重が洗浄用液より大きい場合は、洗浄槽を正立状態でガイド筒の内外の循環流に被洗浄物を乗せて洗浄を行う。また、被洗浄物の比重が洗浄用液より小さい場合(被洗浄物が浮く場合)には、洗浄槽を倒立状態でガイド筒の内外の循環流に被洗浄物を乗せて洗浄を行う。このように、本発明の洗浄槽は、被洗浄物の比重が洗浄水より大きくても小さくても適用可能であり、とくに被洗浄物の比重が洗浄水よりも小さい場合には洗浄槽を倒立状態で使用することにより、比重の大きな場合と同様な洗浄が可能である。
被洗浄物が小径シリンジのバレル用ゴムパッキンのように、凹部に空気溜まりができ易く洗浄水の濡れ性が良くない場合には、洗浄槽1が正立状態での循環洗浄の初期又は途中に、循環ポンプ33を一時的に停止させかつ洗浄水循環バルブ25を閉止後、真空ライン31を開放して洗浄槽1内を減圧にし、被洗浄物中の空気を系外へ排出することにより洗浄性を確実なものにすることもできる。
さらに、洗浄しながら給水及び排水を同時に行う連続的な濯ぎ洗いを行うことが可能であり、また、給水を停止して洗浄槽を倒立状態にして排水後、新しい水を供給し、満水にして洗浄槽を正立状態に戻した後に再度濯ぎ洗いを行うことも可能である。
比重が大小様々な異物が排出対象である場合、洗浄中に間歇的または連続的に洗浄槽全体を揺動させると洗浄の均一性がさらに上がり好ましい。揺動は洗浄水の入口配管及び出口配管が潜りぬける中空軸をベアリング等の回転用軸受16により回転可能に構成され、モ−タ−17を作動させることによって行う。
揺動させる角度にとくに制限はないが、正立状態もしくは倒立状態を基準にして±40〜50゜の範囲で揺動させるのが、高洗浄効果及び低消費エネルギ−の点から好ましい。揺動させる角度は、例えば回転軸に円板を付設し、円板の所定の位置に貫通孔を設定し、設定位置の貫通孔を光電管で検知することにより、制御させればよい。揺動をスム−ズに行い、また配管の破壊を防ぐためには配管の一部をフレキシブルチュ−ブとするのが望ましい。18及び19はこのようなフレキシブルチュ−ブである。
所定時間洗浄した後、循環ポンプ33を停止する。モ−タ−17を作動させ、洗浄槽1を倒立の状態にした後、洗浄槽内の液を洗浄水出口配管14及び洗浄用液戻りバルブ27を経由して分離用槽32へ抜き取る。そして、分離用槽32の液は分離用槽排水バルブ34から系外へ抜き取る。排水は乾燥用空気供給バルブ24を開き、空気を供給しながら押し出すように行う。排水操作中、洗浄槽を揺動し、被洗浄物内に溜まった水をできるだけ残らないように排水する。次いで、滅菌及び乾燥を行い、製品が取り出されるが、かかる工程は特許文献2又は3の記載と同様であるので説明は省略する。
実施例1〜12及び比較例1〜9
噴流ノズルとして直径4.5mmの多孔を配設したピッチサークルの中心をガイド筒の中心軸と一致させた直径0.1mの洗浄槽に直径13mm、長さ14mmのゴム栓0.05mと一緒に、長さ5mmの毛髪15本、長さ30mmの毛髪15本、長さ3mmのゴム栓のバリ15個及び長さ5mmのゴム栓のバリ15個を投入し、図3のフローに従って洗浄水150リットル/分を使用して濯ぎ洗いを行い、排水中の粗大異物を捕集し投入した粗大異物全数を排出するのに要する洗浄時間を測定した。
特許文献3において、上端拡径部の角度6°、下端拡径部の角度17°、噴流ノズルとして多孔を配設したピッチサークルの直径をガイド筒直管部内径の1/5、ガイド等の上端と仕切板との距離をガイド筒の下端と底壁部との距離と0.5d異なるように構成した洗浄槽を用いて洗浄を行い、これを比較例1として洗浄時間の基準値とした。この洗浄時間に対して13〜15%減となるものをA、12〜13%減となるものをA−、11〜12%減となるものをA−−、10〜11%減となるものをA−−−、5〜10%減となるものをB、2〜5%減となるものをC、±2%の範囲となるものをD、2〜5%増となるものをEで評価し、洗浄効果を相対値で示した。結果を表1に示す。
微細異物については、前記の粗大異物全数が排出された時点のゴム栓に付着した微細異物数の測定を行い、洗浄前と比較した結果、表1に示す全ての条件において微細異物数が減少し、かつ注射用水の基準をクリアしており、問題ないことを確認した。表1の結果から本発明の効果は明らかである。
Figure 0004286639
本発明の洗浄槽によれば、洗浄効果を低減させることなく、従来の洗浄槽よりも被洗浄物を洗浄するための洗浄水量を大幅に減少させることができるので、医薬用ゴム栓などの小型成型物品の洗浄に有用である。
本発明の洗浄槽の一例を示す概略図である。 多孔をピッチサークル状に配設した噴流ノズルの一例を示す概略図である。 本発明の洗浄槽で洗浄を行う場合のフローシートの一例である。
符号の説明
1 洗浄槽
2a 密閉下蓋
2b 密閉上蓋
3 洗浄水出口
4 円筒状側壁部
5 ガイド筒
6 支持体
7 仕切板
8 底壁部
9 噴流ノズル
9a 噴流ノズルの多孔
9b ピッチサークル
10 クランプ継手
11 スイベルジョイント
12 エルボ配管
13 配管
14 洗浄水出口配管
15 ロータリアクチュエータ
16 回転用軸受
17 モーター
18 フレキシブルチューブ
19 フレキシブルチューブ
20 集合管
21 スラリー輸送管バルブ
22 洗浄用水供給バルブ
23 滅菌用上記供給バルブ
24 乾燥用空気供給バルブ
25 洗浄水循環バルブ
26 輸送用水返送バルブ
27 洗浄用戻りバルブ
28 洗浄水排水バルブ
29 ドレン排水バルブ
30 ドレントラップ
31 真空引きライン
32 分離用槽
33 循環ポンプ
34 分離用槽排水バルブ
35 製品仕込み用槽
36 輸送用水供給バルブ
37 液面計
38 製品仕込み用槽排水バルブ

