JP3609869B2 - 洗浄槽 - Google Patents

洗浄槽 Download PDF

Info

Publication number
JP3609869B2
JP3609869B2 JP14252795A JP14252795A JP3609869B2 JP 3609869 B2 JP3609869 B2 JP 3609869B2 JP 14252795 A JP14252795 A JP 14252795A JP 14252795 A JP14252795 A JP 14252795A JP 3609869 B2 JP3609869 B2 JP 3609869B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
tank
cleaned
valve
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14252795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08257519A (ja
Inventor
良一 森本
育穂 上田
康雄 大西
Original Assignee
クラレエンジニアリング株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by クラレエンジニアリング株式会社 filed Critical クラレエンジニアリング株式会社
Priority to JP14252795A priority Critical patent/JP3609869B2/ja
Publication of JPH08257519A publication Critical patent/JPH08257519A/ja
Priority claimed from US08/824,751 external-priority patent/US5901718A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3609869B2 publication Critical patent/JP3609869B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は高度の洗浄を要求されるゴムやプラスチック製の小型成型部品例えば各種ゴム栓あるいは医療用継手などの成型品を効率よく洗浄、滅菌、乾燥するための洗浄槽に関するものである。とくに本発明の洗浄槽は、薬剤、薬液などの医療瓶の栓体として用いられている打栓用の足長ゴム栓や輸液用ゴム栓のような空気抜孔などを有する複雑な形状のゴム部品や血液回路用プラスチック継手などの小型成型部品の洗浄に有効である。
【0002】
【従来の技術】
従来から一般に行われている医療瓶用ゴム栓などの小型成型物品の洗浄方法としては、洗浄すべき物品(以下、被洗浄物という)を水中に浸漬し、攪拌して洗浄するだけの撹拌洗浄法、高圧ジェットを吹き付ける高圧ジェット洗浄法、二重メッシュ構造の分散器から空気の脈動を発生させて洗浄を行う脈動洗浄法、あるいは被洗浄物を超音波洗浄器に収容して超音波により洗浄する超音波洗浄法などが知られている。
【0003】
しかしながら、単に水や薬液中に浸漬し、攪拌しただけでは洗浄液を均一に流動させるのが困難なため、洗浄斑が生じ易く、しかも物品相互の摩擦により物品が損傷したり、剥離された異物が物品に再付着するなどの恐れがあり、満足な洗浄効果は得られていない。
【0004】
また、ゴム栓でも、半打栓用足長ゴム栓や輸液用ゴム栓などのような空気孔などを有する複雑な形状の物品の場合は、凹部や小孔内表面のような細部の洗浄は困難であり、高圧ジェット洗浄法によっても、大量の成型物品を一時に洗浄する場合、物品全体に均等にジェット噴流が吹き付けられることは皆無で、1つの物品をとってみても、噴流の当り具合に差が生じて均等な洗浄は困難であるばかりでなく、表皮下における微細な気泡や、表面粗面に付着する微細空気などは完全に除去できない。
