JP4286204B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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配線構造を微細化するために、一般にCMP(Chemical Mechanical Polish)法が用いられている。CMP法を適用した半導体デバイスの製造プロセスにおける層間膜形成のプロセスの一例を、以下に説明する。
SOGをベークした後、酸化膜エッチャーで半導体基板表面全体のエッチバックを行なう。このエッチバック処理は、半導体基板の周縁部近傍領域のSOGが除去された状態で行なわれるので、シリコン基板の周縁部近傍領域において第1の絶縁膜が除去されてシリコン基板の表面が露出する。
エッチバック処理後、第2の絶縁膜を形成する前に、周縁部近傍領域の半導体基板表面に付着した不要物質を除去するための不要物除去工程をさらに備えているようにしたので、エッチング処理で生成した不要な物質の影響により半導体基板の周縁部近傍領域に形成される絶縁膜の密着性が低下するのを防止することができる。
絶縁膜が存在しない半導体基板の周縁部近傍領域に対して不活性ガスを用いたプラズマ処理を施すようにすれば、周縁部近傍領域に付着した不要な物質が除去されるので、周縁部近傍領域における半導体基板と第2の絶縁膜の密着性が不要物によって低下することを防止することができる。
その場合の洗浄液としては、硫酸過水又はオゾン水を用いることができる。
絶縁膜が存在しない半導体基板の周縁部近傍領域に付着した不要な物質を、洗浄液による洗浄を施して除去することで、周縁部近傍領域における半導体基板と第2の絶縁膜の密着性が不要物によって低下することを防止することができる。
また、その場合の洗浄液として、硫酸過水又はオゾン水を用いることにより、半導体基板の周縁部近傍領域に付着した有機物質を酸化分解して除去することができる。
絶縁膜の存在しない半導体基板の周縁部近傍領域に紫外光を照射することで、その領域近傍に存在する酸素が紫外光によって酸化されてオゾンが生成するので、オゾンの酸化分解作用によってその周辺の領域に付着している有機物質を酸化分解して除去することができ、周縁部近傍領域における半導体基板と第2の絶縁膜の密着性が不要物によって低下することを防止することができる。
半導体基板の周縁部近傍領域に対してオゾンガスを供給することで、絶縁膜が存在しない半導体基板の周縁部近傍領域に付着している有機物質をオゾンガスの酸化分解作用により除去することができるので、周縁部近傍領域における半導体基板と第2の絶縁膜の密着性が不要物によって低下することを防止することができる。
また、その場合の洗浄液として硫酸過水又はオゾン水を用いることにより、絶縁膜が存在しない半導体基板の周縁部近傍領域に付着した有機物質を酸化分解して除去することができるので、周縁部近傍領域における半導体基板と第2の絶縁膜の密着性が不要物によって低下することを防止することができ、半導体基板の周縁部からの絶縁膜の膜剥れを防止することができる。
(A)シリコン基板(半導体基板)2上にトランジスタ等の素子を形成した後、シリコン基板2上全面にポリシリコン−メタル間層間絶縁膜4として、例えばBPSG(Boro-Phospho Silicate Glass)膜を形成する。シリコン基板2の周縁部近傍領域12のポリシリコン−メタル間層間絶縁膜4は、例えばポリシリコン−メタル間層間絶縁膜4にコンタクトホールを形成するときと同時に、除去されている。
図3に示すように、シリコン基板2の近傍に周縁部近傍領域12以外の領域の表面に、プラズマが発生するように、電極16を配置する。
周縁部近傍領域12に、例えばArガス等の不活性ガスを供給しつつ、電極16に所定の電圧を印加してプラズマ処理を施す。これにより、周縁部近傍領域12の不要物質が除去される。
領域12の不要な物質を除去した後、純水リンス処理を施して領域12表面の清浄化を行なう。
また、電極16とシリコン基板2の距離や電極16の形状によって、周縁部近傍領域12の近傍領域にのみプラズマを発生するようにしてもよい。
図4に示すように、先端部から洗浄液を吐出することができるノズル20を、シリコン基板2の周縁部近傍領域12に対して洗浄液を噴出するように配置する。シリコン基板2を、例えば3000〜4000rpmの回転速度で回転させながら、ノズル20から周縁部近傍領域12に対して洗浄液を吹き付けることにより、不要な物質を酸化分解して除去する。
この場合、洗浄液としては、硫酸過水又はオゾン水を用いることができ、これらの溶液を洗浄液として用いることにより、領域12に付着した有機物質などの不要物質を酸化分解して除去することができる。