Claims (3)

  1. 槽内部に下端と上端がラッパ状に拡径されたガイド筒を有し、洗浄水入口部に噴流ノズルを設け、転倒可能に構成した洗浄槽において、該ガイド筒上端拡径部の角度が6°以上10°以下、かつ下端拡径部の角度が20°を越え50°未満であることを特徴とする洗浄槽。
  2. 該噴流ノズルの多孔を配設するピッチサークルの中心がガイド筒の中心軸と一致し、かつピッチサークルの直径がガイド筒の直管部内径の1/5以下である請求項1記載の洗浄槽。
  3. 該ガイド筒の上端と仕切板との距離と、ガイド筒の下端と底壁部との距離の差が0.5d(d:被洗浄物の直径)未満である請求項1又は2記載の洗浄槽。
JP2003390322A 2003-11-20 2003-11-20 洗浄槽 Expired - Lifetime JP4286639B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003390322A JP4286639B2 (ja) 2003-11-20 2003-11-20 洗浄槽

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003390322A JP4286639B2 (ja) 2003-11-20 2003-11-20 洗浄槽

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005144416A JP2005144416A (ja) 2005-06-09
JP4286639B2 true JP4286639B2 (ja) 2009-07-01

Family

ID=34696745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003390322A Expired - Lifetime JP4286639B2 (ja) 2003-11-20 2003-11-20 洗浄槽

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4286639B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103567178A (zh) * 2012-07-24 2014-02-12 宜昌市洁康科技有限公司 一种清洗烘干一体机
JP6437949B2 (ja) * 2016-04-09 2018-12-12 株式会社クリンビー エマルジョン洗浄装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005144416A (ja) 2005-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5626969B2 (ja) 濾過材洗浄装置
KR101441017B1 (ko) 친환경 마이크로 버블 세척기
EP1943932B1 (en) Household appliance for sanitizing foods
KR100644763B1 (ko) 야채 세척기
JP6436986B2 (ja) 吸引バッグを空にするための内容物排出装置、アセンブリ、および方法
CN102458696A (zh) 用于处理表面的方法和设备
JP2008540095A (ja) 排泄容器を処理するための方法及びシステム
JP4286639B2 (ja) 洗浄槽
JP3609869B2 (ja) 洗浄槽
KR20060027780A (ko) 오거 조립체용 세척 드레인 장치
JP4302293B2 (ja) 洗浄槽
CN105463901B (zh) 防堵塞的纸浆过滤装置
US9693844B1 (en) Dental tool cleaning device
CN208098709U (zh) 中药材清洗装置
JP2791542B2 (ja) 食品殺菌装置
CN207404883U (zh) 一种蛋白质分离器
US3419023A (en) Portable dishwasher
CN206467075U (zh) 农药瓶残液循环降解装置
NO329272B1 (no) Anordning for anvendelse ved desinfisering av en pose inneholdende en kroppsvaeske
CN104405018B (zh) 一种大小便自动处理设备的污水桶装置
JP4064211B2 (ja) 物品の受渡装置及び受渡方法
KR102667216B1 (ko) Dpf의 잔재 포집 및 비산방지형 처리장치
CN217309082U (zh) 一种芒果果酱生产加工用杀菌装置
JPS6239030B2 (ja)
KR200389619Y1 (ko) 야채 세척기

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090303

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090325

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4286639

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140403

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term