【0005】
さらに、超音波洗浄法では、被洗浄物がゴム栓のような弾性を有する物品の場合、その軟性面に音波が吸収されて洗浄効果はほとんど得られていない。また、空気の脈動を利用する脈動洗浄法は、洗浄器の下部に空気の脈動を発生させる分散器が設けられているため、被洗浄物の比重が小さい場合、被洗浄物は洗浄器の上部に集積し、洗浄効果が充分でなく、他の洗浄方式を用いざるを得ない。このように、高度の洗浄性が要求される各種ゴムやプラスチック製の小型成型品の洗浄においては、いずれの方法によっても満足な洗浄効果が得られていないのが実情であり、被洗浄物の材質の違い、比重の大小にかかわらず、一つの槽で効率的に洗浄が可能で、さらに同じ槽で滅菌、乾燥を行うことができる洗浄槽が待望されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の各種ゴム製品は材質的に脆いものがあり、噴流によりゴム栓自体が損傷し、コンタミの発生が多くみられたが、最近はゴム質がよくなり、噴流洗浄が適用可能となった。このような状況に鑑み、発明者らは上記問題を解決する洗浄装置として、容器内に上端と下端が拡径されたガイド筒を設けた洗浄装置を発明し、先に特願昭57−229881号として出願した。この装置によれば、被洗浄物をガイド筒内外を循環流動させることにより、異物を効果的に剥離し、かつ被洗浄物を均一に洗浄することが可能である。
【0007】
さらに効果的な洗浄を行なうため、発明者の一人は円筒状の回転ドラムを密閉容器に内在させた洗浄装置を発明し、特願昭60−104736号として出願した。この装置は、密閉容器内に円筒状の回転ドラムを設けた洗浄装置であり、水噴流ポンプにより回転ドラム内に強力な噴流を発生させることによるジェット洗浄効果を利用した、洗浄効果の大きい洗浄装置である。
【0008】
しかしながら、特願昭57−2298815号に記載の装置は洗浄機能しか有さず、また被洗浄物の比重が大きい場合には洗浄効果が大きいものの比重の小さい場合には充分な洗浄効果が得られなかった。一方、高い洗浄効果が得られ、好評で納入実績のある特願昭60−104736号に記載の洗浄装置は、回転ドラムを密閉容器に内在させるため回転部のシ−ルが必須となり、回転部の摺動による異物の発生やメカニカルシ−ル部等からの異物の侵入が皆無とはいえない。また、前述したように、装置自体が複雑になるうえ、装置が大きくなるので、製造するのに費用がかかりすぎるなどの問題がある。したがって、本発明の目的は、被洗浄物の比重の大小にかかわらずに洗浄効果が高く、構造が簡単で異物の発生や侵入のおそれのないコンパクトタイプの実用性が高い洗浄槽で、かつ同一の槽で滅菌、乾燥が可能な洗浄槽を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討し、本発明に至った。すなわち洗浄用流体出口を有する密閉可能な蓋、洗浄用流体入口を有する円錐状の底壁部及び円筒状の側壁部からなり、内部に下端と上端がラッパ状に拡径されたガイド筒を有し、洗浄用流体入口部に噴流ノズルを設けた槽であって、該槽は転倒可能に構成されていることを特徴とする洗浄槽である。
【0010】
【作用】
本発明の洗浄槽は、回転部を内在させないため、異物の発生や侵入がない。また、本発明の洗浄漕によれば、洗浄用流体入口部に設けられた噴流ノズルからの噴流と洗浄槽内部に設けられたガイド筒との相乗作用により高い洗浄効果を得ることができる。さらに、該槽は転倒可能に構成されており、ゴム栓などの供給、洗浄、滅菌、乾燥、払出しを合理的に実施することができるうえに、転倒して使用することによって、被洗浄物が洗浄液より比重が小さい場合にも同様に適用することができる。