周縁部近傍領域12の不要な物質を除去した後は、純水リンス処理を行ない、領域12表面の清浄化を行なう。
図5に示すように、シリコン基板2の周縁部近傍領域12以外の領域の上に、マスク22を配置する。この場合のマスク22は紫外光を透過させない材料で構成されている。
周縁部近傍領域12に対して紫外光を照射するための光源24を配置する。酸素を含んだ雰囲気下で、シリコン基板2を、例えば5〜30rpmの回転速度で回転させながら、光源24より紫外光を領域12に対して照射する。領域12に紫外光が照射されることにより、領域12付近に存在する酸素が酸化されてオゾンが生成する。生成したオゾンの酸化力により、領域12の表面に付着している有機物質を酸化分解する。
この場合、少なくとも領域12が存在する空間が、例えばフレームで囲うなどして適当な密閉性を有し、紫外線照射によって生成したオゾンが外部に漏れにくくするのが好ましい。
オゾンガスを噴出するためのノズル28を、周縁部近傍領域12に対してオゾンガスを噴出するように配置する。シリコン基板2を、例えば5〜30rpmの回転速度で回転させながら、ノズル28よりシリコン基板2の領域12に対してオゾンガスを吹き付け、オゾンガスの酸化分解作用によって領域12の表面上に付着している有機物を酸化分解する。
この場合、少なくとも領域12が存在する空間が供給されるオゾンガスが外部に漏れにくくする程度に、例えばフレームで囲うなどして適当な密閉性を有しているのが好ましい。
(E)次に、シリコン基板2表面の全面に、例えばTEOS-SiO2などの酸化シリコン膜からなる第2の絶縁膜14を10000〜15000Åの膜厚に形成する。第2の絶縁膜14はCMPプロセスによる平坦化処理のための犠牲膜となる。第2の絶縁膜14を形成後、CMPによりシリコン基板2表面の平坦化を行なう。
CMPプロセスでは、シリコン基板2の表面全体を研磨するが、この際、シリコン基板2の周縁部近傍に形成されている第2の絶縁膜の密着度が低いと、シリコン基板2と第2の絶縁膜14との間に剥離が生じ、歩留の低下の要因となる。この実施例の半導体装置の製造プロセスにおいては、第2の絶縁膜14の形成前に、半導体基板の周縁部近傍領域に付着した有機物などの不要な物質を除去するので、この領域における下地(シリコン基板2)とその上に形成されている第2の絶縁膜14との密着性がよく、CMPによる平坦化を実施しても絶縁膜の剥離が生じにくい。
2 シリコン基板
4 ポリシリコン−メタル間層間絶縁膜
6 金属配線層
8 第1の絶縁膜
10 SOG
12 半導体基板周縁部近傍領域
14 第2の絶縁膜
16 プラズマ発生用電極
20 洗浄液吐出用ノズル
22,26 マスク
24 光源
28 オゾンガス噴出ノズル
Claims (6)
- 半導体基板上に第1の絶縁膜を形成する工程と、第1の絶縁膜上で周縁部近傍領域を除く領域にSOGを形成する工程と、第1の絶縁膜上の凹部にSOGを残すとともに、周縁部近傍領域の第1の絶縁膜を除去して周縁部近傍領域の半導体基板表面を露出させるエッチバック工程と、周縁部近傍領域を含む前記半導体基板上全体に、第2の絶縁膜を形成する工程と、を少なくとも備えた半導体装置の製造方法において、
前記エッチバック工程後、前記第2の絶縁膜を形成する前に、前記周縁部近傍領域の前記半導体基板表面に付着した不要物質を除去するための不要物除去工程をさらに備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記不要物除去工程では、前記周縁部近傍領域に対して不活性ガスを用いてプラズマ処理を施すことにより不要な物質の除去を行なう請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記不要物除去工程では、前記周縁部近傍領域に洗浄液を供給して不要な物質の除去を行なう請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記洗浄液は、硫酸過水又はオゾン水である請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記不要物除去工程では、前記周縁部近傍領域に対して酸素を含む雰囲気下で紫外光を照射する請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記不要物除去工程では、前記周縁部近傍領域に対してオゾンガスを供給する請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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