【0011】
【実施例】
次に本発明の洗浄槽の一実施例を図面にしたがって説明する。図1は本発明の洗浄槽の断面図である。図1において、1は洗浄槽である。2は洗浄用流体出口3を有する密閉可能な蓋であり、ボルトなどの固定具で槽本体に緊締される。4は円筒状の側壁部であり、槽内部に設けられるラッパ状に拡径されたガイド筒5を支持するための支持体6が設けられている。支持体は単なる棒状のものでも放射状の支持板などでもよく、ガイド筒を確実に支持するものであればとくに制限はない。
【0012】
側壁部は通常円筒であるが、槽内流動が槽及びガイド筒の中心軸に対して対称になる形状であれば、多少の変形した円筒状のものであってもかまわない。また、側壁部は円筒状でなく、円錐状の底壁部が槽の頂部まで連続した形状のものであってもよい。この場合、ガイド筒の下部拡径部と側壁部分の間を調整する意味で、またデザイン的な面から、側壁部分の途中を1回ないし数回屈折させてもよい。7は被洗浄物の流出を防ぐための網、多孔板等の仕切板である。
【0013】
8は円錐状の底壁部であり、円錐の頂部には噴流ノズル9が設けられる。底壁部は完全な円錐が望ましいが、広い意味で円錐の状態であるものであれば差支えない。噴流ノズル9は、円状の間隙または円板の上に円状に設けられた多孔などとして構成する。図2は円状の間隙をバタフライ弁形の弁とケ−シングの間に形成させた場合の拡大図である。間隙は、被洗浄物に噴流が均等にあたり、かつガイド筒5の内側と外側を、洗浄用流体が循環流動し、その循環流に乗って被洗浄物が該間隙を通過しないようにかつ被洗浄物の要求洗浄度合により決められるが、一般にノズル部分からの噴出し速度が2m〜20m/秒になるように設定するのが好ましい。通常、間隙は0.5mm〜3mm程度に設定される。
【0014】
図3における噴流ノズルは、円板の円周に沿って均等な間隔で設けられた多孔ノズルの例であり、洗浄時には円板は洗浄槽の底壁の頂部にエヤシリンダ−などで軸方向に押圧され、ノズル部分から洗浄液が噴出される。ノズルを構成する1ケの孔の径は、上述のように、被洗浄物に噴流が均等にあたり、かつガイド筒5の内側と外側を、洗浄用流体が循環流動し、その循環流に乗って被洗浄物が流動するように、上述のような噴出し速度になるように設定される。通常、ノズルの径は3mm〜5mm程度に設定される。
【0015】
かかる噴流ノズルを使用するのが本発明の特徴の一つであり、この噴流ノズルと槽内部に設けられた上端と下端がラッパ状に拡径されたガイド筒及びガイド筒正面に配置された仕切板との相乗効果により、異物が良く剥離されるとともに噴流が被洗浄物に均等にあたる良好な流動状態を作り出し、高い洗浄効果が得られるのである。
【0016】
噴流ノズルが設けられる洗浄用流体の入口部の中心軸とラッパ状に拡径されたガイド筒の中心軸は一致させておくのが洗浄効果の点で好ましく、ノズルの噴流口はガイド筒の直管部の中心軸を基準にしてガイド筒の直管部の内径の1/2よりも中心側に設けるのが好ましい。噴流ノズルの噴流口をこのようにすることで、ラッパ状の拡径部(流入側)にエネルギ−ロスを少なく、効率良くガイド筒外側からガイド筒内に洗浄液を流入させ、ガイド筒内における噴流と循環流との合流の流速及び液量を大きくすることができるので、洗浄効果を高めることができるのである。
【0017】
一般に被洗浄物は種々の形状をしているが、被洗浄物の容積をvとした場合、被洗浄物の直径dは(6v/π)1/3 で示される球相当直径で表すことができる。本発明の洗浄槽において、ガイド筒の直管部の内径は6d〜14dであるのが洗浄効果が大きくなり、好ましい。また、洗浄槽の内径はガイド筒の直管部内径の4〜7倍であるのが洗浄効果を大きくするうえで、かつコンパクトな洗浄槽を製作するうえで好ましい。ガイド筒の拡径部分と底壁部との間隙は3d以上あけるほうが被洗浄物のブロック化を防ぎ、循環をスム−ズに行ううえで好ましい。
【0018】
10は洗浄後の製品を排出するためにエルボ部分11を着脱するためのクランプ継手である。噴流ノズルを開閉することにより、被洗浄物を洗浄槽へ投入したり、洗浄槽から被洗浄物を取り出したりできることは勿論である。
【0019】
洗浄槽の大きさは処理する被洗浄物の量に応じて各種製作可能であるが、0.1m〜2m程度のものが取扱いやすく、実用的である。また、被洗浄物の充填率は通常30〜60%の範囲で使用される。なお、洗浄槽に覗き窓を設けると内部の洗浄の状態が確認でき、作業上好ましい。
【0020】
通常、洗浄用流体として、蒸留水、純水、UF水、RO水等の除菌水や除塵水が用いられるが、その他に滅菌用に蒸気が、そして乾燥用に空気も使用される。洗浄効果を上げるために洗浄液を加温することも有効である。
【0021】
図4は、本発明の洗浄槽を使用して被洗浄物の洗浄、滅菌及び乾燥を行なう場合のフロ−シ−トである。本発明の洗浄槽を使用するシステムとしては、本発明の洗浄槽、洗浄液を貯溜する分離用槽、被洗浄物と洗浄液とのスラリ−を洗浄槽へ投入するための投入用槽、槽内を減圧状態にするための真空ポンプ(図示せず)及び洗浄液を循環するための循環ポンプから構成される。また、洗浄用流体入口配管及び洗浄用流体出口配管は槽転倒用中空軸内を潜りぬけ、洗浄槽全体が転倒可能な、さらに洗浄槽が正立または倒立下状態で槽が回転可能な方向に揺動可能な構造となっている。洗浄槽が正立状態とは、図4に示す洗浄槽の状態を、倒立状態とは、図4とは上下逆の状態をいう。図1〜図3は正立状態を示したものである。図4における噴流ノズルは、円板の円周に沿って均等な間隔で設けられた多孔ノズルの例である。
【0022】
次に、本発明の洗浄槽について、被洗浄物の洗浄、滅菌及び乾燥を行なう場合の使用方法について図4のフロ−シ−トを用いて説明する。
【0023】
(1)洗浄の準備
製品仕込み用槽34に被洗浄物、及び輸送用水供給弁35より輸送用水を投入し、投入用槽内をスラリ−状態にする。エヤシリンダ13を作動させ、洗浄槽底壁の頂部へ押圧されている円板を開き、次いでモ−タ−15を作動させ、洗浄槽1を図4に示した状態と上下逆の状態にする。
【0024】
スラリ−輸送管バルブ19、洗浄用水供給バルブ20、滅菌用蒸気供給バルブ21、乾燥用空気供給バルブ22、洗浄液循環バルブ23、洗浄液排水バルブ26、ドレン排水バルブ27、分離用槽排水バルブ33及び輸送用水供給弁35を閉止し、真空引きライン29から洗浄槽及び分離用槽系統を減圧状態にする。スラリ−輸送管バルブ19を開け、製品仕込み用槽34と洗浄槽1との圧力差を利用して製品仕込み用槽内のスラリ−状物を集合管18を経由して洗浄槽1へ投入する。集合管18は固体、液体及び気体が通る必要があるので、中心部をスラリ−状物が通りぬけ、周囲から洗浄用及び輸送用水、滅菌用蒸気、乾燥用及び水追出し用空気等の流体が通過でき、製品が外側へ通過できないように内筒が網状になった二重管を使用している。
【0025】
製品仕込み用槽内のスラリ−状物が1回で洗浄槽1へ輸送できない場合は、洗浄槽内に設けられた仕切り板7及び洗浄液出口配管12を経由して、輸送用水を分離用槽30へ抜き出した水を輸送用水返送バルブ24を開き、循環ポンプ31を作動させて製品仕込み用槽34へ返送する操作を繰り返せばよい。洗浄槽1へスラリ−状物を投入後、系内の陰圧を開放した後、洗浄液排水バルブ26及び分離用槽排水バルブ33を開放し、排水する。次に、エヤシリンダ−13を作動させて噴流ノズルを形成している円板状蓋を洗浄槽の底壁の頂部へ押圧し、洗浄槽1を正立の状態にもどす。
【0026】
(2)洗浄
各バルブの開閉を確認し、洗浄用水供給バルブ20から給水し、洗浄槽1を満水にし、オ−バ−フロ−水により分離用槽30の所定液面になるまで液面計37で確認しつつ給水し、循環ポンプ31を作動させ、洗浄用液を循環させる。必要により、循環ポンプ31の後にフィルタ−を設けてもよい。分離用槽の液面計37の他、洗浄槽1に圧力計、温度計及び洗浄槽内を観察する覗き窓などを設置するのが、準備段階での状況の確認、定常運転時の目安、異常の検出等に便利である。定常状態では、図4に示されるように、ラッパ状のガイド筒の内側と外側を循環する循環流ができ、覗き窓より被洗浄物が良好に洗浄されているのを確認できる。洗浄時間にとくに制限はないが、通常は5〜20分間で実施される。
【0027】
被洗浄物の比重が洗浄用液より大きい場合は、洗浄槽を正立状態で、ラッパ状のガイド筒の内外の循環流に被洗浄物を乗せて洗浄を行う。また、被洗浄物の比重が洗浄用液より小さい場合(被洗浄物が浮く場合)には、洗浄槽を倒立状態でラッパ状のガイド筒の内外の循環流に被洗浄物を乗せて洗浄を行う。このように、本発明の洗浄槽は、被洗浄物の比重が洗浄液より大きくても小さくても適用可能であり、とくに被洗浄物の比重が洗浄液よりも小さい場合には洗浄槽を倒立状態で使用することにより、比重の大きな場合と同様な洗浄が可能である。
【0028】
さらに、洗浄しながら給水及び排水を同時に行い、連続的に濯ぎ洗いをしたり、循環を停止して洗浄槽を倒立状態にして排水後、新しい水を供給し、満水にして洗浄槽を正立状態に戻した後に再度循環して濯ぎ洗いをすることも可能である。
【0029】
洗浄中に間歇的または連続的に洗浄槽全体を揺動させると洗浄の均一性がさらに上がり好ましい。揺動は洗浄流体の入口配管及び出口配管が潜りぬける中空軸をベアリング等の回転用軸受14により回転可能に構成され、モ−タ−15を作動させることによって行なう。
【0030】
揺動させる角度にとくに制限はないが、正立状態もしくは倒立状態を基準にして±40〜50度の範囲で揺動させるのが、高洗浄効果及び低消費エネルギ−の点から好ましい。揺動させる角度は、例えば回転軸に円板を付設し、円板の所定の位置に貫通孔を設定し、設定位置の貫通孔を光電管で検知することにより、制御させればよい。揺動をスム−ズに行ない、また配管の破壊を防ぐためには配管の一部をフレキシブルチュ−ブとするのが望ましい。16及び17はこのようなフレキシブルチュ−ブである。
【0031】
所定時間洗浄した後、循環ポンプ31を停止する。モ−タ−15を作動させ、洗浄槽1を倒立の状態にした後、洗浄槽内の液を洗浄液出口配管12を経由して洗浄用液戻りバルブ25から分離用槽30へ抜き取る。そして、分離用槽30の液は分離用槽排水バルブ33から系外へ抜き取る。排水は乾燥用空気供給バルブ22を開き、空気を供給しながら押し出すように行う。排水操作中、洗浄槽を揺動し、被洗浄物内に溜まった水をできるだけ残らないように排水する。
【0032】
(3)滅菌
充分な液切りを行なうためと滅菌操作を効果的に行うために、洗浄槽1を倒立にしたまま、バルブ19及び22を閉止し、真空ライン29から水分を系外へ排気する。このとき、洗浄槽を揺動させるとより効果的である。充分液切りを行った後に、真空ライン29を閉じてバルブ25を閉止し、滅菌用蒸気供給バルブ21を開き、洗浄槽内に蒸気を導入し、槽内の空気を滅菌蒸気で置換後、ドレン排水バルブ27を開き、所定温度まで昇温した後、所定時間滅菌を行う。
【0033】
滅菌は所定の湿熱滅菌を行うため、温度121度を保持したまま、20分間継続して実施する。蒸気ドレンはスチ−ムトラップ28から系外へ排出する。滅菌を均一に行なうために洗浄槽全体を間歇的または連続的に揺動させるのは効果的である。滅菌中に被滅菌物中にドレンが溜まり温度が低下するが、揺動により効果的に流下するので温度低下するのを防ぎ、より均一な温度で滅菌することができる。さらに、滅菌終了後の残留ドレンが再蒸発するために多量の熱量を消費するので、揺動によりできるだけ液切りし、残留水分を減らすことが乾燥時間の短縮に大きく寄与する。
【0034】
(4)乾燥
倒立状態で乾燥用空気供給バルブ22から乾燥空気を洗浄槽内に導入し、洗浄液排水バルブ26を開き、系外へ放出しながら行う。バルブ26を閉止し、バルブ25を開き、真空引きライン29から真空ポンプなどで強制排気させながら乾燥を行なう減圧乾燥や真空乾燥を行えばより効果的である。乾燥を均一に行なうために乾燥中に洗浄槽を間歇的または連続的に揺動させるとさらに効果的である。
【0035】
被乾燥物及び洗浄槽内に付着した水分及び被洗浄物の内部の残留水分は、乾燥初期は滅菌操作後の余熱利用により蒸発させ、乾燥中期から後期は、乾燥空気として低露点エアを用いたり、真空ポンプによる強制排気を行い槽内の平衡水分率を下げることにより、または洗浄槽を外部からスチ−ム等により加熱することにより効果的に系外に排出でき、乾燥操作を促進することができる。
【0036】
(5)製品の取り出し
乾燥終了後、洗浄槽1を正立の状態にし、図1に示される噴流ノズルを使用する場合は、クランプ継手10を外し、洗浄液入口部のエルボ配管11を取り除き、バタフライ弁形の噴流ノズル9を90度旋回させる。また、図4に示される噴流ノズルを使用する場合は、エルボ配管11を取り除き、噴流ノズル9を構成している弁体をエヤシリンダ13を作動させて引き上げると、製品は円錐上底面を転がって排出口より排出されるので、これを製品容器に受ける。製品排出時、製品の再汚染を防ぐためクリ−ンル−ムで行なうようにするのが好ましい。この場合、製品受け容器は洗浄、滅菌、乾燥された清潔なものであるのが必要であることは勿論である。
【0037】
【発明の効果】
本発明により、噴流ノズルを備えた洗浄槽が提供される。このような洗浄槽を用いて薬剤、薬液などの医療瓶の栓体として用いられている打栓用の足長ゴム栓や輸液用ゴム栓のような空気抜孔などを有する複雑な形状のゴム部品や血液回路用プラスチック継手などの小型成型部品の洗浄を行なうと、洗浄液の噴流ノズルからの噴流と洗浄槽内部に設けたガイド筒による循環の相乗効果により均一に洗浄を行なうことができ、極めて洗浄効果が高い。また、本発明の洗浄槽は構造が簡単で、比重が大きく洗浄液中に沈降する製品及び比重が小さく洗浄液中で浮上する製品にも適用可能であり、装置はコンパクト化されるので、製作費が安価であり、実用性が高い。また、滅菌、乾燥系統部分の構造がシンプルであり、衛生上の管理がしやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄槽の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の洗浄槽に用いられる噴流ノズルの一実施例の拡大図である。
【図3】本発明の洗浄槽に用いられる噴流ノズルの一実施例の拡大図である。
【図4】本発明の洗浄槽を使用して洗浄を行う場合のフロ−シ−トの例である。
【符号の説明】
1 洗浄槽
2 密閉蓋
3 洗浄用流体出口
4 円筒状側壁部
5 ガイド筒
6 支持体
7 仕切板
8 円錐状底壁部
9 噴流ノズル
10 クランプ継手
11 エルボ配管
12 洗浄用流体出口配管
13 エヤシリンダ−
14 回転用軸受
15 モ−タ−
16 フレキシブルチュ−ブ
17 フレキシブルチュ−ブ
18 集合管
19 スラリ−輸送管バルブ
20 洗浄用水供給バルブ
21 滅菌用蒸気供給バルブ
22 乾燥用空気供給バルブ
23 洗浄液循環バルブ
24 輸送用水返送バルブ
25 洗浄用液戻りバルブ
26 洗浄液排水バルブ
27 ドレン排水バルブ
28 ドレントラップ
29 真空引きライン
30 分離用槽
31 循環ポンプ
32 逆止弁
33 分離用槽排水バルブ
34 製品仕込み用槽
35 輸送用水供給弁
36 逆止弁
37 液面計

Claims (1)

  1. 洗浄用流体出口を有する密閉可能な蓋、洗浄用流体入口を有する円錐状の底壁部及び円筒状の側壁部からなり、内部に下端と上端がラッパ状に拡径されたガイド筒を有し、洗浄用流体入口部に噴流ノズルを設けた槽であって、該槽は転倒可能に構成されていることを特徴とする洗浄槽。
JP14252795A 1994-05-17 1995-05-16 洗浄槽 Expired - Lifetime JP3609869B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14252795A JP3609869B2 (ja) 1994-05-17 1995-05-16 洗浄槽

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12835694 1994-05-17
JP3148895 1995-01-27
JP7-31488 1995-01-27
JP6-128356 1995-01-27
JP14252795A JP3609869B2 (ja) 1994-05-17 1995-05-16 洗浄槽
US08/824,751 US5901718A (en) 1995-01-31 1997-03-26 Wash tank for small molded parts

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08257519A JPH08257519A (ja) 1996-10-08
JP3609869B2 true JP3609869B2 (ja) 2005-01-12

Family

ID=27459444

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14252795A Expired - Lifetime JP3609869B2 (ja) 1994-05-17 1995-05-16 洗浄槽

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3609869B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002263592A (ja) * 2001-03-07 2002-09-17 Japan Machinery Kk ゴム栓洗浄装置及びゴム栓搬送方法
JP4776115B2 (ja) * 2001-08-23 2011-09-21 株式会社大協精工 医薬・医療品用ゴム栓の製造方法
JP4939115B2 (ja) * 2006-06-01 2012-05-23 ジャパンマシナリー株式会社 ゴム栓洗浄装置及びゴム栓洗浄方法
CN110986491B (zh) * 2019-12-09 2020-12-25 浙江杭特容器有限公司 一种回转真空干燥器
CN112916498B (zh) * 2021-01-22 2022-04-29 广州至信中药饮片有限公司 一种中药材辅助脱硫装置
CN115350999A (zh) * 2022-08-24 2022-11-18 米易锦秀机械制造有限公司 一种钛白粉尾渣清洗槽

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08257519A (ja) 1996-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4588757B2 (ja) 洗浄方法および洗浄装置
JP3736587B2 (ja) 洗浄殺菌ユニット
EP1943932B1 (en) Household appliance for sanitizing foods
JPH0751226A (ja) 内視鏡洗浄装置
JP3609869B2 (ja) 洗浄槽
JP2008540095A (ja) 排泄容器を処理するための方法及びシステム
JP2008540095A5 (ja)
JP4302293B2 (ja) 洗浄槽
JP3762680B2 (ja) 内視鏡洗滌消毒装置
US5901718A (en) Wash tank for small molded parts
CN211679070U (zh) 多功能消毒清洗器
JP4286639B2 (ja) 洗浄槽
JP3273551B2 (ja) 内視鏡用付属部品洗滌装置および内視鏡洗浄装置
JP3935198B2 (ja) 循環式浴槽の配管洗浄方法
JPH11276435A (ja) 内視鏡洗滌消毒装置
CN211802751U (zh) 一种液相瓶自动清洗装置
CN213526560U (zh) 一种用于骨外科医疗器具的消毒装置
JP2006043595A (ja) 配管内壁の殺菌、消毒のための洗浄方法および該洗浄方法で用いる洗浄液供給装置
KR101915438B1 (ko) 의료용 튜브 세척장치 및 이의 세척방법.
JPS6239030B2 (ja)
JPH11276418A (ja) 内視鏡洗滌消毒装置
JP4064211B2 (ja) 物品の受渡装置及び受渡方法
CN215613668U (zh) 一种干细胞培养用日常清洗消毒装置
WO2009014285A1 (en) Wet type scrabber for exhaust gas capable of cleaning eliminator easily
CN210542553U (zh) 医疗检验工具消毒箱

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071022

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081022

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111022

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121022

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131022

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131022

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131022

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term